JP2006209103A - 情報表示用パネルおよび情報表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板である、透明な表示面側基板1と背面側基板2との間に少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも1種類以上の表示媒体3を封入し、基板内に発生させた電界により表示媒体3を移動させて情報を表示する情報表示用パネルでは、フォトリソグラフィー法により背面側基板1の表示媒体3と接しない側の面1aに形成される金属製の配線電極11によって形成される凹凸を略平滑化するために、金属製の配線電極11間に銅等の金属12を配置することにより背面側基板1の表示媒体3と接しない側の面1aを略平滑面として、表示ムラを防止した。
【選択図】図4
Description
図1(a),(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは白色表示媒体用粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと黒色表示媒体用粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1、2の外部から加えられる電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図1(b)に示す例では、図1(a)に示す例に加えて、基板1、2の間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。また、図1(b)において、手前にある隔壁は省略している。
図2(a),(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは白色表示媒体用粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと黒色表示媒体用粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図2(b)に示す例では、図2(a)に示す例に加えて、基板1、2の間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。また、図2(b)において、手前にある隔壁は省略している。
図3(a),(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電性を有する1種の表示媒体3(ここでは白色表示媒体用粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させ、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、電極6または基板1の色を観察者に視認させて電極6または基板1の色の表示を行っている。なお、図3(b)に示す例では、図3(a)に示す例に加えて、基板1、2の間に例えば格子状の隔壁4を設けセルを形成している。また、図3(b)において、手前にある隔壁は省略している。
以上の説明は、粒子群からなる白色表示媒体3Wを粉流体からなる白色表示媒体に、粒子群からなる黒色表示媒体3Bを粉流体からなる黒色表示媒体に、それぞれ置き換えた場合も同様に適用することができる。粉流体については後述する。
本発明の情報表示用パネルは、図4(a)に示すように、表示媒体3(3W、3B)を充填し、基板2と基板1とを、プレスによって貼り合わせることにより作製されるが、少なくとも背面側基板(ここでは基板1)の表示媒体3と接しない側の面1aは、配線電極11と金属12との間に僅かな隙間として設けた段差を残して図示のような略平滑面にされている。図4(b)では、背面側基板(ここでは基板1)の表示媒体3と接しない側の面に絶縁材層13を設けて、最外面1aを平滑面としている。図4(c)では、配線電極11を設ける部分を凹状にして、最外面1aを平滑面としている。
その際、金属製の配線電極11間に配置する金属12と、金属製の配線電極11との間隔は、10μm以上かつ1mmであることが好ましい。上記間隔が10μm未満であると、解像度の問題から配線電極11を形成することが困難になり、さらに配線電極11と金属12との絶縁性を確保することが困難になる。また、上記間隔が1mmを越えると、圧力ムラが生じてしまうため、表示ムラを招くことになる。
本発明に表示媒体として例えば用いる粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明の情報表示用パネルでは、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で用いられる。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
この空隙部分とは、図1(a),(b)〜図3(a),(b)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(基板内側に電極を設けた場合)、表示媒体(粒子群あるいは粉流体)3の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
対向する基板間の空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
図4(a)において、背面側基板とする基板1の表示媒体3と接しない側の面1aに、金属製の配線電極11と、平滑化のための金属12としての金属製電極(例えば銅製電極)12とを、50μmの間隔でパターニングすることにより、背面側基板1の表示媒体3と接しない側の面1aを平滑化した。その後、表示媒体3(3W、3B)を充填した透明な表示面側基板とする基板2と、表示媒体3と接しない側の面1aを平滑面とした背面側基板1とを、120℃で120分間プレスによって貼り合わせることにより情報表示用パネルを作製した。
作製された情報表示用パネルをテストパターン表示させて検査した結果、表示面全体で表示ムラの無い情報表示用パネルが得られた。
図4(b)において、背面側基板とする基板1の表示媒体3と接しない側の面1aに、金属製の配線電極11と、平滑化のための金属12としての金属製電極(例えば銅製電極)12とを、50μmの間隔でパターニングすることにより、背面側基板1の表示媒体3と接しない側の面1aを平滑化した。ただし、表示媒体3と接しない側の面1aには、絶縁材層13を設けた。その後、表示媒体3(3W、3B)を充填した透明な表示面側基板とする基板2と、表示媒体3と接しない側の面1aを平滑面とした背面側基板1とを、120℃で120分間プレスによって貼り合わせることにより情報表示用パネルを作製した。
作製された情報表示用パネルをテストパターン表示させて検査した結果、表示面全体で表示ムラの無い情報表示用パネルが得られた。
図4(c)において、背面側基板とする基板1の表示媒体3と接しない側の面1aに、配置する電極形状に合わせた凹状部を50μmの間隔で有する背面側基板1を準備し、この凹状部に対して電極形成を行った。その後、表示媒体3(3W、3B)を充填した透明な表示面側基板とする基板2と、表示媒体3と接しない側の面1aを平滑面とした背面側基板1とを、120℃で120分間プレスによって貼り合わせることにより情報表示用パネルを作製した。
作製された情報表示用パネルを、電界形成手段を有する表示書換装置に装着してテストパターン表示させて検査した結果、表示面全体で表示ムラの無い情報表示用パネルが得られた。
図6(a)において、背面側基板とする基板1の表示媒体3と接しない側の面1aに金属製の配線電極11を最大3mmの間隔で形成し、面1aを絶縁層で覆った。その後、表示媒体3(3W、3B)を充填した透明な表示面側基板とする基板2と、表示媒体3と接しない側の面1aに図示のような凹凸がある背面側基板1とを、120℃で120分間プレスによって貼り合わせることにより情報表示用パネルを作製した。
作製された情報表示用パネルをテストパターン表示させて検査した結果、背面側基板1の表示媒体3と接しない側の面1aに電極に対応する凸部ができているためと推察される表示ムラを生じてしまう情報表示用パネルとなってしまった。
図6(b)において、背面側基板とする基板1の表示媒体3と接しない側の面1aに金属製の配線電極11を最大3mmの間隔で形成した。その後、表示媒体3(3W、3B)を充填した透明な表示面側基板とする基板2と、表示媒体3と接しない側の面1aに図示のような凹凸がある背面側基板1とを、120℃で120分間プレスによって貼り合わせることにより情報表示用パネルを作製した。
作製された情報表示用パネルをテストパターン表示させて検査した結果、背面側基板1の表示媒体3と接しない側の面1aに電極に対応する凸部ができているためと推察される表示ムラを生じてしまう情報表示用パネルとなってしまった。
図6(c)において、背面側基板とする基板1の表示媒体3と接しない側の面1aに対して直接電極形成を行った。その後、表示媒体3(3W、3B)を充填した透明な表示面側基板とする基板2と、この背面側基板1とを、120℃で120分間プレスによって貼り合わせることにより情報表示用パネルを作製した。
作製された情報表示用パネルを、電界形成手段を有する表示書換装置に装着してテストパターン表示させて検査した結果、背面側基板1の表示媒体3と接しない側の面1aに、電極に対応する凸部ができているためと推察される表示ムラが表示面の所々で見られる情報表示用パネルとなってしまった。
1a 基板1の表示媒体と接しない側の面
2 基板
3 表示媒体(粒子群、粉流体)
3W 白色表示媒体
3B 黒色表示媒体
4 隔壁
5 電極
6 電極
11 配線電極
12 金属(金属製電極)
13 絶縁材層
Claims (7)
- 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板の間に少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも1種類以上の表示媒体を封入し、基板内に発生させた電界により表示媒体を移動させて情報を表示する情報表示用パネルであって、
少なくとも背面側基板の表示媒体と接しない側の面を略平滑面としたことを特徴とする情報表示用パネル。 - 前記少なくとも1種類以上の表示媒体は、少なくとも1種類以上の光学的反射率および帯電性を有する表示媒体であることを特徴とする請求項1に記載の情報表示用パネル。
- フォトリソグラフィー法により背面側基板の表示媒体と接しない側の面に形成される金属製の配線電極によって形成される凹凸を平滑化することにより少なくとも前記背面側基板の表示媒体と接しない側の面を略平滑面とするために、前記金属製の配線電極間に銅等の金属を配置することを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示用パネル。
- 前記金属製の配線電極間に配置する金属と、前記金属製の配線電極との間隔は、10μm以上かつ1mm以下であることを特徴とする請求項3に記載の情報表示用パネル。
- 背面側基板の表示媒体と接しない側の面に電極を配置した構成の情報表示用パネルにおいて、配置した電極が凹凸を形成しないように、背面基板に設けた凹状部に電極を、凹状部の深さと揃えて配置することを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示用パネル。
- 背面側基板の表示媒体と接しない側の面に電極を配置した構成の情報表示用パネルにおいて、配置した電極と電極との間隔が、10μm以上かつ1mm以下であることを特徴とする請求項1、2または5に記載の情報表示用パネル。
- 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の情報表示用パネルを搭載したことを特徴とする情報表示装置。
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