JP2006184710A - 情報表示用パネルおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 基板のシール材配置領域に表示媒体が載らないようにした情報表示用パネルおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板である基板1,2の間に少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも1種類以上の表示媒体3を封入し、基板内に発生させた電界により表示媒体を移動させて情報を表示する情報表示用パネルでは、少なくとも一方の基板(基板2)の表示エリア11の外周領域のシール材配置領域12に、表示エリア側電極とは絶縁した別の電極であるフロート電極13を設け、フロート電極13をフローティング電位とするとともに表示エリア側電極5または6をグランド電位とした状態で、帯電させた表示媒体3をパネル内に供給して表示媒体3の充填を行うようにした。
【選択図】図4
【解決手段】 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板である基板1,2の間に少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも1種類以上の表示媒体3を封入し、基板内に発生させた電界により表示媒体を移動させて情報を表示する情報表示用パネルでは、少なくとも一方の基板(基板2)の表示エリア11の外周領域のシール材配置領域12に、表示エリア側電極とは絶縁した別の電極であるフロート電極13を設け、フロート電極13をフローティング電位とするとともに表示エリア側電極5または6をグランド電位とした状態で、帯電させた表示媒体3をパネル内に供給して表示媒体3の充填を行うようにした。
【選択図】図4
Description
本発明は、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板の間に少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも1種類以上の表示媒体を封入し、基板内に発生させた電界により表示媒体を移動させて情報を表示する情報表示用パネルおよびその製造方法に関するものである。
従来より、液晶(LCD)に代わる情報表示装置として、電気泳動方式、トナー(粒子)移動方式、エレクトロクロミック方式、サーマル方式、2色粒子回転方式等の技術を用いた情報表示装置が提案されている。
これら従来技術は、LCDと比較すると、通常の印刷物に近い広い視野角が得られる、消費電力が小さい、メモリ機能を有している等のメリットがあることから、次世代の安価な情報表示装置に使用可能な技術として考えられており、携帯端末用情報表示、電子ペーパー等への展開が期待されている。特に、最近では、分散粒子と着色溶液とから成る分散液をマイクロカプセル化し、これを対向する基板間に配置して成る電気泳動方式(例えば、非特許文献1参照)が提案され、期待が寄せられている。
しかしながら、電気泳動方式では、液中を粒子が泳動するために液の粘性抵抗により応答速度が遅くなるという問題がある。さらに、低比重の溶液中に酸化チタン等の高比重の粒子を分散させているため沈降しやすくなっており、分散状態の安定性維持が難しく、情報表示の繰り返し安定性に欠けるという問題を抱えている。また、マイクロカプセル化にしても、セルサイズをマイクロカプセルレベルにして、見かけ上、上述した欠点が現れにくくしているだけであって、本質的な問題は何ら解決されていない。
一方、溶液中での挙動を利用する電気泳動方式に対し、溶液を使わず、導電性粒子と電荷輸送層とを基板の一部に組み入れる方式も提案され始めている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、この方式は、電荷輸送層、さらには電荷発生層を配置するために構造が複雑化するとともに、導電性粒子に電荷を一定に注入することは難しいため、安定性に欠けるという問題もある。
上述した種々の問題を解決するための一方法として、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板の間に少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも1種類以上の表示媒体を封入し、基板内に発生させた電界により表示媒体を移動させて情報を表示する情報表示装置が知られている。このような情報表示装置に用いる情報表示用パネルでは、シール部において基板材料を剥き出しにした場合、パネル外部またはパネル端面で発生した静電気が表示エリアに直接侵入してしまうため、表示品質が劣化するという問題が生じる。そこで、その問題を解決するために、「表示エリア外に電極を設ける」という手法が採られることがある。
趙 国来、外3名、"新しいトナーディスプレイデバイス(I)"、1999年7月21日、日本画像学会年次大会(通算83回)"Japan Hardcopy’99"、p.249-252
上述した「表示エリア外に電極を設ける」という手法を用いた場合、表示エリア内に帯電させた表示媒体を充填する充填工程において、現在一般的に採用されている「基板全体をグランド電位に接続する」という手法を用いたのでは、シール部をマスキングしておいても、表示媒体が回り込んで侵入するため、シール部にも表示媒体が載ってしまう。そして、シール部に表示媒体がある場合には、基板とシール部との密着力が低下するため、パネルとしてのシール性能が低下してしまい、情報表示用パネルの耐湿性の低下や耐候性の低下といった問題を招くことになる。
本発明は、基板の表示エリア外の領域に表示媒体が載らないようにすることにより上記問題を解決するようにした情報表示用パネルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る情報表示用パネルは、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板の間に少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも1種類以上の表示媒体を封入し、基板内に発生させた電界により表示媒体を移動させて情報を表示する情報表示用パネルであって、少なくとも一方の基板の表示エリア外の領域に、表示媒体を移動させるために基板内または基板外に設ける電極とは絶縁した別の電極を設けたことを特徴とする。
本発明の請求項2に係る情報表示用パネルは、表示エリア外の領域に設けた、表示媒体を移動させるために基板内または基板外に設ける電極とは絶縁した別の電極が、シール材配置領域に設けられるものであることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る情報表示用パネルは、表示エリア外の領域に設けた、表示媒体を移動させるために基板内または基板外に設ける電極とは絶縁した別の電極が、シール材配置領域に設けられるものであることを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項3に係る情報表示用パネルの製造方法は、帯電させた表示媒体をパネル内に充填する工程において、基板の表示エリア外の領域に設けた電極をフローティング電位とすることを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項4に係る情報表示用パネルの製造方法は、帯電させた表示媒体をパネル内に充填する工程において、基板の表示エリア外の領域に設けた電極に所定の電圧を印加することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項4に係る情報表示用パネルの製造方法は、帯電させた表示媒体をパネル内に充填する工程において、基板の表示エリア外の領域に設けた電極に所定の電圧を印加することを特徴とする。
本発明の情報表示装置は、上記本発明の請求項3または請求項4に係る製造方法によって製造した請求項1または2に係る情報表示用パネルを搭載して構成されている。
上記本発明の請求項1または2に係る情報表示用パネルによれば、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板の間に少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも1種類以上の表示媒体を封入し、基板内に発生させた電界により表示媒体を移動させて情報を表示する情報表示用パネルでは、少なくとも一方の基板の表示エリア外の領域に、表示媒体を移動させるために基板内または基板外に設ける電極とは絶縁した別の電極を設けたから、この絶縁した電極を例えばフローティング電位とすることにより、情報表示用パネルの表示エリア外の領域に表示媒体が載らないようにすることができる。
上記本発明の請求項3に係る情報表示用パネルの製造方法によれば、帯電させた表示媒体をパネル内に充填する工程において、基板の表示エリア外の領域に設けた電極をフローティング電位とするから、表示エリア外の領域に表示媒体が載らないようにした情報表示用パネルの製造方法を提供することができる。
上記本発明の請求項4に係る情報表示用パネルの製造方法によれば、帯電させた表示媒体をパネル内に充填する工程において、基板の表示エリア外の領域に設けた電極に所定の電圧を印加するから、表示媒体の供給ノズルと表示エリア外の領域との間に表示媒体の移動を妨げる方向の電界を掛けることが可能になるため、表示エリア外の領域に表示媒体が載らないようにした情報表示用パネルの製造方法を提供することができる。シール材を設ける場合は、表示エリア外の領域に設けることになるので、請求項3、請求項4何れに係る製造方法においても、シール材を設ける領域に表示媒体が載ることはない。
上記本発明の請求項4に係る情報表示用パネルの製造方法によれば、帯電させた表示媒体をパネル内に充填する工程において、基板の表示エリア外の領域に設けた電極に所定の電圧を印加するから、表示媒体の供給ノズルと表示エリア外の領域との間に表示媒体の移動を妨げる方向の電界を掛けることが可能になるため、表示エリア外の領域に表示媒体が載らないようにした情報表示用パネルの製造方法を提供することができる。シール材を設ける場合は、表示エリア外の領域に設けることになるので、請求項3、請求項4何れに係る製造方法においても、シール材を設ける領域に表示媒体が載ることはない。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき詳細に説明する。
まず、本発明の情報表示用パネルの構成について説明する。本発明の情報表示用パネルでは、対向する基板間に表示媒体を封入した情報表示用パネルの基板内に何らかの手段で電界が付与される。電界方向に従って帯電した表示媒体が電界による力やクーロン力などによって引き寄せられ、表示媒体が電界方向の切換によって往復運動することにより、情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、繰り返し表示書き換えを行う時あるいは表示情報保存時の安定性を維持できるように、情報表示用パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体を構成する粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力の他に、電極との電気影像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
本発明の情報表示装置に適用可能な情報表示用パネルの例を、図1(a),(b)〜図3(a),(b)に基づき説明する。
図1(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも2種以上の光学的反射率および帯電特性の異なる表示媒体3(ここでは粒子群から成る白色表示媒体3Wと粒子群から成る黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1、2の外部から加えられる電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図1(b)に示す例では、図1(a)に示す例に加えて、基板1、2の間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。
図2(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも2種以上の光学的反射率および帯電特性の異なる表示媒体3(ここでは粒子群から成る白色表示媒体3Wと粒子群から成る黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図2(b)に示す例では、図2(a)に示す例に加えて、基板1、2の間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。
図3(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも1種以上の光学的反射率および帯電性を有する表示媒体3(ここでは粒子群から成る白色表示媒体3Wを示す)を、基板1上に設けた電極5と電極6との間に電圧を印加させることにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させ、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、電極6または基板1の色を観察者に視認させて電極6または基板1の色の表示を行っている。なお、図3(b)に示す例では、図3(a)に示す例に加えて、基板1、2の間に例えば格子状の隔壁4を設けセルを形成している。
以上の説明は、粒子群から成る白色表示媒体3Wを粉流体から成る白色表示媒体に、粒子群から成る黒色表示媒体3Bを粉流体から成る黒色表示媒体に、それぞれ置き換えた場合も同様に適用することができる。
図1(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも2種以上の光学的反射率および帯電特性の異なる表示媒体3(ここでは粒子群から成る白色表示媒体3Wと粒子群から成る黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1、2の外部から加えられる電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図1(b)に示す例では、図1(a)に示す例に加えて、基板1、2の間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。
図2(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも2種以上の光学的反射率および帯電特性の異なる表示媒体3(ここでは粒子群から成る白色表示媒体3Wと粒子群から成る黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図2(b)に示す例では、図2(a)に示す例に加えて、基板1、2の間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。
図3(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも1種以上の光学的反射率および帯電性を有する表示媒体3(ここでは粒子群から成る白色表示媒体3Wを示す)を、基板1上に設けた電極5と電極6との間に電圧を印加させることにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させ、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、電極6または基板1の色を観察者に視認させて電極6または基板1の色の表示を行っている。なお、図3(b)に示す例では、図3(a)に示す例に加えて、基板1、2の間に例えば格子状の隔壁4を設けセルを形成している。
以上の説明は、粒子群から成る白色表示媒体3Wを粉流体から成る白色表示媒体に、粒子群から成る黒色表示媒体3Bを粉流体から成る黒色表示媒体に、それぞれ置き換えた場合も同様に適用することができる。
以下、本発明の特徴となる情報表示用パネルの構造について説明する。
本発明の情報表示用パネルは、図4に示すように、少なくとも一方の基板(ここでは基板2)の、表示エリア11の外周領域にシール材配置領域12を設け、表示エリア11内に設けられている表示媒体を移動させるための電極(すなわち、図2(b)の表示エリア側電極6)とは絶縁された電極である、フロート電極13が設けられている。このフロート電極13は、シール材配置領域12に長方形状に配置されたシール材14の4辺の内の3辺と残りの1辺の一部とを覆う形状になっており、後述するように、表示媒体充填時にはフローティング電位となるように構成されている。基板2の下端中央部には、外部からの信号(この場合、グランド電位)を入力するための電線15を接続する複数の電極引き出し部16より成る電気信号入力部17が設けられており、この電気信号入力部17の複数の電極引き出し部16はそれぞれ、表示エリア側電極5または6に電気的に接続されている。
なお、図4では表示エリア側電極を基板内に設ける構成の情報表示用パネルを例示しているが、表示エリア側電極を基板外に設ける構成の情報表示用パネルの場合にも適用可能である。
本発明の情報表示用パネルは、図4に示すように、少なくとも一方の基板(ここでは基板2)の、表示エリア11の外周領域にシール材配置領域12を設け、表示エリア11内に設けられている表示媒体を移動させるための電極(すなわち、図2(b)の表示エリア側電極6)とは絶縁された電極である、フロート電極13が設けられている。このフロート電極13は、シール材配置領域12に長方形状に配置されたシール材14の4辺の内の3辺と残りの1辺の一部とを覆う形状になっており、後述するように、表示媒体充填時にはフローティング電位となるように構成されている。基板2の下端中央部には、外部からの信号(この場合、グランド電位)を入力するための電線15を接続する複数の電極引き出し部16より成る電気信号入力部17が設けられており、この電気信号入力部17の複数の電極引き出し部16はそれぞれ、表示エリア側電極5または6に電気的に接続されている。
なお、図4では表示エリア側電極を基板内に設ける構成の情報表示用パネルを例示しているが、表示エリア側電極を基板外に設ける構成の情報表示用パネルの場合にも適用可能である。
上記フロート電極13の材料としては、導電性材料であれば、どのようなものを用いてもよい。上記フロート電極13の形状は、図4の形状に限定されるものではないが、表示エリア11と、表示エリア内の表示エリア側電極5または6に接続された電気信号入力部17の複数の電極引き出し部16とを覆うことができる形状であることが望ましい。なお、上記フロート電極13のフローティング電位とは、「ドライバーIC等への外部接続がなされておらず、情報表示用パネルの内部のみで完結しているフローティング状態」を意味している。
次に、本発明の情報表示用パネルの製造方法について説明する。
本発明の情報表示用パネルを製造する際には、表示媒体を帯電させた後に、シール材配置領域12に設けたフロート電極13をフローティング電位とするとともに、表示エリア側電極5または6をグランド電位とした状態で、帯電させた表示媒体をパネル内に充填する表示媒体3の充填工程を行う。
本発明の情報表示用パネルを製造する際には、表示媒体を帯電させた後に、シール材配置領域12に設けたフロート電極13をフローティング電位とするとともに、表示エリア側電極5または6をグランド電位とした状態で、帯電させた表示媒体をパネル内に充填する表示媒体3の充填工程を行う。
本発明によれば、基板2の表示エリア11の外周領域のシール材配置領域12に、表示エリア側電極5または6とは絶縁した別の電極であるフロート電極13を設けたから、このフロート電極13をフローティング電位にするとともに表示エリア側電極5または6をグランド電位とすることにより、表示媒体充填時に、情報表示用パネルのシール材配置領域12に表示媒体3が載らないようにすることができる。したがって、シール材配置領域12に配置されたシール材14と基板2との密着性を高めることが可能になる。
また、本発明によれば、基板2の表示エリア11の外周領域のシール材配置領域12に設けたフロート電極13は、外部から静電気が侵入するのを防止するガードリングとしての効果を有しており、例えば冬場に静電気を帯びた人体がパネル端面に触れた場合であっても侵入した静電気がフロート電極13で止まって表示部への影響が防止されるので、所望の通りの静電気の侵入防止効果が得られる。
また、本発明によれば、基板2の表示エリア11の外周領域のシール材配置領域12に設けたフロート電極13は、外部から静電気が侵入するのを防止するガードリングとしての効果を有しており、例えば冬場に静電気を帯びた人体がパネル端面に触れた場合であっても侵入した静電気がフロート電極13で止まって表示部への影響が防止されるので、所望の通りの静電気の侵入防止効果が得られる。
なお、上述した本発明の情報表示用パネルの製造方法においては、シール材配置領域12に設けたフロート電極13をフローティング電位としたが、代わりに、フロート電極13に所定の電圧(例えば1KV)を印加するようにしてもよい。その場合、表示媒体の供給ノズルと表示エリア外の領域との間に表示媒体の移動を妨げる方向の電界を掛けることが可能になるため、シール材配置領域12に表示媒体が載らないようにした情報表示用パネルの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の対象となる情報表示用パネルを構成する各部材について説明する。
基板については、少なくとも一方の基板は情報表示用パネル外側から表示媒体3の色が確認できる透明な基板であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。もう一方の基板は透明でも不透明でもかまわない。基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、アクリルなどのポリマーシートや、金属シートのように可とう性のあるもの、および、ガラス、石英などの可とう性のない無機シートが挙げられる。基板の厚みは、2〜5000μmが好ましく、さらに5〜2000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、5000μmより厚いと、薄型情報表示用パネルとする場合に不都合がある。
必要に応じて基板に設ける表示エリア側電極5,6および本発明の表示エリア外に配置するフロート電極の電極形成材料としては、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金等の金属類やITO、酸化インジウム、導電性酸化錫、導電性酸化亜鉛等の導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が例示され、適宜選択して用いられる。電極の形成方法としては、上記例示の材料をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、塗布法等で薄膜状に形成する方法や、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布したりする方法が用いられる。多くの場合に表示面側基板に設ける電極は透明である必要があるが、背面側基板に設ける電極およびフロート電極は透明である必要がない。いずれの場合もパターン形成可能であり導電性である上記材料を好適に用いることができる。なお、電極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、3〜1000nm、好ましくは5〜400nmが好適である。背面側基板に設ける電極の材質や厚みなどは上述した表示面側基板に設ける電極と同様であるが、透明である必要はない。なお、この場合の外部電圧入力は、直流あるいは交流を重畳しても良い。
必要に応じて基板に設ける隔壁4については、その形状は表示にかかわる表示媒体の種類により適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は2〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。本発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成される表示セルは、図5に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示側から見える隔壁断面部分に相当する部分(表示セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、情報表示の鮮明さが増す。ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。このうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
次に、本発明の情報表示用パネルで表示媒体として用いる粉流体について説明する。なお、本発明の表示媒体としての粉流体の名称については、本出願人が「電子粉流体(登録商標):登録番号4636931」の権利を得ている。
本発明における「粉流体」は、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。例えば、液晶は液体と固体の中間的な相と定義され、液体の特徴である流動性と固体の特徴である異方性(光学的性質)を有するものである(平凡社:大百科事典)。一方、粒子の定義は、無視できるほどの大きさであっても有限の質量をもった物体であり、重力の影響を受けるとされている(丸善:物理学事典)。ここで、粒子でも、気固流動層体、液固流動体という特殊状態があり、粒子に底板から気体を流すと、粒子には気体の速度に対応して上向きの力が作用し、この力が重力とつりあう際に、流体のように容易に流動できる状態になるものを気固流動層体と呼び、同じく、流体により流動化させた状態を液固流動体と呼ぶとされている(平凡社:大百科事典)。このように気固流動層体や液固流動体は、気体や液体の流れを利用した状態である。本発明では、このような気体の力も、液体の力も借りずに、自ら流動性を示す状態の物質を、特異的に作り出せることが判明し、これを粉流体と定義した。
すなわち、本発明における粉流体は、液晶(液体と固体の中間相)の定義と同様に、粒子と液体の両特性を兼ね備えた中間的な状態で、先に述べた粒子の特徴である重力の影響を極めて受け難く、高流動性を示す特異な状態を示す物質である。このような物質はエアロゾル状態、すなわち気体中に固体状もしくは液体状の物質が分散質として安定に浮遊する分散系で得ることができ、本発明の情報表示用パネルで固体状物質を分散質とするものである。
本発明の情報表示用パネルは、少なくとも一方が透明な、対向する基板間に、表示媒体として例えば気体中に固体粒子が分散質として安定に浮遊するエアロゾル状態で高流動性を示す粉流体を封入するものであり、このような粉流体は、低電圧の印加でクーロン力などにより容易に安定して移動させることができる。
本発明に表示媒体として例えば用いる粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明の情報表示装置では、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で用いられる。
本発明に表示媒体として例えば用いる粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明の情報表示装置では、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で用いられる。
次に、本発明の情報表示用パネルにおいて表示媒体を構成する表示媒体用粒子(以下、粒子ともいう)について説明する。表示媒体用粒子は、そのまま該表示媒体用粒子だけで構成して表示媒体としたり、その他の粒子と合わせて構成して表示媒体としたり、粉流体となるように調整、構成して表示媒体としたりして用いられる。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、2種以上混合することもできる。特に、基板との付着力を制御する観点から、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルフッ素樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が好適である。
荷電制御剤としては、特に制限はないが、負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ染料、含金属(金属イオンや金属原子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チタン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、フッ素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として用いることもできる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
また、本発明の粒子は平均粒子径d(0.5)が、0.1〜20μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために粒子の移動に支障をきたすようになる。
更に本発明では、各粒子の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な粒子移動が可能となる。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な粒子移動が可能となる。
さらにまた、各粒子の相関について、使用した粒子の内、最大径を有する粒子のd(0.5)に対する最小径を有する粒子のd(0.5)の比を50以下、好ましくは10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズが近く、互いの粒子が当量ずつ反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
表示媒体用粒子の帯電量は当然その測定条件に依存するが、情報表示用パネルにおける表示媒体用粒子の帯電量はほぼ、初期帯電量、隔壁との接触、基板との接触、経過時間に伴う電荷減衰に依存し、特に表示媒体用粒子の帯電挙動の飽和値が支配因子となっているということが分かった。
本発明者らは鋭意検討の結果、ブローオフ法において同一のキャリア粒子を用いて、表示媒体に用いる粒子の帯電量測定を行うことにより、表示媒体用粒子の適正な帯電特性値の範囲を評価できることを見出した。
更に、本発明において粒子群や粉流体のような表示媒体を乾式の情報表示用パネルに用いる場合には、基板間の表示媒体を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下、更に好ましくは35%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、図1(a),(b)〜図3(a),(b)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6、表示媒体(粒子群あるいは粉流体)3の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
この空隙部分とは、図1(a),(b)〜図3(a),(b)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6、表示媒体(粒子群あるいは粉流体)3の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
本発明の情報表示用パネルにおける基板と基板との間隔は、表示媒体が移動できて、コントラストを維持できればよいが、通常10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。
対向する基板間の空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動の支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
対向する基板間の空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動の支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
以下、本発明の実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
図4に示すように、表示エリア11にシール材配置領域12を設け、表示エリア側電極は絶縁された別の電極であるフロート電極13を設けた基板2を用いて、表示媒体を帯電させた後に、シール材配置領域12に設けたフロート電極13をフローティング電位とするとともに表示エリア側電極6をグランド電位とした状態で、帯電させた表示媒体をパネル内に供給して表示媒体の充填を行った。なお、その他の工程は、従来の情報表示用パネルの製造法と同様にして、情報表示用パネルを作製した。
作製された情報表示用パネルを検査したところ、シール材配置領域12には表示媒体3が載っておらず、シール材14と基板2との密着性が高く、かつ、静電気の侵入防止効果が得られるものとなった。
図4に示すように、表示エリア11にシール材配置領域12を設け、表示エリア側電極は絶縁された別の電極であるフロート電極13を設けた基板2を用いて、表示媒体を帯電させた後に、シール材配置領域12に設けたフロート電極13をフローティング電位とするとともに表示エリア側電極6をグランド電位とした状態で、帯電させた表示媒体をパネル内に供給して表示媒体の充填を行った。なお、その他の工程は、従来の情報表示用パネルの製造法と同様にして、情報表示用パネルを作製した。
作製された情報表示用パネルを検査したところ、シール材配置領域12には表示媒体3が載っておらず、シール材14と基板2との密着性が高く、かつ、静電気の侵入防止効果が得られるものとなった。
本発明方法の情報表示用パネルおよび情報表示装置は、ノートパソコン、PDA、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子ブック、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板等の掲示板、電卓、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、電子POP、電子棚札、電子値札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部などに好適に用いられる。
1,2 基板
3 表示媒体(粒子群、粉流体)
3W 白色表示媒体
3B 黒色表示媒体
4 隔壁
5 電極(背面側電極)
6 電極(表示面側電極)
11 表示エリア
12 シール材配置領域
13 フロート電極
14 シール材
15 電線
16 電極引き出し部
17 電気信号入力部
3 表示媒体(粒子群、粉流体)
3W 白色表示媒体
3B 黒色表示媒体
4 隔壁
5 電極(背面側電極)
6 電極(表示面側電極)
11 表示エリア
12 シール材配置領域
13 フロート電極
14 シール材
15 電線
16 電極引き出し部
17 電気信号入力部
Claims (5)
- 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板の間に少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも1種類以上の表示媒体を封入し、基板内に発生させた電界により表示媒体を移動させて情報を表示する情報表示用パネルであって、
少なくとも一方の基板の表示エリア外の領域に、表示媒体を移動させるために基板内または基板外に設ける電極とは絶縁した別の電極を設けたことを特徴とする情報表示用パネル。 - 表示エリア外の領域に設けた、表示媒体を移動させるために基板内または基板外に設ける電極とは絶縁した別の電極が、シール材配置領域に設けられるものであることを特徴とする請求項1記載の情報表示用パネル。
- 帯電させた表示媒体をパネル内に充填する工程において、基板の表示エリア外の領域に設けた電極をフローティング電位とすることを特徴とする請求項1または2記載の情報表示用パネルの製造方法。
- 帯電させた表示媒体をパネル内に充填する工程において、基板の表示エリア外の領域に設けた電極に所定の電圧を印加することを特徴とする請求項1または2記載の情報表示用パネルの製造方法。
- 請求項3または4記載の情報表示用パネルの製造方法で製造した請求項1または2記載の情報表示用パネルを搭載したことを特徴とする情報表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004379638A JP2006184710A (ja) | 2004-12-28 | 2004-12-28 | 情報表示用パネルおよびその製造方法 |
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2004
- 2004-12-28 JP JP2004379638A patent/JP2006184710A/ja not_active Withdrawn
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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