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JP2006267953A - 画像形成装置、及び、ベルト駆動装置 - Google Patents

画像形成装置、及び、ベルト駆動装置 Download PDF

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JP2006267953A
JP2006267953A JP2005089920A JP2005089920A JP2006267953A JP 2006267953 A JP2006267953 A JP 2006267953A JP 2005089920 A JP2005089920 A JP 2005089920A JP 2005089920 A JP2005089920 A JP 2005089920A JP 2006267953 A JP2006267953 A JP 2006267953A
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JP2005089920A
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Michinori Matsui
道則 松井
Hirokatsu Sugawara
弘勝 菅原
Takeharu Nagai
丈晴 永井
Kenji Dobashi
憲司 土橋
Noriyuki Sugawara
紀之 菅原
Hideki Atari
英樹 當
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

【課題】 感光体ベルトの蛇行を補正する際に、連続するページ間での画質の変化を抑制する。
【解決手段】 感光体ベルトの蛇行が検出されると、プリントジョブが終了するまでに感光体ベルトが移動する残りの距離が算出される。そして、感光体ベルトの残りの移動距離に応じた最小の単位時間当りの補正量が算出され、最小の単位時間当りの補正量で感光体ベルトの蛇行を補正する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、像担持体ベルトに担持された画像が記録媒体に転写される画像形成装置、及び、無端ベルトを回転させるベルト駆動装置に関する。
近年、電子写真方式のカラープリンタでは、高画質化の要求に応えるために、トナーの粒径が6μm程度と非常に小さくなり、解像度が1200dpiや2400dpiと非常に高くなっているので、少量の転写ズレでも色相の変化が顕著に表れてしまう。例えば、600dpiの解像度で42μmのドットに4色のトナーを重ね合せる場合には、半ドット分(約20μm)の転写ズレが発生すると、色相の変化が顕著になり、画質不良となる。このため、転写ズレの発生要因として上げられる、感光体ベルトや中間転写ベルト等の像担持体ベルトの蛇行(回転方向に対する傾き)を検出し、従動ローラを傾動させる等して、像担持体ベルトの蛇行を急速に補正することによって、色の再現性を向上させている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
しかしながら、複数の色を同じドット上に重ね合せるのではなく、各ドットを各色で形成する所謂+Nカラーの画像形成装置では、転写ズレの発生によって、各色の境界部分がずれて各色間のレジストレーションが合わなくなることはあっても、色相が変化するということはないので、像担持体ベルトの蛇行補正を急速に行う必要性はなく、逆に、像担持体ベルトの蛇行補正を急速に行った場合には、連続するページ間での画質の変化が顕著になる。これによって、連続するページの中の転写ズレが発生したページにおける各色間のレジストレーションのズレが視認され易くなるという問題が発生する。
また、従来の像担持体ベルトの蛇行補正機構では、像担持体ベルトの蛇行を検出するセンサ、従動ローラを傾動させたり、ベルトガイドを移動するモータやソレノイド、及び、像担持体ベルトの蛇行補正を制御する制御回路等を備える高価なシステムが必要であり、コストが増大するという問題があった。
特開平6−115755号公報 特開2001−80782号公報 特開平4−272042号公報
本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、像担持体ベルトの蛇行補正を行うことによって発生する連続するページ間での画質の変化を抑制する。また、像担持体ベルト等の無端ベルトの蛇行補正機構のコストを低減する。
請求項1に記載の画像形成装置は、記録媒体に転写される画像を担持して回転する像担持体ベルトと、前記像担持体ベルトの蛇行を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された前記像担持体ベルトの蛇行を補正する補正手段と、前記検出手段によって検出された前記像担持体ベルトの蛇行が、プリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正されるように、前記補正手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
請求項1に記載の画像形成装置では、像担持体ベルトが画像を担持して回転し、画像を記録媒体に転写する。この像担持体ベルトの蛇行(回転方向に対する傾き)は検出手段によって検出され、補正手段によって補正される。これによって、像担持体ベルトから記録媒体への画像の転写ズレが抑制される。
ここで、検出手段によって像担持体ベルトの蛇行が検出されると、補正手段が制御手段によって制御され、像担持体ベルトの蛇行が、プリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正される。即ち、転写ズレの単位時間当りの補正量が小さくなるので、連続するページ間の画質の変化が少なくなり、連続するページの中で、画質不良が視認され難くなる。
請求項2に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置であって、前記制御手段は、2色以上のプリントジョブの際に、前記検出手段によって検出された前記像担持体ベルトの蛇行が、プリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正されるように、前記補正手段を制御することを特徴とする。
請求項2に記載の画像形成装置では、2色以上のプリントジョブの際に、検出手段によって像担持体ベルトの蛇行が検出されると、補正手段が制御手段によって制御され、像担持体ベルトの蛇行が、プリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正される。即ち、単位時間当りの蛇行補正量が小さくなるので、連続するページ間での各色間でのレジストレーションのズレ量の変化が少なくなる。従って、連続するページの中で、各色間のレジストレーションのズレが視認され難くなる。
また、単色のプリントジョブの際には、連続するページ間での画質の変化は視認され難いので、急速に像担持体ベルトの蛇行補正を行うことで、各ページの画質を向上させている。
請求項3に記載の画像形成装置は、請求項2に記載の画像形成装置であって、前記制御手段は、異なる色の画像領域が隣接された範囲が所定範囲以上であるプリントジョブの際に、前記検出手段によって検出された前記像担持体ベルトの蛇行が、プリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正されるように、前記補正手段を制御することを特徴とする。
請求項3に記載の画像形成装置では、2色以上、且つ、異なる色の画像領域が隣接された範囲が所定範囲以上であるプリントジョブの際に、像担持体ベルトの蛇行が検出手段によって検出されると、補正手段が制御手段によって制御され、像担持体ベルトの蛇行が、プリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正される。
ここで、異なる色の画像領域が隣接された範囲が多い場合には、各色の画像領域の間のレジストレーションのズレが視認され易くなり、これに伴って、連続するページ間での画質の変化も視認され易くなる。一方、異なる色の画像領域が隣接された範囲が少ない場合には、各色の画像領域の間のレジストレーションがズレていても視認され難く、連続するページ間での画質の変化も視認され難くなる。
そこで、本発明では、異なる色の画像領域が隣接された範囲が多い場合に、像担持体ベルトの蛇行の単位時間当りの補正量を小さくすることで、連続するページ間での画質の変化が視認され難くようにしている。これによって、連続するページの中で画質不良が視認され難くなる。
一方、異なる色の画像領域が隣接された範囲が少ない場合には、像担持体ベルトの蛇行の単位時間当りの補正量を大きくすることで、各ページの画質を向上させている。
請求項4に記載の画像形成装置は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置であって、前記制御手段は、解像度が所定値以上であるプリントジョブの際に、前記検出手段によって検出された前記像担持体ベルトの蛇行が、プリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正されるように、前記補正手段を制御することを特徴とする。
請求項4に記載の画像形成装置では、解像度が所定値以上であるプリントジョブの際に、像担持体ベルトの蛇行が検出手段によって検出されると、補正手段が制御手段によって制御され、像担持体ベルトの蛇行が、プリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正される。
ここで、解像度が高い場合には、転写ズレが視認されやすくなり、連続するページ間での画質の変化も視認され易くなる。一方、解像度が低い場合には、転写ズレが視認され難くなり、連続するページ間での画質の変化も視認され難くなる。
そこで、本発明では、解像度が高い場合に、像担持体ベルトの蛇行の単位時間当りの補正量を小さくすることで、連続するページ間での画質の変化が視認され難くようにしている。これによって、連続するページの中で画質不良が視認され難くなる。
一方、解像度が低い場合には、像担持体ベルトの蛇行の単位時間当りの補正量を大きくすることで、各ページの画質を向上させている。
請求項5に記載の画像形成装置は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置であって、前記制御手段は、前記検出手段によって前記像担持体ベルトの蛇行が検出されてからプリントジョブが終了するまでの間に前記像担持体ベルトが移動する距離が所定距離より短い場合に、前記検出手段によって検出された前記像担持体ベルトの蛇行が、次のプリントジョブが開始するまでの時間をかけて補正されるように、前記補正手段を制御することを特徴とする。
請求項5に記載の画像形成装置では、検出手段によって像担持体ベルトの蛇行が検出されてからプリントジョブが終了するまでの間に像担持体ベルトが移動する距離が所定距離より短い場合には、補正手段が制御手段によって制御され、像担持体ベルトの蛇行が、次のプリントジョブが開始するまでの時間をかけて補正される。
即ち、像担持体ベルトの蛇行が検出されてからの短時間で像担持体ベルトの蛇行の補正を完了させないことによって、連続するページ間での画質の変化を抑制している。
請求項6に記載のベルト駆動装置は、駆動ロールと、前記駆動ロールと略平行に配置された複数の軸体に張架された無端ベルトを、前記駆動ロールの回転力で回転させるベルト駆動装置であって、前記複数の軸体のうちの少なくとも1つの軸体を、軸方向の中央部を支点として傾動可能に支持する支持手段を有することを特徴とする。
請求項6に記載のベルト駆動装置では、無端ベルトが、略平行に配置された駆動ロールと複数の軸体に張架されており、駆動ロールの回転によって回転される。ここで、複数の軸体のうちの少なくとも1つの軸体は、支持手段によって、軸方向の中央部を支点として傾動可能に支持されている。
このため、支持手段によって支持された軸体は、無端ベルトが蛇行せずに回転する場合は、無端ベルトの幅方向と略平行になる。そして、駆動ロール、軸体の形状誤差や熱の影響等により無端ベルトの幅方向の一端側の張力が他端側より強くなると、無端ベルトは幅方向の一端側に引張られて幅方向の一端側にズレる。これによって、無端ベルトの蛇行が発生する。
すると、支持手段に支持された軸体は、無端ベルトの幅方向の一端側から引張られて傾動する。この状態で、無端ベルトの幅方向の一端側の張力が弱くなるので、無端ベルトは幅方向の他端側へ戻る。そして、無端ベルトの幅方向の一端側と他端側の張力が釣り合った時点で、無端ベルトの蛇行が補正される。また、像担持体ベルトの蛇行が補正されるのと同時に、傾動されていた軸体の幅方向の一端側と他端側にかかる無端ベルトの張力が釣り合ってくるので、軸体は元の位置に復帰する。
このように、無端ベルトが巻き掛けられた軸体を軸方向の中央部を支点として傾動可能とすることで、無端ベルトの蛇行が自然に補正されるので、無端ベルトの蛇行を検出するセンサ、軸体を傾動させるためのモータやソレノイド、及び無端ベルトの蛇行補正を制御する制御回路が不要となり、無端ベルトの蛇行補正機能のコストを低減できる。
請求項7に記載のベルト駆動装置は、請求項6に記載のベルト駆動装置であって、前記支持手段が、前記軸体を前記無端ベルトの搬送面に沿って傾動可能に支持することを特徴とする。
請求項7に記載のベルト駆動装置では、無端ベルトが巻き掛けられた軸体が、支持手段によって、軸方向の中央部を支点として、且つ、無端ベルトの搬送面に沿って傾動可能に支持されている。
このため、軸体が傾動した際にも、無端ベルトの搬送面の幅方向の姿勢が変化しないので、無端ベルトの搬送面の周囲に配設された部品や装置と、無端ベルトの搬送面との位置関係を常に一定に保つことができる。
請求項8に記載のベルト駆動装置は、請求項6又は7に記載のベルト駆動装置であって、前記支持手段が、前記軸体と前記無端ベルトとのラップ角を調整可能とすることを特徴とする。
請求項8に記載のベルト駆動装置では、軸体と無端ベルトとのラップ角が調整可能になっており、軸体と無端ベルトとの摩擦力が調整可能になっている。これによって、軸体が無端ベルトから受ける力量を任意に設定でき、軸体による像担持体ベルトの蛇行の補正感度を任意に設定できる。
請求項9に記載のベルト駆動装置は、請求項6乃至8の何れか1項に記載のベルト駆動装置であって、前記支持手段が、前記軸体が傾動する範囲を増幅するリンク機構を有することを特徴とする。
請求項9に記載のベルト駆動装置では、無端ベルトの蛇行によって軸体が傾動される範囲が、リンク機構によって増幅される。これによって、無端ベルトの蛇行量が小さい場合でも、軸体を大きく傾動させて無端ベルトの蛇行を急速に補正することが可能となる。
請求項10に記載のベルト駆動装置は、請求項9に記載のベルト駆動装置であって、前記リンク機構を構成する複数の連結部材の連結位置が調整可能であることを特徴とする。
請求項10に記載の画像形成装置では、リンク機構を構成する複数の連結部材の連結位置が調整可能となっており、リンク機構の可動範囲が調整可能となっている。これによって、リンク機構が軸体の傾動範囲を増幅する増幅度が調整可能となり、無端ベルトの蛇行の補正感度が調整可能となる。
請求項11に記載の画像形成装置は、請求項6乃至10の何れか1項に記載のベルト駆動装置を備え、前記無端ベルトが、記録媒体に転写される画像を担持する像担持体ベルトであることを特徴とする。
請求項11に記載の画像形成装置では、像担持体ベルトの蛇行が自然に補正されるので、像担持体ベルトの蛇行を検出するセンサ、像担持体ベルトが巻き掛けられた軸体を傾動させるモータやソレノイド、像担持体ベルトの蛇行補正を制御する制御回路が不要になるので、画像形成装置のコストを低減できる。
本発明は上記構成にしたので、像担持体ベルトの蛇行補正を行うことによって発生する連続するページ間での画質の変化を抑制できる。また、像担持体ベルト等の無端ベルトの蛇行補正機構のコストを低減できる。
以下に図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1に示すように、画像形成装置10は、電子写真方式を用いたカラーレーザプリンタで、黒にN色追加し、重ね塗りをしない、いわゆる+Nカラー印刷を行う。この画像形成装置10は、上面に液晶表示パネル等の表示部62が設けられており、内部には、プレプリント紙Pが装填される給紙カセット20と、記録媒体Pに所望の画像を形成するための画像形成部14と、記録媒体P上に形成された画像を定着させる定着装置12と、記録媒体Pを搬送するための搬送ロール18を具備した用紙搬送系と、画像形成装置10全体の動作を司るコントロールユニット80とが設けられている。
この画像形成装置10では、まず、画像形成部14で感光体ベルト16上にトナー像が形成され、このトナー像が、搬送ロール18によって給紙カセット20から転写部22へ搬送された記録媒体Pに転写される。そして、トナー像が転写された記録媒体Pが、転写部22の搬送方向下流側で定着装置12によって加圧、加熱されてトナー像が記録媒体Pに定着され、排紙ロール24によってスタッカ26へ排紙される。また、記録媒体Pの表裏両面に画像を形成する場合には、定着装置12の搬送方向下流側の搬送経路が切替えられて、表面にトナー像が定着された記録媒体Pが、表裏を反転するための裏面搬送路28へ搬送される。そして、表裏を反転された記録媒体Pは、搬送ベルト29によって転写部22の搬送方向上流側へ搬送され、搬送ロール18によって再び転写部22へ搬送されて感光体ベルト16から裏面にトナー像を転写される。そして、記録媒体Pは、定着装置12を通過して裏面にトナー像を定着され、排紙ロール24によってスタッカ26へ排紙される。
画像形成部14には、ベルト駆動装置60を備えられている。このベルト駆動装置60は、無端ベルトである感光体ベルト16と、この感光体ベルト16が回転可能に張架された駆動ロール32と、従動ロール34とを備える。駆動ロール32は、上下方向に延出する搬送経路30に沿って配設され、従動ロール34は、駆動ロール32の水平方向に配設されており、感光体ベルト16は水平方向に張架されている。
また、画像形成部14では、それぞれ赤や黒等、異なる色のトナー像を感光体ベルト16の表面に形成する複数のプリントエンジン36が、下側の平坦面16Bに沿って配列されている。各プリントエンジン36は、感光体ベルト16の回転方向(図中矢印A方向)に順に配設された帯電器37と、露光ヘッド38と、現像器39とを備える。帯電器37は、帯電コロトロンや帯電ロール等で、感光体ベルト16を一様に帯電する。また、露光ヘッド38は、LEDアレイや光走査装置(Raster Optical Scanner)等で、感光体ベルト16の帯電面を露光して感光体ベルト16上に画像データに基づいた静電潜像を形成する。また、現像器39は、トナーからなる1成分現像剤、或いはトナーやキャリアからなる2成分現像剤を収容しており、現像器39内で現像剤を攪拌しながら現像ロール39Aに搬送する。そして、現像器39は、現像ロール39Aに現像バイアスを印加されて現像ロール39Aから感光体ベルト16の静電潜像上へトナーを移動させる。これによって、感光体ベルト16上の静電潜像がトナーで可視化される。ここで、各色のトナーは、同じドット上に重ね合わされることなく、各ドットが各色のトナーで形成される。
そして、転写コロトロン42が、搬送経路を挟んで感光体ベルト16に面して配設されている。この転写コロトロン42は、記録媒体Pの裏面に向けて放電し、記録媒体Pの裏面に非接触でトナー電荷と逆極性の電荷を与えて、感光体ベルト16上のトナー像を記録媒体Pへ転写する。
また、感光体ベルト16の上側の平坦面16Aに面して、クリーナブレードやクリーナロール等のクリーニング機構44(クリーナブレードを図示)が配設されている。このクリーニング機構44は、転写部22で記録媒体Pに転写されずに感光体ベルト16上に残留した未転写残留トナーを感光体ベルト16から除去する。
そして、転写部22の搬送方向下流側に配設された定着装置12は、記録媒体Pの転写面に接触して回転するヒートロール46と、記録媒体Pを間においてヒートロール46に圧接され、記録媒体Pの裏面に接触して回転する加圧ロール48とを備え、ヒートロール46と加圧ロール48とで定着ニップNが形成されている。ヒートロール46の内部にはハロゲンランプ等のヒーターランプ50が配設されており、ヒートロール46の表面が加熱されている。このため、トナー像が転写された記録媒体Pが定着ニップNを通過する際に、記録媒体Pが加熱、加圧され、記録媒体上のトナーが溶融して記録媒体Pに定着される。
ここで、定着装置12には、離型剤供給装置13が備えられている。この離型剤供給装置13は、ヒートロール46の表面に接触したドナーロール52と、シリコンオイル等の離型剤を貯留したタンク54と、ドナーロール52とタンク54内の離型剤にスポンジ等の吸収体を介して接触したメタリングロール56とを備える。
メタリングロール56の表面には、メタリングブレード(図示省略)が接触している。このメタリングブレードは、所定の圧力でメタリングロール56の表面に接触し、メタリングロール56の表面上の離型剤をミクロンオーダーの精度で所定の厚みに規制(計量)している。
そして、メタリングロール56の表面上で所定の厚みとされた離型剤がドナーロール52によってヒートロール46の表面へ搬送され、ヒートロール46の表面上に、所定の厚みの離型剤の層が形成される。これによって、定着ニップNにおいて、記録媒体P上のトナーのヒートロール46の表面からの剥離性が向上されるので、定着不良やトナーの定着オフセットを防止できる。
また、定着装置12の搬送方向下流側にはパージトレイ27が配設されており、搬送中に何らかの不具合が発生し、適切な印字処理を施すことができず、不要となったプレプリント紙Pが排出されて積載される。
また、図2に示すように、コントロールユニット80には、表示部62と、画像形成部14と、定着装置12と、ベルト駆動装置60と、用紙搬送系を駆動する搬送系駆動部78とが接続されている。コントロールユニット80は、これらの各部へ制御信号を送出して、画像形成装置10全体の動作を制御する。
ここで、ベルト駆動装置60について説明する。
図3、図4に示すように、ベルト駆動装置60には、感光体ベルト16の幅方向一端部の位置を検出するセンサ64と、従動ロール34を軸方向に対して傾動させて感光体ベルト16の蛇行(回転方向に対する傾き)を補正する蛇行補正機構66と、蛇行補正機構66を制御する補正制御部70とを備える。
センサ64は、感光体ベルト16の幅方向一端部を挟んで上下に対向した発光素子アレイ64Aと受光素子アレイ64Bとで構成され、受光素子64Bの出力が蛇行判定部88に接続されている。発光素子アレイ64と受光素子アレイ64Bは、感光体ベルト16の幅方向一端部から外側へ食み出して配設されており、搬送ベルト16の幅方向一端部から外側へ食み出した受光素子が、光線を受光して蛇行判定部88へ電圧を出力する。そして、蛇行判定部88は、光線を受光した受光素子と受光しなかった受光素子との境界から、感光体ベルト16の走行位置を認識し、基準位置と比較して、感光体ベルト16の蛇行量を算出する。
蛇行補正機構66は、従動ロール34の回転軸34Aの軸方向他端部を回動自在に支持するピボット72と、回転軸34Aの軸方向一端部に回転可能に取付けられたアーム74とを備える。アーム74は、長手方向一端部を回転軸34Aに回転可能に取付けられ、長手方向中央部を従動ロール34の下方で支持部材76に回転可能に支持されている。また、蛇行補正機構66は、アーム74を図2の時計回り方向へ付勢する弾性部材82と、アーム74を挟んで弾性部材82に対向した偏心カム84と、偏心カム84が回転軸86Aに取付けられたモータ86とを備える。
弾性部材82は圧縮コイルバネで、支持部材76とアーム74の長手方向他端部との間に嵌められており、アーム74の長手方向他端部を偏心カム84へ圧接している。即ち、モータ86によって偏心カム84が回転されると、アーム74が時計回り方向、又は反時計周り方向へ変位して従動ロール34を軸方向に対して傾動させる。これによって、搬送ベルト16の幅方向の両端部の張力が変化し、搬送ベルト16が幅方向へ移動される。
そして、蛇行補正制御部70は、蛇行判定部88によって算出された感光体ベルト16の蛇行量に基づいて、モータ86を制御し、従動ロール34を軸方向に対して傾動させる。
なお、図3に実線で示すように、偏心カム84の回転半径が最大である面がアーム74に当接している状態で、アーム74の長手方向が鉛直方向と揃い、従動ロール34が駆動ロール32と略平行になる。そして、この状態から偏心カム84が180°回転して、鎖線で示すように、偏心カム84の回転半径が最小である面がアーム74に当接している状態で、アーム74が図中時計回り方向の可動範囲の端部まで回転して鉛直方向に対して傾斜する。これによって、従動ロール34が、駆動ロール32側の可動範囲の端部まで(例えば10°)傾動する。
ここで、蛇行補正制御部70による感光体ベルト16の蛇行補正方法の第1実施例について図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、画像形成装置10の電源がオンになると処理ルーチンが開始され、ステップ100へ進む。ステップ100では、定着器12のウォームアップ中に、画質調整モードが実行されると共に、感光体ベルト16の蛇行補正モードが実行される。蛇行補正モードでは、センサ64が作動され感光体ベルト16が所定時間回転されて、蛇行判定部88によって感光体ベルト16の蛇行量が算出される。そして、蛇行補正制御部70が蛇行判定部88によって算出された感光体ベルト16の蛇行量に応じて、モータ86を制御し、感光体ベルト16の蛇行を補正する。
次に、ステップ101では、コントロールユニット80から各駆動部へレディ信号が出力され、画像形成装置10がレディ状態になる。次に、ステップ102では、コントロールユニット80がプリントジョブを受信したか否かが判定され、肯定されるとステップ103へ、否定されるとステップ110へ進む。ステップ103では、蛇行補正制御部70がプリントジョブの用紙サイズ、プリント枚数、片面印刷、両面印刷等の属性から感光体ベルト16の移動距離を算出する。
次に、ステップ104では、コントロールユニット80から各駆動部へ駆動信号が出力されてプリント処理が実行され、ステップ105へ進む。ステップ105では、蛇行判定部88によって、感光体ベルト16の蛇行量が±400μm以内か否かが判定され、肯定されるとステップ109へ否定されるとステップ106へ進む。ステップ109では、プリントジョブが終了するまで否定判定が繰り返され、肯定されるとステップ110へ進む。一方、ステップ106では、単色のプリントジョブであるか、複数色のプリントジョブであるかが判定され、単色のプリントジョブであればステップ107へ、複数色のプリントジョブであればステップ108へ進む。
ステップ107では、蛇行補正制御部70が、モータ86を駆動して従動ロール34を駆動ロール32と略平行な位置から可動範囲の端部まで傾動させ、感光体ベルト16の蛇行を急速に補正する。そして、感光体ベルト16の蛇行が補正されると、従動ロール34を元の位置へ復帰させる。これによって、急速に転写ズレが補正されるので、各ページの画質が良好になる。
一方、ステップ108では、蛇行補正制御部70が、ステップ103で算出された感光体ベルト16の移動距離から現時点までの移動距離を減算してプリントジョブが終了するまでの移動距離を算出し、算出された距離を感光体ベルト16が移動する間に、約400μmの蛇行量を補正できる最小の単位時間当りの補正量を算出する。そして、蛇行補正制御部70は、算出された単位時間当りの補正量に応じて、モータ86の回転量を制御して従動ロール34をステップ107よりも小さい角度(例えば、2〜3°)だけ傾動させる。
これによって、感光体ベルト16の蛇行が、蛇行検出時からプリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正され、図6に示すように、各色間に生じたレジストレーションのズレが蛇行が検出されたページから最終ページまでに徐々に補正される。従って、連続するページ間での各色間のレジストレーションの変化が抑制されるので、連続するページの中で、各色間のレジストレーションのズレが視認され難くなる。
そして、上述したステップ109を経てステップ110へ進み、画像形成装置10の電源がオフになったか否かが判定され、否定されるとステップ102へ戻ってステップ102〜110の処理が繰り返され、肯定されると処理ルーチンを終了する。
次に、蛇行補正制御部70による感光体ベルト16の蛇行の補正方法の第2実施例について図7のフローチャートを参照して説明する。
まず、画像形成装置10の電源がオンになると処理ルーチンが開始され、ステップ200へ進む。ステップ200では、定着器12のウォームアップ中に、画質調整モードが実行されると共に、感光体ベルト16の蛇行補正モードが実行される。
次に、ステップ201では、コントロールユニット80から各駆動部へレディ信号が出力され、画像形成装置10全体がレディ状態になる。次に、ステップ202では、コントロールユニット80がプリントジョブを受信したか否かが判定され、肯定されるとステップ203へ、否定されるとステップ212へ進む。ステップ203では、蛇行補正制御部70が、プリントジョブの画像データのサイズ、プリント枚数から感光体ベルト16の移動距離を算出する。
次に、ステップ204では、コントロールユニット80から各駆動部へ駆動信号が出力されてプリント処理が実行され、ステップ205へ進む。ステップ205では、蛇行判定部88によって、感光体ベルト16の蛇行量が±400μm以内か否かが判定され、肯定されるとステップ211へ否定されるとステップ206へ進む。ステップ211では、プリントジョブが終了するまで否定判定が繰り返され、肯定されるとステップ212へ進む。一方、ステップ206では、単色のプリントジョブであるか、複数色のプリントジョブであるかが判定され、単色のプリントジョブであればステップ207へ、複数色のプリントジョブであればステップ208へ進む。
ステップ207では、蛇行補正制御部70が、モータ86を駆動して従動ロール34を駆動ロール32と略平行な位置から可動範囲の端部まで傾動させ、感光体ベルト16の蛇行を急速に補正する。そして、感光体ベルト16の蛇行が補正されると、従動ロール34を元の位置へ復帰させる。これによって、急速に転写ズレが補正されるので、各ページの画質が良好になる。
一方、ステップ208では、画像データから異なる色の画像領域が隣接された範囲が所定範囲(例えば画像データ全体の10%)以下か否か判定され、肯定されるとステップ207へ、否定されるとステップ209へ進む。ステップ209では、解像度が所定値(例えば1200dpi)以下か否かが判定され、肯定されるとステップ207へ、否定されるとステップ210へ進む。
ステップ210では、ステップ203で算出された感光体ベルト16の移動距離から現時点までの移動距離を減算してプリントジョブが終了するまでの移動距離を算出する。そして、算出された距離を感光体ベルト16が移動する間に、約400μmの蛇行量を補正できる最小の単位時間当りの補正量を算出する。そして、算出された単位時間当りの補正量に応じて、モータ86の回転量を制御して従動ロール34をステップ207よりも小さい角度(例えば、2〜3°)だけ傾動させる。
ここで、異なる色の画像領域が隣接された範囲が多い場合には、各色の画像領域の間のレジズレが視認され易くなり、これに伴って、連続するページ間での各色の画像領域の間のレジストレーションの変化も視認され易くなる。一方、異なる色の画像領域が隣接された範囲が少ない場合には、各色の画像領域の間のレジストレーションがズレていても視認され難く、連続するページ間での各色の画像領域の間のレジストレーションの変化も視認され難くなる。
また、解像度が高い場合には、各色の画像領域の間のレジズレが視認され易くなり、連続するページ間での各色の画像領域の間のレジストレーションの変化も視認され易くなる。一方、解像度が低い場合には、各色の画像領域の間のレジズレが視認され難くなり、連続するページ間での各色の画像領域のレジストレーションの変化も視認され難くなる。
そこで、本実施例では、異なる色の画像領域が隣接された範囲が多く、且つ、解像度が高い場合に、感光体ベルト16の蛇行の単位時間当りの補正量を最小にすることで、連続するページ間での各色の画像領域間のレジズレの変化を抑制している。これによって、連続するページの中で各色の画像領域間のレジズレが視認され難くなる。
一方、異なる色の画像領域が隣接された範囲が少なく、且つ、解像度が低い場合には、感光体ベルト16の蛇行の単位時間当りの補正量を大きくすることで、各ページにおける各色の画像領域間のレジストレーションを向上させている。
そして、上述したステップ211を経てステップ212へ進み、画像形成装置10の電源がオフになったか否かが判定され、否定されるとステップ202へ戻ってステップ202〜212の処理が繰り返され、肯定されると処理ルーチンを終了する。
次に、蛇行補正制御部70による感光体ベルト16の蛇行の補正方法の第3実施例について図8のフローチャートを参照して説明する。
まず、画像形成装置10の電源がオンになると処理ルーチンが開始され、ステップ300へ進む。ステップ300では、定着器12のウォームアップ中に、画質調整モードが実行されると共に、感光体ベルト16の蛇行補正モードが実行される。
次に、ステップ301では、コントロールユニット80から各駆動部へレディ信号が出力され、画像形成装置10全体がレディ状態になる。次に、ステップ302では、コントロールユニット80がプリントジョブを受信したか否かが判定され、肯定されるとステップ303へ、否定されるとステップ313へ進む。ステップ303では、蛇行補正制御部70が、プリントジョブの画像データのサイズ、プリント枚数から感光体ベルト16の移動距離を算出する。
次に、ステップ304では、コントロールユニット80から各駆動部へ駆動信号が出力されてプリント処理が実行され、ステップ305へ進む。ステップ305では、蛇行判定部88によって、感光体ベルト16の蛇行量が±400μm以内か否かが判定され、肯定されるとステップ312へ否定されるとステップ306へ進む。ステップ312では、プリントジョブが終了するまで否定判定が繰り返され、肯定されるとステップ313へ進む。一方、ステップ306では、単色のプリントジョブであるか、複数色のプリントジョブであるかが判定され、単色のプリントジョブであればステップ307へ、複数色のプリントジョブであればステップ308へ進む。
ステップ307では、蛇行補正制御部70が、モータ86を駆動して従動ロール34を駆動ロール32と略平行な位置から可動範囲の端部まで傾動させ、感光体ベルト16の蛇行を急速に補正する。そして、感光体ベルト16の蛇行が補正されると、従動ロール34を元の位置へ復帰させる。これによって、急速に転写ズレが補正されるので、各ページの画質が良好になる。
そして、ステップ308では、蛇行補正制御部70が、ステップ303で算出された感光体ベルト16の移動距離から現時点までの移動距離を減算してプリントジョブが終了するまでの残りの移動距離を算出し、残りの移動距離が所定距離(例えば、感光体ベルト16の5周分の距離)以上か否かが判定され、肯定されるとステップ309へ、否定されるとステップ310へ進む。
ステップ309では、蛇行補正制御部70が、残りの移動距離で感光体ベルト16の約400μmの蛇行量を補正できる最小の単位時間当りの補正量を算出する。そして、蛇行補正制御部70は、算出された単位時間当りの補正量に応じて、モータ86の回転量を制御して従動ロール34をステップ307よりも小さい角度(例えば、2〜3°)だけ傾動させる。
これによって、感光体ベルト16の蛇行が、蛇行検出からプリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正され、各色間に生じたレジストレーションのズレが蛇行検出から最終ページまでに徐々に補正される。従って、連続するページ間での各色間のレジストレーションの変化が抑制されるので、連続するページの中で、各色間のレジストレーションのズレが視認され難くなる。
一方、ステップ310では、プリントジョブが終了するまで否定判定が繰り返され、肯定されるとステップ311へ進む。ステップ311では、ステップ307と同様に、蛇行補正制御部70によって感光体ベルト16の蛇行が急速に補正される。そして、ステップ313へ進む。ステップ313では、画像形成装置10の電源がオフになったか否かが判定され、否定されるとステップ302へ戻ってステップ302〜313の処理が繰り返され、肯定されると処理ルーチンを終了する。
以上説明したように、本実施例では、感光体ベルト16の蛇行が検出されてからプリントジョブが終了するまでの間に感光体ベルト16が移動する距離が短い場合には、感光体ベルト16の蛇行補正を、プリントジョブの残りの時間では行わずにプリントジョブが終了してから次のプリントジョブが開始するまでの間に行う。
即ち、感光体ベルト16の蛇行が検出されてからの短時間で感光体ベルト16の蛇行の補正を完了させないことによって、連続するページ間での画質の変化を抑制している。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図9に示すように、ベルト駆動装置100では、感光体ベルト16が、駆動ロール32と、複数の従動ロール34と、ステアリングロール90とに巻掛けられている。ステアリングロール90は、感光体ベルト16の内周側で支持機構92によって支持されて、感光体ベルト16の下側の搬送裏面に当接されている。
図10、図11に示すように、支持機構92は、ステアリングロール90を軸受94を介して回転可能に支持するロールホルダ96と、画像形成装置10のフレーム(図示省略)に固定されたベースフレーム98と、ロールホルダ96をベースフレーム98に連結するリンク機構102とを備える。
ロールホルダ96は、長手方向の両端部をコ字状に折り曲げられた板金で、ステアリングロール90の上側で軸方向へ延在し、折り曲げられた両端部に軸受94が取付けられている。また、ベースフレーム98は、第1フレーム98Aと第2フレーム98Bとの2部品がネジ止めされて構成されており、第1フレーム98Aは、ロールホルダ96をリンク機構102を介して支持し、第2フレーム98Bは、画像形成装置10のフレームに支持されている。
第1フレーム98Aは、ステアリングロール90の軸方向へ長手に延びる板材であり、短手方向の中央部で下側へ階段状に折り曲げられている。また、第2フレーム98Bは、ステアリングロール90の軸方向へ長手に延びる板材であり、短手方向の中央部で上側へ階段状に折り曲げられている。第1フレーム98Aの短手方向一端側(ステアリングロール90側)は、ロールホルダ96の上に重ね合わされており、リンク機構102の構成部品である第1アーム104と第1フレーム98Aの長手方向中央部とロールホルダ96の長手方向中央部がピン106を介して揺動可能に連結されている。
これによって、ロールホルダ96が、長手方向の中央部を支点として回動可能となっており、ステアリングロール90が、軸方向の中央部を支点として駆動ロール32や従動ロール34の軸方向に対して傾動可能となっている。なお、リンク機構102の構成部品の連結に用いられるピン106は、全てCリング107によって抜け止めされている。
また、第1フレーム98Aの短手方向の他端側は、第2フレーム98Aの短手方向の一端側(ステアリングロール90側)に重ね合わされており、この重ね合わされた面同士がネジ108によって締結されている。ここで、ネジ108は、第2フレーム98Bの長手方向両端部に螺合するが、第1フレーム98Aの長手方向両端部には、ネジ108が通過する短手方向に延びる長穴110が形成されている。
即ち、図9に示すように、第1フレーム98Aと第2フレーム98Bとの位置関係は、第1フレーム98Aと第2フレーム98Bの短手方向(図中矢印B方向)へ調整可能となっている。ここで、第1フレーム98Aと第2フレーム98Bの重なり合った面は、感光体ベルト16の搬送面と略平行となっているので、ステアリングロール90の回転軸の位置が、感光体ベルト16の搬送面に沿って調整可能となっている。これによって、感光体ベルト16の搬送面を上下に変位させることなく、感光体ベルト16のラップ角βを調整できる。
また、図10、図11に示すように、リンク機構102は、上述した第1アーム104と、第2アーム112と、第3アーム114と、第4アーム116とが連結されて構成されている。第1アーム104は、長手方向一端部をピン106を介してロールホルダ96の長手方向中央部に揺動可能に連結されている。また、第2アーム112は、第1フレーム98Aの長手方向へ延在した板材で、第1フレーム98Aの短手方向一端側に第1フレーム98Aの長手方向へスライド可能に支持されている。また、第2アーム112の長手方向中央部には、第1アーム104の長手方向他端部が、ピン106を介して揺動可能に連結されている。
また、第2アーム112の長手方向一端部及び他端部にはそれぞれ、第3アーム114の長手方向一端部、第4アーム116の長手方向一端部が、ピン106を介して揺動可能に連結されている。この第3アーム114の長手方向他端部、及び第4アーム114の長手方向他端部はそれぞれ、ピン106を介してロールホルダ96の長手方向一端部及び他端部に揺動可能に連結されている。
これによって、図12に示すように、ステアリングロール90が第1アーム104と第1フレーム98Aとの連結点(支点A)を支点として時計回り方向(図中矢印F方向)へ傾動すると、第1アーム104が支点Aを支点として時計回り方向へ回転し、第2アーム112が長手方向他端側(図中下側)へスライドする。そして、第3アーム114が、第3アーム114と第2アーム112との連結点(支点B)を支点として時計回り方向へ回転し、第4アーム116が、第4アーム116と第2アーム112との連結点(支点C)を支点として時計回り方向へ回転する。
これによって、ロールホルダ96が長手方向の中央部を支点として傾動し、ロールホルダ96に支持されたステアリングロール90が、軸方向の中央部を支点として傾動する。なお、図9に示すように、支点Aと感光体ベルト16の搬送面との角度αは略直角となっており、ステアリングロール90は、感光体ベルト16の搬送面と略平行に変位する。このため、ステアリングロール90が傾動することによって、感光体ベルト16の搬送面の幅方向の姿勢が変化することがない。
ここで、図13に示すように、第1アーム104と第2アーム112との連結点(支点D)と支点Aとの距離r2は、第1アーム104とロールホルダ96との連結点(支点E)と支点Aとの距離r1よりも大きくなっている。このため、ステアリングロール90に付与された支点A回りの回転力が、r2/r1倍に増幅され、ステアリングロール90が傾動する範囲がr2/r1倍に増幅される。
また、図10に示すように、連結点D、及び、連結点B、Cの位置は調整可能となっており、リンク機構102がステアリングロール90の傾動範囲を増幅する増幅度が調整可能となっている。
ここで、ステアリングロール90の動作について図14を参照して説明する。
図14(A)に示すように、まず、ステアリングロール90は、感光体ベルト16の幅方向に対して略平行な状態で、組み付けられている。そして、図14(B)に示すように、駆動ロール32や、従動ロール34の形状誤差や熱の影響等により感光体ベルト16の幅方向一端側(図中上側)の張力が他端側より強くなると、感光体ベルト16は幅方向の一端側に引張られて幅方向の一端側へズレる。これによって、感光体ベルト16に図中上向き(矢印A方向)の蛇行が発生する。
すると、ステアリングロール90の軸方向の一端側が、感光体ベルト16の幅方向の一端側から引張られて感光体ベルト16の移動方向下流側へ傾動する。この状態で、感光体ベルト16の幅方向の一端側の張力が弱くなるので、図14(C)に示すように、感光体ベルト16は幅方向の他端側へ戻る。そして、感光体ベルト16の幅方向の一端側と他端側の張力が釣り合った時点で、感光体ベルト16の蛇行が補正される。また、感光体ベルト16の蛇行が補正されるのと同時に、傾動されていたステアリングロール90の幅方向の一端側と他端側にかかる感光体ベルト16の張力が釣り合ってくるので、ステアリングロール90は元の位置に復帰する。
このように、感光体ベルト16が巻き掛けられたステアリングロール90を軸方向の中央部を支点として傾動可能とすることで、感光体ベルト16の蛇行が自然に補正される。従って、感光体ベルト16の蛇行を検出するセンサ、ステアリングロール90を傾動させるためのモータやソレノイド、及び感光体ベルト16の蛇行補正を制御する制御回路が不要となり、感光体ベルト16の蛇行補正機能並びに画像形成装置10のコストを低減できる。なお、ステアリングロール90は、ステアリングバーに替えても良い。
また、図9に示すように、ステアリングロール90を、感光体ベルト16の搬送面に沿って傾動させるようにしたので、ステアリングロール90が傾動した際にも、感光体ベルト16の搬送面の幅方向の姿勢が変化しない。従って、感光体ベルト16の搬送面の周囲に配設されたプリントエンジン36と感光体ベルト16の搬送面との位置関係を常に一定に保つことができる。
また、ステアリングロール90と感光体ベルト16とのラップ角βを調整可能とし、ステアリングロール90と感光体ベルト16との摩擦力を調整可能としたので、ステアリングロール90が感光体ベルト16から受ける力量を任意に設定でき、ステアリングロール90による感光体ベルト16の補正感度を任意に設定できる。
また、図13に示すように、感光体ベルト16の蛇行によってステアリングロール90が傾斜する角度が、リンク機構102によって増幅されるので、感光体ベルト16の蛇行量が小さい場合でも、ステアリングロール90を大きく傾動させて感光体ベルト16の蛇行を急速に補正することが可能となる。
さらに、図10に示すように、リンク機構102を構成する第1アーム104と第2アーム112との連結点である支点Dの位置、及び第2アーム112と第3アーム114との連結点である支点Bの位置、第2アーム112と第4アーム116との連結点である支点Cの位置が調整可能となっており、リンク機構102の可動範囲が調整可能となっている。これによって、リンク機構102がステアリングロール90の傾斜角度を増幅する増幅度が調整可能となり、感光体ベルト16の蛇行の補正感度が調整可能となる。
なお、第1、第2実施形態では、本発明の画像形成装置を、感光体ベルトの蛇行補正機構を備える画像形成装置を例に取って説明したが、本発明の画像形成装置は、転写ベルトの蛇行補正機構を備える画像形成装置等、ベルト状の像担持体を備える他の画像形成装置にも適用可能である。
また、本発明の画像形成装置は、電子写真方式の画像形成装置に限らず、転写ベルトを用いてオフセット印刷を行うインクジェット式の画像形成装置等にも適用可能である。
さらに、第2実施形態では、本発明のベルト駆動装置を、画像形成装置において感光体ベルトを駆動するベルト駆動装置を例に取って説明したが、本発明のベルト駆動装置は、シート材搬送装置等、無端ベルトを回転駆動する他のベルト駆動装置にも適用可能である。
第1実施形態の画像形成装置の概略構成を示す図である。 第1実施形態の画像形成装置の電気系の構成を示すブロック図である。 第1実施形態の画像形成装置のベルト駆動装置を示す斜視図である。 第1実施形態の画像形成装置のベルト駆動装置を示す断面図である。 第1実施形態の画像形成装置の感光体ベルトの蛇行補正方法の第1実施例を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態の画像形成装置において各色の画像領域間のレジズレが補正される様子を示す図である。 第1実施形態の画像形成装置の感光体ベルトの蛇行補正方法の第2実施例を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態の画像形成装置の感光体ベルトの蛇行補正方法の第3実施例を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態のベルト駆動装置を示す断面図である。 第2実施形態のベルト駆動装置の蛇行補正機構を示す分解斜視図である。 第2実施形態のベルト駆動装置の蛇行補正機構を示す斜視図である。 第2実施形態のベルト駆動装置の蛇行補正機構を示す平面図である。 第2実施形態のベルト駆動装置の蛇行補正機構を拡大して示す斜視図である。 (A)〜(C)は第2実施形態のベルト駆動装置の蛇行補正機構の作動図である。
符号の説明
10 画像形成装置
16 感光体ベルト(像担持体ベルト、無端ベルト)
32 駆動ロール
34 従動ロール(軸体)
60 ベルト駆動装置
64 センサ(蛇行検出手段)
66 蛇行補正機構(補正手段)
70 蛇行補正制御部(制御手段)
88 蛇行判定部(蛇行検出手段)
90 ステアリングロール(軸体)
92 支持機構(支持手段)
102 リンク機構
P 記録媒体
β ラップ角

Claims (11)

  1. 記録媒体に転写される画像を担持して回転する像担持体ベルトと、
    前記像担持体ベルトの蛇行を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された前記像担持体ベルトの蛇行を補正する補正手段と、
    前記検出手段によって検出された前記像担持体ベルトの蛇行が、プリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正されるように、前記補正手段を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、2色以上のプリントジョブの際に、前記検出手段によって検出された前記像担持体ベルトの蛇行が、プリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正されるように、前記補正手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、異なる色の画像領域が隣接された範囲が所定範囲以上であるプリントジョブの際に、前記検出手段によって検出された前記像担持体ベルトの蛇行が、プリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正されるように、前記補正手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、解像度が所定値以上であるプリントジョブの際に、前記検出手段によって検出された前記像担持体ベルトの蛇行が、プリントジョブが終了するまでの時間をかけて補正されるように、前記補正手段を制御することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記検出手段によって前記像担持体ベルトの蛇行が検出されてからプリントジョブが終了するまでの間に前記像担持体ベルトが移動する距離が所定距離より短い場合に、前記検出手段によって検出された前記像担持体ベルトの蛇行が、次のプリントジョブが開始するまでの時間をかけて補正されるように、前記補正手段を制御することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 駆動ロールと、前記駆動ロールと略平行に配置された複数の軸体に張架された無端ベルトを、前記駆動ロールの回転力で回転させるベルト駆動装置であって、
    前記複数の軸体のうちの少なくとも1つの軸体を、軸方向の中央部を支点として傾動可能に支持する支持手段を有することを特徴とするベルト駆動装置。
  7. 前記支持手段が、前記軸体を前記無端ベルトの搬送面に沿って傾動可能に支持することを特徴とする請求項6に記載のベルト駆動装置。
  8. 前記支持手段が、前記軸体と前記無端ベルトとのラップ角を調整可能とすることを特徴とする請求項6又は7に記載のベルト駆動装置。
  9. 前記支持手段が、前記軸体が傾動する範囲を増幅するリンク機構を有することを特徴とする請求項6乃至8の何れか1項に記載のベルト駆動装置。
  10. 前記リンク機構を構成する複数の連結部材の連結位置が調整可能であることを特徴とする請求項9に記載のベルト駆動装置。
  11. 請求項6乃至10の何れか1項に記載のベルト駆動装置を備え、
    前記無端ベルトが、記録媒体に転写される画像を担持する像担持体ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
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