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JP2006262204A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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JP2006262204A
JP2006262204A JP2005078176A JP2005078176A JP2006262204A JP 2006262204 A JP2006262204 A JP 2006262204A JP 2005078176 A JP2005078176 A JP 2005078176A JP 2005078176 A JP2005078176 A JP 2005078176A JP 2006262204 A JP2006262204 A JP 2006262204A
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Toru Misaizu
亨 美斉津
Kouta Matsuo
紘太 松尾
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

【課題】 エッジ抽出の精度を向上することを目的とし、これによって画質を向上させた画像処理装置及び画像処理方法を提供する。
【解決手段】 マーキングエンジン制御部2は、コントローラ部1で生成されたビットマップデータ及びタグ情報を受け取り、エッジ抽出部21でエッジ検出フィルタなどによりエッジを抽出する。エッジ再判定部22は、エッジ抽出部21による抽出結果を受け、例えば注目画素の周囲8画素を参照してエッジとして抽出された画素数からエッジ画素を再判定する。あるいは、テンプレートとのパターンマッチングを行い、エッジ画素を再判定する。スクリーン処理部23は、エッジ抽出部21でエッジとして抽出された画素及びエッジ再判定部22でエッジと再判定されたエッジ部の画素について、エッジ用の高線数のスクリーン処理を施し、他の非エッジ部にはそれより低い線数のスクリーン処理を施す。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像中のエッジ部と非エッジ部とにそれぞれ適した画像処理を行う画像処理技術に関するものである。
一般に作成されているドキュメントには、画質の観点から様々なオブジェクトが存在する。例えば、写真などのイメージ、グラデーションやパッチなどのグラフィックス、それに文字や線などがある。
一方、カラー画像形成装置では、階調を表現するためにスクリーン処理と呼ばれる、濃度データを面積階調に変換する処理が施される。スクリーン処理を代表するパラメータとして、線数(1インチあたりに同じパターンがどれだけ含まれるか)がある。上述のような各種の画像オブジェクトに対して最適な線数は、それぞれの画像オブジェクトごとに異なっている。例えばイメージは、人間の視覚特性上、200線以上が好ましい。しかし、線数が高いとマーキングエンジンの応答性の関係で階調性や粒状性が悪くなり、あまり低いとスクリーン構造が見えたり、質感が無くなるため、170〜230線が使われることが多い。グラフィックは、さらに階調性や粒状性が重視されるので、150〜200線くらいが多い。さらに、ジャギーや途切れがないことが望ましい文字や線では、300線以上が多く使われる。
このように階調性や粒状性を向上させるためにはあまり線数を大きくできず、逆にジャギーや途切れなどを回避するためには線数を大きくしなければならない。そのため、いずれの画像オブジェクトに対しても最適な共通の線数は存在しない。
このようなトレードオフの関係にある特性の両立を図るための手段として、ページ内でオブジェクト毎に最適なスクリーン線数に切り替える技術がある。大きく分けて二つの方式がある。
方式1.アプリケーションから送られてくるコマンドを解釈し、オブジェクトに分類してスクリーンを切り替える方法、
方式2.ラスタライズされた画像データをエッジ検出フィルタによりエッジ抽出し、エッジ部のみスクリーンを高線数化する方法。
この方式2は、例えば特許文献1や特許文献2などに記載されている方法である。
この2つの方式のうち、方式1はラスタ画像(例えばTiff画像など)による出力を行っているユーザにとっては、常にイメージとしか判定されないため、不向きである。これに対して、方式2は、多種多様の画像に対して有効であることから、汎用性があるといえる。
図12は、エッジを検出するためのフィルタの一例の説明図、図13は、エッジ検出フィルタにより抽出されたエッジの一例の説明図である。図12には、エッジを検出するための3×3画素サイズのフィルタの一例を示している。図12(A)は縦に伸びるエッジを検出するためのフィルタ、図12(B)は横に伸びるエッジを検出するためのフィルタ、図12(C)は右上から左下へ斜めに伸びるエッジを検出するためのフィルタ、図12(D)は左上から右下へ斜めに伸びるエッジを検出するためのフィルタである。これらのエッジ検出フィルタを用いることによって、縦横斜め方向のエッジを検出することができる。すなわち、中心の太線で囲んだ画素を注目画素とし、その周辺の8画素について、それぞれのフィルタの値と画素値を乗算して和を求め、所定の閾値と比較することによりエッジか否かを判定することができる。いずれかのフィルタでエッジが検出されれば、その注目画素はエッジ部であると判定することができる。
例えば図13(A)に示す画像データの場合を考える。各矩形のそれぞれが画素であり、その中に画素値を示している。この例では右上から左下方向へ細い線(画素値=128)が存在している。この画像について、それぞれの画素を注目画素として上述のエッジ検出フィルタを適用すると、図13(B)のような検出結果が得られる。図13(B)において、「1」の画素がエッジとして検出された画素を示し、「0」の画素はエッジとして検出されなかった画素を示している。なお、線分が存在していた部分にハッチングを施して示している。
図13(B)に示すエッジ抽出結果を参照すると、○印を付した画素において、エッジが途切れている。このように、エッジの抽出を図12に示したようなエッジ検出フィルタによって行うと、画像形状によってエッジが抽出できない場合が生じる。特に細線(斜め)や背景との濃度差が少なくなると、エッジ抽出性能が悪くなる。
図14は、エッジ抽出不良と画質劣化の一例の説明図である。例えば図14(A)に示すような放射状の線分を、50%の濃度により最小ドットで描画するものとする。このような画像に対して図12に示したようなエッジ検出フィルタを用いてエッジ抽出処理を行い(図14(B))、さらに、ここでは図14(C)に示すように45度212線のスクリーンを施す。すると、斜めの線分において例えば図13(B)に示したようなエッジの途切れなどが発生すると、その部分でエッジに対する処理が行われないため、例えばシャープに再現すべき線が、一部においてぼけたような再現がなされたり、このエッジの途切れがそのまま画像に現れるなど、画質が劣化してしまうという問題があった。図14(D)には、このような画質の劣化した再現画像を示しており、図示の都合上、劣化した線分について破線、点線によって示している。また、途切れるほかにも、ジャギーが目立つ場合もある。場合によっては斜め線が消失してしまうこともある。
このような問題は、コピーの画像やスキャン画像のプリント出力など、ノイズが多く、アナログ的な画像の場合では、それほど大きな問題とはならない。しかし、くっきりしたディジタル画像のプリント出力の場合には、エッジ抽出の誤判定により、非エッジ部に施した低線数のスクリーン構造がそのまま現れて、ジャギーや途切れがそのまま残ってしまうという現象が際だってしまうという問題があった。
特開平11−88707号公報 特開平11−69158号公報
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、エッジ抽出の精度を向上することを目的とし、これによって画質を向上させた画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的としている。
本発明は、画像データに対して、エッジ部かそれ以外の非エッジ部かに応じて画像処理を切り替える画像処理装置及び画像処理方法であって、画像データからエッジ部を抽出した後に、エッジ領域を広げてエッジ部の再判定を行い、エッジ部として抽出または再判定された部分か、それ以外の非エッジ部かに応じて画像処理を行うことを特徴とするものである。
再判定は、例えば注目画素周辺のエッジ画素数を計数し、その計数値が所定の閾値以上の場合に、当該注目画素をエッジ部と再判定することができる。あるいは、注目画素周辺の8画素のエッジ抽出結果と、予め設定されているエッジテンプレートパターンとを比較し、一致したらエッジ部と再判定するように構成してもよい。
画像データに対して行う画像処理として、スクリーン処理を行うことができ、この場合にはエッジ部か非エッジ部かにより、エッジ部については後段のデータ処理解像度と同等の線数でスクリーン処理し、非エッジ部についてはエッジ部よりも低い線数でスクリーン処理するように、スクリーンを切り替えることができる。
本発明によれば、エッジ部の再判定によってエッジ抽出の精度を向上させることができるので、エッジ部か否かにより画像処理を確実に切り替えることができる。例えばイメージ部やグラフィック部の階調性及び粒状性と、文字や線の解像力の両立が可能であるとともに、いずれについても確実に処理を施すことができ、画質の向上を図ることができるという効果がある。
図1は、本発明の第1の実施の形態を適用したカラー画像形成装置の一例を示すブロック図である。図中、1はコントローラ部、2はマーキングエンジン制御部、3はマーキングエンジン、11はPDL解釈部、12は描画部、13はレンダリング部、21はエッジ抽出部、22はエッジ再判定部、23はスクリーン処理部、24は変調部である。図1に示すカラー画像形成装置は、コントローラ部1,マーキングエンジン制御部2、マーキングエンジン3を含んで構成されている。
コントローラ部1は、外部の例えばクライアントコンピュータなどから、当該カラー画像形成装置に対する描画コマンドとしてPDL(ページ記述言語)で記述された描画データを受け取って解釈し、描画処理を行ってマーキングエンジン3で使用可能なYMCKのビットマップ画像を生成する。このコントローラ部1は、PDL解釈部11、描画部12、レンダリング部13等を含んで構成されている。
PDL解釈部11は、外部から描画データを受け取ってPDLを解釈する。
描画部12は、PDL解釈部11によって解釈されたPDLに従って、それぞれの描画オブジェクト毎に描画処理を行い、中間コードを生成する。生成した中間コードには、描画オブジェクトの属性として、ここではイメージ/テキスト/グラフィックスなどの描画オブジェクトの種類を示すタグ情報を付加する。この描画部12では、PDLで指定された色信号(RGB)からマーキングエンジン3において用いる色材色からなる色信号(YMCK)に変換したり、マーキングエンジン3に最適な解像度への変換なども行う。
レンダリング部13は、描画部12で生成した中間コードをもとに、マーキングエンジン3に合ったYMCKのビットマップデータを作成する。このとき、ビットマップデータの各画素毎あるいは数画素毎にタグ情報を付加する。
マーキングエンジン制御部2は、コントローラ部1で生成されたビットマップデータ及びタグ情報をもとに、マーキングエンジン3を制御して画像を形成させる。マーキングエンジン制御部2としては、ここではエッジ判定部21、エッジ再判定部22、スクリーン処理部23及び変調部24を含んで構成されている。
エッジ抽出部21は、コントローラ部1で生成されたビットマップデータから、エッジとなる画素を抽出する。エッジ抽出方法は任意であり、例えば図12に示したようなエッジ検出フィルタなどを用いて行うことができる。エッジとして抽出された画素には、タグ情報としてエッジである旨を付加する。
エッジ再判定部22は、エッジ抽出部21による処理結果を受け取り、エッジ領域を広げてエッジ部の再判定を行う。この第1の実施の形態では、ビットマップデータのそれぞれの画素を順に注目画素とし、その注目画素周辺のエッジ画素数(エッジである旨のタグ情報が付加された画素の数)を計数する。その計数値が所定の閾値以上の場合には、その注目画素をエッジ部と再判定し、タグ情報にエッジである旨を付加する。
スクリーン処理部23は、エッジ再判定部22からビットマップデータ及びタグ情報を受け取り、タグ情報に従ってビットマップデータに対してスクリーン処理を施し、擬似中間調画像を形成する。図2は、タグ情報と用いるスクリーンとの関係の一例を示す説明図である。上述のように、それぞれの描画オブジェクト毎に重視される特性が異なるため、スクリーン処理部23ではそれぞれの描画オブジェクト毎にスクリーンを切り替えて、それぞれの描画オブジェクトに最適なスクリーン処理を行っている。例えばテキストについては高精細であることが必要であるので300線のスクリーンを用い、イメージやグラフィックスではそれほど高精細である必要はなく、逆に階調性や粒状性を重視するため、それぞれ200線、150線のスクリーンを用いる。さらに、エッジではジャギーを低減してすっきりしたエッジを再現するため、マーキングエンジン3における解像度である600線のスクリーンを用いている。このように、エッジ部と非エッジ部により、また非エッジ部についてはそれぞれの描画オブジェクト毎に、スクリーンを切り替える。これによって、それぞれの部分において最適なスクリーン処理を施すことができる。
変調部24は、スクリーン処理部23でスクリーン処理を施した画像信号に従って、マーキングエンジン3でドットを形成するためのパルスを発生し、マーキングエンジン3に送る。
マーキングエンジン3は、マーキングエンジン制御部2からの制御に従って、例えば用紙等に画像を形成する。マーキングエンジン3が電子写真方式であれば、マーキングエンジン制御部2の変調部24から送られてくるパルスに従って感光体に光を照射して潜像を形成し、これをトナーなどによって現像して用紙等に転写し、定着することにより画像を形成することができる。現像後に別の中間転写体に転写してから用紙等に転写する場合もある。
なお、上述の構成ではマーキングエンジン制御部2にエッジ抽出部21、エッジ再判定部22、スクリーン処理部23を設けているが、負荷分散により描画部12でエッジ抽出処理を行い、またエッジの再判定処理についても行い、あるいはさらにスクリーン処理を行うように構成してもよい。
次に、本発明の第1の実施の形態を適用したカラー画像形成装置の動作の一例について簡単に説明する。外部のクライアントコンピュータ上で、アプリケーションからのコマンドをプリンタドライバにおいてPDLに変換する。
クライアントコンピュータからPDLがカラー画像形成装置へ送られてくると、そのPDLをコントローラ1のPDL解釈部11が受け取る。そして、送られてきたPDLをPDL解釈部11で解釈する。その解釈の結果は描画部12に渡される。
描画部12は、PDL解釈部11で解釈されたPDLに従って描画処理を行う。このとき、PDLが指定するRGB色信号から、マーキングエンジン3が扱うYMCK色信号への色変換を行う。また、例えばイメージデータはマーキングエンジン3の解像度への変換を行う。なお、文字やグラフィックスなどについては、マーキングエンジン3の解像度での描画を行う。この描画処理によって、描画オブジェクト毎の中間コードを生成する。また、描画する際には、上述のようにイメージ/文字/グラフィックスなどのタグ情報を付加する。
描画部12で生成された中間コード及びタグ情報はレンダリング部13に送られ、レンダリング部13において中間コードから1ページ分のビットマップデータが作成される。このとき、タグ情報はビットマップデータのそれぞれの画素毎に、あるいは数画素毎に付加し、ビットマップデータとともにマーキングエンジン制御部2に送る。
マーキングエンジン制御部2は、コントローラ1からビットマップデータ及びタグ情報を受け取ると、エッジ抽出部21において、例えば3×3画素程度のエッジ抽出フィルタを用いてエッジ抽出処理を行う。エッジとして抽出された画素については、対応するタグ情報をエッジである旨のタグ情報に変更する。
エッジ再判定部22は、エッジ抽出後のビットマップデータ及びタグ情報に対して、エッジの再判定を行う。図3は、エッジ再判定部におけるエッジの再判定処理の概要を示すフローチャートである。ここでは、ビットマップデータの各画素について、順に注目画素として図3に示すような処理を行う。S31において、注目画素がエッジ抽出部21においてエッジとして抽出されたか否かを判定する。この判定は、注目画素に対応するタグ情報を参照すればよい。エッジとして抽出されていれば、そのまま当該注目画素についての処理を終了する。
注目画素がエッジとして抽出されていなければ、S32においてエッジの再判定を行う。ここでは注目画素の周辺8画素について、エッジとして抽出された画素の数を計数する。S33において、エッジ画素の画素数が閾値以上か否かを判定することにより、注目画素がエッジか否かを再判定する。エッジ画素の画素数が閾値以上であり、注目画素がエッジであると再判定できるときには、S34において、その注目画素については、対応するタグ情報をエッジである旨のタグ情報に変更する。これによって注目画素は、以降の処理においてエッジとして処理されることになる。なお、エッジ画素の画素数が閾値より少なく、注目画素がエッジであると再判定できない場合には、そのまま当該注目画素についての処理を終了する。
このような処理を、コントローラから受け取ったビットマップデータのそれぞれの画素について行うことによって、エッジ抽出部21ではエッジと判定されなかった画素のうち、周囲にエッジの画素が多く存在する画素についてはエッジとして再判定されることになる。
図4は、本発明の第1の実施の形態におけるエッジ再判定部による再判定処理の具体例の説明図である。図中の「0」は非エッジ部、「1」はエッジ部の画素を示している。また、もともと線が存在していた画素について、ハッチングを施して示している。
図4(A)には、エッジ抽出部21による抽出結果を示している。この例は図13(B)に示した例と同様のものである。図13でも説明したように、エッジ抽出部21によるエッジ抽出結果では、エッジ部分の途切れが生じており、この部分でエッジとしての処理(この例ではエッジ部に対応したスクリーン処理)が行われないために、一部についてシャープさに欠けた、ぼけた画像となってしまったり、あるいは細線自体が途切れてしまうなどの不具合が発生する。
本発明ではエッジ再判定部22によってエッジの再判定を行う。図4においては、それぞれの画素を注目画素とし、その周囲の8画素についてエッジと判定された画素を計数し、閾値を3として、計数値が3以上の場合に注目画素をエッジ画素と再判定した例を示している。この再判定によって、図4(B)に示すように、エッジ画素の領域が広げられ、それまで途切れていたエッジ画素が連続するようになる。なお、このようにエッジ画素の領域を多少広げても、画質上は特に問題とはならない。
エッジの処理が特に効果があるのは文字や線の部分である。そのため、例えば描画部12やレンダリング部13において簡易絵文字分離(例えばウィンドウを設け、ウィンドウ内の画素値のヒストグラムを取り、ヒストグラムの偏りで絵文字分離する)を行い、その文字部分のみについて、上述のようなエッジの再判定を施すように構成してもよい。
エッジ再判定部22によるエッジ再判定処理後のビットマップデータ及びタグ情報は、スクリーン処理部23に渡される。スクリーン処理部23は、タグ情報に応じたスクリーン処理をビットマップデータに対して行う。例えば図2に示したように、文字、イメージ、グラフィックス、エッジ部について、それぞれの線数のスクリーン処理を行う。図2に示した例では、エッジ部は600線のスクリーンで処理され、非エッジ部はそれ以下の線数の、通常用いられるスクリーンで処理される。
スクリーン処理部23でスクリーン処理された画像は、パルス発生部24へ入力される。パルス発生部24は、スクリーン処理部23でスクリーン処理された画像信号に基づいて、変調されたパルス信号を生成し、マーキングエンジン3へ入力する。
マーキングエンジン3は、マーキングエンジン制御部2から渡されるパルス信号に従って画像を形成する。図5は、マーキングエンジンの一例の概略構成図、図6は、像形成モジュールの一例を示す概略構成図、図7は、感光体上の表面電位の一例を示すグラフ、図8は、転写部の一例を示す概略構成図、図9は、定着部の一例を示す概略構成図である。図中、41は感光体、42は帯電部、43はレーザ駆動部、44は現像部、45は中間転写ベルト、46は第1転写部、47は第2転写部、48は定着部、51は加熱ロール、52は圧力ロールである。図5には、高速カラープリントを目的に、Y、M、C、Kの各色材毎に像形成モジュールを4個並べたタンデムエンジンを例に示している。また、ここでは中間転写ベルト45を用いる構成を示している。
それぞれの像形成モジュールを図6に示しており、感光体41は、あらかじめ帯電部42によって初期電位に帯電され、マーキングエンジン制御部2のパルス発生部24から出力されるパルス信号によりレーザ駆動部43が駆動され、レーザ光が感光体41の表面に照射される。これによって、感光体41上に静電潜像パターンが形成される。その後、現像部44から感光体41上にトナーが供給され、形成された静電潜像パターンが現像される。
この過程における感光体41上の電位の変化を図7に示している。感光体41の表面は、まず、帯電部42によって帯電電位(VH)に均一に帯電される。帯電後、レーザ駆動部43から出射されるレーザ光が照射された部分についてのみ、露光部電位(VL)となる。なお、レーザ光が照射されなかった部分については、帯電電位(VH)のままの電位となる。この露光部電位(VL)の部分と帯電電位(VH)のままの未露光部分とが感光体41に形成されることにより、目には見えない静電潜像パターンが感光体41の表面に形成される。次に現像部44において現像バイアス(Vbias)を与えてトナーを供給することによって、トナーは露光部電位(VL)と現像バイアス(Vbias)との電位差により感光体41の表面に吸着される。逆に未露光部については帯電電位(VH)のままであるためにトナーは反発力により感光体41の表面には付着しない。このようにして感光体41上の静電潜像パターンがトナーにより現像される。
この帯電、露光、現像の過程において、この帯電電位(VH)については、帯電部42への電源から供給される電圧によって調整される。また露光部電位(VL)は、レーザ駆動部43から出射されるレーザ光によって供給されるエネルギー量によって調整可能である。さらに、現像バイアス(Vbias)現像部44に供給される電圧によって調整可能である。これらの帯電電位(VH)、露光部電位(VL)、現像バイアス(Vbias)のバランスによって、感光体41上の静電エネルギー及び現像との静電バランスを調整することができる。これによって、感光体41上の露光部(画像部)へのトナーの供給量が制御される。
各像形成モジュールにおいて感光体41の表面に形成されたトナー像は、中間転写ベルト45の移動に従って、それぞれの像形成モジュールの第1転写部46において中間転写ベルト45に転写され、それぞれの色のトナー像が重ねられてゆく。この中間転写ベルト45は、直接用紙等へ転写するのに比べて転写効率を向上させるために用いられる。
さらに、中間転写ベルト45上に重ねて形成された各色のトナー像は、第2転写部47において、例えば搬送されてきた用紙などに転写される。このような2回の転写により、例えば用紙等の表面にカラー画像が形成される。転写部の概要は図8に示している。第1転写部46及び第2転写部47とも、供給される電圧によって制御可能である。
用紙等の表面に形成されたカラー画像は、定着部48において、例えば図9に示すように、加熱ロール51による加熱によりトナー中のバインダを溶融させ、圧力ロール52により加圧することによって、トナー像を用紙等の表面に定着させる。定着の制御は、圧力ロール52の用紙等への押し付け量の制御と、加熱ロール51への電力供給量などによって行うことができる。
このようにして、マーキングエンジン3において画像を用紙等の表面に形成することができる。なお、上述のマーキングエンジン3の構成は一例であって、この例に限られるものではなく、任意のマーキングエンジンであってよい。例えば中間転写ベルト45を用いずに、直接、用紙等に転写する構成でもよい。また、像形成モジュールを1つのみ設け、現像部44において供給するトナーを切り替えながら4色のトナーによる現像を行う4サイクル型のマーキングエンジンでもよい。
図10は、本発明の適用による処理結果の一例の説明図である。図14に示した例と同様に、図10(A)に示した例は、放射状の線分を50%の濃度により最小ドットで描画するものとする。このような画像に対して、上述のようにエッジ抽出部21によるエッジ抽出処理(図10(B))を行い、さらにエッジ再判定部22によるエッジ再判定処理(図10(C))を行う。そして図10(D)に示すように、スクリーン処理部23において、エッジでは例えば90度600線のスクリーンを用い、そのほかの部分には例えば45度212線のスクリーンを用いて、スクリーン処理を行う。スクリーン処理された画像は変調部24でパルス変調された後、マーキングエンジン3に渡されて画像が形成される。
エッジ部はエッジ再判定処理によって途切れないように判定されているので、エッジがシャープに再現され、また線の途切れも解消する。そのため、図10(E)に示すように、図10(A)に示したオリジナルの線画が、高画質で再現されることになる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。上述の第1の実施の形態では、エッジ再判定部22におけるエッジの再判定処理として、注目画素の周囲8画素について、エッジと判定された画素数を計数して判定する方法を示した。この第2の実施の形態では、テンプレートを用いてエッジの再判定を行う方法を示す。なお、この第2の実施の形態を適用したカラー画像形成装置の一例の構成は、上述の図1に示した第1の実施の形態と同様であるので、ここでは図示を省略し、第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明してゆく。
この第2の実施の形態におけるエッジ再判定部22では、エッジと再判定するエッジパターンを予めテンプレートとして保持しておき、注目画素の周囲8画素についてテンプレートとパターンマッチングして、一致した場合にエッジと再判定する。
図11は、本発明の第2の実施の形態においてエッジ再判定処理に用いるテンプレートの一例の説明図である。図11において、×印の画素が注目画素であり、注目画素の周辺の黒く塗りつぶした画素(サブ注目画素)について、エッジ抽出部21でエッジとして抽出されているか否かを判定する。サブ注目画素がエッジとして抽出されているか否かは、サブ注目画素に対応するタグ情報を参照すればよい。サブ注目画素が全てエッジとして抽出された画素であるパターンが存在する場合に、注目画素をエッジであると再判定して、対応するタグ情報をエッジである旨のタグ情報に変更する。なお、図11に示したテンプレートは一例であって、この例に限らず種々のテンプレートを登録しておくことができる。
この第2の実施の形態におけるエッジ再判定部22の処理は、第1の実施の形態において図3に示した処理とほぼ同様であり、S32におけるエッジ再判定の処理において、上述のようなテンプレートとのパターンマッチングを行えばよい。
このようなエッジ再判定処理によって、エッジ抽出部21で抽出されたエッジ画素を広げることができる。これにより、エッジ抽出部21によるエッジ抽出処理ではエッジの途切れが発生していた場合でも、エッジ再判定処理によって途切れている部分をエッジとして再判定し、正常なエッジ画素とすることができる。従って、エッジの途切れによる画質劣化を起こすことなく、良好な画質の画像を得ることができる。なお、エッジ画素を広げることによる画質劣化はほとんど発生せず、問題にはならない。
なお、この第2の実施の形態でも、上述の第1の実施の形態と同様、例えば文字部分についてエッジ再判定処理を施すように構成するなど、各種の変形が可能である。
上述の第1の実施の形態で説明した方法及び第2の実施の形態で説明した方法のいずれも、エッジの再判定による効果を得ることができ、いずれを用いるかはシステムにおいて最適な方法を選択すればよい。
上述の説明では、エッジ部と非エッジ部で切り替える処理としてスクリーン処理の例を示したが、本発明はこれに限らない。例えば強調フィルタや平滑フィルタなどのフィルタ処理を行う場合には、本発明によるエッジの再判定処理を行った後に、エッジ部と非エッジ部で異なるフィルタ処理を行うことにより画質の向上を図ることができる。もちろん、他の処理について、エッジ部と非エッジ部で切り替えてもよい。
本発明の第1の実施の形態を適用したカラー画像形成装置の一例を示すブロック図である。 タグ情報と用いるスクリーンとの関係の一例を示す説明図である。 エッジ再判定部におけるエッジの再判定処理の概要を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態におけるエッジ再判定部による再判定処理の具体例の説明図である。 マーキングエンジンの一例の概略構成図である。 像形成モジュールの一例を示す概略構成図である。 感光体上の表面電位の一例を示すグラフである。 転写部の一例を示す概略構成図である。 定着部の一例を示す概略構成図である。 本発明の適用による処理結果の一例の説明図である。 本発明の第2の実施の形態においてエッジ再判定処理に用いるテンプレートの一例の説明図である。 エッジを検出するためのフィルタの一例の説明図である。 エッジ検出フィルタにより抽出されたエッジの一例の説明図である。 エッジ抽出不良と画質劣化の一例の説明図である。
符号の説明
1…コントローラ部、2…マーキングエンジン制御部、3…マーキングエンジン、11…PDL解釈部、12…描画部、13…レンダリング部、21…エッジ抽出部、22…エッジ再判定部、23…スクリーン処理部、24…変調部、41…感光体、42…帯電部、43…レーザ駆動部、44…現像部、45…中間転写ベルト、46…第1転写部、47…第2転写部、48…定着部、51…加熱ロール、52…圧力ロール。

Claims (10)

  1. 画像データに対して、エッジ部かそれ以外の非エッジ部かに応じて画像処理を切り替える画像処理装置において、前記画像データからエッジ部を抽出するエッジ抽出手段と、前記エッジ抽出手段による処理結果を受け取ってエッジ領域を広げてエッジ部と判定する再判定手段と、前記エッジ抽出手段及び前記再判定手段で判定されたエッジ部かあるいはそれ以外の非エッジ部かに応じた画像処理を行う処理手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記再判定手段は、注目画素周辺のエッジ画素数を計数し、該計数値が所定の閾値以上の場合に、該注目画素をエッジ部と再判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記再判定手段は、注目画素周辺の8画素の前記エッジ抽出手段によるエッジ判定結果と、予め設定されているエッジテンプレートパターンとを比較し、一致したらエッジ部と再判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記処理手段は画像処理としてスクリーン処理を行うものであり、エッジ部か非エッジ部かによりスクリーンを切り替えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記処理手段は、エッジ部については後段のデータ処理解像度と同等の線数でスクリーン処理し、非エッジ部についてはエッジ部よりも低い線数でスクリーン処理することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 画像データに対して、エッジ部かそれ以外の非エッジ部かに応じて画像処理を切り替える画像処理方法において、前記画像データからエッジ部をエッジ抽出手段により抽出し、該抽出結果を受け取って再判定手段がエッジ領域を広げてエッジ部と再判定し、エッジ部として抽出または再判定されたか、あるいはそれ以外の非エッジ部かに応じた画像処理を処理手段で行うことを特徴とする画像処理方法。
  7. 前記再判定は、注目画素周辺のエッジ画素数を計数し、該計数値が所定の閾値以上の場合に、該注目画素をエッジ部と再判定することを特徴とする請求項6に記載の画像処理方法。
  8. 前記再判定は、注目画素周辺の8画素のエッジ抽出結果と、予め設定されているエッジテンプレートパターンとを比較し、一致したらエッジ部と再判定することを特徴とする請求項6に記載の画像処理方法。
  9. 前記画像処理としてスクリーン処理を行うものであり、エッジ部か非エッジ部かによりスクリーンを切り替えることを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  10. 前記画像処理は、エッジ部については後段のデータ処理解像度と同等の線数でスクリーン処理し、非エッジ部についてはエッジ部よりも低い線数でスクリーン処理するものであることを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。
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