JP2006257593A - 熱硬化性プリプレグ用の強化繊維束の開繊装置および開繊方法およびプリプレグの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】炭素繊維束の開繊を毛羽立ちなく行うことができる開繊装置および開繊方法、および、プリプレグの製造方法を提供する。
【解決手段】炭素繊維束を複数のロール群上を屈曲させながら通過させて開繊する装置において、前記複数のロール群は、表面に突起を有し、ロール径を40mm〜100mmとし、かつ該それぞれのロール間の炭素繊維がロールに接触していない距離を10〜100mmになるように設定し、該振動ロールの上流側および直下において炭素繊維束を50〜180℃の範囲に加熱し、前記複数の表面に突起を有する振動ロールにおいて、複数の振動ロール周波数がそれぞれ同じであって、かつ振動の位相がロール毎に180°ずれるように設定する。
【選択図】 図1
【解決手段】炭素繊維束を複数のロール群上を屈曲させながら通過させて開繊する装置において、前記複数のロール群は、表面に突起を有し、ロール径を40mm〜100mmとし、かつ該それぞれのロール間の炭素繊維がロールに接触していない距離を10〜100mmになるように設定し、該振動ロールの上流側および直下において炭素繊維束を50〜180℃の範囲に加熱し、前記複数の表面に突起を有する振動ロールにおいて、複数の振動ロール周波数がそれぞれ同じであって、かつ振動の位相がロール毎に180°ずれるように設定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は炭素繊維束を連続的に開繊しながら、一方向引き揃え炭素繊維シート、さらには樹脂含浸を施したプリプレグシートを連続製造する熱硬化性プリプレグ用の炭素繊維束の開繊装置、炭素繊維束の開繊方法、およびプリプレグの製造方法に関する。
近年、炭素繊維エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を始めとする熱硬化性樹脂を含浸せしめたプリプレグは、釣竿、ゴルフシャフト、バトミントンシャフト等のスポーツ、レジャー用機材として広く利用されている。更に航空機材料、自動車用素材、医療用素材において、上述したプリプレグを用いた成型材料が多く使用されている。
このようなプリプレグの使用、用途の多様化と、特に釣竿、ゴルフシャフトで近年の軽量化の需要に伴い、均一で薄いプリプレグの必要性が増大してきた。
均一で薄いプリプレグは薄肉成形体を得るためでなく、一方向引き揃え補強繊維強化樹脂の異方性の特徴を生かした多彩な設計を可能なものとし、複合材料の使用用途をさらに拡大するものと考えられる。
このような均一で薄いプリプレグの要求が高まるなか、その原料となる炭素繊維束を開繊する技術が必要になってきた。
プリプレグの製造において、炭素繊維束を開繊する技術が必要な理由のひとつとしてコストダウンがある。均一でしかも薄いプリプレグを作るためには通常、単糸径の細い炭素繊維束あるいはフィラメント数の少ない炭素繊維束を一方向に引き揃えて薄いプリプレグシートを作るのが一般的である。一般に、細い炭素繊維束あるいはフィラメント数の少ない炭素繊維束は高価であるため、できる限り太い炭素繊維束、フィラメント数の多い炭素繊維束を開繊し、薄い炭素繊維束シートを作り、プリプレグ化する方が有利である。従って、太い炭素繊維束またはフィラメント数の多いものを使用して開繊することで、従来と同等の薄い厚みのプリプレグを得ることによって、コストダウンを図る技術が必要とされている。
このように、炭素繊維束を用いたプリプレグの製造技術の中において、原料である炭素繊維束をいかに効率よく開繊するかという技術は重要となっている。
従来、炭素繊維束を開繊する方法としては、炭素繊維束を2.5m/分以下で供給し、軸方向に振動させた丸棒、または回転ロールを通過させる方法(例えば、特許文献1参照)。
または、連続繊維束を張力下に一つ又は二基上の自由回転ローラー上を周回させ、かつ該ローラーの少なくとも一つを振動させる方法(例えば、特許文献2参照)、他、長手方向に振動する棒状振動部材(非回転バー)を交互に配置して通過させる方法(例えば、特許文献3参照)、さらには、炭素繊維束を予め50〜180℃に加熱し、振動フリー回転ロールと無振動フリー回転ロールの組み合わせによって開繊させる方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
または、連続繊維束を張力下に一つ又は二基上の自由回転ローラー上を周回させ、かつ該ローラーの少なくとも一つを振動させる方法(例えば、特許文献2参照)、他、長手方向に振動する棒状振動部材(非回転バー)を交互に配置して通過させる方法(例えば、特許文献3参照)、さらには、炭素繊維束を予め50〜180℃に加熱し、振動フリー回転ロールと無振動フリー回転ロールの組み合わせによって開繊させる方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、前記した特許文献1において、炭素繊維束を2.5m/分以下で供給し、軸方向に振動させた丸棒、または回転ロールを通過させる方法では、5〜30m/分と速い速度で炭素繊維束を通過させると、炭素繊維束が丸棒により擦過され、毛羽が発生するという問題がある。また、回転ローラーを配置した場合、炭素繊維束の供給速度が速いと、通常の方法では開繊幅が小さく、目的の効果が得られないという問題がある。
また、特許文献2において、連続繊維束を張力下に一つ又は二基上の自由回転ローラー上を周回させ、かつ該ローラーの少なくとも一つを振動させる方法では、5〜30m/分と速い速度で炭素繊維束を通過させると、通常の方法では開繊幅が少なく開繊効果が少なくなるので、非常に多くの回転ロールが必要となり、装置レイアウト上スペース不足の問題が発生する。
また、特許文献2において、連続繊維束を張力下に一つ又は二基上の自由回転ローラー上を周回させ、かつ該ローラーの少なくとも一つを振動させる方法では、5〜30m/分と速い速度で炭素繊維束を通過させると、通常の方法では開繊幅が少なく開繊効果が少なくなるので、非常に多くの回転ロールが必要となり、装置レイアウト上スペース不足の問題が発生する。
また、特許文献3において、長手方向に振動する棒状振動部材(非回転バー)を交互に配置し、通過させることにより開繊させる方法では、5〜30m/分と速い速度で炭素繊維束を通過させると、炭素繊維束が棒状振動部材(非回転バー)により擦過され、毛羽が発生するという問題がある。
また、炭素繊維束を予め50〜180℃に加熱し、振動フリー回転ロールと無振動フリー回転ロールの組み合わせで開繊させる方法では、通過速度を増大した場合に、特に顕著となることが加熱によるサイジング剤の軟化が十分に進まない現象であり、開繊幅の減少や毛羽が発生する問題がある。
また、特許文献4において、加熱手段をロール直下に設けた場合、ロールが熱歪みを起こし、軸部にロールが押しつけられロールの回転が停止する問題があったが、軸部の固定方法で周動機能を付与する改造により、熱歪みの吸収が可能となった。
また、これら開繊方法によれば、繊維束の開繊の際に繊維束が基体に強く押し当てられて強い擦過力を受け、毛羽が発生したり、ひどい場合には繊維束が切断されることもあった。これは、繊維束が高弾性率糸の場合や、通過速度を増大した場合に特に顕著となっており、得られるプリプレグの品位も悪いものであった。
かかる問題点に対して、繊維束を開繊せしめる基体の摩擦力の減少や、超音波振動を利用するなど、多様な工夫がなされているが、これらの方法でも、特に本発明が対象とするよ
うなプリプレグに関する表面の品位を改善するための問題については未だ十分な解決を見ていないのが現状である。
特開昭56−43435号公報
特開昭64−52837号公報
特開平9−85744号公報
特許第3562205号公報
うなプリプレグに関する表面の品位を改善するための問題については未だ十分な解決を見ていないのが現状である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、開繊時に加熱によるサイジング剤の軟化を十分に促し、簡便でしかも高速に炭素繊維束の開繊を毛羽立ちなく行うことができる熱硬化性プリプレグ用の炭素繊維束の開繊装置、および開繊方法、および連続的に開繊した炭素繊維束を用いてプリプレグを安定して製造するプリプレグの製造方法を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、以下の手段を採用する。すなわち、
(1)10本以上のお互いに平行に引き揃えられた炭素繊維束を複数のロール群上を屈曲させながら通過させて開繊する装置において、
(a)前記複数のロール群は、表面に突起を有するロール軸方向に振動するフリー回転ロールを交互に配置させて、前記炭素繊維束を開繊し、
(b)前記表面に突起を有する振動フリー回転ロール径を40mm〜100mmとし、かつ該それぞれのロール間の炭素繊維がロールに接触していない距離を10〜100mmになるように設定し、
(c)前記表面に突起を有する振動ロールの上流側および振動ロール直下において炭素繊維束を50℃〜180℃の範囲に加熱し、
(d)前記複数の表面に突起を有する振動ロールにおいて、複数の振動ロール周波数がそれぞれ同じであって、かつ振動の位相がロール毎に180°ずれるように設定することを特徴とする熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊装置。
(2)前記表面に突起を有する振動ロールの突起高さ(t)を、ロール半径(r)に対して、r(1/cos(θ/2)−1)を超える高さとし、隣接する突起間とロール
軸とのなす角度(θ)を10〜50°になるように設定したことを特徴とする前記(1)に記載の熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊装置。
(3)前記振動ロールの振幅・振動数並びにロール群上を屈曲させる角度をそれぞれ独立に変化させ、炭素繊維束の開繊幅を調整できる機構を備えたことを特徴とする前記(1)(2)に記載の熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊装置。
(4)少なくとも前記振動ロールの表面粗さが3S〜20Sの梨地表面であることを特徴とする前記(1)〜(3)に記載の熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊装置。
(5)10本以上のお互いに平行に引き揃えられた炭素繊維束を開繊する方法において、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の炭素繊維束の開繊装置を使用し、
(a)表面に突起を有する振動ロールを交互に通過させ、振動ロールの振幅を1〜30mm、振動数100〜1200回/分の範囲になるようにそれぞれ設定して、前記炭素繊維束を開繊し、
(b)前記炭素繊維束を5〜30m/分の速度で開繊させるに際し、前記表面に突起を有する振動ロールの上流側および振動ロール直下において炭素繊維束を50℃〜180℃の範囲に加熱し、
(c)前記表面に突起を有する振動ロールにおいて、複数の振動ロール周波数がそれぞれ同じであって、かつ振動の位相がロール毎に180°ずれるように設定することを特徴とする熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊方法。
(6)前記(5)に記載の熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊方法を用いて、プリプレグを製造することを特徴とするプリプレグの製造方法。
(1)10本以上のお互いに平行に引き揃えられた炭素繊維束を複数のロール群上を屈曲させながら通過させて開繊する装置において、
(a)前記複数のロール群は、表面に突起を有するロール軸方向に振動するフリー回転ロールを交互に配置させて、前記炭素繊維束を開繊し、
(b)前記表面に突起を有する振動フリー回転ロール径を40mm〜100mmとし、かつ該それぞれのロール間の炭素繊維がロールに接触していない距離を10〜100mmになるように設定し、
(c)前記表面に突起を有する振動ロールの上流側および振動ロール直下において炭素繊維束を50℃〜180℃の範囲に加熱し、
(d)前記複数の表面に突起を有する振動ロールにおいて、複数の振動ロール周波数がそれぞれ同じであって、かつ振動の位相がロール毎に180°ずれるように設定することを特徴とする熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊装置。
(2)前記表面に突起を有する振動ロールの突起高さ(t)を、ロール半径(r)に対して、r(1/cos(θ/2)−1)を超える高さとし、隣接する突起間とロール
軸とのなす角度(θ)を10〜50°になるように設定したことを特徴とする前記(1)に記載の熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊装置。
(3)前記振動ロールの振幅・振動数並びにロール群上を屈曲させる角度をそれぞれ独立に変化させ、炭素繊維束の開繊幅を調整できる機構を備えたことを特徴とする前記(1)(2)に記載の熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊装置。
(4)少なくとも前記振動ロールの表面粗さが3S〜20Sの梨地表面であることを特徴とする前記(1)〜(3)に記載の熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊装置。
(5)10本以上のお互いに平行に引き揃えられた炭素繊維束を開繊する方法において、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の炭素繊維束の開繊装置を使用し、
(a)表面に突起を有する振動ロールを交互に通過させ、振動ロールの振幅を1〜30mm、振動数100〜1200回/分の範囲になるようにそれぞれ設定して、前記炭素繊維束を開繊し、
(b)前記炭素繊維束を5〜30m/分の速度で開繊させるに際し、前記表面に突起を有する振動ロールの上流側および振動ロール直下において炭素繊維束を50℃〜180℃の範囲に加熱し、
(c)前記表面に突起を有する振動ロールにおいて、複数の振動ロール周波数がそれぞれ同じであって、かつ振動の位相がロール毎に180°ずれるように設定することを特徴とする熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊方法。
(6)前記(5)に記載の熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊方法を用いて、プリプレグを製造することを特徴とするプリプレグの製造方法。
本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
本発明の熱硬化性プリプレグ用の炭素繊維束開繊装置、開繊方法で開繊することにより、炭素繊維束自身に撚りが残っている場合でも、開繊時に加熱によるサイジング剤の軟化を十分に促し、安定にかつ、毛羽の発生がほとんどなく開繊ができ、均一な薄い熱硬化性プリプレグ用の炭素繊維束シートが得られる。
また、本発明のプリプレグ製造方法によれば、均一で薄く、ワレのない品位の良好なプリプレグが得られる。
以下、図面に示す実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の炭素繊維束開繊装置の一例を示す側面概略図である。
図1において、炭素繊維束Yの巻き取りパッケージ1を引き揃えフリー回転ロール2 で炭素繊維束Yを揃え、振動フリー回転ロール3に供給する。ここでは振動フリー回転ロール3の入り側下部及び振動ロール下部に加熱源10を設置し、炭素繊維束Yを加温し、炭素繊維束Yに付着しているサイジング剤を軟化させ、このサイジング剤が軟化状態にある間に振動フリー回転ロール3に沿わせ、炭素繊維束を振動させて解きほぐす。振動フリー回転ロール3と振動方向が逆となる振動フリー回転ロール4を一対として、ここでは、3組の振動フリーロールを組み合わせ通過させることで炭素繊維束Yを開繊するものである。なお、9は開繊装置出フリー回転ロールである。
さらに、本発明の詳細について説明する。
本発明における装置は、複数本の炭素繊維束を開繊する装置において、
A.ロール軸方向に振動する振動フリー回転ロール3と振動の位相が180°ずれている振動フリー回転ロール4とを一対として、これらのロール対を2組〜6組組み合わせた装置であり、
B.振動フリー回転ロールの径が40〜100mm、各ロール間3と4において、炭素繊維束Yがロールに接触していない距離が10〜100mmになるように、各ロールが配置したものであり、
C.炭素繊維束Yに強制振動を与えて、開繊を促すものである。
A.ロール軸方向に振動する振動フリー回転ロール3と振動の位相が180°ずれている振動フリー回転ロール4とを一対として、これらのロール対を2組〜6組組み合わせた装置であり、
B.振動フリー回転ロールの径が40〜100mm、各ロール間3と4において、炭素繊維束Yがロールに接触していない距離が10〜100mmになるように、各ロールが配置したものであり、
C.炭素繊維束Yに強制振動を与えて、開繊を促すものである。
ここで、振動フリー回転ロール3と次に設けられている振動方向が逆となる振動フリー回転ロール4の組み合わせ数は、2〜6組であり、さらに3〜5組設けることが好ましい。振動の位相をロールごとに180°ずらすことで開繊能力が向上し、従来に比べて設置するロール数を半減できる。しかしながら、1組では5〜30m/分の速度で走行している炭素繊維束の開繊効果がほとんど得られない。また、7組以上にしても開繊改善効果があまりなく、むしろロールが多くなり、設備費が高くなるので好ましくない。
振動フリー回転ロール3、4の径は40〜100mmとするものであるが、50〜80mmとすることが好ましい。ロール3、4の径が40mm未満では、ロール長さを1.5m以上にすると、炭素繊維束の張力により、ロールが撓み安定した開繊効果が得られない。また、ロール3、4の径が100mmを超えると、接触長が長くなるので擦過されやすく毛羽が発生するという問題が生じてくる。
また、ロール間の炭素繊維束の接触していない距離は10〜100mmとするものであるが、20〜50mmとすることが好ましい。接触していない距離が10mm未満では振動フリー回転ロールの振動により炭素繊維束の走行が乱れるとともに、炭素繊維束間のピッチが乱れ、プリプレグ化時、ワレの原因となる。100mmを超えると、炭素繊維束の振動する幅が少なくなり、開繊効果がほとんどなくなる。
上記炭素繊維束開繊装置においては、走行中の炭素繊維束を加温できる手段10を設置し、加熱により炭素繊維束に付着しているサイジング剤を軟化させ、このサイジング剤が軟化状態にある間に、炭素繊維束を振動させて解きほぐすことができるものであるが、さらに振動ロール直下まで加熱すれば開繊効果を高めることができる。
加熱手段10としては熱風を吹き付ける方法、ヒーター加熱があるが、炭素繊維束を効率的に加温するには近赤外、中赤外、遠赤外ヒーターが好ましい。
上記炭素繊維束開繊装置において、振動フリー回転ロール3、4、5、6、7、8に、図2に示すような、ロール表面に突起を有するロールを設置することが好ましい。該ロールの突起高さ(t)は、ロール半径(r)に対して、r(1/cos(θ/2)−1)を超える高さとし、隣接する突起間とローラ軸とのなす角度(θ)を5〜50°になるようにピッチが決められているものであることが好ましい。さらに、該ロール表面に突起をもつロールを複数本を備えたものであることが好ましく、このようにすることにより、均一な薄い炭素繊維束シートを得ることができる。
通常、市販の無撚といわれている炭素繊維束でも、炭素繊維束自身に撚りが入っている。この撚りがあると炭素繊維束が左右に移動し、炭素繊維束のピッチがずれ、この炭素繊維束シートを用いてプリプレグを作成すると、ワレが発生する問題がある。このため、表面に突起を有するロールであると、突起部で炭素繊維束を把持することができ、撚りによる左右の移動を止めることができるため、ピッチを一定に保持でき、ワレのないプリプレグを作成することができるのである。
前記した突起高さは、炭素繊維束をロール表面に接触させないように、r(1/cos(θ/2)−1)を超える高さとし、突起間の角度(θ)を10〜50°とするものであるが、15〜45°とすることが好ましい。隣接する突起の角度(θ)が5°未満では突起のピッチが狭すぎて撚りを止める力が弱くなり、また、角度が50°を超えると突起部の曲率がきつくなり、炭素繊維束の単糸切れ、および毛羽が発生しやすくなる。
また、ロール表面に突起を有するロールは、開繊装置全てのロールにも設置することができ、これによって糸道の変動がさらに抑えることができる。
上記炭素繊維束開繊装置において、振動の振幅、周波数をそれぞれ独立に変化させ、炭素繊維束の開繊幅を調整できる機構を備えることにより、炭素繊維束の種類、および炭素繊維束の走行速度に応じて最適な開繊条件を得ることができる。
また、上記炭素繊維束開繊装置において、振動フリー回転ロールの振動方向は、前に配置された振動フリー回転ロールの振動方向と逆向きになるように振動させることで炭素繊維束開繊装置全体の振動を抑えることができ、長時間開繊しても振動フリー回転ロールの押さえが振れなく、装置の耐久性を維持でき、メンテナンス費用を安価にできる。
さらに、振動の方向がロール毎に180°ずれるように設定することは、振動の振幅を最大2倍化する効果を得ることができ、開繊能力向上が図れ、設備化する振動ロール数を削減することができる。
上記炭素繊維束開繊装置に使用する少なくとも前記振動フリー回転ロール3、4、5、6、7、8および開繊装置出フリー回転ロール9の表面粗さ(表面粗さ:JISB0601(1994)記載の最大高さ表示)を3S〜20Sの梨地表面とすることが好ましく、6S〜16Sの表面粗さとすることがさらに好ましい。表面粗さが3S未満になると炭素繊維束のロール表面への接触面積が多くなり、サイジング剤がロール表面に転写し、ロール表面が汚れ、炭素繊維束の単糸が巻き付き糸切れするため好ましくない。20Sを超えるとロール表面の凹凸で炭素繊維束が傷つきやすくなり、毛羽が発生する原因となるので好ましくない。
なお、振動フリー回転ロール3、4、5、6、7、8以外の開繊装置出フリー回転ロール9の表面粗さも前記した梨地表面とすることが好ましい。
また、振動フリー回転ロールと振動方向が逆方向である振動フリー回転ロールの組み合わせ数が多くなると、炭素繊維束を通しにくくなるので、どちらか一方のロールのみ昇降できるようにすることで簡便に炭素繊維束を通すことができる。
本発明の炭素繊維束開繊方法は、前記した炭素繊維束の開繊装置を用いて行うものであり、複数本の炭素繊維束を5〜30m/分で走行させ、開繊する方法において、前記炭素繊維束開繊装置を使用し、振動フリー回転ロールの振幅を1〜30mm、振動数を100〜1200回/分、好ましくは振幅を5〜20mm、振動数を100〜800回/分とし、さらに好ましくは振幅を10〜15mm、振動数を200〜500回/分の条件で連続的に開繊するのがよい。
振幅が1mm未満で、振動数が100回/分未満では、3〜20m/分の速度で炭素繊維束を走行させても開繊効果が得られにくくなり、振幅が30mmを越え、振動数1200回/分を超えると振動により炭素繊維束が擦過され、毛羽が発生しやすくなるので好ましくない。
上記炭素繊維束の開繊方法において、走行する炭素繊維束を予め50〜180℃に、好ましくは70〜150℃に加温し、炭素繊維束に付着しているサイジング剤が軟化状態にある間に炭素繊維束に振動を与えて解きほぐすことにより、さらに開繊効果を高めることができる。ここで、加温する温度が50℃未満ではサイジング剤が軟化不足となり、開繊効果が少なくなる。また、180℃を超えるとサイジング剤の変質などが生じ、摩擦係数が高くなり毛羽を発生したりするため好ましくない。
本発明において用いられる炭素繊維束としては、ポリアクリロニトリル系やピッチ系などのフィラメント数1,000〜100,000本の炭素繊維束を用いることができる。特に、フィラメント数が3,000〜70,000本の炭素繊維束に適用することで、通常の方法では得ることが難しい均一な薄い炭素繊維束シートが得られ、有効である。本発明においては、これら炭素繊維束が10本(束)以上のものを対象とする場合、とくに大きな効果が得られる。
また、本発明のプリプレグ製造において用いられるマトリックス樹脂としては、通常エポキシ樹脂が用いられる。エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂などを使用することができる。これらのエポキシ樹脂は、単独または2種類以上を併用して使用することができ、さらには液状のものから固体状のものまで使用することができる。通常、エポキシ樹脂には硬化剤が加えられて用いられることが多い。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに説明する。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに説明する。
[実施例1]
図1に示す装置を使用し、加熱手段10として遠赤外ヒーターを使用し、振動フリー回転ロール3、4、5、6、7、8の径を60mmとし、炭素繊維束のロールが接触しない距離を50mmになるようにセットした。また、振動フリー回転ロールには、ロール半径30mm、隣接する突起間とロール軸とのなす角度22.5°、突起高さ3mmの突起のあるロールを設置し、全てのロールを10Sの梨地表面とした。
この装置を使用し、炭素繊維束、東レ(株)製トレカ(登録商標)T700SC−12K(フィラメント数12000本)を50本使用し、張力350g/本、8m/分で走行させ、80℃に加熱したのち、振幅10mm、振動数300回/分の条件で振動させ、振動の位相がロール毎に180°ずれるように設定した。
その結果、炭素繊維束の開繊度は2.5であった。また、長時間炭素繊維束を走行させても毛羽はほとんど発生しなかった。
ここで、開繊度は下記式で算出した。
図1に示す装置を使用し、加熱手段10として遠赤外ヒーターを使用し、振動フリー回転ロール3、4、5、6、7、8の径を60mmとし、炭素繊維束のロールが接触しない距離を50mmになるようにセットした。また、振動フリー回転ロールには、ロール半径30mm、隣接する突起間とロール軸とのなす角度22.5°、突起高さ3mmの突起のあるロールを設置し、全てのロールを10Sの梨地表面とした。
この装置を使用し、炭素繊維束、東レ(株)製トレカ(登録商標)T700SC−12K(フィラメント数12000本)を50本使用し、張力350g/本、8m/分で走行させ、80℃に加熱したのち、振幅10mm、振動数300回/分の条件で振動させ、振動の位相がロール毎に180°ずれるように設定した。
その結果、炭素繊維束の開繊度は2.5であった。また、長時間炭素繊維束を走行させても毛羽はほとんど発生しなかった。
ここで、開繊度は下記式で算出した。
開繊度=炭素繊維束開繊装置出ロール9上の炭素繊維束の糸幅
/巻き取りパッケージ1上の炭素繊維束の糸幅
また、エピコート828およびエピコート1001(ビスフェノールAグリシジルエーテル(エポキシ当量189):油化シェル・エポキシ(株)製)100重量部とジシアンジアミド5重量部および3−(3、4−ジクロロフェニル)−1、1−ジメチル尿素5重量部とを均一に混合し、一液硬化エポキシ樹脂組成物を得た。この一液硬化エポキシ樹脂組成物を離型シートを使用して、樹脂フィルムを作成する。その樹脂フィルムを用い、前記した炭素繊維開繊装置で得られた均一で薄い炭素繊維束シートとを合わせてホットローラ間に通して含浸させ、繊維含有率70重量%、繊維目付50g/m2のプリプレグを作成した。その結果、ワレもなく、均一なプリプレグが得られた。
[実施例2]
炭素繊維束の走行速度15m/分、振幅18mm、振動数700回/分にした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊した。炭素繊維束の開繊度は2.1であった。また、長時間炭素繊維束を走行させても毛羽はほとんど発生しなかった。さらに、プリプレグの製造においても、ワレもなく、品位良好なプリプレグが得られた。
[実施例3]
炭素繊維束の加熱を120℃にした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊した。炭素繊維束の開繊度は3.0であった。また、長時間炭素繊維束を走行させても毛羽はほとんど発生しなかった。さらに、プリプレグの製造においても、ワレもなく、品位良好なプリプレグが得られた。
[比較例1]
振動フリー回転ロール径を30mmにした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊したが、開繊度は1.3で開繊効果が少なくなり、この炭素繊維束シートを用いて繊維含有率70重量%、繊維目付50g/m2のプリプレグを作成するとワレが連続して発生し、プリプレグが得られなかった。
[比較例2]
振動フリー回転ロール径を130mmにした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊したが、開繊度は1.2で開繊効果が少なくなり、この炭素繊維束シートを用いて繊維含有率70重量%、繊維目付50g/m2のプリプレグを作成するとワレが連続して発生し、プリプレグが得られなかった。
[比較例3]
振動フリー回転ロールと炭素繊維束が接触していない距離を150mmにした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊したが、開繊度は1.2で開繊効果が少なくなった。
[比較例4]
炭素繊維束の加熱をなしにした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊したが、加熱によるサイジング剤の軟化が進んでいなく開繊度は1.1で開繊効果が少なくなり、この炭素繊維束シートを用いて繊維含有率70重量%、繊維目付50g/m2のプリプレグを作成するとワレが連続して発生し、プリプレグが得られなかった。
[比較例5]
振動の位相がロール毎に60°ずれるように設定した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊したが、開繊装置全体の振動が増加し、装置の耐久性を維持できない程度であったので、開繊装置の運転を停止した。
[比較例6]
振動フリー回転ロールに、ロール径50mm、突起間の角度60°、突起高さ5mmの突起のあるロールを設置した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊したが、突起部の曲率がきつくなり、開繊度は2.5で開繊効果あるものの、炭素繊維束の単糸切れおよび毛羽が増加した。この炭素繊維束シートを用いて繊維含有率70重量%、繊維目付50g/m2のプリプレグを作成すると毛羽が連続して発生し、プリプレグが得られなかった。
/巻き取りパッケージ1上の炭素繊維束の糸幅
また、エピコート828およびエピコート1001(ビスフェノールAグリシジルエーテル(エポキシ当量189):油化シェル・エポキシ(株)製)100重量部とジシアンジアミド5重量部および3−(3、4−ジクロロフェニル)−1、1−ジメチル尿素5重量部とを均一に混合し、一液硬化エポキシ樹脂組成物を得た。この一液硬化エポキシ樹脂組成物を離型シートを使用して、樹脂フィルムを作成する。その樹脂フィルムを用い、前記した炭素繊維開繊装置で得られた均一で薄い炭素繊維束シートとを合わせてホットローラ間に通して含浸させ、繊維含有率70重量%、繊維目付50g/m2のプリプレグを作成した。その結果、ワレもなく、均一なプリプレグが得られた。
[実施例2]
炭素繊維束の走行速度15m/分、振幅18mm、振動数700回/分にした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊した。炭素繊維束の開繊度は2.1であった。また、長時間炭素繊維束を走行させても毛羽はほとんど発生しなかった。さらに、プリプレグの製造においても、ワレもなく、品位良好なプリプレグが得られた。
[実施例3]
炭素繊維束の加熱を120℃にした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊した。炭素繊維束の開繊度は3.0であった。また、長時間炭素繊維束を走行させても毛羽はほとんど発生しなかった。さらに、プリプレグの製造においても、ワレもなく、品位良好なプリプレグが得られた。
[比較例1]
振動フリー回転ロール径を30mmにした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊したが、開繊度は1.3で開繊効果が少なくなり、この炭素繊維束シートを用いて繊維含有率70重量%、繊維目付50g/m2のプリプレグを作成するとワレが連続して発生し、プリプレグが得られなかった。
[比較例2]
振動フリー回転ロール径を130mmにした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊したが、開繊度は1.2で開繊効果が少なくなり、この炭素繊維束シートを用いて繊維含有率70重量%、繊維目付50g/m2のプリプレグを作成するとワレが連続して発生し、プリプレグが得られなかった。
[比較例3]
振動フリー回転ロールと炭素繊維束が接触していない距離を150mmにした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊したが、開繊度は1.2で開繊効果が少なくなった。
[比較例4]
炭素繊維束の加熱をなしにした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊したが、加熱によるサイジング剤の軟化が進んでいなく開繊度は1.1で開繊効果が少なくなり、この炭素繊維束シートを用いて繊維含有率70重量%、繊維目付50g/m2のプリプレグを作成するとワレが連続して発生し、プリプレグが得られなかった。
[比較例5]
振動の位相がロール毎に60°ずれるように設定した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊したが、開繊装置全体の振動が増加し、装置の耐久性を維持できない程度であったので、開繊装置の運転を停止した。
[比較例6]
振動フリー回転ロールに、ロール径50mm、突起間の角度60°、突起高さ5mmの突起のあるロールを設置した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊したが、突起部の曲率がきつくなり、開繊度は2.5で開繊効果あるものの、炭素繊維束の単糸切れおよび毛羽が増加した。この炭素繊維束シートを用いて繊維含有率70重量%、繊維目付50g/m2のプリプレグを作成すると毛羽が連続して発生し、プリプレグが得られなかった。
Y:炭素繊維束
1:炭素繊維束の巻き取りパッケージ
2:引き揃えフリー回転ロール
3:振動フリー回転ロール
4:振動フリー回転ロール
5:振動フリー回転ロール
6:振動フリー回転ロール
7:振動フリー回転ロール
8:振動フリー回転ロール
9:開繊装置出フリー回転ロール
10:加熱手段
r:ロール軸方向に突起のあるフリー回転ロールの半径
θ:突起間の角度
t:突起高さ
Claims (6)
- 10本以上のお互いに平行に引き揃えられた炭素繊維束を複数のロール群上を屈曲させながら通過させて開繊する装置において、
(a)前記複数のロール群は、表面に突起を有するロール軸方向に振動するフリー回転ロールを交互に配置させて、前記炭素繊維束を開繊し、
(b)前記表面に突起を有する振動フリー回転ロール径を40mm〜100mmとし、かつ該それぞれのロール間の炭素繊維がロールに接触していない距離を10〜100mmになるように設定し、
(c)前記表面に突起を有する振動ロールの上流側および振動ロール直下において炭素繊維束を50℃〜180℃の範囲に加熱し、
(d)前記複数の表面に突起を有する振動ロールにおいて、複数の振動ロール周波数がそれぞれ同じであって、かつ振動の位相がロール毎に180°ずれるように設定することを特徴とする熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊装置。 - 前記表面に突起を有する振動ロールについて、隣接する突起間とロ−ル軸とのなす角度(θ)としたとき、突起高さ(t)を、ロール半径(r)に対してr(1/cos(θ/2)−1)を超える高さとし、かつ、θを10〜50°になるように設定したことを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊装置。
- 前記振動ロールの振幅・振動数並びにロール群上を屈曲させる角度をそれぞれ独立に変化させ、炭素繊維束の開繊幅を調整できる機構を備えたことを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊装置。
- 少なくとも前記振動ロールの表面粗さが3S〜20Sの梨地表面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊装置。
- 10本以上のお互いに平行に引き揃えられた炭素繊維束を開繊する方法において、請求項1〜4のいずれかに記載の炭素繊維束の開繊装置を使用し、
(a)表面に突起を有する振動ロールを交互に通過させ、振動ロールの振幅を1〜30mm、振動数100〜1200回/分の範囲になるようにそれぞれ設定して、前記炭素繊維束を開繊し、
(b)前記炭素繊維束を5〜30m/分の速度で開繊させるに際し、前記表面に突起を有する振動ロールの上流側および振動ロール直下において炭素繊維束を50℃〜180℃の範囲に加熱し、
(c)前記表面に突起を有する振動ロールにおいて、全ての振動ロール周波数がそれぞれ同じであって、かつ振動の位相がロール毎に180°ずれるように設定することを特徴とする熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊方法。 - 請求項5に記載の熱硬化性プリプレグ用炭素繊維束の開繊方法を用いて、プリプレグを製造することを特徴とするプリプレグの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005078768A JP2006257593A (ja) | 2005-03-18 | 2005-03-18 | 熱硬化性プリプレグ用の強化繊維束の開繊装置および開繊方法およびプリプレグの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005078768A JP2006257593A (ja) | 2005-03-18 | 2005-03-18 | 熱硬化性プリプレグ用の強化繊維束の開繊装置および開繊方法およびプリプレグの製造方法 |
Publications (1)
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JP2006257593A true JP2006257593A (ja) | 2006-09-28 |
Family
ID=37097162
Family Applications (1)
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JP2005078768A Pending JP2006257593A (ja) | 2005-03-18 | 2005-03-18 | 熱硬化性プリプレグ用の強化繊維束の開繊装置および開繊方法およびプリプレグの製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009114615A (ja) * | 2007-11-08 | 2009-05-28 | Boeing Co:The | 製造方法および装置 |
JP2012193477A (ja) * | 2011-03-17 | 2012-10-11 | Teijin Ltd | 開繊繊維の製造法、製造装置 |
KR101571484B1 (ko) * | 2015-04-06 | 2015-11-24 | 송원길 | 섬유 다발의 개섬 장치 |
-
2005
- 2005-03-18 JP JP2005078768A patent/JP2006257593A/ja active Pending
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JP2012193477A (ja) * | 2011-03-17 | 2012-10-11 | Teijin Ltd | 開繊繊維の製造法、製造装置 |
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