JP2006132381A - ラジエータ・シュラウド構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 回転ファン11から排出される空気の流れを整流することにより、ラジエータ13を通過する風量の低下を抑えることにより、ラジエータ13の冷却能力を向上するラジエータ・シュラウド構造を提供する。
【解決手段】 ラジエータ13の空気の排出側に取り付けられたシュラウド15は、遠心流型の回転ファン11方向に向かって窄まり円筒形状を成し、回転ファン11を囲むように囲繞部17が設けられている。囲繞部17の周縁部には回転ファン11の遠心方向に伸びるガイド部23を設け、囲繞部17の内側には、囲繞部17よりも小径の円筒状の円筒部19を設け、その上部をシュラウド15の壁面に固定する。また、円筒部19の下部は、内径が円筒部の直径、外径が囲繞部17の直径と等しい固定部21により固定される。
【選択図】 図1
【解決手段】 ラジエータ13の空気の排出側に取り付けられたシュラウド15は、遠心流型の回転ファン11方向に向かって窄まり円筒形状を成し、回転ファン11を囲むように囲繞部17が設けられている。囲繞部17の周縁部には回転ファン11の遠心方向に伸びるガイド部23を設け、囲繞部17の内側には、囲繞部17よりも小径の円筒状の円筒部19を設け、その上部をシュラウド15の壁面に固定する。また、円筒部19の下部は、内径が円筒部の直径、外径が囲繞部17の直径と等しい固定部21により固定される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両のラジエータとファンの間に設けられた導風用のラジエータ・シュラウド構造に関し、特に回転ファンから排出される空気の流れを整流し、ラジエータの通風量を向上することが可能なラジエータ・シュラウド構造に関する。
キャブオーバ型車両1のような車両では、図5に示すように、ラジエータ13や回転ファン11を有するエンジン部5をキャブ3下に塔載し、図示していないフロントパネルに設けられた空気取り入れ口から矢印B方向へ空気(風)を取り込み、ラジエータ13の冷却能力を高めている。ラジエータ13と回転ファン11の間にはシュラウド15が設けられ、ラジエータ13から排出される空気を回転ファン11に導く。
冷却能力を向上させるためには、ラジエータ13を通過する風量をより多く確保することが重要であり、そのためにシュラウドの形状に工夫を施す提案がなされている(特許文献1参照)。
特開2002−38952号公報
冷却能力を向上させるためには、ラジエータ13を通過する風量をより多く確保することが重要であり、そのためにシュラウドの形状に工夫を施す提案がなされている(特許文献1参照)。
図6、図7に示すように、通常、シュラウド15は、ラジエータ13に取り付けられ、回転ファン11の外周を囲繞する形状をとる。すなわち、図6に示すように、ラジエータ13は通常矩形構造であるため、シュラウド15はラジエータ13との接続部では矩形である。また、ラジエータ13は空間を効率的に使用するために傾けて設置されているため、シュラウド15の下側は、回転ファン11に向かって窄む形状を成し、回転ファン11の外周部分に至ると、回転ファン11を囲繞する円筒形を成す囲繞部17を有する。一方、回転ファン11は、キャブオーバ型車両1では、通常、エンジン部5のクランクシャフトの回転が伝達されることにより回転するため、エンジン部5に取り付けられる。
ラジエータ13を通過した空気は、シュラウド15を通って回転ファン11を通り排出される。車両設計上、ファン先端とシュラウドとの隙間を大きくせざるを得ない場合がある。このとき、軸流となるファンを塔載すると、ファン先端とシュラウドの隙間で気流がリークし、ラジエータ13を通過する風量が減少する。そこで、遠心流となるファンを塔載すると、風量減少の要因となるリークを防止できる。
ラジエータ13を通過した空気は、シュラウド15を通って回転ファン11を通り排出される。車両設計上、ファン先端とシュラウドとの隙間を大きくせざるを得ない場合がある。このとき、軸流となるファンを塔載すると、ファン先端とシュラウドの隙間で気流がリークし、ラジエータ13を通過する風量が減少する。そこで、遠心流となるファンを塔載すると、風量減少の要因となるリークを防止できる。
しかしながら、遠心流を生じる回転ファン11を設けた場合、遠心流23の方向だけではなく、回転ファン11から排出された空気の気流は、ラジエータ13の側(車両1の前方)に方向を変化させながら乱れたり(遠心流の乱れ29)、シュラウド内部へ向かう逆流25が生じるという問題が起こる。
図8は、従来のシュラウド15を使用した場合の、回転ファン11から排出される空気の流れのシミュレーション結果である。黒く表されている部分が乱れの大きい部分である。これによると、回転ファン11の翼先端から排出される空気の流れが、ラジエータ13方向の複数の方向、すなわち、遠心流の乱れ29やシュラウド内部へ向かう逆流25に変化しながら流れることが分かる。
遠心流の乱れ29が起こると、囲繞部17の先端で空気の乱れが生じ、ラジエータ13から排出された気流が囲繞部17近辺を通過しにくくなり、その結果、ラジエータ13の通風量が減少するという問題が生じる。これはラジエータの冷却能力の低下を招く。
また、ファン上流へ向かう逆流25は、ラジエータ13から排出される空気の流れを阻害し、図7に示すように、回転ファン11の中央部に向かって流れを変えさせる(ラジエータからの気流27)。これにより、ラジエータ13を流れる空気の流量は減少し、ラジエータ13の冷却能力が低下するという問題が生じる。
図8は、従来のシュラウド15を使用した場合の、回転ファン11から排出される空気の流れのシミュレーション結果である。黒く表されている部分が乱れの大きい部分である。これによると、回転ファン11の翼先端から排出される空気の流れが、ラジエータ13方向の複数の方向、すなわち、遠心流の乱れ29やシュラウド内部へ向かう逆流25に変化しながら流れることが分かる。
遠心流の乱れ29が起こると、囲繞部17の先端で空気の乱れが生じ、ラジエータ13から排出された気流が囲繞部17近辺を通過しにくくなり、その結果、ラジエータ13の通風量が減少するという問題が生じる。これはラジエータの冷却能力の低下を招く。
また、ファン上流へ向かう逆流25は、ラジエータ13から排出される空気の流れを阻害し、図7に示すように、回転ファン11の中央部に向かって流れを変えさせる(ラジエータからの気流27)。これにより、ラジエータ13を流れる空気の流量は減少し、ラジエータ13の冷却能力が低下するという問題が生じる。
本発明は、このような問題を鑑みてなされたもので、その目的は、回転ファンから排出される空気の流れを整流し、ラジエータの通風量を向上することにより、ラジエータ13の冷却能力を向上するラジエータ・シュラウド構造を提供することである。
前述する課題を解決するための本発明は、遠心流を起こす回転ファンと、回転ファンに近接して設けられたラジエータと、ラジエータから回転ファンへ向かう導風路を形成するシュラウドとを備えたラジエータ・シュラウド構造において、シュラウドの一端で回転ファンの外周を囲繞する囲繞部と、囲繞部周縁から外周方向に伸びるガイド部と、囲繞部より小径の円筒部と、円筒部の一端が回転ファンに対向するように、円筒部を囲繞部の内側に固定する固定部とを備え、固定部は、シュラウド内において、円筒部の外側の通風を塞ぐように形成されることを特徴とするラジエータ・シュラウド構造である。
円筒部の直径は、回転ファンの直径と略等しく、円筒部が、回転ファンの外周部分と並列するように設置されることが好ましく、円筒部の幅は、円筒部の周縁部が回転ファンと接触することなく、かつ、円筒部の周縁部から回転ファンまでの距離が可能なかぎり小さくなるようにするとよい。
円筒部の直径は、回転ファンの直径と略等しく、円筒部が、回転ファンの外周部分と並列するように設置されることが好ましく、円筒部の幅は、円筒部の周縁部が回転ファンと接触することなく、かつ、円筒部の周縁部から回転ファンまでの距離が可能なかぎり小さくなるようにするとよい。
すなわち、シュラウドはラジエータに、回転ファンはエンジン側に取り付けられているため、走行時はこれらが振動するため、回転ファンと円筒部とが接触しないように設計する必要がある。一方、円筒部と回転ファンとの距離が小さいほど、回転ファンからシュラウドへの逆流を防止できるため、円筒部と回転ファンの距離はできるだけ小さくなるように設計するとよい。
よって、これらの条件から、円筒部の幅は、円筒部の周縁部と回転ファンとの距離が約20mmになるように設計するとよい。また、ガイド部の幅は、前記回転ファンの直径の約6%とするとよい。
よって、これらの条件から、円筒部の幅は、円筒部の周縁部と回転ファンとの距離が約20mmになるように設計するとよい。また、ガイド部の幅は、前記回転ファンの直径の約6%とするとよい。
以上のように、シュラウドの囲繞部の周縁部にガイド部を設けることにより回転ファンの翼先端から遠心方向に向かう空気がガイド部に沿って流れるようになり、気流が整流されるとともに、シュラウドの囲繞部の内側に囲繞部よりも小径の円筒部を設け、これを固定部により回転ファンと対向するように固定することにより、回転ファンからシュラウドへ逆流する空気の流入を防止することが可能になる。
本発明のラジエータ・シュラウド構造により、回転ファンから出る遠心流の乱れを防止でき、さらに、ファン上流へ逆流する空気の流入を防止でき、ラジエータを通過する空気の流量が向上するので、ラジエータの冷却能力を向上することが可能になる。
以下、図面に基づいて本発明の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかるラジエータ・シュラウド構造の断面図、図2は、ラジエータ・シュラウド構造の斜視図、図3は、本実施の形態のラジエータ・シュラウド構造による空気の流れの説明図、図4は、シュラウドの各種構造とラジエータの通風量の関係を示す図である。
図1において、ラジエータ13は、キャブオーバ型車両1のキャブ3下に伸びているフレームに取り付けられている。図中、ラジエータ13の左側が車両1の前方方向である。ラジエータ13は、多くの場合、面効率を高めるために、図のように斜めに設置される。
一方、回転ファン11は、貨物車両の場合、エンジンのクランクシャフトに備えられたプーリーから、回転ファン11の回転軸に備えられたプーリーにベルトで回転を伝える方式を採ることが多い。この場合、回転ファン11は、図中、回転ファン11の右側に存在するエンジン部5に取り付けられている。
回転ファン11には軸流型と遠心流型があるが、軸流となるファンを塔載すると、ファン先端とシュラウドの隙間で気流がリークし、ラジエータ13を通過する風量が減少する。これに対して、遠心流となるファンを塔載すると、風量減少の要因となるリークを防止できる。そこで、遠心流型の回転ファン11を用いることが望ましい。ラジエータ13の網目の粗さ、回転ファン11のファンの形状等を考慮することにより、遠心流型の回転ファン11を得ることが可能である。
遠心流型の回転ファン11では、ラジエータ13から回転ファン11を介して流れ出る空気の多くは、回転ファン11の遠心方向に出るため、エンジン部5を避けて、エンジン部後方に排出することが可能である。
回転ファン11には軸流型と遠心流型があるが、軸流となるファンを塔載すると、ファン先端とシュラウドの隙間で気流がリークし、ラジエータ13を通過する風量が減少する。これに対して、遠心流となるファンを塔載すると、風量減少の要因となるリークを防止できる。そこで、遠心流型の回転ファン11を用いることが望ましい。ラジエータ13の網目の粗さ、回転ファン11のファンの形状等を考慮することにより、遠心流型の回転ファン11を得ることが可能である。
遠心流型の回転ファン11では、ラジエータ13から回転ファン11を介して流れ出る空気の多くは、回転ファン11の遠心方向に出るため、エンジン部5を避けて、エンジン部後方に排出することが可能である。
ラジエータ13を通って出てくる空気流を回転ファン11に導くためにシュラウド15が設けられる。
シュラウド15は、例えば、金属製、または樹脂製であり、ラジエータ13に取り付けられる。図2に示すように、ラジエータ13は矩形形状であるため、シュラウド15のラジエータ13への取り付け部は矩形形状であり、回転ファン11方向に向かうに従い窄まり、回転ファン11を囲い込むように、回転ファン11付近では円筒状に成形される。円筒状に成形された部分に囲繞部17が設けられる。
また、ラジエータ13が傾けて設置され、回転ファン11がラジエータ13より高い位置に設置されているため、シュラウド15の上部は、ラジエータ13上部との取り付け部分からラジエータ13の上方に伸び、囲繞部17に至る。
シュラウド15は、例えば、金属製、または樹脂製であり、ラジエータ13に取り付けられる。図2に示すように、ラジエータ13は矩形形状であるため、シュラウド15のラジエータ13への取り付け部は矩形形状であり、回転ファン11方向に向かうに従い窄まり、回転ファン11を囲い込むように、回転ファン11付近では円筒状に成形される。円筒状に成形された部分に囲繞部17が設けられる。
また、ラジエータ13が傾けて設置され、回転ファン11がラジエータ13より高い位置に設置されているため、シュラウド15の上部は、ラジエータ13上部との取り付け部分からラジエータ13の上方に伸び、囲繞部17に至る。
本実施の形態のラジエータ・シュラウド構造では、囲繞部17の周縁部に回転ファン11の遠心方向へ向かうガイド部23を設けて遠心流の乱れを防ぐとともに、シュラウド15の内部に円筒部19および固定部21が設けられ、回転ファン11からシュラウド15内部への空気の逆流を防止する。
ガイド部23は、内径が囲繞部17の直径に等しい円盤状であり、囲繞部17の周縁部にリベット等で固定してもよいし、囲繞部17および他のシュラウド部分とともに一体型として成形してもよい。ガイド部23の幅は、回転ファン11の直径の約6%程度にすればよく、例えば、回転ファン11の直径が500mmの場合、ガイド部23の幅を30mmにすればよい。
一方、円筒部19は好ましくは囲繞部17と同芯で且つ小径の円筒形状で、回転ファン11の直径と略等しい。円筒部19は、回転ファン11と並列するようにシュラウド15に取り付けられる。
すなわち、図1に示すように、囲繞部17がラジエータ13の上部より突出しているシュラウド15の上部では、円筒部19は、シュラウド15の壁面に直接取り付けられる。一方、それよりも下方部分は、円筒部19は、固定部21によりシュラウド15に固定される。
固定部21は、内径が円筒部19の直径に等しく、外径が囲繞部17の直径と略同等の三日月形状をなし、囲繞部17のラジエータ13側の周縁部に固定される。そして、固定部21の内径部分に円筒部19を固定することにより、円筒部19はシュラウド15に固定される。
円筒部19はシュラウド15の上部および固定部21とリベット等で固定され、固定部21も同様に囲繞部17のラジエータ13側の周縁部にリベット等で固定される。
また、円筒部19の先端と回転ファン11との間隙Gが短いほど、シュラウド15の内部へ入り込む逆流25は減少し、風量の変化率は高くなるので、円筒部19の幅Wは、長いほど良い。しかし、実際には、シュラウド15がラジエータ、回転ファン11がエンジン部5に取り付けられているため、走行時の振動によって両者が接触しない最低限の間隙は確保するよう、円筒部19の幅Wを設定する。例えば、円筒部19の先端と、回転ファン11との間隙Gが約20mmになるように円筒部19の幅Wを設定すれば、ラジエータ13を通過する風量は十分に改善される。
すなわち、図1に示すように、囲繞部17がラジエータ13の上部より突出しているシュラウド15の上部では、円筒部19は、シュラウド15の壁面に直接取り付けられる。一方、それよりも下方部分は、円筒部19は、固定部21によりシュラウド15に固定される。
固定部21は、内径が円筒部19の直径に等しく、外径が囲繞部17の直径と略同等の三日月形状をなし、囲繞部17のラジエータ13側の周縁部に固定される。そして、固定部21の内径部分に円筒部19を固定することにより、円筒部19はシュラウド15に固定される。
円筒部19はシュラウド15の上部および固定部21とリベット等で固定され、固定部21も同様に囲繞部17のラジエータ13側の周縁部にリベット等で固定される。
また、円筒部19の先端と回転ファン11との間隙Gが短いほど、シュラウド15の内部へ入り込む逆流25は減少し、風量の変化率は高くなるので、円筒部19の幅Wは、長いほど良い。しかし、実際には、シュラウド15がラジエータ、回転ファン11がエンジン部5に取り付けられているため、走行時の振動によって両者が接触しない最低限の間隙は確保するよう、円筒部19の幅Wを設定する。例えば、円筒部19の先端と、回転ファン11との間隙Gが約20mmになるように円筒部19の幅Wを設定すれば、ラジエータ13を通過する風量は十分に改善される。
図3(a)は、本実施の形態のラジエータ13、シュラウド15、および回転ファン11の上側部分の断面図であり、空気の流れを示している。囲繞部17の内側に円筒部19を固定することにより、シュラウド内部に向かう逆流は、シュラウド15の円筒部19より内側に入り込むことなく、回転ファン11の遠心方向に排出される。円筒部19の内部に逆流25の一部が流入したとしても、円筒部19により、その流量を少量に抑えることが可能である。
以上のように、円筒部19の内部に回転ファン11から流れ込む逆流25が防止され、あるいは減少するので、ラジエータからの気流27は、逆流25に妨げられることなく、回転ファン11に流れ込むことが可能になる。これにより、ラジエータ13を通過する風量が増加し、冷却性能が向上する。
一方、シュラウド15の下部は、図3(b)に図示するように、シュラウド内部へ向かう逆流25は、固定部21および円筒部19により、ファン11の上流への流入を防ぐことが可能になる。これにより、ラジエータ13からの気流27を妨げることなく回転ファン11へ直進されることが可能になり、ラジエータ13を通過する風量は増加する。
以上のように、円筒部19の内部に回転ファン11から流れ込む逆流25が防止され、あるいは減少するので、ラジエータからの気流27は、逆流25に妨げられることなく、回転ファン11に流れ込むことが可能になる。これにより、ラジエータ13を通過する風量が増加し、冷却性能が向上する。
一方、シュラウド15の下部は、図3(b)に図示するように、シュラウド内部へ向かう逆流25は、固定部21および円筒部19により、ファン11の上流への流入を防ぐことが可能になる。これにより、ラジエータ13からの気流27を妨げることなく回転ファン11へ直進されることが可能になり、ラジエータ13を通過する風量は増加する。
図4は、従来のシュラウド構造と、本実施の形態のシュラウド構造の、ラジエータ通風量の比較を示す図である。各シュラウド構造を試作し、台上実験により測定した結果を示している。同図では、円筒部19と固定部21を合わせた部分を隔壁と呼ぶものとする。
まず、従来のシュラウド構造に円筒部19と固定部21よりなる隔壁を設けた場合のラジエータ通風量は、従来のシュラウド構造の場合の通風量よりも3.2%増加した。円筒部19の幅を、回転ファン11と円筒部19の先端との間隙Gが約20mmになるように設計した場合の結果である。
一方、従来のシュラウド構造にガイド部23(幅は回転ファン11の直径の約6%に当る30mmにした場合)のみを設けた場合には、従来のシュラウドよりも通風量が2.9%増加した。
さらに、隔壁とガイド部23の両方を設けた本実施の形態によるシュラウド構造の場合には、従来のシュラウドよりも通風量が7.8%増加した。
まず、従来のシュラウド構造に円筒部19と固定部21よりなる隔壁を設けた場合のラジエータ通風量は、従来のシュラウド構造の場合の通風量よりも3.2%増加した。円筒部19の幅を、回転ファン11と円筒部19の先端との間隙Gが約20mmになるように設計した場合の結果である。
一方、従来のシュラウド構造にガイド部23(幅は回転ファン11の直径の約6%に当る30mmにした場合)のみを設けた場合には、従来のシュラウドよりも通風量が2.9%増加した。
さらに、隔壁とガイド部23の両方を設けた本実施の形態によるシュラウド構造の場合には、従来のシュラウドよりも通風量が7.8%増加した。
この実験の結果、隔壁とガイド部23の両方を設けると、隔壁のみを設けた場合の効果と、ガイド部23のみを設けた場合の効果を足し合わせた以上の効果が得られることが分かり、隔壁およびガイド部23の両方を設けることが望ましいことが示された。
以上のように、シュラウド15の囲繞部17の周縁部にガイド部23を設けるとともに、シュラウド15の内側に円筒部19を設け、シュラウド15の下側部分では固定部21を設けて円筒部19を固定することにより、遠心流の回転ファン11から排出される空気の流れを整流し、ラジエータ13を通過する空気の風量を増加させ、ラジエータ13の冷却能力を向上させることが可能になる。
尚、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の改変が可能であり、それらも、本発明の技術範囲に含まれる。例えば、本実施の形態では、ガイド部23の幅を回転ファン11の直径の約6%、円筒部19の幅を、円筒部19の先端と回転ファン11との距離が約20mmになるよう設定したが、これは、シュラウド15や回転ファン11の形状、風量の変化率を考慮して異なる幅に設定可能である。また、シュラウドの固定はラジエータではなく、エンジンないしフレームにしてもよい。また、キャブオーバ型車両に限らず、ボンネット型の車両にも本発明を適用することができる。
本発明のラジエータ・シュラウド構造により、回転ファン11から出る遠心流の乱れをガイド部23により整流するとともに、円筒部19および固定部21からなる隔壁により、シュラウド15の内部へ向かう逆流を防止することが可能になり、ラジエータ13を通過する空気の風量が増加し、ラジエータ13の冷却能力を向上することが可能になる。
1………キャブオーバ型車両
3………キャブ
5………エンジン部
11………回転ファン
13………ラジエータ
15………シュラウド
17………囲繞部
19………円筒部
21………固定部
23………ガイド部
3………キャブ
5………エンジン部
11………回転ファン
13………ラジエータ
15………シュラウド
17………囲繞部
19………円筒部
21………固定部
23………ガイド部
Claims (5)
- 遠心流を起こす回転ファンと、
前記回転ファンに近接して設けられたラジエータと、
前記ラジエータから前記回転ファンへ向かう導風路を形成するシュラウドとを備えたラジエータ・シュラウド構造において、
前記シュラウドの一端で前記回転ファンの外周を囲繞する囲繞部と、
前記囲繞部周縁から外周方向に伸びるガイド部と、
前記囲繞部より小径の円筒部と、
前記円筒部の一端が前記回転ファンに対向するように、前記円筒部を前記囲繞部の内側に固定する固定部とを備え、
前記固定部は、前記シュラウド内において、前記円筒部の外側の通風を塞ぐように形成される
ことを特徴とするラジエータ・シュラウド構造。 - 前記ガイド部の幅は、前記回転ファンの直径の約6%とすることを特徴とする請求項1記載のラジエータ・シュラウド構造。
- 前記円筒部の直径は、前記回転ファンの直径と略等しく、前記円筒部が、前記回転ファンの外周部分と並列するように設置されることを特徴とする請求項1記載のラジエータ・シュラウド構造。
- 前記円筒部の幅は、前記円筒部の周縁部が回転ファンと接触することなく、かつ、前記円筒部の周縁部から前記回転ファンまでの距離が可能なかぎり小さくなる長さとすることを特徴とする請求項1記載のラジエータ・シュラウド構造。
- 前記円筒部の幅は、前記円筒部の周縁部と前記回転ファンとの距離が約20mmになるように設計することを特徴とする請求項1記載のラジエータ・シュラウド構造。
Priority Applications (6)
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