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JP2006106429A - カメラ - Google Patents

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JP2006106429A
JP2006106429A JP2004294030A JP2004294030A JP2006106429A JP 2006106429 A JP2006106429 A JP 2006106429A JP 2004294030 A JP2004294030 A JP 2004294030A JP 2004294030 A JP2004294030 A JP 2004294030A JP 2006106429 A JP2006106429 A JP 2006106429A
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Abstract

【課題】 像の向きに拘わらず、精度良くフォーカス制御を行うことのできるカメラを提供する。
【解決手段】 撮影光学系101aからの光束により形成された像を光電変換する受光素子列をそれぞれ有する第1の受光センサ112−1および第2の受光センサ112−2と、第1および第2の受光センサからの出力に基づいて撮影光学系のフォーカス制御を行う制御手段118と、受光素子列に対する像の向きを検出する検出手段118aとを有し、制御手段は、検出された像の向きに応じたフォーカス制御を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、第1および第2の受光センサの出力に基づいて撮影光学系のフォーカス制御を行うカメラに関するものである。
従来の一眼レフレックスカメラでは、撮影光学系からの光束を、カメラ本体内に設けられた焦点検出ユニットに導いて撮影光学系の焦点状態を検出するものがある。焦点検出ユニットにおいては、撮影光学系から導かれた光束を複数に分割し、分割された各光束を、受光ユニット上の複数のラインセンサに導き、これらのラインセンサの出力信号に基づいて焦点検出を行っている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平5−107466号公報(段落番号0041〜0044、図1等) 特開平5−142465号公報(段落番号0030、0031、図1等)
図9(B)や図10(B)に示すように、従来の受光ユニット141では、製造誤差等により2つのラインセンサが同一のライン上に位置していないことがあり、第1のラインセンサ141−1が第2のラインセンサ141−2に対してd1だけずれていることがある。ここで、ラインセンサ141−1、141−2は、図9(A)や図10(A)に示すように、カメラ内の焦点板103に設けられた、すなわち、被写体観察画面内に設けられた焦点検出枠103−1内に位置する像5に対する焦点検出を行うために用いられる。
一方、上述した受光ユニット141を備えたカメラでは、製造段階において、ラインセンサ141−1、141−2の長手方向に対して垂直なチャートを用いてピント調整を行っている。
ここで、被写体像5−1、5−2がラインセンサ141−1、141−2の長手方向に対して直交している場合であって、撮影光学系が合焦状態にある場合には、各ラインセンサ141−1、141−2から出力される信号のピークは、図9(C)に示すように一致することになる。
しかし、図10(B)に示すように、被写体像5−1、5−2がラインセンサ141−1、141−2の長手方向に対して傾いている場合には、上述したようにラインセンサ141−1、141−2がずれている分だけ、ラインセンサ141−1、141−2の出力信号がずれてしまう。すなわち、被写体にピントが合っているにも拘わらず、図10(C)に示すように、ラインセンサ141−1、141−2の出力信号のピークがd2の分だけずれてしまい、結果としてピントが合っていないと判断されてしまうおそれがある。
ここで、2つのラインセンサを同一のライン上に配置すれば、ラインセンサに対して斜めの被写体像であっても、ラインセンサの出力信号のずれは生じない。しかし、この場合には、焦点検出ユニット内に配置される二次結像レンズ等の部品を位置精度良く配置しなければならず、コストの上昇を招くことになり困難である。
本発明は、被写体像の向きに拘わらず、撮影光学系のフォーカス制御を精度良く行うことのできるカメラを提供することを目的とする。
本発明のカメラは、撮影光学系からの光束により形成された像を光電変換する受光素子列をそれぞれ有する第1の受光センサおよび第2の受光センサと、前記第1および第2の受光センサからの出力に基づいて前記撮影光学系のフォーカス制御を行う制御手段と、前記受光素子列に対する前記像の向きを検出する検出手段とを有し、前記制御手段は、前記検出された像の向きに応じた前記フォーカス制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、像の向きに拘わらず精度の良いフォーカス制御を行うことができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
図1は、本発明の実施例1であるカメラシステムの構成を示す概略図である。本実施例のカメラシステムは、カメラ本体100と、カメラ本体100に装着される交換レンズ101とを有している。そして、本実施例のカメラシステムは、位相差検出方式による焦点検出動作によって、撮影光学系の焦点状態を検出するものである。以下、本実施例のカメラシステムの構成について説明する。
101aは、交換レンズ101内に配置された撮影レンズである。撮影レンズ101aには、光軸L方向に移動して撮影光学系の焦点調節を行うフォーカシングレンズが含まれる。
101bはレンズCPUであり、レンズ駆動回路101cを介してフォーカシングレンズの駆動を制御する。レンズCPU101bは、レンズ側通信接点101dおよびカメラ側通信接点119を介して、カメラ本体100内のカメラCPU(制御手段)118と通信が可能となっている。
102は半透過性の主ミラーであり、撮影光路に対して進退可能となっている。主ミラー102が撮影光路内に位置している場合には、撮影レンズ101aを透過した被写体光束のうち一部の光束が主ミラー102で反射して焦点板103側に導かれる。また、残りの光束は、主ミラー102を透過した後、サブミラー106で反射して、焦点検出ユニット108に導かれる。ここで、サブミラー106は、主ミラー102とともに撮影光路に対して進退可能となっている。
主ミラー102で反射して焦点板103上で結像された被写体像は、ペンタプリズム104および接眼レンズ105を介して観察することができる。
一方、主ミラー102およびサブミラー106が撮影光路から退避しているときには、撮影レンズ101aを透過した被写体光束は、像面側に向かうようになっている。そして、不図示のシャッタの駆動によって、被写体光束は撮像素子107に到達し、撮像動作が行われる。
次に、焦点検出ユニット108の構成について、図1および図2を用いて説明する。図2は、焦点検出ユニット108の構成と、撮影レンズ101aおよび焦点検出ユニット108の関係を示す図である。
109は視野マスクであり、撮影レンズ101aの予定結像面、即ち撮像素子107の撮像面と共役な面の近傍に配置されている。110はフィールドレンズであり、予定結像面の近傍に配置されている。116は反射ミラーであり、フィールドレンズ110を通過した被写体光束を、後述する受光ユニット112の位置する方向に反射させる。
113は絞りであり、図2に示すように2つの開口部113−1、113−2を有している。2つの開口部113−1、113−2は、反射ミラー116で反射した被写体光束を2つの光束に分割する。111は2つのレンズ部を有する2次結像レンズであり、絞り113で分割された2つの光束を後述する第1のラインセンサ(第1の受光センサ)112−1および一対のラインセンサ112−2上に結像させる。ここで、一対のラインセンサ112−2は、後述するように第2および第3のラインセンサ112−21、112−22を有している。
受光ユニット112は、第1のラインセンサ112−1および一対のラインセンサ112−2を有しており、ラインセンサ112−1、112−2で受光した光量に応じた信号をそれぞれ出力する。
図2において、114は撮影レンズ101aの射出瞳を示しており、射出瞳114は、絞り113によって分割される2つの光束が通過する領域114−1、114−2を含んでいる。
なお、フィールドレンズ110は、絞り113の開口部113−1、113−2を通過する光束を、撮影レンズ101aの射出瞳114内における領域114−1、114−2の近傍に結像する作用を有している。これにより、射出瞳114の各領域114−1、114−2を通過した光束は、第1のラインセンサ112−1および一対のラインセンサ112−2で受光され、各ラインセンサで出力される信号は、被写体像に関する光量分布を示す。
本実施例において、撮影レンズ101aによる被写体光束の結像位置が撮像面に対して被写体側に位置している場合、すなわち、前ピンの場合には、ラインセンサ112−1、112−2から出力される信号のピークは、図2(B)に示すように、互いに近づいた状態となる。また、撮影レンズ101aによる被写体光束の結像位置が撮像面に対して、被写体側と反対側に位置している場合、すなわち、後ピンの場合には、2つのラインセンサ112−1、112−2から出力される信号のピークは、図2(C)に示すように、互いに離れた状態となる。
上述した前ピンおよび後ピンの場合には、第1および第2のラインセンサの出力信号のピークがずれることになる。また、撮影光学系が合焦状態にある場合には、第1および第2のラインセンサの出力信号のピークが略合致することになる。
そして、ラインセンサ112−1、112−2の出力信号のズレは、合焦位置に対するズレ量(デフォーカス量)およびズレ方向を示す。このため、カメラCPU118は、ラインセンサ112−1、112−2の出力に対して所定の演算処理を施すことで、合焦位置に対するズレ量およびズレ方向を求めることができる。そして、カメラCPU118は、上記ズレ量およびズレ方向に基づいて、撮影レンズ101a内のフォーカスレンズの駆動を制御することによって、撮影光学系を合焦状態とすることができる。
次に、本実施例における受光ユニット112の構造について、図4および図5を用いて説明する。図4(A)および図5(A)において、焦点板103上には焦点検出枠103−1が形成されており、焦点検出枠103−1内には像5が結像している。また、図4(B)および図5(B)は、受光ユニット112の正面図を示す。
図4(B)および図5(B)に示すように、受光ユニット112には、第1〜第3のラインセンサ112−1、112−21、112−22が形成されている。ここで、第2のラインセンサ(第1の受光素子列)112−21および第3のラインセンサ(第2の受光素子列)112−22は、略平行に配置されている。また、第2のラインセンサ112−21は、第1のラインセンサ112−1に対してd1の分だけラインセンサの幅方向(図中の横方向)でずれた状態で配置されている。
撮影光学系が合焦状態にある場合であって、焦点板103で結像する像5、すなわち、受光ユニット112に到達する2つの像5−1、5−2が、図4(B)に示すように、ラインセンサ112−1、112−22の長手方向に対して略直交する場合には、第1および第2のラインセンサ112−1、112−21の出力信号のピークは、従来(図9(C))と同様に互いに略一致する。また、第2および第3のラインセンサ112−21、112−22の出力信号のピークが、図4(C)に示すように略一致する。
一方、撮影光学系が合焦状態にある場合であって、焦点板103で結像する像5、すなわち、受光ユニット112に到達する2つの像5−1、5−2が、図5(B)に示すように、第1および第2のラインセンサ112−1、112−21の長手方向に対して傾いている場合には、ラインセンサ112−1、112−21の出力信号のピークは、従来(図10(C))のようにd2の分だけずれる。また、第2および第3のラインセンサ112−21、112−22の出力信号のピークは、図5(C)に示すように、d3の分だけずれる。
ここで、ズレ量d3は、ラインセンサ112−1、112−21に対する像5−1、5−2の傾きによって変化する。
本実施例では、まず、略平行に配置された第2および第3のラインセンサ112−21、112−22を用いて、ラインセンサに対する像の傾き角度を検出する。すなわち、ラインセンサ112−21の長手方向に対して像5−2が傾いている場合には、上述したようにラインセンサ112−21、112−22の出力信号のピークにズレd3が生じるため、ズレ量d3を検出することで、像の傾き角度を求めることができる。
そして、像5−2の傾き角度に応じて、第1および第2のラインセンサ112−1、112−21の出力信号から演算される撮影光学系のデフォーカス量を補正する。具体的には、カメラ本体100内に設けられたメモリ(記憶手段)120内に、像5−2の傾き角度と、デフォーカス量の補正情報とを対応させて記憶させておき、メモリ119から像5−2の傾き角度の検出結果に応じた補正情報を読み出す。そして、読み出した補正情報を用いてデフォーカス量を補正する。
なお、上記補正情報は、焦点検出ユニットの製造誤差(d1の値)に起因して、カメラ毎に異なる値となる場合もある。
このように像の傾きに応じてデフォーカス量を補正することで、撮影光学系が合焦状態であるにも拘わらず、像の向き(ラインセンサに対する傾き)に応じて生じたラインセンサ112−1、112−22の出力信号のズレに基づいて、焦点検出が行われてしまうのを抑制でき、焦点検出精度を向上させることができる。
実際に撮影を行う場合には、被写体像がラインセンサの長手方向に対して傾く場合が多いため、上述したように被写体像の傾きに応じてデフォーカス量を補正することで、実際の撮影に適した焦点調節を行うことができる。
また、本実施例のように被写体像の傾きに応じてデフォーカス量を補正することで、製造段階で行われるピント調整も大まかに行うだけでよく、調整時間を短縮することができる。さらに、焦点検出ユニット内の各部品の配置に関して、極めて高い位置精度が要求されることもなくなる。
次に、本実施例のカメラシステムにおける撮影動作について、図3を用いて説明する。
ステップS101では、カメラ本体100に設けられたレリーズボタンの半押し操作により、SW1がオン状態であるか否かを判別し、SW1がオン状態である場合にはステップS102に進む。
ステップS102では、受光ユニット112における第1および第2のラインセンサ112−1、112−21の出力に基づいて、位相差検出方式による焦点検出動作を行い、ステップS103でデフォーカス量およびズレ方向を演算する。
ステップS104では、第2および第3のラインセンサ112−21、112−22の出力に基づいて、被写体像がラインセンサ112−21の長手方向に対して傾いているか否かを判別する。ここで、被写体像がラインセンサ112−21の長手方向に対して傾斜している場合には、第2および第3のラインセンサ112−21、112−22の出力信号は、図5(C)に示すように一致しないことになる。
このため、第2および第3のラインセンサ112−21、112−22の出力信号に基づいて、被写体像がラインセンサ112−21の長手方向に対して傾斜しているか否かを判別することができる。この被写体像の傾き検出は、カメラCPU118内の傾き検出部(検出手段)118aにおいて行われる。
ステップS104において被写体像が傾いている場合には、ステップS105に進み、ステップS103で求められたデフォーカス量に対して補正を行う。すなわち、ステップS104で検出された被写体像の傾斜角度に応じた補正情報をメモリ120から読み出し、該補正情報を用いてデフォーカス量の補正を行う。
これにより、第1および第2のラインセンサ112−1、112−21が同一ライン上に配置されておらず、被写体像がラインセンサに対して傾斜している場合でも、撮影光学系が合焦状態にあるか否かを精度良く検出することができる。
ステップS106では、ステップS103で求められたデフォーカス量又は、ステップS105で補正されたデフォーカス量に基づいて、フォーカスレンズの駆動量を演算する。そして、カメラCPU118は、演算したフォーカスレンズの駆動量に関する情報を、レンズCPU101bに送信する。これにより、レンズCPU101bは、レンズ駆動回路101cを介してフォーカスレンズを駆動することにより、撮影光学系を合焦状態とすることができる。
ここで、本願請求項におけるフォーカス制御は、上述した焦点検出動作、デフォーカス量の演算、フォーカスレンズの駆動量の演算および、レンズCPU101bへのレンズ駆動情報の送信を含む。
ステップS107では、レリーズボタンの全押し操作によってSW2がオン状態になったか否かを判別し、オン状態であればステップS108に進み、撮影動作を行う。ステップS108での撮影動作としては、まず、主ミラー102およびサブミラー106を撮影光路から退避させ、不図示のシャッタの駆動を制御することによって、撮像素子107への露光を行う。
撮像素子107から読み出された信号は、画像処理回路117で所定の処理が施された後、表示ユニットで撮影画像として表示されたり、記録媒体に記録されたりする。
次に、本発明の実施例2であるカメラシステムについて説明する。本実施例のカメラシステムでは、エリアセンサを用いて撮影画面内の特定の領域における焦点状態を検出するものである。
以下、本実施例のカメラシステムの構成について、図6を用いて説明する。ここで、実施例1で説明した部材と同じ部材については同一符号を用い、説明を省略する。
本実施例では、実施例1でのサブミラー106に代えて、曲面を持つ第1の反射部材121が配置されている。第1の反射部材121の反射面は、集光性を持つ凹面鏡又は楕円面鏡等で構成されている。
カメラシステムが非撮影状態にあるとき、主ミラー102および第1の反射部材121は、撮影光路内に位置している。撮影レンズ101aを透過した被写体光束の一部は、主ミラー102で反射して焦点板103側に向かう。また、残りの光束は、主ミラー102を透過し、第1の反射部材121で反射することで、焦点検出ユニット127に導かれる。第1の反射部材121で反射した被写体光束は、撮像素子107の撮像面と共役な面で結像する。ここで、第1の反射部材121は、撮像面と共役な面に対して、撮像面に形成される被写体像を縮小させた状態で結像させている。
なお、カメラシステムが非撮影状態から撮影状態に移行するときには、主ミラー102および第1の反射部材121は、撮影光路から退避する。
次に、焦点検出ユニット128内の構成について説明する。
122は第2の反射部材であり、第1の反射部材121からの被写体光束を反射させる。127は赤外カットフィルタである。123は2つの開口部を有する絞りであり、2つの開口部によって第2の反射部材122から導かれた被写体光束を2つの光束に分割する。
124は2つのレンズ部を有する2次結像レンズであり、絞り123によって分割された2つの被写体光束を集光させて、後述する2つのエリアセンサ126−1、126−2上に結像させる。2次結像レンズ124を透過した被写体光束は、第3の反射ミラー125で反射して、受光ユニット126に設けられた2つのエリアセンサ126−1、126−2に到達する。
なお、第1の反射部材121は、上述したように集光性を有しており、絞り123の2つの開口部を通過する光束を、撮影レンズ101aの射出瞳の近傍に投影するように構成されている。
絞り123に形成された2つの開口部は、エリアセンサ126−1、126−2の形状に対応した形状に形成されており、開口幅の狭い方向において並んで配置されている。そして、2次結像レンズ124のレンズ部は、絞り123の開口部の位置に対応して設けられている。
図7は、受光ユニット126の正面図である。受光ユニット126の表面には、2つのエリアセンサ126−1、126−2が並列に配置されている。エリアセンサ126−1、126−2は、複数の画素が2次元的に配置されたセンサである。
絞り123で分割された被写体光束は、各エリアセンサ126−1、126−2で受光され、各エリアセンサ126−1、126−2からは被写体像に関する光量分布を示す信号が出力される。
本実施例のカメラシステムでは、エリアセンサ126−1、126−2のうち一部の領域、すなわち、撮影画面内の焦点検出領域に対応した領域において、位相差検出方式による焦点検出を行う。
例えば、図7に示すように、第1のエリアセンサ126−1内の斜線で示す領域126−11と、第2のエリアセンサ126−2内の斜線で示す領域であって、領域126−11に対応した領域126−21とを用いて焦点検出を行う。すなわち、実施例1で説明した場合と同様に、領域126−11および領域126−21の出力信号に基づいて、合焦位置に対するズレ量(デフォーカス量)やズレ方向を求め、この演算結果に基づいて、フォーカシングレンズの駆動制御を行う。
第1のエリアセンサ126−1および第2のエリアセンサ126−2は、製造誤差等によって、互いに対応する画素列が同一ライン上に位置しておらず、エリアセンサの長手方向(図7の左右方向)においてずれていることもある。
ここで、被写体像が領域126−11、126−21の長手方向に対して略直交する場合には、領域126−11、126−21の出力信号のピークは、図9(C)に示す場合と同様に略一致することになる。しかし、被写体像が領域126−11、126−21の長手方向に対して傾く場合には、実施例1で説明したように、撮影光学系が合焦状態にあるにも拘わらず、領域126−11、126−21の出力信号のピークがずれてしまうことがある。
本実施例では、第2のエリアセンサ126−2のうち領域126−21に対して隣り合う領域126−22を用いることで、領域126−21に対する像の傾き角度を検出するようにしている。
すなわち、第1のエリアセンサ126−1内の領域126−11および第2のエリアセンサ126−2内の領域126−21を用いて位相差検出方式による焦点検出を行う場合、カメラCPU118内の傾き検出部118aは、第2のエリアセンサ126−2内の2つの領域126−21、126−21の出力に基づいて、領域126−21に対する像の傾き角度を検出する。そして、カメラCPU118は、像の傾き角度に応じたデフォーカス量の補正情報を用いて、領域126−11、126−21の出力信号に基づいて演算されるデフォーカス量の補正を行う。
ここで、像の傾き角度に対応したデフォーカス量の補正情報は、実施例1と同様にメモリ内に予め記憶しておいてもよいし、像の傾き角度から演算によって求めてもよい。
また、像の傾き角度を検出するために用いられる領域は、上述したように領域126−21に隣接する領域に限られず、像の傾きを検出できるものであればいかなる領域を用いてもよい。
本実施例のカメラシステムは、エリアセンサを用いた点で実施例1のカメラシステムと異なるだけであり、本実施例における撮影動作は、実施例1で説明した撮影動作(図3)と同じである。
なお、本実施例では、2つのエリアセンサを用いた場合について説明したが、ラインセンサおよびエリアセンサを用いて焦点検出を行うこともできる。すなわち、ラインセンサと、エリアセンサ内の一列のセンサとを用いて焦点検出を行うとともに、エリアセンサにおいて像の傾きを検出することができる。そして、像の傾きに応じてデフォーカス量を補正することができる。
次に、本発明の実施例3であるカメラシステムについて説明する。本実施例のカメラシステムは、従来と同様の受光ユニット、すなわち、2つのラインセンサを備えた受光ユニットを用いて焦点検出を行うとともに、撮像素子の出力に基づいて像の傾きを検出し、該検出結果に基づいてデフォーカス量の補正を行うものである。以下、本実施例のカメラシステムについて具体的に説明する。
図8は、本実施例のカメラシステムの構成を示す概略図である。ここで、実施例1で説明した部材と同じ部材について同一符号を用いている。
交換レンズ101内の撮影レンズ101aを通過した被写体光束のうち一部の光束は、主ミラー102で反射して撮像素子107に導かれる。撮像素子107から読み出された信号は、画像処理回路117で所定の処理が施された後、撮影画像として表示ユニット132で表示される。
表示ユニット132で表示された画像は、反射部材133を介して接眼レンズ105に導かれる。これにより、撮影者は、接眼レンズ105を介して被写体像を観察することができる。
一方、上記の被写体光束のうち残りの光束は、主ミラー102を透過し、サブミラー106で反射することで、焦点検出ユニット130に導かれる。
焦点検出ユニット130は、実施例1における焦点検出ユニット108に比べて、受光ユニットの構成だけが異なっており、他の構成は同じである。すなわち、実施例1では、2つのラインセンサのうち一方のラインセンサに対して略平行に配置された第3のラインセンサが設けられているが、本実施例の受光ユニットでは、実施例1の第3のラインセンサが配置されていないものである。
本実施例の受光ユニットの構成では、ラインセンサの長手方向に対して略直交する像が受光ユニットに到達した場合、撮影光学系が合焦状態であれば、2つのラインセンサの出力信号のピークは略一致することになる。しかし、ラインセンサの長手方向に対して像が傾いている場合には、従来と同様に、撮影光学系が合焦状態にあるにも拘わらず、2つのラインセンサの出力信号のピークがずれてしまうことがある。
そこで、本実施例では、撮像素子107の出力に基づいて像の傾きを検出し、該検出結果に応じてデフォーカス量の補正を行うものである。すなわち、カメラCPU118内の傾き検出部118aが、画像処理回路117で処理された撮像素子107の出力に基づいて、ラインセンサの長手方向に対する被写体像の傾きを検出する。
撮像素子107の出力を用いて像の傾きを検出する場合には、撮像素子107の撮像領域のうち、受光ユニット131のラインセンサに対応した領域と、例えば、上記領域に隣接する領域との出力信号に基づいて像が傾いているか否かを検出することができる。
そして、ラインセンサの長手方向に対して像が傾いている場合には、この傾き角度に応じた補正情報に基づいてデフォーカス量の補正を行う。ここで、上記補正情報は、実施例1で説明したように予めメモリ内に記憶しておいてもよいし、像の傾き角度から演算によって求めてもよい。
なお、本実施例のカメラシステムの撮影動作は、上述した点で実施例1と異なり、他の動作については実施例1の撮影動作(図3)と同様である。
また、本実施例では、主ミラー102に対してカメラ本体の上側に撮像素子107を配置し、主ミラー102からの反射光を撮像素子107に導くようにしている。ここで、カメラ本体内の構成を以下に説明するように構成することもできる。
図1に示すカメラ本体内の構成において、主ミラーおよびサブミラーを独立して移動可能に構成し、2つのラインセンサを有する焦点検出ユニット(焦点検出ユニット130に対応)で焦点検出を行う場合には、サブミラーを撮影光路から退避させるとともに、主ミラーを、撮影光路内でのサブミラーの位置と同じ位置にすることができる。この場合、主ミラーで反射した被写体光束の一部は、焦点検出ユニットに導かれ、他の光束は、主ミラーを透過して撮像素子側に向かうことになる。
これにより、撮像素子の出力に基づいて被写体像の傾きを検出でき、該検出結果に基づいて、デフォーカス量を補正することができる。
上述した各実施例では、被写体像の傾きに応じてデフォーカス量を補正する場合について説明したが、被写体像の傾きに応じてラインセンサ又はエリアセンサの一部の領域から出力される信号に対して補正(すなわち、出力ピークのズレ補正)を行うようにしてもよい。また、デフォーカス量からフォーカシングレンズの駆動量を求め、被写体像の傾きに応じて上記駆動量を補正するようにしてもよい。
本発明の実施例1であるカメラシステムの構成を示す図。 実施例1における焦点検出ユニットの構成と、焦点検出ユニットおよび撮影レンズの関係を示す図。 実施例1のカメラシステムにおける撮影動作を示す図。 実施例1において、被写体像がラインセンサに対して略直交するときの焦点検出を説明する図。 実施例1において、被写体像がラインセンサに対して傾くときの焦点検出を説明する図。 本発明の実施例2であるカメラシステムの構成を示す図。 実施例2における焦点検出ユニット内の受光ユニットの正面図。 本発明の実施例3であるカメラシステムの構成を示す図。 従来において、被写体像がラインセンサに対して略直交するときの焦点検出を説明する図。 従来において、被写体像がラインセンサに対して傾くときの焦点検出を説明する図。
符号の説明
101a:撮影レンズ
101b:レンズCPU
108:焦点検出ユニット
112:受光ユニット
112−1:第1のラインセンサ
112−2:第2および第3のラインセンサ
118:カメラCPU

Claims (6)

  1. 撮影光学系からの光束により形成された像を光電変換する受光素子列をそれぞれ有する第1の受光センサおよび第2の受光センサと、
    前記第1および第2の受光センサからの出力に基づいて前記撮影光学系のフォーカス制御を行う制御手段と、
    前記受光素子列に対する前記像の向きを検出する検出手段とを有し、
    前記制御手段は、前記検出された像の向きに応じた前記フォーカス制御を行うことを特徴とするカメラ。
  2. 前記像の向きに応じた補正情報を記憶した記憶手段を有し、
    前記制御手段は、前記検出された像の向きに応じた前記補正情報と前記第1および第2の受光センサからの出力とに基づいて前記フォーカス制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  3. 前記制御手段は、前記第1および第2の受光センサからの出力に基づいて求めた前記撮影光学系のデフォーカス情報又は該デフォーカス情報から算出した合焦位置情報を、前記補正情報を用いて補正することを特徴とする請求項2に記載のカメラ。
  4. 前記検出手段は、前記第1および第2の受光センサのうち少なくとも一方の受光センサを構成する第1の受光素子列と、該第1の受光素子列に略平行に配置された第2の受光素子列とを用いて前記像の向きを検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のカメラ。
  5. 前記第1および第2の受光センサのうち少なくとも一方は、複数の受光素子列を有するエリア受光センサであり、
    前記検出手段は、前記エリア受光センサからの出力に基づいて前記像の向きを検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のカメラ。
  6. 前記撮影光学系からの光束により形成された像を光電変換し、撮影画像を生成するための信号を出力する撮像素子を有し、
    前記検出手段は前記撮像素子からの信号に基づいて前記像の向きを検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のカメラ。


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