JP2006199850A - 熱線遮蔽成分含有マスターバッチと熱線遮蔽透明樹脂成形体および熱線遮蔽透明樹脂積層体 - Google Patents
熱線遮蔽成分含有マスターバッチと熱線遮蔽透明樹脂成形体および熱線遮蔽透明樹脂積層体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006199850A JP2006199850A JP2005013880A JP2005013880A JP2006199850A JP 2006199850 A JP2006199850 A JP 2006199850A JP 2005013880 A JP2005013880 A JP 2005013880A JP 2005013880 A JP2005013880 A JP 2005013880A JP 2006199850 A JP2006199850 A JP 2006199850A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat ray
- antimony
- tin oxide
- doped tin
- ray shielding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Abstract
【課題】 ヘイズが低く優れた可視光線透過能と高い熱線遮蔽機能を有する熱線遮蔽透明樹脂成形体の製造を可能とする熱線遮蔽成分含有マスターバッチを提供する。
【解決手段】 アンチモンドープ酸化錫と熱可塑性樹脂を含有する熱線遮蔽成分含有マスターバッチであって、アンチモンドープ酸化錫の微粒子が、アルコキシル基若しくはヒドロキシル基と有機官能基を有するシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択された少なくとも一種の表面処理剤により表面処理され、かつ、アンチモンドープ酸化錫に対する表面処理剤の配合比(表面処理剤の重量/アンチモンドープ酸化錫の重量)Xが0.05<X<10の範囲に設定されていることを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 アンチモンドープ酸化錫と熱可塑性樹脂を含有する熱線遮蔽成分含有マスターバッチであって、アンチモンドープ酸化錫の微粒子が、アルコキシル基若しくはヒドロキシル基と有機官能基を有するシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択された少なくとも一種の表面処理剤により表面処理され、かつ、アンチモンドープ酸化錫に対する表面処理剤の配合比(表面処理剤の重量/アンチモンドープ酸化錫の重量)Xが0.05<X<10の範囲に設定されていることを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、建築物の屋根材や壁材、自動車、電車、航空機等の開口部に使用される窓材、アーケード、天井ドーム、カーポート等に広く利用される樹脂成形体に係り、特に、可視光透過性が良好でかつ熱線遮蔽機能を有する熱線遮蔽透明樹脂成形体の製造を可能とする熱線遮蔽成分含有マスターバッチと熱線遮蔽透明樹脂成形体および熱線遮蔽透明樹脂積層体に関するものである。
従来、各種建築物や車両の窓、ドア等のいわゆる開口部分から入射する太陽光線には、可視光線の他に紫外線や赤外線が含まれている。この太陽光線に含まれている赤外線のうち800〜2500nmの近赤外線は熱線と呼ばれ、開口部分から進入することにより室内の温度を上昇させる原因になる。そこで、近年、各種建築物や車両の窓材等の分野では、可視光線を十分に取り入れながら熱線を遮蔽し、明るさを維持しつつ室内の温度上昇を抑制する熱線遮蔽透明樹脂成形体の需要が急増しており、熱線遮蔽透明樹脂成形体に関する発明が数多く提案されている。
例えば、金属、金属酸化物を透明樹脂フィルムに蒸着して成る熱線反射フィルムをガラス、アクリル板、ポリカーボネート板等の透明基材に接着した熱線遮蔽板(特許文献1〜3参照)が提案されている。しかし、上記熱線反射フィルム自体が非常に高価でかつ接着等の煩雑な工程を要するため高コストとなる。また、透明基材と熱線反射フィルムとの接着性があまり良くないため経時変化によりフィルムの剥離が生じるといった欠点も有している。
また、透明樹脂成形体の表面に金属あるいは金属酸化物を直接蒸着して成る熱線遮蔽板も提案されているが、高真空や精度の高い雰囲気制御を要する高価な物理成膜装置を使用する必要があるため、量産性が悪く、汎用性に乏しい欠点を有している。
一方、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂等の熱可塑性透明樹脂にフタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物に代表される有機近赤外線吸収剤が練り込まれた熱線遮蔽板や熱線遮蔽フィルム(特許文献4〜5参照)も提案されている。しかし、熱線を十分に遮蔽するためには多量の近赤外線吸収剤を配合しなければならず、多量に配合する分、可視光線透過能が低下してしまう欠点がある。また、有機化合物である有機近赤外線吸収剤を使用しているため、直射日光に常時晒される建築物や車両の窓材等への適用は耐侯性に問題があり、必ずしも適当であるとは言えなかった。
更に、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透明樹脂に、熱線反射能を有する酸化チタンあるいは酸化チタンで被覆されたマイカ等の無機粒子を練り込んだ熱線遮蔽板(特許文献6〜7の記載参照)も提案されている。しかし、これ等のものでは熱線遮蔽能を高めるために熱線反射粒子を多量に添加する必要があり、上記有機近赤外線吸収剤を用いる場合と同様、熱線反射粒子の配合量の増大に伴い可視光線透過能が低下してしまう欠点がある。また、熱線反射粒子の添加量を少なくすると可視光線透過能は高まるものの熱線遮蔽能が低下してしまい、熱線遮蔽能と可視光線透過能を同時に満足させることが困難な問題があった。更に、熱線反射粒子を多量に配合すると、基材である透明樹脂成形体の物性、特に耐衝撃強度や靭性が低下するという強度面からの問題も有している。
このような技術的背景の下、本出願人は、自由電子を多量に保有するアンチモンドープ酸化錫(以下ATOと記すこともある)に着目し、このアンチモンドープ酸化錫を熱線遮蔽成分とした熱線遮蔽透明樹脂成形体(断熱資材)を既に提案している。
そして、アンチモンドープ酸化錫は、上記酸化チタンやマイカ等の無機粒子と較べて熱線遮蔽機能に優れており、その分、アンチモンドープ酸化錫を多量に配合する必要がないため、上述した問題を解消することが可能となった。
しかし、透明樹脂にアンチモンドープ酸化錫の微粒子を直接練り込もうとすると微粒子の凝集が進み易く、その結果、ヘイズが高くなって高透過性が要求される用途には利用し難い問題が依然として存在した。
尚、高分子系分散剤等を添加して上記微粒子の凝集を防止することも可能であるが、透明樹脂への混練時あるいは樹脂成形時における温度が高くなると上記高分子系分散剤を原因とする変色が起こることがあり、耐熱性が低下する別の問題を有していた。
特開昭61−277437号公報
特開平10−146919号公報
特開2001−179887号公報
特開平6−256541号公報
特開平6−264050号公報
特開平5−78544号公報
特開平2−173060号公報
特開2002−369629号公報
特開2004−141051号公報
本発明はこのような問題点に着目してなされており、その課題とするところは、ヘイズが低く優れた可視光線透過能を有ししかも高い熱線遮蔽機能を有する熱線遮蔽透明樹脂成形体の製造を可能とする熱線遮蔽成分含有マスターバッチを提供し、合わせて熱線遮蔽透明樹脂成形体および熱線遮蔽透明樹脂積層体を提供することにある。
そこで、上記課題を解決するため、本発明者はアンチモンドープ酸化錫を微粒子化し、この微粒子表面をアルコキシル基若しくはヒドロキシル基と有機官能基を有するシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択された少なくとも一種の表面処理剤により表面処理したところ、高分子系分散剤等の分散剤を用いなくとも透明樹脂への分散性が著しく改善されることを見出すに至った。本発明はこのような技術的発見に基づき完成されている。
すなわち、請求項1に係る発明は、
熱線遮蔽成分であるアンチモンドープ酸化錫と熱可塑性樹脂を含有し、熱線遮蔽透明樹脂成形体を製造するために使用される熱線遮蔽成分含有マスターバッチを前提とし、
上記アンチモンドープ酸化錫の微粒子が、アルコキシル基若しくはヒドロキシル基と有機官能基を有するシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択された少なくとも一種の表面処理剤により表面処理され、かつ、アンチモンドープ酸化錫に対する表面処理剤の配合比(表面処理剤の重量/アンチモンドープ酸化錫の重量)Xが0.05<X<10の範囲に設定されていることを特徴とする。
熱線遮蔽成分であるアンチモンドープ酸化錫と熱可塑性樹脂を含有し、熱線遮蔽透明樹脂成形体を製造するために使用される熱線遮蔽成分含有マスターバッチを前提とし、
上記アンチモンドープ酸化錫の微粒子が、アルコキシル基若しくはヒドロキシル基と有機官能基を有するシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択された少なくとも一種の表面処理剤により表面処理され、かつ、アンチモンドープ酸化錫に対する表面処理剤の配合比(表面処理剤の重量/アンチモンドープ酸化錫の重量)Xが0.05<X<10の範囲に設定されていることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、
請求項1記載の発明に係る熱線遮蔽成分含有マスターバッチを前提とし、
上記熱可塑性樹脂が、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、および、ポリエステル樹脂から選択される少なくとも一種であることを特徴とし、
請求項3に係る発明は、
請求項1または請求項2記載の発明に係る熱線遮蔽成分含有マスターバッチを前提とし、
上記アンチモンドープ酸化錫が平均粒径800nm以下の微粒子であることを特徴とする。
請求項1記載の発明に係る熱線遮蔽成分含有マスターバッチを前提とし、
上記熱可塑性樹脂が、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、および、ポリエステル樹脂から選択される少なくとも一種であることを特徴とし、
請求項3に係る発明は、
請求項1または請求項2記載の発明に係る熱線遮蔽成分含有マスターバッチを前提とし、
上記アンチモンドープ酸化錫が平均粒径800nm以下の微粒子であることを特徴とする。
次に、請求項4に係る発明は、
熱線遮蔽透明樹脂成形体を前提とし、
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の熱線遮蔽成分含有マスターバッチを異種または同種の熱可塑性樹脂成形材料で希釈混練し、所定の形状に成形して得られることを特徴とし、
請求項5に係る発明は、
請求項4記載の発明に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を前提とし、
ヘイズが10%以下であることを特徴とする。
熱線遮蔽透明樹脂成形体を前提とし、
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の熱線遮蔽成分含有マスターバッチを異種または同種の熱可塑性樹脂成形材料で希釈混練し、所定の形状に成形して得られることを特徴とし、
請求項5に係る発明は、
請求項4記載の発明に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を前提とし、
ヘイズが10%以下であることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、
熱線遮蔽透明樹脂積層体を前提とし、
請求項4または請求項5記載の熱線遮蔽透明樹脂成形体を他の透明基材に積層して得られることを特徴とする。
熱線遮蔽透明樹脂積層体を前提とし、
請求項4または請求項5記載の熱線遮蔽透明樹脂成形体を他の透明基材に積層して得られることを特徴とする。
請求項1〜3記載の発明に係る熱線遮蔽成分含有マスターバッチによれば、
熱線遮蔽成分であるアンチモンドープ酸化錫の微粒子が、アルコキシル基若しくはヒドロキシル基と有機官能基を有するシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択された少なくとも一種の表面処理剤により表面処理され、かつ、アンチモンドープ酸化錫に対する表面処理剤の配合比(表面処理剤の重量/アンチモンドープ酸化錫の重量)Xが0.05<X<10の範囲に設定されているため、高分子系分散剤等の分散剤を用いることなく熱可塑性樹脂への微粒子分散性を改善することが可能となる。
熱線遮蔽成分であるアンチモンドープ酸化錫の微粒子が、アルコキシル基若しくはヒドロキシル基と有機官能基を有するシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択された少なくとも一種の表面処理剤により表面処理され、かつ、アンチモンドープ酸化錫に対する表面処理剤の配合比(表面処理剤の重量/アンチモンドープ酸化錫の重量)Xが0.05<X<10の範囲に設定されているため、高分子系分散剤等の分散剤を用いることなく熱可塑性樹脂への微粒子分散性を改善することが可能となる。
また、請求項4〜5記載の発明に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体によれば、
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の熱線遮蔽成分含有マスターバッチを異種または同種の熱可塑性樹脂成形材料で希釈混練し、所定の形状に成形して得られており、
請求項6記載の発明に係る熱線遮蔽透明樹脂積層体によれば、
請求項4または請求項5記載の熱線遮蔽透明樹脂成形体を他の透明基材に積層して得られているため、ヘイズが低く優れた可視光線透過能を有ししかも高い熱線遮蔽機能を具備させることが可能となる。
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の熱線遮蔽成分含有マスターバッチを異種または同種の熱可塑性樹脂成形材料で希釈混練し、所定の形状に成形して得られており、
請求項6記載の発明に係る熱線遮蔽透明樹脂積層体によれば、
請求項4または請求項5記載の熱線遮蔽透明樹脂成形体を他の透明基材に積層して得られているため、ヘイズが低く優れた可視光線透過能を有ししかも高い熱線遮蔽機能を具備させることが可能となる。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明に係る発明は、熱線遮蔽成分であるアンチモンドープ酸化錫と熱可塑性樹脂を含有し、熱線遮蔽透明樹脂成形体を製造するために使用される熱線遮蔽成分含有マスターバッチにおいて、上記アンチモンドープ酸化錫の微粒子が、アルコキシル基若しくはヒドロキシル基と有機官能基を有するシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択された少なくとも一種の表面処理剤により表面処理され、かつ、アンチモンドープ酸化錫に対する表面処理剤の配合比(表面処理剤の重量/アンチモンドープ酸化錫の重量)Xが0.05<X<10の範囲に設定されていることを特徴としている。
そして、本発明において適用されるアンチモンドープ酸化錫は、可視光領域で光の吸収、反射がほとんど無く、1000nm以上の領域でプラズマ共鳴に由来する反射・吸収が大きい特性を有するものである。また、アンチモンドープ酸化錫微粒子の粒径は800nm以下、好ましくは200nm以下がよい。粒子径が200nmよりも大きい微粒子、若しくは微粒子が凝集して200nmよりも大きい粗大粒子は、成形された熱線遮蔽透明樹脂成形体の光散乱源となって透明樹脂成形体が曇って見えるようになる場合があるからである。但し、透光性屋根材等は、透明性よりも不透明な光透過性を要求されることがあり、この場合には粒径を大きくして散乱を助長する構成が好ましい。しかし、800nmより大きくなると熱線遮蔽能そのものも減衰するため800nm以下がよい。
次に、本発明で使用されるアンチモンドープ酸化錫の微粒子は、金属酸化物特有の表面での光触媒活性を抑制しかつ透明熱可塑性樹脂中への分散性を向上させるため、アルコキシル基若しくはヒドロキシル基と有機官能基を有するシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも一種の表面処理剤により表面処理が施される。
そして、これ等の表面処理剤としては、アンチモンドープ酸化錫の微粒子表面と親和性を有しかつ微粒子表面に結合するアルコキシル基若しくはヒドロキシル基と、透明熱可塑性樹脂と親和性を有する有機官能基を含有するものが使用される。また、成形時の熱による分解、劣化、着色等が少ないものが好ましい。
上記アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシル基等を挙げることができるが、加水分解を受け、アンチモンドープ酸化錫の微粒子表面と結合し得るものであれば特に限定されるものではない。また、上記有機官能基としては、アルキル基、ビニル基、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピル基、γ-グリシドキシプロピル基、γ-アニリノプロピル基、γ-メルカプトプロピル基、γ-メタクリロキシ基等を挙げることができるが、透明熱可塑性樹脂と親和性を有するものであれば特に限定されるものではない。
尚、アンチモンドープ酸化錫の熱可塑性樹脂中への分散性をより向上させる目的で、混錬時の熱劣化による変色が起こらないことを条件に有機高分子分散剤を上記カップリング剤と併用することも可能である。
次に、上記アンチモンドープ酸化錫に対する表面処理剤の配合比(表面処理剤の重量/アンチモンドープ酸化錫の重量)Xについては、0.05<X<10の範囲に設定されることを要する。表面処理剤の配合比Xが10以上になると、このマスターバッチから得られる熱線遮蔽透明樹脂成形体の機械特性や耐候性が低下する可能性があるからである。また、表面処理剤の配合比Xが0.05以下になると、アンチモンドープ酸化錫に対する表面処理効果が不十分となり、アンチモンドープ酸化錫の分散性が低下して得られる熱線遮蔽透明樹脂成形体の透明性が損なわれる恐れがあるからである。
また、本発明に係る熱線遮蔽成分含有マスターバッチに適用される熱可塑性樹脂としては、可視光領域の光線透過率が高い透明の熱可塑性樹脂であれば特に制限はなく、例えば3mm厚の板状成形体としたときのJIS R 3106記載の可視光透過率が50%以上で、JIS K7105記載のヘイズが30%以下のものが挙げられる。具体的には、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエステル樹脂等、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素系樹脂およびポリオレフィン樹脂を挙げることができる。特に、本発明に係る熱線遮蔽成分含有マスターバッチから得られる熱線遮蔽透明樹脂成形体を各種建築物や車両の窓材等に適用することを目的とした場合、透明性、耐衝撃性、耐侯性等を考慮すると、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フッ素系樹脂がより好ましい。
そして、ポリカーボネート樹脂としては芳香族ポリカーボネートが好ましく、この芳香族ポリカーボネートとして、2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2、2−ビス(3、5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンに代表される二価のフェノール系化合物の一種以上と、ホスゲンまたはジフェニルカーボネート等で代表されるカーボネート前駆体とから、界面重合、溶融重合または固相重合等の公知の方法によって得られる重合体が挙げられる。
また、アクリル樹脂としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレートを主原料とし、必要に応じて炭素数炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を共重合成分として用いた重合体または共重合体が挙げられる。また、更に多段で重合したアクリル樹脂を用いることもできる。
また、上記フッ素系樹脂としては、ポリフッ化エチレン、ポリ2フッ化エチレン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−2フッ化エチレン共重合体、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、4フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体等が挙げられる。
そして、上記表面処理が施されたアンチモンドープ酸化錫微粒子の熱可塑性樹脂への分散方法は、アンチモンドープ酸化錫微粒子が熱可塑性樹脂に均一に分散する方法であれば任意である。例えば、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、超音波分散等の方法を用いて上記微粒子が任意の溶剤に分散したアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散液を調製し、この分散液と、熱可塑性樹脂の粉粒体若しくはペレット、および必要に応じて他の添加剤をリボンブレンダー、タンブラー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、プラネタリーミキサー等の混合機、および、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、一軸押出機、二軸押出機等の混練機を用いて溶剤を除去しながら均一に溶融、混合することにより、表面処理が施されたアンチモンドープ酸化錫微粒子を熱可塑性樹脂に均一に分散した混合物を調製することができる。
また、上記アンチモンドープ酸化錫微粒子の分散液について、その溶剤を真空乾燥等の公知の方法により除去し、得られた粉末と、熱可塑性樹脂の粉粒体若しくはペレット、および必要に応じて他の添加剤を均一に溶融、混合することにより、表面処理が施されたアンチモンドープ酸化錫微粒子を熱可塑性樹脂に均一に分散した混合物を調製することもできる。
尚、表面処理が施されたアンチモンドープ酸化錫微粒子が熱可塑性樹脂に均一に分散されていればよく、上述したように混合物の調製方法はこれ等調製方法に限定されない。
次に、得られた混合物を、ベント式一軸若しくは二軸の押出機で混練し、ペレット状に加工することにより、本発明に係る熱線遮蔽成分含有マスターバッチを得ることができる。尚、上記ペレットは、溶融押出されたストランドをカットする最も一般的な方法により得ることができる。従って、その形状としては円柱状や角柱状のものを挙げることができる。また、溶融押出物を直接カットするいわゆるホットカット法を採用することも可能である。かかる場合には球状に近い形状を取ることが一般的である。
このように本発明の熱線遮蔽成分含有マスターバッチはいずれの形態または形状を採り得るものであるが、熱線遮蔽透明樹脂成形体を成形するときに熱線遮蔽成分含有マスターバッチの希釈に使用される熱可塑性樹脂成形材料と同一の形態および形状が好ましい。
また、本発明に係る熱線遮蔽成分含有マスターバッチは一般的な添加剤を配合することも可能である。例えば、必要に応じて任意の色調を与えるため、アゾ系染料、シアニン系染料、キノリン系、ペリレン系染料、カーボンブラック等、一般的に熱可塑性樹脂の着色に利用されている染料、顔料の他、ヒンダードフェノール系、リン系等の安定剤、離型剤、ヒドロキシベンゾフェノン系、サリチル酸系、HALS系、トリアゾール系、トリアジン系等の紫外線吸収剤、界面活性剤、帯電防止剤等を、これ等の有効発現量配合したものでもよい。
このようにして得られた本発明に係る熱線遮蔽成分含有マスターバッチを用いることにより、高コストの物理成膜法や複雑な工程を経ることなく、ヘイズが低く優れた可視光線透過能を有ししかも高い熱線遮蔽機能を有する熱線遮蔽透明樹脂成形体を製造することが可能となる。
すなわち、本発明に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体は、上記熱線遮蔽成分含有マスターバッチを、同種の熱可塑性樹脂成形材料若しくはマスターバッチと相溶性を有する異種の熱可塑性樹脂成形材料で希釈・混練し、所定の形状に成形することによって得られる。
そして、本発明に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体は、そのヘイズが10%以下であることが好ましい。ヘイズが10%よりも高いと熱線遮蔽透明樹脂成形体が曇ってしまい、外観が損なわれてしまう場合があるからである。また、車両、航空機の窓材等、高い透明性が必要とされる部分に使用される場合に不都合となり、用途が限定される場合があるからである。
また、上記熱線遮蔽透明樹脂成形体は任意の形状に成形可能であり、平面状および曲面状に成形することができる。また、熱線遮蔽透明樹脂成形体の厚さは、板状からフィルム状まで必要に応じて任意の厚さに調整することが可能である。更に、平面状に形成した樹脂シートは、後加工によって球面状等任意の形状に成形することができる。この熱線遮蔽透明樹脂成形体の成形方法としては、射出成形、押出成形、圧縮成形または回転成形等の任意の方法を挙げることができる。特に、射出成形により成形品を得る方法と、押出成形により成形品を得る方法が好適である。押出成形により板状、フィルム状の成形品を得るには、Tダイ等の押出機を用いて押出した溶融状態の熱可塑性樹脂を冷却ロールで冷却しながら引き取る方法により製造される。そして、上記射出成形品は、自動車の窓ガラスやルーフ等の車体に好適に使用され、押出成形により得られた板状、フィルム状の成形品は、アーケードやカーポート等の建造物に好適に使用される。
次に、本発明に係る熱線遮蔽透明樹脂積層体は、熱線遮蔽透明樹脂成形体を無機ガラス、樹脂ガラス、樹脂フィルム等の他の透明基材に積層して得られる。例えば、予めフィルム状に成形した熱線遮蔽透明樹脂成形体を、無機ガラスに熱ラミネート法により積層一体化することで、熱線遮蔽機能、飛散防止機能を有する熱線遮蔽透明樹脂積層体を得ることができる。また、熱ラミネート法、共押出法、プレス成形法、射出成形法等により、熱線遮蔽透明樹脂成形体の成形と同時に他の透明基材に積層一体化することで、熱線遮蔽透明樹脂積層体を得ることも可能である。
そして、上記熱線遮蔽透明樹脂積層体は、相互の基材の持つ利点を有効に発揮させつつ相互の欠点を補完することで、より有用な構造材として使用することができる。
次に、本発明の実施例を具体的に示すが、本発明の技術的範囲はこれ等実施例の内容により制限されるものでない。
尚、アンチモンドープ酸化錫微粒子の平均粒径は、大塚電子製粒度分布計ESL8000により測定した。また、以下に用いる樹脂ペレットの形状は、特に断りがない限り、円柱状で、長さ3mm、直径2.5mmとする。
平均粒径30nmのアンチモンドープ酸化錫微粒子20g、トルエン70g、メトキシ基とγ−グリシドキシプロピル基を有するシランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)10g、水適量を混合し、直径0.5mmのジルコニアボールを用いて30時間ボールミル混合してアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散液1kgを調製した(以下、A液という)。更に、真空乾燥機を用いてこのA液からトルエンを除去し、アンチモンドープ酸化錫微粒子の分散粉(以下、A粉という)を得た。
次に、得られたA粉を、熱可塑性樹脂であるポリカーボ−ネート樹脂のペレットにアンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が5重量%となるように添加し、ブレンダーで均一に混合した後、二軸押出機で熔融混練し、押出されたストランドをペレット状にカットし、長さ3mm、直径2.5mmの円柱状の熱線遮蔽成分含有マスターバッチ(以下、マスターバッチAという)を得た。
このマスターバッチAを、アンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が0.2重量%となるようにポリカーボ−ネート樹脂のペレットで希釈し、ブレンダーで均一に混合した後、Tダイを用いて厚さ2mmに押出成形し、アンチモンドープ酸化錫微粒子が樹脂全体に均一に分散したシート状の実施例1に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
得られた実施例1に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体(ポリカーボネートシート)の分光特性を日立製作所製の分光光度計U−4000を用いて測定し、JIS R3106に従って日射透過率(τe)、可視光透過率(τv)を算出した。また、ヘイズは、村上色材研究所製のヘイズメータM−150を用いて測定し、JIS K7136に従ってヘイズ値を算出した。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
上記マスターバッチAを、ポリカーボ−ネート樹脂のペレットによりマスターバッチAにおけるアンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が4.0重量%となるように希釈し、ブレンダーで均一に混合した後、0.1mmの厚さで1.9mmのポリカーボネート樹脂上に共押出成形し、厚さ1.9mmのポリカーボネート樹脂(透明基材)とこの基材上に積層された厚さ0.1mmでアンチモンドープ酸化錫微粒子が均一に分散した表層とで構成される実施例2に係る熱線遮蔽透明樹脂積層体(2層シート)を得た。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
上記A粉を、熱可塑性樹脂であるアクリル樹脂のペレットにアンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が5重量%となるように添加した以外は実施例1と同様の方法により熱線遮蔽成分含有マスターバッチ(以下、マスターバッチBという)を得た。
次に、このマスターバッチBを、アンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が0.2重量%となるようにアクリル樹脂のペレットで希釈した以外は実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子が樹脂全体に均一に分散したシート状の実施例3に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
上記A粉を、熱可塑性樹脂であるポリエーテルイミド樹脂のペレットにアンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が5重量%となるように添加した以外は実施例1と同様の方法により熱線遮蔽成分含有マスターバッチ(以下、マスターバッチCという)を得た。
次に、このマスターバッチCを、アンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が0.2重量%となるようにポリエーテルイミド樹脂のペレットで希釈した以外は実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子が樹脂全体に均一に分散したシート状の実施例4に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
上記A粉を、熱可塑性樹脂であるポリエチレンテレフタレート樹脂のペレットにアンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が5重量%となるように添加した以外は実施例1と同様の方法により熱線遮蔽成分含有マスターバッチ(以下、マスターバッチDという)を得た。
次に、このマスターバッチDを、アンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が2.0重量%となるようにポリエチレンテレフタレート樹脂のペレットで希釈し、ブレンダーで均一に混合した後、Tダイを用いて厚さ0.2mmに押出成形し、アンチモンドープ酸化錫微粒子が樹脂全体に均一に分散したシート状の実施例5に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
上記A粉を、熱可塑性樹脂であるETFA(エチレン−4フッ化エチレン共重合体)樹脂のペレットにアンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が5重量%となるように添加した以外は実施例1と同様の方法により熱線遮蔽成分含有マスターバッチ(以下、マスターバッチEという)を得た。
次に、このマスターバッチEを、アンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が2.0重量%となるようにETFA樹脂のペレットで希釈した以外は実施例5と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子が樹脂全体に均一に分散したシート状の実施例6に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
上記A粉を、熱可塑性樹脂であるポリエチレン樹脂のペレットにアンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が5重量%となるように添加した以外は実施例1と同様の方法により熱線遮蔽成分含有マスターバッチ(以下、マスターバッチFという)を得た。
次に、このマスターバッチFを、アンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が2.0重量%となるようにポリエチレン樹脂のペレットで希釈した以外は実施例5と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子が樹脂全体に均一に分散したシート状の実施例7に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
上記A粉を、熱可塑性樹脂であるポリ塩ビニル樹脂のパウダーにアンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が5重量%となるように添加した以外は実施例1と同様の方法により熱線遮蔽成分含有マスターバッチ(以下、マスターバッチGという)を得た。
次に、このマスターバッチGを、アンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が2.0重量%となるようにポリ塩ビニル樹脂のパウダーで希釈した以外は実施例5と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子が樹脂全体に均一に分散したシート状の実施例8に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
実施例1のシランカップリング剤に代えてアルコキシル基と有機官能基を有するチタンカップリング剤(日本曹達製T−50)を使用した以外は実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散粉(以下、B粉という)を得た。
次に、得られたB粉を、熱可塑性樹脂であるポリカーボ−ネート樹脂のペレットにアンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が5重量%となるように添加し、実施例1と同様にして熱線遮蔽成分含有マスターバッチ(以下、マスターバッチHという)を得た。
このマスターバッチHを、アンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が0.2重量%となるようにポリカーボ−ネート樹脂のペレットで希釈し、実施例1と同様にして実施例9に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
実施例1のシランカップリング剤に代えてイソプロポキシル基とアセトアルコキシル基を有するアルミニウムカップリング剤(味の素製プレンアクトAL−M)を使用した以外は実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散粉(以下、C粉という)を得た。
次に、得られたC粉を、熱可塑性樹脂であるポリカーボ−ネート樹脂のペレットにアンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が5重量%となるように添加し、実施例1と同様にして熱線遮蔽成分含有マスターバッチ(以下、マスターバッチIという)を得た。
このマスターバッチIを、アンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が0.2重量%となるようにポリカーボ−ネート樹脂のペレットで希釈し、実施例1と同様にして実施例10に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
実施例1のシランカップリング剤に代えてヒドロキシル基と有機官能基を有するジルコニウムカップリング剤(MANCHEM社製APG−X)を使用した以外は実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散粉(以下、D粉という)を得た。
次に、得られたD粉を、熱可塑性樹脂であるポリカーボ−ネート樹脂のペレットにアンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が5重量%となるように添加し、実施例1と同様にして熱線遮蔽成分含有マスターバッチ(以下、マスターバッチJという)を得た。
このマスターバッチJを、アンチモンドープ酸化錫微粒子の濃度が0.2重量%となるようにポリカーボ−ネート樹脂のペレットで希釈し、実施例1と同様にして実施例11に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
[比較例1]
シランカップリング剤を添加しなかった以外は実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散粉と熱線遮蔽成分含有マスターバッチを得、かつ、この熱線遮蔽成分含有マスターバッチを用いて実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫の微粒子が分散したシート状の比較例1に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
シランカップリング剤を添加しなかった以外は実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散粉と熱線遮蔽成分含有マスターバッチを得、かつ、この熱線遮蔽成分含有マスターバッチを用いて実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫の微粒子が分散したシート状の比較例1に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
そして、比較例1においては表面処理剤であるシランカップリング剤が用いられていないため、アンチモンドープ酸化錫微粒子同士の凝集が起こってポリカーボネート中にアンチモンドープ酸化錫の微粒子を均一に分散させることができず、得られた比較例1に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体には粗粒が見られた。
この結果、表1に示された日射透過率(τe)の数値が85.6%で、各実施例における日射透過率(τe)の数値(59.5〜60.3%)より高く、十分な熱線遮蔽能が得られなかった。
また、粗粒が光散乱源となり、そのヘイズ値は、各実施例のヘイズ値(1.5〜2.2%)より著しく高い35.4%で、本来の透明性が損なわれてしまった。
[比較例2]
実施例1におけるアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散液において、この分散液中におけるアンチモンドープ酸化錫微粒子の添加量が0.2重量%(20g/1kg)、シランカップリング剤の添加量が0.1重量%(10g/1kg)である条件に代えて、上記分散液中におけるアンチモンドープ酸化錫微粒子の添加量が0.2重量%、シランカップリング剤の添加量0.01重量%となるように濃度調整した以外は実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散粉と熱線遮蔽成分含有マスターバッチを得、かつ、この熱線遮蔽成分含有マスターバッチを用いて実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫の微粒子が分散したシート状の比較例2に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
実施例1におけるアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散液において、この分散液中におけるアンチモンドープ酸化錫微粒子の添加量が0.2重量%(20g/1kg)、シランカップリング剤の添加量が0.1重量%(10g/1kg)である条件に代えて、上記分散液中におけるアンチモンドープ酸化錫微粒子の添加量が0.2重量%、シランカップリング剤の添加量0.01重量%となるように濃度調整した以外は実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散粉と熱線遮蔽成分含有マスターバッチを得、かつ、この熱線遮蔽成分含有マスターバッチを用いて実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫の微粒子が分散したシート状の比較例2に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
そして、比較例2においては、アンチモンドープ酸化錫に対する表面処理剤の配合比(表面処理剤の重量/アンチモンドープ酸化錫の重量)Xが0.05で、上記「0.05<X<10」の範囲外である0.05以下であるため、アンチモンドープ酸化錫微粒子表面を十分に表面処理することができなかった。
このため、アンチモンドープ酸化錫微粒子同士の凝集が起こってポリカーボネート中にアンチモンドープ酸化錫の微粒子を均一に分散させることができず、得られた比較例2に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体には粗粒が見られた。
この結果、表1に示された日射透過率(τe)の数値が81.6%で、各実施例における日射透過率(τe)の数値(59.5〜60.3%)より高く、十分な熱線遮蔽能が得られなかった。
また、粗粒が光散乱源となり、そのヘイズ値は、各実施例のヘイズ値(1.5〜2.2%)より著しく高い28.7%で、本来の透明性が損なわれてしまった。
[比較例3]
実施例1におけるアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散液において、この分散液中におけるアンチモンドープ酸化錫微粒子の添加量が0.2重量%(20g/1kg)、シランカップリング剤の添加量が0.1重量%(10g/1kg)である条件に代えて、上記分散液中におけるアンチモンドープ酸化錫微粒子の添加量が0.2重量%、シランカップリング剤の添加量2.0重量%となるように濃度調整した以外は実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散粉と熱線遮蔽成分含有マスターバッチを得、かつ、この熱線遮蔽成分含有マスターバッチを用いて実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫の微粒子が分散したシート状の比較例3に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
実施例1におけるアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散液において、この分散液中におけるアンチモンドープ酸化錫微粒子の添加量が0.2重量%(20g/1kg)、シランカップリング剤の添加量が0.1重量%(10g/1kg)である条件に代えて、上記分散液中におけるアンチモンドープ酸化錫微粒子の添加量が0.2重量%、シランカップリング剤の添加量2.0重量%となるように濃度調整した以外は実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫微粒子の分散粉と熱線遮蔽成分含有マスターバッチを得、かつ、この熱線遮蔽成分含有マスターバッチを用いて実施例1と同様の方法によりアンチモンドープ酸化錫の微粒子が分散したシート状の比較例3に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体を得た。
この光学特性(可視光透過率、日射透過率およびヘイズ)と「透明熱可塑性樹脂へのアンチモンドープ酸化錫(ATO)の添加量」並びに「アンチモンドープ酸化錫(ATO)に対する表面処理剤の配合比X」を以下の表1に示す。
そして、比較例3においては、アンチモンドープ酸化錫に対する表面処理剤の配合比(表面処理剤の重量/アンチモンドープ酸化錫の重量)Xが10で、上記「0.05<X<10」の範囲外である10以上であるため、光学特性は各実施例と略同等の特性を有しているが、鉛筆試験の測定で得られた比較例3に係る熱線遮蔽透明樹脂成形体の表面強度が低下してしまった。
本発明に係る熱線遮蔽成分含有マスターバッチを用いて得られる熱線遮蔽透明樹脂成形体若しくは熱線遮蔽透明樹脂積層体は、ヘイズが低く優れた可視光線透過能を有ししかも高い熱線遮蔽機能を具備しているため、建築物の屋根材や壁材、自動車、電車、航空機等の窓材、アーケード、天井ドーム、カーポート等に利用される可能性を有している。
Claims (6)
- 熱線遮蔽成分であるアンチモンドープ酸化錫と熱可塑性樹脂を含有し、熱線遮蔽透明樹脂成形体を製造するために使用される熱線遮蔽成分含有マスターバッチにおいて、
上記アンチモンドープ酸化錫の微粒子が、アルコキシル基若しくはヒドロキシル基と有機官能基を有するシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択された少なくとも一種の表面処理剤により表面処理され、かつ、アンチモンドープ酸化錫に対する表面処理剤の配合比(表面処理剤の重量/アンチモンドープ酸化錫の重量)Xが0.05<X<10の範囲に設定されていることを特徴とする熱線遮蔽成分含有マスターバッチ。 - 上記熱可塑性樹脂が、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、および、ポリエステル樹脂から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の熱線遮蔽成分含有マスターバッチ。
- 上記アンチモンドープ酸化錫が平均粒径800nm以下の微粒子であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱線遮蔽成分含有マスターバッチ。
- 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の熱線遮蔽成分含有マスターバッチを異種または同種の熱可塑性樹脂成形材料で希釈混練し、所定の形状に成形して得られることを特徴とする熱線遮蔽透明樹脂成形体。
- ヘイズが10%以下であることを特徴とする請求項4に記載の熱線遮蔽透明樹脂成形体。
- 請求項4または請求項5記載の熱線遮蔽透明樹脂成形体を他の透明基材に積層して得られることを特徴とする熱線遮蔽透明樹脂積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005013880A JP2006199850A (ja) | 2005-01-21 | 2005-01-21 | 熱線遮蔽成分含有マスターバッチと熱線遮蔽透明樹脂成形体および熱線遮蔽透明樹脂積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005013880A JP2006199850A (ja) | 2005-01-21 | 2005-01-21 | 熱線遮蔽成分含有マスターバッチと熱線遮蔽透明樹脂成形体および熱線遮蔽透明樹脂積層体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006199850A true JP2006199850A (ja) | 2006-08-03 |
Family
ID=36958140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005013880A Pending JP2006199850A (ja) | 2005-01-21 | 2005-01-21 | 熱線遮蔽成分含有マスターバッチと熱線遮蔽透明樹脂成形体および熱線遮蔽透明樹脂積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006199850A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007119742A1 (ja) * | 2006-04-14 | 2007-10-25 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形板 |
WO2008136317A1 (ja) * | 2007-04-26 | 2008-11-13 | Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. | 熱線遮蔽塩化ビニルフィルム製造用組成物およびその製造方法、並びに、熱線遮蔽塩化ビニルフィルム |
JP2008545878A (ja) * | 2005-05-31 | 2008-12-18 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | ナノ粒子太陽光制御コンセントレート |
FR2925060A1 (fr) * | 2007-12-13 | 2009-06-19 | Essilor Int | Procede de preparation d'un materiau polymere transparent comprenant un polycarbonate thermoplastique et des nanoparticules minerales. |
JP2010084238A (ja) * | 2008-09-29 | 2010-04-15 | Mitsubishi Materials Corp | 熱線遮蔽性ポリエステル繊維 |
JP2011148187A (ja) * | 2010-01-21 | 2011-08-04 | Mitsubishi Plastics Inc | 積層ポリエステルフィルム |
JP2012506794A (ja) * | 2008-10-28 | 2012-03-22 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 多層被覆成形体におけるナノスケールのir吸収剤 |
JP2015227435A (ja) * | 2014-05-30 | 2015-12-17 | 台虹科技股▲分▼有限公司 | 近赤外線吸収性マスターバッチ、前記マスターバッチよりなる近赤外線吸収性製品、および前記マスターバッチよりなる近赤外線吸収性繊維の製法 |
JP7458219B2 (ja) | 2019-07-05 | 2024-03-29 | 東京インキ株式会社 | 遮熱用樹脂組成物および遮熱フィルム |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000234066A (ja) * | 1998-12-16 | 2000-08-29 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 透明熱可塑性樹脂組成物及びこれを用いた熱線遮蔽性グレージング材 |
JP2001192245A (ja) * | 1995-01-23 | 2001-07-17 | Central Glass Co Ltd | 合せガラスの製造方法 |
JP2004168846A (ja) * | 2002-11-19 | 2004-06-17 | Asahi Glass Co Ltd | 複合微粒子およびその製造方法 |
JP2004203999A (ja) * | 2002-12-25 | 2004-07-22 | C I Kasei Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物、その製造方法、及び成形体 |
-
2005
- 2005-01-21 JP JP2005013880A patent/JP2006199850A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001192245A (ja) * | 1995-01-23 | 2001-07-17 | Central Glass Co Ltd | 合せガラスの製造方法 |
JP2000234066A (ja) * | 1998-12-16 | 2000-08-29 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 透明熱可塑性樹脂組成物及びこれを用いた熱線遮蔽性グレージング材 |
JP2004168846A (ja) * | 2002-11-19 | 2004-06-17 | Asahi Glass Co Ltd | 複合微粒子およびその製造方法 |
JP2004203999A (ja) * | 2002-12-25 | 2004-07-22 | C I Kasei Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物、その製造方法、及び成形体 |
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013234331A (ja) * | 2005-05-31 | 2013-11-21 | E I Du Pont De Nemours & Co | ナノ粒子太陽光制御コンセントレートを含むポリマーブレンドの製造方法 |
JP2008545878A (ja) * | 2005-05-31 | 2008-12-18 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | ナノ粒子太陽光制御コンセントレート |
WO2007119742A1 (ja) * | 2006-04-14 | 2007-10-25 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形板 |
JP2007284540A (ja) * | 2006-04-14 | 2007-11-01 | Idemitsu Kosan Co Ltd | ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形板 |
WO2008136317A1 (ja) * | 2007-04-26 | 2008-11-13 | Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. | 熱線遮蔽塩化ビニルフィルム製造用組成物およびその製造方法、並びに、熱線遮蔽塩化ビニルフィルム |
JP2008274047A (ja) * | 2007-04-26 | 2008-11-13 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 熱線遮蔽塩化ビニルフィルム製造用組成物およびその製造方法、並びに、熱線遮蔽塩化ビニルフィルム |
KR101507186B1 (ko) | 2007-04-26 | 2015-03-30 | 스미토모 긴조쿠 고잔 가부시키가이샤 | 열선 차폐 염화 비닐 필름 제조용 조성물 및 이의 제조방법, 및 열선 차폐 염화 비닐 필름 |
US8258226B2 (en) | 2007-04-26 | 2012-09-04 | Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. | Composition for manufacturing heat ray-shielding polyvinyl chloride film and manufacturing method of the same, and heat ray-shielding polyvinyl chloride film |
WO2009080974A3 (fr) * | 2007-12-13 | 2009-08-20 | Essilor Int | Procédé de préparation d'un matériau polymère transparent comprenant un polycarbonate thermoplastique et des nanoparticules minérales |
FR2925060A1 (fr) * | 2007-12-13 | 2009-06-19 | Essilor Int | Procede de preparation d'un materiau polymere transparent comprenant un polycarbonate thermoplastique et des nanoparticules minerales. |
JP2011506667A (ja) * | 2007-12-13 | 2011-03-03 | エシロル アンテルナショナル(コンパーニュ ジェネラル ドプテーク) | 熱可塑性ポリカーボネート及び無機ナノ粒子を含む透明ポリマー材料の製造方法 |
JP2010084238A (ja) * | 2008-09-29 | 2010-04-15 | Mitsubishi Materials Corp | 熱線遮蔽性ポリエステル繊維 |
JP2012506794A (ja) * | 2008-10-28 | 2012-03-22 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 多層被覆成形体におけるナノスケールのir吸収剤 |
JP2011148187A (ja) * | 2010-01-21 | 2011-08-04 | Mitsubishi Plastics Inc | 積層ポリエステルフィルム |
JP2015227435A (ja) * | 2014-05-30 | 2015-12-17 | 台虹科技股▲分▼有限公司 | 近赤外線吸収性マスターバッチ、前記マスターバッチよりなる近赤外線吸収性製品、および前記マスターバッチよりなる近赤外線吸収性繊維の製法 |
JP7458219B2 (ja) | 2019-07-05 | 2024-03-29 | 東京インキ株式会社 | 遮熱用樹脂組成物および遮熱フィルム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4349779B2 (ja) | 熱線遮蔽透明樹脂成形体と熱線遮蔽透明積層体 | |
JP4632094B2 (ja) | 高耐熱性マスターバッチの製造方法、熱線遮蔽透明樹脂成形体、並びに熱線遮蔽透明積層体 | |
AU2007360455B2 (en) | Masterbatch with high heat resistance, heat-ray-shielding transparent molded resin, and heat-ray-shielding transparent layered product | |
JP5257626B2 (ja) | 高耐熱性マスターバッチ、熱線遮蔽透明樹脂成形体、並びに熱線遮蔽透明積層体 | |
US9605129B2 (en) | Polymer composition having heat-absorbing properties and improved colour properties | |
US20060052486A1 (en) | Resin composition, ultraviolet radiation shielding transparent resin form, and ultraviolet radiation shielding transparent resin laminate | |
US8968610B2 (en) | Polymer composition having heat-absorbing properties and high stability to weathering | |
US9029440B2 (en) | Polymer composition having heat-absorbing properties and high stability to weathering | |
US7238418B2 (en) | Heat radiation shielding component dispersion, process for its preparation and heat radiation shielding film forming coating liquid, heat radiation shielding film and heat radiation shielding resin form which are obtained using the dispersion | |
EP1980391A1 (en) | Heat shield sheet | |
JP2003327717A (ja) | 熱線遮蔽樹脂シート材及びその製造用添加液 | |
JP2012082326A (ja) | 高耐熱性熱線遮蔽成分含有マスターバッチおよびその製造方法、高耐熱性熱線遮蔽透明樹脂成形体、並びに高耐熱性熱線遮蔽透明積層体 | |
KR101877781B1 (ko) | 불화비닐리덴계 수지필름, 태양전지용 백시트 및 태양전지 모듈 | |
JP5898397B2 (ja) | 近赤外線遮蔽ポリエステル樹脂組成物、近赤外線遮蔽ポリエステル樹脂積層体、および、成形体とその製造方法 | |
JP2006199850A (ja) | 熱線遮蔽成分含有マスターバッチと熱線遮蔽透明樹脂成形体および熱線遮蔽透明樹脂積層体 | |
JP4191347B2 (ja) | 透明熱可塑性樹脂組成物及びこれを用いた熱線遮蔽性グレージング材 | |
JP5257381B2 (ja) | 近赤外線遮蔽ポリエステル樹脂組成物およびその成形体、並びに、その積層体 | |
JP3866869B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形体 | |
JP5614586B2 (ja) | 熱線遮蔽ポリカーボネートシート、熱線遮蔽ポリカーボネートシート積層体および熱線遮蔽ポリカーボネートシートの製造方法 | |
JP2005232399A (ja) | 日射遮蔽用微粒子とこの微粒子を含有する日射遮蔽体並びに日射遮蔽複合体および日射遮蔽体または日射遮蔽複合体の製造に用いられる分散液 | |
JP2009235303A (ja) | ポリカーボネート樹脂添加用アンチモンドープ酸化錫微粒子分散体およびその製造方法、並びに、アンチモンドープ酸化錫分散ポリカーボネート樹脂成形体 | |
JP2000351904A (ja) | 熱線遮蔽性グレージング材およびその成形体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20071102 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20100602 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20100608 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20101019 |