JP2006169308A - 金属蒸着面上塗り用光硬化型塗料組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水酸基価1〜200mgKOH/gの水酸基を含有し、分子量が1,000〜100,000のアクリル系重合体(P)10〜90重量部と、ラジカル重合性化合物(M)10〜90重量部、及び(P)と(M)との総合計100重量部に対して、光開始剤(C)0.1〜15重量部を含むことを特徴とする、金属蒸着上塗り用光硬化型塗料組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明におけるアクリル系重合体(P)は、優れた密着性と耐擦傷性を発現するために、少なくともアクリル酸エステル、メタアクリル酸エステルから選択される1種の単量体を、アクリル系重合体(P)中に、50重量%以上含んで重合されたアクリル系重合体である。本発明のアクリル系重合体(P)は水酸基を含有する単量体(a)とその他の単量体(b)を共重合することによって得ることができる。水酸基を含有する単量体(a)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有ビニル類が挙げられる。ここで、メチル(メタ)アクリレートのような記載は、メチルアクリレート及び/又はメチルメタアクリレートを示し、以下(メタ)とは同様の意味である。
本発明におけるラジカル重合性化合物(M)としてはアクリル基を有する化合物である。
例えば、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス((メタ)アクリロキシエチル)ビスフェノールA、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパンジトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、これら(メタ)アクリレートの一部をアルキル基やε−カプロラクトンで置換した多官能(メタ)アクリレート、その他活性二重結合を持つアクリロイルモルホリン、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ヒドロキシエチルジビニルエーテル、スチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
本発明の光開始剤(C)とは、紫外線、電子線、放射線等でラジカルを発生することが可能な化合物であり、具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトイン、ブチロイン、トルオイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4−ビス(ジメチルアミノベンゾフェノン)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物;2−エチルアントラキノン等のアントラキノン類;ベンゾイルパーオキシド、ジターシャリーブチルパーオキシド等のパーオキシド化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド化合物を挙げることができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物よって得られた塗膜は、種々のプラスチック成型体上に金属蒸着された面に優れた密着性を発現し、かつ硬度、耐擦傷性に優れたものとなるため、自動車部品、電化製品部品、容器、建築材料などの用途で好適に使用できるものである。
メチルメタクリレート(MMA)85g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)14g、メタクリル酸(MAA)1g、アゾビスイソブチロニトリル1gの混合溶液を、トルエン85g、n−ブタノール37gを仕込んだ反応容器に、空気気流下で100℃で4時間かけて滴下した。さらに100℃を維持し、重合を完結させるためにアゾビスイソブチロニトリル0.2gを1時間ごとに2回添加した。滴下終了から3時間後に冷却し、不揮発分45%、重量平均分子量25,000のアクリル系重合体(P)溶液を得た。さらに、この重合体溶液111g(重合体50g)にオレスターRA1574(三井化学社製:ウレタンアクリレート)50g、イルガキュア184(チバスペシャリティ社製の光開始剤)3gを混合し、光硬化型塗料組成物を得た。
アクリル系重合体(P)を構成する単量体種、及びラジカル重合性化合物(M)の種類と混合比率を表1に示すように変更し、実施例1と同様な操作により光硬化型塗料組成物を得た。
重合体(P)を構成する単量体種、及びラジカル重合性化合物(M)の種類と混合比率を表1に示すように変更し、実施例1と同様な操作により比較例1、2の光硬化型塗料組成物を得た。
上記で得られた光硬化型塗料組成物を、以下に示す方法で試験を行った。その結果を表2に示す。
アクリル系重合体(P)の分子量をGPC(Shodex GPC SYSTEM−11:昭和電工製)でRI検出器により、重量平均分子量を測定した。
水酸基価をJIS K0070 によって評価した。
アルミ蒸着したABS板の蒸着面上に、光硬化型塗料組成物をアプリケーターで10μm塗装し、60℃x1minで乾燥した後、100w/cmの高圧水銀灯を3灯有する紫外線照射装置で照射距離10cm、ライン速度10m/minで紫外線を照射した。これで得られた同試験片を、以降の試験に供した。
密着性を碁盤目試験(JIS K5600−5−6)によって評価した。
鉛筆硬度を(JIS K5600−5−6) によって評価した。実用的にはHB以上である。
テーバー磨耗試験法(JIS K5600−5−9)によりCS−10F磨耗輪で荷重250g、50回転で外観の変化を調べた。外観の良好なものを◎、塗膜に傷が極わずかに入ったものを○、塗膜に傷が入り白くなったものを△、塗膜に傷が入り完全に金属様が失われたものを×とした。
[評価結果]
ST:スチレン
HEAM:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
BA:n−ブチルアクリレート
MAc:メタクリル酸
RA1574:(オレスターRA1574(ウレタンアクリレート)三井化学株式会社製)
PE−3A:ペンタエリスリトールトリアクリレート
NPG−A:ネオペンチルグリコールジアクリレート
Claims (3)
- 水酸基価1〜200mgKOH/gの水酸基を含有し、分子量が1,000〜100,000であるアクリル系重合体(P)10〜90重量部と、ラジカル重合性化合物(M)10〜90重量部、及び(P)と(M)との総合計100重量部に対して、光開始剤(C)0.1〜15重量部を含むことを特徴とする金属蒸着上塗り用光硬化型塗料組成物。
- ラジカル重合性化合物(M)100重量部中に、ウレタンアクリレート(U)を1〜100重量部含む請求項1記載の金属蒸着上塗り用光硬化型塗料組成物。
- プラスチック基材上に金属蒸着し、その上に請求項1又は2記載の上塗り用光硬化型塗料組成物を塗布し、さらにこれに紫外線を照射して塗料組成物を硬化させることによって得られたプラスチック成型体。
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