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JP2006144061A - 遮熱コーティング部材およびその形成方法 - Google Patents

遮熱コーティング部材およびその形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスタービンやジェットエンジンなどの高温の酸化腐食雰囲気で使用する高温部品を対象として、遮熱性能と耐久性に優れた遮熱コーティング部材およびその形成方法を提供することを目的とする。
【解決手段】酸化物セラミックス層13に、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に気孔率が低下するように多数の気孔14を設け、かつ金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に亀裂幅を減少させて亀裂16を形成する。この構成によって、酸化物セラミックス層13の耐はく離寿命を向上させ、酸化物セラミックス層13の表面においては、耐エロージョン性を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスタービン、ジェットエンジンなどにおいて、高温の酸化雰囲気あるいは腐食性雰囲気で使用される高温部品材料に用いられる遮熱コーティング部材及びその形成方法に関する。
ガスタービンやジェットエンジンなどの原動機においては、熱効率の向上を目的とした研究開発が精力的に行われている。この熱効率の向上のための最も有力な手段の一つは運転ガス温度の高温化である。このため、熱効率の向上は、一般的には構成部材をより高温の過酷な使用環境に強いる方向にある。したがって、動翼、静翼、燃焼器などの燃焼ガスに直接接する部品は、高温環境での使用に耐え得るように大きく2つの観点から検討されている。
まず、第1の検討は、部品材料の温度を下げるための冷却特性向上策の検討である。冷却特性を向上せるためには、原理的には冷却ガス(例えば、空気)流量を増加するのが効果的である。ところが、単に冷却用ガス流量を増大させるだけでは燃焼ガス温度が低下してしまい、熱効率が低下することがある。
そこで、冷却用ガス流量を増大せずに冷却性能を上げる方法として、フィルム冷却やインピンジ冷却に代表される材料/冷却ガス間の熱伝達を増大する方法や、翼冷却流路のリターンフロー構造に代表される材料/冷却ガスの接触面積を増大させる方法など、少ない冷却用ガス流量でより効率的に除熱する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、これらの方法は、何れの場合も装置構造や部品構造の複雑化に繋がるので、装置制御の複雑化や製造コストの上昇を招くことが欠点となる。
また、第2の検討は、材料の耐熱温度向上策である。すでに、高温部品用構造材料としてNi、CoまたはFe基の超合金の開発が進められている。また、一方向凝固や単結晶にすることで、さらに高温強度の向上が図られている。
しかし、これらの方法では、前述した超合金の融点から考えて精々1000℃が使用限界である。さらに、耐熱性を高める方法として、融点が高く、かつ耐酸化性や耐食性にも優れたセラミックス材料の適用が行われている。実際に、SiCやSiをベースとしたセラミックスの試みもあるが、金属材料に比べると靭性に劣り、加工性も悪いなどの欠点も多い。したがって、高温部品構造材料としての幅広い適用のためには、信頼性やコストの面で多くの課題が残されていた。
一方、靭性に優れる金属材料を強度メンバーとして用いながら耐熱性を向上させる方法として、遮熱コーティングがある。この遮熱コーティングは、金属基材表面に低熱伝導性の酸化物セラミックス層(遮熱セラミック層)を形成することで熱を遮断し、金属基材の温度上昇を防止するものである。数百ミクロン(μm)の遮熱セラミック層を形成することにより、金属基材の表面温度の上昇を数十℃も低減させることができるとの報告がある(例えば、特許文献2参照。)。
これにより、強度メンバーとなる金属基材の温度上昇を抑制でき、ガスタービンの高温化が可能となる。すなわち、遮熱コーティングでは、定性的には遮熱セラミック層の厚さが厚いほど遮熱性能に優れ、より金属基材の温度が低減できる。また、この遮熱コーティングにより、燃焼ガス側から冷却空気に向かっての熱流束が小さくなり、冷却ガス流量も低減できるという長所もある。
しかし、遮熱コーティングを幅広く適用するためには課題も多い。特に、コーティングした遮熱セラミック層の割れやはく離が最大の問題である。この遮熱セラミック層のはく離は、靭性が低いというセラミックス材料自身の本質的な性質と、金属基材と遮熱セラミック材との熱膨張差より発生する熱応力や遮熱セラミック層直下の金属表面の酸化に伴う材料劣化などが原因と考えられる。
一旦、遮熱セラミック層にはく離が生じると遮熱性能が低下するため、金属基材温度が上昇する。これにより金属基材の溶融、金属基材のクリープや疲労破壊など、機器の運転にも支障をきたす大きなトラブルの原因となる可能性も考えられる。
一方、これまでこの遮熱コーティングのはく離低減を目的にした種々の検討がなされている。遮熱コーティングとしては、金属基材上にMCrAlY合金層と低熱伝導セラミックスのジルコニア系セラミックスなどの酸化物系セラミックス層を形成させた二層構造のものが代表的である。
このMCrAlY合金層は、金属基材と遮熱セラミックス層との密着性の向上や金属基材の腐食や酸化の防止を考えてのものであり、溶射法により形成されることが多い。溶射法によれば、金属、セラミックスを問わず、材料の種類が任意に選択できるという利点はあるものの、例えばMCrAlY合金を高温の熱源を有するプラズマ溶射法を用いて大気中で被覆した場合、(1)多孔質となる、(2)金属基材との密着性に乏しい、(3)耐食、耐酸化性に劣る、などの欠点があった。
この点に関しては、近年、実質的に空気を含まない減圧の不活性ガス雰囲気中でプラズマ溶射する方法(減圧プラズマ溶射法)により、これらの欠点が大きく改善されている。また、遮熱セラミック層についても、ジルコニアの相安定化や熱サイクル特性の向上のために、安定化のための添加剤の種類や量などの検討や、層の構造面からは、一部で柱状組織に特徴を持つ電子ビーム物理蒸着法(EB−PVD法)の検討がなされている。特に、ガスタービンの起動停止時など遮熱セラミック層内に急激な温度変化が生じた場合には、遮熱セラミック層の低靭性に起因した割れやはく離が生じることがあった。このことは、厚膜の遮熱セラミックス層を形成した場合などにおいて顕著に発生し、問題となることが多かった。
この解決方法として、遮熱セラミックス層の気孔率を5〜60%とし、気孔率を上げることで熱伝導率を低減させ、割れやはく離を低減できることが報告されている。また、遮熱セラミックス層(部分安定化ジルコニア層)内に生じた亀裂は、気孔でエネルギを吸収できるため、靭性と強度の双方を向上させることが報告されている。さらに、遮熱セラミック層の最表面を気孔率が5〜60%の多孔質層とし、MCrAlY合金層との界面近傍側を気孔率が遮熱セラミックス層最表面側より緻密な部分安定化ジルコニア層とすることで、定常運転時の熱応力が大きいMCrAlY合金層との界面近傍では、それより緻密で気孔率が低い高強度な部分安定化ジルコニア層部となるので、割れやはく離を低減できることが報告されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2003−83001号公報 特開昭62―211387号公報 特開平11−61438号公報
しかしながら、遮熱セラミック層最表面の気孔率が高く、MCrAlY合金層との界面で緻密な遮熱セラミックス層では、遮熱セラミックス層最表面の気孔が多いため、燃料に含まれるスラッジや腐食生成物、配管系から流出した腐食酸化物の固体によるエロージョンを受け、粒子間結合力の弱さに起因した減肉を生じるという問題があった。
また、MCrAlY合金層界面と遮熱セラミックス層との界面近傍の部分安定化ジルコニア皮膜の気孔を緻密にすることで、密着力が高くなるとしても、熱膨張係数差による熱応力の影響を受けやすくなり、耐はく離性が低下するといった問題があった。このように、現状では、耐はく離寿命の向上、熱応力緩和、遮熱性能の向上のいずれもの効果を実現できる遮熱コーティング部材がなく、このような効果を備えた遮熱コーティング部材の早期実現が要求されている。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ガスタービンやジェットエンジンなどの高温の酸化腐食雰囲気で使用する高温部品を対象として、遮熱性能と耐久性に優れた遮熱コーティング部材およびその形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の遮熱コーティング部材は、金属基材上に、ニッケル基合金、コバルト基合金またはニッケル−コバルト合金で構成される金属中間層が形成され、前記金属中間層上にジルコニアを主成分とする酸化物セラミックス層が形成された遮熱コーティング部材であって、前記酸化物セラミックス層が、前記金属中間層側から前記酸化物セラミックス層の表面側に向かって徐々に気孔率が低下するように設けられた気孔を有し、かつ前記金属中間層との界面から前記酸化物セラミックス層の表面にわたる前記酸化物セラミックス層の厚さ方向に亀裂を有することを特徴とする。
この遮熱コーティング部材によれば、酸化物セラミックス層に、金属中間層側から酸化物セラミックス層の表面側に向かって徐々に気孔率が低下するように多数の気孔を設け、かつ金属中間層との界面から酸化物セラミックス層の表面にわたる酸化物セラミックス層の厚さ方向に亀裂を形成することで、金属中間層と酸化物セラミックス層との界面において、耐はく離性が向上し、耐はく離寿命を向上させることができる。
本発明の遮熱コーティング部材の形成方法は、金属基材上に、ニッケル基合金、コバルト基合金またはニッケル−コバルト合金で構成される金属中間層を形成する金属中間層形成工程と、前記金属基材および前記金属中間層を750℃以上の温度に予熱する予熱工程と、ジルコニアを主成分とする酸化物セラミックスの粉末を高温雰囲気中に供給して溶融し、それを前記金属中間層上に吹き付けるとともに、前記吹き付けられた酸化物セラミックス、前記金属基材および前記金属中間層の温度を800℃以下に低下させないように維持して、酸化物セラミックス層を形成する酸化物セラミックス層形成工程と、前記金属基材、前記金属中間層および前記酸化物セラミックス層を急冷却する冷却工程とを具備することを特徴とする。
この遮熱コーティング部材の形成方法によれば、金属基材、金属中間層などの予熱温度や酸化物セラミックス溶射中の温度を所定の温度以上に維持することで、酸化物セラミックス層の厚さ方向にほぼ垂直に発生する横の亀裂の発生を抑制することができる。さらに、酸化物セラミックス層を形成後、金属基材、金属中間層および酸化物セラミックス層を急冷却することで、横の亀裂の発生を抑制し、金属中間層側から酸化物セラミックス層の表面側に向かって徐々に亀裂幅が減少する縦の亀裂を形成することができる。
また、本発明の遮熱コーティング部材の形成方法は、金属基材上に、ニッケル基合金、コバルト基合金またはニッケル−コバルト合金で構成される金属中間層を形成する金属中間層形成工程と、前記金属基材および前記金属中間層を750℃以上の温度に予熱する予熱工程と、ジルコニアを主成分とする酸化物セラミックスの粉末を高温雰囲気中に供給して溶融し、それを前記金属中間層上に吹き付けるとともに、前記吹き付けられた酸化物セラミックス、前記金属基材および前記金属中間層の温度を800℃以下に低下させないように維持して、酸化物セラミックス層を形成する酸化物セラミックス層形成工程と、前記金属基材、前記金属中間層および前記酸化物セラミックス層を前記金属基材の溶体化処理温度まで加熱する加熱工程と、前記加熱された金属基材、金属中間層および酸化物セラミックス層を急冷却する冷却工程と、前記金属基材、前記金属中間層および前記酸化物セラミックス層を前記金属基材の時効処理温度まで加熱後、冷却する時効処理を行う時効処理工程とを具備することを特徴とする。
この遮熱コーティング部材の形成方法によれば、金属基材、金属中間層などの予熱温度や酸化物セラミックス溶射中の温度を所定の温度以上に維持することで、酸化物セラミックス層の厚さ方向にほぼ垂直に発生する横の亀裂の発生を抑制することができる。また、酸化物セラミックス層を形成後、加熱工程と冷却工程とを設けることで、金属中間層側から酸化物セラミックス層の表面側に向かって徐々に亀裂幅を増加させる亀裂を明確に形成することができる。
本発明の遮熱コーティング部材およびその形成方法によれば、ガスタービンやジェットエンジンなどの高温の酸化腐食雰囲気で使用する高温部品において、優れた遮熱性能と耐久性を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施の形態において、構成が同一部分には同一符号を付して、重複する説明を簡略または省略する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の遮熱コーティング部材10について図1〜図3を参照して説明する。
図1および図3は、第1の実施の形態の遮熱コーティング部材10の断面を模式的に示した図である。図2は、光学顕微鏡によって観察した遮熱コーティング部材10の断面の写真である。
図1および図2に示すように、第1の実施の形態の遮熱コーティング部材10は、金属基材11と、この金属基材11上に形成される金属中間層12と、この金属中間層12上に形成される酸化物セラミックス層13とから構成される。また、酸化物セラミックス層13は、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に気孔率が低下するように設けられた多数の気孔14を有し、かつ金属中間層12との界面15から酸化物セラミックス層13の表面にわたる酸化物セラミックス層13の厚さ方向に亀裂16を有している。そして、この亀裂16は、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に亀裂幅を減少させて形成されている。
金属基材11は、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)および鉄(Fe)をベースとした高温強度に優れた超合金で構成される。このような金属基材11としては、使用用途などに応じて各種公知の耐熱合金を適宜に選択して使用することができる。実用上は、IN738、IN939、Mar−M247、RENE80などのNi基超合金や、FSX414、Mar−M509などのCo基超合金を用いることが有効である。
金属中間層12は、ニッケル基合金、コバルト基合金またはニッケル−コバルト合金で構成される。この金属中間層12を形成する金属として、例えば、耐食、耐酸化性に優れるMCrAlY合金(M:Fe、NiおよびCoから選ばれる少なくとも1種の元素からなる合金)などが挙げられる。
MCrAlY合金による金属中間層12は、金属基材11の耐食、耐酸化性を保証すると同時に、金属基材11と酸化物セラミックス層13との間の熱膨張係数の違いによる熱応力の緩和を図ることができる。
金属基材11上へのMCrAlY合金による金属中間層12の形成は、減圧プラズマ溶射法、複合メッキ法、高速フレーム溶射法、超高速フレーム溶射法などによって行われる。また、金属中間層12の厚さは、使用条件や要求性能などによって適宜に設定可能である。
酸化物セラミックス層13は、ジルコニアを主成分とする酸化物セラミックスで形成され、例えば、安定化材としてイットリア(Y)を3〜12mol%含有し、残部がジルコニア(ZrO)および不可避不純物からなる部分安定化ジルコニアなどが用いられる。また、酸化物セラミックス層13を形成する材料として、上記した部分安定化ジルコニアにバリウム(Ba)を3〜10mol%含有した酸化物セラミックス材を用いてもよい。さらに、バリウム(Ba)を3〜10mol%含有し、残部がジルコニア(ZrO)および不可避不純物からなる酸化物セラミックス材を用いてもよい。
金属中間層12上への部分安定化ジルコニアによる酸化物セラミックス層13の形成は、大気プラズマ溶射法などによって行われる。この大気プラズマ溶射法では、20kW〜180kWの範囲で出力制御が可能なプラズマガンを用いることで、広範囲な機能性皮膜を形成することが可能となる。また、酸化物セラミックス層13の厚さは、使用条件や要求性能などによって適宜に設定可能である。
また、図1および図2に示すように、酸化物セラミックス層13には、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に気孔率が低下するように多数の気孔14が設けられている。特に、金属中間層12側の気孔率は、15〜20%であることが好ましく、その金属中間層12側の気孔率から、酸化物セラミックス層13の表面側に向かって、気孔率を徐々に低下させ、酸化物セラミックス層13の表面側における気孔率を5〜10%とするのが好ましい。つまり、金属中間層12側では15〜20%の気孔率、酸化物セラミックス層13の表面側では5〜10%の気孔率が好ましい。さらに好ましい気孔率は、金属中間層12側で15%、酸化物セラミックス層13の表面側で5%である。なお、気孔率は、例えば、酸化物セラミックス層13の各断面における画像に2値化処理を施して算出する。また、アルキメデス法や水銀圧入法などによっても求めることができる。
ここで、酸化物セラミックス層13の金属中間層12との接触面側における気孔率を上記範囲に設定することで、金属基材11および金属中間層12と、酸化物セラミックス層13との熱膨張率の差による熱応力の発生を低減することができる。これによって、酸化物セラミックス層13の耐はく離性が向上する。
さらに、酸化物セラミックス層13の表面側の気孔率を上記範囲に設定し、酸化物セラミックス層13を緻密に形成することで、酸化物セラミックス層13の皮膜の粒子間結合力を高めることができ、酸化物セラミックス層13の表面に耐エロージョン性を付加することができる。なお、エロージョンは、固体粒子との引っ掻きにより減肉する現象であり、皮膜、気孔が緻密なほど、固体粒子が食い込むことが困難となり耐エロージョン性が向上する。これによって、燃料や燃焼ガスに含まれる酸化生成物や、配管系から流出する固体粒子による衝突損傷などのエロージョン損傷を低減することができる。なお、上記した好ましい酸化物セラミックス層13の表面側の気孔率の範囲の中でも、5%の気孔率を好ましいとしたのは、上記した耐エロージョン性を考慮したためである。
さらに、図1および図2に示すように、酸化物セラミックス層13には、金属中間層12との界面15から酸化物セラミックス層13の表面にわたる酸化物セラミックス層13の厚さ方向に亀裂16が形成され、この亀裂16は、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に亀裂幅を減少させて形成されている。
この亀裂によって、金属基材11および金属中間層12と、酸化物セラミックス層13との熱膨張率の差に起因した熱応力を亀裂間により緩和することができる。すなわち、圧縮応力が作用した場合には、亀裂が幅方向に縮小し、引張応力が作用した場合には、亀裂が幅方向に広がるため、熱応力を緩和することができる。これによって、酸化物セラミックス層13が金属中間層12からはく離し難くなり、耐はく離寿命を向上させることができる。
さらに、亀裂幅は、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に減少されるため、酸化物セラミックス層13の表面層は緻密になり、エロージョンを低減することができる。
また、上記した酸化物セラミックス層13は、図3に示すように、耐エロージョン層20と、低熱伝導率層21とに区分することができる。
ここで、耐エロージョン層20および低熱伝導率層21は、酸化物セラミックス層13の厚さに応じて所定の割合で区分される。耐エロージョン層20は、酸化物セラミックス層13の表面から酸化物セラミックス層13の厚さの5〜15%に対応する層であり、低熱伝導率層21は、酸化物セラミックス層13における耐エロージョン層20を除いた層である。例えば、酸化物セラミックス層13の厚さが600μmの場合には、耐エロージョン層20は、30〜90μmの範囲内の厚さで形成され、低熱伝導率層21は、耐エロージョン層20の厚さに応じて、570〜510μmの範囲内の厚さで形成される。
このように、区分された耐エロージョン層20は、燃料や燃焼ガスに含まれる酸化生成物や、配管系から流出する固体粒子による衝突損傷などのエロージョン損傷を低減するよう機能する。一方、低熱伝導率層21は、高い気孔率のため、金属中間層12や金属基材11への熱伝導を低下させ、さらに、高い気孔率と大きな亀裂幅のため、金属基材11および金属中間層12と、酸化物セラミックス層13との熱膨張率の差による熱応力の発生を低減するよう機能する。
上記したように、第1の実施の形態の遮熱コーティング部材10によれば、酸化物セラミックス層13に、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に気孔率が低下するように多数の気孔14を設け、かつ金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に亀裂幅を減少させて亀裂16を形成することで、界面15においては、耐はく離寿命を向上させ、酸化物セラミックス層13の表面においては、耐エロージョン性を向上させることができる。また、ガスタービンやジェットエンジンなどの高温の酸化腐食雰囲気で使用する高温部品の遮熱コーティング部材として好適である。
次に、遮熱コーティング部材10の形成方法について説明する。
まず、金属基材11上に、例えば減圧プラズマ溶射法により、MCrAlY合金などによる金属中間層12を形成する。金属中間層12を形成後、大気プラズマ溶射法によって、部分安定化ジルコニアなどの酸化物セラミックス粉末を溶融して金属中間層12上に吹き付け、酸化物セラミックス層13を形成する。
なお、酸化物セラミックスの粉末を溶融して金属中間層12上に吹き付ける前に、金属基材11および金属中間層12は、大気プラズマ溶射ガンから発生するプラズマフレームによって750℃以上の温度に予熱されている。また、酸化物セラミックス層13の形成過程においては、金属基材11、金属中間層12およびすでに形成された酸化物セラミックス層13が800℃以下の温度に低下しないように温度管理がなされている。
ここで、金属基材11、金属中間層12などの予熱温度や溶射中の温度が上記した所定の温度を以下になると、金属中間層12との界面15から酸化物セラミックス層13の表面にわたる縦の亀裂が形成されると同時に、その縦の亀裂にほぼ垂直な横の亀裂が発生する。この横の亀裂は、酸化物セラミックス層13を層状に伝播し、層間でのはく離を伴い、さらに、急激な温度差による熱応力の吸収を低下させ、耐はく離寿命を低下させる。
さらに、酸化物セラミックス層13の形成に際して、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に気孔率が低下するように多数の気孔14を設けるために、大気プラズマ溶射法によって金属中間層12上に吹き付ける酸化物セラミックス粉末の粒径を、段階的に低下させてプラズマ溶射ガンに供給している。
例えば、酸化物セラミックス粉末として部分安定化ジルコニア粉末を用いる場合には、金属中間層12との界面近傍には、平均粒径が45〜75μmの粉末を吹き付け、酸化物セラミックス層13の表面層には、平均粒径が20〜40μmの粉末を吹き付けることで、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に気孔率が低下させることができる。ここで、この溶射の際、溶射装置の粉末供給装置のポートを2台以上準備し、1台目のポートを使用して所定の粒径の酸化物セラミックスの溶射が完了後、順次ポートを切り替えて異なった粒径の酸化物セラミックス粉末をプラズマ溶射ガンに供給する。これによって、異なる粒径の酸化物セラミックス層が積層された酸化物セラミックス層13が形成される。
酸化物セラミックス層13を形成後、圧縮エアーなどを吹き付けて急速に冷却する。冷却速度は、30〜100℃/minが好ましく、さらに好ましくは、30〜60℃/minである。なお、冷却方式は空冷に限られるものではなく、上記した冷却速度の範囲で冷却可能な方法ならばよい。
ここで、金属中間層12への酸化物セラミックスの溶射中における温度管理は、極めて困難であるが、溶射の際には定量的に温度を管理する必要がある。特に、所望の亀裂を形成するためには、溶射の際に上記したような温度に維持する必要があるため、定量的な温度管理が必要となる。そこで、金属基材11に、温度検知手段として熱電対を設置し、この熱電対からの出力に基づいて温度管理を行うことが好ましい。また、温度検知手段として、例えば、赤外線放射温度計を用いることも可能であるが、プラズマフレームや被測定体の放射率などが影響することから、熱電対の使用が効果的である。
上記した遮熱コーティング部材10の形成方法によれば、金属基材11、金属中間層12などの予熱温度や溶射中の温度を上記した所定の温度以上に維持することで、横の亀裂の発生を抑制することができる。さらに、酸化物セラミックス層13を形成後、所定の冷却速度で、金属基材11、金属中間層12および酸化物セラミックス層13を急冷却することで、横の亀裂の発生を抑制し、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に亀裂幅が減少する縦の亀裂を形成することができる。
(実施例1)
次に、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に亀裂幅を減少させて亀裂16を形成し、かつその方向に気孔率が減少するように設けられた多数の気孔14を有する本発明の酸化物セラミックス層13において、金属中間層12側の気孔率を15〜20%、酸化物セラミックス層13の表面側における気孔率を5〜10%とするのが好適な理由を説明する。
使用した試験片は、ガスタービンの翼に用いられる超合金(IN738LC)からなる平板状の金属基材上に、減圧プラズマ溶射法にて、MCrAlY合金からなる金属中間層を施工した後、さらに、金属中間層12上にZrO−8mol%Yの粉末を大気プラズマ溶射法によって溶融して吹き付け、厚さが600μmの酸化物セラミックス層を形成し、圧縮エアーなどを吹き付けて急速に冷却して、金属中間層との界面から酸化物セラミックス層の表面にわたって亀裂を形成することにより作製された。そして、この亀裂は、最初の開口部分を金属中間層と酸化セラミックス層との界面を起点にすることで、その幅をこの界面から酸化セラミックス層の表面に向かって徐々に減少させて形成することができる。
また、酸化物セラミックス層を形成する際、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に気孔率が低下するように、吹き付けるZrO−8重量%Yの粉末の平均粒径を順次変えて、酸化物セラミックス層の形成を行った。
そして、ZrO−8重量%Yの粉末の平均粒径を順次変えて吹き付けることで、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって、酸化物セラミックス層13の気孔率が、10%から1%、13%から3%、15%から5%、17%から7%、20%から10%、23%から13%、25%から15%に徐々に減少する方向に変化する7種類の試験片を作製した。
上記した各試験片を用いて熱サイクル試験を行った。この熱サイクル試験は、高温の電気炉に試験片を挿入し、約30分で1100℃まで加熱し、その1100℃の状態を30分間維持したのち、試験片を大気中に放置して、約30分間で150℃に冷却した。この処理を繰返し行って、酸化物セラミックス層13が破壊またははく離する回数をはく離寿命熱サイクル回数とした。
表1には、この熱サイクル試験の結果が示されている。
表1に示された熱サイクル試験の結果から、気孔率が、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13側に向かって15%から5%、17%から7%、20%から10%の場合には、はく離寿命熱サイクル回数が100回以上であり、遮熱効果が「大」であった。また、その中でも、はく離寿命熱サイクル回数は、気孔率が15%から5%の場合が最も多かった。
なお、表1には示されていないが、上記した試験片において、亀裂を有さず、均一に約10%の気孔率を有するものを試作し、この試験片においても熱サイクル試験を行った。その結果、はく離寿命熱サイクル回数が30回であった。
以上の結果から、はく離寿命に主に影響を及ぼす金属中間層12側の気孔率は、15〜20%が好ましく、その金属中間層12側の気孔率から、酸化物セラミックス層13の表面側に向かって、気孔率を徐々に低下させ、酸化物セラミックス層13の表面側における気孔率を5〜10%とするのが好ましいことが明らかになった。その中でも、金属中間層12側で15%、酸化物セラミックス層13の表面側で5%の気孔率である場合がさらに好ましいことが明らかになった。
以上のことから、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に亀裂幅を減少させた亀裂16を形成し、上記した範囲、つまり本発明で規定する範囲で、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって、気孔率を徐々に低下させることで、従来の酸化物セラミックス層13と同等のはく離寿命を確保しつつ、遮熱効果を向上できることがわかった。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態の遮熱コーティング部材30について図4を参照して説明する。
図4は、第2の実施の形態の遮熱コーティング部材30の断面を模式的に示した図である。図4に示すように、第2の実施の形態の遮熱コーティング部材30は、第1の実施の形態の遮熱コーティング部材10と同様に、金属基材11と、この金属基材11上に形成される金属中間層12と、この金属中間層12上に形成される酸化物セラミックス層13とから構成される。
また、酸化物セラミックス層13は、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に気孔率が低下するように設けられた多数の気孔14を有し、かつ金属中間層12との界面15から酸化物セラミックス層13の表面にわたる酸化物セラミックス層13の厚さ方向に亀裂31を有している。そして、この亀裂31は、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に亀裂幅を増加させて形成されている。このような亀裂31は、亀裂31を形成する際に、その起点(最初の開口部)を酸化物セラミックス層13の表面側にするように制御することで得ることができる。
上記したように形成された第2の実施の形態の遮熱コーティング部材30によれば、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に気孔率が低下するように多数の気孔14を設け、かつ金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に亀裂幅を増加させた亀裂31を形成することで、界面15においては、金属中間層12と酸化物セラミックス層13との界面近傍における金属基材11や金属中間層12の高温腐食、高温酸化を防止し、耐はく離寿命を向上させることができる。また、酸化物セラミックス層13の表面では、例えば、ガスタービンの起動停止時における急激な温度変化に起因する熱応力を、亀裂幅により吸収し、金属基材11および金属中間層12の熱変形、熱膨張を低減することができる。
なお、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に亀裂幅を増加させる遮熱コーティング部材30の耐はく離寿命は、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に亀裂幅を減少させる第1の実施の形態の遮熱コーティング部材10の耐はく離寿命よりも約10%程度向上することが実験によって確認されている。
次に、遮熱コーティング部材30の形成方法について説明する。
遮熱コーティング部材30の形成方法は、第1の実施の形態の遮熱コーティング部材10の形成工程に、さらに加熱工程と冷却工程を付加したものであるので、ここでは、この付加される加熱工程と冷却工程について説明する。
第1の実施の形態の遮熱コーティング部材10の形成工程と同様の工程によって形成された遮熱コーティング部材を、例えば電気炉などによって溶体化処理温度まで加熱し、所定時間その溶体化処理温度に維持する。
続いて、その加熱された遮熱コーティング部材を圧縮エアーなどを吹き付けて急速に冷却する。冷却速度は、30〜100℃/minが好ましく、さらに好ましくは、30〜60℃/minである。
さらに、上記した遮熱コーティング工程が完了後、金属基材11の時効処理温度まで加熱して時効処理を施す。これにより金属中間層12と金属基材11とが拡散し、それぞれの密着性を向上させることができる。
また、他の遮熱コーティング部材30の形成方法について説明する。
第1の実施の形態の遮熱コーティング部材10の形成工程における冷却工程前の遮熱コーティング部材を、大気プラズマ溶射ガンから発生するプラズマ溶射フレームによって金属基材11の溶体化処理温度まで加熱し、所定時間その溶体化処理温度に維持する。
続いて、その加熱された遮熱コーティング部材を圧縮エアーなどを吹き付けて急速に冷却する。冷却速度は、30〜100℃/minが好ましく、さらに好ましくは、30〜60℃/minである。
さらに、上記した遮熱コーティング工程が完了後、金属基材11の時効処理温度まで加熱して時効処理を施す。これにより金属中間層12と金属基材11とが拡散し、それぞれの密着性を向上させることができる。
上記した遮熱コーティング部材30の形成方法によれば、金属基材11、金属中間層12などの予熱温度や溶射中の温度を上記した所定の温度以上に維持することで、横の亀裂の発生を抑制することができる。また、酸化物セラミックス層13を形成後、さらに加熱工程と冷却工程とを設けることで、金属中間層12側から酸化物セラミックス層13の表面側に向かって徐々に亀裂幅を増加させる亀裂31を明確に形成することができる。さらに、酸化物セラミックス層13の形成工程に引き続いて、プラズマ溶射フレームを用いて溶体化処理ができるので、溶体化処理を電気炉で行う場合に比べて、処理工程を削減することができる。
(他の実施の形態)
本発明における、縦の亀裂16、31をより明確に形成するために、次に示す処理を施してもよい。
大気プラズマ溶射法によって形成された酸化物セラミックス層13を圧縮空気などのエアーなどによって急冷した後、そのままの状態で、大気プラズマ溶射ガンからのプラズマ溶射フレームで、酸化物セラミックス層13の表面を再度750℃以上に加熱する。そして、酸化物セラミックス層13の表面を800℃近傍に数分間維持した後、プラズマ溶射フレームを遮断し、直ぐに圧縮空気などのエアーなどによって急冷する。
この処理を施すことにより、加熱によって伸びきった金属基材11や金属中間層12が急速に縮小するため、酸化物セラミックス層13は、その縮小する速度に対応できず、縦の亀裂が明確に形成される。
第1の実施の形態の遮熱コーティング部材の断面を模式的に示した図。 光学顕微鏡によって観察した遮熱コーティング部材の断面を示す図。 第1の実施の形態の遮熱コーティング部材の断面を模式的に示した図。 第2の実施の形態の遮熱コーティング部材の断面を模式的に示した図。
符号の説明
10…遮熱コーティング部材、11…金属基材、12…金属中間層、13…酸化物セラミックス層、14…気孔、15…界面、16…亀裂。

Claims (9)

  1. 金属基材上に、ニッケル基合金、コバルト基合金またはニッケル−コバルト合金で構成される金属中間層が形成され、前記金属中間層上にジルコニアを主成分とする酸化物セラミックス層が形成された遮熱コーティング部材であって、
    前記酸化物セラミックス層が、前記金属中間層側から前記酸化物セラミックス層の表面側に向かって徐々に気孔率が低下するように設けられた気孔を有し、かつ前記金属中間層との界面から前記酸化物セラミックス層の表面にわたる前記酸化物セラミックス層の厚さ方向に亀裂を有することを特徴とする遮熱コーティング部材。
  2. 前記酸化物セラミックス層に形成された亀裂が、前記金属中間層側から前記酸化物セラミックス層の表面側に向かって徐々に亀裂幅を減少させて形成されていることを特徴とする請求項1記載の遮熱コーティング部材。
  3. 前記酸化物セラミックス層が、前記金属中間層側に形成された低熱伝導率の低熱伝導率層と、前記低熱伝導率層上に形成された耐エロージョン性を有する耐エロージョン層とから構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の遮熱コーティング部材。
  4. 前記酸化物セラミックス層に形成された亀裂が、前記金属中間層側から前記酸化物セラミックス層の表面側に向かって徐々に亀裂幅を増加させて形成されていることを特徴とする請求項1記載の遮熱コーティング部材。
  5. 金属基材上に、ニッケル基合金、コバルト基合金またはニッケル−コバルト合金で構成される金属中間層を形成する金属中間層形成工程と、
    前記金属基材および前記金属中間層を750℃以上の温度に予熱する予熱工程と、
    ジルコニアを主成分とする酸化物セラミックスの粉末を高温雰囲気中に供給して溶融し、それを前記金属中間層上に吹き付けるとともに、前記吹き付けられた酸化物セラミックス、前記金属基材および前記金属中間層の温度を800℃以下に低下させないように維持して、酸化物セラミックス層を形成する酸化物セラミックス層形成工程と、
    前記金属基材、前記金属中間層および前記酸化物セラミックス層を急冷却する冷却工程と
    を具備することを特徴とする遮熱コーティング部材の形成方法。
  6. 前記遮熱コーティング部材の形成方法において、
    前記冷却工程後、前記遮熱コーティング部材を前記金属基材の溶体化処理温度まで加熱する加熱工程と、
    前記加熱された遮熱コーティング部材を急冷却する第2の冷却工程と、
    前記遮熱コーティング部材を前記金属基材の時効処理温度まで加熱後、冷却する時効処理を行う時効処理工程と
    をさらに具備したことを特徴とする請求項5記載の遮熱コーティング部材の形成方法。
  7. 金属基材上に、ニッケル基合金、コバルト基合金またはニッケル−コバルト合金で構成される金属中間層を形成する金属中間層形成工程と、
    前記金属基材および前記金属中間層を750℃以上の温度に予熱する予熱工程と、
    ジルコニアを主成分とする酸化物セラミックスの粉末を高温雰囲気中に供給して溶融し、それを前記金属中間層上に吹き付けるとともに、前記吹き付けられた酸化物セラミックス、前記金属基材および前記金属中間層の温度を800℃以下に低下させないように維持して、酸化物セラミックス層を形成する酸化物セラミックス層形成工程と、
    前記金属基材、前記金属中間層および前記酸化物セラミックス層を前記金属基材の溶体化処理温度まで加熱する加熱工程と、
    前記加熱された金属基材、金属中間層および酸化物セラミックス層を急冷却する冷却工程と、
    前記金属基材、前記金属中間層および前記酸化物セラミックス層を前記金属基材の時効処理温度まで加熱後、冷却する時効処理を行う時効処理工程と
    を具備することを特徴とする遮熱コーティング部材の形成方法。
  8. 前記酸化物セラミックス層形成工程において、前記金属基材の温度を検知する温度検知手段を備え、前記温度検知手段からの検知情報に基づいて温度管理を行うことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項記載の遮熱コーティング部材の形成方法。
  9. 前記酸化物セラミックス層形成工程において、前記金属中間層上に溶融して吹き付ける酸化物セラミックスの粉末の粒径を、段階的に低下させ、前記金属中間層側から前記酸化物セラミックス層の表面側に向かって、気孔率が減少するように前記酸化物セラミックス層を形成することを特徴とする請求項5または8記載の遮熱コーティング部材の形成方法。
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