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JP2006037137A - 熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材 - Google Patents

熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材 Download PDF

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JP2006037137A
JP2006037137A JP2004215694A JP2004215694A JP2006037137A JP 2006037137 A JP2006037137 A JP 2006037137A JP 2004215694 A JP2004215694 A JP 2004215694A JP 2004215694 A JP2004215694 A JP 2004215694A JP 2006037137 A JP2006037137 A JP 2006037137A
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俊二 梶川
Keiichi Okazaki
恵一 岡崎
Ryota Ozaki
良太 尾崎
Takahiro Koyama
高弘 小山
Hirokazu Tanaka
宏和 田中
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Abstract

【目的】熱交換器とくに自動車用熱交換器のチューブ材、例えば、熱交換器と接続される配管材(押出クラッド管材)、真空ろう付けやフッ化物系フラックスを用いた不活性ガス雰囲気ろう付けにより接合されるエバポレータ、コンデンサ、ラジエータ、ヒータコア、インタークーラ、オイルクーラなどのアルミニウム合金製自動車熱交換器のチューブ材、接着、溶接、はんだ付けなどの非ろう付け方式で接続される熱交換器用チューブ材として好適に使用される熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材を提供する。
【構成】アルミニウムからなる芯材の少なくとも一方の面に犠牲陽極材をクラッドしたアルミニウムクラッド材、または芯材の一方の面に犠牲陽極材をクラッドし他方の面にろう材をクラッドしたアルミニウムクラッド材であって、犠牲陽極材がアルミニウム純度99.9%以上の純アルミニウム、または少なくともMgを含有し、AlとMgとの合計含有量が99.9%以上のアルミニウム合金で構成されることを特徴とする。 【選択図】 なし

Description

本発明は、熱交換器とくに自動車熱交換器に使用されるアルミニウムクラッド材、とくに、熱交換器と接続される配管材(押出クラッド管材)、真空ろう付けやフッ化物系フラックスやセシウム化物系フラックスを用いた不活性ガス雰囲気ろう付けにより接合されるエバポレータ、コンデンサ、ラジエータ、ヒータコア、インタークーラ、オイルクーラなどのアルミニウム合金製自動車熱交換器用のチューブ材、接着、溶接、はんだ付けなどの非ろう付け方式で接続される熱交換器用チューブ材として好適な熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材に関する。
自動車熱交換器、例えばラジエータは、外面にフィンを有し、内面が作動流体(不凍液)の通路となるチューブおよびヘッダーから構成されている。このような自動車のラジエータまたはヒータコアなどのチューブ材、ヘッダープレート材としては、JIS A3003などのAl−Mn系合金を芯材とし、芯材の片面にAl−Si系合金ろう材をクラッドした二層構造のアルミニウム合金クラッド材、芯材の一方の面にろう材をクラッドし、他方の面にAl−Zn系合金またはAl−Zn−Mg系合金の犠牲陽極材をクラッドした三層構造のアルミニウム合金クラッド材が用いられている。
クラッド材のAl−Si系ろう材は、アルミニウム合金製熱交換器を製作するとき、チューブとフィンとの接合、チューブとヘッダープレートとの接合、またはクラッド板からろう付けによりチューブを製造する場合のろう付け接合のためにクラッドされている。また、犠牲陽極材は、たとえばチューブの内面側に使用され、作動流体と接して犠牲陽極作用を発揮し、芯材の孔食や隙間腐食の発生を防止する。
近年、自動車の軽量化の要請に伴い、自動車熱交換器においても省エネルギー、省資源の観点から構成材料の薄肉化が要請され、チューブ材についても薄肉化が進行している。チューブ材を薄肉化するためには、材料の強度をさらに高める必要があり、芯材に多量のCu、Si、Mnなどが含有されるが、これらの元素の含有により芯材の耐食性が低下するため、犠牲陽極材に多量のZnを添加して芯材との電位差を確保し、確実に犠牲陽極効果が得られるようにした材料構成が提案されている。
例えば、ラジエータなど自動車用熱交換器のチューブ材として、Mn:0.2〜1.5%、Si:0.3〜1.3%を含有するAl−Mn系合金の芯材の一方の面にAl−Si系合金ろう材をクラッドし、他方の面に5%以下のZnを含有するAl−Zn合金をクラッドし、芯材のCu量を0.6%以下に規定してなり、ろう付け後の芯材と犠牲陽極材との電位差が30〜120mVであり、とくに当該熱交換器がフッ化物系フラックスを用いる不活性ガス雰囲気ろう付けに組み立てられる場合に優れた耐食性が得られるアルミニウム合金複合材が提案されている(特許文献1参照)。
また、Al−Mn系合金からなる芯材にクラッドされる犠牲陽極材について、犠牲陽極材のZn含有量(1〜5%)と犠牲陽極材の厚さ(5〜50μm)を組み合わせてなり、犠牲陽極材中のCu量を0.05%以下に規制して、薄肉化を可能としながらも、ろう付け後に優れた耐食性が得られる自動車用熱交換器のチューブ材として好適なアルミニウムクラッド材も提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、犠牲陽極材への多量のZnの添加は、犠牲陽極効果が達成される反面、犠牲陽極材の自己腐食速度が大きくなり犠牲陽極材の消耗を早めることがある。また、犠牲陽極材には、犠牲陽極材中に不純物として含まれているFe、SiなどがAl−Si系化合物やAl−Fe系化合物として分散しており、これらの化合物のうち表面に露出している化合物は耐食性を保持するための酸化皮膜の欠陥となり、この欠陥が腐食の起点となって腐食が生じ、腐食が生じた後は、これら化合物がカソードとなって化合物の周囲が優先的に腐食し、腐食速度を高める。
上記の現象は、薄肉化された犠牲陽極材においてとくに顕著となる。従って、クラッド材を薄肉化するために犠牲陽極材を低減した場合には、上記の現象によって短期間で犠牲陽極材が消耗する。クラッド材の薄肉化に際し、犠牲陽極材は薄肉化せず芯材のみを薄くした場合には、クラッド材の剛性の維持が困難となる。
特開平6−23535号公報 特許第2572495号公報
発明者らは、熱交換器のチューブ材における前記従来の問題点を解消するために、犠牲陽極材の自己耐食性を向上させるとともに、犠牲陽極効果も得られるチューブ材用アルミニウムクラッド材の構成について試験、検討を重ねた結果、芯材をMgを含有するアルミニウム合金で構成し、Mgの含有により、ろう付け加熱時に芯材中のMgを犠牲陽極材中に拡散させて、犠牲陽極材の表面に均一なMgOの酸化皮膜を形成させ、且つ犠牲陽極材中のFe、Siの濃度を低くして、Al−Fe系化合物、Al−Si系化合物の生成を少なくすることによって、クラッド材の薄肉化に伴って犠牲陽極材の厚さを低減した場合にも、犠牲陽極材の自己耐食性と犠牲陽極効果の両特性を維持することが可能であることを見出した。
本発明は、上記の知見に基づいてさらに検討を加えた結果としてなされたものであり、その目的は、熱交換器とくに自動車用熱交換器のチューブ材、例えば、熱交換器と接続される配管材(押出クラッド管材)、真空ろう付けやフッ化物系フラックスやセシウム化物系フラックスを用いた不活性ガス雰囲気ろう付けにより接合されるエバポレータ、コンデンサ、ラジエータ、ヒータコア、インタークーラ、オイルクーラなどのアルミニウム合金製自動車熱交換器のチューブ材、接着、溶接、はんだ付けなどの非ろう付け方式で接続される熱交換器用チューブ材として好適に使用される熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材を提供することにある。
上記の目的を達成するための請求項1による熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材は、芯材の少なくとも一方の面に犠牲陽極材をクラッドしたアルミニウムクラッド材であって、芯材が少なくともMgを含有するアルミニウム合金で構成され、犠牲陽極材がアルミニウム純度99.9%の純アルミニウムで構成されることを特徴とする。
請求項2による熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材は、請求項1において、前記犠牲陽極材が、少なくともMgを含有し、AlとMgとの合計含有量が99.9%以上のアルミニウム合金で構成されることを特徴とする。
請求項3による熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材は、芯材の一方の面に犠牲陽極材をクラッドし、他方の面にろう材をクラッドしたアルミニウムクラッド材であって、芯材が少なくともMgを含有するアルミニウム合金で構成され、犠牲陽極材がアルミニウム純度99.9%以上の純アルミニウムで構成されることを特徴とする。
請求項4による熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材は、請求項3において、前記犠牲陽極材が、少なくともMgを含有し、AlとMgとの合計含有量が99.9%以上のアルミニウム合金で構成されることを特徴とする。
請求項5による熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材は、請求項2または4において、前記犠牲陽極材を構成するアルミニウム合金のMg含有量が0.01〜5.0%であることを特徴とする。
請求項6による熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材は、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記芯材がMg:0.01〜5.0%を含有するアルミニウム合金で構成されることを特徴とする。
本発明によれば、熱交換器とくに自動車用熱交換器のチューブ材、例えば、熱交換器と接続される配管材(押出クラッド管材)、真空ろう付けやフッ化物系フラックスやセシウム化物系フラックスを用いた不活性ガス雰囲気ろう付けにより接合されるエバポレータ、コンデンサ、ラジエータ、ヒータコア、インタークーラ、オイルクーラなどのアルミニウム合金製自動車熱交換器のチューブ材、接着、溶接、はんだ付けなどの非ろう付け方式で接続される熱交換器用チューブ材として好適に使用される熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材が提供される。
以下、本発明のアルミニウム合金クラッド材の構成について説明する。
(犠牲陽極材)
第1の実施形態は、アルミニウム純度が99.9%以上の純アルミニウムで構成する。この実施形態により、腐食の起点となるAl−Fe系化合物やAl−Si系化合物の生成が低減されて、皮膜欠陥がほとんど生じることなく表面の酸化皮膜(保護皮膜)が安定に保持されているため、腐食の発生が抑制される。一旦腐食が発生しても、カソードとして作用するマトリックス中のAl−Fe系化合物やAl−Si系化合物が少ないため、自己腐食速度が遅く、犠牲陽極材の犠牲陽極効果が長期間持続する。アルミニウム純度が99.9%未満ではその効果が十分でなく耐食性が低下する。より好ましいアルミニウム純度は99.99%以上であり、さらに好ましいアルミニウム純度は99.999%以上である。
第2の実施形態は、犠牲陽極材が、少なくともMgを含有し、MgとAlとの合計含有量が99.9%以上のアルミニウム合金で構成される。例えば、犠牲陽極材をMgを含有するAl−Mg合金で構成し、MgとAlとの合計含有量を99.9%以上とする。Mgの含有により、犠牲陽極材の表面に均一な酸化皮膜(MgO)が形成されるとともに、MgとAlとの合計含有量を99.9%以上とすることによりFeおよびSiの濃度が低くなって、Al−Fe系化合物やAl−Si系化合物の生成が低減され、且つMgO皮膜は通常のアルミニウム合金の表面に形成されるAl2 3 皮膜より防食効果に優れており、表面の酸化皮膜が保護皮膜となって安定に保持されるため、腐食の起点となる表面欠陥がほとんど存在せず、腐食の発生が抑制される。一旦腐食が発生しても、カソードとして作用するマトリックス中のAl−Fe系化合物やAl−Si系化合物が少ないため、自己腐食速度が遅くなる。
また、電位を卑にするFe、Siの濃度が低く、さらに電位を卑にするMgが添加されているため、犠牲陽極材の電位は卑に維持され、犠牲陽極効果が長期間持続する。MgとAlとの合計含有量が99.9%未満ではその効果が十分でなく耐食性が低下する。より好ましいMgとAlとの合計含有量は99.99%以上であり、さらに好ましいMgとAlとの合計含有量は99.999%以上である。
犠牲陽極材中のMgは、犠牲陽極材の表面に防食作用を有する均一な酸化皮膜(MgO)を形成し、腐食の発生を抑制するよう機能する。また、犠牲陽極材の電位を卑にし、芯材に対する犠牲陽極効果を発揮させ、芯材の孔食や隙間腐食を防止する。Mgの好ましい含有量は0.01〜5.0%の範囲であり、0.01%未満ではMgOの生成が不十分となり易く、5.0%を越えると圧延性が劣り、健全なクラッド材が製造し難くなる。
(芯材)
芯材としては少なくともMgを含有するアルミニウムまたはアルミニウム合金が適用され、芯材用アルミニウムまたはアルミニウム合金は、熱交換器において必要とされる強度に応じて選択される。一般的には、3000系(Al−Mn系)合金、より強度が要求される場合には2000系(Al−Cu系)合金、5000系(Al−Mg系)合金、6000系(Al−Mg−Si系)合金を適用することができ、これらのアルミニウム合金にMgを添加して芯材用合金とする。Mgを含有させた8000系合金を用いることもできる。
本発明においては、芯材としてMgを含有するアルミニウムまたはアルミニウム合金を適用することにより、芯材中のMgをろう付け加熱時に犠牲陽極材中に拡散させ、犠牲陽極材の表面にMgO皮膜を形成させる。犠牲陽極材中には、不純物として含まれるFe、Siの濃度がきわめて低いから、Al−Fe系化合物やAl−Si系化合物が少なく、腐食の起点となる表面欠陥がほとんど存在しないため、MgO皮膜は均一な状態に維持され、皮膜の保護作用により腐食の発生が遅延する。一旦腐食が生じても、犠牲陽極材中にはAl−Fe系化合物やAl−Si系化合物が少ないため、腐食の進行速度が遅く耐食性を維持することができる。
芯材中のMgを犠牲陽極材中に拡散させ、犠牲陽極材の表面に均一なMgO皮膜を形成させるためには、ろう付け加熱時のヒートパターンをMgの拡散係数の時間積分、∫D(t)dt(D(t)=D0 e×p{−Q/RT(t)}、D0 :振動数項(1.24×10-42 /s)、Q:活性化エネルギー(131000J/mol)、R:気体定数(8.3145J/mol・K)、T:温度(K)、t:時間(s))が9.0×10-12 (m2 )以上になるよう制御し、ろう付け時の最高到達温度を773K以上とするのが望ましい。
接合をろう付けにより行わず、接着、溶接、はんだ付けなどにより接合する場合には、アルミニウムクラッド材の最終熱処理時のヒートパターンを、Mgの拡散係数の時間積分が9.0×10-12 (m2 )以上になるように制御し、熱処理時の最高到達温度を473K以上することのが望ましい。
本発明における好ましい芯材は、少なくともMgを含有するとともに、Mn:1.5%を越え2.0%以下を含有し、Cu:0.5%を越え1.0%以下、Si:0.6%を越え1.5%以下の1種または2種を含有するMg含有Al−Mn系合金であり、この組成において、芯材の強度がより向上して薄肉化が可能となり、犠牲陽極材との電位差を大きくしてより安定して良好な耐食性を得ることができる。0.3%以下のTi、0.3%以下のZr、0.2%以下のCrが含有されてもよい。
(ろう材)
ろう材としては、通常用いられているAl−Si系合金ろう材、例えば、Si:6〜13%を含有するAl−Si系合金ろう材が使用される。熱交換器の接合を真空ろう付けによって行う場合には、Mgを含有するAl−Si−Mg系合金ろう材が適用される。これらAl−Si系合金ろう材、Al−Si−Mg系合金ろう材には、例えば、0.005〜0.1%のSr、0.2%以下のBi、0.1%以下のBe、0.001〜0.05%のIn、0.001〜0.05%のSn、1〜100ppmのNa、2%以下のFe、8%以下のZn、5%以下のCuの1種または2種以上が含有されていてもよい。
本発明のアルミニウムクラッド材は、芯材、犠牲陽極材およびろう材を構成するアルミニウム材料を、たとえば、連続鋳造により造塊し、必要に応じて均質化処理後、犠牲陽極材およびろう材の鋳塊については、それぞれ所定厚さまで熱間圧延し、ついで、芯材の鋳塊と犠牲陽極材の熱間圧延材を組み合わせ、あるいは芯材の鋳塊、犠牲陽極材の熱間圧延材、ろう材の熱間圧延材を組み合わせて、常法に従って熱間圧延によりクラッド材とし、その後冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延により所定の厚さとすることによって製造される。
以下、本発明の実施例を比較例と対比して説明する。これらの実施例は、本発明の一実施態様を示すものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
連続鋳造によって表1に示す組成を有する芯材用合金、表2に示す組成を有する犠牲陽極材用合金を造塊し、得られた鋳塊を均質化処理した。
ついで、犠牲陽極材用合金の鋳塊を所定の厚さまで熱間圧延し、得られた熱間圧延板と芯材用合金の鋳塊を組み合わせて熱間圧延した後、冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延によって厚さ0.20mmのクラッド材(調質H14)を得た。クラッド材の構成は、犠牲陽極材を0.010〜0.020mm厚さとした。
Figure 2006037137
Figure 2006037137
得られたクラッド材を試験材として、以下の方法により、犠牲陽極材の耐食性を評価した。結果を表3〜6に示す。
犠牲陽極材の耐食性:得られたクラッド材(試験材)を、単板のままフッ化物系フラックスを塗布して窒素ガス雰囲気中で600℃(材料温度)のろう付け温度に加熱した後、犠牲陽極材面について下記の条件で腐食試験を行った。
腐食液:Cl- :300ppm、SO4 2- :100ppm、Cu2+:10pm
比液量:5mL/cm2
シール:芯材面と端面をシリコン樹脂でシールした。
試験方法:88℃に加熱した腐食液中に8時間浸漬した後、冷却して25℃で16時間保持するサイクルを2か月間繰り返して、最大腐食深さを測定し、最大腐食深さ0.03mm以下を耐食性良好とした。
Figure 2006037137
Figure 2006037137
Figure 2006037137
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表3〜6にみられるように、本発明に従う試験材No.1〜65はいずれも、犠牲陽極材の腐食試験において、最大腐食深さはいずれも0.025mm以下であり、優れた耐食性をそなえている。
比較例1
連続鋳造によって表7に示す組成を有する犠牲陽極材用合金を造塊し、得られた鋳塊を均質化処理した。
ついで、犠牲陽極材用合金の鋳塊を所定の厚さまで熱間圧延し、得られた犠牲陽極材の熱間圧延板と表1のNo.A2の芯材用合金の鋳塊を組み合わせて熱間圧延した後、冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延によって厚さ0.20mmのクラッド材(調質H14)を得た。クラッド材の構成は、犠牲陽極材を0.020mm厚さとした。なお、表7において、本発明の条件を外れたものには下線を付した。
得られたクラッド材を試験材として、実施例1と同じ方法で犠牲陽極材の耐食性を評価した。結果を表8に示す。
Figure 2006037137
Figure 2006037137
表8に示すように、試験材No.66は犠牲陽極材のMgとAlとの合計含有量が低いため、また、試験材No.67は、犠牲陽極材が2%のZnを含有し、MgとAlとの合計含有量が低くなっているため、いずれも犠牲陽極材の耐食性が劣っている。

Claims (6)

  1. 芯材の少なくとも一方の面に犠牲陽極材をクラッドしたアルミニウムクラッド材であって、芯材が少なくともMgを含有するアルミニウム合金で構成され、犠牲陽極材がアルミニウム純度99.9%(質量%、以下同じ)の純アルミニウムで構成されることを特徴とする熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材。
  2. 前記犠牲陽極材が、少なくともMgを含有し、AlとMgとの合計含有量が99.9%以上のアルミニウム合金で構成されることを特徴とする請求項1記載の熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材。
  3. 芯材の一方の面に犠牲陽極材をクラッドし、他方の面にろう材をクラッドしたアルミニウムクラッド材であって、芯材が少なくともMgを含有するアルミニウム合金で構成され、犠牲陽極材がアルミニウム純度99.9%以上の純アルミニウムで構成されることを特徴とする熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材。
  4. 前記犠牲陽極材が、少なくともMgを含有し、AlとMgとの合計含有量が99.9%以上のアルミニウム合金で構成されることを特徴とする請求項3記載の熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材。
  5. 前記犠牲陽極材を構成するアルミニウム合金のMg含有量が0.01〜5.0%であることを特徴とする請求項2または4記載の熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材。
  6. 前記芯材がMg:0.01〜5.0%を含有するアルミニウム合金で構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱交換器用高耐食アルミニウムクラッド材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011085290A (ja) * 2009-10-14 2011-04-28 Furukawa-Sky Aluminum Corp 熱交換器、ならびに、当該熱交換器用管材及びフィン材
EP3213850A4 (en) * 2014-10-28 2018-06-06 UACJ Corporation Brazing furnace and brazing method for aluminum material

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