JP2006010529A - 磁性粒子分離装置および分離方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 流体中の磁性粒子を規定量分離する装置であって、前記磁性粒子を含有する流体を供給するための第一の流路101と、分離された磁性粒子を搬出するための第二の流路103と、前記第一の流路と第二の流路とが交差した交差部とを少なくとも有する流体搬送部と、前記流体搬送部の交差部に磁界を印加した時に、前記第一の流路から前記交差部に供給される規定量の前記流体中の磁性粒子を捕捉する捕捉手段105と、前記捕捉手段により捕捉された磁性粒子を、前記交差部の磁界の印加を解除して第二の流路に導入した媒体により搬出する搬出手段とを有する磁性粒子分離装置。
【選択図】 図1
Description
また、本発明は、前記磁性粒子に特異的に結合した標的物質を検出する標的物質検出装置およびそれを用いた検出方法を提供するものである。
前記検出手段から前記第一の流路に流体を再循環させる手段を有することを特徴とする。
本発明を実施するにあたり最良の構成を以下に示す。
互いに交差した、磁性粒子を含有した流体を供給する第一の流路と、分離した磁性粒子を搬出するための第二の流路による流体搬送部を持ち。前記、流路の交差部に磁性粒子を捕捉するための磁界を印加する部位を持つ。さらに流路の交差部に磁界を印加時に決まった量の磁性粒子を含んだ流体を交差部に供給されるように第一の流路での流体の供給を制御する機能を持つ。さらに、前記機能によって、規定量の磁性粒子が交差部に捕捉された後に交差部に印加した磁界を解除し、磁性粒子を排出するための流体を第二の流路の流路に供給し、交点部に捕捉した磁性粒子を排出する機能を持つ。以上が本発明の基本構成要素である。
<流体搬送部>
図1を用いて流体搬送部について説明する。図1は、本発明の磁性粒子分離装置または標的物質検出装置を構成する流体搬送部を示す概念図である。101は磁性粒子を含有した流体を供給する第一の流路である。102は磁性粒子を含有した流体の流れである。103は分離後の磁性粒子を搬出するための第二の流路である。104は分離後の磁性粒子を搬出するための流体の流れである。105は磁性粒子を102の流れから、磁性粒子を分離する磁場を印加する捕捉部である。
図2を用いて磁界印加手段について説明する。図2は、図1の第一の流路101に沿って断面を取り外部からの磁界印加の方法を示した断面図である。101は磁性粒子を含有する流体を供給する第一の流路である。105が磁界を印加することによって、流体中の磁性粒子を捕捉する捕捉部である。201は流体搬送部の力学的な骨格をなし、流路を保持する基板である。この基板の素材は、前述した流路壁面素材と同様の性質を持てば構わない。202は105の磁気的に磁性粒子を捕捉する捕捉部に磁場を集中させるための高透磁率部材である。材料の性質としては、外部磁場を掛けた際の透磁率および飽和磁束密度が高く、かつ、外部磁場を解除した際に残留磁化がほぼ0となるような、保持力の小さいフェライトのような軟磁性材料を用いることが望ましい。
本発明に用いる磁性粒子について図3を用いて説明する。図3(a)〜(d)は本発明で使用可能な磁性粒子の例を示している。共通して必要となる性質としては、粒子として、超常磁性の性質を持つことが望ましい。図3(a)〜(d)に共通して、それぞれの部位は、301は磁性体材料、302は非磁性体材料、303は標的物質捕捉体である。
図3(a)〜(d)のそれぞれに示した303の標的物質捕捉体について説明する。
まず、標的物質捕捉体は、標的物質と特異的な結合対を形成するものであれば、特に制約はない。具体的には、検体中に含まれる標的物質は、非生体物質と生体物質に大別される。非生体物質として産業上利用価値の大きいものとしては、環境汚染物質としての塩素置換数/位置の異なるPCB類、同じく塩素置換数/位置の異なるダイオキシン類、いわゆる環境ホルモンと呼ばれる内分泌撹乱物質(例:ヘキサクロロベンゼン、ペンタクロロフェノール、2,4,5−トリクロロ酢酸、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、アミトロール、アトラジン、アラクロール、ヘキサクロロシクロヘキサン、エチルパラチオン、クロルデン、オキシクロルデン、ノナクロル、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、DDT、ケルセン、アルドリン、エンドリン、ディルドリン、エンドスルファン(ベンゾエピン)、ヘプタクロル、ヘプタクロルエポキサイド、マラチオン、メソミル、メトキシクロル、マイレックス、ニトロフェン、トキサフェン、トリフルラリン、アルキルフェノール(炭素数5〜9)、ノニルフェノール、オクチノニルフェノール、4−オクチルフェノール、ビスフェノールA、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジエチル、ベンゾ(a)ピレン、2,4ージクロロフェノール、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、ベンゾフェノン、4−ニトロトルエン、オクタクロロスチレン、アルディカーブ、ベノミル、キーポン(クロルデコン)、マンゼブ(マンコゼブ)、マンネブ、メチラム、メトリブジン、シペルメトリン、エスフェンバレレート、フェンバレレート、ペルメトリン、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、フタル酸ジペンチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジプロピル)等が挙げられる。
例としては、胎児期に肝細胞で産生され胎児血中に存在する酸性糖蛋白であり、肝細胞癌(原発性肝癌)、肝芽腫、転移性肝癌、ヨークサック腫瘍のマーカーとなるα−フェトプロテイン(AFP)、肝実質障害時に出現する異常プロトロンビンであり、肝細胞癌で特異的に出現することが確認されるPIVKA−II、免疫組織化学的に乳癌特異抗原である糖蛋白で、原発性進行乳癌、再発・転移乳癌のマーカーとなるBCA225、ヒト胎児の血清、腸および脳組織抽出液に発見された塩基性胎児蛋白であり、卵巣癌、睾丸腫瘍、前立腺癌、膵癌、胆道癌、肝細胞癌、腎臓癌、肺癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌のマーカーである塩基性フェトプロテイン(BFP)、進行乳癌、再発乳癌、原発性乳癌、卵巣癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるCA15−3、膵癌、胆道癌、胃癌、肝癌、大腸癌、卵巣癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるCA19−9、卵巣癌、乳癌、結腸・直腸癌、胃癌、膵癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるCA72−4、卵巣癌(特に漿液性嚢胞腺癌)、子宮体部腺癌、卵管癌、子宮頸部腺癌、膵癌、肺癌、大腸癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるCA125、上皮性卵巣癌、卵管癌、肺癌、肝細胞癌、膵癌マーカーとなる糖蛋白であるCA130、卵巣癌(特に漿液性嚢胞腺癌)、子宮体部腺癌、子宮頸部腺癌のマーカーとなるコア蛋白抗原であるCA602、卵巣癌(特に粘液性嚢胞腺癌)、子宮頸部腺癌、子宮体部腺癌のマーカーとなる母核糖鎖関連抗原であるCA54/61(CA546)、大腸癌、胃癌、直腸癌、胆道癌、膵癌、肺癌、乳癌、子宮癌、尿路系癌等の腫瘍関連のマーカー抗原として現在、癌診断の補助に最も広く利用されている癌胎児性抗原(CEA)、膵癌、胆道癌、肝細胞癌、胃癌、卵巣癌、大腸癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるDUPAN−2、膵臓に存在し、結合組織の弾性線維エラスチン(動脈壁や腱などを構成する)を特異的に加水分解する膵外分泌蛋白分解酵素であり、膵癌、膵嚢癌、胆道癌のマーカーとなるエラスターゼ1、ヒト癌患者の腹水や血清中に高濃度に存在する糖蛋白であり、肺癌、白血病、食道癌、膵癌、卵巣癌、腎癌、胆管癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、甲状腺癌、悪性リンパ腫のマーカーとなる免疫抑制酸性蛋白(IAP)、膵癌、胆道癌、乳癌、大腸癌、肝細胞癌、肺腺癌、胃癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるNCC−ST−439、前立腺癌のマーカーとなる糖蛋白質であるγ−セミノプロテイン(γ−Sm)、ヒト前立腺組織から抽出された糖蛋白であり、前立腺組織のみに存在し、それゆえ前立腺癌のマーカーとなる前立腺特異抗原(PSA)、前立腺から分泌される酸性pH下でリン酸エステルを水解する酵素であり、前立腺癌の腫瘍マーカーとして用いられる前立腺酸性フォスファターゼ(PAP)、神経組織及び神経内分泌細胞に特異的に存在する解糖系酵素であり、肺癌(特に肺小細胞癌)、神経芽細胞腫、神経系腫瘍、膵小島癌、食道小細胞癌、胃癌、腎臓癌、乳癌のマーカーとなる神経特異エノラーゼ(NSE)、子宮頸部扁平上皮癌の肝転移巣から抽出・精製された蛋白質であり、子宮癌(頸部扁平上皮癌)、肺癌、食道癌、頭頸部癌、皮膚癌のマーカーとなる扁平上皮癌関連抗原(SCC抗原)、肺腺癌、食道癌、胃癌、大腸癌、直腸癌、膵癌、卵巣癌、子宮癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるシアリルLeX−i抗原(SLX)、膵癌、胆道癌、肝癌、胃癌、大腸癌のマーカーとなる糖鎖抗原であるSPan−1、食道癌、胃癌、直腸・結腸癌、乳癌、肝細胞癌、胆道癌、膵癌、肺癌、子宮癌のマーカーであり、特に他の腫瘍マーカーと組み合わせて進行癌を推測し、再発予知・治療経過観察として有用である単鎖ポリペプチドである組織ポリペプタイド抗原(TPA)、卵巣癌、転移性卵巣癌、胃癌、大腸癌、胆道系癌、膵癌、肺癌のマーカーとなる母核糖鎖抗原であるシアリルTn抗原(STN)、肺の非小細胞癌、特に肺の扁平上皮癌の検出に有効な腫瘍マーカーであるシフラ(cytokeratin;CYFRA)、胃液中に分泌される蛋白消化酵素であるペプシンの2種(PG I・PG II)の不活性型前駆体であり、胃潰瘍(特に低位胃潰瘍)、十二指腸潰瘍(特に再発、難治例)、ブルンネル腺腫、ゾーリンガーエリソン症候群、急性胃炎のマーカーとなるペプシノゲン(PG)、組織障害や感染により、血漿中で変化する急性相反応蛋白であり、急性心筋梗塞等により心筋に壊死が起こると、高値を示すC−反応性蛋白(CRP)、組織障害や感染により、血漿中で変化する急性相反応蛋白である血清アミロイドA蛋白(SAA)、主に心筋や骨格筋に存在する分子量約17500のヘム蛋白であり、急性心筋梗塞、筋ジストロフィー、多発性筋炎、皮膚筋炎のマーカーとなるミオグロビン、心不全の病態把握に有用である、32のアミノ酸からなる心室由来の脳性利尿性ペプチドであるBNP、同様に、心房由来の利尿性ペプチドであるANP、骨格筋,心筋の可溶性分画を中心に存在し、細胞の損傷によって血液中に遊出する酵素であって、急性心筋梗塞、甲状腺機能低下症、進行性筋ジストロフィー症、多発性筋炎のマーカーとなるクレアチンキナーゼ(CK)(骨格筋由来のCK−MM型,脳,平滑筋由来のCK−BB型,心筋由来のCK−MB型の3種のアイソザイム及びミトコンドリア・アイソザイムや免疫グロブリンとの結合型CK(マクロCK))、横紋筋の薄いフィラメント上でトロポニンI,Cとともにトロポニン複合体を形成し,筋収縮の調節に関与している分子量39,000の蛋白であり、横紋筋融解症、心筋炎、心筋梗塞、腎不全のマーカーとなるトロポニンT、骨格筋・心筋いずれの細胞にも含まれる蛋白であり,測定結果の上昇は骨格筋,心筋の障害や壊死を意味するため、急性心筋梗塞症、筋ジストロフィー、腎不全のマーカーとなる心室筋ミオシン軽鎖I、また、近年ストレスマーカーとして注目されてきているクロモグラニンA、チオレドキシン、8−OHdG、コルチゾール等も含まれる。
「抗体」、或いは「免疫グロブリン」は、任意の免疫グロブリンクラスのメンバーであり得、任意のヒトのクラス(IgG、IgM、IgA、IgDおよびIgE)を含み、本発明においては、IgGクラスの誘導体がより好ましい。
分離装置について、図4を用いて説明する。401〜404は、外部のポンプユニットに接続するためのポンプ接続ポートである。401は磁性粒子供給用ポンプ接続部(供給)、402は磁性粒子供給用ポンプ接続部(吸引)、403は磁性粒子搬出用ポンプ接続部(供給)、404は磁性粒子搬出用ポンプ接続部(吸引)である。
実施例1
まず第1の実施例として、検体中の標的物質を磁性粒子によって、捕捉し、磁性粒子ごと回収する装置について図5を用いて説明する。
まず、流体搬送部は、図5の標的物質捕捉分離装置を用いた。図5の501は標的物質を含んだ検体を供給するポート(ポンプ接続部)である。502は、磁性粒子を含んだ、捕捉試薬の供給用のポートである。503は、検体と捕捉試薬を反応するための反応流路である。504は、反応流路中で捕捉試薬と検体の反応を促進するための微弱な磁界印加手段である。第一の流路101は、反応後の検体と捕捉試薬の混合液の搬送流路となる。105は、磁界により、磁性粒子を捕捉する捕捉領域である。第二の流路103は、捕捉分離後、磁性粒子を搬出するための流路である。505は、磁性粒子を搬出するための流体を供給するための供給ポートである。506は、磁性粒子を搬出するための吸引ポートである。507は、反応との検体と捕捉試薬の混合液の廃液を排出するための吸引ポートである。
本実施例に用いる標的物質捕捉試薬の製造方法について説明する。本実施例では、標的物質として、ヒトミオグロビンを対象とする。磁性体微粒子には、ダイナルバイオテック社のダイナビーズM−270 Epoxyを用いる。本ビーズ溶液と、ヒトミオグロビンと特異的に結合する、抗ヒトミオグロビンマウスモノクローナル抗体溶液とを混合し、一晩インキュベートする。インキュベート後に磁石にて、磁性体微粒子を捕捉した状態で、0.1%のTween20(商品名、キシダ化学より購入、界面活性剤)を含んだ、リン酸バッファ溶液にて洗浄する。洗浄後、磁石を外し、0.1%Tween20を含んだ、リン酸バッファ溶液に攪拌分散させることにより捕捉試薬が得られる。
上記の手段で製造した、捕捉試薬を図5の捕捉試薬供給ポート502に接続されたシリンジポンプに導入する。検体供給ポート501に接続されたシリンジポンプにヒトミオグロビンを含んだ検体、例えばヒト血清を導入する。接続部(供給)505に接続されたシリンジポンプにリン酸バッファ溶液を導入する。それ以外のシリンジポンプは、空の状態としておく。分離手順としては、105の磁性粒子捕捉部に磁界を印加し、その状態で、501、502のシリンジポンプを駆動し、捕捉試薬および検体液を導入する。同時に507に接続したシリンジポンプを検体供給ポート501および捕捉試薬供給ポート502により導入する流量の合計に対応する流量で吸引を行う。
第2の実施例として、検体中の未知の物質を捕捉・分離し、検出部位で検出する例を示す。
図6の標的物質検出装置を用いて、本実施例の検出装置について説明する。
601は検体供給ポート、602は捕捉試薬供給ポート、603は標識試薬供給ポート、604は外気に対して開放非開放を切り替えられる外気弁接続部である。605は、磁性粒子搬出用ポンプ接続部(供給)、606は磁性粒子供給用ポンプ接続部(吸引)、607はバッファ供給用ポンプ接続部(供給)、608は廃液ポンプ接続部(吸引)である。609は反応領域である。この反応領域は、磁性粒子を保持できるように、磁界の印加の有無を切り替え可能な、磁界印加手段を持っている。610は検出領域であり光学的な検出が可能になっている。この検出領域についても磁性粒子を保持できるように、磁界の印加の有無を切り替え可能な、磁界印加手段を持っている。611は再循環流路となっており、検出領域から反応領域に流体を戻すことが可能になっている。本流路の製造方法は、実施例と同一の方法で作成することが可能であるためここでは説明を省略する。
本実施例に用いる標的物質捕捉試薬の製造方法について説明する。本実施例では、標的物質として、ヒトインスリンを対象とする。磁性体微粒子には、ダイナルバイオテック社のダイナビーズM−270 Epoxyを用いる。本ビーズ溶液と、ヒトインスリンのα鎖と特異的に結合する、抗ヒトインスリンαサブユニットマウスモノクローナル抗体溶液とを混合し、一晩インキュベートする。インキュベート後に磁石にて、磁性体微粒子を捕捉した状態で、0.1%のTween20(界面活性剤)を含んだ、リン酸バッファ溶液にて洗浄する。洗浄後、磁石を外し、0.1%Tween20を含んだ、リン酸バッファ溶液に攪拌分散させることにより捕捉試薬が得られる。
本実施例に用いる標的物質標識試薬の製造方法について説明する。前述したように本実施例では、標的物質として、ヒトインスリンを対象としている。標識試薬は、捕捉試薬が認識しないヒトインスリンのβ鎖と特異的に結合する、抗ヒトインスリンβサブユニットマウスモノクローナル抗体溶液を用いる。この抗体をFITCにより蛍光標識する。FITC標識には、Prove社のFluoreporter FITC Protein Labeling Kitを用いて行う。反応チューブに200uLの抗体溶液を入れ、1Mの重炭酸ソーダpH9.0を20uL加える。これにDMSOで溶解した10mg/mLのFITC色素を40uL加えて、室温遮光下で1時間攪拌する。さらに、未反応のFITCを分離するために、スピンカラムを用いて、混合液を遠心分離し、FITC標識化した抗体をチューブに集める。以上により、標識試薬が得られる。
まず、604の外気開放バルブを開放にした状態で、検体供給ポート601よりヒトインスリンを含んだ検体液、例えばヒト血漿と、捕捉試薬供給ポート602より捕捉試薬と、標識試薬供給ポート603より標識試薬を609の反応領域に注入し、捕捉試薬、検体中のインスリン、標識試薬の複合体を形成させる。609の反応領域の前記複合体を含んだ混合液を、反応領域609を開放状態で606の吸引ポンプにより105の捕捉領域に導入する。この際、捕捉部105には磁界を印加し、通過する混合液中の捕捉試薬、インスリン、標識試薬の複合体を捕捉する。規定量の混合液が捕捉部105を通過後に606の吸引ポンプを停止し、604の外気弁を閉鎖させる。
102 流体の流れ
103 第二の流路
104 流体の流れ
105 捕捉部
201 流路を保持する基板
202 高透磁率部材
203 非高透磁率部材
204 保護膜
205 磁界印加用電磁石
301 磁性材料
302 非磁性体材料
303 標的物質捕捉体
401 磁性粒子供給用ポンプ接続部(供給)
402 磁性粒子供給用ポンプ接続部(吸引)
403 磁性粒子搬出用ポンプ接続部(供給)
404 磁性粒子搬出用ポンプ接続部(吸引)
501 検体供給ポート
502 捕捉試薬供給ポート
503 反応流路部
504 反応促進用磁界印加手段
505 磁性粒子搬出用ポンプ接続部(供給)
506 磁性粒子搬出用ポンプ接続部(吸引)
507 磁性粒子供給用ポンプ接続部(吸引)
601 検体供給ポート
602 捕捉試薬供給ポート
603 標識試薬供給ポート
604 外気弁接続部
605 磁性粒子搬出用ポンプ接続部(供給)
606 磁性粒子供給用ポンプ接続部(吸引)
607 バッファ供給用ポンプ接続部(供給)
608 廃液ポンプ接続部(吸引)
609 反応領域
610 検出領域
611 再循環流路
Claims (6)
- 流体中の磁性粒子を規定量分離する装置であって、前記磁性粒子を含有する流体を供給するための第一の流路と、分離された磁性粒子を搬出するための第二の流路と、前記第一の流路と第二の流路とが交差した交差部とを少なくとも有する流体搬送部と、前記流体搬送部の交差部に磁界を印加した時に、前記第一の流路から前記交差部に供給される規定量の前記流体中の磁性粒子を捕捉する捕捉手段と、前記捕捉手段により捕捉された磁性粒子を、前記交差部の磁界の印加を解除して第二の流路に導入した媒体により搬出する搬出手段とを有することを特徴とする磁性粒子分離装置。
- 流体中の標的物質を検出する装置であって、標的物質と特異的に結合する機能を有する磁性粒子に流体中の標的物質を結合させる手段と、前記標的物質と結合した磁性粒子を含有する流体を供給するための第一の流路と、分離された前記標的物質と結合した磁性粒子を搬出するための第二の流路と、前記第一の流路と第二の流路とが交差した交差部とを少なくとも有する流体搬送部と、前記流路の交差部に磁界を印加した時に、前記第一の流路から前記交差部に供給される規定量の前記流体中の標的物質と結合した磁性粒子を捕捉するための捕捉手段と、前記捕捉手段により捕捉された標的物質と結合した磁性粒子を、前記交差部の磁界の印加を解除して第二の流路に導入した媒体により搬出する搬出手段と、前記搬出手段により搬出された磁性粒子に結合した標的物質量を検出する検出手段とを有することを特徴とする標的物質検出装置。
- 前記規定量は前記検出領域の感度領域にあわせて制御されることを特徴とする請求項2記載の標的物質検出装置。
- 前記検出手段から前記第一の流路に流体を再循環させる手段を有することを特徴とする請求項2または3記載の標的物質検出装置。
- 流体中の磁性粒子を規定量分離する方法であって、前記磁性粒子を含有する流体を供給するための第一の流路と、分離された磁性粒子を搬出するための第二の流路とが交差した流路の交差部に磁界を印加し、前記交差部に第一の流路から磁性粒子を含有する流体を供給し、規定量の前記流体中の磁性粒子を捕捉する工程と、前記捕捉された磁性粒子を、前記交差部の磁界の印加を解除して第二の流路から導入された媒体により搬出する工程とを有することを特徴とする磁性粒子分離方法。
- 流体中の標的物質を検出する方法であって、標的物質と特異的に結合する機能を有する磁性粒子に流体中の標的物質を結合させる工程と、前記標的物質と結合した磁性粒子を含有する流体を供給するための第一の流路と、分離された前記標的物質と結合した磁性粒子を搬出するための第二の流路とが交差した交差部に磁界を印加し、前記交差部に第一の流路から標的物質と結合した磁性粒子を含有する流体を供給し、規定量の前記流体中の標的物質と結合した磁性粒子を捕捉する工程と、前記捕捉された標的物質と結合した磁性粒子を、前記交差部の磁界の印加を解除して第二の流路から導入された媒体により搬出する工程と、前記搬出された磁性粒子に結合した標的物質量を検出する工程とを有することを特徴とする標的物質検出方法。
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