JP2006009705A - 電磁式燃料噴射弁の組付時における燃料噴射量調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電磁式燃料噴射弁の組付時に、ばね受け部材の固定コア内での軸方向位置を定めて燃料噴射量を調整するにあたり、切粉の発生による品質の低下および歩留りの悪化を回避する。
【解決手段】組付時に燃料噴射量を調整するにあたり、少なくとも弁座部材10とは分離した状態にある固定コア22にその後方側からばね受け部材27を仮圧入する第1の工程と、固定コア22へのばね受け部材27の仮圧入によって発生した切粉を除去するために固定コア22の両端からの洗浄を実行する第2の工程と、戻しばね23および弁組立体17を固定コア22との間に配置せしめるようにして弁座部材10を固定コアに磁性円筒体9を介して結合するとともにコイル組立体24で固定コア22を囲繞した状態で燃料噴射量を確認しつつ固定コア22内で微小量動かすようにばね受け部材27を最終的に圧入処理する第3の工程とを順次実行する。
【選択図】 図3
【解決手段】組付時に燃料噴射量を調整するにあたり、少なくとも弁座部材10とは分離した状態にある固定コア22にその後方側からばね受け部材27を仮圧入する第1の工程と、固定コア22へのばね受け部材27の仮圧入によって発生した切粉を除去するために固定コア22の両端からの洗浄を実行する第2の工程と、戻しばね23および弁組立体17を固定コア22との間に配置せしめるようにして弁座部材10を固定コアに磁性円筒体9を介して結合するとともにコイル組立体24で固定コア22を囲繞した状態で燃料噴射量を確認しつつ固定コア22内で微小量動かすようにばね受け部材27を最終的に圧入処理する第3の工程とを順次実行する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、電磁式燃料噴射弁の組付時に、ばね受け部材の固定コア内での軸方向位置を定めて燃料噴射量を調整する方法の改良に関する。
円筒状の固定コアにばね受け部材が圧入され、固定コアの前端に後端が対向する可動コアおよび弁体が同軸に結合されて成る弁組立体とばね受け部材との間に戻しばねが縮設されるようにした電磁式燃料噴射弁が、たとえば特許文献1等で既に知られている。
特開2003−314399号公報
ところで、ばね受け部材の固定コア内での軸方向位置を変化させると、ばね受け部材および弁組立体間に縮設される戻しばねのばね荷重が変化し、それに応じて電磁式燃料噴射弁からの燃料噴射量も変化するので、燃料噴射量を調整するには固定コア内でのばね受け部材の軸方向位置を変化させることが必要であり、上記特許文献1等で開示される従来の電磁式燃料噴射弁では、固定コアの後方を開放した状態を除いて電磁式燃料噴射弁をほぼ組立てた状態で、ばね受け部材の固定コア内への圧入位置を変化させながら燃料噴射量を確認し、所望の燃料噴射量が得られるようにばね受け部材の位置を定めた後、電磁式燃料噴射弁にその先端側から洗浄液を流す逆洗浄工程で、切粉を除去するようにしている。
しかるに、ばね受け部材の固定コアへの圧入によって生じた切粉を前記逆洗浄工程で確実に除去することは困難であり、品質の低下および歩留りの悪化を招いている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、切粉の発生による品質の低下および歩留りの悪化を回避して電磁式燃料噴射弁の組付時の燃料噴射量調整を行い得るようにした電磁式燃料噴射弁の組付時における燃料噴射量調整方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ボビンにコイルが巻装されて成るコイル組立体で囲繞されるとともに磁性円筒体が同軸に結合される円筒状の固定コアに、軸方向に延びる一条のスリットを有して横断面形状が略C形に形成される円筒状のばね受け部材が軸方向位置を調節可能として圧入され、前記磁性円筒体の前端に同軸に結合される弁座部材に設けられる弁座に着座可能な弁体ならびに前記固定コアの前端に後端が対向する可動コアが同軸に結合されて成る弁組立体と、前記ばね受け部材との間に、前記戻しばねが縮設され、前記固定コアおよびばね受け部材内には、固定コアの後端側から流入する燃料を流通させる燃料通路が形成される電磁式燃料噴射弁の組付時に、前記ばね受け部材の固定コア内での軸方向位置を定めて燃料噴射量を調整するにあたり、少なくとも前記弁座部材とは分離した状態にある前記固定コアにその後方側から前記ばね受け部材を仮圧入する第1の工程と、固定コアへのばね受け部材の仮圧入によって発生した切粉を除去するために固定コアの両端からの洗浄を実行する第2の工程と、前記戻しばねおよび弁組立体を固定コアとの間に配置せしめるようにして弁座部材を前記固定コアに前記磁性円筒体を介して結合するとともに前記コイル組立体で固定コアを囲繞した状態で燃料噴射量を確認しつつ固定コア内で微小量動かすように前記ばね受け部材を最終的に圧入処理する第3の工程とを順次実行することを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、第2の工程終了後に、前記固定コアの前方側から前記戻しばねを前記ばね受け部材の前端に当接させるようにして組付けることを特徴とする。
さらに請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に加えて、第3の工程での前記ばね受け部材の微小圧入量を100μm以下とすることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、電磁式燃料噴射弁の組付け時に、第1の工程で少なくとも弁座部材とは分離した状態にある固定コアに後方側からばね受け部材を仮圧入し、その仮圧入で生じた切粉を第2の工程での固定コアの両端からの洗浄で除去するようにしており、必要とされる圧入量の大部分を仮圧入でまかなうようにすることで、ばね受け部材の圧入によって生じ得る切粉の大分を両端が開放した状態にある固定コアの両端からの洗浄で容易に除去することができる。しかも第3の工程では、弁組立体を開閉作動可能とした状態で燃料噴射量を確認しつつ固定コア内で微小量動かすようにばね受け部材を最終的に圧入処理するものであり、このばね受け部材の最終的な圧入処理では切粉は殆ど発生することはない。したがって電磁式燃料噴射弁の組付時に切粉の発生による品質の低下および歩留りの悪化を回避して燃料噴射量を調整することが可能となる。
また請求項2記載の発明によれば、戻しばねを固定コアの前方側から組付けるようにしているので、戻しばねの組付け経路に段差がないようにして組付効率の向上を図ることができる。
さらに請求項3記載の発明によれば、ばね受け部材がその最終的な圧入処理によって100μm以下の極めて微小な量だけ動くので、燃料噴射量調整時に切粉の発生を確実に抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図6は本発明の一実施例を示すものであり、図1は電磁式燃料噴射弁の縦断面図、図2はばね受け部材の仮圧入を説明するための縦断面図、図3はばね受け部材の仮圧入後の洗浄を説明するための縦断面図、図4は戻しばね、弁組立体および弁座部材の組付けを説明するための縦断面図、図5は燃料噴射量調整を説明するための縦断面図、図6は最終的な洗浄を説明するための縦断面図である。
先ず図1において、図示しないエンジンに燃料を噴射するための電磁式燃料噴射弁は、前端に弁座13を有する弁ハウジング8内に前記弁座13に着座する方向にばね付勢される弁体20が収容される弁部5と、前記弁座13から離座させる側に前記前記弁体20を駆動する電磁力を発揮し得るコイル組立体24が前記弁ハウジング8に連設されるソレノイドハウジング25内に収容されるソレノイド部6と、前記コイル組立体24のコイル30に連なる接続端子38…を臨ませるカプラ40を一体に有して少なくとも前記コイル組立体24および前記ソレノイドハウジング25を埋封せしめた合成樹脂製の被覆部7とを備える。
弁ハウジング8は、磁性金属により形成される磁性円筒体9と、該磁性円筒体9の前部に圧入状態での溶接によって液密に結合される弁座部材10とで構成される。弁座部材10は、その後端部を磁性円筒体9の前端部に嵌合した状態で、磁性円筒体9に溶接されるものであり、この弁座部材10には、その前端面に開口する燃料出口孔12と、該燃料出口孔12の内端に連なるテーパ状の弁座13と、前記弁体20をガイドするようにして前記弁座13の後端大径部に連なるガイド孔14とが同軸に設けられる。また弁座部材10の前端には、燃料出口孔12に通じる複数の燃料噴孔15…を有する鋼板製のインジェクタプレート16が液密に全周溶接される。
ソレノイド部6は、円筒状の可動コア18と、該可動コア18に対向する円筒状の固定コア22と、可動コア18を固定コア22から離反させる側に付勢するばね力を発揮する戻しばね23と、戻しばね23のばね力に抗して可動コア18を固定コア22側に吸引する電磁力を発揮することを可能としつつ弁ハウジング8の後部および固定コア22を囲繞するように配置されるコイル組立体24と、弁ハウジング8に前端部が連設されるようにしてコイル組立体24を囲むソレノイドハウジング25とを備える。
弁ハウジング8内の後部には、前記可動コア18が摺動可能に嵌合されており、前記弁座13に着座して燃料出口孔12を閉鎖し得る前記弁体20に可動コア18が同軸に連接されることによって弁組立体17が構成される。この実施例では、前記可動コア18と、該可動コア18に一体に連なる弁軸19と、該弁軸19の前端に一体に形成される弁体20とで弁組立体17が構成され、この弁組立体17には、弁ハウジング8内に通じる通孔21が前端を閉じた有底状にして同軸に形成され、弁組立体17は弁体20を弁座13に着座させる側に戻しばね23により付勢される。
弁ハウジング8における磁性円筒体9の後端は、ステンレス鋼等の非磁性金属により横断面円形に形成される非磁性部材としての非磁性円筒体26を介して前記固定コア22の前端に同軸に結合されるものであり、磁性円筒体9の後端は非磁性円筒体26の前端に突き合わせ溶接され、非磁性円筒体26の後端は、固定コア22の前端部を非磁性円筒体26に嵌合せしめた状態で固定コア22に溶接される。
固定コア22は、前記コイル組立体24よりも後方に延びる延長筒部22cを一体に有して円筒状に形成されるものであり、この固定コア22には、小径孔51と、該小径孔51よりも大径にして小径孔51の後方に配置される大径孔52と、小径孔51および大径孔52間を結ぶテーパ孔53とが同軸に設けられる。
固定コア22の小径孔51には、軸方向に延びる一条のスリット27aを有して略C字状の横断面形状を有するばね受け部材27が、軸方向位置を調整可能として同軸に圧入されるものであり、前記戻しばね23は、ばね受け部材27および可動コア18間に介装される。
筒状の可動コア18の後端部内周には、可動コア18が固定コア22に直接接触することを回避すべく、非磁性材料から成るリング状のストッパ28が可動コア18の後端面から固定コア22側にわずかに突出するようにして圧入される。またコイル組立体24は、弁ハウジング8の後部、非磁性円筒体26および固定コア22を囲繞するボビン29にコイル30が巻装されて成るものである。
ソレノイドハウジング25は、コイル組立体24の弁部5側端部に対向する環状の端壁31aを一端に有してコイル組立体24を囲繞する円筒状にして磁性金属により形成される磁性枠31と、前記固定コア22の後端部から半径方向外方に張出してコイル組立体24の弁部5とは反対側の端部に対向するフランジ部22aとから成るものであり、フランジ部22aは磁性枠31の他端部に磁気的に結合される。しかも磁性枠31における端壁31aの内周には、前記弁ハウジング8における磁性円筒体9を嵌合せしめる嵌合筒部31bが同軸に設けられており、ソレノイドハウジング25は、その嵌合筒部31bに弁ハウジング8を嵌合せしめることで弁ハウジング8に連設される。
固定コア22がその後部に有する大径孔52には燃料フィルタ34が装着される。しかも固定コア22およびばね受け部材27には、可動コア18の通孔21に通じる燃料通路35が形成される。
被覆部7は、ソレノイドハウジング25およびコイル組立体24だけでなく、ソレノイドハウジング25およびコイル組立体24間の間隙を満たしつつ、弁ハウジング8の一部および入口筒33の大部分を埋封せしめるように形成されるものであり、ソレノイドハウジング25の磁性枠31には、コイル組立体24のボビン29に一体に形成される腕部29aをソレノイドハウジング25外に配置するための切欠き部36が設けられる。
前記被覆部7には、前記コイル組立体24におけるコイル30の両端に連なる接続端子38…を臨ませるカプラ40が一体に設けられるものであり、前記接続端子38の基端は前記腕部29aに埋設されており、前記コイル30のコイル端30a…が接続端子38…に溶接される。
ところで、被覆部7は、ソレノイドハウジング25を覆うとともに前記カプラ40の一部を構成する第1樹脂成形層7aと、第1樹脂成形層7aを覆う第2樹脂成形層7bとから成る。カプラ40の中間部から先端側で第1樹脂成形層7aは第2樹脂成形層7bによって覆われることはなく外部に露出されており、また入口筒33の後部は第2樹脂成形層7bで覆われることなく外部に露出されており、さらに弁ハウジング8の後部に対応する部分で第1樹脂成形層7aの一部は第2樹脂成形層7bによって覆われることはなく外部に露出されている。而してカプラ40の中間部および弁ハウジング8の後部に対応する部分での第1樹脂成形層7aには、第2樹脂成形層7bの端部を係合せしめる無端状の係合溝48,49が形成され、入口筒33の中間部外周には、第2樹脂成形層7bの端部を係合せしめる無端状の係合溝50が設けられる。すなわち第2被覆部7bの端部は第1被覆部7aおよび入口筒33に凹凸係合されることになる。
非磁性円筒体26の前端は可動コア18の一部を囲繞するようにして、弁ハウジング8における磁性円筒体9の後端に突き合わせ溶接により同軸に結合され、非磁性円筒体26の後部には、前端を可動コア18の後端に対向させる固定コア22の前部が嵌合、固定される。
固定コア22の前部には、前方に臨む環状の段部43を外周側に形成する小径嵌合部22bが同軸に設けられており、この小径嵌合部22bが、非磁性円筒体26の中間部内面に密接するようにして、段部43を非磁性円筒体26の後端に当接させるまで非磁性円筒体26の後部に嵌合され、その状態で、溶接により固定コア22が非磁性円筒体26に固定される。
可動コア18の中間部には、磁性円筒体9の後部内周面に摺接するガイド部18aが設けられ、弁体20には、弁座部材10の内周面すなわちガイド孔14に摺動可能に嵌合されるジャーナル部20aが設けられている。
このような電磁式燃料噴射弁の燃料噴射量は、戻しばね23のばね力すなわち固定コア22内でのばね受け部材27の軸方向位置を、電磁式燃料噴射弁の組付時に定めることにより調整されるものであり、その燃料噴射量の調整にあたっては、先ず図2で示すように、弁座部材10とは分離した状態にある固定コア22にその後方側からばね受け部材27を仮圧入する第1の工程を実行する。
而してこの実施例では、非磁性円筒体26を介して磁性円筒体9が結合された固定コア22に、固定コア22を囲繞するようにしてソレノイドハウジング25内に収容されるコイル組立体24を組付け、さらにコイル組立体24のコイル30に連なる接続端子38…を臨ませるカプラ40を一体に有してコイル組立体24およびソレノイドハウジング25を被覆部7で埋封せしめた状態で、固定コア22にばね受け部材27を仮圧入する第1の工程を実行する。
次の第2の工程では、図3で示すように、固定コア22へのばね受け部材27の仮圧入によって発生した切粉を除去するために固定コア22の両端からの洗浄を実行する。
第2の工程の洗浄終了後には第3の工程を実行するものであり、この第3の工程では、先ず図4で示すように、戻しばね23および弁組立体17を固定コア22との間に配置せしめるようにして、インジェクタプレート16が固着された弁座部材10を固定コア22に磁性円筒体9を介して結合する。この状態ではコイル組立体24で固定コア22が囲繞された状態にあり、この状態で、図5で示すように、燃料噴射量を確認しつつ固定コア22内で微小量動かすようにばね受け部材27を最終的に圧入処理する。
しかも第2の工程終了後の第3の工程実行時には、固定コア22の前方側から戻しばね23をばね受け部材27の前端に当接させるようにして組付けるものであり、また第3の工程でのばね受け部材27の微小圧入量は100μm以下である。
第3の工程終了後には、必要であれば、図6で示すように、弁座部材10側から洗浄液を流して最終的な洗浄を行い、その後、燃料フィルタ34を固定コア22の大径孔52に装着することで電磁式燃料噴射弁の組付が完了する。
次にこの実施例の作用について説明すると、電磁式燃料噴射弁の組付け時に、第1の工程で少なくとも弁座部材10とは分離した状態にある固定コア22に後方側からばね受け部材27を仮圧入し、その仮圧入で生じた切粉を第2の工程での固定コア22の両端からの洗浄で除去するようにしており、必要とされる圧入量の大部分を仮圧入でまかなうようにすることで、ばね受け部材27の圧入によって生じ得る切粉の大分を両端が開放した状態にある固定コア22の両端からの洗浄で容易に除去することができる。
しかも第3の工程では、弁組立体17を開閉作動可能とした状態で燃料噴射量を確認しつつ固定コア22内で微小量動かすようにばね受け部材27を最終的に圧入処理するものであり、このばね受け部材27の最終的な圧入処理では切粉は殆ど発生することはない。したがって電磁式燃料噴射弁の組付時に切粉の発生による品質の低下および歩留りの悪化を回避して燃料噴射量を調整することが可能となる。
また第2の工程終了後に、固定コア22の前方側から戻しばね23をばね受け部材27の前端に当接させるようにして組付けるので、戻しばね23の組付け経路に段差がないようにして組付効率の向上を図ることができる。
さらに第3の工程でばね受け部材27がその最終的な圧入処理によって動くのは100μm以下の極めて微小量であるので、燃料噴射量調整時に切粉の発生を確実に抑制することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
9・・・磁性円筒体
10・・・弁座部材
13・・・弁座
17・・・弁組立体
18・・・可動コア
20・・・弁体
22・・・固定コア
23・・・戻しばね
24・・・コイル組立体
27・・・ばね受け部材
27a・・・スリット
29・・・ボビン
30・・・コイル
35・・・燃料通路
10・・・弁座部材
13・・・弁座
17・・・弁組立体
18・・・可動コア
20・・・弁体
22・・・固定コア
23・・・戻しばね
24・・・コイル組立体
27・・・ばね受け部材
27a・・・スリット
29・・・ボビン
30・・・コイル
35・・・燃料通路
Claims (3)
- ボビン(29)にコイル(30)が巻装されて成るコイル組立体(24)で囲繞されるとともに磁性円筒体(9)が同軸に結合される円筒状の固定コア(22)に、軸方向に延びる一条のスリット(27a)を有して横断面形状が略C形に形成される円筒状のばね受け部材(27)が軸方向位置を調節可能として圧入され、前記磁性円筒体(9)の前端に同軸に結合される弁座部材(10)に設けられる弁座(13)に着座可能な弁体(20)ならびに前記固定コア(22)の前端に後端が対向する可動コア(18)が同軸に結合されて成る弁組立体(17)と、前記ばね受け部材(27)との間に戻しばね(23)が縮設され、前記固定コア(22)およびばね受け部材(27)内には、固定コア(22)の後端側から流入する燃料を流通させる燃料通路(35)が形成される電磁式燃料噴射弁の組付時に、前記ばね受け部材(27)の固定コア(22)内での軸方向位置を定めて燃料噴射量を調整するにあたり、少なくとも前記弁座部材(10)とは分離した状態にある前記固定コア(22)にその後方側から前記ばね受け部材(27)を仮圧入する第1の工程と、固定コア(22)へのばね受け部材(27)の仮圧入によって発生した切粉を除去するために固定コア(22)の両端からの洗浄を実行する第2の工程と、前記戻しばね(23)および弁組立体(17)を固定コア(22)との間に配置せしめるようにして弁座部材(10)を前記固定コア(22)に前記磁性円筒体(9)を介して結合するとともに前記コイル組立体(24)で固定コア(22)を囲繞した状態で燃料噴射量を確認しつつ固定コア(22)内で微小量動かすように前記ばね受け部材(27)を最終的に圧入処理する第3の工程とを順次実行することを特徴とする電磁式燃料噴射弁の組付時における燃料噴射量調整方法。
- 第2の工程終了後に、前記固定コア(22)の前方側から前記戻しばね(23)を前記ばね受け部材(27)の前端に当接させるようにして組付けることを特徴とする請求項1記載の電磁式燃料噴射弁の組付時における燃料噴射量調整方法。
- 第3の工程での前記ばね受け部材(27)の微小圧入量を100μm以下とすることを特徴とする請求項1または2記載の電磁式燃料噴射弁の組付時における燃料噴射量調整方法。
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Legal Events
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