JP2006005999A - モータコイルの成形装置および成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータのスロット内の高占積化およびコイルエンド部のコンパクト化を両立させたモータコイルの成形装置および成形方法を提供すること。
【解決手段】本発明の成形装置は,外径成形型41および内径成形型42によりコイルエンド部を径方向に圧縮成形する。また,外径成形型44および内径成形型45によりコイルエンド部を挟み込んだ状態で,軸方向成形型43によりコイルエンド部を軸方向に圧縮成形する。すなわち,径方向への圧縮成形とともに軸方向への圧縮成形を行う。これにより,モータコイルのはみ出しを確実に抑制し,モータ全体のコンパクト化を図ることができる。
【選択図】 図8
【解決手段】本発明の成形装置は,外径成形型41および内径成形型42によりコイルエンド部を径方向に圧縮成形する。また,外径成形型44および内径成形型45によりコイルエンド部を挟み込んだ状態で,軸方向成形型43によりコイルエンド部を軸方向に圧縮成形する。すなわち,径方向への圧縮成形とともに軸方向への圧縮成形を行う。これにより,モータコイルのはみ出しを確実に抑制し,モータ全体のコンパクト化を図ることができる。
【選択図】 図8
Description
本発明は,モータコイルの成形装置および成形方法に関する。さらに詳細には,モータのスロット内の高占積化およびコイルエンド部のコンパクト化を両立させたモータコイルの成形装置および成形方法に関するものである。
従来から,モータの組み立て方法として,モータの固定子スロットに多相のコイルを複数回に分けて挿入する方法が知られている。さらに,固定子スロット内の占積率を高めるために,モータコイルのコイルエンド部を外周側に成形(以下,「拡張成形」とする)する方法が知られている(例えば,特許文献1)。この方法では,固定子スロットに挿入されたモータコイルのコイルエンド部を外周側に押し広げることで,次に挿入されるモータコイルの挿入性を向上させている。
また,コイルエンド部を圧縮成形することにより,コイルエンド部の占積率を高め,モータ全体のコンパクト化を図る方法が知られている(例えば,特許文献2)。この方法では,テーパ状の外径成形型による圧縮成形と,テーパ状の内径成形型による圧縮成形とを組み合わせている。
特開平11−27889号公報
特開2002−272047号公報
しかしながら,前記した圧縮成形方法には,次のような問題があった。すなわち,特許文献1に開示されているようなコイルエンド部を拡張成形する方法は,コイルエンド部が径方向の外周側に拡大してしまい,コイルエンド部が大型化してしまう。そのため,モータのコンパクト化の妨げとなってしまう。
また,特許文献2に開示されているような方法によりコイルエンド部を圧縮成形する場合,外周側に押し広げられたコイルエンド部の外形寸法を小さくすることが困難である。つまり,拡張成形後のコイルエンド部が成形型内に収まりきらないことがある。そのため,コイルエンド部を確実に圧縮することができず,かえってコイルエンド部を押し広げてしまうことがある。また,収まりきらなかったモータコイルを圧縮成形時に破傷させてしまうおそれがある。従って,両者の技術を組み合わせ,固定子スロット内の高占積率化およびコイルエンド部のコンパクト化を両立させることは困難であった。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,モータのスロット内の高占積化およびコイルエンド部のコンパクト化を両立させたモータコイルの成形装置および成形方法を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされたモータコイルの成形方法は,固定子コアのスロットに巻回されたモータコイルの成形方法であって,モータコイルのコイルエンド部を径方向に圧縮成形することが可能な一対の第1成形型により,コイルエンド部の幅がコイルエンド部の最終形状の幅より狭くなるようにコイルエンド部を圧縮成形する第1成形工程と,第1成形工程にて圧縮成形した後に,一対の第2成形型を,コイルエンド部の径方向の内径側および外径側に配置し,その状態で,コイルエンド部を軸方向に圧縮成形することが可能な第3成形型により,コイルエンド部を最終形状に圧縮成形する第2成形工程とを含んでいる。
すなわち,本発明のモータコイルの成形方法では,まず,第1成形工程にてモータコイルのコイルエンド部をコイルエンド部の径方向に圧縮成形している。これにより,コイルエンド部の幅は,コイルエンド部の最終形状の幅より狭くなる。またそれに伴って,コイルエンド部の高さは,コイルエンド部の最終形状の高さより高くなる。なお,ここでいう最終形状とは,本成形方法によって最終的に成形されるコイルエンド部の形状のことであり,第2成形工程直後のコイルエンド部の形状のことである。
そして,本発明のモータコイルの成形方法では,第1成形工程にてコイルエンド部を径方向に圧縮成形した後,第2成形工程にてそのコイルエンド部を軸方向に圧縮成形している。この軸方向の圧縮成形の際,一対の第2成形型を,コイルエンド部を挟んで径方向の内外に対向するように配置する。すなわち,第2成形型によってコイルエンド部を挟み込む。このとき,第2成形型の間隔は,コイルエンド部の最終形状の幅と同等である。すなわち,第2成形型は,コイルエンド部の最終形状の縁辺に沿って配置される。なお,第2成形型の配置時には,コイルエンド部の幅が最終形状の幅より狭いため,モータコイルを構成する導電線を引っ掛けることなく,コイルエンド部全体を確実に挟み込むことができる。そして,第2成形型および第3成形型によって最終形状に圧縮成形される。
すなわち,本発明のモータコイルの成形方法では,第1成形工程にて外周方向に広がったコイルエンド部を一旦径方向の所定の位置に集めている。そして,その状態で第2成形工程にて軸方向から圧縮成形している。これにより,径方向への広がりが抑制されるとともにコイルエンド部全体が確実に圧縮成形される。よって,所望の形状のコイルエンド部を確実に成形することができる。
また,本発明の第1成形工程では,コイルエンド部を固定子コアから離れるほどその幅が狭いテーパ形状となるように成形することとするとよりよい。コイルエンド部をテーパ形状に成形すると,第2成形工程にて第2成形型を配置する際の,コイルの引っ掛け等の不具合を抑制することができる。
また,本発明のモータコイルの成形装置は,固定子コアのスロットに巻回されたモータコイルのコイルエンド部を成形するモータコイルの成形装置であって,径方向に移動可能に設けられ,モータコイルのコイルエンド部を径方向に圧縮成形する一対の第1成形型と,コイルエンド部を挟んで径方向に対向するように配置される一対の第2成形型と,軸方向に移動可能に設けられ,前記第2成形型に挟まれたコイルエンド部を軸方向に圧縮成形する第3成形型とを有するものである。
すなわち,本発明のモータコイルの成形装置では,径方向に移動可能な第1成形型によりモータコイルのコイルエンド部をコイルエンド部の径方向に圧縮成形することができる。具体的には,コイルエンド部の幅がコイルエンド部の最終形状の幅より狭くなるように圧縮成形する。それに伴って,圧縮成形後のコイルエンド部の高さがコイルエンド部の最終形状の高さより高くなる。また,モータコイルの成形装置では,軸方向に移動可能な第3成形型によりモータコイルのコイルエンド部を軸方向に圧縮成形することができる。軸方向への圧縮成形時には,一対の第2成形型を,径方向に圧縮成形済みのコイルエンド部に対して径方向の内外に配置する。そして,その状態で,第3成形型によりそのコイルエンド部を圧縮成形する。これにより,所望の形状のコイルエンド部を成形することができる。この軸方向への圧縮成形の際,第2成形型は,コイルエンド部の最終形状の幅と同等の間隔となるように配置される。その際,第1成形型にてコイルエンド部の幅を最終形状の幅よりも狭くすることにより,第2成形型にてモータコイルを引っ掛けることなくコイルエンド部全体を確実に挟み込むことができる。これにより,径方向への広がりが抑制されるとともにコイルエンド部全体を確実に圧縮成形することができる。
また,本発明の第1成形型は,コイルエンド部を外径側から内径側に向けて押圧する第1外径成形部と,コイルエンド部を内径側から外径側に向けて押圧する第1内径成形部とによって一対をなしている。そして,第1外径成形部は,固定子コアから離れるほど内径が小さいこととするとよりよい。また,第1内径成形部は,固定子コアから離れるほど外径が大きいこととするとよりよい。これにより,第1外径成形部と第1内径成形部とによって圧縮成形されたコイルエンド部は,固定子コアから離れるほどその幅が狭くなる。すなわち,コイルエンド部の形状がテーパ形状になる。そのため,第2成形型に挟み込む際の,導電線の引っ掛け等の不具合が抑制される。
また,本発明の第3成形型は,その縁辺部が軸方向に突起した形状であり,その先端部の第2成形型側の曲率径がモータコイルを構成する導電線の径の1/3から1/4までの範囲内であることとするとよりよい。さらに,第2成形型側でない側の曲率半径がモータコイルを構成する導電線の径の1から2倍の範囲内であることとするとよりよい。これにより,第3成形型にて圧縮成形する際,導電線が第2成形型と第3成形型との隙間に挟み込まれることが抑制される。そのため,導電線への応力集中による導電線の皮膜の破傷が抑制される。
本発明によれば,外周側に拡張成形されたコイルエンド部を径方向に圧縮成形した後,軸方向に圧縮成形を行っている。これにより,コイルエンド部の圧縮成形時におけるモータコイルのはみ出しを確実に抑制し,コイルエンド部のコンパクト化を確実に図ることができる。よって,モータのスロット内の高占積化およびコイルエンド部のコンパクト化を両立させたモータコイルの成形装置および成形方法が実現されている。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお,本実施例は,ハイブリッド車,電気自動車等に搭載される車両駆動用モータ用のコイルのコイル成形装置およびコイル成形方法に本発明を適用したものである。
まず,モータコイルの挿入方法について,図1ないし図6を基に説明する。図1の下図は,固定子コア1を軸方向から見た図であり,図1の上図は,図1の下図のA−A断面を示す断面図である。なお,図2ないし図6も同様の構成である。
本形態では,あらかじめ所定の銅線を巻回して成形したモータコイルを3相分(以下,それぞれのコイルを「第1コイル」,「第2コイル」,「第3コイル」とする。)用意する。そして,これらのモータコイルを順次,所定の固定子スロットに挿入する。本形態のモータの固定子コア1には,図1に示すようにモータコイルを挿入する固定子スロット21,22,23が設けられている。そして,各固定子スロットは,固定子スロット21が第1コイルに,固定子スロット22が第2コイルに,固定子スロット23が第3コイルにそれぞれ対応している。
まず,固定子コア1をコイル挿入装置の所定の保持台に設置する。そして,図2に示すように固定子コア1の固定子スロット21に第1コイル31を挿入する。第1コイル31の挿入直後は,図2の下図に示すように第1コイル31によって他の固定子スロットが覆い隠された状態になっている。すなわち,第1コイル31が固定子スロット22および固定子スロット23を塞いだ状態になっている。
次に,図3に示すように次に挿入すべき第2コイルの挿入スペースを確保するため,第1コイル31のコイルエンド部を固定子コア1の外周側に押し広げる。すなわち,第1コイル31のコイルエンド部の拡張成形を行う。これにより,図3の下図に示すように固定子スロット22および固定子スロット23が露出した状態になる。すなわち,第2コイルの挿入スペースが確保される。
次に,図4に示すように固定子コア1の固定子スロット22に第2コイル32を挿入する。第2コイル32の挿入直後は,図4の下図に示すように第2コイル32が第1コイル31を跨ぎ,さらに第2コイル32によって固定子スロット23が覆い隠された状態になっている。すなわち,第2コイル32が固定子スロット23を塞いだ状態になっている。
次に,図5に示すように次に挿入すべき第3コイルの挿入スペースを確保するため,第2コイル32のコイルエンド部を固定子コア1の外周側に押し広げる。すなわち,第2コイル32のコイルエンド部の拡張成形を行う。これにより,図5の下図に示すように固定子スロット23が露出した状態になる。すなわち,第3コイルの挿入スペースが確保される。
次に,図6に示すように固定子コア1の固定子スロット23に第3コイル33を挿入する。第3コイル33の挿入後は,図6の下図に示すように第3コイル33が第1コイル31および第2コイル32を跨ぎ,さらにすべての固定子スロット内にそれぞれ対応するモータコイルが挿入された状態になっている。これにより,モータコイルの挿入が終了する。
モータコイルの挿入後,第1コイル31および第2コイル32のコイルエンド部が拡張成形されているため,コイルエンド部が径方向の外周側に拡張された状態となっている。そこで,コイルエンド部のコンパクト化を図るために,拡張成形されたコイルエンド部の圧縮成形を行う。
続いて,モータコイルのコイルエンド部の成形装置について,図7ないし図8を基に説明する。本形態の成形装置は,図7に示すように外径成形型41と,内径成形型42とを有している。そして,外径成形型41および内径成形型42は,一対の成形型であり,径方向に対向するように設けられている。また,外径成形型41は,図7の下図に示すように分割可能(分割タイプ)に設けられており,径方向(図7中の矢印方向)に移動可能になっている。そして,コイルエンド部の成形時に径方向の内側に向かって移動し,コイルエンド部をその外径側から押さえ込むことができる。一方,内径成形型42も,図7の下図に示すように分割可能(分割タイプ)に設けられており,径方向に移動可能になっている。そして,コイルエンド部の成形時に径方向の外側に向かって移動し,コイルエンド部をその内径側から押さえ込むことができる。すなわち,本形態の成形装置は,外径成形型41が外径側から,内径成形型42が内径側からそれぞれコイルエンド部を押さえ込むことにより,コイルエンド部を径方向に圧縮成形することができる。
また,外径成形型41は,図7の上図に示すように圧縮成形後のコイルエンド部が固定子コア1に近いほどその幅が大きくなるように所定の角度(テーパ角度)が設けられている。また,内径成形型42にも同様に所定の角度が設けられている。なお,本形態のテーパ角度は,外径成形型41,内径成形型42ともに5度程度である。
さらに,本形態の成形装置は,図8に示すように軸方向成形型43と,外径成形型44と,内径成形型45とを有している。軸方向成形型43は,コイルエンド部の最終形状に沿ったリング形状であり,軸方向(図8中の矢印方向)に移動可能になっている。
また,軸方向成形型43は,縁辺部分が軸方向に突起した形状(以下,突起した部分を「エッジ部」とする)となっている(図8の上図のD参照)。なお,コイルエンド部の成形時,軸方向成形型43と外径成形型44とのクリアランスは極めて小さい。また,軸方向成形型43のエッジ部の先端は,図9に示すように丸みをおびている。具体的に,外径成形型44と接するエッジ部の曲率径Raは,銅線径の1/3〜1/4倍の範囲内となっている。また,軸方向成形型43のうち,コイルエンド部の角部に接する部位の曲率径Rbは,銅線径の1〜2倍の範囲内となっている。なお,内径成形型45と接するエッジ部も同様である。
また,外径成形型44および内径成形型45は,一対の成形型であり,径方向に対向するように設けられている。また,外径成形型44は,その内径がコイルエンド部の最終形状の外径と同等である。一方,内径成形型45は,その外径がコイルエンド部の最終形状の内径と同等である。そして,外径成形型44と内径成形型45とは,その間隔がコイルエンド部の最終形状の幅と同等となるように設けられている。また,外径成形型44および内径成形型45は,分割不可(一体タイプ)に設けられており,軸方向に移動可能になっている。そして,外径成形型44と内径成形型45とは,所定の保持台に設置されたコイルエンド部を挟み込むように配置される。
軸方向成形型43は,コイルエンド部が外径成形型44と内径成形型45とで挟み込まれた状態で,外径成形型44と内径成形型45との間を固定子コア1に向かって移動する。これにより,コイルエンド部を軸方向から押さえ込むことができる。すなわち,本形態のモータコイルの成形装置は,軸方向成形型43によりコイルエンド部を軸方向に圧縮成形することができる。
続いて,本形態の成形装置を利用したコイルエンド部の成形方法について説明する。本形態では,コイルエンド部をまとめて径方向に圧縮した後,その状態から軸方向に圧縮する。
具体的には,まず,所定の保持台にモータコイル巻回済みの固定子コア1(図6参照)を設置する。このとき,外径成形型41は分離した状態であり,コイルエンド部よりも径方向の外側(図7の下図の41(a))に位置している。一方,内径成形型42は接合した状態であり,コイルエンド部よりも径方向の内側(図7の下図の42(a))に位置している。なお,図7の下図の破線Xは,圧縮成形前のコイルエンド部の外径を示している。
次に,外径成形型41が径方向の内側(図7の41(b)の位置)に,内径成形型42が径方向の外側(図7の42(b)の位置)にそれぞれ移動し,コイルエンド部を圧接する。すなわち,図7に示すように外径成形型41が外径側から,内径成形型42が内径側からそれぞれ径方向にコイルエンド部を押さえ込む。これにより,コイルエンド部が径方向に圧縮成形される。つまり,拡張成形されたコイルエンド部が径方向の所定の位置に集められる。
なお,この径方向への圧縮成形時には,コイルエンド部の幅が最終形状の幅より狭くなるように成形される。つまり,外形成形型41により,コイルエンド部の外径を最終形状の外径よりも小さくなるように成形している。従って,径方向への圧縮成形後のコイルエンド部の外径は,外径成形型44の内径よりも小さい。また,内径成形型42により,コイルエンド部の内径を最終形状の内径よりも大きくなるように成形している。従って,径方向への圧縮成形後のコイルエンド部の内径は,内径成形型45の外径よりも大きい。これに伴って,コイルエンド部の高さは,コイルエンド部の最終形状の高さより高くなる。
また,外径成形型41および内径成形型42にはテーパ角度が設けられていることから,圧縮成形後のコイルエンド部はテーパ形状になっている。圧縮成形後,外径成形型41は径方向の外側に,内径成形型42は径方向の内側にそれぞれ退避する。
次に,外径成形型44および内径成形型45がそれぞれ固定子コア1側に移動する。このとき,コイルエンド部の幅が最終形状の幅より狭いことから,コイルエンド部全体が外径成形型44と内径成形型45との間に収容される。これにより,図8に示すようにコイルエンド部全体が外径成形型44と内径成形型45との間に挟み込まれた状態となる。なお,軸方向成形型43は,コイルエンド部よりも軸方向の外側(図8の上図の43(a))に位置している。そして,この状態で,軸方向成形型43を軸方向の固定子コア1側(図8の43(b)の位置)に移動させることにより,コイルエンド部が高圧で圧縮成形される。これにより,コイルエンド部が最終形状に圧縮成形される。
以上詳細に説明したように本形態のモータコイルの成形装置では,まず,外径成形型41および内径成形型42によりコイルエンド部を径方向に圧縮成形することとしている。これにより,コイル挿入時に外側に押し広げられたコイルエンド部の径を縮小している。その後,外径成形型44および内径成形型45によりコイルエンド部を挟み込み,その状態で,軸方向成形型43によりコイルエンド部を軸方向に圧縮成形することとしている。すなわち,拡張成形によって径方向にはみ出したコイルエンド部を所定の場所に集めた後,コイルエンド部全体を覆って再度圧縮成形を行っている。これにより,拡張成形されたモータコイルのはみ出しを確実に抑制し,モータ全体のコンパクト化を確実に図ることができる。従って,モータのスロット内の高占積化およびコイルエンド部のコンパクト化を両立させるモータコイルの成形装置および成形方法が実現している。
また,外径成形型41および内径成形型42は分割タイプとなっている。そのため,これらの成形型は,径方向への移動が可能である。従って,成形後のコイルエンド部の外径寸法あるいは内径寸法の自由度が高い。つまり,コイルエンド部の外径を最終形状の外径よりも小さく,さらにコイルエンド部の内径を最終形状の内径よりも大きくすることができる。このようにコイルエンド部の幅を最終形状の幅より小さくすることにより,外径成形型44および内径成形型45をコイルエンド部の縁辺に沿って配置する際,成形型とコイルエンド部とが干渉しない。従って,銅線の噛み込み等による銅線皮膜の破傷のおそれがない。
また,外径成形型44および内径成形型45は,外径成形型41および内径成形型42と異なり一体タイプである。そのため,銅線が割れ目に挟み込まれたり,割れ目からはみ出すおそれがない。さらに,分割タイプと比較して,強度および剛性が高い。よって,高圧成形に適している。よって,コイルエンド部をコンパクト化する上で有効である。
また,外径成形型41および内径成形型42は,コイルエンド部との圧接面がテーパ状をなしている。そのため,圧縮成形後のコイルエンド部は,固定子コア1に近づくほどその幅が大きくなるようなテーパ形状になる。よって,軸方向への圧縮成形時,コイルの引っ掛けを抑制することができる。
また,図9に示したように軸方向成形型43のエッジ部に所定の角Raおよび角Rbを設けることとしている。具体的には,角Raを銅線径の1/3〜1/4倍の範囲内としている。また,角Rbを銅線径の1〜2倍の範囲内としている。これは,角Raを銅線径の1/3倍より大きくしてしまうと,外径成形型44と軸方向成形型43との隙間に銅線が挟み込まれてしまい,銅線の皮膜を破傷させてしまうおそれがあるためである。一方,角Rbを銅線径の1倍より小さくしてしまうと,銅線への荷重集中によって銅線の皮膜を破傷させてしまうおそれがあるためである。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,実施の形態では,モータコイルを3回に分けて挿入するモータに本発明を適用しているが,これに限るものではない。すなわち,モータコイルを同心状に複数回に分けて挿入するモータであれば適用可能である。
また,本実施の形態では,車両駆動用モータ用のコイルについてコイルエンド部の成形を行っているが,これに限るものではない。例えば,家電製品用モータに利用されるコイルエンド部の成形装置に本発明を適用してもよい。
1 固定子コア
21 固定子スロット
22 固定子スロット
23 固定子スロット
31 第1コイル
32 第2コイル
33 第3コイル
41 (分割タイプの)外径成形型
42 (分割タイプの)内径成形型
43 軸方向成形型
44 (一体タイプの)外径成形型
45 (一体タイプの)内径成形型
21 固定子スロット
22 固定子スロット
23 固定子スロット
31 第1コイル
32 第2コイル
33 第3コイル
41 (分割タイプの)外径成形型
42 (分割タイプの)内径成形型
43 軸方向成形型
44 (一体タイプの)外径成形型
45 (一体タイプの)内径成形型
Claims (8)
- 固定子コアのスロットに巻回されたモータコイルの成形方法において,
モータコイルのコイルエンド部を径方向に圧縮成形することが可能な一対の第1成形型により,コイルエンド部の幅がコイルエンド部の最終形状の幅より狭くなるようにコイルエンド部を圧縮成形する第1成形工程と,
前記第1成形工程にて圧縮成形した後に,一対の第2成形型を,コイルエンド部の径方向の内径側および外径側に配置し,その状態で,コイルエンド部を軸方向に圧縮成形することが可能な第3成形型により,コイルエンド部を最終形状に圧縮成形する第2成形工程とを含むことを特徴とするモータコイルの成形方法。 - 請求項1に記載するモータコイルの成形方法において,
前記第1成形工程では,コイルエンド部を固定子コアから離れるほどその幅が狭いテーパ形状となるように成形することを特徴とするモータコイルの成形方法。 - 固定子コアのスロットに巻回されたモータコイルのコイルエンド部を成形するモータコイルの成形装置において,
径方向に移動可能に設けられ,モータコイルのコイルエンド部を径方向に圧縮成形する一対の第1成形型と,
コイルエンド部を挟んで径方向に対向するように配置される一対の第2成形型と,
軸方向に移動可能に設けられ,前記第2成形型に挟まれたコイルエンド部を軸方向に圧縮成形する第3成形型とを有することを特徴とするモータコイルの成形装置。 - 請求項3に記載するモータコイルの成形装置において,
前記第1成形型は,
コイルエンド部を外径側から内径側に向けて押圧する第1外径成形部と,
コイルエンド部を内径側から外径側に向けて押圧する第1内径成形部とによって一対をなすことを特徴とするモータコイルの成形装置。 - 請求項4に記載するモータコイルの成形装置において,
前記第1外径成形部は,固定子コアから離れるほど内径が小さいことを特徴とするモータコイルの成形装置。 - 請求項4または請求項5に記載するモータコイルの成形装置において,
前記第1内径成形部は,固定子コアから離れるほど外径が大きいことを特徴とするモータコイルの成形装置。 - 請求項3から請求項6に記載するモータコイルの成形装置において,
前記第2成形型は,
内径がコイルエンド部の最終形状の外径と同一であり,コイルエンド部の径方向の外側に配置される第2外径成形部と,
外径がコイルエンド部の最終形状の内径と同一であり,コイルエンド部の径方向の内側に配置される第2内径成形部とによって一対をなすことを特徴とするモータコイルの成形装置。 - 請求項3から請求項7のいずれか1つに記載するモータコイルの成形装置において,
前記第3成形型は,その縁辺部が軸方向に突起した形状であり,その先端部の曲率径がモータコイルを構成する導電線の径の1/3から1/4までの範囲内であることを特徴とするモータコイルの成形装置。
Priority Applications (1)
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JP2004177886A JP2006005999A (ja) | 2004-06-16 | 2004-06-16 | モータコイルの成形装置および成形方法 |
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CN114552913A (zh) * | 2022-02-17 | 2022-05-27 | 江西赣核能源有限公司 | 电枢绕组的绕制成型模具及方法 |
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