JP2006073706A - 太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】 太陽電池素子に反りがある状態で太陽電池モジュールの製造工程を進めていくと、その工程中のたとえば減圧下で押圧するラミネートなどで太陽電池素子が割れが発生しやすくなり、その歩留りが低下する。
【解決手段】 透光性基板と裏面シートの間に充填材で封止し、接続タブにより電気的に接続した複数の太陽電池素子を配置した太陽電池モジュールにおいて、前記接続タブが銅とコバールと銅又は銅とインバーと銅から成る3層クラッド材から成っておりかつ、その略全面にハンダコートする。
【選択図】 図3
【解決手段】 透光性基板と裏面シートの間に充填材で封止し、接続タブにより電気的に接続した複数の太陽電池素子を配置した太陽電池モジュールにおいて、前記接続タブが銅とコバールと銅又は銅とインバーと銅から成る3層クラッド材から成っておりかつ、その略全面にハンダコートする。
【選択図】 図3
Description
本発明は太陽電池モジュールに関するものであり、とくに太陽電池素子同士を電気的に接続するための接続タブを改良し、これによって、その信頼性や製造歩留りを向上させた太陽電池モジュールに関するものである。
太陽電池素子は単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板を用いて作製することが多く、太陽電池素子自体、物理的衝撃に弱い構造体である。さらに野外に太陽電池を取り付けた場合に、雨などから保護する必要がある。
一方、太陽電池素子1枚では、発生する電気出力が小さく、そのために複数の太陽電池素子を直並列に接続して、実用的な電気出力が取り出せる構造にしている。
このような必要性から、接続タブを用いて、複数の太陽電池素子を電気的に接続し、そして、これら複数の太陽電池素子を、透光性基板と、エチレンビニルアセテート共重合体(EVA)などを主成分とする充填材でもって封入し、太陽電池モジュールとしている。
このような太陽電池モジュールの基本構造である太陽電池素子を図8により説明する。
同図は太陽電池素子の断面の構造の一例を示すものであり、この太陽電池素子1によれば、2はシリコン基板であり、このシリコン基板2の一主面に受光面側電極3を形成し、他方の主面に裏面側電極4を形成している。
これら受光面側電極3および裏面側電極4は、銀ペーストをスクリーンプリント法などにより形成する。
また、これらの電極3、4の表面は、その保護と接続タブを取り付けやすくするために、そのほぼ全面にわたりハンダコートされる。
上記シリコン基板2を単結晶や多結晶により構成した場合、たとえば厚み0.3〜0.4mm程度、寸法が150mm角程度の基板となる。
このシリコン基板の内部には、ボロンなどのP型不純物を多く含んだP層とリンなどのN型不純物を多く含んだN層が接しているPN接合(不図示)が形成されている。また、シリコン基板の裏面側のほぼ全面にはアルミニウムなどのP型不純物を高濃度に含有した高濃度P層5が形成されている。
上記構成の太陽電池素子1においては、シリコン基板2に対し高濃度P層5を形成したことで、その基板裏面側の高濃度P層5の収縮が発生し、これにより、太陽電池素子1は、その裏面側が収縮し、受光面側が延びるように反るという課題がある。
とくに、最近の太陽電池モジュールに使用される太陽電池素子1においては、そのコストダウンのために、太陽電池素子1の基板2がより薄くなる傾向にあり、さらに太陽電池素子1の一枚の縦横の寸法も大きくなる傾向があり、これらに起因して、かかる反りはより顕著である。
また、太陽電池モジュールにおいては、複数の太陽電池素子1を導電性の接続タブを用いて電気的に接続している。
このような接続タブは、通常、厚さ0.1〜1.0mm程度、幅2〜8mm程度の銅箔の全面をハンダコートしたものを所定の長さに切断して用いている。
この太陽電池素子の電極と、隣接する太陽電池素子の電極とを、接続タブを用いて、ハンダ付けにより接続する際には、太陽電池素子の電極上に接続タブを配置し、接続タブを太陽電池素子の電極にピンなどで押しつけた状態で、熱風やランプよる加熱で両者のハンダを溶融させ、太陽電池素子の電極と接続タブとをハンダ付けしている(特許文献1の従来の技術参照)。
特開平11−312820号公報
上述のように、太陽電池素子の電極に接続タブをハンダ付けすることにおいては、受光面側電極3に接続タブをハンダ付けする条件(ハンダ付け時の温度や時間等)と、裏面側電極4に接続タブをハンダ付けする条件との間で、双方にわずかな差が出ており、これにより、接続タブのハンダ付け前後で太陽電池素子の上記の反りがさらに大きくなることがあった。
とくに、最近の太陽電池モジュールにおいては、環境面への配慮から、ハンダに鉛が実質的に含まれないものを使用する傾向にあり、この鉛が実質的に含まれないハンダを使用した場合では、そのハンダの物性からハンダ付け温度が高くなり、これにより、上記のような接続タブのハンダ付け前後において、太陽電池素子の上記のような反りの程度がさらに大きくなっていた。
このように太陽電池素子の高濃度P層の収縮による反りに加え、タブ付け後に発生する反りがある状態で、太陽電池モジュールの製造工程を進めていくと、その工程中にて、たとえば減圧下で押圧するラミネートなどで太陽電池素子の割れが発生しやすくなり、その結果、その製造歩留りが低下したり、クラックが発生しやすくなっていた。
本発明は上記事情に鑑みて完成されたものであり、その目的は太陽電池素子の反り具合を改善して、高信頼性・高品質な太陽電池モジュールを提供することにある。
本発明の他の目的はクラックの発生を防いで、製造歩留りを向上させ、低コスト化を達成した太陽電池モジュールを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、透光性基板と裏面シートの間に充填材で封止し、接続タブにより電気的に接続した複数の太陽電池素子を配置した太陽電池モジュールにおいて、前記接続タブが銅層とコバール層と銅層から成る3層クラッド材から成り、あるいは銅層とインバー層と銅層から成る3層クラッド材から成り、さらにこの接続タブの両主面に対し、その略全面にわたってハンダコートしたことを特徴とする。
本発明の他の太陽電池モジュールは、前記3層クラッド材における一方の銅層と他の銅層との間にて、厚みが異なっていることを特徴とする。
銅金属の熱膨張係数は16.7×10−6であり、シリコン金属の熱膨張係数は2.6×10−6である。
銅金属はシリコン金属較べて大きな熱膨張係数であるが、そこで、銅層とコバール層と銅層から成る3層クラッド材(各層の層厚比率を1:1:1の場合)にしたことで、熱膨張係数は12.6×10−6になる。
一方、銅層とインバー層と銅層から成る3層クラッド材(各層の層厚比率を1:1:1の場合)にしたことで、熱熱膨張率は11.2×10−6となる。
このような構成の3層クラッド材にしたことで、熱熱膨張率が銅層に較べて小さくなる。しかも、双方の3層クラッド材とも良好な電気伝導度とハンダ付け性を備えている。
本発明のかかる構成の3層クラッド材を、太陽電池素子を接続するための接続タブに使用することにより、接続タブを取り付けた後の太陽電池素子の反りについて、その大きさを銅材のみの接続タブより低減することができる。
さらに本発明によれば、3層クラッド材の一方の銅層と他の銅層との間にて、厚みが異なる構造にするのが望ましく、これにより、上述の接続タブを取り付ける前の太陽電池素子の裏面側の高濃度P層の収縮による反りを、タブ付け後に矯正することができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
(例1)
図1は本発明に係る太陽電池素子を、接続タブを用いて、二つの太陽電池素子を直列に接続した状態を示し、とくに受光面側から観た場合の一例である。
図1は本発明に係る太陽電池素子を、接続タブを用いて、二つの太陽電池素子を直列に接続した状態を示し、とくに受光面側から観た場合の一例である。
図2は本発明に係る太陽電池素子を、接続タブを用いて、二つの太陽電池素子を直列に接続した状態の断面の一例を示す。
図1および図2において、11は接続タブ、12aおよび12bは太陽電池素子、13は太陽電池素子の受光面側バスバー電極、14はフィンガー電極、15は裏面側バスバー電極を示す。
太陽電池素子12a、12bは、上述のように単結晶や多結晶のシリコン基板で作られている。さらにそのシリコン基板の受光面側および裏面側には受光面側電極、裏面側電極が形成されている。
すなわち、これら受光面側と裏面側には、銀ペーストをスクリーンプリント法などにより、バスバー電極とフィンガー電極がそれぞれ形成されている。また、これらの電極表面は、その保護と接続タブを取り付けやすくするために、そのほぼ全面にわたりハンダコートされる。
この受光面側のフィンガー電極14によれば、幅0.1〜0.2mm程度で、太陽電池素子の辺に平行に、光生成キャリヤーを収集するため多数本形成され、同様に裏面側にもフィンガー電極が形成される。
受光面側バスバー電極13と裏面側バスバー電極15については、収集されたキャリヤーを集電するが、さらに接続タブを取り付けるために幅が2mm程度あり、そして、フィンガー電極14と垂直に交わるように2〜3本程度形成される。
また、接続タブ11については、つぎのような構成である。
幅は太陽電池素子12a、12bへのハンダ付け時に接続タブ11自身により太陽電池素子12a、12bの受光面に影を作らないように、バスバー電極13の幅と同じか、それ以下にするとよい。
さらに接続タブ11の長さは、受光面側バスバー電極13と裏面側バスバー電極15のほぼ全てに重なるようにする。
一般的な150mm角の多結晶シリコン太陽電池素子を使用する場合、接続タブ11の幅は1〜3mm程度、その長さは150〜250mm程度である。接続タブ11が受光面側バスバー電極13と裏面側バスバー電極15のほぼ全てに重なるようにするのは、その抵抗成分を少なくするためである。
さらに本発明に係る接続タブ11によれば、その構造は下記のとおりである。
接続タブが銅層とコバール層と銅層から成る3層クラッド材から成っている。
もしくは、銅層とインバー層と銅層から成る3層クラッド材から成る。
図3は本発明に係る接続タブとして使用する3層クラッド材の横断面の構造を示す。
同図において、20は上層の銅部分(銅層)、21はコバール層またはインバー層から成る部分、22は下層の銅部分(銅層)、23、24は前記ハンダコートであるハンダ層を示す。
上記コバール層を成すコバール材は、Fe−29%Ni−17%Coの組成を持つ合金である。
他方のインバー層を成すインバール材は、Fe−36%Niの組成を持つ合金である。
また、これらのコバール材やインバー材は、低熱膨張金属として知られており、その好ましい比率における許容度は±10%である。
本発明に係る3層クラッド材においては、上層の銅部分20/コバール又はインバーから成る部分21/下層の銅部分22の層厚比率は、発明者等の種々の実験の結果、(3/1/3)又は(1/1/1)又は(1/6/1)程度の比率であって、その範囲内に規定するのが好適である。
すなわち、銅層20、22:コバール層(インバー層)21=3:1〜1:6に規定すると、反りをもっとも優位に解消されるという点でよい。
また、これら3層クラッド材の全体の厚みである総厚については、0.1〜1.0mmにすると、反りをもっとも優位に解消されるという点でよい。
上層20および下層21の銅部分の比率が中間層のコバール又はインバーから成る部分21に対して(3/1/3)を超えて大きくなると、その熱膨張率から太陽電池素子の接続タブとしてハンダ付けしたときに、その反りを抑える効果が期待できない場合がある。
また、上層20および下層21の銅部分の比率が中間層のコバール又はインバーから成る部分21に対して(1/6/1)より小さくなると、その比率未満であると、その電気抵抗が大きくなり、接続タブとして使用したときに、この部分の抵抗成分の増加により、その太陽電池モジュールの出力が低下する傾向にある。
また、3層クラッド材の総厚が0.1mm未満であると、層厚比率を、どのようにしても太陽電池素子の反りを抑える効果と太陽電池モジュールの出力を低下させないという双方の点を満足させることができない。
さらに総厚が1.0mmを超えると、太陽電池モジュールの製造工程で減圧下で押圧するラミネートにおいて、その接続タブの厚みのため太陽電池素子が割れたり、クラックが入ったりして太陽電池モジュールが不良となることがある。
本発明によれば、このような3層クラッド材に対し、さらにメッキやディッピングにより片面約20〜70μm程度のハンダ層23、24を形成する。
このハンダ層は表面の銅の酸化などにより点状にコートできない部分や切り出した場合の端面を除き、その表面、裏面の略全面にコートするとよい。
かくして本発明によれば、上記のような3層クラッド材にハンダコートしたものを、接続タブ11として使用することにより、その熱膨張率の低さより接続タブを取り付けた後の太陽電池素子の反りの大きさを銅のみの接続タブより低減することができる。
さらに主面が銅であるため、ハンダ付け性が良く、現状の銅のみを使用した接続タブを取り付ける装置を改造や大きな条件変更等する必要なく使用できる。
つぎに本発明の他の実施例を述べる。
(例2)
図4は本発明に係る別の接続タブとして使用する3層クラッド材の断面部の構造を示すものである。
図4は本発明に係る別の接続タブとして使用する3層クラッド材の断面部の構造を示すものである。
同図において、25は上層の銅部分(銅層)、26はコバール又はインバーから成る部分(コバール層又はインバー層)、27は下層の銅部分(銅層)、28、29はハンダ層を示す。
そして、本例によれば、図4に示すように、この3層クラッド材の上層の銅部分25と下層の銅部分27の銅の厚みが異なっていることを特徴とする。たとえば、下層の銅部分27の銅部分の厚みが上層の銅部分25の厚みより厚くなっている。
この例の接続タブを用いた事例を図5に示す。
同図は、上記の3層クラッド材の上層の銅部分25と下層の銅部分27の銅部分の厚みが異なっており、上記の下層の銅部分27の銅部分の厚みが上層の銅部分25の厚みより厚くなっているものを接続タブとして使用して、太陽電池素子を直列に接続した状態の断面を示すものである。
図5において、12a、12bは太陽電池素子であり、13は太陽電池素子の受光面側バスバー電極、15は裏面側バスバー電極である。
また、30は上記の3層クラッド材の上層の銅部分25と下層の銅部分27の銅の厚みが異なっている接続タブである。図4と同様に、この接続タブ30の25は上層の銅部分、27は下層の銅部分を示す。
ここにおいて、太陽電池素子12a、12bは、上述のように、その裏面側の高濃度P層の収縮により裏面側が収縮し、受光面側が延びるように反りやすいが、これに対し、本発明における太陽電池素子12a、12bの接続タブによる接続においては、3層クラッド材の、下層の銅部分27の厚みが上層の銅部分25の厚みより厚くなっている接続タブ30を使用し、さらに図5に示すように太陽電池素子12a、12bの受光面側のバスバー13に、厚みの厚い下層の銅部分27の銅部分がハンダ付けにより接続すると共に、同じ太陽電池素子12a、12bの裏面側のバスバー15には、隣接する太陽電池素子の受光面側バスバー電極に接続されている接続タブ30の厚みの薄い下層の銅部分25の銅部分がハンダ付けにより接続されるように構成している。
よって、このように反っている太陽電池素子12a、12bを凸状にして置いた時に、その太陽電池素子12a、12bの上面の電極に、接続タブとして使用している3層クラッド材の厚みが上層の銅部分25より厚い下層の銅部分27を接続し、さらにその太陽電池素子12a、12bの下面の電極に、接続タブとして使用している3層クラッド材の厚みが下層の銅部分27より薄い上層の銅部分25を接続する構成であることで、つぎにような作用効果を奏する。
すなわち、太陽電池素子12a、12bの接続タブ30をハンダ付けするときに、太陽電池素子12a、12bと接続タブ30の温度は、200℃近くにまで上昇し、ハンダ付け後の室温まで下がるが、この時、太陽電池素子12a、12bの受光面側の電極には3層クラッド材の厚みが上層の銅部分25より厚い下層の銅部分27が接続されており、下面の電極には接続タブとして使用している3層クラッド材の厚みが下層の銅部分27より薄い上層の銅部分25を接続されているので、3層クラッド材の上層の銅部分25と下層の銅部分27の厚みの差に起因して、太陽電池素子12a、12bのタブ付け前にある反りが矯正される。
このように太陽電池素子12a、12bの反りが矯正されるため、その結果、太陽電池モジュールの製造工程の工程中において、たとえば、減圧下で押圧するラミネートなどで太陽電池素子が割れが発生することが無くなり、その製造歩留りが向上し、また、反りに起因したクラックの発生も無くなり、完成した太陽電池モジュールの信頼性を向上させることができる。
(例3)
上述の例2においては、裏面側が収縮するために受光面側が延び、反っている太陽電池素子を凸状にして置いた時に、上面が太陽電池素子の受光面側になった場合である。
上述の例2においては、裏面側が収縮するために受光面側が延び、反っている太陽電池素子を凸状にして置いた時に、上面が太陽電池素子の受光面側になった場合である。
これに代えて、本例においては、その他の事例を示す。
たとえば太陽電池素子の受光面側に設ける反射防止膜の収縮などで反っている太陽電池素子を凸状にして置いた時に、上面が太陽電池素子の裏面側になった場合でも、裏面に接続タブとして使用している3層クラッド材の厚みが上層の銅部分25より厚い下層の銅部分27を接続すればよい。
以上のような例2と例3について、さらに詳述する。
接続タブに関し、その好適例をつぎに述べる。
本発明に係る上層の銅部分と下層の銅部分の銅の厚みが異なっている3層クラッド材においては、上層の銅部分25/コバール又はインバーから成る部分26/下層の銅部分27の層厚比率は、発明者等の種々の実験の結果、(1/1/2)〜(1/1/9)にするとよい。さらにこのような層厚比率において、総厚を0.1〜1.0mmの範囲にするのが望ましい。
すなわち、層厚比率の上層の銅部分25の厚みを、(1/1/2)の比率でもって、より大きくすると、太陽電池素子の接続タブとしてハンダ付けした時に、太陽電池素子の反りを抑える効果が期待できない。
また、層厚比率の上層の銅部分25の厚みを(1/1/9)の比率でもって、より小さくすると、ハンダ付け後に逆方向に反ってしまうことがある。
さらにまた、総厚が0.1mmより小さくなると、総厚比率をどのようにしても太陽電池素子の反りを抑える効果が期待できない。
また、その電気抵抗が大きくなり、接続タブとして使用したときにこの部分の抵抗成分の増加により、その太陽電池モジュールの出力が低下する。
一方、総厚を1.0mmより大きくすると、太陽電池モジュールの製造工程で減圧下で押圧するラミネートにおいて、その接続タブの厚みのために太陽電池素子が割れたり、クラックが入ったりして太陽電池モジュールが不良となることがある。
このような3層クラッド材にメッキやディッピングにより片面約20〜70μm程度のハンダ層28、29を形成する。
このハンダ層は表面の銅の酸化などにより点状にコートできない部分や切り出した場合の端面を除き、その表面、裏面の略全面にコートされる。
(接続タブを接続する装置)
図6は、本発明に係る太陽電池素子に接続タブを接続する装置を示したものである。
図6は、本発明に係る太陽電池素子に接続タブを接続する装置を示したものである。
同図において、12aは太陽電池素子、13は太陽電池素子受光面側のバスバー電極、15は太陽電池素子裏面側のバスバー電極、35は接続タブ、36は押しつけピン、37は熱風吹き出しノズルを表す。
この装置を用いて接続タブを接続するプロセスは、以下のとおりである。
接続タブ35の太陽電池素子12a受光面側のバスバー電極13への取り付けは、取り付ける太陽電池素子12aのバスバー電極13の上へ接続タブ35を持ってくる。
その後、押しつけピン36を下ろし、接続タブ35をバスバー電極13に押しつける。
そして、ノズル37から、400から500℃程度の熱風を数秒程度、上記の押しつけピン36で接続タブ35をバスバー電極13に押しつけている部分に吹き付け、接続タブ35のハンダとバスバー電極13のハンダを融かし、両者を接続する。
その後、ハンダが固化したら、押しつけピン36を上げる。太陽電池素子12aの裏面側バスバー電極15にも、同様に別の接続タブ35を接続する。
以上のようなプロセスを経て、太陽電池素子に接続タブが接続される。
つぎに太陽電池素子に接続タブが接続された太陽電池モジュールの構成や、その製造方法を述べる。
(太陽電池モジュールの構造ならびの製法)
図7は本発明に係る太陽電池モジュールの太陽電池パネル部の構造の一例を示す図である。
図7は本発明に係る太陽電池モジュールの太陽電池パネル部の構造の一例を示す図である。
同図において、41は透光性基板、42は受光面側封止材、43は太陽電池素子、44は裏面側封止材、45は裏面材、46は接続タブである。
以下、各部材を述べる。
透光性基板41としては、ガラスやポリカーボネート樹脂などからなる基板が用いられる。
ガラス板については、白板ガラス、強化ガラス、倍強化ガラス、熱線反射ガラスなどが用いられるが、一般的には厚さ3mm〜5mm程度の白板強化ガラスが使用される。
他方、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂からなる基板を用いた場合には、厚みが5mm程度のものが多く使用される。
受光面側封止材42および裏面側封止材44は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、エチレン−酢酸ビニル共重合体をEVAと略す)から成り、厚さ0.4〜1mm程度のシート状形態のものが用いられる。これらはラミネート装置により減圧下で加熱加圧を行うことで、融着して他の部材と一体化する。
EVAは、酸化チタンや顔料等を含有させ白色等に着色させてもよい。本発明に係る受光面側封止材42においては、着色させると太陽電池素子43に入射する光量が減少し、発電効率が低下する傾向にあり、望ましくは透明材にするとよい。
また、裏面側封止材44に用いるEVAは透明材により構成するとよいが、その他、太陽電池モジュールの周囲の設置環境に合わせて酸化チタンや顔料等を含有させ、これにより、白色等に着色させてもよい。
太陽電池素子43、接続タブ46は、前述したごとく、構造、形状を有する。
裏面材45は水分を透過しないようにアルミ箔を挟持した耐候性を有するフッ素系樹脂シートやアルミナまたはシリカを蒸着したポリエチレンテレフタレ−ト(PET)シートなどが用いられる。
本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法はつぎの通りである。
まず、透光性基板41、受光面側封止材42、接続タブ46を接続した太陽電池素子43、裏面側封止材44、裏面材45を重畳し、ラミネーターと呼ばれる装置にセットし、50〜150Pa程度の減圧下で100〜200℃程度の温度で、15〜60分間程度に加熱しながら加圧することにより一体化する。
作成された太陽電池パネル部の裏面に、外部回路接続用のケーブルを具備した端子ボックス(不図示)を接着材などで取り付ける。
さらに太陽電池モジュールとしての必要な強度や太陽電池モジュールを建物等に設置に必要なモジュール枠(不図示)を太陽電池パネル部の外周に嵌め込み、そのコーナー部をネジ止めして太陽電池モジュールが完成する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正および変更を加えることができる。
たとえば、太陽電池素子は単結晶や多結晶シリコンなどの結晶系太陽電池に限定されるものではなく、薄膜系太陽電池などでも適用可能であり、さらに接続タブや太陽電池素子の電極をコートしているハンダは鉛を含有した共晶ハンダなどの他に鉛フリーのハンダでもよい。さらに太陽電池素子の電極にハンダコート行わないものでも応用可能である。
1:太陽電池素子
2:シリコン基板
3:受光面側電極
4:裏面側電極
5:高濃度P層
11、30、35、46:接続タブ
12a、12b:太陽電池素子
13:受光面側バスバー電極
14:フィンガー電極
15:裏面側バスバー電極
20、25:上層の銅部分
21、26:コバール又はインバーから成る中間層部分
22、27:下層の銅部分
23、24、28、29:ハンダ層部分
36:押しつけピン
37:熱風吹き出しノズル
41:透光性基板
42:受光面側封止材
43:太陽電池素子
44:裏面側封止材
45:裏面材
2:シリコン基板
3:受光面側電極
4:裏面側電極
5:高濃度P層
11、30、35、46:接続タブ
12a、12b:太陽電池素子
13:受光面側バスバー電極
14:フィンガー電極
15:裏面側バスバー電極
20、25:上層の銅部分
21、26:コバール又はインバーから成る中間層部分
22、27:下層の銅部分
23、24、28、29:ハンダ層部分
36:押しつけピン
37:熱風吹き出しノズル
41:透光性基板
42:受光面側封止材
43:太陽電池素子
44:裏面側封止材
45:裏面材
Claims (2)
- 透光性基板と裏面シートの間に充填材で封止し、接続タブにより電気的に接続した複数の太陽電池素子を配置した太陽電池モジュールにおいて、前記接続タブが銅層とコバール層と銅層から成る3層クラッド材から成り、あるいは銅層とインバー層と銅層から成る3層クラッド材から成り、さらにこの接続タブの両主面に対し、その略全面にわたってハンダコートしたことを特徴とする太陽電池モジュール。
- 前記3層クラッド材における一方の銅層と他の銅層との間にて、厚みが異なっていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
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