JP2006062531A - 車両のニーボルスター構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ステアリングサポートメンバ3には、フランジ14a,14b,15a,15bを有する左右一対の上側パネル部材4,5が間隔を置いて取付けられ、上側パネル部材4,5は、ステアリングサポートメンバ3から車室内側へ延びる上部パネル部8,9と、上部パネル部8,9から下方および車両前方へ延びる下部パネル部10,11とを備え、上部パネル部8,9には屈曲部8a,9aが設けられ、屈曲部のフランジには切欠き16,17が設けられ、下部パネル部10,11の上下部のフランジには切欠き18,19が設けられ、上側パネル部材4,5の下部パネル部10,11とステアリングサポートメンバ3とは、下側パネル部材6,7によって連結されている。
【選択図】 図1
Description
このうち、図12および図13に示す従来のニーボルスター51では、パイプ状のステアリングサポートメンバ52に取付けられ、車両後方へ延びる左右一対のニーボルスターメンバ53,54と、該ニーボルスターメンバ53,54の下部を互いに連結するニーボルスターパネル55とからなる左右一体構造が採用されている。そして、従来の車両においては、このような左右一体構造のニーボルスター51を設けることにより、衝突に対応するようにしていた。
しかも、本発明において、前記上側パネル部材または前記下側パネル部材と、前記ストッパとの接合部は、車両前後方向へ延びる延長部分に設けられているので、剛性の高い部分が乗員に向かう面に設定されることはない。
一方、本発明において、前記車両中央部の車体部材は、縦部材と横部材とから構成され、前記ストッパは、前記縦部材と前記横部材との接合部に近接して配置されているので、パネル部材の横方向の剛性を確保でき、パネル部材が横方向に倒れるのを抑えることができる。
このようなニーボルスター1は、図1〜図3に示す如く、車幅方向に沿って延びるステアリングサポートメンバ3に上端部が所定の間隔を置いて取付けられる左右一対の上側パネル部材4,5と、当該ステアリングサポートメンバ3に上端部が所定の間隔を置いて取付けられ、かつ上側パネル部材4,5の裏側にそれぞれ当てがわれて設けられる左右一対の下側パネル部材6,7とを備えており、これらパネル部材4,5,6,7によって上下一体構造となっている。そして、上側パネル部材4,5の下部パネル部(後述する)とステアリングサポートメンバ3とは、下側パネル部材6,7によってそれぞれ連結されている。なお、下側パネル部材6,7の幅寸法は、上側パネル部材4,5の幅寸法よりもやや小さく形成されている。
本発明の実施の形態に係るニーボルスター1は、上側パネル部材4,5と下側パネル部材6,7との2枚合わせであって、これらパネル部材の下側への衝撃荷重に対して衝撃吸収効果を発揮する構造になっている。このため、上側パネル部材4,5の上部パネル部8,9の中間部分には、これを加締めて上下逆向きに屈曲させた2つの屈曲部8a,9aが長手方向に間隔を置いて設けられており、これら屈曲部8a,9aの上フランジ14a,15aには、その一部をカットした切欠き16,17がそれぞれ設けられている。このように、上側パネル部材4,5の上部パネル部8,9に屈曲部8a,9aを設け、かつ屈曲部8a,9aの上フランジ14a,15aに切欠き16,17を設けることによって、一般的な体格の乗員30のヒザ30aがニーボルスター1に衝突した時の荷重を吸収する構造となっている(図7参照)。
そして、下部パネル部10,11の下側半分には、車両前方へ向かって回り込むような湾曲形状で、下り傾斜面10a,11aと上り傾斜面10b,11bが形成されており、該上り傾斜面10b,11bには、下側パネル部材6,7の下端部が載置された状態で重ね合わされるようになっている。
しかも、ストッパ22は、サイドステー23とセンターメンバ24との接合部Cに近接して配置されている。すなわち、ストッパ22の先端部は、当該接合部Cとほぼ同一高さで、交差する位置に配置されている。したがって、ニーボルスター1へのヒザ入力が斜め方向である場合に、ニーボルスター1が車両内側(図8中の矢印X1方向)へ移動しようとしても、ストッパ22が接合部Cに当たって支えとなり、ニーボルスター1の車両内側への移動が制限されるように構成されている。なお、ニーボルスター1が車両外側(図8中の矢印X2方向)へ移動しようとしても、後述するグローブボックスの存在によってニーボルスター1の移動が制限されている。
このグローブボックスリッド27内には、グローブボックス25の設置範囲において、ヒザ入力時の衝撃荷重を受け止める板金パネル28が配設されている。板金パネル28は、グローブボックスリッド27の内部に収納可能な大きさを有し、図示しないロック機構が設置される中央上部を切欠いた凹字形形状に形成されている。
また、図6および図10に示す方向および位置から、小柄な乗員31のヒザ31aがグローブボックスリッド27およびニーボルスター1に衝突し、上側パネル部材4,5の下部パネル部10,11の下り傾斜面10a,11aに接触した場合、図11(b)のM2に示す如く、下部パネル部10,11の上下部における下フランジ14b,15bの切欠き18,19の箇所で大きく変形し、衝撃荷重を吸収している。また、裏側に設置された下側パネル部材6,7が上側パネル部材4,5の下部パネル部10,11における傾斜面10a,11aの車両前方への移動を抑えることになる。これに伴い、小柄な乗員31のヒザ31aが上側パネル部材4,5の傾斜面10a,11の下方に侵入するのを防ぐことができ、ニーボルスター1の下側への衝撃荷重に対して効果を発揮することになる。
しかも、グローブボックスリッド27内の板金パネル28や連結パネル29の存在によって、衝撃荷重を吸収することが可能になるため、上側パネル部材4,5の下側への衝撃に対してより一層の吸収効果が得られる。
例えば、既述の実施の形態では、助手席側前方に配設するニーボルスター1に適用しているが、様々な体格の乗員のヒザ入力位置などに起因するレイアウト上の問題がなければ、運転席側前方に配設するニーボルスターに適用することも可能である。
2 インストルメントパネル
3 ステアリングサポートメンバ
4,5 上側パネル部材
6,7 下側パネル部材
8,9 上部パネル部
8a,9a 屈曲部
10,11 下部パネル部
14a,15a 上フランジ
14b,15b 下フランジ
16,17 切欠き
18,19 切欠き
20 スクリュ
21 車体部材
22 ストッパ
23 グローブボックスサイドステー
24 インストルメントパネルセンターメンバ
25 グローブボックス
26 ボックス本体
27 グローブボックスリッド
28 板金パネル
29 連結パネル
Claims (7)
- 車幅方向に沿って延びるステアリングサポートメンバには、フランジを有する左右一対の上側パネル部材が間隔を置いて取付けられ、該上側パネル部材は、前記ステアリングサポートメンバから車室内側へ延びる上部パネル部と、該上部パネル部から下方および車両前方へ延びる下部パネル部とをそれぞれ備えており、前記上部パネル部には屈曲部が設けられ、該屈曲部のフランジには切欠きが設けられていると共に、前記下部パネル部の上下部のフランジには切欠きが設けられている一方、前記上側パネル部材の下部パネル部と前記ステアリングサポートメンバとは、下側パネル部材によって連結されていることを特徴とする車両のニーボルスター構造。
- 前記上側パネル部材の下部パネル部の上下部の少なくとも一方は、幅が狭く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のニーボルスター構造。
- 前記下側パネル部材は、前記上側パネル部材および前記ステアリングサポートメンバに取外し可能に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のニーボルスター構造。
- 車幅方向で中央寄りに配置される前記上側パネル部材または前記下側パネル部材には、車両中央部の車体部材へ向かって延びるストッパが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両のニーボルスター構造。
- 前記上側パネル部材または前記下側パネル部材と、前記ストッパとの接合部は、車両前後方向へ延びる延長部分に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の車両のニーボルスター構造。
- 前記車両中央部の車体部材は、縦部材と横部材とから構成され、前記ストッパは、前記縦部材と前記横部材との接合部に近接して配置されていることを特徴とする請求項4または5に記載の車両のニーボルスター構造。
- 前記上側パネル部材および前記下側パネル部材の車室内側には、グローブボックスリッドが配置され、該グローブボックスリッド内には、板金パネルが配設されていると共に、該板金パネルは、ロック機構が設置される中央上部を切欠いた凹字形形状に形成されており、前記上側パネル部材の下部パネル部の上部は、連結パネルによって連結されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の車両のニーボルスター構造。
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