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JP2005519591A - 毛包成長 - Google Patents

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Abstract

本発明は、脂肪細胞により生成される毛包成長因子を含む組成物、ならびに該毛包成長因子を作製および使用する方法を提供する。

Description

本発明は、脂肪細胞により生成される因子、特に育毛を促進する因子に関する。
脱毛症は、ヒト男性人口の大部分、およびヒト女性人口の有意な割合に影響を及ぼす症状である。脱毛症を治療するために現在使用されているプロセスは、患者に対して顕著な不快感を伴い、および/または比較的限定された成果しかあげていない。
活性的に成長している毛の根元は、脂肪細胞(含脂肪細胞)の層に埋まっている。本発明者らは、頭皮の脱毛症領域は全般的に脂肪組織が欠乏しているが、頭皮の(脱毛がめったに生じない)後頭部は厚い脂肪組織層を含むことに気付いた。本発明者らは、脂肪細胞が、育毛に必須な成長因子を生成する可能性が高いと考えた。以下に記載する実験は、このモデルが正しいものであることを示す。
従って、本発明は、育毛を促進する因子を作製する方法を特徴とする。本方法は:(a)含脂肪細胞、前駆含脂肪細胞、または含脂肪細胞と前駆含脂肪細胞との混合物を含む細胞集団を得ること;(b)該細胞集団を培養すること;および(c)該培養物から因子を回収すること、を伴う。本方法は、培養ステップの前に、細胞集団中の前駆含脂肪細胞を含脂肪細胞に分化させることをさらに含み得る。
本発明はまた、治療方法を提供する。本方法は:(a)育毛が必要な皮膚領域を有する被験体を識別すること;および(b)含脂肪細胞または前駆含脂肪細胞により作製される育毛因子と同一の単離型育毛因子を含む組成物を、該領域に適用すること、を伴う。
本発明の別の態様は、代替的な治療方法である。本方法は:(a)育毛を必要とする皮膚領域を有する被験体を識別すること;および(b)該領域に、含脂肪細胞、前駆含脂肪細胞、または含脂肪細胞と前駆含脂肪細胞との混合物を含む組成物を適用すること、を伴う。
本発明はまた、(a) 含脂肪細胞または前駆含脂肪細胞により生成される育毛因子と同一の育毛因子;および(b)製薬上許容可能な担体、を含む組成物を包含する。
本発明はまた、育毛を促進する方法を提供する。本方法は、毛包を、含脂肪細胞または前駆含脂肪細胞により生成される育毛因子と同一の単離型育毛因子と接触させることを伴う。接触はin vitroであっても、または毛包が哺乳動物被験体(例えば、ヒト)の皮膚の中にあってもよい。皮膚は、ヒトの頭皮上にあり得る。in vivo接触は、単離型育毛因子、および任意に製薬上許容可能な担体を含む組成物を、被験体に適用することにより行われ得る。
特に付記しない限り、本明細書で使用する技術用語および科学用語は、本発明が関連する分野の当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を持つ。一致しない場合には、定義を含む本明細書が優先する。好ましい方法および材料は、以下に記載するが、本明細書に記載するものと同様または等価な方法および材料が、本発明を実施またはテストする際に使用できる。本明細書で言及する全ての文献、特許出願、特許、および他の参照文献は、参照により全体的に援用される。本明細書に開示する材料、方法、および実施例は、例示でしかなく、限定するものではない。
本発明のその他の特徴および利点(例えば、脱毛症治療)は、以下の記載および請求の範囲から明らかになろう。
詳細な説明
本発明者は、脂肪細胞により生成される成長因子が、育毛において役割を果たすことを発見した。このような成長因子は、単一の分子実在物であり得ることが理解されよう。あるいはまた、複数(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上)の分子実在物から構成され得る。さらに、このような実在物は、任意の生物学的分子(例えば、タンパク質、炭水化物、脂質、核酸)、またはビタミンもしくはホルモン(ペプチド等)等の小分子であり得る。因子は、比較的粗い形態(例えば、培養上清)で、半精製形態で、または高度精製形態で使用され得る。因子は単離されることが好ましい。
育毛因子
本明細書に記載する「単離型」因子とは、天然型の対応物がない因子か、または例えば組織(皮膚、脂肪、膵臓、肝臓、脾臓、卵巣、精巣、筋肉、関節組織、神経組織、胃腸組織、あるいは腫瘍組織等)もしくは体液(血液、血清、あるいは尿等)において通常は付随する構成要素から分離もしくは精製された因子のいずれかを指す。典型的に、因子は、通常の状態では会合している他の天然型有機分子から分離した状態で、乾燥重量が少なくとも70%の場合に、「単離型」であると考えられる。本発明の因子の製剤は、乾燥重量が、本発明の因子の好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、そして最も好ましくは少なくとも99%である。従って、例えば、因子xの製剤は、乾燥重量が、因子xの少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも99%である。化学的に合成される因子はその性質により通常付随する構成要素から分離されているために、この合成因子は「単離型」である。
本発明の単離型因子は、例えば、天然由来源(例えば、組織)からの抽出;ポリペプチドの場合には、該ポリペプチドをコードする組換え核酸の発現;または化学合成、により得ることができる。天然の由来源と異なる細胞系において生成される因子は、「単離型」である。なぜなら、必然的に、通常付随する構成要素から分離しているからである。単離または純度の程度は、任意の適切な方法(例えば、カラムクロマトグラフィー、ポリアクリルアミドゲル電気泳動、またはHPLC分析)により測定され得る。
含脂肪細胞および/または前駆含脂肪細胞により生成されるポリペプチド育毛因子に関して、本発明は、完全長未熟(未プロセシング)ポリペプチド、完全長成熟ポリペプチド、およびいずれかの機能性断片を含む。「ポリペプチド」および「タンパク質」は、長さまたは翻訳後修飾とは無関係に、同義的に使用され、アミノ酸のあらゆるペプチド連結鎖を意味する。本明細書で使用する育毛ポリペプチドの「機能性断片」とは、完全長の野生型成熟育毛ポリペプチドよりも短いが、完全長野生型成熟育毛ポリペプチドの少なくとも20%の(例えば、少なくとも:20%;30%;40%;50%;60%;70%;80%;85%;90%;95%;98%;99%;99.5%;99.8%;100%;またはさらにそれを上回る)育毛促進活性を有する、完全長野生型成熟育毛ポリペプチドの断片である。
本発明は、25以下の(例えば、25;20;15;12;10;9;8;7;6;5;4;3;2;または1以下の)保存的置換を有する育毛ポリペプチドまたはその断片も含む。典型的に、保存的置換は、以下の基同士の置換を含む:すなわち、グリシンとアラニン;バリン、イソロイシンおよびロイシン;アスパラギン酸とグルタミン酸;アスパラギン、グルタミン、セリンおよびトレオニン;リシン、ヒスチジンおよびアルギニン;ならびにフェニルアラニンとチロシン。1つ以上の保存的置換を有するポリペプチド(機能性断片を含む)は、対応する突然変異されていない親ポリペプチドの少なくとも20%(上記と同様)の育毛促進活性を有する。
本発明のポリペプチドは、天然由来源(例えば、血液、血清、血漿、組織、または含脂肪細胞もしくは前駆含脂肪細胞等の細胞)から精製され得る。より小さい(50アミノ酸未満の長さの)ペプチドも、標準的な化学手段により都合よく合成され得る。さらに、ポリペプチドおよびペプチドの両方が、適切なポリペプチドまたはペプチドをコードするヌクレオチド配列を使用した標準的in vitro組換えDNA技術およびin vivo導入遺伝子作製(transgenesis)により生成され得る。当業者に周知の方法を使用して、関連するコード配列および適切な転写/翻訳制御シグナルを含む発現ベクターを構築できる(以下参照)。例えば、Sambrookら, Molecular Cloning: A Laboratory Manual (第二版)[Cold Spring Harbor Laboratory, N.Y., 1989]、およびAusubelら, Current Protocols in Molecular Biology [Green Publishing Associates and Wiley Interscience, N.Y., 1989]に記載の技術を参照のこと。
本発明のポリペプチドおよび断片は、上記したポリペプチドおよび断片のアミノ末端および/またはカルボキシル末端に、関連ポリペプチドをin vivoで生存させ易くするブロッキング剤を添加してin vivoでの用途のために改変されたものも含む。これは、細胞摂取の前にプロテアーゼによりペプチド末端が分解され易い状況において有用であり得る。このようなブロッキング剤としては、適用するペプチドのアミノ末端残基および/またはカルボキシル末端残基に付着され得る追加の関連または非関連ペプチド配列が挙げられるがこれらに限定されない。これは、当業者に周知の方法により、ペプチド合成の間に化学的に行われるか、または組換えDNA技術により行われ得る。
あるいはまた、ピログルタミン酸、または当該分野で公知の他の分子等のブロッキング剤を、アミノ末端残基および/もしくはカルボキシル末端残基に付着させるか、またはアミノ末端にあるアミノ基もしくはカルボキシル末端にあるカルボキシル基を異なる部分と置き換えてもよい。同様に、ペプチドを、適用前に、製薬上許容可能な「担体」タンパク質に共有結合または非共有結合させてもよい。
同じく重要なのは、機能的ペプチド断片のアミノ酸配列に基づいて設計されたペプチド模倣(peptidomimetic)化合物である。ペプチド模倣化合物は、選択したペプチドの三次元高次構造と実質的に同じである三次元高次構造(すなわち、「ペプチドモチーフ」)を有する合成化合物である。このペプチドモチーフにより、ペプチド模倣化合物は、ペプチド模倣体の由来元である育毛ポリペプチド機能性断片と質的に同様に育毛を促進する能力を得る。ペプチド模倣化合物は、細胞透過性および長期にわたる生物学的半減期等、治療的利用性を向上させるさらなる特徴を有していてもよい。
ペプチド模倣体は、典型的に、部分的または完全に非ペプチドであるが、ペプチド模倣体が基づくペプチド中で生じるアミノ酸残基の側鎖と同一の側鎖を有する骨格を有する。いくつかの種類の化学結合(例えば、エステル、チオエステル、チオアミド、レトロアミド、還元(reduced)カルボニル、ジメチレン、およびケトメチレン結合)が、プロテアーゼ耐性ペプチド模倣体の構築におけるペプチド結合の一般的に有用な代用物であることが当該分野で公知である。
本発明は、上記育毛ポリペプチドをコードする核酸分子も提供する。本発明の核酸分子は、cDNA、ゲノムDNA、合成DNA、またはRNAであり得、二本鎖または一本鎖(すなわち、センスまたはアンチセンス鎖のいずれか)であり得る。これらの分子のセグメントも、本発明の範囲内にあると考慮され、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により生成されるか、または1つ以上の制限エンドヌクレアーゼで処理することにより生成され得る。リボ核酸(RNA)分子は、in vitro転写により生成され得る。核酸分子は、長さに関係なく、通常の生理学的条件下において可溶性であるポリペプチドをコードすることが好ましい。
本発明の核酸分子は、天然型配列、または天然型とは異なるが遺伝子コードの縮重により同じポリペプチドをコードする配列を含み得る。さらに、これらの核酸分子は、コード配列に限定されず、例えば、コード配列の上流または下流にわたる非コード配列の一部または全体を含み得る。
本発明の核酸は(例えば、ホスホロアミダイト利用型合成により)合成されるか、または哺乳動物の細胞等の生物細胞から得ることができる。核酸は、ヒト、非ヒト霊長類(例えば、サル)、マウス、ラット、モルモット、ウシ、ヒツジ、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、またはネコのものであり得る。これらの種類の核酸中のヌクレオチドを組み合せることまたは改変することも、本発明に包含される。
さらに、本発明の単離型核酸分子は、自然の状態ではそれ自体で見とめられないセグメントを包含する。従って、本発明は、ベクター(例えば、プラスミドもしくはウイルスベクター)、または異種細胞のゲノム(もしくは、同種細胞のゲノムにおいて、自然な染色体位置と異なる位置)に取り込まれた組換え核酸分子を包含する。
遺伝子の検出または調節に関連する技術は当業者に周知である。このような技術を使用して、異常育毛ポリペプチド発現(例えば、脱毛症)を伴う障害を診断および/または治療できる。
2本の核酸配列間の相同性の測定としてハイブリダイゼーションを使用してもよい。標準的なハイブリダイゼーション技術に従って、育毛ポリペプチドコード核酸配列、またはその一部をハイブリダイゼーションプローブとして使用する。育毛ポリペプチド核酸プローブと、テスト由来源(例えば、哺乳動物細胞)から得たDNAまたはRNAとのハイブリダイゼーションは、テスト由来源中の育毛ポリペプチドコードDNAまたはRNAの存在を示す。ハイブリダイゼーション条件は、当業者に公知であり、Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley and Sons, N.Y., 6.3.1-6.3.6, 1991に記載されている。適度なハイブリダイゼーション条件は、30℃にて2×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中でのハイブリダイゼーション、その後、50℃にて1×SSC、0.1% SDS中での洗浄に相当すると定義されている。高度にストリンジェントな条件は、45℃にて6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中でのハイブリダイゼーション、その後、65℃にて0.2×SSC、0.1%SDS中での洗浄に相当すると定義されている。
本発明はまた:(a)上記育毛ポリペプチドコード配列および/またはそれらの相補体(つまり、「アンチセンス」配列)を含むベクター(以下参照);(b)コード配列の発現を指令するのに必要な任意の転写/翻訳調節エレメント(これらの例は以下に記載)に作用可能に連結した上記育毛ポリペプチドコード配列のいずれかを含む発現ベクター;(c)育毛ポリペプチドに加えて、該育毛ポリペプチドに融合した育毛ポリペプチドに関係ない配列(レポーター、マーカー、またはシグナルペプチド等)をコードする発現ベクター;ならびに(d)上記発現ベクターのいずれかを含み、本発明の核酸分子を発現する、遺伝子操作された宿主細胞(以下参照)も包含する。本明細書で使用する「作用可能に連結」とは、発現制御配列が、目的のコード配列の発現を効果的に制御するような遺伝子構築物への取り込みを意味する。
組換え核酸分子は、育毛ポリペプチド、または異種シグナル配列を有する育毛ポリペプチドをコードする配列を含み得る。完全長育毛ポリペプチド、またはその断片は、以下に記載するように、このような異種シグナル配列、または追加のポリペプチドに融合し得る。同様に、本発明の核酸分子は、成熟形態の育毛ポリペプチド、または分泌を促す外因性ポリペプチドを含む形態をコードし得る。
上記参照した転写/翻訳調節エレメントとしては、誘導型および非誘導型プロモーター、エンハンサー、オペレーター、および当業者に公知かつ遺伝子発現を駆動または調節する他のエレメントが挙げられるがこれらに限定されない。このような調節エレメントとしては、サイトメガロウイルスhCMV極初期遺伝子、SV40アデノウイルスの初期または後期プロモーター、lac系、trp系、TAC系、TRC系、ファージAの主要なオペレーターおよびプロモーター領域、fdコートタンパク質の制御領域、3-ホスホグリセリン酸キナーゼのプロモーター、酸ホスファターゼのプロモーター、ならびに酵母α接合因子のプロモーターが挙げられるがこれらに限定されない。
同様に、核酸は、追加のポリペプチド配列(例えば、マーカーまたはレポーターとして機能する配列)をコードするハイブリッド遺伝子の一部を形成し得る。マーカーおよびレポーター遺伝子の例としては、βラクタマーゼ、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)、アデノシンデアミナーゼ(ADA)、アミノグリコシドホスホトランスフェラーゼ(neoΓ、G418Γ)、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)、ハイグロマイシン-B-ホスホトランスフェラーゼ(HPH)、チミジンキナーゼ(TK)、lacZ(βガラクトシダーゼをコード)、およびキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(XGPRT)が挙げられる。本発明の実施に関連する多数の標準的手順に関して、当業者は、さらなる有用な試薬(例えば、マーカーまたはレポーターの機能を果たし得る追加の配列)について承知しているはずである。一般的に、ハイブリッドポリペプチドは、第1の部分および第2の部分を含む;第1の部分は、育毛ポリペプチドであり、第2の部分は、例えば、上述したレポーター、またはIg定常領域もしくはIg定常領域の一部(例えば、IgG2a重鎖のCH2およびCH3ドメイン)である。他のハイブリッドとしては、精製を促す抗原性タグまたはHisタグが挙げられる。
本発明の目的のために使用できる発現系としては、本発明の核酸分子を含む組換えバクテリオファージDNA、プラスミドDNA、またはコスミドDNA発現ベクターで形質転換された細菌(例えば、大腸菌および枯草菌)等の微生物;本発明の核酸分子を含む組換え酵母発現ベクターで形質転換された酵母(例えば、サッカロミセスおよびピキア);本発明の核酸分子を含む組換えウイルス発現ベクター(例えば、バキュロウイルス)に感染させた昆虫細胞系;育毛ポリペプチドコードヌクレオチド配列を含む、組換えウイルス発現ベクター(例えば、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)もしくはタバコモザイクウイルス(TMV))に感染させたかまたは組換えプラスミド発現ベクター(例えば、Tiプラスミド)で形質転換された、植物細胞系;または哺乳動物細胞のゲノム(例えば、メタロチオネインプロモーター)もしくは哺乳動物ウイルス(例えば、アデノウイルス後期プロモーターおよびワクシニアウイルス7.5Kプロモーター)から誘導したプロモーターを含む組換え発現構築物を含む哺乳動物細胞系(例えば、COS、CHO、BHK、293、VERO、HeLa、MDCK、WI38およびNIH 3T3細胞)が挙げられるがこれらに限定されない。哺乳動物から直接得て、プラスミドベクターでトランスフェクトしたかまたはウイルスベクターに感染させた一次または二次細胞も、宿主細胞として有用である。
育毛因子の用途
成長因子は様々な用法で利用され得る。例えば、脱毛症領域(例えば、頭皮)に注射される注射可能組成物の成分であり得る。乾燥状態で提供されるにしろ、溶液に入れられて提供されるにしろ、本発明の組成物は、当該分野で公知の様々な製薬上許容可能な担体、賦形剤、または安定剤のうちの任意の1つ以上と混合されて、保存用に調製され得る[Remington's Pharmaceutical Sciences, 第16版, Osol, A.編 1980]。許容可能な担体、賦形剤、または安定剤は、採用する投薬量および濃度においてレシピエントに対して非毒性であり:リン酸塩、クエン酸塩および他の非毒性有機酸等の緩衝液;アスコルビン酸等の抗酸化剤;低分子量(10残基未満)ポリペプチド;血清、アルブミン、ゼラチンもしくは免疫グロブリン等のタンパク質;ポリビニルピロリドン等の親水性高分子;グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニンもしくはリシン等のアミノ酸;単糖類、二糖類、およびグルコース、マンノースもしくはデキストランを含む他の炭水化物;EDTA等のキレート剤;マンニトールもしくはソルビトール等の糖アルコール;ナトリウム等の塩形成(salt-forming)対イオン;ならびに/またはTween、プルロニック(Pluronics)もしくはPEG等の非イオン性界面活性剤を含む。あるいはまた、因子は、任意に、公知の非毒性送達剤および/または浸透剤と組み合わせた、脱毛症領域(例えば、頭皮)に局所塗布するクリームまたは溶液の成分であり得る。
本発明の組成物は、経口投与、静脈内輸液、または皮下、筋内、髄腔内、腹腔内、直腸内、膣内、鼻腔内、胃内、気管内もしくは肺内注射され得る。必要な投薬量は、投与経路の選択;剤形の性質;患者の症状の性質;被験体の大きさ、体重、表面積、年齢および性別;投与されているその他の薬剤;ならびに主治医の判断に依拠する。適切な投薬量は、0.01〜100.0 mg/kgの範囲内にある。必要な投薬量は、様々な投与経路の効率の差を考慮して、広いばらつきがあると予測される。これらの投薬量レベルのばらつきは、当該分野で周知の最適化のための標準的な経験的常套手段により調節できる。投薬は、単一または複数(例えば、2、3、4、5、6、8、10、20、50、100、150倍以上)であり得る。適切な送達ビヒクル(例えば、高分子微粒子または移植可能デバイス)中にポリペプチドをカプセル化することで、送達の効率が、特に経口送達について上がり得る。
さらに、因子は、毛包細胞(例えば、真皮乳頭細胞、ケラチン生成細胞および繊維芽細胞等の外部(outer)および内部毛根毛幹(inner root shaft cell))も含む組成物(例えば、流体、ゲル、または固体組成物)の成分であり得る。このような組成物は、患者の脱毛症領域(例えば、頭皮)に注射され得る。毛包細胞を得るために、同じ被験体(または別の被験体)の育毛が健常な後頭部から得た皮膚の3〜6mmパンチ生検を行い、そこから個々の健康な毛包を単離できる。単離型毛包から、その細胞成分を得て、in vitroで培養させる。毛包細胞は、真皮乳頭細胞、外部毛幹上皮細胞、および内部毛根繊維芽細胞も含む。内部および外部毛幹細胞は、毛包から単離され得る。あるいはまた、皮膚生検から得た皮膚ケラチン生成細胞および皮膚繊維芽細胞を使用できる。このような細胞は、新しい環境に順応することが知られている。一般的に、注射する細胞は、一種類のみに限らない。組成物は、3種類全ての細胞を含むことが好ましい。組成物は、育毛を促進することが知られている追加の増殖因子も含み得る;このような因子としては、インスリン、インスリン様増殖因子(IGF)、インターロイキン-4(IL-4)、形質転換増殖因子(TGF)(例えば、TGFαまたはTGFβ1)、塩基性繊維芽細胞増殖因子(bFGF)、表皮細胞増殖因子(EGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、またはビオチンが挙げられるがこれらに限定されない。このようなプロセスは、植毛の危険要因、精神的外傷、および個人の経済的負担を有意に削減できる。このプロセスは、入院手術の回復時間もなく、医者の診療所において実施でき、患者は当日に仕事に戻ることができる。
あるいはまた、育毛ポリペプチドまたはその機能性断片をコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを、哺乳動物被験体の細胞に送達できる。コード配列の発現は、被験体の身体のあらゆる細胞に方向付けることができるが、毛包中または毛包付近の細胞(例えば、真皮の細胞)を目指すことが好ましい。細胞による核酸の摂取は、例えば、当該分野で公知の高分子生物分解性の微粒子または微小カプセル送達デバイスにより達成され得る。
核酸の摂取を達成する別の方法は、標準的方法により調製されたリポソームを使用することである。これらの送達ビヒクルには、ベクターが、単独で取り込まれるか、または組織特異的または腫瘍特異的抗体と共に取り込まれ得る。あるいはまた、静電気力または共有結合力によりポリ-L-リシンに付着したプラスミドまたは他のベクターからなる分子コンジュゲートを調製できる。ポリ-L-リシンは、標的細胞上の受容体に結合可能なリガンドに結合する[Cristianoら (1995), J. Mol. Med. 73, 479]。あるいはまた、当該分野で公知の組織特異的転写調節エレメント(TRE)を使用して、組織特異的標的化が達成され得る。筋内、皮内、または皮下部位への「ネイキッドDNA」(すなわち、送達ビヒクル無し)の送達は、in vivo発現を得るための別の手段である。
関連ポリヌクレオチド(例えば、発現ベクター)では、育毛ポリペプチドまたは目的の機能性断片を、開始メチオニンおよび任意に標的化配列と共にコードする核酸配列は、プロモーターまたはエンハンサー-プロモーターの組合せに作用可能に連結される。
短いアミノ酸配列は、タンパク質を特定の細胞内画分に方向付けるシグナルとして作用し得る。このようなシグナル配列は、参照により本明細書に全体的に援用する米国特許第5,827,516号に詳細に記載されている。
エンハンサーは、時間、場所、およびレベルの点で発現特異性を提供する。プロモーターと異なり、エンハンサーは、プロモーターが存在するという前提で、転写開始部位から可変的な距離において配置されている場合に機能できる。エンハンサーは、転写開始部位の下流に配置されてもよい。コード配列をプロモーターの制御下に置くために、プロモーターの下流(3'側)から1〜約50ヌクレオチドにあるペプチドまたはポリペプチドの翻訳リーディングフレームの翻訳開始部位を位置させることが必要がある。発現ベクターのコード配列は、転写終結領域に作用可能に連結している。
適切な発現ベクターとしては、とりわけ、ヘルペスウイルス、レトロウイルス、ワクシニアウイルス、弱毒化ワクシニアウイルス、カナリア痘瘡ウイルス、アデノウイルス、およびアデノ随伴ウイルス等の、プラスミドおよびウイルスベクターが挙げられる。
ポリヌクレオチドは、製薬上許容可能な担体に入れられて投与され得る。製薬上許容可能な担体は、ヒトへの投与に適した生物適合性ビヒクル(例えば、生理学的食塩水またはリポソーム)である。治療的有効量は、治療する動物において医学的に所望な結果(例えば、癌細胞増殖の低下)をもたらすことが可能なポリヌクレオチドの量である。医学分野において周知なように、任意の1患者用の投薬量は、患者の大きさ、体表面積、年齢、投薬する具体的な化合物、性別、投薬の時間および経路、全体的な健康状態、ならびに同時に投薬される他の薬剤等、多くの要因に依存する。投薬量はばらつきがあるが、ポリヌクレオチドの好ましい投薬量は、ポリヌクレオチド分子の約106〜102コピーである。この用量は、必要に応じて繰返し投与され得る。投薬経路は、上記一覧したもののいずれでもあり得る。
ex vivo戦略は、被験体から得た細胞を、育毛ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、または機能性断片コード核酸配列でトランスフェクトまたは形質導入することを伴い得る。その後、トランスフェクトまたは形質導入した細胞を、被験体に戻す。細胞は、広範囲の種類のものであり得、造血細胞(例えば、骨髄細胞、マクロファージ、単球、樹状細胞、T細胞、もしくはB細胞)、繊維芽細胞、上皮細胞、内皮細胞、ケラチン生成細胞、または筋細胞が挙げられるがこれらに限定されない。これらはまた、本明細書に列挙する任意の毛包細胞であり得る。このようなトランスフェクトまたは形質導入細胞は、被験体において生存する限り、育毛ポリペプチドまたは機能断片の由来源の役割を果たす。
ex vivo方法は、被験体から細胞を回収するステップ、細胞を培養するステップ、それらを発現ベクターで形質導入するステップ、および育毛ポリペプチドまたは機能性断片の発現に適した条件下で細胞を維持するステップを含む。これらの方法は、分子生物学の分野において公知である。形質導入ステップは、ex vivo遺伝子療法に使用される任意の標準的手段により達成され、これらとしてはリン酸カルシウム法、リポフェクション、エレクトポレーション、ウイルス感染、および遺伝子銃利用型(biolistic)遺伝子導入が挙げられる。あるいはまた、リポソームまたは高分子微粒子を使用してもよい。その後、形質導入が成功した細胞を、例えば、コード配列の発現または薬剤耐性遺伝子の発現によって、選択できる。その後、細胞を、(所望であれば)致死線量照射して、患者に注射または移植し得る。
成長因子は、任意に他の因子と共に、in vitro成長および毛包維持のための培養培地補充剤として使用されてもよい。以下に記載する組織培養技術(および当業者には明らかなそれらの改変例)を使用して、培養中の毛包を長期にわたり保存することができる(例えば、回収当日には実施されない自家移植または同種移植のため)。培養した育毛因子および/または毛包は、毛髪生物学の基礎的な科学的研究において使用できる。因子は、育毛のin vitroアッセイの「陽性対照」としても使用できる。
本発明は、被験体の脱毛症領域(例えば、頭皮)に、好ましくは同じ(必須ではない)患者から得た脂肪細胞(例えば、含脂肪細胞または前駆含脂肪細胞)を注射することによる、脱毛症治療方法も含む。このような細胞は、患者への投与前に、ドナーから新たに回収されるか、培養され得る。脂肪細胞は、毛包、毛包細胞(上記参照)、および/または記載した毛包成長因子と共に注射され得る。脂肪細胞は、10%を上回る(例えば、10%を上回る、15%を上回る、20%を上回る、30%を上回る、40%を上回る、50%を上回る、60%を上回る、70%を上回る、80%を上回る、90%を上回る、95%を上回る、98%を上回る、99%を上回る、99.5%を上回る)か、100%の含脂肪細胞および/もしくは前駆含脂肪細胞であることが好ましい。
本発明の方法により治療する毛包は、概して、被験体の頭皮上の皮膚にあるが、このような皮膚は身体のあらゆる部分であり得る。限定することなく、被験体の顔面、胴体、背中、腹部、腕、脚、脇、または恥部上にあってもよい。
脂肪細胞の生成および培養方法、ならびに育毛成長因子の作製方法
本発明はまた、皮膚生検で得た健康な毛包を回収するプロセス、ならびにヒト骨髄またはヒト脂肪組織等の骨髄および脂肪組織から得た前駆含脂肪細胞のin vitro培養方法およびその含脂肪細胞への分化方法を特徴とする。
本発明はまた、含脂肪細胞、前駆含脂肪細胞、毛包、または毛包細胞の培養方法を包含する。このような細胞の培養は、例えば、本明細書に開示する方法によるか、または凝固血漿(例えば、患者自身の血漿から生成された凝固血漿)において実施され得る。これらの血塊に、自家または同種繊維芽細胞(例えば、増殖阻害型繊維芽細胞)を添加してもよい。増殖阻害型繊維芽細胞は、成長しないが、例えば6ヶ月以上のin vitroでの毛包または毛包細胞の生存および成長を増強する外因性成長因子を生成させる。当然、毛包および/または毛包細胞を成長させるのに使用する培養培地(凝固血漿を含む)は、上記脂肪細胞由来毛包成長因子および/または本明細書に開示するいずれかの毛包成長促進因子の由来源を補充されてもよい。
本発明はまた、脂肪細胞(例えば、含脂肪細胞および/または前駆含脂肪細胞)由来の毛包成長因子の作製方法を特徴とする。このような方法は、含脂肪細胞および/または前駆含脂肪細胞を含む細胞集団を、細胞および/または細胞の培養上清において(例えば本明細書に記載するように測定した際に)所望レベルの毛包成長促進活性を得るのに十分な時間、培養することを含む。培養物は、非精製含脂肪細胞および/または前駆含脂肪細胞を含み得るが、10%を上回る(例えば、10%を上回る、15%を上回る、20%を上回る、30%を上回る、40%を上回る、50%を上回る、60%を上回る、70%を上回る、80%を上回る、90%を上回る、95%を上回る、98%を上回る、99%を上回る、99.5%を上回る)か、100%の含脂肪細胞および/または前駆含脂肪細胞を含むことが好ましい。細胞が所望レベルの活性を生成している場合、本明細書に記載する方法により、もしくは当該分野で公知の様々な方法のいずれかにより、培養上清を細胞から単離し、および/または細胞溶解物を細胞から調製する。上清および/または溶解物は、本発明の任意の方法において、それ以上精製することなく、毛包または毛包細胞成長促進活性の由来源として使用できる。あるいはまた、毛包または毛包細胞成長促進因子は、このような使用の前に、培養上清および/または細胞溶解物から半精製または高度に精製され得る。
上記参照した、全ての細胞種類、毛包、および患者は、あらゆる哺乳動物種(例えば、ヒト、非ヒト霊長類、ウマ、ネコ、イヌ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、マウス、ラット、モルモット、またはハムスター)のものであり得る。
以下の実施例は、本発明を説明するものであり、限定するものではない。
実施例
実施例1:ラット骨髄からの前駆含脂肪細胞系の樹立
ラットおよびヒト骨髄中の(前駆含脂肪細胞の)骨髄前駆体細胞を、培養中で前駆含脂肪細胞に分化させて、ラットおよびヒト前駆含脂肪細胞系を誘導した。さらに、これらの培養分化前駆含脂肪細胞は、(組織学的に評価した際に)褐色脂肪組織の細胞に似た多房性含脂肪細胞にin vitroでさらに分化できる。初期の実験では、ラット前駆含脂肪細胞系を使用して、本明細書に記載する育毛因子の由来源として使用する含脂肪細胞を生成した[Markoら (1995) Endocrinology, 136:4582-4588;参照により本明細書に全体的に援用する]。
ラット骨髄由来前駆含脂肪細胞系は、以下のようにして樹立した。ラット四肢骨(例えば、大腿骨)の注射吸引により骨髄を得て、単離した骨髄細胞を、低濃度グルコース(1000 mg/L)、ピルビン酸ナトリウム(110 mg/ml)、L-グルタミン(2 mM)、および熱不活化ウシ胎仔血清(FBS)(10%)を含むダルベッコ改良型イーグル培地(DMEM)中で4日間培養した。プラスチック製組織培養容器(例えば、組織培養フラスコ、ウェル、または皿)に付着していない細胞(「非付着細胞」)を除去し、「付着細胞」(上記いずれかのプラスチック組織培養容器に付着した細胞)に新しい培養培地を添加した。この時点で、間質繊維芽細胞様細胞が、培養液中に見とめられた。培養液に、ヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)ならし培地を(約20%の最終濃度で添加して)1ヶ月間補充した。HUVECならし培地は、HUVECをKGM培養培地(Clonetics, San Diego, CA)中で培養させて調製した。3日ごとに、培養培地をHUVECから採り、HUVECならし培地のソースとして使用した。培地を採った後、新鮮なKGM培地をHUVECに添加した。
HUVECならし培地中での骨髄由来細胞の培養により、類上皮(epitheloid)様細胞の割合が増えた。繊維芽細胞増殖を、低カルシウム(0.5 mM)含有培地(KGM培地、Clonetics)中で細胞を培養させることにより減衰させた。間質繊維芽細胞は、「緩やかな」トリプシン化(trypsinization)により、類上皮様細胞よりも培養容器の底から離れ易いことが分かった。従って、付着細胞をトリプシン-EDTAで処理することにより、培養液を類上皮様細胞について富化させた。トリプシン化の前に、培養培地を完全に除去し、付着細胞を、カルシウムおよびマグネシウムを含まないリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)で一回、そしてトリプシン(0.05%;w:v)-EDTA(5.3 mM)で2回洗浄した。トリプシン-EDTA中での最後の洗浄の後、細胞を、残ったトリプシン-EDTA中で、室温にて1〜3分間(すなわち、繊維芽細胞様細胞が「集合」し、組織培養フラスコのプラスチック底から離れるまで)インキュベートした。非付着細胞を除去し、残った付着細胞を、組織培養フラスコに添加した培養培地中で数日間成長させた。類上皮様(すなわち、非繊維芽)細胞が培養液中の主要な細胞となるまで、この富化プロセスを数回繰り返した。この時点で、その後の富化ステップのための細胞が十分得られるまで細胞を成長させた。
次に、フィコール(Ficoll)またはパーコール(Percoll)濃度勾配系を使用して、類上皮様細胞を富化させた。細胞を、トリプシン(0.05%)-EDTA(5.3 mM)に、組織培養フラスコの底に付着した全ての細胞が離れるのに十分な時間の間曝して、フラスコから離した。フィコールを使用した場合、細胞(10 mlの培養培地中3〜5×106)を、遠心分離管中の3 mlの未希釈リンパ球分離培地の上に重ねられた、リンパ球分離培地(Organon Teknika Corp., Durham, NC)とDMEMとの3 mlの1:1混合液からなるフィコール勾配の上に重ねた。遠心分離管を、室温にて2,400 rpmで30分間遠心分離にかけた。低勾配界面(すなわち、希釈と未希釈リンパ球分離培地との界面)において帯をなした細胞を、組織培養培地(グルコース(1000 mg/L)、L-グルタミン(2 mM)、ピルビン酸ナトリウム(110 mg/ml)、ペニシリン-ストレプトマイシン溶液(100 U/ml)、熱不活化FBS(2.5%)、組換えヒト酸性繊維芽細胞増殖因子(aFGF;2.5 ng/ml)、およびヘパリン(5μg/ml)を含むDMEM)にプレート化した。ヒトaFGFは、ラットaFGFと同様にラット細胞上で活性であることが分かった。培養液を、(上述した)差次的トリプシン化、および差次的播種(seeding)により類上皮様細胞についてさらに富化させた。差次的播種は、組織培養皿に播種すること、その皿を36.5℃にて5分間インキュベートすること、および付着していない細胞を除去することを伴った。付着していない細胞についてプロセスを繰り返した。これを、2回目のインキュベーションの後に回収した非付着細胞で再度行い、一部の実験においては、3回目のインキュベーションの後に回収した非付着細胞で再度行った。全ステップから得た付着集団を保持し、培養液中で拡張させた。実質的に純粋な前駆含脂肪細胞を含む集団を、上述した富化手順を数サイクル行った後に、10継代目で得た。このような系統を含脂肪細胞へ分化させた後(以下参照)、関連する培養液は95〜100%の含脂肪細胞を含んでいた。これらの細胞は、グルコース(1000 mg/リットル)、L-グルタミン(2 mM)、ピルビン酸ナトリウム(110 mg/リットル)、ペ
ニシリン-ストレプトマイシン溶液(100 U/ml)、熱不活化FBS(2.5%)、組換えヒト酸性繊維芽細胞増殖因子(aFGF;2.5 ng/ml)、およびヘパリン(5μg/ml)を含むDMEM中で継続的に培養させた。aFGFの不在下では、小さい割合の細胞が、含脂肪細胞に自発的に分化するのが見とめられた。培養は、絶対に合流(confluence)状態まで成長させなかった。
非常に少数の細胞を凝固血漿に播種して細胞を成長させ、血塊中に別個のコロニーを形成させて、細胞のクローナル集団を得た。個々のコロニーを、パスツールピペットで血塊から取り出し、成長させた。
実施例2:骨髄由来前駆含脂肪細胞の含脂肪細胞への分化
上記骨髄由来前駆含脂肪細胞系統から、含脂肪細胞を得た。培養液から回収した細胞を、約8×103/cm2の密度で播種した。播種の48時間後、細胞は、約2〜3×104細胞/cm2の密度に到達した。培養培地を、新鮮な培地(グルコース(1000 mg/L)、ピルビン酸ナトリウム(100 mg/ml)、グルタミン(2 mM)、ペニシリン-ストレプトマイシン(100 U/ml)、熱不活化FBS(10%)、インスリン(5μg/ml)、イソブチルメチルキサンチン(IBMX;0.5 mM)、およびデキサメタソン21-リン酸二ナトリウム塩(phosphate disodium salt)(0.25μM)を含むDMEM)に置き換えた。48時間の培養後、この培地を、グルコース(1000 mg/L)、ピルビン酸ナトリウム(100 mg/ml)、グルタミン(2 mM)、ペニシリン-ストレプトマイシン(100 U/ml)、および熱不活化FBS(5%)を含むDMEM(「標準培養培地」)と置き換えた。培養液中の培地を、3〜4日毎に新鮮な標準培養培地と置き換えた。標準培養培地へ移してから8〜15日後、培養液は95〜100%の完全に分化した含脂肪細胞を含んでいた。
実施例3:骨髄由来含脂肪細胞の上清および溶解物は、育毛を促進する
上記ラット骨髄由来前駆含脂肪細胞系の分化により誘導された含脂肪細胞の培養上清および溶解物を、以下に記載するように単離したヒト毛包に対する成長促進活性についてテストした。T-75またはT-150組織培養フラスコのいずれかに入った完全に分化した上述のラット骨髄由来含脂肪細胞の培養物に、新鮮な培地を添加することにより、テスト上清を調製した。T-75フラスコは約20 mlの培養培地を含み、T-150フラスコは約40 mlの培養培地を含んだ。3〜4日間の培養後、培地を除去し、遠心分離により非付着細胞から分離させて、滅菌ろ過した。培養上清の回収時には、T-75組織培養フラスコは、約3×106〜約5×106の細胞を含み、T-150組織培養フラスコは、約5×106〜約9×106の細胞を含んでいた。
毛包成長に使用する培養培地(以下参照)において、培養物から(ゴム冠ポリスマンで)回収した細胞を急速冷凍および解凍させることにより、含脂肪細胞溶解物を調製した。溶解は、約1×106細胞/mlの細胞濃度の培養培地で行った。細胞屑、凝集タンパク質、および放出された脂肪を、遠心分離により除去し、毛包成長促進活性について液相をテストした。
ならし培養培地を、最終濃度20%でテストした。以下に記載するヒト脂肪断片の培養液から得た上清をテストするアッセイと同様のアッセイでは、ラット骨髄由来含脂肪細胞から得た培養上清は、in vitroで育毛を促進することが分かった。培養開始48〜72時間以内で変化が見とめられ、約3〜約5 mmの長さの範囲で育毛が現れた。この活性は、含脂肪細胞溶解物中でも検出された;しかし、活性は、含脂肪細胞培養上清で検出された活性よりも低かった。ならし培地または細胞溶解物を含まない対照培養液中では、有意な育毛は見とめられなかった。
実施例4:ヒト脂肪組織による育毛因子の生成
ヒト脂肪は、手術中に入手し易いため、本発明者らは、腿、腹部、頭皮、まぶた、および顔等の由来源から得たヒト脂肪組織を実験のために使用した。脂肪の由来源は、特定の身体場所に限定されない。脂肪を膜および皮膚成分から分離し、小さい脂肪断片(各辺が約3〜5 mmのほぼ立方体形状)を、組織培養容器に入れた。グルコース(4,500 mg/L)、L-グルタミン(2 mM)、ゲンタマイシン(10μg/ml)、熱不活化FBS(2.5%)、組換えヒトaFGF(5 ng/ml)、およびヘパリン(5μg/ml)を含むDMEM中で培養を行った。脂肪断片は、活性的に代謝し、前駆含脂肪細胞の形態を有する細胞を放出した。細胞は、ミトコンドリア活性を示し、低い割合(約5%〜約15%)の細胞が自発的に含脂肪細胞に分化した。aFGFを含まない培養培地を使用した際には、迅速な繊維芽細胞成長が見とめられた。
脂肪断片を、1年以上培養液中で維持した。この間、断片から前駆含脂肪細胞が放出され続け、前駆含脂肪細胞が培養液中で増殖した。脂肪断片は、新鮮な組織培養フラスコに繰返し継代させた。脂肪組織および前駆含脂肪細胞を含む培養液から回収した培地を、単離型ヒト毛包に対する成長促進活性についてテストした。このならし培地は、骨髄由来前駆含脂肪細胞から分化したラット含脂肪細胞の上記上清と本質的に同様の効果を示した。
ラット骨髄について上記記載したのと同じ手順により、多数のヒト前駆含脂肪細胞系を同じくヒト骨髄から樹立した。培養培地は、グルコース(4,500 mg/L)、L-グルタミン(2 mM)、ゲンタマイシン(10μg/ml)、熱不活化FBS(2.5%)、組換えヒトaFGF(5 ng/ml)、およびヘパリン(5μg/ml)を含むDMEMを使用した。
実施例5:ヒト脂肪断片の培養上清は育毛を促進する
ヒト脂肪断片および前駆含脂肪細胞の培養液から得た培養上清を、単離型毛包、および脱毛症頭皮から得た皮膚断片の両方に対する成長促進活性についてin vitroでテストした。単離型毛包は、ヒト頭皮組織を、各辺が約2〜3 mmのほぼ立方体の断片に切断して得た。真皮および脂肪は無傷のまま、表皮上層を除去して捨てた。これらの断片を24〜72時間培養した後、組織は柔らかくなり、無傷の個々の毛包をピンセットで取ることができた。毛包は、頭皮組織から直接切除することによっても単離された。単離型毛包を用いた実験では、48〜72時間の培養後に、ならし培地を含む毛包培養液中で、毛幹内部の約3〜5 mmの成長が見とめられた。ならし培地を含まない対照培養液中では、毛包に対して目に見える影響はなかった。
脱毛症頭皮の断片は、トランスウェル(transwell)培養系中で、前駆含脂肪細胞培養上清による毛包成長促進に対する感受性についてテストした。トランスウェル系中で、脱毛症頭皮断片を半透過性膜の片側に配置し、孔径が0.22μの半透過性膜の前駆含脂肪細胞ならし培地を反対側に配置した。ならし培地は、培養開始および週に2回の培地交換の両方について、(半透過性膜の両側にある培地の合計容量に基づき)20%の最終濃度で使用した。ならし培地を希釈し、培養期間を通して使用した培養培地は、D-グルコース(4,500 mg/l)、L-グルタミン(2 mM)、熱不活化FBS、組換えヒトaFGF(5 ng/ml)、ヘパリン(5μg/ml)、およびゲンタマイシン(10μg/ml)を含むDMEMであった。脱毛症頭皮サンプルおよびならし培地を含む培養開始の48時間以内で、頭皮サンプルの一部領域における表皮の厚み増加が見とめられ、5〜7日後に育毛が生じた。これらの事象はいずれも、ならし培地を含まない培養物では生じなかった。
前駆含脂肪細胞および真皮繊維芽細胞の存在下における毛包の生存および成長の有意な改善も、別々の実験において見とめられた。
本発明の上記育毛因子の生成方法では、成長因子の由来源として培養上清を回収する代わりに、因子は培養細胞の細胞抽出物として(例えば、細胞溶解物として)も回収され得る。
本発明のいくつかの実施形態を記載してきた。しかし、本発明の思想および範囲から逸脱することなく、様々な改変を行っても良いことが理解されよう。従って、他の実施形態は、本請求の範囲内にある。

Claims (11)

  1. (a)含脂肪細胞、前駆含脂肪細胞、または含脂肪細胞と前駆含脂肪細胞との混合物を含む細胞の集団を得ること;
    (b)該細胞の集団を培養すること;および
    (c)該培養物から育毛を促進する因子を回収すること
    を含む、育毛を促進する因子の作製方法。
  2. 前記培養ステップの前に、前記細胞集団中の前駆含脂肪細胞を、含脂肪細胞に分化させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. (a)育毛を必要とする皮膚領域を有する被験体を識別すること;および
    (b)該領域に、含脂肪細胞または前駆含脂肪細胞により生成される育毛因子と同一の単離型育毛因子を含む組成物を適用すること
    を含む、治療方法。
  4. (a)育毛を必要とする皮膚領域を有する被験体を識別すること;および
    (b)該領域に、含脂肪細胞、前駆含脂肪細胞、または含脂肪細胞と前駆含脂肪細胞との混合物を含む組成物を適用すること
    を含む、治療方法。
  5. (a) 含脂肪細胞または前駆含脂肪細胞により生成される育毛因子と同一の育毛因子;および
    (b)製薬上許容可能な担体
    を含む、組成物。
  6. 毛包を、含脂肪細胞または前駆含脂肪細胞により生成される育毛因子と同一の単離型育毛因子と接触させることを含む、育毛促進方法。
  7. 前記接触がin vitroで行われる、請求項6に記載の方法。
  8. 前記毛包が、哺乳動物被験体の皮膚中にある、請求項6に記載の方法。
  9. 前記哺乳動物被験体がヒトである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記皮膚が、ヒトの頭皮上にある、請求項9に記載の方法。
  11. 前記接触させることが、前記単離型育毛因子を含む組成物を前記被験体に適用することを含む、請求項8に記載の方法。
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