JP2005305614A - 微小構造体の製造方法、微小構造体、波長可変光フィルタ及びマイクロミラー - Google Patents
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Abstract
【課題】 製造過程で破損することなく微小構造体を製造することが可能な微小構造体の製造方法、微小構造体、波長可変光フィルタ及びマイクロミラーを提供する。
【解決手段】 ガラス基板11に接合された可動部基板21に圧力開放用開口部25を形成して可動部基板21のガラス基板11側とその反対側との圧力差を解消した後に、可動部基板21にドライエッチングで所定の開口パターン24を形成して可動体21aを形成する。これにより、前記圧力差に起因した製造過程における微小構造体の破損を防止できる。
【選択図】 図1
【解決手段】 ガラス基板11に接合された可動部基板21に圧力開放用開口部25を形成して可動部基板21のガラス基板11側とその反対側との圧力差を解消した後に、可動部基板21にドライエッチングで所定の開口パターン24を形成して可動体21aを形成する。これにより、前記圧力差に起因した製造過程における微小構造体の破損を防止できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、微小構造体を製造する際に好適な技術に関する。
従来、マイクロマシン技術を用いて微小構造体を形成する際には、エッチングガスを用いてプラズマ中で材料をエッチングする異方性ドライエッチングが一般的に広く用いられている。ここでいう微小構造体とは、基板から所定の開口パターンを除去することにより、支持部に梁部を介して変位可能に支持された構成の可動体が形成されたもので、この可動体が形成された基板とガラス基板とが接合された構成を成すものである。この種の微小構造体として、従来より例えば波長可変光フィルタがある(特許文献1参照)。
この種の微小構造体の製造過程において、基板から所定の開口パターンを除去する際に、異方性ドライエッチングが用いられている。しかしながら、ドライエッチングを用いた場合、エッチングが進行して基板の所定の開口パターン部分が薄肉となると、その薄肉部分に近い部分が構造的に脆弱な場合、その脆弱部分が基板のガラス基板側とその反対側との圧力差に耐えきれず破損してしまうという問題があった。この脆弱部分は、微小構造体においては梁部に相当し、この梁部の破損が問題となっていた。
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、製造過程で破損することなく微小構造体を製造することが可能な微小構造体の製造方法、微小構造体、波長可変光フィルタ及びマイクロミラーを提供することを目的とする。
本発明に係る微小構造体の製造方法は、第1の基板と、第1の基板に接合され、支持部に梁部を介して変位可能に支持された可動体を有する第2の基板とを備えた微小構造体の製造方法であって、第1の基板に第1の凹部と第1の凹部に連通する第2の凹部とを形成する工程と、第1の基板の第1の凹部及び第2の凹部の開口側に、可動体形成用の第2の基板を接合する工程と、第2の基板の第1の凹部に対向する部分に、ドライエッチングで所定の開口パターンを形成して可動体を形成する工程と、第2の基板に可動体を形成する前に、第2の基板において第2の凹部に対向する領域に、第2の基板の第1の基板側とその反対側との圧力差を解消するための圧力開放用開口部を形成する工程と、を備えたものである。
このように、第2の基板に圧力開放用開口部を形成して第2の基板において第1の基板側とその反対側との圧力差を解消した後、第2の基板に可動体を形成するようにしたので、製造時において、圧力差による可動体の破損を確実に防止することが可能となる。
このように、第2の基板に圧力開放用開口部を形成して第2の基板において第1の基板側とその反対側との圧力差を解消した後、第2の基板に可動体を形成するようにしたので、製造時において、圧力差による可動体の破損を確実に防止することが可能となる。
また、本発明に係る微小構造体の製造方法は、所定の開口パターンと圧力開放用開口部とを、マイクロローディング効果によるエッチング速度の相対的な差を利用して同一のドライエッチング工程で形成するものである。
このように、所定の開口パターンと圧力開放用開口部とを同一のドライエッチング工程で形成することにより、製造工程数を増やすことなく可動体の破損を防止することが可能となる。
このように、所定の開口パターンと圧力開放用開口部とを同一のドライエッチング工程で形成することにより、製造工程数を増やすことなく可動体の破損を防止することが可能となる。
また、本発明に係る微小構造体の製造方法は、圧力開放用開口部が、所定の開口パターンを構成する複数の開口領域の各開口領域と最小寸法部分同士を比較した場合にその最小寸法部分が大きく構成され、開口領域に比べてドライエッチング時のエッチング速度が速いものである。
このようにして圧力開放用開口部を構成することにより、開口領域に比べて圧力開放用開口部のエッチング速度を速めることが可能となる。
このようにして圧力開放用開口部を構成することにより、開口領域に比べて圧力開放用開口部のエッチング速度を速めることが可能となる。
また、本発明に係る微小構造体の製造方法は、圧力開放用開口部を、所定の開口パターンと離間して構成するものである。
また、本発明に係る微小構造体の製造方法は、圧力開放用開口部を、所定の開口パターンと連結して構成するものである。
このように、圧力開放用開口部は、所定の開口パターンと離間して構成してもよいし、連結して構成してもよい。
また、本発明に係る微小構造体の製造方法は、圧力開放用開口部を、所定の開口パターンと連結して構成するものである。
このように、圧力開放用開口部は、所定の開口パターンと離間して構成してもよいし、連結して構成してもよい。
また、本発明に係る微小構造体の製造方法は、第1の基板の第1の凹部に、可動体を駆動するための駆動電極を形成し、駆動電極を、第1の凹部から第2の凹部を介して圧力開放用開口部から外部に引き出すものである。
これにより、駆動電極を外部に引き出すための貫通孔を別途、第2の基板に形成する場合と比較して製造工程を簡略化することができる。
これにより、駆動電極を外部に引き出すための貫通孔を別途、第2の基板に形成する場合と比較して製造工程を簡略化することができる。
本発明に係る微小構造体は、上記の何れかに記載の微小構造体の製造方法によって製造されたものである。
また、本発明に係る微小構造体は、静電気力によって可動体を駆動させるものである。
本発明に係る波長可変光フィルタは、上記の微小構造体を備えたものである。
本発明に係るマイクロミラーは、上記の微小構造体を備えたものである。
以下、本実施の形態では、微小構造体として波長可変光フィルタを例にとって説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における波長可変光フィルタの分解斜視図である。図2は、図1のA−A断面図である。図3は、図1の波長可変光フィルタの平面図である。
この実施の形態の波長可変光フィルタは、駆動電極部1と、可動部2とから構成されており、駆動電極部1と可動部2との間にはその長さが約4μmの静電ギャップEGと、その長さが約30μmの光学ギャップOGとが形成されている。
この実施の形態の波長可変光フィルタは、駆動電極部1と、可動部2とから構成されており、駆動電極部1と可動部2との間にはその長さが約4μmの静電ギャップEGと、その長さが約30μmの光学ギャップOGとが形成されている。
駆動電極部1は、第1の基板となるガラス基板11に形成された第1の凹部11aと、第1の凹部11aに溝部15を介して連結された第2の凹部11bと有し、第1の凹部11a上には、略リング状の駆動電極12及び絶縁膜13が形成されている。第2の凹部11b上には、駆動電極12を外部に引き出すための引き出し電極14が形成され、溝部15に形成された配線膜15aを介して駆動電極12に接続されている(特に図1参照)。第1の凹部11aの内側には、更に第3の凹部11cが形成されており、第3の凹部11cの底面には後述の高反射膜16が形成されている。
ガラス基板11は、例えば、ナトリウム(Na)やカリウム(K)等のアルカリ金属を含有したガラスからなる。この種のガラスとしては、例えば、アルカリ金属を含有したホウケイ酸ガラス、具体的には、コーニング社製のパイレックス(登録商標)・ガラスがある。ガラス基板11を構成するガラスは、駆動電極部1と可動部2とを陽極接合(後述)により接合する場合には、ガラス基板11を加熱するため、可動部2を構成するシリコンと熱膨張係数がほぼ等しいことが要求されることから、上記パイレックス(登録商標)・ガラスのうち、コーニング#7740(商品名)が好ましい。
駆動電極12は、例えば、金(Au)やクロム(Cr)等の金属、あるいは透明導電性材料からなる。透明導電性材料としては、例えば、酸化錫(SnO2)、酸化インジウム(In2O3)、あるいは錫ドープ酸化インジウム(ITO:Indium Tin Oxide)等がある。また、駆動電極12の膜厚は、例えば、0.1〜0.2μmである。絶縁膜13は、例えば、二酸化シリコン(SiO2)又は窒化シリコン(SiNx)からなり、駆動電極12と後述する可動体21aとのスティッキングを防止するために形成されている。
また、第3の凹部11cの底面に形成された高反射膜16は、二酸化シリコン(SiO2 )の薄膜と五酸化タンタル(Ta2 O5 )の薄膜とを蒸着法等を用いて交互に積層した多層膜(約2〜40層)から構成されている。この高反射膜16は、場合によっては、窒化シリコン(SiNx )を用いることもできる。高反射膜16は、図2において駆動電極部1の略中央下方(図2の矢印参照)から入射され、一旦その上方に透過された光を、可動部2に形成された後述の高反射膜23との間で複数回にわたって反射させるためのものである。
ガラス基板11の底面全体には、図1及び図2において駆動電極部1の略中央下方(図2の矢印参照)から入射された光がガラス基板11の界面で図中下方に反射されるのを防止するための反射防止膜17が形成されている。この反射防止膜17は、二酸化シリコン(SiO2)の薄膜と五酸化タンタル(Ta2O5)の薄膜とを交互に積層した多層膜からなる。ここで、高反射膜16及び反射防止膜17は、二酸化シリコン(SiO2)の薄膜及び五酸化タンタル(Ta2O5)の薄膜の各膜厚を変更することにより形成される。
可動部2は、第2の基板としての可動部基板21と、反射防止膜22と、高反射膜23とから構成されている。可動部基板21は、例えば、シリコン(Si)からなり、約10μmの膜厚を有し、可動体21aと、4個の梁部21bと、支持部21cとが一体に形成されて構成されている。可動体21aは、可動部基板21においてガラス基板11の第1の凹部11aに対向する部分から所定の開口パターン24を除去することにより構成されるもので、可動部基板21の略中央に形成されている。所定の開口パターン24は、ここでは円弧状の帯型を成す4つの開口領域24aから構成され、この開口領域24aを除去することにより形成された可動体21aは略円盤状を成している。かかる構成の可動体21aは、その周縁部に形成された4個の梁部21bを介して支持部21cに支持され、自在に上下動する。4個の梁部21bは、可動体21aの周縁に、隣接するもの同士が約90度の角度をなして位置している。可動部基板21には、更に、第2の凹部11bに対向する領域に可動部基板21のガラス基板側とその反対側との圧力差を解消するための圧力開放用開口部25が形成されている。この圧力開放用開口部25については後で詳述する。
反射防止膜22は、可動体21aの上面のほぼ全域に略円盤状に形成され、二酸化シリコン(SiO2)の薄膜と五酸化タンタル(Ta2O5)の薄膜とを交互に積層した多層膜からなる。反射防止膜22は、図1及び図2において駆動電極部1の略中央下方(図2の矢印参照)から入射された光が図中下方に反射されるのを防止する。高反射膜23は、可動体21aの底面のほぼ全域に略円盤状に形成され、二酸化シリコン(SiO2)の薄膜と五酸化タンタル(Ta2O5)の薄膜とを交互に積層した多層膜からなる。高反射膜23は、図1において駆動電極部1の略中央下方(図2の矢印参照)から入射された光を、可動体21aの下面に形成された高反射膜16との間で複数回にわたって反射させるためのものである。反射防止膜22及び高反射膜23は、二酸化シリコン(SiO2)の薄膜及び五酸化タンタル(Ta2O5)の薄膜の各膜厚を変更することにより形成される。
このような構成の波長可変光フィルタの動作を図1及び図2を参照して説明する。駆動電極12と可動体21aとの間には駆動電圧を印加する。この駆動電圧は、例えば、60Hzの交流正弦波電圧やパルス状の電圧であり、駆動電極12には引き出し電極14及び配線膜15aを介して印加する一方、可動体21aには支持部21c及び梁部21bを介して印加する。この駆動電圧による電位差のため、駆動電極12と可動体21aとの間に静電引力が発生し、可動体21aが駆動電極12側に変位する、すなわち、静電ギャップEG及び光学ギャップOGが変化する。このとき、梁部21bが弾性を有しているため、可動体21aは弾性的に変位する。
この波長可変光フィルタに、複数(例えば、60〜100個)の赤外の波長を有する光が図2において駆動電極部1の略中央下方(図2の矢印参照)から入射し、ガラス基板11を透過する。この光は、反射防止膜17によりほとんど反射されず、下方に高反射膜16が、上方に高反射膜23がそれぞれ形成された空間(反射空間)に進入する。上記反射空間に進入した光は、高反射膜23と高反射膜16との間で反射を繰り返し、最終的に反射防止膜22を通過してこの波長可変光フィルタの上方から出射する。このとき、可動部2の上面に反射防止膜22が形成されているため、光が可動部2と空気の界面でほとんど反射されずに出射する。
上記の高反射膜23と高反射膜16との間で光が反射を繰り返す過程において、高反射膜23と高反射膜16との間の距離(光学ギャップOG)に対応する干渉条件を満たさない波長の光は急激に減衰し、この干渉条件を満たした波長の光だけが残って最終的にこの波長可変光フィルタから出射する。これがファブリ・ペロー干渉計の原理であり、この干渉条件を満たした波長の光が透過することとなるため、駆動電圧を変更することにより、可動体21aが変位して光学ギャップOGが変更されると、透過する光の波長を選択することが可能となる。
次に、上記構成の波長可変光フィルタの製造方法について、図4〜図7を参照して説明する。図4及び図5は、駆動電極部の作製工程を示す図である。図6は、可動部となるSOI基板を処理し、可動部となるSOI基板と駆動電極部との接合構造体の作製工程を示す図である。図7は、接合構造体から可動部を作製する工程を示す図である。なお、図4〜図7に示す各工程図は、図1及び図3のA−A断面に相当する部分を示した工程図である。
まず、図4及び図5に基づいて駆動電極部1の作製工程について説明する。
駆動電極部1を製造するために、コーニング#7740のパイレックス(登録商標)・ガラスからなるガラス基板31(図4(1)参照)の上面に、図4(2)に示すように、化学的蒸着(CVD:Chemical Vapor Deposition)装置や物理的蒸着(PVD:Physical Vapor Deposition)装置を使用して、金(Au)やクロム(Cr)等の金属膜32を形成する。PVD装置としては、例えば、スパッタリング装置、真空蒸着装置、あるいはイオンプレーティング装置等がある。金属膜32の膜厚は、例えば、0.1μmとする。具体的には、クロム(Cr)膜の場合にはその膜厚を0.1μmとすれば良いが、金(Au)膜の場合にはガラス基板31との密着性が良好でないことから、膜厚が例えば0.03μmであるクロム(Cr)膜を形成した後、膜厚が例えば0.07μmである金(Au)膜を形成する。
駆動電極部1を製造するために、コーニング#7740のパイレックス(登録商標)・ガラスからなるガラス基板31(図4(1)参照)の上面に、図4(2)に示すように、化学的蒸着(CVD:Chemical Vapor Deposition)装置や物理的蒸着(PVD:Physical Vapor Deposition)装置を使用して、金(Au)やクロム(Cr)等の金属膜32を形成する。PVD装置としては、例えば、スパッタリング装置、真空蒸着装置、あるいはイオンプレーティング装置等がある。金属膜32の膜厚は、例えば、0.1μmとする。具体的には、クロム(Cr)膜の場合にはその膜厚を0.1μmとすれば良いが、金(Au)膜の場合にはガラス基板31との密着性が良好でないことから、膜厚が例えば0.03μmであるクロム(Cr)膜を形成した後、膜厚が例えば0.07μmである金(Au)膜を形成する。
次に、金属膜32の上面全面にフォトレジスト(図示せず)を塗布し、マスクアライナーで金属膜32の上面全面に塗布されたフォトレジストを露光した後、現像液で現像するフォトリソグラフィ(photolithography)技術を使用して、ガラス基板31のうち、後にガラス基板31の第1の凹部11a(図1参照)、溝部15及び第2の凹部11bとなる部分を形成するために、フォトレジストパターン(図示せず)を形成する。次に、ウェットエッチング技術を使用して、例えば、塩酸又は硫酸(クロム膜の場合)、あるいは王水又は酸素や水の存在下でシアン化物イオンを含む溶液(金膜の場合)(以下、金属エッチング液と呼ぶ。)により金属膜32のうち不要な部分を除去した後、図示せぬフォトレジストパターンを除去して、図4(3)に示すエッチングパターン33を得る。
次に、ウェットエッチング技術を使用して、例えば、フッ化水素酸(HF)によりガラス基板31のうち不要な部分を除去して図4(4)に示すように、約4μmの深さを有する第1の凹部11a、溝部15及び第2の凹部11bを形成した後、ウェットエッチング技術を使用して、上記した金属エッチング液によりエッチングパターン33を除去してガラス基板11を得る。次に、上記と同様にして第3の凹部11cを形成するためのエッチングパターン33aを図4(5)に示すように形成する。そして、ウェットエッチング法を用いて、例えばフッ化水素酸(HF)によりガラス基板11のうち不要な部分を除去し、第3の凹部11cを形成する(図4(6))。ここで、第3の凹部11cを形成する場合には、その深さ、径の大きさ等が第1の凹部11a、溝部15及び第2の凹部11bとは異なるため、エッチング時間、温度、エッチング液等、形成条件をこれらの形成時の条件と異ならせることにより形成する。
第3の凹部11cを形成した後、エッチングパターン33aを残したまま、第3の凹部11cの底面に、高反射膜16を形成する(図5(7))。高反射膜16は、前述したCVD装置やPVD装置を使用して、二酸化シリコン(SiO2)の薄膜と五酸化タンタル(Ta2O5)の薄膜とを交互に、例えば、10〜20層程度積層することにより形成する。その後、ウェットエッチング法又はドライエッチング法を用いてエッチングパターン33aを除去する(図5(8))。
次に、第1の凹部11a、溝部15及び第2の凹部11bの底面部分に、CVD法、PVD法を用いて、金(Au)、クロム(Cr)等、金属膜34を形成する(図5(9))。この金属膜34は、駆動電極12、配線膜15a及び引き出し電極14となるものである。金属膜34の膜厚は、例えば全体として0.1〜0.2μmとする。次に、金属膜34上の全面にフォトレジスト(図示せず)を塗布した後、フォトリソグラフィ法を用いて、金属膜34のうち、後に駆動電極12となる部分、配線膜15aとなる部分及び引き出し電極14となる部分を残すためのフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。そして、例えばドライエッチング法を用いて金属膜34のうち不要な部分を除去した上で、フォトレジストパターンを除去し、駆動電極12、配線膜15a、引き出し電極14を形成する。次に、CVD法等を用いて、駆動電極12上に二酸化シリコン(SiO2 )、窒化シリコン(SiNx )等の絶縁膜13を形成する(図5(10))。以上説明した製造工程により、図1及び図2に示す駆動電極部1が製造される。
次に、可動部2を製造するために、図6(1)に示すSOI基板26を用いる。SOI基板26としては、市販されているSOI(SOS)基板を用いても良いし、SiO2が形成されたSi基板を張り合わせることにより作製してもよい。SOI基板26は、ベース層27と、絶縁層28と、活性層29とから構成されている。ベース層27は、シリコン(Si)からなり、その膜厚は例えば、500μmである。絶縁層28は、二酸化シリコン(SiO2)からなり、その膜厚は例えば、4μmである。活性層29はシリコン(Si)からなり、その膜厚は例えば、10μmである。活性層29の上面の略中央部に、CVD装置やPVD装置を使用して、二酸化シリコン(SiO2)の薄膜と五酸化タンタル(Ta2O5)の薄膜とを交互に、例えば、10〜20層程度積層することにより、図6(2)に示す高反射膜23を形成する。
次に、図5(10)に示す駆動電極部1と、図6(2)に示す高反射膜23が形成されたSOI基板26とを、略円盤状の高反射膜23が略リング状の駆動電極12のリング部分に対向するように接合する(図6(3))。この接合には、例えば、陽極接合、接着剤による接合、表面活性化接合、低融点ガラスを用いた接合を用いる。このうち、陽極接合は、以下に示す工程を経て行われる。まず、駆動電極部1の上面に、高反射膜23が形成されたSOI基板26を、高反射膜23が駆動電極12のリング部分に対向するように載置した状態において、図示せぬ直流電源のマイナス端子をガラス基板11に接続するとともに、上記直流電源のプラス端子を活性層29に接続する。次に、ガラス基板11を例えば、数百℃程度に加熱しつつ、ガラス基板11と活性層29との間に直流電圧を例えば、数百V程度印加する。ガラス基板11を加熱することにより、ガラス基板11内のアルカリ金属のプラスイオン、例えば、ナトリウムイオン(Na+)が移動しやすくなる。このアルカリ金属のプラスイオンがガラス基板11内を移動することにより、相対的に、ガラス基板11の活性層29との接合面がマイナスに帯電する一方、活性層29のガラス基板11との接合面がプラスに帯電する。この結果、シリコン(Si)と酸素(O)とが電子対を共有する共有結合により、図6に示すように、ガラス基板11と活性層29とは強固に接合される。
次に、図6(3)に示す構造体からベース層27を除去することにより、図7(1)に示す構造体とする。このベース層27の除去には、ウェットエッチング、ドライエッチング、あるいは研磨を用いる。いずれの除去法においても絶縁層28が活性層29に対するエッチングのストッパーの役割を果たすために、駆動電極12に対向している活性層29がダメージを受けず、歩留まりの高い波長可変光フィルタを製造することができる。以下、ウェットエッチング除去法及びドライエッチング除去法について説明する。なお、研磨除去法については、半導体製造分野において用いられている周知の研磨除去法を用いることができるので、その説明を省略する。
(1)ウェットエッチング除去法
図6(3)に示す構造体を例えば、1〜40重量%(好ましくは、10重量%前後)の濃度の水酸化カリウム(KOH)水溶液に浸漬することにより、式(2)に示す反応式に基づいてベース層27を構成するシリコン(Si)がエッチングされる。
Si+2KOH+H2O→K2SiO3+2H2 ・・・(2)
この場合のシリコン(Si)のエッチングレートは、二酸化シリコン(SiO2)のエッチングレートよりも非常に大きいので、二酸化シリコン(SiO2)からなる絶縁層28がシリコン(Si)からなる活性層29に対するエッチングのストッパーの役割を果たす。
図6(3)に示す構造体を例えば、1〜40重量%(好ましくは、10重量%前後)の濃度の水酸化カリウム(KOH)水溶液に浸漬することにより、式(2)に示す反応式に基づいてベース層27を構成するシリコン(Si)がエッチングされる。
Si+2KOH+H2O→K2SiO3+2H2 ・・・(2)
この場合のシリコン(Si)のエッチングレートは、二酸化シリコン(SiO2)のエッチングレートよりも非常に大きいので、二酸化シリコン(SiO2)からなる絶縁層28がシリコン(Si)からなる活性層29に対するエッチングのストッパーの役割を果たす。
なお、この場合に用いるエッチング液としては、上記した水酸化カリウム(KOH)水溶液の他、半導体表面処理剤やフォトリソグラフィ用のポジレジスト用現像液として広く使用されている水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH:Tetramethyl ammonium hydroxide)水溶液、エチレンジアミン−ピロカテコール−ジアジン(EPD:Ethylenediamine Pyrocatechol Diazine)水溶液又は、ヒドラジン(Hydrazine)水溶液などがある。このウェットエッチング除去法を用いれば、図6(3)に示す構造体の一団を、生産条件等をほぼ等しくして一括して処理するバッチ処理を行うことができるので、生産性を向上させることができる。
(2)ドライエッチング除去法
図6(3)に示す構造体をドライエッチング装置のチャンバー内に載置し、真空状態にした後、チャンバー内に例えば、圧力390Paの二フッ化キセノン(XeF2)を60秒間導入することにより、式(3)に示す反応式に基づいてベース層27を構成するシリコン(Si)がエッチングされる。
2XeF2+Si→2Xe+SiF4 ・・・(3)
この場合のシリコン(Si)のエッチングレートは、二酸化シリコン(SiO2)のエッチングレートよりも非常に大きいので、二酸化シリコン(SiO2)からなる絶縁層28がシリコン(Si)からなる活性層29に対するエッチングのストッパーの役割を果たす。また、この場合のドライエッチングは、プラズマエッチングではないので、ガラス基板11や絶縁層28がダメージを受けにくい。なお、上記した二フッ化キセノン(XeF2)を用いたドライエッチングの他、四フッ化炭素(CF4)や六フッ化硫黄(SF6)を用いたプラズマエッチングがある。
図6(3)に示す構造体をドライエッチング装置のチャンバー内に載置し、真空状態にした後、チャンバー内に例えば、圧力390Paの二フッ化キセノン(XeF2)を60秒間導入することにより、式(3)に示す反応式に基づいてベース層27を構成するシリコン(Si)がエッチングされる。
2XeF2+Si→2Xe+SiF4 ・・・(3)
この場合のシリコン(Si)のエッチングレートは、二酸化シリコン(SiO2)のエッチングレートよりも非常に大きいので、二酸化シリコン(SiO2)からなる絶縁層28がシリコン(Si)からなる活性層29に対するエッチングのストッパーの役割を果たす。また、この場合のドライエッチングは、プラズマエッチングではないので、ガラス基板11や絶縁層28がダメージを受けにくい。なお、上記した二フッ化キセノン(XeF2)を用いたドライエッチングの他、四フッ化炭素(CF4)や六フッ化硫黄(SF6)を用いたプラズマエッチングがある。
次に、図7(1)に示す構造体について、ウェットエッチング技術を使用して、例えば、フッ化水素酸(HF)により、図7(2)に示すように、絶縁層28をすべて除去する。次に、可動部基板21の上面の略中央部に、CVD装置やPVD装置を使用して、二酸化シリコン(SiO2)の薄膜と五酸化タンタル(Ta2O5)の薄膜とを交互に、例えば、10〜20層程度積層することにより、図7(3)に示す反射防止膜22を形成する。
次に、活性層29の上面全面にフォトレジスト(図示せず)を塗布した後、上記したフォトリソグラフィ技術を使用して、活性層29のうち、後に可動部基板21となる部分を残すために、フォトレジストパターン41を形成する(図7(4))。このフォトレジストパターン41は、活性層29において第1の凹部11aに対向する部分に所定の開口パターン24(図1参照)及び圧力開放用開口部25(図1参照)を形成するためのマスクパターンである。このフォトレジストパターン41が形成された状態の構造体を、ドライエッチング装置のチャンバー内に載置した後、例えば、エッチングガスとして六フッ化硫黄(SF6)を流量130sccmで6秒間、デポジション(堆積)ガスとして八フッ化シクロブタン(C4F8)を流量50sccmで7秒間交互にチャンバー内に導入することにより、活性層29のうち開口パターン24及び圧力開放用開口部25となる部分を異方性エッチングで除去する。
ドライエッチング技術を使用して異方性エッチングを行うのは、以下に示す理由による。まず、ウェットエッチング技術を使用した場合、エッチングが進むに従ってエッチング液が可動部基板21に形成された孔から下方の駆動電極部1側に侵入し、駆動電極12や絶縁膜13を除去してしまうが、ドライエッチング技術を使用した場合はそのような危険性がない。また、等方性エッチングを使用した場合には、活性層29が等方的にエッチングされ、サイドエッチングが発生する。特に、梁部21bにサイドエッチングが発生した場合には、強度が弱くなり、耐久性が劣化してしまう。これに対し、異方性エッチングを使用した場合には、サイドエッチングが発生せず、エッチング寸法の制御に優れており、梁部21bの側面も垂直に形成されるため、強度が弱くなることはない。
しかしながら実際には、異方性エッチングを用いても、上記従来技術で説明したように、可動部基板21のガラス基板11側とその反対側との圧力差によって、構造的に脆弱な部分(本例の波長可変光フィルタでは梁部21b)が破損するといった問題が残されている。本発明ではこの問題を解消すべく、可動部基板21に可動体21aを形成する前(すなわち開口パターン24を形成する前)に、可動部基板21に圧力開放用開口部25を形成して、前記圧力差を解消しておく。この圧力開放用開口部25は、可動部基板21において第1の凹部11aに溝部15を介して連通した第2の凹部11bに対向する領域に形成されるものであるので、圧力開放用開口部25を形成することにより、図7(1)に示す構造体において活性層29(後に可動部基板21となる)とガラス基板11との間の封止空間が外部開放され、圧力差を解消することができるのである。
この圧力開放用開口部25は、その役割上、可動体21aを形成する前に可動部基板21に形成しておけば良いが、開口パターン24を形成して可動体21aを得るためのドライエッチング工程の前に、別途、ドライエッチング工程を設けて圧力開放用開口部25を形成するとした場合、工程数が増えるため、本例ではマイクロローディング効果によるエッチング速度の相対的な差を利用して、圧力開放用開口部25と開口パターン24とを同一のドライエッチング工程で形成する。ここで、マイクロローディング効果とは、パターン開口寸法が小さくなるに従ってエッチング速度が低下する現象であり、よって、圧力開放用開口部25として、開口パターン24を構成する各開口領域24aよりもエッチング速度が速くなるような寸法のものを採用する。本例においては、図1に示したように、開口領域24aの短手方向の開口幅よりも幅広な寸法を一辺の長さとした正方形状としている。なお、この形状は一例であって、開口領域24aよりもエッチング速度が速くなる寸法及び形状であれば、任意の構成を採用できる。以下、圧力開放用開口部25と開口パターン24とを形成するドライエッチング工程について図7に戻って説明する。
図7(4)に示したフォトレジストパターン41を形成した後、フォトレジストパターン41をマスクとしてドライエッチングを行う。このとき、上述したマイクロローディング効果によって圧力開放用開口部25に比べて各開口領域24aはエッチング速度が遅いので、図7(5)に示すように、開口領域24a(開口パターン24)より先に圧力開放用開口部25の形成が完了する。これにより、可動部基板21とガラス基板11との間の封止空間が外部開放され、可動体21aの形成前に、可動部基板21のガラス基板11側とその反対側との圧力差が解消される。
そして、更にドライエッチングを継続すると、図7(6)に示すように開口パターン24が貫通形成されて可動体21aの形状が完成する。このとき、前記圧力差が解消されているので、開口パターン24の形成に伴って梁部21bが破損するといった問題が生じない。そして、フォトレジストパターン41を除去する。以上説明した工程により図1及び図2に示す可動部2が製造され、波長可変光フィルタが完成する。以上のようにして構成された波長可変光フィルタは必要に応じてパッケージ化されるが、そのパッケージ工程については本発明の主旨と関連がないので説明を省略する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、可動部基板21に圧力開放用開口部25を形成して可動部基板21のガラス基板側とその反対側との圧力差を解消した後に、可動体21aを形成するようにしたので、前記圧力差に起因した梁部21bの破損を確実に防止することができる。
また、開口パターン24と圧力開放用開口部25とを同一のエッチング工程で形成するようにしたので、製造工程数を増やすことなく、可動体21aの破損防止が可能となる。
また、本実施の形態においては、第1の凹部11aに形成した駆動電極12を圧力開放用開口部25から外部に引き出すようにしたので、外部に引き出すための貫通孔を別途、可動部基板21に形成する場合と比較して製造工程を簡略化することができる。
なお、本例においては、圧力開放用開口部25として正方形状の場合の例を挙げて説明したが、開口パターン24を構成する開口領域24aと最小寸法部分同士を比較したときに、その最小寸法部分が大きく形成されているなど、要は、開口領域24aよりもエッチング速度が速い形状や寸法となっていれば良い。但し、圧力開放用開口部25の形状や寸法に制限があるのは、圧力開放用開口部25と開口パターン24とを同一のエッチング工程で形成する場合であり、圧力開放用開口部25と開口パターン24とを別々のエッチング工程で形成する場合には、特に制限はない。
また、上記には圧力開放用開口部25を開口パターン24から離間した位置に設けた例を示したが、必ずしも離間している必要はなく、図8の平面図に示すように、開口パターン24に連結した構成としてもよい。但し、圧力開放用開口部25を開口パターン24に連結した構成とする場合に、その圧力開放用開口部25を脆弱部分(梁部21b)の近傍に設けると、上記と同様に脆弱部分の破損問題が発生することから、梁部21bから離れた位置で開口パターン24と連結させることが好ましい。なお、図8に示した圧力開放用開口部25aの例では、2等辺三角形状の頂点付近で開口パターン24に連結した構成としている。このような外形形状の場合、マイクロローディング効果により、2等辺三角形の底辺側から頂点側に向かう図示矢印の方向にエッチングが進行する。このため、開口パターン24に近い側からエッチングが進行する場合に比較して脆弱部分(梁部21b)に与える影響が少ないため、好ましい。なお、図8に示した形状は一例であって、この形状に限られたものではない。
また、図9の平面図に示すように、開口パターン24の各開口領域24aの短手方向の開口幅を小さくして、圧力開放用開口部25とのマイクロローディング効果によるエッチング速度の相対差を更に広げて、より早く圧力開放用開口部25を開口させる構成としても良い。
また、微小構造体として、本例では波長可変光フィルタを例に挙げて説明したが、これに限られたものではなく、要は、第1の基板と、第1の基板に接合され、支持部に梁部を介して変位可能に支持された可動体を有する第2の基板とを備えた構造のものであれば良い。他に具体例を挙げると、例えば図10に示すようなマイクロミラーが挙げられる。図10は、マイクロミラーの分解斜視図である。
このマイクロミラーも、駆動電極部100と可動部200とから構成されている。駆動電極部100は、ガラス基板110に形成された第1の凹部110aと2つの第2の凹部110bとを有し、第1の凹部110aと第2の凹部110bのそれぞれとは溝部150で連通されている。第1の凹部110a上には、半円状の2つの駆動電極120が形成され、そのそれぞれから溝部150上の配線膜150aを介して第2の凹部110b上の引き出し電極140が接続されている。可動部200は、可動体210aと、2つの圧力開放用開口部250とを有し、ガラス基板110に接合される可動部基板21を備えている。可動体210aは、直線状に配置された2つの梁部210bによって支持部210cに支持されている。そして、2つの梁部210bを支軸として図示左右に回動可能な構成となっている。このように構成されたマイクロミラーは、2つの駆動電極120のうちの一方又は他方に駆動電圧を印加することにより、可動体210aが梁部210bを支軸として回動し、これにより入射光の光路を切り換えるものである。なお、この例では、圧力開放用開口部250を2つ形成しているが、これは、圧力開放用としての用途に加え、各駆動電極120の引き出し用の開口として形成しているためで、圧力開放用としては1つで充分である。
1 駆動電極部、2 可動部、11 ガラス基板、11a 第1の凹部、11b 第2の凹部、11c 第3の凹部、12 駆動電極、14 引き出し電極、16 高反射膜、17 反射防止膜、21 可動部基板、21a 可動体、21b 梁部、21c 支持部、22 反射防止膜、23 高反射膜、24 開口パターン、24a 開口領域、25 圧力開放用開口部、100 駆動電極部、110 ガラス基板、110a 第1の凹部、110b 第2の凹部、120 駆動電極、140 引き出し電極、200 可動部、210a 可動体、210b 梁部、210c 支持部、250 圧力開放用開口部。
Claims (10)
- 第1の基板と、該第1の基板に接合され、支持部に梁部を介して変位可能に支持された可動体を有する第2の基板とを備えた微小構造体の製造方法であって、
前記第1の基板に第1の凹部と該第1の凹部に連通する第2の凹部とを形成する工程と、
前記第1の基板の前記第1の凹部及び前記第2の凹部の開口側に、可動体形成用の第2の基板を接合する工程と、
前記第2の基板の前記第1の凹部に対向する部分に、ドライエッチングで所定の開口パターンを形成して前記可動体を形成する工程と、
前記第2の基板に前記可動体を形成する前に、前記第2の基板において前記第2の凹部に対向する領域に、前記第2の基板の前記第1の基板側とその反対側との圧力差を解消するための圧力開放用開口部を形成する工程と、
を備えたことを特徴とする微小構造体の製造方法。 - 前記所定の開口パターンと前記圧力開放用開口部とを、マイクロローディング効果によるエッチング速度の相対的な差を利用して同一のドライエッチング工程で形成することを特徴とする請求項1記載の微小構造体の製造方法。
- 前記圧力開放用開口部は、前記所定の開口パターンを構成する複数の開口領域の各開口領域と最小寸法部分同士を比較した場合にその最小寸法部分が大きく構成され、前記開口領域に比べてドライエッチング時のエッチング速度が速いことを特徴とする請求項2記載の微小構造体の製造方法。
- 前記圧力開放用開口部を、前記所定の開口パターンと離間して構成することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の微小構造体の製造方法。
- 前記圧力開放用開口部を、前記所定の開口パターンと連結して構成することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の微小構造体の製造方法。
- 前記第1の基板の前記第1の凹部に、前記可動体を駆動するための駆動電極を形成し、前記駆動電極を、前記第1の凹部から前記第2の凹部を介して前記圧力開放用開口部から外部に引き出すことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の微小構造体の製造方法。
- 請求項1乃至請求項6の何れかに記載の微小構造体の製造方法によって製造された微小構造体。
- 静電気力によって前記可動体を駆動させることを特徴とする請求項7記載の微小構造体。
- 請求項7又は請求項8記載の微小構造体を備えたことを特徴とする波長可変光フィルタ。
- 請求項7又は請求項8記載の微小構造体を備えたことを特徴とするマイクロミラー。
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