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JP2005350005A - リアスポイラ装置 - Google Patents

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JP2005350005A
JP2005350005A JP2004175031A JP2004175031A JP2005350005A JP 2005350005 A JP2005350005 A JP 2005350005A JP 2004175031 A JP2004175031 A JP 2004175031A JP 2004175031 A JP2004175031 A JP 2004175031A JP 2005350005 A JP2005350005 A JP 2005350005A
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Abstract

【課題】 車両への組付けが容易で、ワイパ停止時に外観意匠性の向上と、組付け性の向上を図ることができる、ワイパ機構を備えたリアスポイラ装置を提供する。
【解決手段】 スポイラ本体40と、リアウインドウガラス4を払拭するためのワイパ機構30と、を備えたリアスポイラ装置Aであって、スポイラ本体40は、車両1のボディ面から突出し内部に収納空間Sを形成する本体部(スポイラセンター41、スポイラサイド43,43、カバー45)と、本体部に形成された開口部41cと、開口部41cを開閉塞可能な開閉カバー47と、を有し、ワイパ機構30は、空間Sに配設され、開閉カバー47が開口部41cを閉塞していないときに、開口部41cを介して、リアウインドウガラス4を払拭可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明はリアスポイラ装置に係り、特に車両のリアウインドウ表面を払拭するワイパ機構を備えたリアスポイラ装置に関する。
従来、リアウインドウワイパ機構を備えたルーフスポイラが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のルーフスポイラは、バックドアパネル上端若しくはルーフパネルの後端に取り付けられるものであり、リアウインドウワイパ機構を装備している。
特許文献1のルーフスポイラは、ワイパアームの停止位置において、ワイパブレードをガラス面より浮上させ、かつ、ワイパアームをルーフスポイラ内部に案内格納するワイパリフト用フックを備えている。
特許文献1のルーフスポイラは、リアウインドウガラスとルーフスポイラ本体の間に隙間が形成されており、上記ワイパリフト用フックは、上記隙間に面する側面に配設されている。ワイパアームおよびワイパブレードは、ワイパ停止時、上記隙間内でワイパリフト用フックに案内されて、ガラス面から浮いた状態に保持される。
また、特許文献1のルーフスポイラは、ルーフから上記隙間へ流れ込む気流によってワイパブレードが清掃される構成となっている。
実公平7−39734号公報(第1−2頁、図1−2)
しかしながら、特許文献1のルーフスポイラでは、ワイパ停止時には、ワイパアームおよびワイパブレードは、上記隙間に収納された状態となる。しかし、完全に外部から見えなくなるのではなく、上記隙間から見えてしまうという不都合があった。また、ワイパリフト用フック等の構成部材が、上記隙間から見えてしまうという不都合があった。
このように、特許文献1のルーフスポイラでは、ワイパ停止時に、ワイパ機構の構成部材が上記隙間から見えてしまうので、外観意匠性が良好でないという問題があった。
また、特許文献1のルーフスポイラでは、走行時に上記隙間へ気流が流れ込み、ワイパブレードが清掃されるものの、走行時は常にワイパブレードに気流が当たるので、風切り音が発生するおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ワイパ停止時における外観意匠性の向上を図ることができる、ワイパ機構を備えるリアスポイラ装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、車両への組付け性が向上されたリアスポイラ装置を提供することにある。
前記課題は、本発明によれば、スポイラ本体と、リアウインドウガラスを払拭するためのワイパ機構と、を備えたリアスポイラ装置であって、前記スポイラ本体は、車両ボディ面から突出し内部に収納空間を形成する本体部と、該本体部に形成された開口部と、該開口部を開閉塞可能な開閉部と、を有し、前記ワイパ機構は、前記収納空間に配設され、前記開閉部が前記開口部を閉塞していないときに、該開口部を介して、リアウインドウガラスを払拭可能であることにより解決される。
このように本発明のリアスポイラ装置は、スポイラ本体と、ワイパ機構とを備えたものであって、このワイパ機構は、スポイラ本体の本体部の内部に形成された収納空間に配設される。そして、ワイパ機構の作動時には、本体部に形成された開口部を介して、ワイパ機構はリアウインドウガラスを払拭可能である。
また、開閉部によって開口部を開閉塞することが可能である。これにより、ワイパ機構の不作動時には、開口部を閉塞し、このとき、ワイパ機構は、本体部と開閉部によって囲まれた状態となるため、外部から視認不可能となる。このように、ワイパ機構の停止時には、ワイパ機構が外部から視認できなくなるので、リアスポイラ装置の外観意匠性が向上される。
また、ワイパ機構を本体部と開閉部によって囲まれた状態とすることにより、ワイパ停止状態で走行するとき、ワイパ機構に直に風が当たらず、風切音等の騒音の発生を防止することができる。
また、前記本体部は、車両に固定される固定部と、前記開閉部の移動に連動する可動部と、を有する構成とすると好適である。
このように、本体部の可動部が開閉部の移動と連動すれば、開閉部を移動させることによって、可動部をも移動させることができる。したがって、駆動機構を設ける場合には、それぞれに専用のものを設ける必要は無く、単一の駆動機構で双方の動作を行わせることができ、構成を簡単にすることができる。
また、前記開閉部を前記リアウインドウに対して遠ざかる方向又は近づく方向に移動させて前記開口部を開閉するための駆動機構を備え、前記開閉部は、該開閉部の移動に連動する連動部材を有し、前記開閉部が前記リアウインドウから遠ざかる方向に移動するときに、前記連動部材が前記可動部の下面と当接することによって、前記可動部が前記開閉部の移動に連動する構成とすると好適である。
このように、開閉部を開閉させる駆動機構を備え、開閉部の移動に連動する連動部材を可動部に当接させることによって、可動部を開閉部の移動に連動させる構成とすれば、駆動機構の作動によって、開閉部及び可動部の双方を移動させることができる。また、連動部材を調整することによって、開閉部と可動部の移動のタイミングを調整することができる。
具体的には、前記連動部材は、前記開閉部に配設された回転自在なローラとすると好適である。このように、連動部材が回転自在なローラであると、可動部との接触抵抗が低減され、可動部と開閉部に傷が付いてしまったり、移動時に引っ掛かったりすることを防止できる。
また、前記可動部が連動するときに、該可動部と前記固定部との間に前記収納空間に連通する空気取入口が形成され、該空気取入口から前記収納空間および前記開口部を介して前記リアウインドウガラスへ通ずる通路が形成されると好適である。
このように、可動部が連動するときに、可動部と固定部との間に空気取入口が形成され、空気取入口から流入した空気が、収納空間および開口部を介して、リアウインドウガラスへ排出されると、リアウインドウガラスの表面についた水滴を積極的に吹き飛ばしたり、後輪から雨水、泥の跳ね上げによってリアウインドウガラスが汚れるのを防いだりすることができる。
また、前記固定部は、前記ワイパ機構の車両前側を遮蔽するカバーを有し、前記可動部は、前記カバーを覆う位置に配設されると好適である。このように、ワイパ機構の車両前方を遮蔽するカバーを固定部が備えることにより、空気取入口から内部に流入する空気が直接的にワイパ装置に当接しないので、走行時の風切音等の騒音発生を防止することができる。
また、
前記スポイラ本体および前記ワイパ機構は、車両に固定可能なフレームに取り付けられており、該フレームを介して、車両に取り付けられるように構成すると好適である。
このように、スポイラ本体とワイパ機構をフレームに取り付け、一体化(モジュール化)することができる。モジュール化することにより、後の工程で車両へ取り付ける際に、取り付けが容易となる。
本発明のワイパ機構を備えたリアスポイラ装置によれば、スポイラ本体の内部の収納空間に、ワイパ機構が配設され、スポイラ本体に形成された収納空間に通ずる開口部を開閉部によって開閉可能としたので、ワイパ機構が作動するときに開口部を開状態とし、ワイパ機構の不作動時には、開口部を閉状態とすることができる。このような構成により、本発明のリアスポイラ装置では、ワイパ停止時に、ワイパ機構を外部から視認できないようにスポイラ本体および開閉部によって囲うことができ、ワイパ停止時における外観意匠性の向上を図ることができる。
また、本発明のリアスポイラ装置は、スポイラ本体,ワイパ機構等がフレームに取り付けられる構成であり、このフレームを車両に取り付けることにより、装置全体を車両に固定することができる。これにより、車両への組付け性を容易とすることができる。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1〜図11は本発明のリアスポイラ装置の一実施形態を示すものであり、図1は後部から見た斜視図、図2,図3は内部機構の説明図、図4はスポイラ本体の説明図、図5は背面から見た斜視図、図6は格納位置の説明図、図7は開放位置の説明図、図8はワイパ作動時の説明図、図9は作動位置の説明図、図10は作動位置において外部前方から見た斜視図、図11は作動位置において外部後方から見た斜視図である。
以下に、リアスポイラ装置A(以下、「装置A」という)を、車両1のバックドア2の上端に配設した一実施の形態を示す。図1に示すように、車両1は、ドア本体3にリアウインドウガラス4が取り付けられたバックドア2を備えている。本例の装置Aは、このリアウインドウガラス4の上側端部付近に配設されている。なお、本実施の形態では、装置Aをバックドア2の上端に配設した例を示すが、ルーフ5の後端に配設してもよい。
装置Aは、図1〜図4に示すように、ドア本体3に固定される支持機構10,駆動機構20,ワイパ機構30,スポイラ本体40から構成されている。駆動機構20,ワイパ機構30,スポイラ本体40は、支持機構10に取り付けられている。装置Aは、このようにモジュール化されている。
図2は、装置Aの内部機構を前側下方から見た説明図である。図3は、装置Aの内部機構を後側上方から見た説明図である。
支持機構10は、図2,図3に示すように、剛性を有する断面H型のフレーム11に、ステー12a〜12fが固定された構成である。ステー12a〜12fは、フレーム11に対して長さ方向に位置調整可能に取り付けられている。
支持機構10は、ステー12a〜12dの端部を、車両1に締結部材で固定することにより車両1に組付けられている。ステー12e,12fの端部には、ワイパ機構30が取り付けられている。また、フレーム11の左右端部付近には、駆動機構20がそれぞれ直に取り付けられている。
駆動機構20は、図2,図3に示すように、フレーム11の左右にそれぞれ取り付けられたアクチュエータ21a,21bと、アクチュエータ21a,21bの出力軸にそれぞれ連結された駆動アーム22a,22bを主要構成要素としている。駆動アーム22a,22bの先端部は、後述する開閉カバー47の長手方向の両端部付近に取り付けられている。
アクチュエータ21a,21bは、減速機構と電動モータを主要構成要素としている。電動モータは、不図示のスポイラ駆動スイッチまたはワイパ操作スイッチを手動操作するか、所定の速度以上になると自動的に作動するようになっている。左右のアクチュエータ21a,21bの電動モータは、同期して作動する。
駆動アーム22a,22bは、左右のアクチュエータ21a,21bの電動モータが作動すると、減速機構を介して、出力軸を中心として所定の角度範囲内で回動が可能となっている。アクチュエータ21a,21bが作動すると、駆動アーム22a,22bの端部に取り付けられた開閉カバー47は、リアウインドウガラス4から離れる方向または近づく方向に移動する。
常時には、開閉カバー47は、後述するスポイラ本体40の開口部41cを塞いでいる。アクチュエータ21a,21bが作動すると、アクチュエータ21a,21bによって駆動アーム22a,22bが回動しする。駆動アーム22a,22bの回動によって、開閉カバー47は、リアウインドウガラス4から離間する方向へ所定角度上昇し、開口部41cを介して空間Sを外部へ開放させる。さらに上昇すると、開閉カバー47はスポイラセンター41の下側面と当接して、スポイラセンター41を所定角度範囲内で移動させる。
開閉カバー47には、上側辺の左右端部付近にそれぞれ回転自在なローラ47a,47bが取り付けられており、ローラ47a,47bは、開閉カバー47の移動と連動して移動する。ローラ47a,47bは、連動部材に相当する。開閉カバー47が所定角度以上上昇すると、ローラ47a,47bは、スポイラセンター41の下側面と当接し、回転接触しながらスポイラセンター41を持ち上げる。このようにローラ47a,47bとスポイラセンター41とが回転接触するので、開閉カバー47とスポイラセンター41との接触摩擦が低減され、開閉カバー47およびスポイラセンター41を傷付けることが防止される。また、スポイラセンター41をスムーズに移動させることができる。
なお、本例では、開閉カバー47を移動させるために、2のアクチュエータ21a,21bが配設されているが、これに限らず、単一のアクチュエータによって開閉カバー47を移動させるようにしてもよい。このように単一のモータ部によって移動させるようにすると、部品点数が少なくなると共に、開閉カバー47にねじれる方向の力が加わることがないので好適である。
また、本例では、開閉カバー47に取り付けられたローラ47a,47bを介してスポイラセンター41を持ち上げるように構成されているが、これに限らず、ローラ47a,47bを取り付けることなく、開閉カバー47が直に当接してスポイラセンター41を持ち上げるように構成してもよい。
ワイパ機構30は、図2,図3に示すように、ステー12e,12fによってフレーム11に対して所定の角度で取り付けられたモータ部31と、モータ部31の出力軸に連結されたワイパアーム32と、ワイパアーム32に取り付けられたワイパブレード33を主要構成要素としている。
モータ部31は、減速機構と電動モータを備えており、電動モータからの回転力を減速機構を介して、ワイパアーム32およびワイパブレード33に伝達する。モータ部31は、不図示のワイパ操作スイッチを操作することによって作動する。ワイパアーム32は、付勢部材を有しており、この付勢部材はワイパブレード33をリアウインドウガラス4に向けて付勢している。モータ部31が作動すると、ワイパアーム32およびワイパブレード33は往復運動し、リアウインドウガラス4の表面を払拭する。
図4は、スポイラ本体40の構成部材を示す斜視図である。スポイラ本体40は、図4に示すように、スポイラセンター41と、スポイラセンター41の左右に位置するスポイラサイド43,43と、カバー45と、開閉カバー47を備えて構成され、全体として車両1のボディ面から突出するように配設されている。スポイラセンター41、スポイラサイド43,43、カバー45は、本体部に相当し、開閉カバー47は、開閉部に相当する。また、スポイラセンター41は、可動部に相当し、スポイラサイド43,43、カバー45は、車両1に対して姿勢が変更されない固定部に相当する。スポイラセンター41は、後述するように車両1に対して姿勢を変更することができる。
上述のように開閉カバー47は、僅かに湾曲した矩形状の部材であり、駆動アーム22a,22bの先端部に取り付けられ、上側両端部付近に、ローラ47a,47bが配設されている。
スポイラサイド43,43は、フレーム11の左右端部にそれぞれ固定されている。スポイラサイド43,43は、左右対称な形状となっている。スポイラサイド43は、整流部44aと、背面部44bと、内面部44cとを有する。また、車両1と当接する側は開口しており、内部に空間が形成されている。
整流部44aは、走行時に気流と当接して気流を整流する作用を有する。背面部44bは、整流部44aに連続しリアウインドウガラス4に面するように形成されている。内面部44cは、整流部44aおよび背面部44bに連続して形成され、スポイラセンター41を左右から挟みこむように位置している。
内面部44cには、図4に示すように取付孔43aと、挿入凹部43bが形成されている。取付孔43aは、内面部44cの前方下部付近に形成された貫通孔である。挿入凹部43bは、取付孔43aよりも車両後方側に形成された切り欠き凹部であり、リアウインドウガラス4側の端部から整流部44a側へ向けて切欠くように形成されている。
スポイラサイド43,43は、この挿入凹部43bにフレーム11の左右端部が挿入された状態で、フレーム11に固定されている。
また、スポイラサイド43,43の背面部44bには、バックランプ51が配設されている。
カバー45は、矩形状の整流部45aと、矩形状の内面部45bと、挿入孔45cとを有する。内面部45bは、整流部45aの後端部から所定の角度を有するように延出している。挿入孔45cは、整流部45aの前端部の左右下部に形成されている。整流部45aおよび内面部45bは、僅かに湾曲するように形成されている。
カバー45は、内面部45bの下面側がフレーム11と当接するように取り付けられて、車両1に対して固定されており、駆動機構20およびワイパ機構30の車両前方及び上面側を覆っている。
内面部45bの後側の左右端部には、矩形状の切欠部45dが形成されている。この切欠部45dは、駆動機構20が作動したときに、駆動アーム22a,22bの上側への回動を妨げないように形成されたものである。
スポイラセンター41は、整流部42aと、背面部42bと、内面部42cとを有する。整流部42aは、車両1の左右に延出し僅かに湾曲するように形成されている。また、整流部42aには、車体前方側を矩形状に切り取ったように開口部41dが形成されている。背面部42bは、整流部42aの後端部に連続しリアウインドウガラス4に面するように形成されている。内面部42cは、整流部42aおよび背面部42bに連続し、これらの左右端部から直交する方向に延出するように形成されている。また、車両1に面する側は開口しており、内部に駆動機構20やワイパ機構30を収納する空間Sが形成されている。
内面部42cには、図4に示すように挿入孔41aと、挿入凹部41bが形成されている。挿入孔41aは、内面部42cの前方下部付近に形成されが貫通孔である。挿入凹部41bは、挿入孔41aよりも車両後方側に形成された切り欠き凹部であり、リアウインドウガラス4側の端部から整流部42a側へ向けて切欠くように形成されている。
スポイラサイド43,43は、上述のようにフレーム11にそれぞれ固定される。スポイラセンター41およびカバー45の組み付けは、まず、スポイラサイド43,43の間にスポイラセンター41を配置し、さらに整流部45aを開口部41dに嵌め込むようにして、カバー45をスポイラセンター41内に配置し、この状態で、取付孔43a,挿入孔45cおよび挿入孔41aに回動ピン41e(図6等参照)を挿入することによって行われる。これにより、スポイラセンター41およびカバー45は、スポイラサイド43,43と一体に連結される。このとき、挿入凹部41bには、フレーム11の左右端部が挿入された状態となる。
スポイラセンター41は、回動ピン41eを回動軸として、フレーム11を介して車両1に固定されたスポイラサイド43,43に対して回動可能となっている。スポイラセンター41には、回動ピン41eを回動中心として、自重によってリアウインドウガラス4側へ回転力が掛かっている。
常時には、スポイラセンター41は、開口部41dにカバー45の整流部45aが嵌まり込むように位置し、開口部41dが閉じて、整流部45aと整流部42aが外見上、連続するようになっている。これにより、走行中に、開口部41dから内部の空間Sに気流が入り込むことがなく、気流の乱れを生じさせることがないので好適である。
背面部42bには、ハイマウントストップランプ52が配設されている。また、背面部42bの下側は矩形状に切り取られたように開口部41cが形成されている。開閉カバー47が閉塞位置(収納位置)にあるときには、この開口部41cは完全に閉じられた状態となり、内部空間Sに配設された駆動機構20やワイパ機構30は全く視認することができなくなる。これにより、外観意匠性を向上させることができる。また、走行中、開閉カバー47が閉塞状態にあるときには、駆動機構20やワイパ機構30に気流が当たらないので、騒音を発生せず好適である。
図5は、装置Aを背面から見た斜視図である。本例の装置Aには、図5に示すように、スポイラ本体40にバックランプ51およびハイマウントストップランプ52が配設されているが、これら以外にも機能部品、例えば、ターンシグナル、ミラー、ウォッシャノズル、CCDカメラ、アンテナ等をスポイラ本体40に設けることができる。
このように、機能部品を装置Aに組み込むことにより、これら機能部品を含めてモジュール化することができ、車両1への取付作業性が向上される。また、バックドアパネルに機能部品取付用の加工等をする必要がなくなることによる設計自由度の向上を図ることができる。
次に、装置Aの動作について説明する。
図6は、開閉カバー47が開口部41cを閉塞する閉塞位置(格納位置)にある状態を示す説明図である。このとき、駆動アーム22a,22bは、リアウインドウガラス4に最も近い位置で停止状態に保持されている。また、スポイラセンター41の整流部42aとカバー45の整流部45aとの間には、隙間がなく、スポイラセンター41の内部空間Sへ気流が流れ込まないようになっている。したがって、図6の状態では、気流が内部機構に当たることがなく、風切音等の騒音が発生しないようになっている。
図7は、開閉カバー47が開放位置にある状態を示す説明図である。ワイパ操作スイッチ(不図示)を操作すると、図7に示すように、アクチュエータ21a,21bが作動し、所定角度だけ駆動アーム22a,22bが回動し、開放位置に保持される。これにより、開口部41cを閉塞していた開閉カバー47がリアウインドウガラス4から離間する方向に上昇して開放位置まで移動し、開口部41cが開口された状態に保持される。
開閉カバー47が開放位置まで移動すると、図8に示すように、ワイパ機構30が駆動し、開口部41cを介してワイパアーム32およびワイパブレード33が突出して、ワイパアーム32の揺動運動により、ワイパブレード33によってリアウインドウガラス4の表面を払拭する。
図9は、スポイラセンター41が作動位置にある状態を示す説明図である。スポイラ駆動スイッチを乗員が手動操作するか所定速度以上になると、アクチュエータ21aが作動し、開閉カバー47は、閉塞位置(格納位置)から開放位置を通って作動位置まで移動する。作動位置とは、開閉カバー47が開放位置よりもリアウインドウガラス4から離間した位置であり、整流部42aの裏面と当接して整流部42aを押し上げた状態に保持する位置である。
なお、スポイラセンター41を、複数の設定された作動位置に停止できるように構成してもよいし、スポイラ駆動スイッチの操作によって所定角度範囲内で任意の位置に停止できるように構成してもよい。
アクチュエータ21a,21bが作動して、開閉カバー47が作動位置へ移動すると、ローラ47a,47bが整流部42aの裏面と当接して、回転接触しながらスポイラセンター41を押し上げる。このとき、スポイラセンター41には整流部42aに当たる気流によって下向き(図中、時計方向)に力が加わっているが、アクチュエータ21a,21bは、この抵抗力に抗してスポイラセンター41を押し上げる。これにより、スポイラセンター41は、回動ピン41eを回動中心として、上側(図中、反時計方向)へ持ち上げられ、姿勢を変更される。
スポイラセンター41が持ち上げられると、図9に示すように、整流部42aと整流部45aとの間に隙間(空気取入口G)が形成される。また、開閉カバー47の裏面と内面部45bの上側面との間にも隙間が形成されている。
車両1が走行すると、図9,図10に示すように、ルーフ5の上面に沿って後方へ移動する気流Wは、一部が整流部45aと整流部42aの間の空気取入口Gからスポイラセンター41の内部空間Sへ入り込み、内面部45bと開閉カバー47との間の隙間を通って、図11に示すように、開口部41cからリアウインドウガラス4の上面へ吹き抜ける。
気流Wが上記通路を通ってリアウインドウガラス4へ吹き抜けることにより、エアブロー効果が得られる。エアブロー効果により、リアウインドウガラス4の表面に付着した水滴を吹き飛ばしたり、後輪から雨水、泥の跳ね上げによって、リアウインドウガラス4が汚れるのを防いだりすることができる。このとき、内部空間Sへ取り入れられた気流は、直接的に駆動機構20やワイパ機構30に当たることがないので、騒音の発生が低減されている。
また、スポイラセンター41が持ち上がることにより、整流部42aに風が当たる面積が大きくなり、ダウンフォースが生じて安定した走行ができる。このように、スポイラセンター41は、ルーフエンドの空気を整流し、上部より空気で押さえつけてダウンフォースを増やすことができる。
なお、このとき、開閉カバー47が開放位置よりも上方へ移動しているので、ワイパ機構30は、ワイパアーム32を揺動運動させてリアウインドウガラス4の表面を払拭することができる。
以上のように、本実施の形態の装置Aでは、常時には、開閉カバー47が、スポイラセンター41の開口部41cを閉塞しており、ワイパ機構30の作動時またはスポイラセンター41の姿勢変更時に、アクチュエータ21a,21bが作動して、開閉カバー47を上方へ移動させ開口部41cを開口させる。これにより、ワイパアーム32およびワイパブレード33がリアウインドウガラス4の表面を払拭できるようになる。常時には、ワイパアーム32およびワイパブレード33は、スポイラセンター41の内部空間Sに格納された状態に保持される。
このため、ワイパアーム32とワイパブレード33が常時には人目につくことがないので、バックドア2の外観が煩雑とならずにすっきりし、外観が良好となる。
また、本実施の形態の装置Aでは、開口部41cを閉塞する開閉カバー47を移動させて開口部41cを開放させるための駆動部と、スポイラセンター41を上下動させるための駆動部とを、アクチュエータ21a,21bが兼用しているため、部品点数を低減して、構成を簡単とすることができると共に、組み付け工数を削減することができる。
また、本実施の形態の装置Aは、支持機構10のフレーム11に、他の構成部品である駆動機構20,ワイパ機構30,スポイラ本体40がすべて支持されており、車両1には、フレーム11に固定されたステー12a〜12dを取り付けるだけで、装置全体を組み付けることができる。このように、本実施の形態の装置Aは、モジュール化が図られているので、車両1へ手間が掛からず容易に組み付けることができる。
上記実施の形態では、スポイラセンター41の左右に内面部42cが形成されていたが、収納位置で、整流部42aが車体1との間に収納空間を確保できるように係止されれば、整流部42aの支えとなる内面部42cは形成されていなくてもよい。
また、上記実施の形態では、開閉カバー47は、駆動アーム22a,22bに連結固定され、円弧を描くように移動して、開口部41cを開口していたが、これに限らず、開閉カバー47と駆動アーム22a,22bとの連結部分が、回動可能となっていてもよい。この場合、開閉カバー47の上端部を、背面部42bに対してスライド及び回動可能に取り付けるとよい。
また、上記実施の形態では、開閉カバー47が開口部41cを開口状態とした後、さらに上昇したときにスポイラセンター41が可動するように構成されているが、これに限らず、開口部41cを閉塞していた開閉カバー47が上昇し始めるのと同時に、または、所定のタイミングをずらして、スポイラセンター41が上昇し始めるように構成してもよい。この場合、開閉カバー47に、上方に延出する延出部材を設け、この延出部材の端部にローラ47a,47bを設けるように構成することができる。このようにすれば、延出部材の長さに応じて、ローラ47a,47bが整流部42aの裏面と当接して、スポイラセンター41を押し上げるタイミングを調節することができる。
また、上記実施の形態では、スポイラセンター41が回動ピン41eを回動中心として円弧状の軌跡を描くように移動される構成であるが、これに限らず、開閉カバー47と当接することにより、スポイラセンター41が上方または前後方向にスライド可能となるように構成してもよい。
一実施の形態のリアスポイラ装置の後部から見た斜視図である。 一実施の形態のリアスポイラ装置の内部機構の説明図である。 一実施の形態のリアスポイラ装置の内部機構の説明図である。 一実施の形態のリアスポイラ装置のスポイラ本体の説明図である。 一実施の形態のリアスポイラ装置の背面から見た斜視図である。 一実施の形態のリアスポイラ装置の格納位置の説明図である。 一実施の形態のリアスポイラ装置の開放位置の説明図である。 一実施の形態のリアスポイラ装置のワイパ作動時の説明図である。 一実施の形態のリアスポイラ装置の作動位置の説明図である。 一実施の形態のリアスポイラ装置の作動位置において外部前方から見た斜視図である。 一実施の形態のリアスポイラ装置の作動位置において外部後方から見た斜視図である。
符号の説明
1・・車両、 2・・バックドア、 3・・ドア本体、 4・・リアウインドウガラス、 5・・ルーフ、 10・・支持機構、 11・・フレーム、 12a〜12f・・ステー、 20・・駆動機構、 21a,21b・・アクチュエータ、 22a,22b・・駆動アーム、 30・・ワイパ機構、 31・・モータ部、 32・・ワイパアーム、 33・・ワイパブレード、40・・スポイラ本体、 41・・スポイラセンター、 41a・・取付孔、 41b・・挿入凹部、 41c・・開口部、 41d・・開口部、 41e・・回動ピン、 42a・・整流部、 42b・・背面部、 42c・・内面部、 43・・スポイラサイド、 43a・・取付孔、 43b・・挿入凹部、 44c・・内面部、 44a・・整流部、 44b・・背面部、 45・・カバー、 45a・・整流部、 45b・・内面部、 45c・・挿入孔、 45d・・切欠部、 47・・開閉カバー、 47a,47b・・ローラ、 51・・バックランプ、 52・・ハイマウントストップランプ、 A・・装置、 G・・空気取入口、 S・・空間、 W・・気流

Claims (7)

  1. スポイラ本体と、リアウインドウガラスを払拭するためのワイパ機構と、を備えたリアスポイラ装置であって、
    前記スポイラ本体は、車両ボディ面から突出し内部に収納空間を形成する本体部と、該本体部に形成された開口部と、該開口部を開閉塞可能な開閉部と、を有し、
    前記ワイパ機構は、前記収納空間に配設され、前記開閉部が前記開口部を閉塞していないときに、該開口部を介して、リアウインドウガラスを払拭可能であることを特徴とするリアスポイラ装置。
  2. 前記本体部は、車両に固定される固定部と、前記開閉部の移動に連動する可動部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のリアスポイラ装置。
  3. 前記開閉部を前記リアウインドウに対して遠ざかる方向又は近づく方向に移動させて前記開口部を開閉するための駆動機構を備え、
    前記開閉部は、該開閉部の移動に連動する連動部材を有し、
    前記開閉部が前記リアウインドウから遠ざかる方向に移動するときに、前記連動部材が前記可動部の下面と当接することによって、前記可動部が前記開閉部の移動に連動することを特徴とする請求項2に記載のリアスポイラ装置。
  4. 前記連動部材は、前記開閉部に配設された回転自在なローラであることを特徴とする請求項3に記載のリアスポイラ装置。
  5. 前記可動部が連動するときに、該可動部と前記固定部との間に前記収納空間に連通する空気取入口が形成され、該空気取入口から前記収納空間および前記開口部を介して前記リアウインドウガラスへ通ずる通路が形成されることを特徴とする請求項2に記載のリアスポイラ装置。
  6. 前記固定部は、前記ワイパ機構の車両前側を遮蔽するカバーを有し、
    前記可動部は、前記カバーを覆う位置に配設されたことを特徴とする請求項5に記載のリアスポイラ装置。
  7. 前記スポイラ本体および前記ワイパ機構は、車両に固定可能なフレームに取り付けられており、該フレームを介して、車両に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のリアスポイラ装置。
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