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JP2005231499A - ワイパブレード - Google Patents

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JP2005231499A JP2004043062A JP2004043062A JP2005231499A JP 2005231499 A JP2005231499 A JP 2005231499A JP 2004043062 A JP2004043062 A JP 2004043062A JP 2004043062 A JP2004043062 A JP 2004043062A JP 2005231499 A JP2005231499 A JP 2005231499A
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Abstract

【課題】高さを抑えるとともに、ブレードラバーの長手方向に押圧力を分配して中央部への過度な押圧力の集中を低減し、両端部においてはバッキングによるブレードラバーの払拭面に対する弾性追従を許容して良好な払拭性を確保し、更に車両走行時における払拭面からの浮き上がりを良好に防止するフィン構造を備えたワイパブレードを提供する。
【解決手段】ワイパブレード1は、ブレードラバー4と、中央部が反払拭面20a側に凸状に湾曲されブレードラバーの長手方向に沿って装着されるバッキング5と、ワイパアーム2が連結されるホルダ部10から長手方向両側に向けて延びるアーム部11先端に設けられブレードラバーの長手方向端部とホルダ部10との中間部に配置される保持部12にてブレードラバー又はバッキングを保持するレバー3とを備える。レバー3のアーム部11及びブレードラバー4には、形状が連続するようにフィン部13,4dが形成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両のフロントガラス(ウインドシールドガラス)等の払拭面を払拭するワイパブレードに関するものである。
車両用ワイパブレードは、従来、複数個のレバーを互いに回動可能にトーナメント状に連結したレバーアッセンブリによってブレードラバーを保持し、フロントガラスの払拭面の湾曲に追従させるように構成されている。しかしながら、各レバーをトーナメント状、即ちワイパブレードの高さ方向(払拭面から離間する方向)に積み重ねる構造をなしているため、ワイパブレードの高さ方向寸法が大きくなり、車両走行時、特に高速走行時において、走行風の影響を受けてワイパブレードが払拭面から浮き上がる場合がある。
そこで、特許文献1に示されるワイパブレードのように、ブレードラバー自身の形状をフィン形状とし、走行風によってガラス面側に押圧力が生じるようにしているものがあった。このようにすれば、車両走行時において、ワイパブレードが払拭面から浮き上がることを防止できる。
ところが、特許文献1に示されるワイパブレードは、依然としてレバーアッセンブリを用いていることから、ワイパブレードの高さ方向寸法が大きく、走行風の影響を大きく受ける。
そこで、特許文献2に示されるワイパブレードのように、中央部が反払拭面側に向けて凸状に湾曲するバネ支持部材によってブレードラバーを長手方向に支持し、そのバネ支持部材を介してブレードラバーを長手方向全長に亘る長尺のシングルレバー(1つのレバー)によって保持したものがある。このようにすれば、レバーが1つになることから、ワイパブレードの高さ方向寸法が小さくなり、走行風の影響を受け難くなる。
しかしながら、特許文献2に示されるワイパブレードにおいては、シングルレバーによってバネ支持部材がブレードラバーの長手方向全体に亘って保持されているため、シングルレバーの剛性がバネ支持部材のバネ性を妨げてしまい、払拭面への湾曲追従性が低下するという問題が生じる。
そこで、特許文献3に示されるワイパブレードは、これらの問題点を解決するものであり、中央部が反払拭面側に向けて凸状に湾曲するバネ支持部材によってブレードラバーを長手方向に支持し、そのバネ支持部材の長手方向中央部分に取り付けられるホルダによってワイパアームに連結する構成としている。このようにすれば、ホルダ部分以外の部分はバネ支持部材のみでブレードラバーが保持されるので、ワイパブレードの高さ方向寸法を小さく抑えつつ、バネ支持部材のバネ性を妨げずにブレードラバーを長手方向に亘って払拭面への湾曲追従性が向上される。
米国特許第3418679号 英国特許第1447724号 特表2001−504779号公報
しかしながら、特許文献3に示されるワイパブレードでは、ワイパアームからの押圧力がバネ支持部材の長手方向中央部分に取り付けられるホルダからブレードラバーに付与されるため、その押圧力がホルダ部分、即ちブレードラバーの長手方向中央部分に集中的に付与されてしまう。そのため、ブレードラバーの長手方向端部にはバネ支持部材のバネ剛性に依存して付与されるため、長尺のワイパブレードの場合にはブレードラバーの長手方向端部にまでワイパアームの押圧力が十分に伝わらず、拭き残しやスジ残りが生じるといった払拭性能に問題があった。
更に、上記特許文献1及び特許文献3のワイパブレードのように、車両走行時に該ワイパブレードが払拭面から浮き上がることを防止するためのフィン構造を備える場合、当然ながら浮き上がりを十分に防止する良好なフィン構造とすることが必要である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、高さを抑えるとともに、ブレードラバーの長手方向に押圧力を分配して中央部への過度な押圧力の集中を低減し、両端部においてはバッキングによるブレードラバーの払拭面に対する弾性追従を許容して良好な払拭性を確保し、更に車両走行時における払拭面からの浮き上がりを良好に防止するフィン構造を備えたワイパブレードを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、払拭面を払拭するブレードラバーと、所定の剛性を有するとともに中央部が反払拭面側に向けて凸状に湾曲形成され、前記ブレードラバーの長手方向に形成されたバッキング用溝に嵌入されるバネ材からなるバッキングと、ワイパアームが回動可能に連結されるホルダ部から前記ブレードラバーの長手方向両側に向けて延びるアーム部が形成されるとともに、各アーム部の先端部に設けられ前記ブレードラバーの長手方向端部と前記ホルダ部との中間部に配置される保持部によって前記ブレードラバー又は前記バッキングを保持するレバーと、を備え、前記レバーの前記アーム部には、車両走行時に生じる走行風を受けるとワイパブレードを払拭面側に押し付ける力を生じさせる傾斜面を有する第1フィン部が形成され、前記ブレードラバーにおける少なくとも前記レバーの前記保持部から端部までの間には、車両走行時に生じる走行風を受けるとワイパブレードを払拭面側に押し付ける力を生じさせる傾斜面を有する第2フィン部が形成されていることをその要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のワイパブレードにおいて、前記ブレードラバーの前記第2フィン部は、前記レバーの前記保持部よりも長手方向内側まで位置するように形成し、前記レバーの長手方向両端部は、前記第1フィン部と前記第2フィン部とが連続するように該第2フィン部を収容することをその要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のワイパブレードにおいて、前記レバーの長手方向両端部は、前記ブレードラバーの前記第2フィン部の外郭形状に対応する外郭形状に形成されていることをその要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイパブレードにおいて、前記ブレードラバーの第2フィン部は、長手方向端部に向かうほど高さが次第に低くなる形状をなしていることをその要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のワイパブレードにおいて、前記レバーは、金属板材にプレス加工を施すことにより形成され、前記レバーの第1フィン部は、更に絞り加工を施すことにより形成されていることをその要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のワイパブレードにおいて、前記バッキングは、無負荷状態において最も湾曲した払拭面の曲率よりも高曲率に長手方向に湾曲形成されていることをその要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、ワイパアームの押圧力を単一のレバーを介してブレードラバーに付与する形態であるため、所謂トーナメント状のレバーアッセンブリを用いた場合に比べてワイパブレードの高さが抑えられる。又、ワイパアームが連結されるレバーのホルダ部から長手方向両側に向けてアーム部を延出し、ブレードラバーの長手方向端部とホルダ部との中間部に配置される保持部を該アーム部の先端部に設けたことにより、ワイパアームの押圧力がブレードラバーの長手方向に分配され中央部への過度な押圧力の集中が低減される。しかも、ワイパブレードの端部においてはバッキングの自由変形が許容されるため、予め上記形状で湾曲形成されたバネ材からなるバッキングによるブレードラバーの払拭面に対する弾性追従がレバーによって妨げられることはなく、良好な払拭性が確保される。更に、レバーのアーム部には車両走行時に生じる走行風を受けるとワイパブレードを払拭面側に押し付ける力を生じさせる傾斜面を有する第1フィン部が形成され、ブレードラバーにおける少なくともレバーの保持部から端部までの間には同傾斜面を有する第2フィン部が形成されるため、各フィン部が協働することでその押し付け力が十分に得られ、車両走行時におけるワイパブレードの払拭面からの浮き上がりが良好に防止される。
請求項2に記載の発明によれば、ブレードラバーの第2フィン部は、レバーの保持部よりも長手方向内側まで位置するように形成され、レバーの長手方向両端部は、該レバーの第1フィン部とその第2フィン部とが連続するように該第2フィン部を収容する。これにより、レバーの第1フィン部とブレードラバーの第2フィン部とが切れ目なく連続的となり、外観見栄えが向上する。
請求項3に記載の発明によれば、レバーの長手方向両端部は、ブレードラバーの第2フィン部の外郭形状に対応する外郭形状に形成される。これにより、レバーの第1フィン部とブレードラバーの第2フィン部との外観形状が連続的となり、外観見栄えが向上する。特に、上記請求項2に記載の構成にこの構成が適用されることで、レバーの第1フィン部とブレードラバーの第2フィン部とが切れ目なくかつ外観形状も連続的となり、外観見栄えがより向上する。
請求項4に記載の発明によれば、ブレードラバーの第2フィン部は、長手方向端部に向かうほど高さが次第に低くなる形状をなしている。これにより、ワイパブレードは両端部に向かうほど高さが次第に低くなるスマートな形状となり、外観見栄えが向上する。
請求項5に記載の発明によれば、レバーは、金属板材にプレス加工を施すことにより形成され、レバーの第1フィン部は、更に絞り加工を施すことにより形成される。これにより、フィン部を有するレバーが容易な加工で形成される。
請求項6に記載の発明によれば、バッキングは、無負荷状態において最も湾曲した払拭面の曲率よりも高曲率に長手方向に湾曲形成される。これにより、ブレードラバーの端部がより確実に払拭面に良好に接触するようになり、該ブレードラバーが払拭面の湾曲に対し、より良好に追従する。
従って、本発明によれば、高さを抑えるとともに、ブレードラバーの長手方向に押圧力を分配して中央部への過度な押圧力の集中を低減し、両端部においてはバッキングによるブレードラバーの払拭面に対する弾性追従を許容して良好な払拭性を確保し、更に車両走行時における払拭面からの浮き上がりを良好に防止するフィン構造を備えたワイパブレードを提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、車両のフロントガラス(ウインドシールドガラス)20の払拭面20aを払拭するための本実施形態のワイパブレード1を示す。ワイパブレード1は、ワイパアーム2の先端部に取り付けられ、該ワイパアーム2から払拭面20a側への押圧力を受ける。ワイパアーム2はワイパモータ(図示略)にて所定角度だけ回動され、その回動によりワイパブレード1はフロントガラス20の払拭面20aの所定角度範囲を払拭する。このようなワイパブレード1は、図1及び図2に示すように、レバー3と、ブレードラバー4と、バッキング5と、キャップ6とを備えている。
前記レバー3は、長手方向中央部にホルダ部10が設けられている。ホルダ部10には、ワイパアーム2の先端部を挿入するための長方形状の開口10aが形成されており、両側壁が平行をなしている。ホルダ部10には、ワイパアーム2の先端部と連結クリップ(図示略)を介して回動可能に連結するための連結ピン10bが両側壁に跨るように取り付けられている。
ホルダ部10の両側には、該ホルダ部10から各アーム部11がワイパブレード1(ブレードラバー4)の長手方向に沿ってそれぞれ延出形成されている。各アーム部11は、その先端部に設けられる後述の各保持部12がワイパブレード1(ブレードラバー4)を略3等分する位置にそれぞれ配置されるように延出されている。各アーム部11は、その長手方向に沿って下方(ブレードラバー4側)が開口する山折り形状をなしており、基端部側(ホルダ部10側)がホルダ部10の高さより若干低く、先端部側(保持部12側)に向かうほどその高さが次第に低くなっている。
又、各アーム部11は、その上部が第1フィン部としてのフィン部13をなしている。フィン部13は、各アーム部11の長手方向全体にわたって連続している。又、図3に示すように、フィン部13は、その頂部13aがワイパブレード1の幅方向の中心線L1に対して該幅方向の一側に所定距離だけオフセットした形状をなしている。このフィン部13には、オフセットした頂部13aから幅方向他側において、車両の走行風を受けるとワイパブレード1(ブレードラバー4)を払拭面20a側に押し付ける力が生じるように該払拭面20aに対して傾斜する凹面状の傾斜面13bを有している。
各アーム部11の先端部、即ちレバー3の両端部には保持部12が形成されている。各保持部12は、下方(ブレードラバー5側)が開口し該開口が幅狭となるように折り曲げられている。保持部12には、バッキング5を装着したブレードラバー4の基部4aが長手方向から挿入される。因みに、一方の保持部12(図4において右側の保持部12)はブレードラバー4が長手方向に抜けないように該ブレードラバー4又はバッキング5と連結し、他方の保持部12は(図4において左側の保持部12)はブレードラバー4(バッキング5を含む)が長手方向に移動可能、即ち払拭面20aの曲率変化によるブレードラバー4の屈曲変形に追従可能に該ブレードラバー4を保持する。尚、ブレードラバー4又はバッキング5において、図2においては保持部12と連結する部分を省略している。又、各保持部12の上部には、ブレードラバー4の後述するフィン部4dの外郭形状と同形状に凹設された凹設部14が形成され、該保持部12上部の外郭形状がブレードラバー4のフィン部4dの外郭形状と同様となる。
更に、各保持部12は、図1に示すように、ワイパブレード1(ブレードラバー4)を略3等分する位置に配置されている。つまり、保持部12は、ワイパアーム2からの押圧力がバッキング5を介してブレードラバー4の両端部まで行き渡るように設けられている。因みに、各保持部12にて保持されるブレードラバー4は、該保持部12から両端部側の範囲を払拭面20aの曲率変化に自由に弾性追従する追従端部としている。
因みに、このような構成のレバー3は、プレス加工された金属板材からなるホルダ部10、アーム部11及び保持部12を有しており、更にアーム部11には絞り加工された絞り部によってフィン部13及び凹設部14が形成されている。
前記ブレードラバー4は、ゴム等の弾性材料にて長尺状に形成され、前記レバー3の各保持部12にて長手方向のみ移動可能に保持される基部4aと、該基部4aから延出されて先端部が払拭面20aに接触して雨滴等を払拭する払拭部4bとを有している。これら基部4a及び払拭部4bは、ブレードラバー4の長手方向に連続して形成されている。又、基部4aには、バッキング用溝4cが長手方向に連続して形成されている。
又、ブレードラバー4の基部4aの上面(払拭部4bとは反対側の面)には、前記レバー3の両側において第2フィン部としてのフィン部4dが突出形成されている。フィン部4dは、レバー3の保持部12より長手方向中央部寄りの所定部位から長手方向端部に向かって形成されており、該長手方向端部に向かうほど高さが次第に低くなる形状をなしている。図3に示すように、フィン部4dは、その頂部4eが前記レバー3のフィン部13の頂部13aと同様に、ワイパブレード1の幅方向の中心線L1に対して該幅方向の一側に所定距離だけオフセットした形状をなしている。このフィン部4dには、オフセットした頂部4eから幅方向他側において、車両の走行風を受けるとワイパブレード1(ブレードラバー4)を払拭面20a側に押し付ける力が生じるように該払拭面20aに対して傾斜する凹面状の傾斜面4fを有している。
又、図1に示すように、ブレードラバー4のフィン部4dの長手方向内側部分は、前記レバー3内に収容される。即ち、前記レバー3の端部には凹設部14が形成されており、その凹設部14にブレードラバー4のフィン部4dが収容されることにより、レバー3のフィン部13とブレードラバー4のフィン部4dとが切れ目なくかつ外観形状が連続するようにしている。
更に、図1及び図2に示すように、ブレードラバー4におけるフィン部4dが形成されていない長手方向中央部は、前記レバー3のホルダ部10及びアーム部11と所定の隙間Sを形成すべく平坦部4gとなっている。即ち、払拭時においてブレードラバー4が払拭面20aの曲率変化に追従して弾性変形した場合に、該隙間Sにより、該ブレードラバー4がレバー3のホルダ部10及びアーム部11に接触しないようにして該ブレードラバー4の弾性変形が許容されている。
前記バッキング5は、所定の剛性を有するバネ材(金属板材)にてブレードラバー4と略同じ長さの細長い板状に形成され、該ブレードラバー4のバッキング用溝4cにそれぞれ嵌入されて装着される。バッキング5が装着されたブレードラバー4は、払拭面20aの曲率変化に追従するようにバッキング5とともに弾性変形し、かつバッキング5により幅方向(払拭方向)への剛性が高いものとなっている。又、バッキング5は、ワイパアーム2からレバー3の保持部12を介して伝わる払拭面20a側への押圧力をブレードラバー4の長手方向全体に分散させる役割も担っている。そして、バッキング5を装着したブレードラバー4の両端部には、ブレードラバー4からのバッキング5の脱落を防止するための樹脂製のキャップ6がそれぞれ装着される。
又、前記バッキング5は、自然状態(無負荷状態)において、最も湾曲した払拭面20aの曲率よりも高曲率(最も湾曲した払拭面20aの湾曲半径よりも小さな湾曲半径)を有して長手方向中央部が反払拭面20a側に向けて凸状となる湾曲形状に形成されている。そのため、バッキング5をブレードラバー4に装着すると、図4(a)に示すように、ブレードラバー4はバッキング5の形状に合わせて湾曲変形する。一方、ワイパアーム2により払拭面20a側への押圧力が加わると、図4(b)に示すように、ブレードラバー4及びバッキング5は払拭面20aの曲率に合わせて弾性変形し、該ブレードラバー4の長手方向全体が払拭面20aに当接する。尚、図1及び図2において、図面が煩雑になるのを防止するためにバッキング5は直線状に示しているが、実際はここで記載したように湾曲形状をなしている。
そして、このような本実施形態のワイパブレード1において、ブレードラバー4のバッキング用溝4cにバッキング5を装着した状態で、該ブレードラバー4がレバー3の保持部12に長手方向から挿入され、バッキング5が一方の保持部12に対して連結される。次いで、ブレードラバー4の両端部にキャップ6がそれぞれ装着されて本実施形態のワイパブレード1が完成する。そして、このワイパブレード1は、ワイパアーム2の先端部に対して連結されて使用される。
次に、本実施形態のワイパブレード1の特徴的な作用効果を記載する。
(1)ワイパアーム2の押圧力を単一のレバー3を介してブレードラバー4に付与する形態であるため、所謂トーナメント状のレバーアッセンブリを用いた場合に比べてワイパブレード1の高さを抑え、レバー間のガタツキを無くすことができる。又、ワイパアーム2が連結されるレバー3のホルダ部10から長手方向両側に向けてアーム部11を延出し、ブレードラバー4の長手方向端部とホルダ部10との中間部、具体的にはブレードラバー4を長手方向に略3等分する位置に配置される保持部12を該アーム部11の先端部に設けたことにより、ワイパアーム2の押圧力がブレードラバー4の長手方向に分配され中央部への過度な押圧力の集中を低減することができる。そのため、払拭時において中央部に拭き残しやスジ残りが生じ難くなり良好な払拭性を確保することができる。特に、保持部12をブレードラバー4を長手方向に略3等分する位置に配置する本実施形態では、より効果的である。しかも、保持部12をホルダ部10とブレードラバー4の長手方向端部との中間部に配置したことにより、ワイパブレード1の端部においてはバッキング5の自由変形が許容される。つまり、保持部12から両端部側の範囲を払拭面20aの曲率変化に自由に弾性追従する追従端部となるため、バッキング5によるブレードラバー4の払拭面20aに対する弾性追従がレバー3によって妨げられることはなく、良好な払拭性を確保することができる。更に、レバー3のアーム部11には車両走行時に生じる走行風を受けるとワイパブレード1(ブレードラバー4)を払拭面20a側に押し付ける力を生じさせる傾斜面13bを有するフィン部13が形成され、ブレードラバー4におけるレバー3の保持部12内側から端部までの間には同傾斜面4fを有するフィン部4dが形成されるため、各フィン部13,4dが協働することでその押し付け力が十分に得られ、車両走行時におけるワイパブレード1の払拭面20aからの浮き上がりを良好に防止することができる。
(2)ブレードラバー4のフィン部4dは、レバー3の保持部12よりも長手方向内側まで位置するように形成され、レバー3の長手方向両端部は、該レバー3のフィン部13と前記フィン部4dとが連続するように該フィン部4dを収容している。これにより、レバー3のフィン部13とブレードラバー4のフィン部4dとが切れ目なく連続的となり、外観見栄えを向上することができる。
(3)レバー3の長手方向端部は、ブレードラバー4のフィン部4dの外郭形状に対応する外郭形状に形成されている。これにより、レバー3のフィン部13とブレードラバー4のフィン部4dとが切れ目なくかつ外観形状も連続的となり、外観見栄えをより向上することができる。
(4)ブレードラバー4のフィン部4dは、長手方向端部に向かうほど高さが次第に低くなる形状をなしている。これにより、ワイパブレード1は両端部に向かうほど高さが次第に低くなるスマートな形状となり、これによっても外観見栄えを向上することができる。
(5)レバー3は、金属板材にプレス加工を施すことにより形成され、レバー3のフィン部13は、更に絞り加工を施すことにより形成される。これにより、フィン部13を有するレバー3が容易な加工で形成することができ、低コスト化に貢献できる。特に、アーム部11は絞り加工された絞り部を有するので、アーム部11の剛性が高まり、比較的薄板の金属材料を使用しても所定剛性が確保でき、加工も容易である。
(6)バッキング5は、無負荷状態において最も湾曲した払拭面20aの曲率よりも高曲率に長手方向に湾曲形成されている。これにより、ブレードラバー4の端部がより確実に払拭面20aに良好に接触するようになり、該ブレードラバー4を払拭面20aの湾曲に対し、より良好に追従させることができる。
(7)フィン部13,4dは、オフセットした頂部13a,4eからオフセットとは反対側に傾斜面13b,4fが形成されるので、限られたスペース内で極力、傾斜面13b,4fの大型化が図られている。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、レバー3のホルダ部10、アーム部11、保持部12及びフィン部13の形状はこれに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。例えば、レバー3の長手方向端部をブレードラバー4のフィン部4dの外郭形状に対応する外郭形状に形成する好ましい例としたが、このように形状を対応させなくてもよい。又、レバー3はブレードラバー4を長手方向から挿入して装着する構成であったが、例えば、図5に示すように、レバー3をフィン部13の頂部13aに沿って分割する2つのレバー部品3a,3bとし、該レバー部品3a,3bをブレードラバー4の幅方向から組み付け、リベット等の締付部材15にて互いに締め付けて、レバー3にブレードラバー4を装着するようにしてもよい。
○上記実施形態では、金属板材にプレス加工を施すことによりレバー3を形成し、更に絞り加工を施すことによりレバー3のフィン部13を形成したが、加工方法はこれに限定されるものではない。例えば、フィン部13を単にプレス加工にて形成してもよい。この場合、フィン部13をプレス加工にて形成可能な形状に変更して対応する。
○上記実施形態では、レバー3のフィン部13及びブレードラバー4のフィン部4dをともに長手方向端部側に向かうほど高さが次第に低くなるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、両フィン部13,4dともに高さを長手方向に一定してもよい。又、レバー3のフィン部13の高さを長手方向に一定とし、ブレードラバー4のフィン部4dを長手方向端部側に向かうほど高さが次第に低くなるようにしてもよい。
○上記実施形態では、ブレードラバー4のフィン部4dをレバー3の保持部12よりも長手方向内側まで位置するように形成し、該フィン部4dをレバー3の長手方向両端部に収容させたが、該フィン部4dの長手方向端部からの長さを短くし、該フィン部4dをレバー3の長手方向両端部に収容させなくてもよい。つまり、レバー3のフィン部13とブレードラバー4のフィン部4dとが切れ目なく連続的な形状とならなくてもよい。尚、このような場合であっても、レバー3の長手方向端部をブレードラバー4のフィン部4dの外郭形状に対応する外郭形状に形成すれば、レバー3のフィン部13とブレードラバー4のフィン部4dとに切れ目が生じていたとしても、外観見栄えは良好である。
○上記実施形態では、2本のバッキング5を用いたが、例えば、各バッキング5の長手方向一方の端部又は両端部を互いに連結する形状として一体化したバッキングを用いてもよい。又、バッキング5は無負荷状態で最も湾曲した払拭面20aの曲率よりも高曲率に湾曲形成したが、バッキング5の湾曲形状はこれに限定されるものではない。
○上記実施形態では、ブレードラバー4の両端部にバッキング5の脱落を防止するための樹脂製のキャップ6を装着したが、上記のようにバッキング5の形状を工夫したりブレードラバー4に対するバッキング5の装着構造に工夫を施す等してバッキング5の脱落が防止できれば、キャップ6を省略してもよい。
本実施形態のワイパブレードを示す斜視図。 ワイパブレードの分解斜視図。 レバーの長手方向から見た側面図。 (a)は、ワイパアームからの押圧力を受けていない無負荷状態のワイパブレードを示す模式図、(b)は、ワイパアームからの押圧力を受けた状態のワイパブレードを示す模式図。 別例のワイパブレードを示す分解斜視図。
符号の説明
2…ワイパアーム、3…レバー、4…ブレードラバー、4c…バッキング用溝、4d…第2フィン部としてのフィン部、4f…傾斜面、5…バッキング、10…ホルダ部、11…アーム部、12…保持部、13…第1フィン部としてのフィン部、13b…傾斜面、20a…払拭面。

Claims (6)

  1. 払拭面を払拭するブレードラバーと、
    所定の剛性を有するとともに中央部が反払拭面側に向けて凸状に湾曲形成され、前記ブレードラバーの長手方向に形成されたバッキング用溝に嵌入されるバネ材からなるバッキングと、
    ワイパアームが回動可能に連結されるホルダ部から前記ブレードラバーの長手方向両側に向けて延びるアーム部が形成されるとともに、各アーム部の先端部に設けられ前記ブレードラバーの長手方向端部と前記ホルダ部との中間部に配置される保持部によって前記ブレードラバー又は前記バッキングを保持するレバーと、を備え、
    前記レバーの前記アーム部には、車両走行時に生じる走行風を受けるとワイパブレードを払拭面側に押し付ける力を生じさせる傾斜面を有する第1フィン部が形成され、
    前記ブレードラバーにおける少なくとも前記レバーの前記保持部から端部までの間には、車両走行時に生じる走行風を受けるとワイパブレードを払拭面側に押し付ける力を生じさせる傾斜面を有する第2フィン部が形成されていることを特徴とするワイパブレード。
  2. 請求項1に記載のワイパブレードにおいて、
    前記ブレードラバーの前記第2フィン部は、前記レバーの前記保持部よりも長手方向内側まで位置するように形成し、
    前記レバーの長手方向両端部は、前記第1フィン部と前記第2フィン部とが連続するように該第2フィン部を収容することを特徴とするワイパブレード。
  3. 請求項1又は2に記載のワイパブレードにおいて、
    前記レバーの長手方向両端部は、前記ブレードラバーの前記第2フィン部の外郭形状に対応する外郭形状に形成されていることを特徴とするワイパブレード。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイパブレードにおいて、
    前記ブレードラバーの第2フィン部は、長手方向端部に向かうほど高さが次第に低くなる形状をなしていることを特徴とするワイパブレード。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のワイパブレードにおいて、
    前記レバーは、金属板材にプレス加工を施すことにより形成され、
    前記レバーの第1フィン部は、更に絞り加工を施すことにより形成されていることを特徴とするワイパブレード。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のワイパブレードにおいて、
    前記バッキングは、無負荷状態において最も湾曲した払拭面の曲率よりも高曲率に長手方向に湾曲形成されていることを特徴とするワイパブレード。
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