JP2005215694A - 対話を実行する方法および対話システム - Google Patents

Abstract

【課題】 ユーザーフレンドリー度が向上される対話の方法および対話システム（ＳＤＳ）を提供する。
【解決手段】本発明は、対話システム（１８）と、少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）を制御するユーザーとの間の対話を特に車内環境において実行する方法を提供する。本方法は、ＳＤＳ（１８）によって、所定の一時停止コマンドの受信に応じて対話を中断する工程、およびＳＤＳ（１８）によって、所定の継続コマンドの受信に応じて対話を継続する工程を包含する。さらに、本発明は、対話を中断する手段、および中断された対話を継続する手段を備える、対話システム（１８）を提供する。
【選択図】 図１

Description

本発明は、対話システムと、少なくとも１つの電子機器を制御するユーザーとの間で対話を実行する方法、および少なくとも１つの電子機器を制御するユーザーと共に対話を実行するための対話システム（ＳＤＳ）に関する。

対話システムは、ユーザー（人間）と機械または電子機器との間のインターフェースを表す。ユーザーは、ＳＤＳに対話コマンドを与え、ＳＤＳはその対話コマンドを分析して制御コマンドを送り、制御コマンドが機械または電子機器に伝送されることによってその機械を制御することができる。通常、このようなＳＤＳおよびユーザーによって実行される対話は、ＳＤＳにより、聴覚的入力に対する要求を出力する工程、ユーザーからの対話入力を待機する工程、およびユーザーからの対話入力を受信する工程を包含する。完全な対話を実施するために、これらの工程は、ユーザーがＳＤＳにより制御可能な機械または電子機器に与える必要のある全ての制御コマンドを提供するのに必要なだけ、何回も繰り返される。このようなＳＤＳは、例えば、交通状況から注意をそらすことなく車内の電子機器（例えば、ラジオ、ナビゲーションシステム、または室温コントローラ）の少なくともいくつかを制御する能力をユーザーに提供する自動車において使用される。

しかし、当該分野で公知のＳＤＳは、以下の問題を抱えている。口頭での入力に対する要求の後、ＳＤＳはユーザーを催促し、入力を待機する。ユーザーが他のことをしていて（例えば、ユーザーが運転に集中しなければならないため）、待っていた入力がユーザーから得られなかった場合、ＳＤＳは、対話入力を待機するのを一時停止し、アプリケーションをシャットダウンする。従って、ユーザーから受け取った、すでに与えられた情報は失われ、ユーザーは、そのアクションを進めたい場合、アプリケーションを再度開始しなければならない。

従って、本発明の目的は、ＳＤＳとユーザーの間で対話を実行する方法を提供することおよび上記の問題を克服したＳＤＳを提供すること、つまり、対話を実行する方法およびより快適なＳＤＳを提供することである。

この目的は、請求項１に記載の対話を実行する方法および請求項１４に記載のＳＤＳによって解決される。

従って、対話システム（ＳＤＳ）と、少なくとも１つの電子機器を制御するユーザーとの間の対話を、特に車内環境において実行する方法であって、
ＳＤＳによって、所定の一時停止コマンドの受信に応じて対話を中断する工程、および
ＳＤＳによって、所定の継続コマンドの受信に応じて対話を継続する工程か、あるいはＳＤＳによって、所定のキャンセルコマンドの受信に応じて対話をキャンセルする工程を包含する方法が提供される。

従って、本発明の方法によれば、任意の時点で対話を中断し、それより後の時点でそれを継続することが可能となる。用語「継続」は、本明細書中では、対話が、最初から再開されないだけでなく、例えば、以前にユーザーから提供された対話入力のいくつかは、ＳＤＳがこれらの中断前の入力の全てを再度要求する必要がなくなるように、なおもＳＤＳに対して利用可能であり（例えば、内部格納手段により格納されている）ことを意味する。最終的には、継続の代わりに、ユーザーはまた、中断された対話に対して開始をキャンセルすることを要求し得るし、後で要求することも可能である。

対話を実行する方法の好ましい実施形態に従って、対話を継続する工程は、対話の一部を反復することを含み得る。実際、対話はまた、中断された状態で正確に継続され得るが、対話の一部を反復することが有利である状況もあり得る。

例えば、対話の一部を反復することによって、ユーザーは、中断前のユーザーの入力に関する情報をＳＤＳから受け取ることができ、それによって、ユーザーが対話を継続することがより容易になる。ＳＤＳは、視覚的に（例えば、ディスプレイを用いて）および／または聴覚的に情報を提供し得る。

さらに、対話は、いくつかの論理単位に分割されることが想像され得る。例えば、対話がナビゲーションシステムにアドレスを入力することについてである場合、論理単位は、第１に、都市となり得、第２に、通りおよび通り番号となり得る。このような対話については、対話が中断された後、対話は、中断が生じた位置に依存して、これらの論理単位の一つの最初から継続されることが有利であり得る。示される例において、第２の論理単位において、通り名が既に与えられているが、その番号がまだの場合、対話は、再度、ユーザーに通りの名前を質問することで継続され得る。従って、対話の一部を反復することによって、ユーザーが、その入力を継続するのがより容易となる。なぜならば、ユーザーは、以前に入力した詳細の全てを暗記する必要がないからである。

さらに好ましい実施形態に従って、ＳＤＳによって、対話を中断する前のＳＤＳの少なくとも１つの最後の出力を出力する工程、および／またはＳＤＳによって、対話を中断する前にユーザーから受信した少なくとも１つの最後の対話入力を出力する工程、および／または、特に、ＳＤＳによって、ユーザーからの対応するコマンドの受信に応じてユーザーからの対話入力を待機する工程を含む。

この特徴を提供することによって、ユーザーはさらに、どの位置で対話が中断されたのかを思い出すのを補助される。ＳＤＳは、例えば、対話入力の対する最後の要求を対応する受信した対話入力と一緒に反復し、次いで、次の対話入力に対する要求によって進行し得るか、または、ＳＤＳが、既に提供された対話入力の全てを反復し、次いで、最後の要求を反復するかもしくは次の対話入力に対する要求に進行することも可能である。なおさらなるバリエーションにおいて、既に提供された対話入力および最後の対話入力に対する要求を反復した後、ＳＤＳは、ユーザーからの対応する対話入力を待機する。

さらに、ユーザーは、どこで対話が中断されたか、および／またはどの種類の情報を既に与えられているかを思い出すのを補助し得るＳＤＳからの情報を要求することができる。

それによって、ＳＤＳは、どこで対話が中断されたかおよび／またはどの種類の情報がユーザーによってＳＤＳに既に提供されたかについての情報を提供するので、ＳＤＳのユーザーフレンドリー度は向上する。

特定の有利な実施形態において、対話を継続する工程は、中断された対話を継続していることをユーザーに通知すること工程を含む。これは、特別な継続出力がＳＤＳによりユーザーに与えられ、以降、以前に中断された対話が継続されることをユーザーに通知する。

好ましい実施形態において、対話を中断する工程および／または対話を継続する工程は、前記ユーザーの対応する聴覚的コマンドまたは触覚的コマンドの受信に応じてあるいは電子機器の対応するコマンドのＳＤＳによる受信に応じて実行され得る。本発明において、最終的にＳＤＳによって制御できない電子機器はまた、ＳＤＳに対する一時停止コマンドまたは継続コマンドを提供することが可能であり得る。

従って、対話は、電子機器によって中断され得るが、ユーザーからの操作によっても中断され得る。例えば、交通状況が非常に混雑し、ユーザーの注意がより必要となる場合、ユーザーは、「一時停止」のような対話コマンドを与えるか、または対話を中断する対話システムの制御キーを起動することができる。中断された対話を継続したい場合は、再度の「継続」のような対話コマンドまたはＳＤＳの制御キーの起動によって、対話を継続する。対話を中断または継続するための方法はこのように多数あるので、ユーザーフレンドリー度はここでも向上されている。

有利な実施形態に従って、本発明はさらに、最初の対話の中断中に、特に、異なる電子機器を制御するさらなる対話を開始する工程を包含する。ナビゲーションシステムへの新たな目的地の入力が、電話呼び出しにより中断される上述の例において、電話での会話中、ユーザーは新しい住所または電話番号を電話器に保存することを望む場合が想像され得る。本発明によれば、ユーザーは、この新しい住所または電話番号を、対話システムを用いて保存する機会を有する（すでに最初の中断された対話があるとしても）。この機能により、ユーザーは、すでに中断された対話が存在するか否かを心配する必要がない。

さらに好ましい実施形態に従って、中断された対話の一つを継続する工程は、特に、対話により制御される電子機器の識別子を出力することによって、継続された対話をユーザーに通知することを含む。いくつかの対話が中断され、ユーザーがそれらの対話のうちの一つを継続する場合、ＳＤＳは、ユーザーに、対話が継続されることを通知することが有利である。例えば、このことは、対話によって制御される電子機器の少なくとも名称をアナウンスすることにより達成され得る。従って、ユーザーは、どの種類の対話がなおも中断されており、どの対話が継続されるのかを心配する必要がない。

特に有利な実施形態において、本発明の方法は、中断された対話の識別子、特に、対話の中断の間に対話により制御される電子機器の名称を表示する工程を包含する。ＳＤＳは、ディスプレイに接続され得るか、またはディスプレイは、ＳＤＳに統合された一部であり得、対話の中断の間に、このディスプレイは、どの対話が現在中断されているのかをユーザーに通知し続けるために使用される。このことは、ここでも、どの対話が中断され、継続され得るのかをユーザーが認識するのを補助する。

変形型において、本発明は、対応する対話の中断の間に、ＳＤＳにより制御可能な電子機器の現在の動作を中断する工程を包含する。例えば、ユーザーが現在、ラジオを制御するためにＳＤＳと対話しており、そして電話呼び出しがありＳＤＳに一時停止コマンドを送った場合、ラジオの動作もまた中断され、電話中のバックグラウンドのノイズレベルが低減され得、それによって、ユーザーフレンドリー度がさらに向上する。

さらなる実施形態に従って、本発明の方法は、対応する対話の中断の間に、ＳＤＳにより制御可能な電子機器に制御コマンドを伝送する工程を包含する。例えば、対話が、１つのコンパクトディスク（ＣＤ）を別のＣＤと交換するためにＣＤエクスチェンジャーを制御するために使用されており、ユーザーが、ＣＤを交換したいことをＳＤＳに通知した後であるがどれが新しいＣＤであるかを通知する前に、対話を中断することを決定した場合、ＳＤＳは、前述の通り、電子機器に、ＣＤプレーヤーが現在のＣＤをプレーヤーバック（ｐｌａｙｅｒ ｂａｃｋ）からマガジンに取り出し、新しいＣＤに関する次のコマンドを待つよう通知する制御コマンドを提供することができる。そうすることによって、一旦ユーザーが対話を継続することを決定し、どのＣＤをユーザーが聞きたいのかをシステムに通知すれば、ユーザーが新しいＣＤを聴くことのできるまでの待機時間は減少され得る。このことはここでも、システム全体のユーザーフレンドリー度を向上される。別の実施形態において、中断の間に、対話に関連する電子機器は、ここでも、待機時間を減少するため、離れた位置から情報をダウンロードすることを継続し得る。

有利には、対話をキャンセルする工程は、中断された対話がキャンセルされたことをユーザーに通知することを含む。このことは、特別な出力が、ＳＤＳによってユーザーに提供され、以前に中断された対話がキャンセルされたことが通知される。従って、ここでも、ＳＤＳのユーザーフレンドリー度が向上される。

有利な実施形態に従って、対話をキャンセルする工程は、ユーザーの対応する聴覚的または触覚的コマンドを受信に応じて実行される。ユーザーの好みに依存して、キャンセルは、声または手作業のいずれかで実行され得る。

本発明はまた、上記の方法の工程を実行するためのコンピューター実施可能な命令を有する１つ以上のコンピューター読み取り可能な媒体を含む、コンピュータープログラム製品を包含する。

さらに、本発明は、少なくとも１つの電子機器を制御するユーザーと対話を実行するための、対話システム（ＳＤＳ）を提供する。本発明のＳＤＳは、対話を中断する手段、および中断された対話を継続する手段を備える。従って、ＳＤＳは、任意の時点で対話を中断する機能、およびそれを後の時点で継続する機能を提供する。

有利な実施形態において、継続手段は、対話が、中断された時点から継続されるか、あるいは対話の一部を繰り返すことによって継続されるよう構成されている。この構成では、対話を最初から再開する必要はなく、中断された直後からまたは対話の一部を繰り返すことによって対話を継続する必要がある。

好ましい実施形態において、対話を中断する手段および／または対話を継続する手段は、制御キーを含む。２つのさらなる制御キーは、１つが中断するため、もう１つが継続するために提供され得る。または、１つのさらなる制御キーが、第１の起動の際に対話が中断され、第２の起動の際に中断された対話が継続されるように構成されて提供され得るか、またはＳＤＳのスイッチをオンおよびオフにするのに使用されるＰｕｓｈ−ｔｏ−Ｔａｌｋ（ＰＴＴ）レバーがさらに、中断キーおよび継続キーとして構成され得る。ＰＴＴレバーを操作する様式に依存して、ＳＤＳがオフにされるか、または対話が中断もしくは継続されるかのいずれかである。ここで、異なる操作は、例えば、キーを長時間操作することでＳＤＳをオフにし、短時間のみ操作することで対話を継続することであり得る。

別の好ましい実施形態において、対話を中断する手段は、聴覚的な一時停止コマンドの受信に応じて対話が中断されるよう構成され得、かつ／または中断された対話を継続する手段は、聴覚的な継続コマンドの受信に応じて、中断された対話が継続されるように構成され得る。従って、対話が中断または継続されるのにキーのみが使用され得るのではなく、対応する対話コマンドがさらに、ＳＤＳのユーザーフレンドリー度を向上させる。

有利には、対話を中断する手段は、電子機器からの一時停止コマンドの受信に応じて対話が中断されるように構成され得、かつ／または対話を継続する手段は、電子機器からの継続コマンドの受信に応じて対話が継続されるように構成され得る。従って、ユーザーだけが対話を中断することができるのではなく、対話によって制御され得る機器を必要としないが、ＳＤＳに何らかの方法で接続されている任意の電子機器であり得る１つの電子機器もまた中断し得る。例として、ユーザーはナビゲーションシステムを制御するために対話を実施し得、また新しい目的アドレスを入力する。この対話中に電話機は呼び出しを受け、この対話を中断するようにＳＤＳに中断コマンドを提供し、ＳＤＳはユーザーに電話呼び出しを通知する。電話呼び出しが終了すると、電話機は、中断された対話が継続されるように、継続コマンドをＳＤＳに提供する。

変形において、ＳＤＳは、第１の対話の中断の間に第２の対話が実行されるように構成され、ここで第２の対話は、特に、異なる電子機器を制御する。ナビゲーションシステムへの新たな目的地の入力が、電話呼び出しにより中断される上述の例において、電話での会話中、ユーザーは新しい住所または電話番号を電話器に保存することを望む場合が想像され得る。本発明のこの特徴によれば、すでに第１の中断された対話があるとしても、ユーザーは、この新しい住所または電話番号を、ＳＤＳを用いて保存する機会を有する。この機能により、ユーザーは、すでに中断された対話が存在するか否かを配慮する必要がない。

好ましい実施形態において、ＳＤＳは、ユーザーからの対話入力を格納する格納手段をさら含み得、継続手段は、中断された対話が継続されるとき、少なくとも格納された対話入力の一部が出力されるように構成される。この構成により、ＳＤＳは情報あるいは情報の一部を蓄えることができ、それによってユーザーが中断された対話の内容を知ることができ、それによって、ＳＤＳのユーザーフレンドリー度が向上される。

有利な実施形態において、ＳＤＳは、中断された対話が継続されるとき、中断された対話が継続されることをユーザーに通知するメッセージが出力されるように構成される。この構成によって、ＳＤＳは、続いて対話が継続されることをユーザーに喚起する。そのため、ユーザーは自身で対話の状態を記憶する必要がない。それによって、ＳＤＳのユーザーフレンドリー度がさらに向上される。

変形において、ＳＤＳは、対話の中断の間に、特に、中断された対話により制御される電子機器の名称を含む中断された対話の識別子が表示されるように構成される。ユーザーが単に表示を見るだけで現在どの対話が中断されているかを知ることができるように、ＳＤＳは、中断されている対話の識別子、および偶発的に現在継続中の対話の識別子を表示する表示手段を含むことが有利である。それによって、ＳＤＳのユーザーフレンドリー度がさらに向上される。

有利には、ＳＤＳは、中断された対話をキャンセルする手段をさらに含み得、特に、キャンセル手段は、制御キー（５７）を含み、かつ／または聴覚的コマンドの受信に応じて対話をキャンセルように構成される。そのため、ユーザーが対話の継続を望まない場合、ＳＤＳは、開始され後に中断された対話をキャンセルする手段を提供する。

本発明は、さらに請求項２４による情報およびエンターテイメントシステムに関する。したがって、ヘッドユニットと、少なくとも１つの電子機器とを含む情報およびエンターテイメントシステムが提供される。ヘッドユニットは、少なくとも１つの電子機器を制御する手段、および上記対話システムに従う１つの対話システム（ＳＤＳ）を含み、ここで、少なくとも１つの電子機器はＳＤＳによって制御可能である。本発明によるＳＤＳの情報およびエンターテイメントシステムへの提供によって、該システムのユーザーフレンドリー度が大幅に向上され得、また、上記利点の全てが情報およびエンターテイメントシステムに含まれる。

情報およびエンターテイメントシステムの少なくとも１つの電子機器は、少なくとも１つのエンターテイメント機器、特にアナログあるいはデジタル信号を再生する機器を含み得る。該アナログあるいはデジタル信号再生機器は、テレビ、および／またはラジオ、および／またはカセットプレーヤー、および／またはＣＤプレーヤー、および／またはスーパーオーディオＣＤプレーヤー、および／またはＤＶＤプレーヤー、および／またはＭＰＥＧ３オーディオプレーヤー、および／またはパーソナルコンピュータ、および／または
プレイコンソール、および／または電話機、少なくとも１つの情報機器、特にナビゲーションシステム、および／またはオンボードコンピュータを含む。

好ましい実施形態において、ヘッドユニットは、対話が所定の第２の制御キーの動作、特に、対話によって制御される電子機器の一時停止キーの動作に応じて対話が中断されるように構成され得る。そのため、ＳＤＳの制御キーあるいは対話コマンドのみならず、対話によって制御される電子機器のキーの動作も、対話の中断に使用され得る。対話を中断するこの追加手段は、ここでもユーザーフレンドリー度を向上させる。その際、対話に制御されてユーザーは直感的に電子機器の一時停止キーを押し得、そのため、電子機器動作のみならず対話も中断し得る。

さらなる変形例において、ヘッドユニットあるいは対話によって制御される少なくとも１つの電子機器は、対話が中断されたとき、電子機器の動作が中断されるように構成され得る。例えば、対話が、１つのコンパクトディスク（ＣＤ）を別のＣＤと交換するためにＣＤエクスチェンジャーを制御するために使用されており、ユーザーが、ＣＤを交換したいことをＳＤＳに通知した後であるがどれが新しいＣＤであるかを通知する前に、対話を中断することを決定した場合、ＳＤＳは、ＣＤプレーヤーが現在のＣＤをプレイーバックからマガジンに取り出し、新しいＣＤに関する次のコマンドを待つよう通知する制御コマンドを電子機器に提供することができる。そうすることによって、ユーザーが対話を継続することを決定し、どのＣＤをユーザーが聞きたいのかをシステムに通知すれば、ユーザーが新しいＣＤを聴くことのできるまでの待機時間は減少され得る。別の実施形態において、中断の間に、対話に関連する電子機器は、ここでも、待機時間を減少するため、離れた場所から情報をダウンロードすることを継続し得ることが、想定し得る。このことはここでも、システム全体のユーザーフレンドリー度を向上する。

変形例によれば、ヘッドユニットあるいは対話によって制御される少なくとも１つの電子機器は、対話が中断されたときであっても、少なくとも１つの電子機器が継続して動作するように構成され得る。例えば、ユーザーが現在、ラジオを制御するためにＳＤＳと対話しており、そして電話が呼び出しを受信しＳＤＳに一時停止コマンドを提供する場合、ラジオの動作もまた中断され、電話中にバックグラウンドのノイズレベルが低減され得、それによって、ユーザーフレンドリー度がさらに向上する。

有利には、ＳＤＳのディスプレイはタッチスクリーンであり得、ＳＤＳは、タッチスクリーン部分が中断された対話の識別子を示すときに、中断された対話が継続されるように構成され得る。さらに、ＳＤＳは、タッチスクリーンの他の部分のタッチに応じて、中断された対話がキャンセルされるように構成され得る。その際、タッチスクリーンは、３つの役目を果たす。すなわち、タッチスクリーンは、現在進行中の対話に関する情報をユーザーに通知し、対応する表示部分のタッチによって中断された対話を容易に継続する手段をユーザーに提供し、中断された対話の１つ以上を将来キャンセルする手段をユーザーに提供する。

さらなる実施形態において、対話システムは、さらに、各中断された対話が異なる第３の制御キーに属し、第２の制御キーの動作に応じて対応する対話が継続されるように構成された第３の制御キーを含み得る。全ての中断された対話および進行中の対話を示すディスプレイとの組み合わせによって、第３の制御キーは、継続を希望する対話への容易な継続方法をユーザーに提供する。

本発明は、さらに、上記ＳＤＳを有する乗物、特に上記ＳＤＳを有する車を提供する。さらに、本発明は、乗物内での、特に車内での上記ＳＤＳの使用に関する。

本発明は、さらに、上記情報およびエンターテイメントシステムを有する乗物、特に上記情報およびエンターテイメントシステムを有する車を提供する。さらに、本発明は、乗物内での、特に車内での上記情報およびエンターテイメントシステムの使用に関する。

本発明の１つの局面において、本発明は、対話システム（ＳＤＳ）（１８）と、少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）を制御するユーザーとの間の対話を、特に車内環境において実行する方法であって、
該ＳＤＳ（１８）によって、所定の一時停止コマンド（６６）の受信に応じて該対話を中断する工程、および
該ＳＤＳ（１８）によって、所定の継続コマンド（６８）の受信に応じて該対話を継続する工程か、あるいは該ＳＤＳ（１８）によって、所定のキャンセルコマンド（６９）の受信に応じて該対話をキャンセルする工程
を包含する、方法、を提供する。

１つの実施形態において、前記対話を継続する前記工程は、前記対話の一部（７０）を繰り返す工程を含む。

好ましい実施形態において、前記対話を継続する前記工程は、該ＳＤＳによって、対話を中断する前の前記ＳＤＳの少なくとも１つの最後の出力を出力する工程、および／または該ＳＤＳによって、対話を中断する前に前記ユーザーから受信した少なくとも１つの最後の対話入力を出力する工程、および／または、特に、該ＳＤＳによって、該ユーザーからの対応するコマンドの受信に応じて該ユーザーからの対話入力を待機する工程を含む。

別の好ましい実施形態において、対話を継続する前記工程は、前記ユーザーに中断された対話が継続することを通知する工程を含む。

別の好ましい実施形態において、前記対話を中断する前記工程および／または前記対話を継続する前記工程は、前記ユーザーの対応する聴覚的コマンドまたは触覚的コマンドの受信に応じてあるいは電子機器（３，５，７，９，１１，１５）の対応するコマンドの前記ＳＤＳ（１８）による受信に応じて実行される。

別の好ましい実施形態において、異なる電子機器（３，５，７，９，１１，１５）を制御するさらなる対話を開始する工程を、さらに包含する。

さらに好ましい実施形態において、前記中断された対話の１つを継続する工程は、特に、前記対話によって制御される電子機器（３，５，７，９，１１，１５）の識別子を出力することによって、前記継続された対話を前記ユーザーに通知する工程を含む。

別の好ましい実施形態において、前記対話の中断の間、前記中断された対話の識別子、特に、該対話により制御される前記電子機器（３，５，７，９，１１，１５）の名称を表示する工程を包含する。

別の好ましい実施形態において、対応する対話の中断の間、前記ＳＤＳ（１８）によって制御可能な前記電子機器（３，５，７，９，１１，１５）の現在の動作を中断する工程を包含する。

別の好ましい実施形態において、対応する対話の中断の間に、前記ＳＤＳ（１８）によって制御可能な前記電子機器（３，５，７，９，１１，１５）に制御コマンドを伝送する工程を包含する。

別の実施形態において、前記対話をキャンセルする前記工程は、中断された対話がキャンセルされたことを前記ユーザーに通知することを含む。

好ましい実施形態において、前記対話をキャンセルする前記工程は、前記ユーザーの対応する聴覚的または触覚的コマンドの受信に応じて実行される。

本発明の別の局面において、本発明は、コンピュータープログラム製品であって、
上記いずれかに記載の方法の工程を実行するためのコンピューター実行可能な命令を有する１つ以上のコンピューター読み取り可能な媒体を含む、コンピュータープログラム製品、を提供する。

本発明のさらに別の局面において、本発明は、少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）を制御するユーザーと対話を実行するための対話システム（ＳＤＳ）（１８）であって、該対話を中断する手段（４４）、および該中断された対話を継続する手段（４６）を備える、対話システム、を提供する。

１つの実施形態において、前記継続手段（４６）は、前記対話が該対話の中断時点から継続されるように、あるいは前記対話が該対話の一部を繰り返すことによって継続されるように構成される。

別の実施形態において、前記対話を中断する前記手段（４４）および／または前記対話を継続する前記手段（４６）は、制御キー（４８，５６，２３，２７）を含む。

好ましい実施形態において、前記対話を中断する前記手段（４４）は、聴覚的な一時停止コマンドの受信に応じて該対話が中断されるように構成され、かつ／または前記中断された対話を継続する前記手段（４６）は、聴覚的な継続コマンドの受信に応じて前記中断された対話が継続されるように構成される。

別の好ましい実施形態において、前記対話を中断する前記手段（４４）は、電子機器（３，５，７，９，１１，１５）からの一時停止コマンドの受信に応じて該対話が中断されるように構成され、かつ／または前記対話を継続する前記手段（４６）は、電子機器（３，５，７，９，１１，１５）からの継続コマンドの受信に応じて該対話が継続されるように構成される。

別の好ましい実施形態において、第１の対話の中断の間に第２の対話が実行されるように構成され、ここで該第２の対話は、特に、異なる電子機器（３，５，７，９，１１，１５）を制御する。

別の好ましい実施形態において、ユーザーからの対話入力を格納する格納手段（５８）をさらに備え、該ＳＤＳは、中断された対話が継続されるとき、少なくとも該格納された対話入力の一部が出力されるように構成される。

別の好ましい実施形態において、中断された対話が継続されるとき、中断された対話が継続されることを前記ユーザーに通知するメッセージが出力されるように構成される。
さらに好ましい実施形態において、前記対話の中断の間に、特に、該中断された対話により制御される前記電子機器（３，５，７，９，１１，１５）の名称を含む該中断された対話の識別子が表示されるように構成される。

別のさらに好ましい実施形態において、前記中断された対話をキャンセルする手段（４７）をさらに備え、特に、該キャンセル手段は、制御キー（５７）を含み、かつ／または聴覚的コマンドの受信に応じて前記対話をキャンセルように構成される。

本発明のさらに別の局面において、本発明は、ヘッドユニット（１７）と、少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）とを備えた情報およびエンターテイメントシステムであって、該ヘッドユニットは、該少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）を制御する手段、および上記いずれかの対話システム（ＳＤＳ）（１８）を含み、該少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）は該ＳＤＳ（１８）によって制御可能である、情報およびエンターテイメントシステム、を提供する。

１つの実施形態において、前記ヘッドユニット（１８）あるいは前記対話によって制御される前記少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）は、前記対話が中断されたとき、該電子機器（３，５，７，９，１１，１５）の動作が中断されるように構成される。

別の実施形態において、前記ヘッドユニット（１８）あるいは前記対話によって制御される前記少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）は、前記対話が中断されたときであっても、該少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）が継続して動作するように構成される。

以下おいて、本発明の方法、ＳＤＳ、および情報およびエンターテイメントシステムが図面を参照して記載される。

図１は、本発明による情報およびエンターテイメントシステム１の一実施形態を含む乗物の運転席を示す。情報およびエンターテイメントシステム１は、数種の電子機器、すなわち、ラジオ３、場合によってコンパクトディスク（ＣＤ）プレーヤー５、あるいは変形として、デジタルバーサタイルディスク（ＤＶＤ）プレーヤー、あるいはコンパクトカセット（ＣＣ）プレーヤー、ナビゲーションシステム７、室温コントローラ９、乗物に固定可能な電話機（図示されず）、あるいは携帯電話ホルダー１３に保持された携帯電話１１およびボードコンピュータ１５を含む。上記電子機器は単に１つの選択可能性を示すもので、テレビ、インターネット接続機器、あるいはコンピュータゲームコンソールのような他の機器もまた、情報およびエンターテイメントシステム１の一部であり得る。

情報およびエンターテイメントシステム１は、さらに、本発明による対話システム（ＳＤＳ：Ｓｐｅｅｃｈ Ｄｉａｌｏｇｕｅ Ｓｙｓｔｅｍ）１８を含むヘッドユニット１７を有する。ヘッドユニット１７は、全ての電子機器、ならびに伝送制御コマンドおよび／またはこれら電子機器からの受信コマンドに関連する。本実施形態のＳＤＳ１８は、入力手段としてリアミラー２１内に配置されたマイク１９を含む。当然、マイク１９は他の場所、ある他の数箇所に提供され得る。例えば、各乗客付近に１つのマイク１９が想定され得る。

ＳＤＳ１８は、さらに、本実施形態においてはステアリングホイール２５に配置された制御キー２３、ならびに、情報およびエンターテイメントシステム１の一部でありかつＳＤＳ１８の出力手段として機能するマルチメディアスクリーン２９の付近に配置されたさらなる制御キー２７を含む。さらなる出力手段として、スピーカー３１が提供される。ナビゲーションシステム７は制御キー３３によって、ラジオおよびＣＤプレーヤー３は制御キー３５によって、室温コントローラ９は制御キー３７によって、携帯電話あるいは電話機１１は制御キー３９によって、それぞれ制御される。情報およびエンターテイメントシステム１がＳＤＳ１８を用いて電子機器を制御する方法は、ユーザーおよびＳＤＳ間の対話を実行する方法の一実施形態を示す図３を参照して、後に詳細に示される。

図２は、本発明に従い、かつ情報およびエンターテイメントシステム１の一部であるＳＤＳ１８の実施形態を示すブロック図である。図１に示されるのと同一の部材番号有する要素は対応する要素を示し、図１に関連して記載されたその特性は、図２の記載に組み込まれる。

ＳＤＳ１８は、数種に要素、すなわち分析ユニット４０、対話ユニット４２、対話を中断する手段（以下、中断手段）４４、中断された対話を継続する手段（以下、継続手段）４６、および中断された対話をキャンセルする手段（以下、キャンセル手段）４７を含む。

分析ユニット４０は、マイク１９によって受信されたデータを分析する。分析は、ノイズを除去し、かる対話入力をフィルタリングして通過させることを含む。

対話ユニット４２は、分析ユニット４０、中断手段４４、継続手段４６、キャンセル手段４７、ＳＤＳをスイッチングＯＮ／ＯＦＦするＰｕｓｈ−ｔｏ−Ｔａｌｋ（ＰＴＴ）レバー４８、出力手段（２９、３１）および電子機器５０に接続される。

対話ユニット４２は分析ユニット４０から対話入力を受け取り、対話入力はここで制御コマンドとして分析および識別される。制御コマンドは、場合によってはヘッドユニット１７（図２に示されず）を介して、電子機器５０に伝送される。対話入力のための情報および要求は、スピーカー３１あるいはマルチメディアスクリーン２９を介してユーザーに出力される。

中断手段４４は、分析ユニット４０からの、あるいは一時停止制御キー５２からの、あるいは電子機５４からの一時停止コマンドの受信に応じて、対話を中断する対話ユニット４２に一時停止信号を伝送する。

継続手段４６は、分析ユニット４０からの、あるいはキャンセル制御キー５７からの、あるいは電子機５４からの継続コマンドの受信に応じて、対話を継続する対話ユニット４２に継続信号を伝送する。

キャンセル手段４７は、分析ユニット４０からの、あるいは継続制御キー５６からのキャンセルコマンドの受信に応じて、対話をキャンセルする対話ユニット４２にキャンセル信号を伝送する。

変形例として、対話ユニット４２は、ユーザーからの受信対話入力を格納する格納ユニット５８を含み得る。

ＳＤＳ １８の示された実施形態においては、４個の独立した制御キー（４８、５２、５６、および５７）が示される。しかしながら、変形例においては、それらキーのうちのいくつかは、１個のキーに結合され得、またそのようなキーは異なる方法で動作され、異なる機能が実行され得る。例えば、一時停止コマンドおよび継続コマンドは、１個の結合制御キーによって提供され得る。結合制御キーの第１の動作に応じて対話が中断され、一方、結合制御キーの第２の動作に応じて対話が継続される。さらなる変形例において、全ての制御キー（４８、５２、５６、および５７）が１個の制御キーに結合され得る。この場合、ＯＮ／ＯＦＦ機能が実行され得、あるいは一時停止／継続機能が実行され得るようにキーが動作される方法に基づく。さらに、制御キー（４８、５２、５６、および５７）に加えて、図１に示される電子機器（３、５、７、９、１１、１３、１５）からの制御キーは、一時停止キーおよび継続キーの役目を果たし得る。例えばＣＤプレーヤーの場合、一時停止キーは、対話のための一時停止制御キーおよび継続制御キー役目を演じ得る。

示された実施形態において、ＳＤＳ１８は１個の電子機器５０のみを制御している。しかしながら、図１との組み合わせから、ＳＤＳ１８が（ヘッドユニット１７との組み合わせにおいて）二個以上の電子機器を制御し得、かつ二個以上の電子機器が一時停止コマンドおよび継続コマンドを提供し得ることは、理解される。

さらなる変形例において、対話ユニット４２は、第１の対話の中断の間に、特に異なる電子機器を制御する第２の対話が開始され得るように構成される。

図３は、電子機器を制御するためのＳＤＳおよびユーザー間の対話を実行するための本発明にかかる方法の一実施形態を示す。図３に示されたプロセスは、図２に示されたＳＤＳ１８によって実行され得、および／または図１に示された情報およびエンターテイメントシステムによって実行され得る。

工程６０において、対話要求がユーザーによって与えられたか否かがチェックされる。それに対して、ユーザーはＰｕｓｈ−ｔｏ−Ｔａｌｋレバー４８を動作する。対話要求がＳＤＳによって受信された場合、プロセスは６２に移行し、そこでＳＤＳ１８は、ユーザーからの対話入力を要求する。工程６２に続いて、対話ユニット４２は対話入力を待つ。工程６４は、対話ユニット４２によって対話入力が受信されたか否かをチェックし、対話入力が受信された場合、工程６６は、提供された対話入力が、一時停止コマンドに対応するかあるいは電子機器を制御する制御コマンドを含むかどうかをチェックする。

提供された対話入力が一時停止コマンドを含む場合、対話は中断される。コマンド入力が受信されたか否かがチェックされる間、プロセスは工程６８で継続する。対話の中断の間に、マルチメディアスクリーン２９は、例えば電子機器の名称であり得る、中断された対話の識別子を表示し得る。中断の間に、特に異なる電子機器の制御に役立つ第２の対話が開始されることは、さらに可能である（図３に示されず）。

変形例において、対話の中断の間に、対応する電子機器もまた、その動作を中断され得る。それに対して、ヘッドユニット１７あるいはＳＤＳ１８は、電子機器の動作の中断を導く対応コマンドを電子機器に提供し得る。さらなる変形例において、対話の中断の間に、ＳＤＳ１８は、電子機器がユーザーからの指示をもはや必要としない動作を実行し得るように、制御コマンドを電子機器に伝送し得る。例えば、ユーザーが、ナビゲーション情報を得るためにナビゲーションシステムに新しい目的地を入力したい場合であって、まだ通りを伝えず都市のみを伝えた後に対話を中断する場合、ナビゲーションシステムは中断の間にすでに都市に到達する最善の道路を計算し得る。また、ナビゲーションシステムが、現在の位置および最終目的地に依存する対応地図をダウンロードするように構成されている場合、ナビゲーションシステムは中断の間に対応する地図をすでにダウンロードし得る。

工程６８においてコマンドが受信された場合、プロセスは工程６９に移行し、継続コマンドおよびキャンセルコマンドのいずれが受信されたかをチェックする。キャンセルコマンドの受信に応じて、プロセスが終了し、そのため対話も終了する。必要に応じて、ＳＤＳは、確かに対話がキャンセルされたことをユーザー通知するメッセージを出力する。

継続コマンドの受信に応じて、プロセスは工程７０に移行する。継続コマンドは、継続キー５６（上記のように、必要に応じてＰＴＴレバー４８に結合される）の動作であり得、あるいは、分析ユニット４０が、ユーザーからの継続コマンドをフィルタリングして通過させるためにマイク１９からの受信信号を絶えず分析する場合には、対話コマンドであり得る。工程７０において、ＳＤＳ１８は、継続される対話に関する情報をユーザーに提供する。特に、ＳＤＳ１８は、中断された対話の識別子、および／または中断の前に既に実行された対話の一部を、聴覚的および／または視覚的に出力し得る。特に、ＳＤＳ１８は、すでに供給されたユーザーの対話入力の内容を繰り返し得る。変形例において、この情報もまた、ユーザーからの要求により出力され得る。

ここでプロセスは工程６２に移行し、そこにおいて、ＳＤＳ１８がまだユーザーからのその対応する対話入力を受信していない入力に対する最後の要求が繰り返される。必要に応じては、入力要求が繰り返される場合に使用される言葉は、これが継続対話であることをユーザーに最初に喚起するときに使用される言葉と比較して異なったものであり得る。プロセスは、上記されたように、工程６４および工程６６に移行する。工程６６においてＳＤＳ１８が制御コマンドを受け取る場合、プロセスは工程７２に移行し、そこで、制御コマンドは、直接あるいはヘッドユニット１７を介して電子機器に伝送され得る。そのとき、制御コマンドは電子機器によって実行される。

工程７４において、対話が終了に到達したか否かがチェックされる。対話が終了に到達しない場合、終了に到達するまで、対話は工程６２〜工程７４を繰り返す。

対話を実行するための本発明による方法の上記実施形態において、一時停止コマンドは対話コマンドを使用してユーザーによって与えられた。この一時停止コマンドは、当然、一時停止キー５２を使用しても与えられ得る。一時停止キー５２の使用は、上記プロセスが常時中断され得るという利点を有する。さらに、上記されたように、対話は、ＳＤＳによって受信された電子機器の１つからの一時停止コマンドに続いて常時中断され得、また、プロセスは電子機器の１つからの継続コマンドの受信に応じて継続し得る。

図４は、対話の中断の間にスクリーン２９に表示される情報例を示す。スクリーン２９には２つの中断対話が表示され、１つは電話呼び出しに関連し、他の１つはナビゲーションシステムに関連する。各中断対話は、制御キー（８０、８２）（制御キー２７の一部）に帰属する。制御キー８０の動作に応じて電話呼び出しに関連する中断された対話が継続され、制御キー８２の動作に応じてナビゲーションシステムに関連する中断された対話が継続される。さらに、図２の表示に関連して記載された制御キー（４８、５２、５６および５７）に対応する４つの制御キーが、示される。

続いて、本発明に従う対話の例が示される。
（例１）

例１は、電話呼び出しを行うための対話に関する。列１はユーザーからの対話入力を表し、列２はＳＤＳからの音声出力を表す。工程１０２の地域コードに入力した後、ユーザーは、工程１０４において、「停止」と言うことによって対話を中断するための要求をする。もちろん、要求人による触覚的な一時停止コマンドも行い得る。これに続いて対話は中断され、工程１０６においてユーザーが継続コマンドを提供した後にのみ、継続される。工程１０７において、ＳＤＳはどの対話が中断されたかをユーザーに通知し、工程１０８において、ユーザーによって最後に与えられた入力をもう一度繰り返す。ユーザーは電話番号の残りの入力を継続し、最後に工程１１１において、ＳＤＳはダイアルされる番号を繰り返し、そして対応する制御コマンドを電話機に伝送する。

工程１０３〜工程１１０に示されるように、この対話において、ＳＤＳはユーザーから与えられる対話入力を繰り返す。
（例２）

第２の対話例において、工程２００〜工程２０５および工程２１１〜工程２１５は第１の例に対応し、そのためさらに詳細には説明されない。２つの対話の相違は、第１の対話の中断の間に、ユーザーが第２の対話を開始する点にある。工程２０６において、ユーザーはラジオに関する対話の実行を要求する。工程２０８において、ユーザーはラジオのボリュームの変更を要求し、それは工程２０９において実行され、それによって第２の対話は終了する。工程２１０において、ユーザーは電話呼び出しに関する第１の中断された対話を継続する要求をし、また、ユーザーは、第１の対話がどこで中断されたかを知るために必要な情報を提供するようにＳＤＳに尋ねる。
（例３）

第３の例において、ユーザーは聞きたいラジオ局を変更するために対話を実行する。工程３０４において、この対話は到来した電話呼び出しのために中断される。到来した電話呼び出しの受信に応じて、電話機は一時停止コマンドをＳＤＳに送り、ＳＤＳは代わって対話を中断する。電話呼び出しが終了するやいなや、電話機は継続コマンドをＳＤＳに送り、続いて対話が継続する（工程３０７〜工程３０９）。

必要に応じては、工程３０５において追加工程が存在し得、そこでは、ＳＤＳは、対話が電話呼び出しのために中断されることをユーザーに通知する。

対話の中断の間に、ＳＤＳ１８はまた、ラジオのバックグランドノイズによって電話呼び出しが邪魔されないように、ラジオの動作を中断する制御コマンドをラジオに伝送し得る。
（例４）

例４はユーザーおよびＳＤＳ間の対話を示し、ここでは、ＳＤＳは対話出力のみならずディスプレイを含む。この例は、ナビゲーションシステムへの新しい目的地の入力を取り扱う。工程４０２において、ユーザーは目的地の最初の文字列を入力し、続いて工程４０３において、ＳＤＳは、ナビゲーションシステムがこれら文字列を含む数箇所の場所を見出したこと、およびこれらの場所がＳＤＳに接続されたマルチメディアスクリーンに表示されることをアナウンスする。さらにユーザーに、これらの場所の１つを対応する番号をアナウンスすることにより選択できることが通知される。工程４０５において、対話がユーザーからの対応する対話一時停止コマンドにより中断される。中断の間に、マルチメディアスクリーン２９はナビゲーション対話が中断されたことを表示する。ユーザーからの継続コマンドに続いて、ＳＤＳは対話入力の最後の要求を繰り返し、また、スクリーンは場所に関連する同一の選択を表示する。ユーザーはこれらの場所から１つを選択し、新目的地がナビゲーションシステムに入力され得る。

変形例において、ナビゲーションシステムは、対話の中断の間に、３つの可能な場所に関するナビゲーション情報をすでに生成し得る。対話が継続されてユーザーが選択すると、ナビゲーションシステムは直ちに対応するナビゲーション情報を提案することができ、それはアプリケーションをスピードアップさせる。

変形例においては、上記全ての例において、中断された対話は、聴覚的あるいは触覚的キャンセルコマンドを提供することによって、ユーザーによりキャンセルされ得る。

本発明にかかる情報エンターテイメントシステム、本発明にかかるＳＤＳ１８、および本発明にかかる方法に関連する上記実施形態は、乗物環境の背景において説明された。しかしながら、本発明にかかるＳＤＳ、ならびにＳＤＳおよびユーザー間の対話を実行するための本発明にかかる方法は、ユーザーとポータブルデジタルアシスタント（ＰＤＡ）との間の対話に適用され得、あるいは電話機を介したコンピュータベースの対話の背景に適用され得る。一般に、本発明にかかる対話は、任意の電子機器の動作の制御に適用され得る。

本発明は、対話システム（１８）と、少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）を制御するユーザーとの間の対話を特に車内環境において実行する方法を提供する。本方法は、ＳＤＳ（１８）によって、所定の一時停止コマンドの受信に応じて対話を中断する工程、およびＳＤＳ（１８）によって、所定の継続コマンドの受信に応じて対話を継続する工程を包含する。さらに、本発明は、対話を中断する手段、および中断された対話を継続する手段を備える、対話システム（１８）を提供する。

本発明に従う対話システムの実施形態を含むヘッドユニットによって制御される電子機器を示す、乗物の運転席の概略図である。 本発明に従い、かつヘッドユニットの一部であるＳＤＳの実施形態を示すブロック図である。 一時停止コマンドがユーザーからの対話入力によって提供される対話を実行するための本発明にかかる方法の一実施形態を示すフロチャートである。 中断された対話を表示するスクリーン、および本発明に従うＳＤＳの実施形態の制御キーを示す説明図である。

符号の説明

３，５，７，９，１１，１５ 電子機器
１８ 対話システム（ＳＤＳ）
２３、２７、４８、５６ 制御キー
４４ （対話）中断手段
４６ （中断対話）継続手段
４７ キャンセル手段
２３、２７、４８、５６、５７ 制御キー
５８ 格納手段
６６ 一時停止コマンド
６９ キャンセルコマンド
７０ 対話の一部

Claims (26)

1. 対話システム（ＳＤＳ）（１８）と、少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）を制御するユーザーとの間の対話を、特に車内環境において実行する方法であって、
   該ＳＤＳ（１８）によって、所定の一時停止コマンド（６６）の受信に応じて該対話を中断する工程、および
   該ＳＤＳ（１８）によって、所定の継続コマンド（６８）の受信に応じて該対話を継続する工程か、あるいは該ＳＤＳ（１８）によって、所定のキャンセルコマンド（６９）の受信に応じて該対話をキャンセルする工程
   を包含する、方法。
2. 前記対話を継続する前記工程は、前記対話の一部（７０）を繰り返す工程を含む、請求項１に記載の方法。
3. 前記対話を継続する前記工程は、該ＳＤＳによって、対話を中断する前の前記ＳＤＳの少なくとも１つの最後の出力を出力する工程、および／または該ＳＤＳによって、対話を中断する前に前記ユーザーから受信した少なくとも１つの最後の対話入力を出力する工程、および／または、特に、該ＳＤＳによって、該ユーザーからの対応するコマンドの受信に応じて該ユーザーからの対話入力を待機する工程を含む、請求項２に記載の方法。
4. 対話を継続する前記工程は、前記ユーザーに中断された対話が継続することを通知する工程を含む、請求項１〜３のいずれか一項に記載の方法。
5. 前記対話を中断する前記工程および／または前記対話を継続する前記工程は、前記ユーザーの対応する聴覚的コマンドまたは触覚的コマンドの受信に応じてあるいは電子機器（３，５，７，９，１１，１５）の対応するコマンドの前記ＳＤＳ（１８）による受信に応じて実行される、請求項１〜４のいずれか一項に記載の方法。
6. 特に、異なる電子機器（３，５，７，９，１１，１５）を制御するさらなる対話を開始する工程を、さらに包含する、請求項１〜５のいずれか一項に記載の方法。
7. 前記中断された対話の１つを継続する工程は、特に、前記対話によって制御される電子機器（３，５，７，９，１１，１５）の識別子を出力することによって、前記継続された対話を前記ユーザーに通知する工程を含む、請求項６に記載の方法。
8. 前記対話の中断の間、前記中断された対話の識別子、特に、該対話により制御される前記電子機器（３，５，７，９，１１，１５）の名称を表示する工程を包含する、請求項１〜７のいずれか一項に記載の方法。
9. 対応する対話の中断の間、前記ＳＤＳ（１８）によって制御可能な前記電子機器（３，５，７，９，１１，１５）の現在の動作を中断する工程を包含する、請求項１〜８のいずれか一項に記載の方法。
10. 対応する対話の中断の間に、前記ＳＤＳ（１８）によって制御可能な前記電子機器（３，５，７，９，１１，１５）に制御コマンドを伝送する工程を包含する、請求項１〜８のいずれか一項に記載の方法。
11. 前記対話をキャンセルする前記工程は、中断された対話がキャンセルされたことを前記ユーザーに通知することを含む、請求項１に記載の方法。
12. 前記対話をキャンセルする前記工程は、前記ユーザーの対応する聴覚的または触覚的コマンドの受信に応じて実行される、請求項１〜１１のいずれか一項に記載の方法。
13. コンピュータープログラム製品であって、
    請求項１〜１２のいずれか一項に記載の方法の工程を実行するためのコンピューター実行可能な命令を有する１つ以上のコンピューター読み取り可能な媒体を含む、コンピュータープログラム製品。
14. 少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）を制御するユーザーと対話を実行するための対話システム（ＳＤＳ）（１８）であって、
    該対話を中断する手段（４４）、および
    該中断された対話を継続する手段（４６）を備える、対話システム。
15. 前記継続手段（４６）は、前記対話が該対話の中断時点から継続されるように、あるいは前記対話が該対話の一部を繰り返すことによって継続されるように構成される、請求項１４に記載の対話システム。
16. 前記対話を中断する前記手段（４４）および／または前記対話を継続する前記手段（４６）は、制御キー（４８，５６，２３，２７）を含む、請求項１４または１５に記載の対話システム。
17. 前記対話を中断する前記手段（４４）は、聴覚的な一時停止コマンドの受信に応じて該対話が中断されるように構成され、かつ／または前記中断された対話を継続する前記手段（４６）は、聴覚的な継続コマンドの受信に応じて前記中断された対話が継続されるように構成される、請求項１４〜１６のいずれか一項に記載の対話システム。
18. 前記対話を中断する前記手段（４４）は、電子機器（３，５，７，９，１１，１５）からの一時停止コマンドの受信に応じて該対話が中断されるように構成され、かつ／または前記対話を継続する前記手段（４６）は、電子機器（３，５，７，９，１１，１５）からの継続コマンドの受信に応じて該対話が継続されるように構成される、請求項１４〜１７のいずれか一項に記載の対話システム。
19. 第１の対話の中断の間に第２の対話が実行されるように構成され、ここで該第２の対話は、特に、異なる電子機器（３，５，７，９，１１，１５）を制御する、請求項１４〜１８のいずれか一項に記載の対話システム。
20. ユーザーからの対話入力を格納する格納手段（５８）をさらに備え、該ＳＤＳは、中断された対話が継続されるとき、少なくとも該格納された対話入力の一部が出力されるように構成される、請求項１４〜１９のいずれか一項に記載の対話システム。
21. 中断された対話が継続されるとき、中断された対話が継続されることを前記ユーザーに通知するメッセージが出力されるように構成される、請求項１４〜２０のいずれか一項に記載の対話システム。
22. 前記対話の中断の間に、特に、該中断された対話により制御される前記電子機器（３，５，７，９，１１，１５）の名称を含む該中断された対話の識別子が表示されるように構成される、請求項１９〜２１のいずれか一項に記載の対話システム。
23. 前記中断された対話をキャンセルする手段（４７）をさらに備え、特に、該キャンセル手段は、制御キー（５７）を含み、かつ／または聴覚的コマンドの受信に応じて前記対話をキャンセルように構成される、請求項１４〜２２のいずれか一項に記載の対話システム。
24. ヘッドユニット（１７）と、少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）とを備えた情報およびエンターテイメントシステムであって、該ヘッドユニットは、該少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）を制御する手段、および請求項１４〜２３のいずれか一項に記載の対話システム（ＳＤＳ）（１８）を含み、該少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）は該ＳＤＳ（１８）によって制御可能である、情報およびエンターテイメントシステム。
25. 前記ヘッドユニット（１８）あるいは前記対話によって制御される前記少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）は、前記対話が中断されたとき、該電子機器（３，５，７，９，１１，１５）の動作が中断されるように構成される、請求項２４に記載の情報およびエンターテイメントシステム。
26. 前記ヘッドユニット（１８）あるいは前記対話によって制御される前記少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）は、前記対話が中断されたときであっても、該少なくとも１つの電子機器（３，５，７，９，１１，１５）が継続して動作するように構成される、請求項２４に記載の情報およびエンターテイメントシステム。

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