JP2005213832A - 車両用自動開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ドアの開動作を禁止する開動作禁止モードが設定されているときに挟み込みが発生した場合であっても、これを容易に回避させることができる車両用自動開閉装置を提供することである。
【解決手段】 車両11には開閉装置により自動的に開閉されるスライドドア12が設けられている。このスライドドア12は車両11が走行状態あるいは走行可能状態となったときには制御装置により開動作禁止モードが設定されて開方向への移動が禁止されるが、開動作禁止モードが設定された状態であってもインナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bが開方向に操作された場合にはスライドドア12が許可ストロークStだけ開方向に移動する間、開動作禁止モードが解除されてスライドドア12を自動開動作させることができる。
【選択図】 図4
【解決手段】 車両11には開閉装置により自動的に開閉されるスライドドア12が設けられている。このスライドドア12は車両11が走行状態あるいは走行可能状態となったときには制御装置により開動作禁止モードが設定されて開方向への移動が禁止されるが、開動作禁止モードが設定された状態であってもインナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bが開方向に操作された場合にはスライドドア12が許可ストロークStだけ開方向に移動する間、開動作禁止モードが解除されてスライドドア12を自動開動作させることができる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、車両に設けられたドアを駆動源により自動的に開閉する車両用自動開閉装置に関し、特に、所定の開動作禁止条件が検出されたときには開動作禁止モードが設定されてドアの開動作を禁止するものに関する。
自動車等の車両には乗員の乗降や荷物の出し入れ等を行うためにドアが設けられており、このようなドアとしてはヒンジ式の横開きドア、スライド式に開閉するスライドドア、あるいは車両後端部に取り付けられるバックドア等が知られている。
これらのドアは、通常、乗員等により手動で開閉されるようになっているので、荷物を抱えている場合などではその開閉操作が困難である。また、スライドドアにあってはドア自体が大きく重い場合が多いので、女性や子供ではその開閉を自在に行うことが困難な場合があった。そこで、電動モータ等を駆動源とした自動開閉装置を搭載し、ドアもしくは携帯端末等に設けられた開閉スイッチを操作することによりドアを自動的に開閉することができるようにした車両が開発されている。
このような自動開閉装置では、通常、ドアは開閉スイッチONにより全閉位置から全開位置もしくは全開位置から全閉位置に向けて移動するようになっているので、開閉スイッチ操作後に乗降が行われるとドアと車体との間に人や荷物等の障害物が挟み込まれる恐れがある。
そのため、従来の自動開閉装置では電動モータの回転周期や電流値の変化によるモータ負荷の変化、あるいは接触センサ等を用いて挟み込みを検出し、挟み込みを検知したときにはドアを反転動作させて挟み込みを回避するようにしている。
一方、このような自動開閉装置では、前述のようにドアは開閉スイッチONにより全閉状態から全開状態もしくは全開状態から全閉状態に移動するようになっているので、車両が走行中あるいは走行し得る走行認識状態となったときでも開閉スイッチを操作すれば駆動源によるドアの開閉が可能とされている。また、車両の走行認識状態において開いているドアが閉められたときに障害物等の挟み込みが発生した場合には、挟み込み状態を回避するためのドアの反転動作によりドアが駆動源により開方向に移動可能とされているものである。
そのため、たとえば特許文献1〜3に示される自動開閉装置では、車速センサ等により車両が走行中であることが検出されたときには駆動源によるドアの開方向への移動を禁止して、走行中にドアが不意に開動作することを防止するようにしている。
また、このような自動開閉装置において、車速センサ等の誤検出や故障により、車両の走行認識状態が特定できない場合には、駆動源によるドアの開動作を禁止するようにしている。
実開平2−125184号公報
実開平4−92978号公報
特開平8−268061号公報
このような自動開閉装置では、車両が走行認識状態においてはドアの開方向への移動のみが禁止されるので、車両が走行認識状態であっても開閉スイッチの閉側を操作することにより開いたドアを駆動源により自動的に閉じることができる。そのため、車両が走行認識状態であっても閉じるドアによって障害物等の挟み込みが発生する場合があるが、この場合、ドアは開方向への移動が禁止されているので自動的な反転動作ができずに障害物等を挟み込んだまま停止することになる。また、この状態ではドアの開方向への動作は禁止されているので開閉スイッチを操作しても駆動源によりドアを開くことができず、障害物等を挟み込み状態から開放するには、一旦車両を停止状態として開作動禁止モードを解除し、その後で開閉スイッチを操作して駆動源によりドアを開動作させるようにしていた。
また、車両の走行認識状態が特定できない場合には、車両を停止状態としただけでは開作動禁止モードを解除することができないため、その場合には、手動操作等によりドアを移動させて障害物等を挟み込み状態から開放するようにしていた。
本発明の目的は、ドアの開動作を禁止する開動作禁止モードが設定されているときに障害物等の挟み込みが発生した場合であっても、これを容易に回避させることができる車両用自動開閉装置を提供することにある。
本発明の車両用自動開閉装置は、車両に設けられたドアを駆動源により自動的に開閉するとともに所定の開動作禁止条件が検出されたときには開動作禁止モードを設定して前記ドアの開動作を禁止する車両用自動開閉装置であって、操作者により操作され、前記ドアを開方向に作動させるドア操作部材と、前記開動作禁止モードが設定された状態で前記ドア操作部材が操作されたときには、前記ドアが操作開始位置から許可ストロークだけ開方向に移動する間、前記開動作禁止モードを解除する禁止モード解除手段とを有することを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、前記車両が走行状態あるいは走行し得る状態となったときに前記開動作禁止条件が検出されることを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、異常が発生したときに前記開動作禁止条件が検出されることを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、障害物の挟み込みを検出したときに前記ドアを反転動作させる挟み込み防止機能を有し、前記開動作禁止条件が検出されているときに挟み込みが検出されたときには前記開動作禁止モードによる制御が前記挟み込み防止機能による制御より優先されることを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、前記ドアは前記駆動源により駆動されて前記許可ストロークだけ移動することを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、前記操作開始位置に応じて前記許可ストロークが変化することを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、前記操作開始位置が全閉位置から所定範囲以内にあるときには前記ドアは前記全閉位置から所定距離離れた開放制限位置まで開動作が可能とされることを特徴とする。
本発明によれば、ドアの開動作を禁止する開動作禁止モードが設定されているときであってもドア操作部材を開方向に操作することによって、駆動源によりドアを許可ストロークだけ開方向に作動させることができるので、開動作禁止モードが設定されているときに障害物等の挟み込みが発生した場合であっても駆動源によりドアを許可ストローク分だけ開いて障害物等を容易に挟み込みから開放することができる。また、このときドアは許可ストローク分だけしか開方向に移動できないので、ドアが大きく開いてしまうことを防止して挟み込みからの回避と開動作禁止モードによる安全性の確保とを両立することができる。
また、本発明によれば、ドアの許可ストロークはドア操作部材によりドアが開方向に操作されるときのドア位置に応じて変化するので、挟み込みの状況に応じてドアの許可ストロークが設定されることになり、ドアが不必要に大きく開くことを防止して、この車両用自動開閉装置の安全性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態である車両用自動開閉装置を備えた車両を示す側面図であり、図2は図1に示すスライドドアの取り付け部分を拡大して示す正面図である。
図1に示す車両11にはドアとしてのスライドドア12が設けられており、車体13の側部に形成された開口13aはこのスライドドア12により閉塞されるようになっている。スライドドア12は車体13の側面に固定されたガイドレール14に案内されて図中実線で示す全閉位置と一点鎖線で示す全開位置との間で開閉自在となっており、車室内に設けられた図示しないセカンドシートやサードシートへの乗降や荷物の積み降ろし等を行う際には全開位置にまで開けて使用される。
図2に示すように、スライドドア12はローラアッシー16を有しており、このローラアッシー16がガイドレール14に案内されることにより車両11の前後方向に移動自在つまり開閉自在となっている。また、ガイドレール14の車両前方側には車室内側に湾曲する曲部14aが設けられており、この曲部14aにローラアッシー16が案内されることによりスライドドア12は車体13の側面と同一面に収まるように車体13の内側に引き込まれて閉じられるようになっている。なお、図示はしないが、ローラアッシー16は図示する部位(センター部)以外にスライドドア12の前端部の上下部分(アッパー部・ロア部)にも設けられており、これらに対応して車体13の開口13aの上下部位にもアッパー部・ロア部に対応するガイドレールが設けられ、スライドドア12は車体13に計3カ所において支持されるようになっている。
この車両11には車両用自動開閉装置21(以下、開閉装置21とする。)が設けられており、スライドドア12に設けられたインナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bを操作することにより、スライドドア12を開閉装置21により自動的に開閉することができるようになっている。
開閉装置21はガイドレール14の車両前後方向の略中央部に隣接して車体13に固定されるアクチュエータユニット23と、それぞれ車両後方側と前方側からローラアッシー16に接続される2本のケーブル24a,24bとを有しており、これらのケーブル24a,24bはガイドレール14の車両後方側と前方側の端部に設けられた反転プーリ25a,25bを介してアクチュエータユニット23に案内されている。そして、アクチュエータユニット23によりいずれか一方のケーブル24a,24bを引くことでスライドドア12の開閉動作が行われるようになっている。
図3は図2に示す車両用自動開閉装置の制御体系を示す説明図であり、アクチュエータユニット23には駆動源としての電動モータ26が設けられている。この電動モータ26としては所謂ブラシ付き直流モータが用いられており、図示しない電源端子間に供給される直流電流の方向に応じて、その回転軸27を正転もしくは逆転させるようになっている。
電動モータ26の回転軸27には駆動ギヤ31が固定されており、駆動ギヤ31の回転は大径スパーギヤ32と小径スパーギヤ33とを介して従動ギヤ34に伝達されるようになっている。また、従動ギヤ34には出力軸35が固定され、出力軸35にはドラム36が固定されている。これにより、回転軸27の回転は所定の回転数にまで減速してドラム36に伝達され、ドラム36は正逆回転するようになっている。
ドラム36にはアクチュエータユニット23に案内されたケーブル24a,24bが複数回巻き付けられており、ドラム36が回転するとケーブル24a,24bのいずれか一方側が巻き取られてスライドドア12が開閉動作するようになっている。また、ドラム36と2つの反転プーリ25a,25bとの間にはそれぞれテンショナ37a,37bが設けられており、これらのテンショナ37a,37bによりドラム36が電動モータ26に回転駆動された直後に生じるケーブル24a,24bの弛みやローラアッシー16がガイドレール14の曲部14aを通過する際に生じるケーブル24a,24bの周長変化が吸収されて、ケーブル24a,24bの張力が常に一定範囲に維持されるようになっている。
従動ギヤ34と出力軸35との間にはクラッチ機構39が設けられており、従動ギヤ34の回転はクラッチ機構39を介して出力軸35に伝達されるようになっている。このクラッチ機構39としては所謂摩擦式の電磁クラッチが用いられており、図示しないクラッチコイルへの電力供給を制御することにより従動ギヤ34と出力軸35の間の動力伝達を断続することができるようになっている。これにより、スライドドア12が手動で開閉操作される際にはクラッチ機構39を動力遮断状態に切り替えて、スライドドア12を手動で開閉操作する際の操作力を低減させることができる。
なお、クラッチ機構39としては摩擦式の電磁クラッチに限らず、他の形式のクラッチ機構を用いるようにしてもよい。
電動モータ26の回転軸27には10極に着磁された多極着磁磁石41が固定されており、この多極着磁磁石41の回転軌道近傍には互いに90度の位相差をもって2つのホールIC42a,42bが設けられている。これらのホールIC42a,42bはそれぞれ多極着磁磁石41が回転して磁界が変化する度にパルス信号を出力することができ、回転軸27が1回転すると、これらのホールIC42a,42bからは位相が90度ずれた10周期分のパルス信号が出力されるようになっている。つまり、これらのホールIC42a,42bからは電動モータ26の回転数に比例したパルス信号が出力されるようになっている。なお、ホールICとは磁界の変化を電圧に変換するセンサである。
アクチュエータユニット23には、図示しないマイクロプロセッサ(CPU)、ROM、RAMなどのメモリ等を備えた所謂マイクロコンピュータとしての機能を有する制御装置43が設けられており、電動モータ26やクラッチ機構39の作動制御はこの制御装置43により行われるようになっている。
制御装置43には、図示しない配線等によりドア操作部材としてのインナーハンドル22aやアウターハンドル22bが接続されており、インナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bが乗員等の操作者により操作されると、これらのハンドル22a,22bから動作指令信号が入力されるようになっている。つまり、各ハンドル22a,22bは、スライドドア12を開方向もしくは閉方向に手動で移動させるためのハンドルとしての機能を有するとともに、操作者に操作されることによりスライドドア12を開方向もしくは閉方向に自動で作動させるための動作指令信号を制御装置43に向けて出力する開閉スイッチとしての機能を有しており、操作者はこれらのハンドル22a,22bを操作することにより手動あるいは自動でスライドドア12を開方向もしくは閉方向に作動させることができるようになっている。
制御装置43には前述したホールIC42a,42bが接続されており、ホールIC42a,42bから入力されるパルス信号の周期に基づいて電動モータ26の回転速度つまりスライドドア12の移動速度を検出することができるようになっている。また、制御装置43は、これらのパルス信号の出現タイミングを基に電動モータ26の回転方向つまりスライドドア12の移動方向を検出することができ、さらに、スライドドア12が基準位置(この場合では全閉位置)にあるときを起点としてホールIC42a,42bから入力されるパルス信号を積算つまりカウントすることによりスライドドア12の開閉位置を検出することができるようになっている。
そして、制御装置43はスライドドア12の開閉位置や開閉速度および各ハンドル22a,22bからの動作指令信号等をメモリ内に格納された制御プログラムに従って演算し、この演算結果に基づいて、図示しないバッテリ等の電源からの直流電流を電動モータ26に供給して、その駆動制御を実行するようになっている。
このような構造により、たとえばインナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bが操作されてスライドドア12を開方向へ作動させる開動作指令信号が制御装置43に入力されたときには、電動モータ26によりドラム36は図3において反時計回りに回転するように駆動されて、車両後方側のケーブル24aがドラム36に巻き取られてスライドドア12はケーブル24aに引かれながら全開位置へ向かって移動することになる。逆に、インナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bが操作されてスライドドア12を閉方向へ作動させる閉動作指令信号が制御装置43に入力されたときには、電動モータ26が逆転してドラム36は図3において時計回りに回転し、車両前方側のケーブル24bがドラム36に巻き取られてスライドドア12はケーブル24bに引かれながら全閉位置へ向かって移動することになる。このとき、スライドドア12の移動速度はスライドドア12の移動区間毎に予め設定された目標速度となるように速度制御されるようになっている。このように、スライドドア12は駆動源としての電動モータ26により全閉位置と全開位置との間で駆動されて自動的に開閉動作するようになっている。
制御装置43と電動モータ26との間には電流センサ44が設けられており、制御装置43は電流センサ44からの検出信号により電動モータ26に供給される直流電流の電流値を認識し、これに基づいて電動モータ26の負荷を検出することができるようになっている。つまり、電動モータ26の作動はスライドドア12を所定の開閉速度で駆動するように制御されるので、電動モータ26の負荷が増減したときにはこれに応じて電動モータ26に供給されるの電流値が増減することになり、その電流値の変化から電動モータ26の負荷の変動を検出することができる。
また、制御装置43の図示しないメモリ内には予め実験等により所定の値に定められた挟み込み検出値が格納されており、電動モータ26の負荷つまり電流値が所定の挟み込み検出値以上となったときには制御装置43は負荷の増加をスライドドア12と車体13との間に障害物が挟み込まれたものと判断して挟み込みを検出するようになっている。そして、制御装置43は障害物の挟み込みを検出したときにはスライドドア12を反転動作つまりスライドドア12の移動方向を閉方向から開方向に反転させるようになっている。このように、この開閉装置21には挟み込み防止機能が設けられており、挟み込みが発生した場合にはスライドドア12を反転動作させて挟み込まれた障害物を迅速に挟み込みから開放するようにしている。
なお、スライドドア12は反転動作後に所定距離だけ開方向に進んだ位置で停止するが全開位置まで移動させるようにしてもよい。
図3に示すように、この開閉装置21には車両11の車速を検出する車速センサ45が設けられており、制御装置43は車速センサ45から入力される検出信号により車速が所定値以上つまり車両11が走行状態となったことを開動作禁止条件として検出することができるようになっている。
また、図3に示すように、この開閉装置21には車両11に設けられる図示しないパーキングブレーキが作動つまり掛けられているときに検出信号を出力するブレーキスイッチ46が設けられており、制御装置43はブレーキスイッチ46から入力される検出信号によりパーキングブレーキが解除された状態つまり車両11が走行し得る状態となったことを開動作禁止条件として検出することができるようになっている。
そして、制御装置43は、車両11が走行状態あるいは走行し得る状態となったこと、つまり所定の開動作禁止条件を検出したときには、スライドドア12の開動作を禁止する開動作禁止モードを設定するようになっている。つまり、制御装置43の図示しないメモリ内には開動作禁止モードに対応する制御プログラムが格納されており、開動作禁止条件を検出したときには、制御装置43は開動作禁止モードのプログラムに基づいてスライドドア12の作動を制御するようになっている。
また、禁止モード解除手段としての制御装置43は、開動作禁止モードが設定された状態のときにインナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bが開方向に操作された場合にはハンドル22a,22bが操作されたときの位置である操作開始位置Psから許可ストロークStだけスライドドア12が開方向に移動する間、開動作禁止モードを解除するようになっている。
さらに、開動作禁止モードが解除されることにより移動可能となるスライドドア12の許可ストロークStは、インナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bが操作されるときのスライドドア12の位置である操作開始位置Psに応じて変化するようになっている。つまり、スライドドア12の操作開始位置Psが全閉位置から所定範囲L以内(たとえば全閉位置から200mm以内)にあるときには、スライドドア12が全閉位置から所定距離(たとえば250mm)離れた開放制限位置Plまでスライドドア12の開動作が可能となるように許可ストロークStは変化し、また、スライドドア12の操作開始位置Psが全閉位置から所定範囲L(200mm)以上に離れているときには、許可ストロークStは一定(たとえば50mm)の値に設定されるようになっている。なお、所定範囲Lは、他に150mmや250mm等、車種やドアの大きさ等に応じて適宜設定される距離である。
なお、本実施の形態では、車速センサ45により車両11が走行状態であることを検出し、ブレーキスイッチ46により車両11が走行し得る状態となったことを検出するようにしているが、これに限らず、たとえば図示しない自動変速機のセレクトレバーのレンジ位置を検出するレンジ位置検出センサを設け、このレンジ位置検出センサによりセレクトレバーが駐車(P)レンジ以外にあるときに車両11が走行し得る状態となったことを検出するなど、車両11が走行状態あるいは走行し得る状態であることを検出できるものであれば他のセンサ等を用いて検出するようにしてもよい。また、車両11が走行状態あるいは走行し得る状態であることに加えて、この開閉装置21の誤検知や故障等の異常が発生したときに、この異常を開動作禁止条件として検出し、これに対するフェールセーフとしてスライドドア12の開動作を禁止するようにしてもよい。
図4(a)〜(c)は、それぞれ開動作禁止モードが設定されているときにスライドドアが全閉位置から所定範囲以上離れた位置で挟み込みを発生する場合におけるスライドドアの作動を示す説明図であり、図5(a)、(b)は、それぞれ開動作禁止モードが設定されているときにスライドドアが全閉位置から所定範囲以内の位置で挟み込みを発生する場合におけるスライドドアの作動を示す説明図である。
以下に、図4、図5にしたがって開動作禁止モードが設定されているときのスライドドア12の制御について説明する。
まず、スライドドア12が開いた状態で車両11が走行状態あるいは走行し得る状態となると、制御装置43により開動作禁止モードが設定される。開動作禁止モードが設定された状態でインナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bを閉方向に操作すると、図4(a)に示すように、電動モータ26が作動してスライドドア12は閉方向に自動的に移動する。そして、図4(b)に示すように、車体13の開口13aにある障害物Mが閉方向に移動するスライドドア12と車体13との間に挟み込まれると、制御装置43により挟み込みが検出される。
開動作禁止モードが設定されているときに障害物Mの挟み込みが発生した場合には、スライドドア12の開動作は禁止されているので、挟み込みが検出されてもスライドドア12は反転動作せずに、図4(b)に示すように、挟み込みを発生した位置において停止する。つまり、開動作禁止モードによる制御は挟み込み防止機能による制御より優先されるようになっている。また、このとき、クラッチ機構39は動力伝達状態とされており、これによりスライドドア12はブレーキが掛けられた状態となって手動により開方向に押されても軽い操作力ではスライドドア12は移動しないようになっている。したがって、開動作禁止モードが設定されているときに挟み込みが発生した場合には障害物Mは全閉位置から所定範囲L以上離れた位置で停止するスライドドア12に挟み込まれた状態が継続する可能性がある。
しかし、この開閉装置21では、開動作禁止モードが設定された状態であっても、インナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bが開方向に操作された場合には、電動モータ26が開方向に作動を開始するとともにハンドル22a,22bが操作されてスライドドア12が開方向に移動を開始する位置である操作開始位置Psから所定の許可ストロークStだけスライドドア12が開方向に移動する間、開動作禁止モードが解除されるので、図4(c)に示すように、スライドドア12は電動モータ26に駆動されて自動的に許可ストロークStだけ開方向へ移動することになる。したがって、車両11が走行状態あるいは走行し得る状態のときに挟み込みが発生しても、インナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bを操作することによって、電動モータ26によりスライドドア12を開方向に許可ストロークStだけ移動させて障害物Mを挟み込みから抜け出させることができる。特に、挟み込まれる障害物Mが乗員である場合には、乗員が自らインナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bを開方向に操作することで容易に挟み込み状態を開放させることができる。
一方、図5(a)に示すように、スライドドア12が全閉位置から所定範囲L以内で挟み込みを発生した場合においても、インナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bを操作することによって、電動モータ26によりスライドドア12を開方向に移動させて障害物Mを挟み込みから抜け出させることができる。この場合、開動作禁止モードはスライドドア12が全閉位置から所定距離だけ離れた開放制限位置Plまで開動作する間だけ解除され、つまり、全閉位置から所定範囲L以内で挟み込みを発生した場合にはスライドドア12は開放制限位置Plまで開動作して停止する。このように、全閉位置から所定範囲L以内で挟み込みを発生した場合には許可ストロークStはスライドドア12が開放制限位置Plまで移動するようにその操作開始位置Psに応じて変化することになる。
なお、開放制限位置Plは、車室内に乗車した乗員等がスライドドア12と車体13との隙間を通過することができない程度の開度となる位置に設定されている。
このように、この開閉装置21では、開動作禁止モードが設定されている場合であっても、インナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bを開方向に操作することによりスライドドア12を電動モータ26により許可ストロークStだけ開方向に移動させることができるので、開動作禁止モードが設定されているときに挟み込みが発生しても障害物Mを挟み込みから容易に開放することができる。また、このときスライドドア12の許可ストロークSt以上の移動は規制されるので、スライドドア12が挟み込みを開放させるのに必要な開度以上に大きく開くことを防止して、挟み込み回避と開動作禁止モードによる安全性とを両立することができる。
さらに、この開閉装置21では、許可ストロークStはインナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bが操作されるときのスライドドア12の操作開始位置Psに応じて変化するので、スライドドア12は挟み込みの状況に応じた適切な距離だけ電動モータ26によって開方向に移動することになり、スライドドア12の開度が不要に大きくなるのを防止して、この開閉装置21の安全性を高めることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、前記実施の形態においては、ドアはスライド式に開閉するスライドドア12とされているが、これに限らず、乗降用のヒンジ式の横開きドアや車両後端部に設けられるバックドアなど、他のタイプのドアとしてもよい。
また、前記実施の形態においては、スライドドア12は電動モータ26により駆動されて許可ストロークを移動するようになっているが、これに限らず、インナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bが開方向に操作されたときにクラッチ機構39を動力遮断状態に切り換えることによりインナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bを操作することによりスライドドア12が手動により移動されるようにしてもよい。
さらに、前記実施の形態においては、駆動源は電動モータ26とされているが、これに限らず、スライドドア12を駆動できるものであればよい。
さらに、前記実施の形態においては、電動モータ26に供給される電流値が所定の挟み込み検出値を越えたときに挟み込みを検知するようにしているが、これに限らず、たとえば2つのホールIC42a,42bが出力するパルス信号の周期の伸びから電動モータ26の負荷の増加を検出し、この伸びが通常の移動時に対して所定の挟み込み判定値以上に伸びたときに挟み込みを検知するなど、他の方法により挟み込みを検知するようにしてもよい。
さらに、前記実施の形態においては、ドア操作部材はスライドドア12に設けられたインナーハンドル22aあるいはアウターハンドル22bとされているが、これに限らず、たとえば運転者等の操作者により携帯されて無線により制御装置43に開動作指令あるいは閉動作指令を出力するリモートコントロールスイッチ等としてもよい。
11 車両
12 スライドドア
13 車体
13a 開口
14 ガイドレール
14a 曲部
16 ローラアッシー
21 車両用自動開閉装置
22a インナーハンドル
22b アウターハンドル
23 アクチュエータユニット
24a,24b ケーブル
25a,25b 反転プーリ
26 電動モータ
27 回転軸
31 駆動ギヤ
32 大径スパーギヤ
33 小径スパーギヤ
34 従動ギヤ
35 出力軸
36 ドラム
37a,37b テンショナ
39 クラッチ機構
41 多極着磁磁石
42a,42b ホールIC
43 制御装置
44 電流センサ
45 車速センサ
46 ブレーキスイッチ
Ps 操作開始位置
St 許可ストローク
L 所定範囲
Pl 開放制限位置
M 障害物
12 スライドドア
13 車体
13a 開口
14 ガイドレール
14a 曲部
16 ローラアッシー
21 車両用自動開閉装置
22a インナーハンドル
22b アウターハンドル
23 アクチュエータユニット
24a,24b ケーブル
25a,25b 反転プーリ
26 電動モータ
27 回転軸
31 駆動ギヤ
32 大径スパーギヤ
33 小径スパーギヤ
34 従動ギヤ
35 出力軸
36 ドラム
37a,37b テンショナ
39 クラッチ機構
41 多極着磁磁石
42a,42b ホールIC
43 制御装置
44 電流センサ
45 車速センサ
46 ブレーキスイッチ
Ps 操作開始位置
St 許可ストローク
L 所定範囲
Pl 開放制限位置
M 障害物
Claims (7)
- 車両に設けられたドアを駆動源により自動的に開閉するとともに所定の開動作禁止条件が検出されたときには開動作禁止モードを設定して前記ドアの開動作を禁止する車両用自動開閉装置であって、
操作者により操作され、前記ドアを開方向に作動させるドア操作部材と、
前記開動作禁止モードが設定された状態で前記ドア操作部材が操作されたときには、前記ドアが操作開始位置から許可ストロークだけ開方向に移動する間、前記開動作禁止モードを解除する禁止モード解除手段とを有することを特徴とする車両用自動開閉装置。 - 請求項1記載の車両用自動開閉装置において、前記車両が走行状態あるいは走行し得る状態となったときに前記開動作禁止条件が検出されることを特徴とする車両用自動開閉装置。
- 請求項1記載の車両用自動開閉装置において、異常が発生したときに前記開動作禁止条件が検出されることを特徴とする車両用自動開閉装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用自動開閉装置において、障害物の挟み込みを検出したときに前記ドアを反転動作させる挟み込み防止機能を有し、前記開動作禁止条件が検出されているときに挟み込みが検出されたときには前記開動作禁止モードによる制御が前記挟み込み防止機能による制御より優先されることを特徴とする車両用自動開閉装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用自動開閉装置において、前記ドアは前記駆動源により駆動されて前記許可ストロークだけ移動することを特徴とする車両用自動開閉装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用自動開閉装置において、前記操作開始位置に応じて前記許可ストロークが変化することを特徴とする車両用自動開閉装置。
- 請求項6記載の車両用自動開閉装置において、前記操作開始位置が全閉位置から所定範囲以内にあるときには前記ドアは前記全閉位置から所定距離離れた開放制限位置まで開動作が可能とされることを特徴とする車両用自動開閉装置。
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-
2004
- 2004-01-29 JP JP2004020767A patent/JP2005213832A/ja active Pending
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