JP2005299702A - 自動調心ころ軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】 エッジロードを抑制すると共に、球面ころ中央部の面圧をも低減して、長寿命化を図ること。
【解決手段】 内輪2の軌道面の母線は、球面ころ3の頭部側又は端部側のエッジ部3aに対向する部位で、その曲率半径をなめらかに連続的に変化した応力逃がし用の内輪側ダラシ形状部10を有している。すなわち、内輪側ダラシ形状部10は、その曲率半径の中心が内輪2の軌道面の曲率半径の中心とは反対側に設定してあり、その曲率半径をなめらかに連続的に変化させている。これにより、内輪側ダラシ形状部10は、球面ころ3の頭部側又は端部側のエッジ部3aから徐々に離間できるようになっている。従って、重荷重条件時に発生する軌道面6とエッジ部3aとの接触過大応力を効果的に逃がして、エッジロードを防止することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】 内輪2の軌道面の母線は、球面ころ3の頭部側又は端部側のエッジ部3aに対向する部位で、その曲率半径をなめらかに連続的に変化した応力逃がし用の内輪側ダラシ形状部10を有している。すなわち、内輪側ダラシ形状部10は、その曲率半径の中心が内輪2の軌道面の曲率半径の中心とは反対側に設定してあり、その曲率半径をなめらかに連続的に変化させている。これにより、内輪側ダラシ形状部10は、球面ころ3の頭部側又は端部側のエッジ部3aから徐々に離間できるようになっている。従って、重荷重条件時に発生する軌道面6とエッジ部3aとの接触過大応力を効果的に逃がして、エッジロードを防止することができる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、各種機械装置に組み込み、重量が比較的嵩む回転軸を支承する自動調心ころ軸受に関する。
図12は、従来に係る自動調心ころ軸受の断面図である。
図13(a)は、従来に係るころの拡大図であり、(b)は、従来に係る内輪の拡大断面図である。
自動調心ころ軸受は、図12に示すように、外輪1と、内輪2と、これら外内輪間に配置した2列の球面ころ3,3と、球面ころ3,3を保持する保持器4,4と、から構成してある。
外輪1は、内周に単一円弧状の軌道面5を有している。また、内輪2は、その内周で、回転軸(図示略)に固定してあり、その外周には、外輪1の軌道面5に対向する2つの円弧状軌道面6,6が、軸方向中央部に所定間隔をおいて、形成してある。
外輪1の軌道面5と、内輪2の軌道面6,6との間とには、それぞれ、2列の球面ころ3,3が介装してある。これら2列の球面ころ3,3は、それぞれ、保持器4,4により保持してある。
特公平3−527号公報
特開平9−72342号公報
ところで、自動調心ころ軸受において、従来、重荷重条件になると、内輪の軌道面6ところエッジ部3aの接触応力が過大になってしまい、早期に損傷してしまうことがある。
すなわち、従来の自動調心ころ軸受は、重荷重が加わる場合、内輪2および外輪1の軌道面5,6のアール寸法に対して、球面ころ3の胴部アール寸法を小さくして、エッジロードを緩和している。
軌道面5,6のアール寸法と、球面ころ3の胴部アール寸法との差が大きくなると、球面ころ3の中央部の面圧が高くなり、その部分での寿命が低下する。
従って、エッジロード部の面圧と、球面ころ3の中央部の面圧とのバランスが、最も長寿命になる軌道面5,6のアール寸法と、球面ころ3の胴部アール寸法とを選定している。
しかし、重荷重になればなる程、軌道面5,6のアール寸法と、球面ころ3の胴部アール寸法との差を大きくしなければならないため、軸受寿命の長寿命化は、望めないといったことがある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、エッジロードを抑制すると共に、球面ころ中央部の面圧をも低減して、長寿命化を図ることができる自動調心ころ軸受を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る自動調心ころ軸受は、内周に円弧状の軌道を有する外輪と、
外周に外輪の軌道面に対向して配置した軌道面を有する内輪と、
外輪の軌道面と内輪の軌道面との間に介装した複数列の球面ころと、
これら複数列の球面ころを保持する保持器と、からなる、自動調心ころ軸受において、
前記内輪の軌道面の母線は、球面ころの頭部側又は端部側に対向する部位で、その曲率半径をなめらかに連続的に変化した内輪側ダラシ形状部を有することを特徴とする。
外周に外輪の軌道面に対向して配置した軌道面を有する内輪と、
外輪の軌道面と内輪の軌道面との間に介装した複数列の球面ころと、
これら複数列の球面ころを保持する保持器と、からなる、自動調心ころ軸受において、
前記内輪の軌道面の母線は、球面ころの頭部側又は端部側に対向する部位で、その曲率半径をなめらかに連続的に変化した内輪側ダラシ形状部を有することを特徴とする。
本発明の請求項2に係る自動調心ころ軸受は、前記球面ころの軌道面の母線は、球面ころの頭部側又は端部側のエッジ部に、その曲率半径をなめらかに連続的に変化した球面ころ側ダラシ形状部を有することを特徴とする。
本発明の請求項3に係る自動調心ころ軸受は、前記内輪側ダラシ形状部及び前記球面ころ側ダラシ形状部以外の箇所に於いて、前記外輪又は内輪の軌道面アール寸法(R1)に対する、球面ころの転動面アール寸法(R2)の比率は、R2/R1>0.95であることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る自動調心ころ軸受は、前記外輪、前記内輪、及び前記球面ころの少なくとも1つは、主として、C;0.3〜0.7重量%、及びCr;1〜3重量%を含有する合金鋼、またはJISの高炭素クロム軸受鋼からなり、しかも、浸炭処理を施すことにより、表面層の残留オーステナイト量(γR)を、20〜50vol%とした軸受部材を用いたことを特徴とする。
本発明の請求項5に係る自動調心ころ軸受は、前記内輪側ダラシ形状部、又は前記球面ころ側ダラシ形状部は、超仕上加工、又は、ロータリードレス加工により形成してあることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、内輪の軌道面の母線は、球面ころの頭部側又は端部側に対向する部位で、その曲率半径をなめらかに連続的に変化した内輪側ダラシ形状部を有しており、又は、球面ころの軌道面の母線は、球面ころの頭部側又は端部側に、その曲率半径をなめらかに連続的に変化した球面ころ側ダラシ形状部を有していることから、重荷重条件で発生するエッジロードを抑制すると共に、球面ころ中央部の面圧をも低減して、自動調心ころ軸受の長寿命化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る自動調心ころ軸受を図面を参照しつつ説明する。
(第1実施の形態)
図1は、本発明の第1実施の形態に係る自動調心ころ軸受の断面図である。
図1は、本発明の第1実施の形態に係る自動調心ころ軸受の断面図である。
図2(a)は、本発明の第1実施の形態に係るころの拡大図であり、(b)は、本発明の第1実施の形態に係る内輪の拡大断面図である。
図3(a)は、内輪の球面ころ頭部側の拡大断面図であり、(b)は、内輪の球面ころ端部側の拡大断面図である。
自動調心ころ軸受は、図1に示すように、外輪1と、内輪2と、これら外内輪間に配置した2列の球面ころ3,3と、球面ころ3,3を保持する保持器4,4と、から構成してある。
外輪1は、内周に単一円弧状の軌道面5を有している。また、内輪2は、その内周で、回転軸(図示略)に固定してあり、その外周には、外輪1の軌道面5に対向する2つの円弧状軌道面6,6が、軸方向中央部に所定間隔をおいて、形成してある。
外輪1の軌道面5と、内輪2の軌道面6,6との間とには、それぞれ、2列の球面ころ3,3が介装してある。これら2列の球面ころ3,3は、それぞれ、保持器4,4により保持してある。
本実施の形態では、内輪2の軌道面の母線は、球面ころ3の頭部側又は端部側のエッジ部3aに対向する部位で、その曲率半径をなめらかに連続的に変化した応力逃がし用の内輪側ダラシ形状部10を有している。
すなわち、図3(a)(b)に示すように、内輪側ダラシ形状部10は、その曲率半径の中心が内輪2の軌道面の曲率半径の中心とは反対側に設定してあり、その曲率半径をなめらかに連続的に変化させている。
これにより、内輪側ダラシ形状部10は、球面ころ3の頭部側又は端部側のエッジ部3aから徐々に離間できるようになっている。従って、重荷重条件時に発生する軌道面6とエッジ部3aとの接触過大応力を効果的に逃がして、エッジロードを防止することができ、自動調心ころ軸受の長寿命化を図ることができる。
図11(a)は、従来に係る内輪と球面ころとの面圧分布を示すグラフであり、(b)は、本発明に係る内輪と球面ころとの面圧分布を示すグラフである。
図11(a)(b)を比較すれば明らかなように、本実施の形態では、軌道面6とエッジ部3aとの接触過大応力を効果的に逃がして、エッジロードを著しく低減することができる。
図4(a)(b)は、夫々、内輪側ダラシ形状部の超仕上加工の加工工程を示す模式図である。
本実施の形態では、内輪側ダラシ形状部10は、超仕上加工(スーパーフィニッシュ加工)により形成してある。即ち、図4(a)に示すように、鼓形状の超仕上砥石11の両端部を、頭部側と端部側の内輪側ダラシ形状部10に当接して押圧しながら、図4(b)に示すように、超仕上砥石11を往復動させて、内輪側ダラシ形状部10を形成している。これにより、製造コストを低減しながら、簡易な工程により、内輪側ダラシ形状部10を形成することができる。
図5(a)(b)は、夫々、内輪側ダラシ形状部のロータリードレス加工の加工工程を示す模式図である。
本実施の形態では、内輪側ダラシ形状部10は、ロータリードレス加工により形成してある。即ち、図5(a)に示すように、ドレス12と砥石13とを、頭部側と端部側の内輪側ダラシ形状部10に当接して押圧しながら、図5(b)に示すように、砥石13を回転させて、内輪側ダラシ形状部10を形成している。これにより、製造コストを低減しながら、簡易な工程により、内輪側ダラシ形状部10を形成することができる。
また、ロータリードレス加工は、内輪2の軌道面6を加工する場合のみに用いるものであるが、ドレス12の端を少しだらすだけで、図5(b)に示すように、頭部側と端部側の内輪側ダラシ形状部10と、軌道面6とを同時に加工することが出来る。
さらに、自動調心ころ軸受の球面ころ3と内輪3は、ロータリードレスで加工する例が多いので、頭部側と端部側の内輪側ダラシ形状部10と軌道面6とを同時加工できることにより、より効率的に加工が出来る。
(第2実施の形態)
図6は、本発明の第2実施の形態に係る自動調心ころ軸受の断面図である。
図6は、本発明の第2実施の形態に係る自動調心ころ軸受の断面図である。
図7(a)は、本発明の第2実施の形態に係るころの拡大図であり、(b)は、本発明の第2実施の形態に係る内輪の拡大断面図である。
図8(a)は、内輪の球面ころ頭部側の拡大断面図であり、(b)は、内輪の球面ころ端部側の拡大断面図である。
本実施の形態は、その基本的構造が上記第1実施の形態と同様であり、その相違する点についてのみ説明する。
本実施の形態では、球面ころ3の軌道面の母線は、頭部側又は端部側のエッジ部3aに、その曲率半径をなめらかに連続的に変化した応力逃がし用の球面ころ側ダラシ形状部20を有している。
すなわち、図8(a)(b)に示すように、球面ころ側ダラシ形状部20は、その曲率半径が球面ころ3の転動面の曲率半径より小さくなるように設定してあり、その曲率半径をなめらかに連続的に変化させている。
これにより、球面ころ側ダラシ形状部20は、内輪2の軌道面6から徐々に離間できるようになっている。従って、重荷重条件時に発生する軌道面6とエッジ部3aとの接触過大応力を効果的に逃がして、エッジロードを防止することができ、自動調心ころ軸受の長寿命化を図ることができる。
図11(a)は、従来に係る内輪と球面ころとの面圧分布を示すグラフであり、(b)は、本発明に係る内輪と球面ころとの面圧分布を示すグラフである。
図11(a)(b)を比較すれば明らかなように、本実施の形態では、軌道面6とエッジ部3aとの接触過大応力を効果的に逃がして、エッジロードを著しく低減することができる。
図9(a)(b)は、夫々、球面ころ側ダラシ形状部の超仕上加工の加工工程を示す模式図である。
本実施の形態では、球面ころ側ダラシ形状部20は、超仕上加工(スーパーフィニッシュ加工)により形成してある。即ち、図9(a)に示すように、鼓形状の超仕上砥石21の両端部を、頭部側と端部側の球面ころ側ダラシ形状部20に当接して押圧しながら、図9(b)に示すように、超仕上砥石21を往復動させて、球面ころ側ダラシ形状部20を形成している。これにより、製造コストを低減しながら、簡易な工程により、球面ころ側ダラシ形状部20を形成することができる。
図10(a)(b)は、夫々、球面ころ側ダラシ形状部のロータリードレス加工の加工工程を示す模式図である。
本実施の形態では、球面ころ側ダラシ形状部20は、ロータリードレス加工により形成してある。即ち、図10(a)に示すように、ドレス22と砥石23とを、頭部側と端部側の球面ころ側ダラシ形状部20に当接して押圧しながら、図10(b)に示すように、砥石23を回転させて、球面ころ側ダラシ形状部20を形成している。これにより、製造コストを低減しながら、簡易な工程により、球面ころ側ダラシ形状部20を形成することができる。
また、ロータリードレス加工は、ころ3の転道面24を加工する場合のみに用いるものであるが、ドレス22の端を少しだらすだけで、図10(b)に示すように、頭部側と端部側の球面ころ側ダラシ形状部20と、球面ころ3の転動面とを同時に加工することが出来、より効率的に加工が出来る。
(第3実施の形態)
図14は、本発明の第3実施の形態に係る自動調心軸受の模式図であって、面圧分布を示すものである。
図14は、本発明の第3実施の形態に係る自動調心軸受の模式図であって、面圧分布を示すものである。
図15(a)は、本発明の第3実施の形態に係る自動調心軸受の模式図であって、中央面圧が高い場合の面圧分布を示すものであり、(b)は、本発明の第3実施の形態に係る自動調心軸受の模式図であって、エッジロードと中央面圧とを低くした場合の面圧分布を示すものである。
自動調心ころ軸受は、図14に示すように、外輪1と、内輪2と、これら外内輪間に配置した2列の球面ころ3,3と、球面ころ3,3を保持する保持器(図示略)と、から構成してある。
外輪1は、内周に単一円弧状の軌道面5を有している。また、内輪2は、その内周で、回転軸(図示略)に固定してあり、その外周には、外輪1の軌道面5に対向する2つの円弧状軌道面6,6が、軸方向中央部に所定間隔をおいて、形成してある。
ところで、従来の自動調心ころ軸受は、重荷重が加わる場合、内輪2および外輪1の軌道面5,6のアール寸法に対して、球面ころ3の胴部アール寸法を小さくして、エッジロードを緩和している。
軌道面5,6のアール寸法と、球面ころ3の胴部アール寸法との差が大きくなると、球面ころ3の中央部の面圧が高くなり、その部分での寿命が低下する。
従って、エッジロード部の面圧と、球面ころ3の中央部の面圧とのバランスが、最も長寿命になる軌道面5,6のアール寸法と、球面ころ3の胴部アール寸法とを選定している。
しかし、重荷重になればなる程、軌道面5,6のアール寸法と、球面ころ3の胴部アール寸法との差を大きくしなければならないため、軸受寿命の長寿命化は、望めないといったことがある。
本実施の形態は、重荷重が加わって、球面ころ3のエッジ部にエッジロードが生じた時、使用初期の段階で、球面ころ3のエッジ部および外輪軌道面5(又は、内輪軌道面6)がエッジロードの高面圧によって、適度に塑性変形させることによって、エッジロードを緩和するように構成してある。
これにより、軌道面5,6のアール寸法と胴部アール寸法の差を大きくする必要がなくなり、球面ころ3の中央部の面圧を、従来軸受に比べて小さくすることが出来る。従って、軸受寿命を従来軸受より長くすることが可能となる。
エッジロードの高面圧によって適度に塑性変形させる方法として、中炭素軸受用鋼(主として、C;0.3〜0.7重量%、及びCr;1〜3重量%を含有する合金鋼)、またはJISの高炭素クロム軸受鋼を浸炭した後、焼入れ・焼き戻しした軸受部材を用いる。
中炭素軸受用鋼または高炭素クロム軸受鋼を浸炭することにより、表面層における残留オーステナイト量(γR)を20〜50vol%にして、塑性変形しやすくする。又、残留オーステナイトは、塑性変形部から亀裂が発生したり、亀裂が進展することを抑制する効果がある。
従来の浸炭軸受でも、表面層における残留オーステナイト量を得られるが、中炭素軸受用鋼または高炭素クロム軸受鋼に比べ、低炭素の鋼材を用いるため、内部硬さが低い。そのため重荷重が加わる用途には適さない。
このように、本実施の形態では、球面ころ3に重荷重が加わった場合のエッジロードを小さくして、軸受寿命を従来より長くすることが出来る。
図14は、軌道輪の軌道面5,6のアール寸法(R1)に対する、球面ころ3の転動面アール寸法(R2)の比率が、R2/R1>0.95である自動調心ころ軸受に、基本静定格荷重の50%以上の荷重が加わった場合の、外輪軌道面5と球面ころ3の胴部の接触面圧分布、および、内輪軌道面5と球面ころ3の胴部の接触面圧分布を示し、エッジロードが生じることを説明している。
図15(a)は、エッジロードを下げるため、軌道面6のアール寸法(R1)に対して、転動面アール寸法(R2)を、図15(b)の(R3)寸法より小さくしている。そのため、球面ころ3の中央部の面圧が高くなり、軸受寿命が短い。
図15(b)は、図14の状態で使用を開始し、球面ころ3のエッジ部および外輪軌道面5(又は、内輪軌道面6)がエッジロードの高面圧(図14)になった後、使用初期の段階で高面圧のエッジロードによって適度に塑性変形することにより、エッジ部の形状がダレルことによって、エッジロードが緩和される(図15(b))。
従って、図15(a)の(R2)寸法より(R3)寸法を大きくすることが出来るので、球面ころ3の中央部の面圧を下げることが出来て、従来軸受より長寿命にすることが可能になる。
また、特許文献2は、高炭素クロム軸受鋼を浸炭した軸受部材についての特許出願であるが、重荷重用にエッジロードを緩和させることを目的にしたものではない。本実施の形態は、重荷重の状態で高面圧のエッジロードを生じる状態と組合せたことを特徴としている。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、種々変形可能である。
1 外輪
2 内輪
3 球面ころ
4 保持器
5 軌道面
6 軌道面
10 内輪側ダラシ形状部
11 超仕上砥石
12 ドレス
13 砥石
20 球面ころ側ダラシ形状部
21 超仕上砥石
22 ドレス
23 砥石
24 ころ転動面
2 内輪
3 球面ころ
4 保持器
5 軌道面
6 軌道面
10 内輪側ダラシ形状部
11 超仕上砥石
12 ドレス
13 砥石
20 球面ころ側ダラシ形状部
21 超仕上砥石
22 ドレス
23 砥石
24 ころ転動面
Claims (5)
- 内周に円弧状の軌道を有する外輪と、
外周に外輪の軌道面に対向して配置した軌道面を有する内輪と、
外輪の軌道面と内輪の軌道面との間に介装した複数列の球面ころと、
これら複数列の球面ころを保持する保持器と、からなる、自動調心ころ軸受において、
前記内輪の軌道面の母線は、球面ころの頭部側又は端部側に対向する部位で、その曲率半径をなめらかに連続的に変化した内輪側ダラシ形状部を有することを特徴とする自動調心ころ軸受。 - 前記球面ころの軌道面の母線は、球面ころの頭部側又は端部側のエッジ部に、その曲率半径をなめらかに連続的に変化した球面ころ側ダラシ形状部を有することを特徴とする請求項1に記載の自動調心ころ軸受。
- 前記内輪側ダラシ形状部及び前記球面ころ側ダラシ形状部以外の箇所に於いて、前記外輪又は内輪の軌道面アール寸法(R1)に対する、球面ころの転動面アール寸法(R2)の比率は、R2/R1>0.95であることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動調心ころ軸受。
- 前記外輪、前記内輪、及び前記球面ころの少なくとも1つは、主として、C;0.3〜0.7重量%、及びCr;1〜3重量%を含有する合金鋼、またはJISの高炭素クロム軸受鋼からなり、しかも、浸炭処理を施すことにより、表面層の残留オーステナイト量(γR)を、20〜50vol%とした軸受部材を用いたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自動調心ころ軸受。
- 前記内輪側ダラシ形状部、又は前記球面ころ側ダラシ形状部は、超仕上加工、又は、ロータリードレス加工により形成してあることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の自動調心ころ軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004112366A JP2005299702A (ja) | 2004-04-06 | 2004-04-06 | 自動調心ころ軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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CN103758867A (zh) * | 2014-01-03 | 2014-04-30 | 河南三维重工有限公司 | 调心滚子轴承用滚动体结构 |
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