JP2005273023A - 磁性紙及び積層板並びに熱硬化性樹脂化粧板 - Google Patents
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Abstract
【課題】接着剤層、接着シート等を用いることなく従来の化粧板と同様な工程・装置で製造でき、加工も容易な、磁石を用いてメモ用紙や印刷物のような紙片を係止することができる熱硬化性樹脂化粧板及びそれに使用される磁性紙を提供する。
【解決手段】メラミン樹脂を含浸したメラミン樹脂含浸紙、メラミン樹脂を含浸したメラミン樹脂含浸化粧紙、磁性体粉末、好ましくはソフトフェライトをパルプ繊維100重量部に対して100〜300重量部混抄した磁性紙に熱硬化性樹脂を含浸した樹脂含浸磁性紙、及びフェノール樹脂を含浸したフェノール樹脂含浸コア紙を順次積層し、熱圧プレスにより一体成形化する。
【選択図】図1
【解決手段】メラミン樹脂を含浸したメラミン樹脂含浸紙、メラミン樹脂を含浸したメラミン樹脂含浸化粧紙、磁性体粉末、好ましくはソフトフェライトをパルプ繊維100重量部に対して100〜300重量部混抄した磁性紙に熱硬化性樹脂を含浸した樹脂含浸磁性紙、及びフェノール樹脂を含浸したフェノール樹脂含浸コア紙を順次積層し、熱圧プレスにより一体成形化する。
【選択図】図1
Description
本発明は、家具やシステムキッチン等の内装材の表面材として使用される、特に、磁石を用いてメモ用紙や印刷物のような紙片を係止することができる積層板及び熱硬化性樹脂化粧板、並びにそれらに使用する磁性紙に関する。
メラミン化粧板は、その化学・物理的耐久性、意匠性等の優れた特性から、家具やシステムキッチン等の内装材の表面材として広く使用されている。日常生活の中で、メモ用紙や印刷物のような紙を表面材へ係止し使用する場面は多い。このため、磁石で紙等を表面に係止できる、金属板、金属シート等の磁性体シートを挿入した化粧板が開発されている(特許文献1)。
しかしながら、磁性体シートを挿入した場合、該シートとメラミン部分との接着性が悪く、該シートの片面あるいは両面に、接着樹脂層あるいは接着シート等を使用しなければならず、積層工程が多くなり生産性に劣るという問題があった。更に、化粧板製造後の加工工程においてもカットが容易でなく、また、ポストフォーム加工時に亀裂が生じやすいという問題があった。
しかしながら、磁性体シートを挿入した場合、該シートとメラミン部分との接着性が悪く、該シートの片面あるいは両面に、接着樹脂層あるいは接着シート等を使用しなければならず、積層工程が多くなり生産性に劣るという問題があった。更に、化粧板製造後の加工工程においてもカットが容易でなく、また、ポストフォーム加工時に亀裂が生じやすいという問題があった。
一方、鉄粉等の磁性体粉末を熱可塑性合成樹脂、パルプ等に、混練あるいは混抄したシートは報告されている(パルプに混抄したものとしては特許文献2)おり、熱可塑性樹脂には磁性体粉末を大量に混練したシートの報告はあるが、パルプに大量に抄き込んだ紙の報告はなく、また、これらをメラミン化粧板のコア紙として使用した報告もない。
特開平7−148884号公報、同11−58601号公報、特開2001−166719号公報
実公昭41−16410号公報、実開昭50−111409号公報、特開2000−243612号公報
本発明は、かかる従来技術に鑑み検討されたもので、接着剤層、接着シート等を用いることなく、加工も容易な、磁石を用いてメモ用紙や印刷物のような紙片を係止することができる積層板及び熱硬化性樹脂化粧板、並びにびそれらに使用される磁性紙を提供することを課題とする。
本発明は、特定の磁性紙を使用することを最も主要な特徴とする。
すなわち請求項1記載の発明は、パルプ繊維100重量部に対して磁性体粉末を100〜300重量部添加し湿式抄紙してなることを特徴とする磁性紙である。
また、請求項2記載の発明は、磁性体がソフトフェライトである請求項1記載の磁性紙である。
更に、請求項3記載の発明は、コア基材の少なくとも片面に、請求項1又は2記載の磁性紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸した樹脂含浸磁性紙を積層し、熱圧成形してなることを特徴とする積層板である。
更に又、請求項4記載の発明は、化粧紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸した樹脂含浸化粧紙と、少なくとも該樹脂含浸化粧紙の直下に、請求項1又は2記載の磁性紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸した樹脂含浸磁性紙を1枚配し、積層成形してなることを特徴とする熱硬化性樹脂化粧板である。
更に、請求項5記載の発明は、該樹脂含浸化粧紙の上に、更に、表面紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸した樹脂含浸表面紙を配したものである、請求項4記載の熱硬化性樹脂化粧板である。
すなわち請求項1記載の発明は、パルプ繊維100重量部に対して磁性体粉末を100〜300重量部添加し湿式抄紙してなることを特徴とする磁性紙である。
また、請求項2記載の発明は、磁性体がソフトフェライトである請求項1記載の磁性紙である。
更に、請求項3記載の発明は、コア基材の少なくとも片面に、請求項1又は2記載の磁性紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸した樹脂含浸磁性紙を積層し、熱圧成形してなることを特徴とする積層板である。
更に又、請求項4記載の発明は、化粧紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸した樹脂含浸化粧紙と、少なくとも該樹脂含浸化粧紙の直下に、請求項1又は2記載の磁性紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸した樹脂含浸磁性紙を1枚配し、積層成形してなることを特徴とする熱硬化性樹脂化粧板である。
更に、請求項5記載の発明は、該樹脂含浸化粧紙の上に、更に、表面紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸した樹脂含浸表面紙を配したものである、請求項4記載の熱硬化性樹脂化粧板である。
本発明の磁性紙は磁性体を混抄したものであり、通常用いられているコア紙と取り扱い等が何等変わるところがなく、接着も優れるために接着剤、接着シート等を必要とせず、特別な設備等を用いることなく従来と同様に製造できる。また、カットやポストフォーム加工等も良好であるとともに、磁石を用いてメモ用紙や印刷物等の紙片を係止することができる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の磁性紙は、パルプ繊維に磁性体粉末を混抄したものである。用いられるパルプ繊維としては、通常のコア紙に用いられるパルプであれば制限はないが、特に天然のパルプ繊維が好ましく、例えば、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒しサルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹晒しサルファイトパルプ(LBSP)、砕木パルプ(GP)等を例示することができる。叩解度は、含浸性、強度の点から、c.s.f.400〜600mlにすることが望ましい。
本発明の磁性紙は、パルプ繊維に磁性体粉末を混抄したものである。用いられるパルプ繊維としては、通常のコア紙に用いられるパルプであれば制限はないが、特に天然のパルプ繊維が好ましく、例えば、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒しサルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹晒しサルファイトパルプ(LBSP)、砕木パルプ(GP)等を例示することができる。叩解度は、含浸性、強度の点から、c.s.f.400〜600mlにすることが望ましい。
また、磁性体としては、合金磁石(アルニコ磁石など)、フェライト磁石、希土類磁石等が挙げられるが、安価で磁気特性のあるフェライト磁石(磁性をもつ金属酸化物の総称)が望ましい。フェライト磁石には、少々の外部磁場では磁化は変化しないが、磁化された後で外部磁場を取り去っても磁化を残すハードフェライト(硬磁性体)と、外部磁場を取り去ると磁化を失って、元の状態に戻るソフトフェライト(軟磁性体)があるが、磁化した磁性体が製紙設備への張り付き、計測機器の誤作動を引き起こす可能性もあることから、ソフトフェライトが好ましい。
また、積層板や熱硬化性化粧板にした時の磁石の張り付きを強くする為には、飽和磁束密度の高い軟磁性体を用いることがより好ましい。
また、積層板や熱硬化性化粧板にした時の磁石の張り付きを強くする為には、飽和磁束密度の高い軟磁性体を用いることがより好ましい。
磁性体粉末は、パルプ繊維100重量部に対して、100〜300重量部添加される。磁性体粉末がこれより少ないと磁力が不足する場合があり、またこれを越えて用いるとコア紙としての特性が劣る場合があり、好ましくない。
磁性体粉末の粒径は、15μm以下、好ましくは7μm以下である。これより粒径が大きいと、磁性体粉末が脱落することがあり、好ましくない。
磁性体粉末の粒径は、15μm以下、好ましくは7μm以下である。これより粒径が大きいと、磁性体粉末が脱落することがあり、好ましくない。
磁性紙は公知の方法により抄造することができる。すなわち、叩解したパルプスラリーに磁性体粉末を添加分散させて調成種を得、これを長網多筒型抄造機、長網ヤンキー型抄紙機、あるいは丸網抄紙機等にて、分散、脱水、乾燥させてシート状の磁性紙を得ることができる。
パルプスラリー中には磁性体の定着性向上と樹脂含浸時での湿潤紙力増強を目的として薬品を添加することが出来る。内添薬品としては、ポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン樹脂などのカチオン性の水溶性高分子、硫酸バンドの様なカチオン性凝結剤、カルボキシメチルセルロースなどのアニオン性の水溶性高分子、pH調整としてのアルミン酸ソーダ等を例示することが出来る。
磁性紙の坪量は、磁性体粉末の種類、添加量等によっても異なるが、100〜300g/m2程度である。また、透気度は含浸性、強度の点から、5〜30秒程度が好ましい。
パルプスラリー中には磁性体の定着性向上と樹脂含浸時での湿潤紙力増強を目的として薬品を添加することが出来る。内添薬品としては、ポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン樹脂などのカチオン性の水溶性高分子、硫酸バンドの様なカチオン性凝結剤、カルボキシメチルセルロースなどのアニオン性の水溶性高分子、pH調整としてのアルミン酸ソーダ等を例示することが出来る。
磁性紙の坪量は、磁性体粉末の種類、添加量等によっても異なるが、100〜300g/m2程度である。また、透気度は含浸性、強度の点から、5〜30秒程度が好ましい。
樹脂含浸磁性紙は、得られた磁性紙に、熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸したものである。用いられる熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等を例示することができるが、中でもメラミン樹脂が好ましい。
含浸率は、数1で示される算出方法で30〜200%とすることが望ましい。
含浸率は、数1で示される算出方法で30〜200%とすることが望ましい。
含浸方法は公知の方法、例えばバーコーター法、スクイズ法等で十分である。
樹脂含浸磁性紙の坪量は、150〜400g/m2程度である。
樹脂含浸磁性紙の坪量は、150〜400g/m2程度である。
本発明で用いられる樹脂含浸表面紙、樹脂含浸化粧紙、コア材は、通常の積層体や熱硬化性樹脂化粧板に用いられるものが用いられる。
すなわち、樹脂含浸表面紙としては、坪量20〜90g/m2で、α−セルロース成分の多い木材パルプ繊維が好ましく用いられ、抄紙後、熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸し、乾燥したもので、加熱加圧成形後に無色透明性の高いものが特に好ましい。用いられる熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等を例示することができ、含浸する際には水、有機溶剤にて希釈し、粘度調整される。
含浸率は数1で示される算出方法で100〜400%とするのが好ましい。
すなわち、樹脂含浸表面紙としては、坪量20〜90g/m2で、α−セルロース成分の多い木材パルプ繊維が好ましく用いられ、抄紙後、熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸し、乾燥したもので、加熱加圧成形後に無色透明性の高いものが特に好ましい。用いられる熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等を例示することができ、含浸する際には水、有機溶剤にて希釈し、粘度調整される。
含浸率は数1で示される算出方法で100〜400%とするのが好ましい。
樹脂含浸化粧紙としては、坪量30〜160g/m2で、α−セルロース成分の多い木材パルプ繊維に、酸化チタン及び/又は顔料がパルプ繊維100重量部に対して1〜80重量部含有され、熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸し、乾燥したものである。用いられる熱硬化性樹脂としては、前記と同様の熱硬化性樹脂が挙げられ、含浸率は数1で示される算出方法で50〜200%とするのが好ましい。
酸化チタンは、白顔料としてのみならず、光散乱性が高い事から化粧紙に不透明性を付与する。一方、顔料としては、酸化鉄、酸化亜鉛、クロム酸鉛、コバルトブルーなどの無機顔料あるいはアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクドリン顔料などの有機顔料を例示することができ、これら顔料は化粧紙に色相を付けるとともに酸化チタンと同様不透明性を付与する。
印刷紙には、印刷が施されても良い。
酸化チタンは、白顔料としてのみならず、光散乱性が高い事から化粧紙に不透明性を付与する。一方、顔料としては、酸化鉄、酸化亜鉛、クロム酸鉛、コバルトブルーなどの無機顔料あるいはアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクドリン顔料などの有機顔料を例示することができ、これら顔料は化粧紙に色相を付けるとともに酸化チタンと同様不透明性を付与する。
印刷紙には、印刷が施されても良い。
本発明で用いられるコア材としては、合板、MDF、パーティクルボードなどの木質系基材、石膏ボード、珪カル板などの無機質系基材、アルミニウムの如き金属製基材、樹脂含浸コア紙などが挙げられるが、耐熱性、耐水性、強度などに優れる樹脂含浸コア紙が好ましく、樹脂含浸コア紙は、坪量150〜250g/m2のクラフト紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸し、乾燥したものである。用いられる熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂などが挙げられ、含浸率は50〜200%でよい。
本発明の積層板及び熱硬化性樹脂化粧板において、樹脂含浸表面紙、樹脂含浸化粧紙、樹脂含浸磁性紙、樹脂含浸コア紙の他に、化粧板のソリを押さえるバランス紙、熱圧成形時の剥離性の改善、裏面の表面性改善のための樹脂含浸紙等を用いることができる。
これらバランス紙、樹脂含浸紙は、通常の熱硬化性樹脂化粧板に用いられるもので十分である。
これらバランス紙、樹脂含浸紙は、通常の熱硬化性樹脂化粧板に用いられるもので十分である。
本発明の熱硬化性樹脂化粧板は、通常のメラミン化粧板に準じ、例えば、以下の方法により製造される。
すなわち、樹脂含浸表面紙、樹脂含浸化粧紙、樹脂含浸磁性紙、樹脂含浸コア紙などを順次積層し、これらを加熱加圧プレスを用いて、加熱温度110〜180℃、加圧条件50〜100kg/m2の成形条件で熱圧成形することにより得ることができる。この際、熱硬化性樹脂化粧板の表面に磁石がくっつきやすいように磁性紙は樹脂含浸化粧紙の直下に少なくとも1枚配することが重要で、コア層にはすべて樹脂含浸磁性紙を用いても良い。
なお、必要に応じて、バランス紙、樹脂含浸紙をこの順でコア紙の下に積層することもできる。
更に、特に意匠性に富むことを必要としなければ、化粧層のない構成、具体的には請求項3記載のようにコア材の少なくとも片面に樹脂含浸磁性紙を積層し、熱圧成形したものであってもよい。
すなわち、樹脂含浸表面紙、樹脂含浸化粧紙、樹脂含浸磁性紙、樹脂含浸コア紙などを順次積層し、これらを加熱加圧プレスを用いて、加熱温度110〜180℃、加圧条件50〜100kg/m2の成形条件で熱圧成形することにより得ることができる。この際、熱硬化性樹脂化粧板の表面に磁石がくっつきやすいように磁性紙は樹脂含浸化粧紙の直下に少なくとも1枚配することが重要で、コア層にはすべて樹脂含浸磁性紙を用いても良い。
なお、必要に応じて、バランス紙、樹脂含浸紙をこの順でコア紙の下に積層することもできる。
更に、特に意匠性に富むことを必要としなければ、化粧層のない構成、具体的には請求項3記載のようにコア材の少なくとも片面に樹脂含浸磁性紙を積層し、熱圧成形したものであってもよい。
実施例1
α−セルロースパルプ繊維100重量部に対し、軟磁性体(戸田工業:BSF−400、平均粒子径2.85μm、飽和磁束密度3850G)を300重量部、内添薬品としてポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、カルボキシメチルセルロース、硫酸バンド、アルミン酸ソーダを用い、坪量が200g/m2の磁性紙Aを得た(灰分71.2%、透気度8秒[JIS P 8117 王研式平滑度試験機により測定、以下同じ])。この磁性紙にメラミン樹脂からなる樹脂液を含浸して樹脂含浸磁性紙Aを得た。樹脂含浸率は76%であった。
α−セルロースパルプ繊維100重量部に対し、軟磁性体(戸田工業:BSF−400、平均粒子径2.85μm、飽和磁束密度3850G)を300重量部、内添薬品としてポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、カルボキシメチルセルロース、硫酸バンド、アルミン酸ソーダを用い、坪量が200g/m2の磁性紙Aを得た(灰分71.2%、透気度8秒[JIS P 8117 王研式平滑度試験機により測定、以下同じ])。この磁性紙にメラミン樹脂からなる樹脂液を含浸して樹脂含浸磁性紙Aを得た。樹脂含浸率は76%であった。
実施例2
実施例1において、軟磁性体を、平均粒子径の大きいBSN−828(戸田工業:平均粒子径8.0μm、飽和磁束密度3150G)に代えた以外は実施例1と同様に処理し、磁性紙B及び樹脂含浸磁性紙Bを得た。
実施例1において、軟磁性体を、平均粒子径の大きいBSN−828(戸田工業:平均粒子径8.0μm、飽和磁束密度3150G)に代えた以外は実施例1と同様に処理し、磁性紙B及び樹脂含浸磁性紙Bを得た。
実施例3
α−セルロースパルプ繊維100重量部に対し、軟磁性体(戸田工業:BSF−547、平均粒子径3.31μm、飽和磁束密度3560G)を138重量部、内添薬品としてポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、カルボキシメチルセルロース、硫酸バンド、アルミン酸ソーダを用い、坪量が140g/m2の磁性紙Cを得た(灰分54.7%、透気度6秒)。この磁性紙にメラミン樹脂からなる樹脂液を含浸して樹脂含浸磁性紙Cを得た。樹脂含浸率は76%であった。
α−セルロースパルプ繊維100重量部に対し、軟磁性体(戸田工業:BSF−547、平均粒子径3.31μm、飽和磁束密度3560G)を138重量部、内添薬品としてポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、カルボキシメチルセルロース、硫酸バンド、アルミン酸ソーダを用い、坪量が140g/m2の磁性紙Cを得た(灰分54.7%、透気度6秒)。この磁性紙にメラミン樹脂からなる樹脂液を含浸して樹脂含浸磁性紙Cを得た。樹脂含浸率は76%であった。
実施例4
実施例1において、メラミン樹脂からなる樹脂液に代えてフェノール樹脂からなる樹脂液を含浸する以外は同様に処理し、樹脂含浸磁性紙Dを得た。樹脂含浸率は50%であった。
実施例1において、メラミン樹脂からなる樹脂液に代えてフェノール樹脂からなる樹脂液を含浸する以外は同様に処理し、樹脂含浸磁性紙Dを得た。樹脂含浸率は50%であった。
実施例5
実施例4において、実施例1の軟磁性体に代えて実施例2の軟磁性体を用いた以外は同様に処理し、樹脂含浸磁性紙Eを得た。
実施例4において、実施例1の軟磁性体に代えて実施例2の軟磁性体を用いた以外は同様に処理し、樹脂含浸磁性紙Eを得た。
実施例6
実施例3において、メラミン樹脂からなる樹脂液に代えてフェノール樹脂からなる樹脂液を含浸する以外は同様に処理し、樹脂含浸磁性紙Fを得た。樹脂含浸率は50%であった。
実施例3において、メラミン樹脂からなる樹脂液に代えてフェノール樹脂からなる樹脂液を含浸する以外は同様に処理し、樹脂含浸磁性紙Fを得た。樹脂含浸率は50%であった。
実施例7〜13
実施例1〜6で得られた樹脂含浸磁性紙を用い、表1に記載された条件で、メラミン化粧板及び積層板を製造した。実施例7〜13で用いた樹脂含浸磁性紙は、順に樹脂含浸磁性紙A、樹脂含浸磁性紙B、樹脂含浸磁性紙C、樹脂含浸磁性紙D、樹脂含浸磁性紙E、樹脂含浸磁性紙F、樹脂含浸磁性紙Cである。
なお、用いた樹脂含浸表面紙、樹脂含浸化粧紙、樹脂含浸コア紙、バランス紙、樹脂含浸紙は以下の通りである。
(a)樹脂含浸表面紙:太田産業(株)製、OL−22
(b)樹脂含浸化粧紙:パルプ100重量部に、酸化チタン(50重量部)、及び顔料(黄色顔料、赤色顔料:合計で0.04重量部)を混入抄造して遮蔽性を持つ白色無地系の坪量80g/m2(灰分32%)の化粧紙を得た。これに、メラミン樹脂からなる樹脂液を含浸して、メラミン樹脂含浸化粧紙を得た。樹脂含浸率は101%であった。
(c)樹脂含浸コア紙:太田産業(株)製、太田コア
(d)バランス紙:太田産業(株)製:バランス紙
(e)樹脂含浸紙:坪量200g/m2の未晒しクラフト原紙にメラミン樹脂からなる樹脂液を含浸して坪量440g/m2の樹脂含浸紙を得た。樹脂含浸率は125%であった。
実施例1〜6で得られた樹脂含浸磁性紙を用い、表1に記載された条件で、メラミン化粧板及び積層板を製造した。実施例7〜13で用いた樹脂含浸磁性紙は、順に樹脂含浸磁性紙A、樹脂含浸磁性紙B、樹脂含浸磁性紙C、樹脂含浸磁性紙D、樹脂含浸磁性紙E、樹脂含浸磁性紙F、樹脂含浸磁性紙Cである。
なお、用いた樹脂含浸表面紙、樹脂含浸化粧紙、樹脂含浸コア紙、バランス紙、樹脂含浸紙は以下の通りである。
(a)樹脂含浸表面紙:太田産業(株)製、OL−22
(b)樹脂含浸化粧紙:パルプ100重量部に、酸化チタン(50重量部)、及び顔料(黄色顔料、赤色顔料:合計で0.04重量部)を混入抄造して遮蔽性を持つ白色無地系の坪量80g/m2(灰分32%)の化粧紙を得た。これに、メラミン樹脂からなる樹脂液を含浸して、メラミン樹脂含浸化粧紙を得た。樹脂含浸率は101%であった。
(c)樹脂含浸コア紙:太田産業(株)製、太田コア
(d)バランス紙:太田産業(株)製:バランス紙
(e)樹脂含浸紙:坪量200g/m2の未晒しクラフト原紙にメラミン樹脂からなる樹脂液を含浸して坪量440g/m2の樹脂含浸紙を得た。樹脂含浸率は125%であった。
実施例7〜12で得られたメラミン化粧板をキッチン扉の表面材として使用するため、加工工場にて加工したところ、金属板を挿入した化粧板よりも軽量で取扱が容易であり、かつ、カット時やポストフォーム加工時にも亀裂を生じることなく、美麗な仕上がりができた。更に、磁石を使用して、メモ用紙を複数枚係止したところ、十分な性能を得ることが出来た。
以上述べてきた通り、本発明の熱硬化性樹脂化粧板は、従来の化粧板と同様の工程・装置で製造でき、かつ加工も容易であるので、磁石により紙等を係止できる、家具、システムキッチン、その他内装材の表面材として、特に好適に用いることができる。
1 樹脂含浸化粧紙
2 樹脂含浸磁性紙
3 樹脂含浸コア紙
5 バランス紙
7 樹脂含浸紙
9 熱硬化性樹脂化粧板
2 樹脂含浸磁性紙
3 樹脂含浸コア紙
5 バランス紙
7 樹脂含浸紙
9 熱硬化性樹脂化粧板
Claims (5)
- パルプ繊維100重量部に対して磁性体粉末を100〜300重量部添加し湿式抄紙してなることを特徴とする磁性紙。
- 磁性体がソフトフェライトである請求項1記載の磁性紙。
- コア基材の少なくとも片面に、請求項1又は2記載の磁性紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸した樹脂含浸磁性紙を積層し、熱圧成形してなることを特徴とする積層板。
-
化粧紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸した樹脂含浸化粧紙と、少なくとも該樹脂含浸化粧紙の直下に、請求項1又は2記載の磁性紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸した樹脂含浸磁性紙を1枚配し、積層成形してなることを特徴とする熱硬化性樹脂化粧板。 - 該樹脂含浸化粧紙の上に、更に、表面紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸した樹脂含浸表面紙を配したものである、請求項4記載の熱硬化性樹脂化粧板。
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Cited By (4)
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JP2006272822A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Decolanitto Corp | 化粧パネル |
US8289352B2 (en) | 2010-07-15 | 2012-10-16 | HJ Laboratories, LLC | Providing erasable printing with nanoparticles |
JP2013177003A (ja) * | 2006-01-13 | 2013-09-09 | Trespa Internatl Bv | 紙基材に1つ以上の層を塗布するための方法 |
JP2018122480A (ja) * | 2017-01-31 | 2018-08-09 | 住友ベークライト株式会社 | 化粧材 |
-
2004
- 2004-03-23 JP JP2004083768A patent/JP2005273023A/ja active Pending
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