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JP2005257161A - ヒートポンプ式給湯暖房装置 - Google Patents

ヒートポンプ式給湯暖房装置 Download PDF

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JP2005257161A
JP2005257161A JP2004068708A JP2004068708A JP2005257161A JP 2005257161 A JP2005257161 A JP 2005257161A JP 2004068708 A JP2004068708 A JP 2004068708A JP 2004068708 A JP2004068708 A JP 2004068708A JP 2005257161 A JP2005257161 A JP 2005257161A
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英樹 伊藤
Shigeo Tsukue
重男 机
Kiyoshi Koyama
清 小山
Satoshi Hoshino
聡 星野
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Sanyo Air Conditioners Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Air Conditioners Co Ltd
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Abstract

【課題】 ヒートポンプユニットにおける第1水冷媒熱交換器の冷媒管及び温水管を二重管構造とした場合に、尚一層の熱交換率の向上を図ること。
【解決手段】 圧縮機21、夫々膨張弁26、27が接続された第1水冷媒熱交換器9と第2水冷媒熱交換器22との並列回路、空気熱交換器28を順次環状に接続してなる冷媒回路Rを備えたヒートポンプユニットAと、膨張タンク8、第1水冷媒熱交換器9と温水暖房装置との間で循環ポンプ7の運転により温水を循環させる第1温水循環路C1及び第2水冷媒熱交換器22と貯湯タンク31との間で循環ポンプ32により温水を循環させる第2温水循環路C2とを有するタンクユニットBとを備え、第1水冷媒熱交換器9の冷媒管64及び温水管63を冷媒管64を内側とする二重管構造とし、温水管63内に流れる温水が乱流を起こすように冷媒管64の外周にコイル77を巻回する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ヒートポンプユニットを熱源としたヒートポンプ式給湯暖房装置に関する。詳述すれば、圧縮機、それぞれ減圧装置が接続された暖房用の第1水冷媒熱交換器と貯湯用の第2水冷媒熱交換器との並列回路、空気熱交換器を順次環状に接続してなる冷媒回路を備えたヒートポンプユニットと、膨張タンク、前記第1水冷媒熱交換器と温水暖房装置との間で第1循環ポンプの運転により温水を循環させる第1温水循環路及び前記第2水冷媒熱交換器と貯湯タンクとの間で第2循環ポンプにより温水を循環させる第2温水循環路とを有するタンクユニットとを備えたヒートポンプ式給湯暖房装置に関する。
従来のこの種のヒートポンプ式給湯暖房装置は、例えば特許文献1に開示されているが、膨張タンク内の水とヒートポンプユニットで使用する冷媒とを熱交換させるため、第1水冷媒熱交換器が必要不可欠であるが、この第1水冷媒熱交換器の冷媒管及び温水管を冷媒管を内側とする二重管構造として、コスト削減を図っている。
特願2003−5942の願書に添付した明細書及び図面
しかし、単に冷媒管及び温水管を冷媒管を内側とする二重管構造としても、熱交換率に限界があり、尚一層の熱交換率の向上が望まれる。
そこで本発明は、ヒートポンプユニットにおける第1水冷媒熱交換器の冷媒管及び温水管を冷媒管を内側とする二重管構造とした場合に、尚一層の熱交換率の向上を図ることを目的とする。
このため第1の発明は、圧縮機、それぞれ減圧装置が接続された暖房用の第1水冷媒熱交換器と貯湯用の第2水冷媒熱交換器との並列回路、空気熱交換器を順次環状に接続してなる冷媒回路を備えたヒートポンプユニットと、膨張タンク、前記第1水冷媒熱交換器と温水暖房装置との間で第1循環ポンプの運転により温水を循環させる第1温水循環路及び前記第2水冷媒熱交換器と貯湯タンクとの間で第2循環ポンプにより温水を循環させる第2温水循環路とを有するタンクユニットとを備えたヒートポンプ式給湯暖房装置において、前記ヒートポンプユニットの前記第1水冷媒熱交換器の冷媒管及び温水管を冷媒管を内側とする二重管構造とし、且つ前記温水管内に流れる温水が乱流を起こすように前記冷媒管の外周に乱流発生手段を設けたことを特徴とする。
また第2の発明は、第1の発明において、前記乱流発生手段は前記冷媒管外周に巻回されるコイルであることを特徴とする。
更に第3の発明は、第1の発明において、前記ヒートポンプユニットの前記第1水冷媒熱交換器の冷媒管及び温水管に流れる冷媒及び温水の流れ方向を逆にしたことを特徴とする。
本発明によれば、ヒートポンプユニットにおける第1水冷媒熱交換器の冷媒管及び温水管を冷媒管を内側とする二重管構造とした場合に、尚一層の熱交換率の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1はヒートポンプ式給湯暖房装置の全体システムを示す系統図である。図1において、Aはヒートポンプユニット、Bはタンクユニット、C1は温水暖房用の第1温水循環路、C2は貯湯用の第2温水循環路、Rは前記ヒートポンプユニットAに内蔵された冷媒回路である。この冷媒回路Rには、HFCやCO等の冷媒を用いることができるが、本実施形態ではCOを用いる。
1及び2は前記第1温水循環路C1に設けられた床暖房パネル、3及び4は床暖房パネル1及び2に対応して設けられた床暖房リモートコントローラ(以下、「床暖房リモコン」という)であり、前記第1温水循環路C1には、熱動弁5及び6、循環ポンプ7、膨張タンク8、暖房用の第1水冷媒熱交換器9の水流路9B、バイパス管10の途中に設けられた流量調整弁であるバイパス弁11などが設けられている。
前記バイパス管10は前記第1温水循環路C1のバイパス路となるもので、例えば電動弁で構成されたバイパス弁11が開いた場合には、前記第1水冷媒熱交換器9の水流路9Bを介する戻り温水がバイパス管10を介して膨張タンク8に戻ることとなる。この膨張タンク8には水位検出センサを構成する水位電極19、20が配設されている。
また、前記温水循環路C1には、暖房用の第1水冷媒熱交換器9の水流路9Bから流出した暖房用温水の温度を検出するサーミスタ12、浴室暖房装置としてのファンコイル13が設けられている。14は浴室暖房リモートコントローラ(以下、「浴室暖房リモコン」という)、15は前記ファンコイル13の入口部に設けられた熱動弁、16は前記循環ポンプ7によって膨張タンク8から流出した温水の一部を床暖房パネル1、2に供給するための混合熱動弁、18は床暖房パネル1、2に流入する温水温度を検知するサーミスタである。
前記冷媒回路Rは、CO冷媒を用いた能力調整が可能な2段圧縮式の圧縮機21と、共に一端が前記圧縮機21に接続される暖房用の第1開閉弁23及び貯湯用の第2開閉弁24と、前記第1開閉弁23の他端に接続される前記第1水冷媒熱交換器9の冷媒流路9A、前記第2開閉弁24の他端に接続される貯湯用の第2水冷媒熱交換器22の一次流路22A、冷媒流路9Aが接続される内部熱交換器25の一次流路25A、この一次流路25Aの他端が接続される暖房用の流量調整弁である膨張弁(減圧装置)26、一次流路22Aの他端が接続される流量調整弁である貯湯用の膨張弁(減圧装置)27、空気熱交換器28と、内部熱交換器25の二次流路25Bと、アキュムレーター29とが順次環状に配管接続されている。
前記第2温水循環路C2において、第2水冷媒熱交換器22の水流路22Bの一端と貯湯タンク31の下部とが循環ポンプ32を介して接続されると共に、水流路22Bの他端と貯湯タンク31の上部とが接続されており、また第2水冷媒熱交換器22の水流路22Bから流出した温水の温度を検知するサーミスタ33が水流路22Bの他端と貯湯タンク31の上部との間の第2温水循環路C2に設けられている。
前記貯湯タンク31には追焚用の水々熱交換器34の一次流路34Aが循環ポンプ35を介して接続されている。また、水々熱交換器34の二次流路34Bには循環ポンプ36を介して浴槽37が接続されている。40は貯湯タンク31の上部に接続された給湯管であり、この給湯管40にはミキシングバルブ41が設けられている。42は減圧弁43が配設され水道管に接続された給水管であり、この給水管42は貯湯タンク31の下部とミキシングバルブ41とに分岐接続され、更に補給水開閉弁44を介して前記膨張タンク8に接続されている。
そして、前記貯湯タンク31には、湯温検出センサ45が設けられ、沸き上げ可能温度が85℃までのため、前記湯温検出センサ45の検出湯温が55℃以上の場合には残湯ありと判断し、55℃未満の場合には湯切れ寸前の緊急事態と判断される。このとき、湯温検出センサ45の配置箇所は使用できる残湯量が例えば50リットルの位置である。
なお、部屋が暖まってくると、床暖房パネル1、2ではそれほど放熱されなくなり、膨張タンク8から第1水冷媒熱交換器9へは50〜60℃の高温水が供給されることとなるため、第1水冷媒熱交換器9ではそれほど熱交換されず、冷媒温度も高温となり、圧縮機21に高負荷が掛かることとなる。そこで、高温となった冷媒の冷却機構として前記第1水冷媒熱交換器9の他に設けたのが前記内部熱交換器25である。この内部熱交換器25での放熱分は同じ冷媒回路R内の空気熱交換器28を通過した後の冷媒に取込まれるので、冷媒回路Rの吸熱効率をも向上させている。さらに、サーミスタ50は冷媒が所定の高温度に達したことを検知すると、圧縮機21の保護のため、この圧縮機21を停止させるように制御するためのものである。
なお、46は台所リモートコントローラ(以下、「台所リモコン」という)、47は風呂リモートコントローラ(以下、「風呂リモコン」という)である。
また、ヒートポンプユニットAとタンクユニットBにはそれぞれプリント基板K1、K2が配設され、このプリント基板K1にはマイクロコンピュータから成る制御装置(制御手段)S1が搭載され、またプリント基板K2にはタイマTが接続されたマイクロコンピュータから成る制御装置(制御手段)S2が搭載されている。
次に、図2において、ヒートポンプユニットAの前記ヒートポンプユニット本体51内の空間は、仕切板により左右に仕切られており、大きく分けて右の空間内には下から前記第2水冷媒熱交換器22、第1水冷媒熱交換器9及びプリント基板K1を収納する電装ボックス54などが配設され、左の空間内には前記内部熱交換器25及び空気熱交換器28などが配設される。
55は前記ヒートポンプユニット本体51の裏面に設けられたタンクユニットBとの間で前記第2温水循環路C2を形成するための温水入口継手で、56は同じく温水出口継手である。また、57は前記ヒートポンプユニット本体51の裏面に設けられたタンクユニットBとの間で前記第1温水循環路C1を形成するための温水入口継手で、58は同じく温水出口継手である。
次に、前記第1水冷媒熱交換器9について、図3乃至図5に基づき説明する。前記温水入口継手57に連通する温水往き管60は、下分岐温水往き管61と上分岐温水往き管62とに分岐され、この下分岐温水往き管61と上分岐温水往き管62とはそれぞれ温水管63とその内部に配設される冷媒管64との二重管で構成された第1水冷媒熱交換器9の各水流路9Bを構成する温水管63に連通する。
この各温水管63の他端部は、それぞれ下分岐温水戻り管65、上分岐温水戻り管66を介して温水戻り管67に合流し、その後前記温水出口継手58に連通する。
一方、前記第1開閉弁23を介して圧縮機21に一端が連通する冷媒往き管70は、下分岐冷媒往き管71と上分岐冷媒往き管72とに分岐され、この下分岐冷媒往き管71と上分岐冷媒往き管72とはそれぞれ温水管63とその内部に配設される冷媒管64との二重管で構成された第1水冷媒熱交換器9の各冷媒流路9Aを構成する前記冷媒管64に連通する。
この各冷媒管64の他端部は、それぞれ下分岐冷媒戻り管74、上分岐冷媒戻り管75を介して冷媒戻り管76に合流し、その後内部熱交換器25の一次流路25Aに連通する。
次に、図5に示すように、各水流路9Bを構成する銅製の温水管63とその内部に配設される各冷媒流路9Aを構成する同じく銅製の冷媒管64との二重管で第1水冷媒熱交換器9が構成されるが、冷媒の流れと温水の流れは逆であって向流(対向流)である。この場合、並流(平行流)とすると冷媒と温水との平均温度差が対向流よりも小さく過熱部が長くなり、熱交換率が向流(対向流)に対して良好でないため、向流(対向流)としたものである。
なお、以上のように第1水冷媒熱交換器9は二重管構造とされて、螺旋状に巻回され、全体形状として中空の略角筒状に形成される。そして、前記冷媒管64の外周には、熱交換率の向上を図るために冷媒管64外の温水管63内に流れる温水が乱流を起こすように乱流発生手段が設けられる。この乱流発生手段は、例えばコイルスプリングなどのコイル77を使用して、前記冷媒管64の外周に巻回する。これにより、温水の流れが層流から乱流となり、温水が攪拌されて均一な温度となり、熱交換が尚一層促進されることとなる。
また、以上のように、第1水冷媒熱交換器9を上下2段の水流路9B及び冷媒流路9Aを形成したのは、これらが相当の長さを有する関係上、前記スプリングコイル77を冷媒管64に巻回するのに作業性が悪くなるので、複数に分割したものである。
そして、前記制御装置S1、S2は床暖房リモコン3、4、浴室暖房リモコン14、台所リモコン46、風呂リモコン47からの運転信号やサーミスタ12、17、18、33、50の温度信号とに応じて、圧縮機21の運転及び周波数制御、循環ポンプ7、32の運転制御、熱動弁5、6、16の開閉制御、膨張弁26、27の開度制御などを行うものであり、以下その動作を説明する。
〈給湯運転〉
台所リモコン46や風呂リモコン47からの運転信号が制御装置S2に入力されると、その信号が制御装置S2から制御装置S1に伝達され、貯湯タンク31への貯湯が行なわれる。即ち、制御装置S1により循環ポンプ32が運転し、第2温水循環路C2では、貯湯タンク31→循環ポンプ32→第2水冷媒熱交換器22の水流路22B→貯湯タンク31の順に給湯用の温水が流れ、貯湯タンク31内に貯湯される。
一方、ヒートポンプユニットAでは制御装置S1が圧縮機21を運転させて、第2開閉弁24及び貯湯用の膨張弁27を開かせ、冷媒回路Rでは、圧縮機21→第2開閉弁24→貯湯用の第2水冷媒熱交換器22の冷媒流路22A→貯湯用の膨張弁27→空気熱交換器28→内部熱交換器25のニ次流路25B→アキュムレーター29→圧縮機21の順に冷媒が流れる。このとき、暖房は行われないので、第1開閉弁23及び暖房用の膨張弁26は閉じている。
貯湯タンク31へ供給される温水温度は65℃〜85℃であるが、サーミスタ33が検知する温度がこの温度になるように、圧縮機21の周波数制御、貯湯用の膨張弁27の弁開度制御が制御装置S1により行われる。
貯湯タンク31に貯湯された高温水は給水管42からの15℃程度の水道水が加えられミキシングバルブ41にて適度な温度に調整され、給湯管40から台所や浴槽37へのお湯張り等に利用される。そして、給湯が行われると、給水管42から貯湯タンク31に給水が行われる。また、循環ポンプ35、36を運転することにより、貯湯タンク31の高温水と浴槽37の温水を追焚用の水々熱交換器34で熱交換し、浴槽37の温水の追焚きを行うこともできる。
以上のような通常の給湯運転動作の場合では、9.0kWの能力があるヒートポンプユニットAの圧縮機21の能力が、例えば効率の良い6.0kW程度となるように、圧縮機21の周波数制御、貯湯用の膨張弁27の弁開度制御が制御装置S1により行われる。しかし、使用できる残湯量が50リットルとなって、前記湯温検出センサ45による検出湯温が55℃未満となって湯切れ寸前の緊急事態と判断され場合には、ヒートポンプユニットAの圧縮機21の能力が、9.0kWとなるように、圧縮機21の周波数制御、貯湯用の膨張弁27の弁開度制御が制御装置S1により行われる。
〈床暖房運転〉
次に、床暖房パネル1又は2による床暖房を行う場合、その部屋の壁面等に取り付けられた床暖房リモコン3又は4の運転スイッチをオンにする。すると、運転信号を受けた制御装置S2によりこれに対応した熱動弁5又は6が徐々に開かれ、循環ポンプ7が運転する。従って、この熱動弁5又は6が完全に開かれるまでの間は(全開までの間)、制御装置S2はバイパス弁11を例えば半開状態となるように制御する。
即ち、前記熱動弁5又は6は開き動作を開始してから全開状態となるのに所定時間が掛かるので、タイマTにその時間を設定して、この設定された所定時間経過をタイマTが計時したら、前記バイパス弁11を半開状態から閉状態となるように制御装置S2が制御する。
このため、前記タイマTが計時を開始して所定時間を経過するまでの間は、制御装置S2はバイパス弁11を半開状態となるように制御し、第1温水循環路C1では、膨張タンク8→循環ポンプ7→第1水冷媒熱交換器9の水流路9B→バイパス弁(半開状態)11→膨張タンク8の順に温水が流れる。
そして、設定された所定時間経過をタイマTが計時したら、前記バイパス弁11を半開状態から閉状態となるように制御装置S2が制御する。このため、第1温水循環路C1では、膨張タンク8→循環ポンプ7→第1水冷媒熱交換器9の水流路9B→熱動弁5又は6→床暖房パネル1又は2→膨張タンク8の順に温水が流れ、高温水全てを床暖房パネル1又は2に供給することができる。
一方、前記床暖房リモコン3又は4の運転スイッチをオンにした際に、制御装置S2から運転信号が伝達された制御装置S1によりヒートポンプユニットAの圧縮機21が運転すると共に第1開閉弁23が開き、冷媒回路Rでは、圧縮機21→第1開閉弁23→暖房用の第1水冷媒熱交換器9の冷媒流路9A→内部熱交換器25の一次流路25A→暖房用の膨張弁26→空気熱交換器28→内部熱交換器25の二次流路25B→アキュムレーター29→圧縮機21の順に冷媒が流れる。このとき、貯湯は行われないので、第2開閉弁24及び貯湯用の膨張弁27は閉じており、貯湯用の水冷媒熱交換器22の一次流路22Aには冷媒は流れない。
上記の場合、前記第1水冷媒熱交換器9において、乱流発生手段としてのスプリングコイル77が冷媒管64の外周に巻回しているので、温水管63内を流れる温水の流れが層流から乱流となり、温水が攪拌されて均一な温度となり、熱交換が尚一層促進されることとなる。結果として、前記循環ポンプ7の消費電力が減少し、省エネとなる。
前記床暖房パネル1又は2に供給される温水の温度は60〜70℃であるが、サーミスタ12が検知する温水温度がこの温度になるように圧縮機21の周波数制御、暖房用の膨張弁26の弁開度制御が制御装置S1により行われる。
また、床暖房制御は、床暖房リモコン3又は4に搭載された室温サーミスタ(図示せず)により室温を検知し、設定温度と室温との偏差に基づき熱動弁5又は6を開閉制御し、床暖房パネル1又は2への温水量を制御装置S2が制御する。
また、床暖房パネル1及び2で同時に床暖房を行う場合、床暖房リモコン3及び4の運転スイッチをオンにすることにより、同様に熱動弁5及び6が開閉制御され、床暖房パネル1及び2に温水が供給され、床暖房パネル1及び2への温水量を個別に制御することにより、床暖房の個別制御が可能となっている。
このような床暖房運転を行う場合、床暖房する部屋が暖まってくると、床暖房パネル1、2からの放熱量が小さくなり、膨張タンク8から水冷媒熱交換器9の水流路9Bへは50〜60℃の温水が供給されることとなる。このため、水冷媒熱交換器9ではそれほど熱交換されず、冷媒温度も高温となって圧縮機21に負荷がかかる。このような場合の冷媒の冷却機構として設けたのが内部熱交換器25であり、内部熱交換器25の一次流路25Aでの放熱分は同じ冷媒回路Rにある内部熱交換器25の二次流路25Bで再度吸収されるため、無駄なく、効率を落とすことなく、冷媒回路Rを構成できる。
〈浴室暖房運転〉
次に、ファンコイル13による浴室の温風暖房を行う場合、浴室暖房リモコン14の運転スイッチをオンにする。すると、制御装置S2はファンコイル13入口部の熱動弁15を開くと共に前記バイパス弁11を半開状態となるように制御し、循環ポンプ7を運転させるように制御する。従って、第1温水循環路C1では、膨張タンク8→循環ポンプ7→暖房用の第1水冷媒熱交換器9の水流路9B→バイパス弁11(半開状態)→膨張タンク8の順に温水が流れると共に、膨張タンク8→循環ポンプ7→暖房用の第1水冷媒熱交換器9の水流路9B→熱動弁15→ファンコイル13→膨張タンク8の順に温水が流れる。
ヒートポンプユニットAの動作と冷媒循環は床暖房運転と同様であり、貯湯は行われないので、第2開閉弁24及び熱動弁27は閉じており、水冷媒熱交換器22の一次流路22Aには冷媒は流れない。
前記ファンコイル21に供給される温水の温度は80℃であるが、そのための温水制御は床暖房運転の場合と同様である。また、制御装置S2による浴室暖房制御はファンコイル13に搭載された室温サーミスタ(図示せず)により室温を検知し、ファン回転数を制御し、熱動弁15を開閉制御することにより行われる。
以上のような床暖房運転又は浴室暖房運転動作の場合では、9.0kWの能力があるヒートポンプユニットAの圧縮機21の能力が、例えば7.0kW程度となるように、圧縮機21の周波数制御、暖房用の膨張弁26の弁開度制御が制御装置S1により行われる。
〈床暖房と浴室暖房の同時運転〉
床暖房パネル1、2による床暖房と、ファンコイル13による浴室温風暖房を同時に行う場合、それぞれのリモコン3、4、14の運転スイッチをオンにする。すると、運転信号を受けた制御装置S2によりこれに対応した熱動弁5又は6が徐々に開かれると共に熱動弁15が開き、循環ポンプ7が運転する。従って、制御装置S2は前記熱動弁5又は6が完全に開かれるまでの間、即ち前記タイマTによる所定時間が経過するまでの間はバイパス弁11を半開状態となるように制御する。
このため、前記タイマTが計時を開始して所定時間を経過するまでの間は、制御装置S2はバイパス弁11を半開状態となるように制御し、第1温水循環路C1では、膨張タンク8→循環ポンプ7→第1水冷媒熱交換器9の水流路9B→バイパス弁(半開状態)11→膨張タンク8の順に温水が流れると共に、膨張タンク8→循環ポンプ7→暖房用の第1水冷媒熱交換器9の水流路9B→熱動弁15→ファンコイル13→膨張タンク8の順に温水が流れる。
そして、設定された所定時間経過をタイマTが計時したら、前記バイパス弁11を半開状態から閉状態となるように制御装置S2が制御する。このため、第1温水循環路C1では、膨張タンク8→循環ポンプ7→第1水冷媒熱交換器9の水流路9B→熱動弁5又は6→床暖房パネル1又は2→膨張タンク8の順に温水が流れると共に、膨張タンク8→循環ポンプ7→暖房用の第1水冷媒熱交換器9の水流路9B→熱動弁15→ファンコイル13→膨張タンク8の順に温水が流れる。
このときのサーミスタ12による温水温度制御は80℃であるが、これでは床暖房パネル1、2用の温水としては温度が高すぎることになる。これを解決するために、混合熱動弁16を開くことで80℃の温水に膨張タンク8からの中温水を混ぜ、サーミスタ18にて検知される温水の温度が60〜70℃になるように制御している。また、中温水を混ぜすぎて低温になった場合は混合熱動弁16を閉じ、サーミスタ18の検知温度に基づく熱動弁16の開閉制御を制御装置S2が行う。
ヒートポンプユニットAの動作と冷媒循環は床暖房運転又は浴室暖房運転と同様であり、貯湯は行われないので、第2開閉弁24及び貯湯用の熱動弁27は閉じており、貯湯用の水冷媒熱交換器22の一次流路22Aには冷媒は流れない。
以上のような床暖房及び浴室暖房の同時運転動作の場合では、9.0kWの能力があるヒートポンプユニットAの圧縮機21の能力が、例えば7.0kW程度となるように、圧縮機21の周波数制御、貯湯用の膨張弁26の弁開度制御が制御装置S1により行われる。
なお、本実施形態では、第1水冷媒熱交換器9について、上述した構成にしたが、これに限らず第2水冷媒熱交換器22も同様な構成にすることができる。
以上のように、本発明は、各水流路9Bを構成する温水管63とその内部に配設される各冷媒流路9Aを構成する同じく冷媒管64との二重管で第1水冷媒熱交換器9を構成し、乱流発生手段としてのコイル77を前記冷媒管64の外周に巻回したから、温水の流れが乱流となり、温水が攪拌されて均一な温度となり、熱交換が尚一層促進されることとなる。また、前記冷媒管64に流れる冷媒の流れと温水管63に流れる温水の流れは逆であって向流(対向流)としたから、冷媒と温水との平均温度差が並流(平行流)よりも大きく過熱部が短くなり、熱交換率が良好である。
以上本発明の実施態様について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。
ヒートポンプ式給湯暖房装置の全体系統図である。 扉体を外した状態のヒートポンプユニットの側面図である。 第1水冷媒熱交換器の正面図である。 第1水冷媒熱交換器の右側面図である。 図3の円Xの縦断面図である。
符号の説明
7 循環ポンプ
9 第1水冷媒熱交換器
21 圧縮機
22 第2水冷媒熱交換器
26 暖房用の膨張弁
27 貯湯用の膨張弁
31 貯湯タンク
32 循環ポンプ
63 温水管
64 冷媒管
77 コイル
A ヒートポンプユニット
B タンクユニット
C1 温水暖房用の第1温水循環路
C2 貯湯用の第2温水循環路
R 冷媒回路

Claims (3)

  1. 圧縮機、それぞれ減圧装置が接続された暖房用の第1水冷媒熱交換器と貯湯用の第2水冷媒熱交換器との並列回路、空気熱交換器を順次環状に接続してなる冷媒回路を備えたヒートポンプユニットと、膨張タンク、前記第1水冷媒熱交換器と温水暖房装置との間で第1循環ポンプの運転により温水を循環させる第1温水循環路及び前記第2水冷媒熱交換器と貯湯タンクとの間で第2循環ポンプにより温水を循環させる第2温水循環路とを有するタンクユニットとを備えたヒートポンプ式給湯暖房装置において、前記ヒートポンプユニットの前記第1水冷媒熱交換器の冷媒管及び温水管を冷媒管を内側とする二重管構造とし、且つ前記温水管内に流れる温水が乱流を起こすように前記冷媒管の外周に乱流発生手段を設けたことを特徴とするヒートポンプ式給湯暖房装置。
  2. 前記乱流発生手段は前記冷媒管外周に巻回されるコイルであることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ式給湯暖房装置。
  3. 前記ヒートポンプユニットの前記第1水冷媒熱交換器の冷媒管及び温水管に流れる冷媒及び温水の流れ方向を逆にしたことを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ式給湯暖房装置。
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