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JP2005241870A - 空間変調ユニット及び画像投影装置 - Google Patents

空間変調ユニット及び画像投影装置 Download PDF

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JP2005241870A JP2004050213A JP2004050213A JP2005241870A JP 2005241870 A JP2005241870 A JP 2005241870A JP 2004050213 A JP2004050213 A JP 2004050213A JP 2004050213 A JP2004050213 A JP 2004050213A JP 2005241870 A JP2005241870 A JP 2005241870A
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Abstract

【課題】 高解像度化及び高表示品質化をはかることが可能な空間変調ユニットを提供する。
【解決手段】 照明光を、入力された映像信号に基づいて変調する空間変調ユニットであって、入力された映像信号に基づいて照明光を変調して直線偏光光である投影光を生成する第1及び第2の空間変調部301,302と、第1及び第2の空間変調手段で生成された投影光を、互いの偏光方向が直交する性質を用いて合成する光路合成部200と、第1及び第2の空間変調手段の変調タイミングに同期して、光路合成手段で合成された各投影光の光線を投影光の偏光方向に基づいてシフトする又はシフトしないの2つの状態に切り換える光線シフト部400とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空間変調ユニット及び空間変調ユニットを用いた画像投影装置に関する。
近年の撮像装置の高解像度化に伴い、撮像画像を表示するための画像投影装置においても高解像度化の要望が高まっている。それに伴い、高画素数の表示素子(空間変調素子)の開発も進められているが、撮像素子の解像度に対して十分な解像度を有しているとは言えない状況である。
従来、限られた画素数の空間変調素子(LCD等)を用いて高解像度を達成する技術として、以下のような提案がなされている。
特許文献1及び特許文献2には、2つの空間変調素子(LCD)と偏光ビームスプリッタ(PBS)を用いて、高解像度化をはかる技術が提案されている。2つの空間変調素子は、互いの画像が半画素ピッチずれるように配置され、かつ互いの偏光方向が直交するように構成されている。2つの空間変調素子で生成された画像(P偏光画像及びS偏光画像)をPBSによって合成することで、高解像度化をはかるようにしている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2の提案では、2つの空間変調素子で生成された画像をPBSによって合成するだけである。PBSは、その性質上、P偏光画像とS偏光画像の2つの画像しか合成することができないため、いわゆる2点画素ずらししか実現することができない。したがって、3点以上の画素ずらしを実現することはできず、十分な高解像度化をはかることは困難である。
特許文献3には、1つの空間変調素子を用い、空間変調素子からの画像をPBSを通して光線シフト部(ウォブリングユニット)に供給することで、2点又は4点画素ずらしを実現するという提案がなされている。しかしながら、4点画素ずらしを行う場合、4点を時間的に順次ずらすため、1画素あたりの光強度は通常の1/4になり、十分な光強度を得ることが困難である。また、4点を時間的に順次ずらすため、タイムラグが生じ、画像のちらつきが発生するおそれがある。
特開平10−304284号公報 特公平7−52262号公報 特開2002−268014号公報
このように、従来提案されている高解像度化技術では、十分な高解像度化をはかることが困難であるといった問題、十分な光強度を得ることが困難であるといった問題、ちらつきのない画像を得ることが困難であるといった問題があった。したがって、十分な高解像度化をはかることができ、しかも表示品質に優れた画像を得ることが困難であった。
本発明は、上記従来の課題に対してなされたものであり、高解像度化及び高表示品質化をはかることが可能な空間変調ユニット及び画像投影装置を提供することを目的としている。
本発明に係る空間変調ユニットは、照明光を、入力された映像信号に基づいて変調する空間変調ユニットであって、入力された映像信号に基づいて照明光を変調して直線偏光光である投影光を生成する第1及び第2の空間変調手段と、前記第1及び第2の空間変調手段で生成された投影光を、互いの偏光方向が直交する性質を用いて合成する光路合成手段と、前記第1及び第2の空間変調手段の変調タイミングに同期して、前記光路合成手段で合成された各投影光の光線を投影光の偏光方向に基づいてシフトする又はシフトしないの2つの状態に切り換える光線シフト手段と、を備えたことを特徴とする。
前記第1及び第2の空間変調手段は、前記第1及び第2の空間変調手段で生成された各投影光の前記光路合成手段で合成された後の各画素位置が、所定の一方向において互いに隣接するように、前記光路合成手段に対して位置決めされていることが好ましい。
前記光線シフト手段は、投影光の偏光方向を旋回することが可能な液晶パネルと、入射光が特定の方向に偏光されている場合に入射光の延長線上からずれた透過光を生じる複屈折板とを有し、前記液晶パネルは、前記空間変調手段の変調タイミングに同期して前記投影光の偏光方向を旋回することが好ましい。
前記第1及び第2の空間変調手段と前記光路合成手段とのセットを複数有し、前記各セットに含まれる第1及び第2の空間変調手段は同じ色の投影光を生成し、且つ前記各セット相互間の投影光の色は互いに異なり、前記各セットからの投影光を各投影光の色の波長の性質を用いて合成する色合成プリズムをさらに備え、前記光線シフト手段は、前記色合成プリズムで合成された投影光の光線を投影光の偏光方向に基づいてシフトすることが好ましい。
前記セットの数は3セットであり、各セットにおける投影光の色は赤、青及び緑であることが好ましい。
前記光路合成手段は、偏光分離面を有する6面体の偏光ビームスプリッタであり、前記第1及び第2の空間変調手段はそれぞれ、前記偏光ビームスプリッタを構成する6面のうち前記偏光分離面と直交しない第1及び第2の面に対向して配置された第1及び第2の空間変調素子によって構成され、前記照明光を前記偏光ビームスプリッタを構成する6面のうち前記偏光分離面と直交しない面であって前記第1及び第2の面とは異なる第3の面に入射させたときに、前記第1の空間変調素子は前記偏光分離面で反射した照明光のS偏光成分で照明され、前記第2の空間変調素子は前記偏光分離面を通過した照明光のP偏光成分で照明されることが好ましい。
前記第1及び第2の空間変調手段はそれぞれ、互いに色の異なる複数の投影光を生成する複数の空間変調素子と、前記複数の空間変調素子で生成された投影光を各投影光の色の波長の性質を用いて合成する色合成プリズムと、を有し、前記第1の空間変調手段の色合成プリズムから出射される投影光の偏光方向と、前記第2の空間変調手段の色合成プリズムから出射される投影光の偏光方向とが直交するように構成されていることが好ましい。
前記第1の空間変調手段及び第2の空間変調手段の一方は、第1の空間変調手段から出射される投影光の偏光方向と、第2の空間変調手段から出射される投影光の偏光方向とを直交させるためのλ/2板を有することが好ましい。
前記光路合成手段は、偏光ビームスプリッタであり、前記光線シフト手段には、P偏光の投影光及びS偏光の投影光が入射することが好ましい。
前記映像信号に含まれる入力画像情報量が前記第1及び第2の空間変調手段それぞれで表示可能な表示画像情報量より多い場合には、前記液晶パネルは投影光の偏光方向を90度旋回させるか否かの2つの状態に順次切り換えられ、前記入力画像情報量が前記表示画像情報量より少ない場合には、前記液晶パネルは投影光の偏光方向を45度旋回させる1つの状態を維持することが好ましい。
前記映像信号に含まれる入力画像情報量が前記第1及び第2の空間変調手段それぞれで表示可能な表示画像情報量より多い場合には、前記光線シフト手段は、前記第1及び第2の空間変調手段で生成された各投影光を、前記所定の一方向と直交する方向にシフトする又はシフトしないの2つの状態に順次切り換え、前記入力画像情報量が前記表示画像情報量より少ない場合には、前記光線シフト手段は、前記第1及び第2の空間変調手段で生成された各投影光に対して、前記所定の一方向と直交する方向に空間的なローパスフィルタ作用を施すことが好ましい。
本発明に係る画像投影装置は、前記空間変調ユニットと、前記第1及び第2の空間変調手段に照明光を供給する光源と、前記光線シフト手段からの投影光をスクリーン上に投影する投影光学手段と、を備えたことを特徴とする。
前記第1及び第2の空間変調手段は、前記第1及び第2の空間変調手段で生成された各投影光の前記光路合成手段で合成された後の画素位置が、所定の一方向において互いに半画素ピッチずれた状態なるように、前記投影光学手段に対して位置決めされており、前記光線シフト手段は、前記光路合成手段で合成された各投影光の前記スクリーン上での画素位置が、前記所定の一方向と直交する方向において、前記シフトする状態とシフトしない状態とで互いに半画素ピッチずれた状態となるように構成されていることが好ましい。
前記光路合成手段は、偏光ビームスプリッタであり、前記第1及び第2の空間変調手段で生成された各投影光の光線は、前記光線シフト手段によって一方の光線がシフトされる際には他方の光線はシフトされないことが好ましい。
本発明に係る画像投影装置は、前記空間変調ユニットを用いて、偏光方向が左右で直交する偏光眼鏡をかけた観察者が3次元映像を観察可能なように、入力された右眼用映像信号と左眼用映像信号に基づいた画像をスクリーンに投影する画像投影装置であって、前記第1及び第2の空間変調手段の一方が右眼用映像信号に基づいて照明光を変調する際には、前記第1及び第2の空間変調手段の他方は左眼用映像信号に基づいて照明光を変調し、前記第1及び第2の空間変調手段は、前記第1及び第2の空間変調手段で生成された各投影光の前記光路合成手段で合成された後の画素位置が、所定の一方向において互いに半画素ピッチずれた状態なるように、前記投影光学手段に対して位置決めされており、前記光線シフト手段は、前記光路合成手段で合成された各投影光の前記スクリーン上での画素位置が、前記所定の一方向と直交する方向において、前記シフトする状態とシフトしない状態とで互いに半画素ピッチずれた状態となるように構成されていることを特徴とする。
前記光線シフト手段から出射される画素毎の投影光に対応した信号を前記映像信号から抽出する抽出手段をさらに備え、前記第1及び第2の空間変調手段は、前記抽出手段で抽出された映像信号に基づいて照明光を変調することが好ましい。
本発明に係る空間変調ユニットは、照明光を、入力された映像信号に基づいて変調する空間変調ユニットであって、入力された映像信号に基づいて照明光を変調して直線偏光光である投影光を生成する少なくとも1つの空間変調手段と、前記空間変調手段の変調タイミングに同期して、前記空間変調手段で生成された投影光の光線を投影光の偏光方向に基づいてシフトする又はシフトしないの2つの状態に切り換える光線シフト手段と、を備え、前記映像信号に含まれる入力画像情報量が前記空間変調手段で表示可能な表示画像情報量より多い場合には、前記光線シフト手段は、前記投影光の光線をシフトする又はシフトしないの2つの状態に順次切り換え、前記入力画像情報量が前記表示画像情報量より少ない場合には、前記光線シフト手段は、前記投影光の光線をシフトする又はシフトしないの2つの状態に順次切り換えずに一つの状態に固定することを特徴とする。
前記光線シフト手段は、投影光の偏光方向を旋回することが可能な液晶パネルと、入射光が特定の方向に偏光されている場合に入射光の延長線上からずれた透過光を生じる複屈折板とを有し、前記入力画像情報量が前記表示画像情報量より多い場合には、前記液晶パネルは投影光の偏光方向を90度旋回させるか否かの2つの状態に順次切り換えられ、前記入力画像情報量が前記表示画像情報量より少ない場合には、前記液晶パネルは投影光の偏光方向を45度旋回させる1つの状態を維持することが好ましい。
本発明によれば、幾何学的な位置関係に基づく画素ずらしと、時間的な切り換え動作に基づく画素ずらしとを組み合わせることで、表示品質に優れた高解像度の画像を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態に係り、空間変調ユニットを用いた画像投影装置の概略を示した図である。
光源110には超高圧水銀ランプ、キセノンランプ或いはLED等が用いられ、光源110からの照明光は、照明光学系120を介して、光路合成部200、第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302からなる投影ユニットに入射するようになっている。
光路合成部200は、偏光変換機能及び光路合成機能を有するものであり、PBS(偏光ビームスプリッタ)プリズムが用いられる。PBSプリズムは6面体構造であり、PBSプリズムの構成面201を通して偏光分離面205に入射した照明光に対し、P偏光成分を透過し、S偏光成分を反射する性質を有している。
光路合成部200で分離されたS偏光成分は、PBSプリズムの構成面202から出射され、構成面202に対向して配置された第1の空間変調素子301に入射する。光路合成部200で分離されたP偏光成分は、PBSプリズムの構成面203から出射され、構成面203に対向して配置された第2の空間変調素子302に入射する。
第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302は、反射型液晶表示素子(反射型LCD)で構成され、映像信号に応じて入射光を空間変調し、直線偏光光である投影光を生成する。すなわち、空間変調素子301では、入射したS偏光成分を映像信号に応じて旋回させ、P偏光成分をPBSプリズムの構成面202に向けて出射し、空間変調素子302では、入射したP偏光成分を映像信号に応じて旋回させ、S偏光成分をPBSプリズムの構成面203に向けて出射する。空間変調素子301からのP偏光成分は、PBSプリズム200の偏光分離面205を透過し、PBSプリズム200の構成面204から出射される。空間変調素子302からのS偏光成分は、PBSプリズム200の偏光分離面205で反射され、PBSプリズム200の構成面204から出射される。すなわち、光路合成部200では、空間変調素子301からのP偏光と空間変調素子302からのS偏光とを、互いの偏光方向が直交する性質を用いて合成している。なお、光路合成部(PBSプリズム)と空間変調素子(反射型LCD)との間に波長板を配置するようにしてもよい。
図2は、第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302の位置関係を模式的に示した図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は側面図である。図3は、第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302それぞれの画素配列を示した図であり、図4は、光路合成部200で合成された後の、第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302両者の投影面(スクリーン面)上での画素配列状態を示した図である。なお、図4に示した画素配列状態は、後述する光線シフト部400を設けていない状態を想定した場合の、投影面(スクリーン面)上での画素配列状態を示している。
なお、図3以降に示す画素配列の説明図では、説明の都合上、各画素の開口率を小さくし各画素が重ならないようにして図示しているが、各画素の開口率は、例えば図4において、第1のLCDと第2のLCDの各画素が重なる程度に大きくてもよい。
図2(A)に示すように、第1の空間変調素子301と第2の空間変調素子302とは水平方向に1/2画素ピッチ分、相対的にずらして配置されており、図4に示すように、第1の空間変調素子(第1のLCD)301の投影画素と第2の空間変調素子302(第2のLCD)の投影画素とが、水平方向で互いに隣接するように、第1の空間変調素子301と第2の空間変調素子302との位置関係が決められている。
光路合成部200で合成された投影光(映像光)は、光線シフト部400に入射する。この光線シフト部400は、偏光を旋回可能な偏光旋回液晶パネル410と、複屈折性を有する複屈折板420とによって構成されている。
液晶パネル410は、TN型液晶パネルを用いて構成されており、印加電圧のオン・オフによって偏光の旋回を制御できるように構成されている。すなわち、液晶パネル410への印加電圧がオフの場合には、P偏光はS偏光に旋回し、S偏光はP偏光に旋回する。液晶パネル410への印加電圧がオンの場合には、P偏光は旋回せずにP偏光のまま液晶パネル410を通過し、同様にS偏光も旋回せずにS偏光のまま液晶パネル410を通過する。
複屈折板420は、複屈折性を有する無色透明の結晶板であり、水晶板やニオブ酸リチウム板等を用いることが可能である。通常は結晶軸が入射面に対して45度になるように構成されており、入射光の偏光方向に応じて入射光を常光(no)と異常光(ne)とに分離する性質を有している。本実施形態では、図1に示すように、S偏光の光線は複屈折板420でシフトせずに複屈折板420を通過し、P偏光の光線は複屈折板420でシフトするようになっている。シフト量は後述するように1/2画素ピッチ分であり、複屈折板420の材質と厚さによってシフト量を決めることができる。
図5は光線シフト部400の作用を説明するための図であり、図5(A)は液晶パネル410の印加電圧がオフの場合、図5(B)は液晶パネル410の印加電圧がオンの場合を示している。なお、図5(A)及び図5(B)では、説明の都合上、第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302を垂直方向にずらして描いており、同様に第1の空間変調素子301からの光線及び第2の空間変調素子302からの光線を垂直方向にずらして描いているが、第1の空間変調素子301と第2の空間変調素子302とは光学的に共役な位置関係にあり、例えば、第1の空間変調素子301から偏光旋回液晶パネル410までの光路長と、第2の空間変調素子302から偏光旋回液晶パネル410までの光路長とは等しい。また、説明の都合上、光路合成部200は図示していない。
図6は、光線シフト部400を通過した後の、第1の空間変調素子(第1のLCD)301及び第2の空間変調素子302(第2のLCD)両者の投影面(スクリーン面)上での画素配列状態を示した図である。図6(A)は液晶パネル410の印加電圧がオフの場合、図6(B)は液晶パネル410の印加電圧がオンの場合を示している。
図5(A)に示すように、液晶パネル410がオフの場合には、第1の空間変調素子301からのP偏光は液晶パネル410でS偏光に旋回され、液晶パネル410からのS偏光はシフトすることなく複屈折板420を通過する。第2の空間変調素子302からのS偏光は液晶パネル410でP偏光に旋回され、液晶パネル410からのP偏光は複屈折板420で垂直方向にシフトされる。したがって、液晶パネル410がオフの場合には、図6(A)に示すように、第1の空間変調素子301からの投影光の画素位置は維持され、第2の空間変調素子302からの投影光の画素位置は1/2画素ピッチ分、垂直方向にシフトする。その結果、第1の空間変調素子301からの投影光の画素位置(a)及び第2の空間変調素子302からの投影光の画素位置(d)は、図6(A)に示すように、投影面(スクリーン面)上でにおいて水平方向及び垂直方向ともに、互いに1/2画素ピッチ分ずれた状態となる。
図5(B)に示すように、液晶パネル410がオンの場合には、第1の空間変調素子301からのP偏光は、液晶パネル410で旋回されることなく液晶パネル410を通過し、複屈折板420で垂直方向にシフトされる。第2の空間変調素子302からのS偏光は、液晶パネル410で旋回されることなく液晶パネル410を通過し、複屈折板420でシフトすることなく複屈折板420を通過する。したがって、液晶パネル410がオンの場合には、図6(B)に示すように、第1の空間変調素子301からの投影光の画素位置は1/2画素ピッチ分、垂直方向にシフトされ、第2の空間変調素子302からの投影光の画素位置は維持される。その結果、第1の空間変調素子301からの投影光の画素位置(b)及び第2の空間変調素子302からの投影光の画素位置(c)は、図6(B)に示すように、投影面(スクリーン面)上において水平方向及び垂直方向ともに、互いに1/2画素ピッチ分ずれた状態となる。
以上の説明からわかるように、液晶パネル410のオン・オフを切り換えることにより、光線シフト部400への入射光の偏光方向に応じて、入射光をシフトするか否かの制御を行うことができる。したがって、第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302の変調タイミングに同期して、液晶パネル410のオン・オフを時間的に切り換えることで、図6(A)に示した表示状態と図6(B)に示した表示状態とを時間軸方向で合成することができる。その結果、投影光学系510を介してスクリーン520上に画像を投影することで、図7に示すような表示状態を実現することが可能となる。すなわち、光路合成部200、第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302からなる投影ユニットにおいて水平方向の画素ずらしが行われ、光線シフト部400において垂直方向の画素ずらしが行われ、図7に示すような4点画素ずらしの表示状態を実現することが可能となる。
図8は、上述した画像投影装置において、図7に示したような4点画素ずらしの表示を実現するための構成を示したブロック図である。
入力映像信号は、フレームメモリー801に記憶される。画像情報生成回路802では、フレームメモリー801に記憶された映像信号から、図7に示した画素位置a、b、c及びdに対応する信号成分を抽出(サンプリング)する。
タイミング信号発生器803からのタイミング信号により、第1フィールド(1フレームの前半のフィールド)では、画素位置a及び画素位置dの映像信号がそれぞれ駆動回路804及び駆動回路805に供給され、駆動回路804及び駆動回路805からの駆動信号によってそれぞれ第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302が駆動される。駆動回路806では、タイミング信号発生器803からのタイミング信号に基づき、第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302の駆動タイミング(表示タイミング)に同期して、偏光旋回液晶パネル410をオフ状態にする。その結果、第1フィールドでは図6(a)に示したような表示状態が得られる。
タイミング信号発生器803からのタイミング信号により、第2フィールド(1フレームの前半のフィールド)では、画素位置b及び画素位置cの映像信号がそれぞれ駆動回路804及び駆動回路805に供給され、駆動回路804及び駆動回路805からの駆動信号によってそれぞれ第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302が駆動される。駆動回路806では、タイミング信号発生器803からのタイミング信号に基づき、第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302の駆動タイミング(表示タイミング)に同期して、偏光旋回液晶パネル410をオン状態にする。その結果、第2フィールドでは図6(b)に示したような表示状態が得られる。
このようにして、図7に示したような4点画素ずらしの表示が得られ、スクリーン520上には1つの空間変調素子の画素数の4倍の画素数の画像が表示される。
以上述べたように、本実施形態では、光路合成部200、第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302からなる投影ユニットにおいて水平方向の画素ずらしが行われ、光線シフト部400において垂直方向の画素ずらしが行われる。すなわち、第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302の幾何学的な位置関係によって水平方向の画素ずらしが行われ、光線シフト部400における光線シフト動作の時間的な切り換えによって垂直方向の画素ずらしが行われる。その結果、図7に示すような4点画素ずらしの表示が実現される。このように、幾何学的な位置関係に基づく画素ずらしと、時間的な切り換え動作に基づく画素ずらしとを組み合わせることにより、光強度を大幅に減少させることなく、ちらつきのない画像を得ることが可能である。したがって、本実施形態によれば、表示品質に優れた高解像度の画像を得ることが可能となる。
また、本実施形態では、図6に示すように、第1フィールドの画素配置方向(図6(a)参照)と第2フィールドの画素配置方向(図6(b)参照)とが、互いにクロスするような関係になっている。そのため、表示画像の時間的及び空間的な偏りが少なく、この点においても表示品質の向上がはかられる。
なお、上述した実施形態では色については言及していないが、RGBの3色画素配列を有した単板液晶パネルを用いて、第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302をそれぞれ構成することも可能である。この場合の画素ピッチは、同色における画素ピッチに対応する。また、上述した実施形態では、投影ユニットにおいて水平方向(横方向)の画素ずらしを、光線シフト部400において垂直方向(縦方向)の画素ずらしを行うようにしたが、これとは逆に、投影ユニットにおいて垂直方向の画素ずらしを、光線シフト部400において水平方向の画素ずらしを行うようにしてもよい。さらに、上述した実施形態では、光線シフト部400とスクリーン520との間に投影光学系510を配置したが、投影光学系510とスクリーン520との間に光線シフト部400を配置してもよい。
(実施形態2)
図9は、本発明の第2の実施形態に係り、空間変調ユニットを用いた画像投影装置の概略を示した図である。なお、第1の実施形態の構成要素に対応する構成要素については同一の参照番号を付し、それらの詳細な説明は省略する。
上述した第1の実施形態では、空間変調素子301及び302として反射型LCDを用いたが、本実施形態では、空間変調素子311及び312として透過型LCDを用いている。
本実施形態では、光源110からの照明光がPBSミラー131に入射し、PBSミラー131によってP偏光成分とS偏光成分に分離される。分離されたS偏光成分は直接、第1の空間変調素子311に入射する。第1の空間変調素子311では、第1の実施形態と同様にして、入射したS偏光成分を映像信号に応じて旋回させ、P偏光成分をPBSプリズムからなる光路合成部200に供給する。PBSミラー131によって分離されたP偏光成分は、ミラー132及び133によって反射され、第2の空間変調素子312に入射する。第2の空間変調素子312では、第1の実施形態と同様にして、入射したP偏光成分を映像信号に応じて旋回させ、S偏光成分を光路合成部200に供給する。その他の基本的な動作は、第1の実施形態の動作と同様である。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、第1の空間変調素子311と第2の空間変調素子312との間の相対的な位置関係によって水平方向の画素ずらし(1/2画素ピッチ分の画素ずらし)が行われ、光線シフト部400における光線シフト動作によって垂直方向の画素ずらし(1/2画素ピッチ分の画素ずらし)が行われる。その結果、第1の実施形態と同様に4点画素ずらしを実現することができ、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(実施形態3)
図10は、本発明の第3の実施形態に係り、空間変調ユニットを用いた画像投影装置の概略を示した図である。なお、第1の実施形態の構成要素に対応する構成要素については同一の参照番号を付し、それらの詳細な説明は省略する。
本実施形態では、第1の実施形態で示したような投影ユニットを3セット使用することで、カラー画像を表示するものである。
光源110からの照明光は、ダイクロイックミラー141でR(赤)光が反射され、その他の色成分が透過する。ダイクロイックミラー141を透過した光は、ダイクロイックミラー142で反射され、ダイクロイックミラー143に入射する。ダイクロイックミラー143では、G(緑)光が反射され、B(青)光が透過する。なお、本実施形態では、白色光源とダイクロイックミラーを用いて3原色を生成しているが、R、G、Bそれぞれに専用の光源を用いてもよい。例えば、R色LED、G色LED及びB色LEDを光源として用いてもよい。
上記のようにして色分離されたR光、G光及びB光は、それぞれ光路合成部(PBSプリズム)200R、200G及び200Bに入射する。これらの光路合成部200R、200G及び200Bの構成は、第1の実施形態で示した光路合成部200と同様であり、偏光分離面においてS偏光成分が反射するとともにP偏光成分が通過する。
光路合成部200Rに対しては第1の空間変調素子301R及び第2の空間変調素子302Rが、光路合成部200Gに対しては第1の空間変調素子301G及び第2の空間変調素子302Gが、光路合成部200Bに対しては第1の空間変調素子301B及び第2の空間変調素子302Bが、それぞれ付随して設けられている。これらの空間変調素子(反射型LCD)の構成及び機能は、第1の実施形態で示した空間変調素子と同様である。したがって、第1の実施形態と同様、光路合成部200Rでは、第1の空間変調素子301RからのP偏光及び第2の空間変調素子302RからのS偏光が合成され、光路合成部200Rから出射される。光路合成部200G及び光路合成部200Bについても同様である。
光路合成部200R、200G及び200Bからそれぞれ出射されたR光、G光及びB光は、色合成プリズム600に入射する。色合成プリズム600は、R光、G光及びB光を各色の波長の性質を用いて合成するものであり、ダイクロイックプリズム(Xプリズム)で構成されている。なお、XプリズムにはP偏光及びS偏光の両者が入射するため、P偏光に対する特性とS偏光に対する特性との特性差(反射特性差及び透過特性差)が少ないことが望ましい。例えば、P偏光とS偏光との間で、反射率の差が20%以下であることが望ましい。
色合成プリズム600で合成された投影光は、第1の実施形態と同様に、光線シフト部400及び投影光学系510を介してスクリーン520に到達する。その結果、第1の実施形態と同様に4点画素ずらしを実現することができる。なお、4点画素ずらしがなされた状態で、R、G及びBの対応する画素位置が一致するように、各空間変調素子が配置されていることは言うまでもない。すなわち、図7に示した各画素位置(a)、(b)、(c)及び(d)それぞれにおいて、R、G及びBの投影画素位置が重なるように構成されている。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、第1の空間変調素子301R、301G及び301Bと第2の空間変調素子302R、302G及び302Bとの間の相対的な位置関係によって水平方向の画素ずらし(1/2画素ピッチ分の画素ずらし)が行われ、光線シフト部400における光線シフト動作によって垂直方向の画素ずらし(1/2画素ピッチ分の画素ずらし)が行われる。その結果、第1の実施形態と同様に4点画素ずらしを実現することができ、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(実施形態4)
図11は、本発明の第4の実施形態に係り、空間変調ユニットを用いた画像投影装置の概略を示した図である。なお、第1の実施形態の構成要素に対応する構成要素については同一の参照番号を付し、それらの詳細な説明は省略する。
本実施形態も、第1の実施形態で示した4点画素ずらしと同様の原理により、カラー画像を表示するものである。
光源110からの照明光は、PBSミラー151に入射し、PBSミラー151によってP偏光成分とS偏光成分に分離される。PBSミラー151によって分離されたS偏光は、ダイクロイックミラー152〜156によってR光、G光及びB光に色分離される。PBSミラー151によって分離されたP偏光は、ダイクロイックミラー157〜161によってR光、G光及びB光に色分離される。色分離されたS偏光は第1の空間変調部331に供給され、色分離されたP偏光は第2の空間変調部332に供給される。
第1の空間変調部331は、R色用の第1の空間変調素子341R、G色用の第1の空間変調素子341G及びB色用の第1の空間変調素子341B、並びに色合成プリズム601によって構成されている。第1の空間変調素子341R、341G及び341Bの基本的な構成は、図9に示した空間変調素子311と同様である。すなわち、第1の空間変調素子341R、341G及び341Bはいずれも、入射したS偏光をP偏光に旋回して出射する。色合成プリズム601の基本的な構成は、図10に示した色合成プリズム600と同様であり、第1の空間変調素子341R、341G及び341Bからそれぞれ出射されたR光、G光及びB光が合成され、色合成プリズム601からP偏光の投影光が出射される。
第2の空間変調部332も第1の空間変調部331と同様に構成されており、第2の空間変調素子342R、342G及び342Bからそれぞれ出射されたR光、G光及びB光が色合成プリズム602で合成され、色合成プリズム602からS偏光の投影光が出射される。
色合成プリズム601で色合成されたP偏光の投影光及び色合成プリズム602で色合成されたS偏光の投影光は、光路合成部200に供給される。光路合成部200から出射された投影光は、第1の実施形態と同様に、光線シフト部400及び投影光学系510を介してスクリーン520に到達する。その結果、第1の実施形態と同様に4点画素ずらしを実現することができる。なお、第3の実施形態でも述べたように、4点画素ずらしがなされた状態で、R、G及びBの対応する画素位置が一致するように、各空間変調素子が配置されていることは言うまでもない。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、第1の空間変調素子341R、341G及び341Bと第2の空間変調素子342R、342G及び342Bとの間の相対的な位置関係によって水平方向の画素ずらし(1/2画素ピッチ分の画素ずらし)が行われ、光線シフト部400における光線シフト動作によって垂直方向の画素ずらし(1/2画素ピッチ分の画素ずらし)が行われる。その結果、第1の実施形態と同様に4点画素ずらしを実現することができ、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(実施形態5)
図12は、本発明の第5の実施形態に係り、空間変調ユニットを用いた画像投影装置の概略を示した図である。なお、第1の実施形態の構成要素に対応する構成要素については同一の参照番号を付し、それらの詳細な説明は省略する。
本実施形態も、第1の実施形態で示した4点画素ずらしと同様の原理により、カラー画像を表示するものである。
本実施形態では、第1の空間変調部361によってP偏光の3原色画像を、第2の空間変調部362によってS偏光の3原色画像を、それぞれ生成している。
第1の空間変調部361は、空間変調素子ブロック361a、旋光板361b、λ/2板361d及び偏光板361cによって構成されている。空間変調素子ブロック361aは、RGB3板方式のLCDユニットによって構成されており、G光についてはP偏光、R光及びB光についてはS偏光の投影光(映像光)が空間変調素子ブロック361aから出射される。旋光板361bは、空間変調素子ブロック361aから出射されたG光(P偏光)及びRB光(S偏光)のうち、G光のみをS偏光に旋回させる。したがって、旋光板361bからは、R光、G光及びB光いずれもS偏光が出射される。さらに、旋光板361bからのS偏光は、λ/2板361dによってP偏光に旋回される。λ/2板361dからのP偏光は、偏光板361cによってよりシャープなP偏光に整えられ、光路合成部200に供給される。
第2の空間変調部362は、空間変調素子ブロック362a、旋光板362b及び偏光板362cによって構成されている。空間変調素子ブロック362aは、RGB3板方式のLCDユニットによって構成されており、G光についてはP偏光が、R光及びB光についてはS偏光の投影光(映像光)が空間変調素子ブロック362aから出射される。旋光板362bは、空間変調素子ブロック362aから出射されたG光(P偏光)、RB光(B偏光)のうち、G光のみをS偏光に旋回させる。したがって、旋光板361bからは、R光、G光及びB光いずれもS偏光が出射される。旋光板361bからのS偏光は、偏光板361cによってよりシャープなS偏光に整えられ、光路合成部200に供給される。
上述したことからわかるように、第1の空間変調部361と第2の空間変調部362の基本的な構成は同様であり、第1の空間変調部361では、λ/2板361dを付加することで、S偏光をP偏光に旋回させて光路合成部200に供給している。
光路合成部200で合成された投影光は、第1の実施形態と同様に、光線シフト部400及び投影光学系510を介してスクリーン(図示せず)に到達する。その結果、第1の実施形態と同様に4点画素ずらしを実現することができる。なお、すでに述べたように、4点画素ずらしがなされた状態で、R、G及びBの対応する画素位置が一致するように、各空間変調素子が配置されていることは言うまでもない。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、空間変調素子ブロック361aに含まれる空間変調素子と空間変調素子ブロック362aに含まれる空間変調素子との間の相対的な位置関係によって水平方向の画素ずらし(1/2画素ピッチ分の画素ずらし)が行われ、光線シフト部400における光線シフト動作によって垂直方向の画素ずらし(1/2画素ピッチ分の画素ずらし)が行われる。その結果、第1の実施形態と同様に4点画素ずらしを実現することができ、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、本実施形態では、λ/2板361dを除いて、第1の空間変調部361と第2の空間変調部362との基本的な構成を共通化することが可能である。
(実施形態6)
図13は、本発明の第6の実施形態に係り、空間変調ユニットを用いた画像投影装置の概略を示した図である。なお、第1の実施形態の構成要素に対応する構成要素については同一の参照番号を付し、それらの詳細な説明は省略する。
上述した各実施形態では、空間変調素子にLCDを用いたが、本実施形態では空間変調素子にDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)を用いている。
光源110からの照明光は、RGBカラーホイール170を介してPBSミラー171に到達し、PBSミラー171によってP偏光とS偏光に分離される。P偏光は、DMDで構成された第1の空間変調素子371で空間変調され、ミラー172を介して光路合成部200に供給される。S偏光は、DMDで構成された第2の空間変調素子372で空間変調され、ミラー173を介して光路合成部200に供給される。
光路合成部200で合成された投影光は、第1の実施形態と同様に、光線シフト部400及び投影光学系510を介してスクリーン520に到達する。その結果、第1の実施形態と同様に4点画素ずらしを実現することができる。なお、すでに述べたように、4点画素ずらしがなされた状態で、R、G及びBの対応する画素位置が一致するように、各空間変調素子が配置されていることは言うまでもない。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、第1の空間変調素子371と第2の空間変調素子372との間の相対的な位置関係によって水平方向の画素ずらし(1/2画素ピッチ分の画素ずらし)が行われ、光線シフト部400における光線シフト動作によって垂直方向の画素ずらし(1/2画素ピッチ分の画素ずらし)が行われる。その結果、第1の実施形態と同様に4点画素ずらしを実現することができ、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(実施形態7)
本実施形態は、入力映像信号に含まれる入力画像情報量が各空間変調ユニットで表示可能な表示画像情報量より多いか少ないかを判断し、多い場合には(高解像度モード)、すでに説明したような4点画素ずらしによって相対的に高解像度の画像を表示し、少ない場合には(低解像度モード)、相対的に低解像度の画像を表示するものである。
例えば、高解像度画像としてHDTV(1920画素×1080画素)を、低解像度画像としてSDTV(960画素×540画素)を想定して説明する。SDTV用のLCDを2つ用いて4点画素ずらしを行うことで、HDTV相当の画像を表示することが可能である。
SDTV画像が入力した場合、HDTV画像と同様に4点画素ずらしを行ってもHDTV画像並の高解像度画像が得られるわけではなく、かえって画像のちらつきの原因となる。SDTV画像に対しては、光線シフト部400でのシフト動作を行わない(液晶パネル410を常時オフ状態とする)ことも考えられるが、この場合には、常に図6(A)で示したような画素表示状態となり、なめらかな表示が得られ難くなる。
そこで、本実施形態では、SDTV画像に対しては、液晶パネル410にオン状態とオフ状態の中間の状態の電圧を印加するようにしている。すなわち、液晶パネル410の偏光旋回角度が45度程度となるような電圧を常時、液晶パネル410に印加するようにしている。このように偏光旋回角度を45度にすると、複屈折板420によって常光(no)と異常光(ne)の2方向に、ほぼ均一の光量で入射光線が分離する。したがって、液晶パネル410に所定の中間電圧を印加し続けることで、図14に示すような画素表示状態を実現することができる。すなわち、各フィールドにおいて、画素位置aと画素位置bに実質的に同一の画像が表示され、画素位置cと画素位置dに実質的に同一の画像が表示される。言い換えると、垂直方向において空間的なローパスフィルタ作用が施された画像が表示されることになる。
図15は、本実施形態の動作を示したフローチャートである。
入力映像信号に含まれる入力画像情報量が各空間変調素子で表示可能な表示画像情報量より多いか少ないか、すなわち入力映像信号の画素数が各空間変調素子で表示可能な画素数(例えば960画素×540画素)よりも多いか少ないかが、図示しない解像度判断手段によって判断される。多い場合には高解像度モードが、少ない場合には低解像度モードが選択される。
高解像度の映像信号(HDTV等)が入力して高解像度モードが選択された場合には、すでに各実施形態で述べたような4点画素ずらしを実行する。すなわち、フィールド毎に液晶パネル410のオン・オフを繰り返すことで、液晶パネル410を投影光の偏光方向を90度旋回させるか否かの2つの状態に順次切り換えるとともに、映像信号を画素位置a、b、c、dにおいてサンプリングする。
低解像度の映像信号(SDTV等)が入力して低解像度モードが選択された場合には、液晶パネル410を投影光の偏光方向を45度旋回させる一定状態(中間調状態)に維持するとともに、映像信号を画素位置a、d(或いはb、c、或いはa、c、或いはb、d)においてサンプリングする。これにより、図14に示したような表示が得られる。
以上のように、本実施形態においても、高解像度モードにおいては、第1の実施形態と同様の4点画素ずらしを実行することで、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、本実施形態では、高解像度モードと低解像度モードとで表示方法を異ならせるため、高解像度モード及び低解像度モードそれぞれに応じた適切な表示を実現することが可能となる。
(実施形態8)
本実施形態は、上述した第1〜第6の実施形態等で説明した手法と同様の手法を用いて、3次元画像(3D画像)表示を実現するものである。なお、基本的な構成は、第1の実施形態等と同様であり、以下の説明では、第1の実施形態の構成要素に対応する構成要素については同一の参照番号を付し、それらの詳細な説明は省略する。
3D画像表示の画像投影装置として、偏光眼鏡方式と呼ばれているものがある。この偏光眼鏡方式では、例えば、左眼用画像(L画像)にS偏光画像を、右眼用画像(R画像)にP偏光画像を用いる。観察者は、左眼用としてS偏光用の偏光板を、右眼用としてP偏光用の偏光板を備えた眼鏡メガネをかけて3D画像を観察する。
3D画像を得るための画素配置は、第1の実施形態等で述べた画素配置(図4、図6、図7等参照)と同様であってもよいが、本実施形態では、以下に示すような画素配置を採用している。
第1の実施形態では、第1の空間変調素子301と第2の空間変調素子302とは、図4に示したように横方向(水平方向)においてのみ1/2画素ピッチ分ずらすように配置されていたが、本実施形態では、図16に示すように、横方向(水平方向)に加えて縦方向(垂直)方向においても1/2画素ピッチ分ずらすように配置されている。なお、図16は、図4で示したのと同様に、光路合成部で合成された直後の、第1の空間変調素子301及び第2の空間変調素子302両者の投影面(スクリーン面)上での画素配列状態を示した図である。
図17は、本実施形態における空間変調ユニットの作用を説明するための図であり、図17(A)は液晶パネル410の印加電圧がオフの場合、図17(B)は液晶パネル410の印加電圧がオンの場合を示している。なお、説明の都合上、光路合成部は図示していない。
図18は、液晶パネル410及び複屈折板420からなる光線シフト部を通過した後の、第1の空間変調素子(第1のLCD)301及び第2の空間変調素子302(第2のLCD)両者の投影面(スクリーン面)上での画素配列状態を示した図である。図18(A)は液晶パネル410の印加電圧がオフの場合、図18(B)は液晶パネル410の印加電圧がオンの場合を示している。
上述したように、第1の空間変調素子301と第2の空間変調素子302とは、水平方向に加えて垂直方向においても1/2画素ピッチ分ずらすように配置されているため、第1の空間変調素子301からのP偏光と第2の空間変調素子302からのS偏光とは、図16に示すように、液晶パネル410に入射する前の段階で、すでに垂直方向において1/2画素ピッチ分ずれている。
したがって、図17(A)に示すように、液晶パネル410がオフの場合には、複屈折板420を通過した後の第1の空間変調素子301からの投影光と第2の空間変調素子302からの投影光とは、垂直方向において高さが一致している。その結果、第1の空間変調素子301からの投影光の画素位置(a)及び第2の空間変調素子302からの投影光の画素位置(d’)は、図18(A)に示すように、投影面(スクリーン面)上において、水平方向では1/2画素ピッチ分ずれ、垂直方向ではずれていない。
また、図17(B)に示すように、液晶パネル410がオンの場合には、複屈折板420を通過した後の第1の空間変調素子301からの投影光と第2の空間変調素子302からの投影光とは、垂直方向において1画素ピッチ分ずれている。その結果、第1の空間変調素子301からの投影光の画素位置(b)及び第2の空間変調素子302からの投影光の画素位置(c’)は、図18(B)に示すように、投影面(スクリーン面)上において、水平方向では1/2画素ピッチ分ずれ、垂直方向では1画素ピッチ分ずれる。
すでに述べたように、本実施形態では、L画像としてS偏光画像を用い、R画像としてP偏光画像を用いている。したがって、液晶パネル410がオフのタイミングでは、第1の空間変調素子301による画素位置(a)のS偏光画像がL画像として表示され、第2の空間変調素子302による画素位置(d’)のP偏光画像がR画像として表示される。液晶パネル410がオンのタイミングでは、第2の空間変調素子302による画素位置(c’)のS偏光画像がL画像として表示され、第1の空間変調素子301による画素位置(b)のP偏光画像がR画像として表示される。
図19は、図18(A)及び図18(B)の表示状態を合成した画素配列状態を示した図である。図19に示すように、画素位置(a)、(b)、(c’)及び(d’)で単位表示領域が構成される。なお、図19において、矩形領域E外の画像周辺部の画素では、横方向で隣接する画素が存在しない。そのため、画像周辺部では画像のギザギザ感やちらつき感が生じるおそれがあり、表示品質の悪化を招くおそれがある。したがって、矩形領域E外の画素については、黒画像を表示するようにしてもよい。
図20は、本実施形態の3D画像投影装置における表示状態の時間的な流れを示した図である。
図20に示すように、各フレームの第1フィールドでは、第1の空間変調素子によって画素位置(a)にL画像(S偏光画像)が表示されるとともに、第2の空間変調素子によって画素位置(d’)にR画像(P偏光画像)が表示される。第2フィールドでは、第1の空間変調素子によって画素位置(b)にR画像(P偏光画像)が表示されるとともに、第2の空間変調素子によって画素位置(c’)にL画像(S偏光画像)が表示される。
このように、本実施形態においても、第1の実施形態等と同様に、幾何学的な位置関係に基づく画素ずらしと、時間的な切り換え動作に基づく画素ずらしとを組み合わせることで、表示品質に優れた高解像度の3D画像を得ることが可能である。また、水平方向におけるL画像とR画像の表示位置がフィールド毎に逆転するため、表示画像の時間的及び空間的な偏りが少ない、表示品質に優れた3D画像を得ることが可能である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示された構成要件を適宜組み合わせることによって種々の発明が抽出され得る。例えば、開示された構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、所定の効果が得られるものであれば発明として抽出され得る。
本発明の第1の実施形態に係り、空間変調ユニットを用いた画像投影装置の概略を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係り、空間変調素子の位置関係を模式的に示した図である。 本発明の第1の実施形態に係り、空間変調素子の画素配列を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係り、光路合成部で合成された後の空間変調素子の投影面上での画素配列状態を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係り、光線シフト部の作用を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係り、光線シフト部を通過した後の空間変調素子の投影面上での画素配列状態を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係り、光線シフト部を通過した後の空間変調素子の投影面上での画素配列状態を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係り、画像投影装置の電気的な構成を示したブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係り、空間変調ユニットを用いた画像投影装置の概略を示した図である。 本発明の第3の実施形態に係り、空間変調ユニットを用いた画像投影装置の概略を示した図である。 本発明の第4の実施形態に係り、空間変調ユニットを用いた画像投影装置の概略を示した図である。 本発明の第5の実施形態に係り、空間変調ユニットを用いた画像投影装置の概略を示した図である。 本発明の第6の実施形態に係り、空間変調ユニットを用いた画像投影装置の概略を示した図である。 本発明の第7の実施形態に係り、光線シフト部を通過した後の空間変調素子の投影面上での画素配列状態を示した図である。 本発明の第7の実施形態に係り、画像投影装置の動作を示したフローチャートである。 本発明の第8の実施形態に係り、光路合成部で合成された後の空間変調素子の投影面上での画素配列状態を示した図である。 本発明の第8の実施形態に係り、空間変調ユニットの作用を説明するための図である。 本発明の第8の実施形態に係り、光線シフト部を通過した後の空間変調素子の投影面上での画素配列状態を示した図である。 本発明の第8の実施形態に係り、光線シフト部を通過した後の空間変調素子の投影面上での画素配列状態を示した図である。 本発明の第8の実施形態に係り、表示状態の時間的な流れを説明するための図である。
符号の説明
110…光源 120…照明光学系
131、151、171…PBSミラー
132、133、172、173…ミラー
141、142、143、152〜161…ダイクロイックミラー
170…RGBカラーホイール
200、200R、200G、200B…PBSプリズム(光路合成部)
201、202、203、204…PBSプリズムの構成面
205…PBSプリズムの偏光分離面
301、301R、301G、301B…反射型LCD(第1の空間変調素子)
302、302R、302G、302B…反射型LCD(第2の空間変調素子)
311、341R、341G、341B…透過型LCD(第1の空間変調素子)
312、342R、342G、342B…透過型LCD(第2の空間変調素子)
331、361…第1の空間変調部
332、362…第2の空間変調部
361a、362a…空間変調素子ブロック
361b、362b…旋光板
361c、362c…偏光板
361d…λ/2板
371…DMD(第1の空間変調素子)
372…DMD(第2の空間変調素子)
400…光線シフト部 410…偏光旋回液晶パネル
420…複屈折板
510…投影光学系 520…スクリーン
600、601、602…色合成プリズム
801…フレームメモリー 802…画像情報生成回路
803…タイミング信号発生器 804、805、806…駆動回路

Claims (18)

  1. 照明光を、入力された映像信号に基づいて変調する空間変調ユニットであって、
    入力された映像信号に基づいて照明光を変調して直線偏光光である投影光を生成する第1及び第2の空間変調手段と、
    前記第1及び第2の空間変調手段で生成された投影光を、互いの偏光方向が直交する性質を用いて合成する光路合成手段と、
    前記第1及び第2の空間変調手段の変調タイミングに同期して、前記光路合成手段で合成された各投影光の光線を投影光の偏光方向に基づいてシフトする又はシフトしないの2つの状態に切り換える光線シフト手段と、
    を備えたことを特徴とする空間変調ユニット。
  2. 前記第1及び第2の空間変調手段は、前記第1及び第2の空間変調手段で生成された各投影光の前記光路合成手段で合成された後の各画素位置が、所定の一方向において互いに隣接するように、前記光路合成手段に対して位置決めされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の空間変調ユニット。
  3. 前記光線シフト手段は、投影光の偏光方向を旋回することが可能な液晶パネルと、入射光が特定の方向に偏光されている場合に入射光の延長線上からずれた透過光を生じる複屈折板とを有し、
    前記液晶パネルは、前記空間変調手段の変調タイミングに同期して前記投影光の偏光方向を旋回する
    ことを特徴とする請求項1に記載の空間変調ユニット。
  4. 前記第1及び第2の空間変調手段と前記光路合成手段とのセットを複数有し、前記各セットに含まれる第1及び第2の空間変調手段は同じ色の投影光を生成し、且つ前記各セット相互間の投影光の色は互いに異なり、
    前記各セットからの投影光を各投影光の色の波長の性質を用いて合成する色合成プリズムをさらに備え、
    前記光線シフト手段は、前記色合成プリズムで合成された投影光の光線を投影光の偏光方向に基づいてシフトする
    ことを特徴とする請求項1に記載の空間変調ユニット。
  5. 前記セットの数は3セットであり、各セットにおける投影光の色は赤、青及び緑である
    ことを特徴とする請求項4に記載の空間変調ユニット。
  6. 前記光路合成手段は、偏光分離面を有する6面体の偏光ビームスプリッタであり、
    前記第1及び第2の空間変調手段はそれぞれ、前記偏光ビームスプリッタを構成する6面のうち前記偏光分離面と直交しない第1及び第2の面に対向して配置された第1及び第2の空間変調素子によって構成され、
    前記照明光を前記偏光ビームスプリッタを構成する6面のうち前記偏光分離面と直交しない面であって前記第1及び第2の面とは異なる第3の面に入射させたときに、前記第1の空間変調素子は前記偏光分離面で反射した照明光のS偏光成分で照明され、前記第2の空間変調素子は前記偏光分離面を通過した照明光のP偏光成分で照明される
    ことを特徴とする請求項1に記載の空間変調ユニット。
  7. 前記第1及び第2の空間変調手段はそれぞれ、互いに色の異なる複数の投影光を生成する複数の空間変調素子と、前記複数の空間変調素子で生成された投影光を各投影光の色の波長の性質を用いて合成する色合成プリズムと、を有し、
    前記第1の空間変調手段の色合成プリズムから出射される投影光の偏光方向と、前記第2の空間変調手段の色合成プリズムから出射される投影光の偏光方向とが直交するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の空間変調ユニット。
  8. 前記第1の空間変調手段及び第2の空間変調手段の一方は、第1の空間変調手段から出射される投影光の偏光方向と、第2の空間変調手段から出射される投影光の偏光方向とを直交させるためのλ/2板を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の空間変調ユニット。
  9. 前記光路合成手段は、偏光ビームスプリッタであり、
    前記光線シフト手段には、P偏光の投影光及びS偏光の投影光が入射する
    ことを特徴とする請求項1に記載の空間変調ユニット。
  10. 前記映像信号に含まれる入力画像情報量が前記第1及び第2の空間変調手段それぞれで表示可能な表示画像情報量より多い場合には、前記液晶パネルは投影光の偏光方向を90度旋回させるか否かの2つの状態に順次切り換えられ、
    前記入力画像情報量が前記表示画像情報量より少ない場合には、前記液晶パネルは投影光の偏光方向を45度旋回させる1つの状態を維持する
    ことを特徴とする請求項3に記載の空間変調ユニット。
  11. 前記映像信号に含まれる入力画像情報量が前記第1及び第2の空間変調手段それぞれで表示可能な表示画像情報量より多い場合には、前記光線シフト手段は、前記第1及び第2の空間変調手段で生成された各投影光を、前記所定の一方向と直交する方向にシフトする又はシフトしないの2つの状態に順次切り換え、
    前記入力画像情報量が前記表示画像情報量より少ない場合には、前記光線シフト手段は、前記第1及び第2の空間変調手段で生成された各投影光に対して、前記所定の一方向と直交する方向に空間的なローパスフィルタ作用を施す
    ことを特徴とする請求項2に記載の空間変調ユニット。
  12. 請求項1に記載の空間変調ユニットと、
    前記第1及び第2の空間変調手段に照明光を供給する光源と、
    前記光線シフト手段からの投影光をスクリーン上に投影する投影光学手段と、
    を備えたことを特徴とする画像投影装置。
  13. 前記第1及び第2の空間変調手段は、前記第1及び第2の空間変調手段で生成された各投影光の前記光路合成手段で合成された後の画素位置が、所定の一方向において互いに半画素ピッチずれた状態なるように、前記投影光学手段に対して位置決めされており、
    前記光線シフト手段は、前記光路合成手段で合成された各投影光の前記スクリーン上での画素位置が、前記所定の一方向と直交する方向において、前記シフトする状態とシフトしない状態とで互いに半画素ピッチずれた状態となるように構成されている
    ことを特徴とする請求項12に記載の画像投影装置。
  14. 前記光路合成手段は、偏光ビームスプリッタであり、
    前記第1及び第2の空間変調手段で生成された各投影光の光線は、前記光線シフト手段によって一方の光線がシフトされる際には他方の光線はシフトされない
    ことを特徴とする請求項13に記載の画像投影装置。
  15. 請求項1に記載の空間変調ユニットを用いて、偏光方向が左右で直交する偏光眼鏡をかけた観察者が3次元映像を観察可能なように、入力された右眼用映像信号と左眼用映像信号に基づいた画像をスクリーンに投影する画像投影装置であって、
    前記第1及び第2の空間変調手段の一方が右眼用映像信号に基づいて照明光を変調する際には、前記第1及び第2の空間変調手段の他方は左眼用映像信号に基づいて照明光を変調し、
    前記第1及び第2の空間変調手段は、前記第1及び第2の空間変調手段で生成された各投影光の前記光路合成手段で合成された後の画素位置が、所定の一方向において互いに半画素ピッチずれた状態なるように、前記投影光学手段に対して位置決めされており、
    前記光線シフト手段は、前記光路合成手段で合成された各投影光の前記スクリーン上での画素位置が、前記所定の一方向と直交する方向において、前記シフトする状態とシフトしない状態とで互いに半画素ピッチずれた状態となるように構成されている
    ことを特徴とする画像投影装置。
  16. 前記光線シフト手段から出射される画素毎の投影光に対応した信号を前記映像信号から抽出する抽出手段をさらに備え、
    前記第1及び第2の空間変調手段は、前記抽出手段で抽出された映像信号に基づいて照明光を変調する
    ことを特徴とする請求項12又は15に記載の画像投影装置。
  17. 照明光を、入力された映像信号に基づいて変調する空間変調ユニットであって、
    入力された映像信号に基づいて照明光を変調して直線偏光光である投影光を生成する少なくとも1つの空間変調手段と、
    前記空間変調手段の変調タイミングに同期して、前記空間変調手段で生成された投影光の光線を投影光の偏光方向に基づいてシフトする又はシフトしないの2つの状態に切り換える光線シフト手段と、
    を備え、
    前記映像信号に含まれる入力画像情報量が前記空間変調手段で表示可能な表示画像情報量より多い場合には、前記光線シフト手段は、前記投影光の光線をシフトする又はシフトしないの2つの状態に順次切り換え、
    前記入力画像情報量が前記表示画像情報量より少ない場合には、前記光線シフト手段は、前記投影光の光線をシフトする又はシフトしないの2つの状態に順次切り換えずに一つの状態に固定する
    ことを特徴とする空間変調ユニット。
  18. 前記光線シフト手段は、投影光の偏光方向を旋回することが可能な液晶パネルと、入射光が特定の方向に偏光されている場合に入射光の延長線上からずれた透過光を生じる複屈折板とを有し、
    前記入力画像情報量が前記表示画像情報量より多い場合には、前記液晶パネルは投影光の偏光方向を90度旋回させるか否かの2つの状態に順次切り換えられ、
    前記入力画像情報量が前記表示画像情報量より少ない場合には、前記液晶パネルは投影光の偏光方向を45度旋回させる1つの状態を維持する
    ことを特徴とする請求項17に記載の空間変調ユニット。
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