JP2005138254A - 吸着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 吸着対象の性質に拘らず簡単な構成で吸着対象を確実に吸着できる。
【解決手段】 枚葉搬送部14は、複数の吸着パッド24を有しており、吸着パッド24から空気が吸引されることで吸着パッド24が合紙20及び印刷版12を吸着する。ところで、一部の吸着パッド24が合紙20に接触しない際には、この吸着パッド24から吸引される空気により弁部材34がこの吸着パッド24を閉鎖して、この吸着パッド24からの空気漏れが防止されるため、合紙20に接触する吸着パッド24が合紙20及び印刷版12を吸着できる。ここで、弁部材34にコイルスプリング32を設けたのみであるため、弁部材34の開閉機構を簡単な構成にできる。さらに、吸着パッド24から吸引される空気により弁部材34が閉鎖されるため、合紙20及び印刷版12の性質に拘らず、合紙20に接触する吸着パッド24が合紙20及び印刷版12を確実に吸着できる。
【選択図】 図1
【解決手段】 枚葉搬送部14は、複数の吸着パッド24を有しており、吸着パッド24から空気が吸引されることで吸着パッド24が合紙20及び印刷版12を吸着する。ところで、一部の吸着パッド24が合紙20に接触しない際には、この吸着パッド24から吸引される空気により弁部材34がこの吸着パッド24を閉鎖して、この吸着パッド24からの空気漏れが防止されるため、合紙20に接触する吸着パッド24が合紙20及び印刷版12を吸着できる。ここで、弁部材34にコイルスプリング32を設けたのみであるため、弁部材34の開閉機構を簡単な構成にできる。さらに、吸着パッド24から吸引される空気により弁部材34が閉鎖されるため、合紙20及び印刷版12の性質に拘らず、合紙20に接触する吸着パッド24が合紙20及び印刷版12を確実に吸着できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、吸着対象を吸着する吸着装置に関する。
搬送対象を持ち上げて(ピックアップして)搬送する搬送機構においては、例えば複数の吸着パッド(真空吸着パッド)を備えたものがある。各吸着パッドは配管に連通されており、各配管は吸引機構に連通されている。ここで、各吸着パッドが搬送対象に接触された際に吸引機構が駆動されることで、各吸着パッドから各配管へ空気が吸引されて、搬送対象が各吸着パッドに吸着される。これにより、各吸着パッドを移動させることで、搬送対象を搬送可能とされている。
ここで、搬送対象のサイズが一定でない場合には、搬送対象が小さい際に搬送対象に接触しない吸着パッドが存在する。これにより、吸引機構が駆動された際にこの吸着パッドから配管へ空気が吸引され、この吸着パッドから空気の漏れ(リーク)が発生して各配管内の真空到達度(圧力低下度または負圧)を上げることができない。このため、搬送対象を吸着すべき吸着パッド(搬送対象に接触する吸着パッド)に、搬送対象を吸着する(持ち上げる)のに必要な吸着力(吸着圧力)を発生させることができないという問題がある。
上記問題を解決するために、各配管に電磁弁が設けられた搬送機構(以下「電磁弁付搬送機構」という)がある(例えば、非特許文献1参照)。この電磁弁付搬送機構では、各吸着パッドの位置と搬送対象のサイズとの関係から各電磁弁が制御されて、搬送対象に接触しない吸着パッドに連通する配管を電磁弁が閉鎖する。これにより、この吸着パッドから空気の漏れが発生することが防止され、搬送対象を吸着すべき吸着パッドが搬送対象を吸着できる。
さらに、上記問題を解決するために、各吸着パッドに所謂接触作動タイプの弁(以下「接触作動弁」という)が設けられた搬送機構(以下「接触作動弁付搬送機構」という)がある(例えば、非特許文献2参照)。この接触作動弁付搬送機構では、各吸着パッドが搬送対象に接触するか否かを検出して、搬送対象に接触しない吸着パッドを接触作動弁が閉鎖する。これにより、この吸着パッドから空気の漏れが発生することが防止され、搬送対象を吸着すべき吸着パッドが搬送対象を吸着できる。
しかしながら、上記電磁弁付搬送機構では、各吸着パッドの位置と搬送対象のサイズとの関係から各電磁弁の開閉を制御する必要があるため、各電磁弁の開閉を制御する複雑な制御装置が必要となって、構成が複雑になるという問題がある。
さらに、搬送対象が搬送される際に、何らかの原因で搬送対象を吸着すべき吸着パッドから搬送対象が外れた場合には、この吸着パッドから空気の漏れが発生して、搬送対象を吸着すべき他の吸着パッドも搬送対象を吸着できなくなる。これにより、搬送対象が全ての吸着パッドから外れて、搬送対象を搬送できなくなるという問題が生じる。
一方、上記接触作動弁付搬送機構では、搬送対象が、柔軟なものであったり、薄いものである場合等に、吸着パッドが搬送対象に接触するか否かを正確に検出することができない。このため、このような場合等には、搬送対象を確実に吸着できないという問題がある。
さらに、搬送対象が搬送される際に、何らかの原因で搬送対象を吸着すべき吸着パッドから搬送対象が外れた場合には、この吸着パッドを接触作動弁が即座に閉鎖することができない。このため、上記電磁弁付搬送機構と同様に、この吸着パッドから空気の漏れが発生して、搬送対象を吸着すべき他の吸着パッドも搬送対象を吸着できなくなり、これにより、搬送対象を搬送できなくなるという問題が生じる。
"FUJIFILM サービスマニュアル シングルカセットタイプオートローダー Luxel T−9000AL",富士写真フイルム株式会社,第1版,073JD552A,p.122−127,161−162 「開閉バルブ内蔵型パッド」,"CONVUM総合カタログ",株式会社妙徳,2002年4月,第4版,Ver.4,p.391
"FUJIFILM サービスマニュアル シングルカセットタイプオートローダー Luxel T−9000AL",富士写真フイルム株式会社,第1版,073JD552A,p.122−127,161−162 「開閉バルブ内蔵型パッド」,"CONVUM総合カタログ",株式会社妙徳,2002年4月,第4版,Ver.4,p.391
本発明は上記事実を考慮し、吸着対象の性質に拘らず簡単な構成で吸着対象を確実に吸着することができる吸着装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の吸着装置は、配管に連通され、前記配管へ流体が吸引されることで吸着対象を吸着する吸着部材と、前記配管及び吸着部材の少なくとも一方を開放して設けられ、前記吸着部材から前記配管へ所定量以上の流体が吸引される際には、前記吸引される流体により前記配管及び吸着部材の少なくとも一方を閉鎖する弁部材と、を備えている。
請求項2に記載の吸着装置は、請求項1に記載の吸着装置において、前記弁部材に設けられて前記弁部材に弾性力を付与可能とされ、前記吸着部材から前記配管へ所定量以上の流体が吸引される際には、前記弁部材が前記弾性力に抗して移動されることで前記弁部材が前記配管及び吸着部材の少なくとも一方を閉鎖する弾性部材を備えた、ことを特徴としている。
請求項1に記載の吸着装置では、吸着部材から配管へ流体が吸引されることで、吸着部材が吸着対象を吸着する。さらに、弁部材が配管及び吸着部材の少なくとも一方を開放しており、吸着部材から配管へ所定量以上の流体が吸引される際には、この吸引される流体により弁部材が配管及び吸着部材の少なくとも一方を閉鎖する。
ところで、吸着装置が複数の吸着部材を備える場合に、吸着対象が小さくて一部の吸着部材が吸着対象を吸着する必要がない際には、この吸着部材から配管へ所定量以上の流体が吸引される。これにより、この吸着部材に対応する弁部材がこの吸着部材及び配管の少なくとも一方を閉鎖して、この吸着部材から流体の漏れが発生することが防止される。このため、吸着対象を吸着すべき吸着部材が吸着対象を吸着できる。
ここで、上述の如く吸着部材から配管へ吸引される流体により弁部材が配管及び吸着部材の少なくとも一方を閉鎖する。このため、弁部材の開閉機構を簡単な構成にして、吸着装置を簡単な構成にすることが可能である。さらにこのため、吸着対象の性質とは無関係に弁部材が閉鎖されるため、吸着対象の性質に拘らず吸着対象を吸着すべき吸着部材が吸着対象を確実に吸着できる。
また、吸着対象を吸着すべき吸着部材に吸着対象が吸着された後に、何らかの原因でこの吸着部材から吸着対象が外れた場合でも、この吸着部材から配管へ所定量以上の流体が吸引されて、この吸着部材に対応する弁部材がこの吸着部材及び配管の少なくとも一方を即座に閉鎖可能である。このため、この吸着部材から流体の漏れが発生することを防止して、吸着対象を吸着すべき他の吸着部材により吸着対象を吸着することが可能である。
請求項2に記載の吸着装置では、吸着部材から配管へ所定量以上の流体が吸引される際に、吸着部材から配管へ吸引される流体により弁部材が弾性部材の弾性力に抗して移動されることで、弁部材が吸着部材及び配管の少なくとも一方を閉鎖する。ここで、弁部材の開閉機構が弾性部材により弁部材に弾性力を付与可能としたのみの極めて簡単な構成であるため、吸着装置を極めて簡単な構成にすることができる。
図2には、本発明の吸着装置が適用されて構成された実施の形態に係る印刷版自動露光装置10が側面図にて示されている。
本実施の形態に係る印刷版自動露光装置10は、吸着対象を構成するフォトポリプレートやサーマルプレート等の印刷版12(図3参照)における支持体12A上の画像記録面12B(例えば乳剤面)に画像を露光(記録)するものである。
印刷版自動露光装置10の後側部位には、枚葉搬送部14が設けられている。枚葉搬送部14には、カセット16が設けられており、カセット16は、上面が開放された直方体箱状とされて装置設置面に対し平行に配置されると共に、上部における角部にさばき板18が設けられている。なお、本実施の形態では、カセット16を一段のみ設けた構成としたが、カセット16を複数段積み重ねて引き出し式に設けた構成としてもよい。
図3に示す如く、カセット16には、複数の印刷版12が収容されており、複数の印刷版12は、それぞれの画像記録面12Bが下向きとされた状態で積み重ねられている。各印刷版12の直上には、吸着対象を構成する薄膜シート状の合紙20が配設されており、これにより、合紙20と印刷版12とが交互に積層されている。合紙20は印刷版12と同一サイズとされており、合紙20によってその上層の印刷版12の画像記録面12Bが保護されている。
カセット16の上方には、一対のレール(図示省略)が設けられており、一対のレールは、カセット16の左右方向両側上方において、前後方向に平行に配置されている。一対のレールにはプレート(図示省略)が架け渡されており、プレートはカセット16の後端部上方において左右方向に平行に配置されている。プレートは、一対のレールに沿って前後方向へ略水平移動可能とされると共に、基点22を中心に回動可能とされている。
プレートには、吸着部材としての吸着パッド24(真空吸着パッド)が複数取り付けられており、複数の吸着パッド24はカセット16の左右方向に沿って所定のピッチ間隔で配置されている。複数の吸着パッド24は基点22に吊り下げ支持されており、複数の吸着パッド24は基点22の真下に配置されている。ここで、複数の吸着パッド24は、プレートが前後方向へ移動されることで前後方向へ移動可能とされると共に、プレートが回動されることで回動可能とされている。
図1に示す如く、吸着パッド24の下部には、円錐台筒状の吸着スカート26が設けられており、吸着スカート26は弾性を有している。ここで、複数の吸着パッド24(複数の吸着スカート26)は、下端においてカセット16内の最上層の合紙20に接触する。また、カセット16内の印刷版12及び合紙20のサイズが小さい際には、一部の吸着パッド24は当該最上層の合紙20に接触しない。
吸着スカート26の上部には略円筒状の通気筒28の下部が固定されており、通気筒28は吸着スカート26に連通されている。通気筒28は下側部位が上側部位に比し径が大きくされており、通気筒28の上側部位と下側部位との間の部位は、拡径部位とされて下方へ向かうに従い徐々に拡径されている。
通気筒28の上側部位内には、上下方向に沿って略円筒状の固定筒30が固定されており、固定筒30の上面は閉鎖されると共に、固定筒30側面の一部は上下方向全体に亘って開放されている。固定筒30内には弾性部材としてのコイルスプリング32が設けられており、コイルスプリング32の上端は固定筒30の上面に固定されている。
通気筒28内には、弁部材34が設けられている。弁部材34は円柱状の案内柱86を有しており、案内柱86は、上部が固定筒30内に配置されて、上端がコイルスプリング32の下端に固定されている。これにより、固定筒30がコイルスプリング32を介して弁部材34を支持すると共に、コイルスプリング32が弁部材34に下方への付勢力(弾性力)を付与可能とされている。案内柱36の下端には円盤状の弁本体38が一体に設けられており、弁本体38は通気筒28の拡径部位の下方に配置されて、通気筒28(吸着パッド24)を開放している。
通気筒28の上部には配管40の一端が固定されており、配管40は吸着パッド24(通気筒28及び吸着スカート26)に連通されている。各吸着パッド24に連通された各配管40の他端は、例えば真空ポンプ等の吸引機構(図示省略)に接続されており、吸引機構が駆動されることで、各吸着パッド24から各配管40へ空気(流体)が吸引される。これにより、各吸着パッド24の吸着力がカセット16内における最上層の合紙20のみならずその下層(直下)の印刷版12にも伝えられ、各吸着パッド24に当該合紙20及び印刷版12が対になって吸着される。
また、上述の如くカセット16内の印刷版12及び合紙20のサイズが小さくて一部の吸着パッド24が最上層の合紙20に接触しない場合には、吸引機構が駆動された際に当該吸着パッド24から配管40へ所定量以上の空気が吸引される。このため、当該吸着パッド24において前記吸引される空気により案内柱36が固定筒30に案内されつつ弁部材34がコイルスプリング32の付勢力に抗して上方へ移動されることで、弁本体38が通気筒28の拡径部位(吸着パッド24)を即座に閉鎖する。これにより、当該吸着パッド24からの空気の漏れ(リーク)が防止されて、各配管40内(吸着系全体)の真空到達度(圧力低下度または負圧)が上げられる。したがって、最上層の合紙20に接触する吸着パッド24に、当該合紙20及びその下層の印刷版12を吸着する(持ち上げる)のに必要な吸着力(吸着圧力)が発生されて、この吸着パッド24に当該合紙20及び印刷版12が吸着される。
図2には図示しないが、上述の如く吸着パッド24に最上層の合紙20及びその下層の印刷版12が吸着された際には、少なくとも当該合紙20及び印刷版12が上記カセット16のさばき板18を通過するまで、複数の吸着パッド24が上方へ上昇されて当該合紙20及び印刷板12が持ち上げられる(ピックアップされる)ことで、当該合紙20及び印刷版12よりも下層の合紙20及び印刷版12が静電気に拘らずさばかれて、合紙20及び印刷版12がカセット16から一対ずつ取り出される(枚葉される)。
その後、プレートが基点22を中心に図2の反時計回り方向へ回動されつつ一対のレールに沿って前方へ移動されることで、吸着パッド24の下端(合紙20及び印刷版12の吸着点)が所謂サイクロイド曲線を描きながら移動されて、合紙20及び印刷版12が搬送される。吸着パッド24の回動は、プレートが180°回動した際に停止され、これにより、合紙20及び印刷版12の上部では、下側が合紙20かつ上側が印刷版12となる。
枚葉搬送部14の前方(吸着パッド24の移動停止位置の前方)には、一対の搬送ローラ42が設けられている。一対の搬送ローラ42は上下方向において互いに対向しており、吸着パッド24の移動によって搬送された合紙20及び印刷版12は、一対の搬送ローラ42間へ受け渡されると共に吸引機構の駆動が停止されて吸着パッド24への吸着を解除されることで、一対の搬送ローラ42の駆動力(回転力)によって略前方へ搬送される。
下側の搬送ローラ42の前方近傍には、巻掛ローラ56が設けられている。巻掛ローラ56の前方には一対の案内ローラ46が設けられており、前側の案内ローラ46は、後側の案内ローラ46より下方に配置される(合紙20及び印刷版12の搬送面より下側に退避される)と共に、後側の案内ローラ46と前後方向において互いに対向する位置に移動可能とされている。一対の案内ローラ46の下方には一対の排出ローラ48が設けられており、一対の排出ローラ48は前後方向において互いに対向している。後側の案内ローラ46と後側の排出ローラ48との間には一対の小ローラ50が設けられており、一対の小ローラ50は互いに離間している。
巻掛ローラ56、後側の案内ローラ46、後側の排出ローラ48及び一対の小ローラ50には無端帯状のベルト54が巻き掛けられており、ベルト54は全体として略L字状のループを形成して、図2の矢印Aの方向へ駆動される。これにより、合紙20及び印刷版12がベルト54によって略前方へ搬送される。
前側の案内ローラ46(逆転ローラ)及び前側の排出ローラ48には、無端帯状のベルト52が巻き掛けられており、ベルト52は図2の矢印Fの方向へ駆動される。
合紙20及び印刷版12の後端が前側の案内ローラ46上を通過する直前には、前側の案内ローラ46が後側の案内ローラ46と前後方向において互いに対向する位置に移動されることで、合紙20がベルト52との摩擦力により一対の案内ローラ46間に引き込まれる。これにより、合紙20のみが、図2の鎖線矢印Bに沿って、ベルト52及びベルト54と共に搬送されて、一対の排出ローラ48へ送られることで、一対の排出ローラ48下方の廃棄ボックス(図示省略)へ廃棄される。また、合紙20が一対の案内ローラ46間に引き込まれた際には、前側の案内ローラ46が、後側の案内ローラ46より下方に移動(退避)される。
一方、合紙20が剥離された印刷版12は、引き続きベルト54によって略前方(図2の矢印Cの方向)へ搬送される。
前側の案内ローラ46の前方には、搬送ガイドユニット70が設けられており、搬送ガイドユニット70は、平板状の給版ガイド72及び排版ガイド74を有している。給版ガイド72と排版ガイド74とは互いの相対位置関係が横V字型とされており、搬送ガイドユニット70は後端部を中心として所定角度回動する構造とされている。ここで、ベルト54によって略前方へ搬送される印刷版12は、給版ガイド72上に搬送される。
搬送ガイドユニット70の前方には、上側においてパンチ部76が設けられている。ここで、搬送ガイドユニット70が回動されて給版ガイド72がパンチ部76に対応(対向)されることで、給版ガイド72上の印刷版12の前端部がパンチ部76内に搬送されて、パンチ部76によって印刷版12の前端部に例えば円孔と長孔等の所定数のパンチ孔(図示省略)が穿孔される。パンチ部76での処理が終了すると、印刷版12が給版ガイド72上へ戻される。
搬送ガイドユニット70の前方には、下側において露光部78が設けられている。露光部78は円柱状の回転ドラム80を備えており、回転ドラム80は図2の矢印D及び矢印Eの方向へ回転可能とされている。ここで、パンチ部76から給版ガイド72上へ印刷版12が戻されると、搬送ガイドユニット70が回動されて給版ガイド72が露光部78に対応される(回転ドラム80の接線方向に対向される)ことで、回転ドラム80の周面上に印刷板12の前端が搬送されて、印刷版12が位置決めされる。
回転ドラム80の周面には、印刷版12の前端が搬送される位置において、板状の前端チャック82が設けられている。前端チャック82は、回転ドラム80に回転自在に支持されると共に、前端チャック82の前側には回転ドラム80の周面から離間される方向へ弾性力が付与されている。
前端チャック82の上方には装着ユニット84が設けられており、装着ユニット84には伸縮ロッド84Aが設けられている。ここで、装着ユニット84の伸縮ロッド84Aが伸長されて前端チャック82の前側が押圧されることで、前端チャック82の後端が上記弾性力に抗して回転ドラム80の周面から離間している。これにより、上述の如く給版ガイド72から回転ドラム80の周面上に搬送される印刷版12の前端が前端チャック82の後端と回転ドラム80の周面との間に挿入され、この状態で上記印刷版12の位置決めが行われる。
また、上記印刷版12の位置決めが終了した後には、装着ユニット84の伸縮ロッド84Aが引き戻されて前端チャック82前側の押圧が解除されることで、前端チャック82の後端が上記弾性力により印刷版12の前端を回転ドラム80の周面に押し付けて、回転ドラム80の周面に印刷版12の前端が固定される。さらに、回転ドラム80の周面に印刷版12の前端が固定されると、回転ドラム80が図2の矢印Dの方向へ回転されて、印刷版12が回転ドラム80の周面に巻き付けられる。
回転ドラム80の周面近傍には、装着ユニット84よりも図2の矢印Dの方向側において、円柱状のスクイズローラ86が配設されている。スクイズローラ86は、回転ドラム80側へ移動されることで、回転ドラム80に巻き付けられる印刷版12を回転ドラム80へ向けて押圧しつつ回転され、印刷版12を回転ドラム80の周面に密着させる。
回転ドラム80の外周近傍には、装着ユニット84よりも図2の矢印Eの方向側において、後端チャック着脱ユニット88が配設されている。後端チャック着脱ユニット88には後端チャック90が保持されており、回転ドラム80に巻き付けた印刷版12の後端が後端チャック着脱ユニット88に対向すると、後端チャック着脱ユニット88が後端チャック90を回転ドラム80側へ移動させて回転ドラム80の所定の位置に装着すると同時に、後端チャック着脱ユニット88から後端チャック90が離脱される。これにより、後端チャック90が印刷版12の後端を押し付けて、回転ドラム80の外周に印刷版12の後端が固定される。
このように、前端チャック82及び後端チャック90によって印刷版12の前端及び後端が回転ドラム80に固定されると、後端チャック着脱ユニット88及びスクイズローラ86が回転ドラム80から離間された後に、回転ドラム80が所定の回転速度で周方向へ高速回転される。
回転ドラム80周面の後側近傍には、記録ヘッド92が配設されており、記録ヘッド92は、高速回転される回転ドラム80に向け、この回転ドラム80の回転に同期させて、読み込まれた画像データに基づいて変調した光ビームを照射し、これにより、印刷版12が画像データに基づいて露光される。この露光処理は、回転ドラム80を周方向へ高速で回転させながら(主走査)、記録ヘッド92を回転ドラム80の軸方向へ移動させる(副走査)、所謂走査露光である。
印刷版12への走査露光が終了すると、後端チャック90が後端チャック着脱ユニット88に対向する位置で回転ドラム80が一時停止されて後端チャック着脱ユニット88が回転ドラム80側へ移動され、後端チャック着脱ユニット88によって回転ドラム80から後端チャック90が取り外されると同時に後端チャック着脱ユニット88に後端チャック90が保持されて、後端チャック90による印刷版12後端の固定が解除される。その後、後端チャック着脱ユニット88によって後端チャック90が回転ドラム80から離間される。
さらに、搬送ガイドユニット70が回動されて排版ガイド74が露光部78に対応された後(回転ドラム80の接線方向に対向された後)、回転ドラム80が図2の矢印Eの方向へ回転されることで、印刷版12が後端側から後方へ搬送されて排版ガイド74へ排出される。この際、装着ユニット84の伸縮ロッド84Aが伸長されて前端チャック82の前側が押圧されることで、前端チャック82の後端による印刷版12前端の固定が解除される。
また、印刷版12が排版ガイド74に送られると、搬送ガイドユニット70が回動されて、排版ガイド74から印刷版12が排出され、これにより、印刷板12が次工程の現像装置(図示省略)へ搬送される構成である。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成の印刷版自動露光装置10では、枚葉搬送部14のカセット16内に合紙20と印刷版12とが交互に積層されており、最上層の合紙20に複数の吸着パッド24下端が接触された状態で吸引機構が駆動されると、各吸着パッド24から各配管40へ空気が吸引されて、各吸着パッド24に最上層の合紙20及びその下層の印刷版12が吸着される。さらに、各吸着パッド24が上方へ上昇されて当該合紙20及び印刷版12が持ち上げられることで、カセット16のさばき板18によって当該合紙20及び印刷版12よりも下層の合紙20及び印刷版12がさばかれて、合紙20及び印刷版12がカセット16から一対ずつ取り出される。
その後、各吸着パッド24が取り付けられたプレートが基点22を中心に図2の反時計回り方向へ回動されつつ前方へ移動されることで、各吸着パッド24の下端がサイクロイド曲線を描きながら移動されて、各吸着パッド24に吸着された合紙20及び印刷版12が搬送される。プレートが180°回動された際には、各吸着パッド24の回動が停止されて、合紙20及び印刷版12が、一対の搬送ローラ42間へ受け渡されると共に各吸着パッド24への吸着を解除されることで、一対の搬送ローラ42更にはベルト54によって略前方へ搬送される。
ベルト54によって印刷版12と共に略前方へ搬送される合紙20は、ベルト52との摩擦力により一対の案内ローラ46間に引き込まれる。これにより、合紙20のみが、ベルト52及びベルト54と共に搬送されて、一対の排出ローラ48へ送られることで、廃棄ボックスへ廃棄される。
一方、合紙20が剥離された印刷版12は、ベルト54によって略前方へ搬送される。
ベルト54によって略前方へ搬送される印刷版12は、搬送ガイドユニット70の給版ガイド72に搬送され、搬送ガイドユニット70が回動されて給版ガイド72がパンチ部76に対応されることで、印刷版12の前端部がパンチ部76内に搬送される。パンチ部76内に搬送された印刷版12は、前端部にパンチ部76により所定数のパンチ孔が穿孔された後、給版ガイド72上に戻される。
さらに、搬送ガイドユニット70が回動されて給版ガイド72が露光部78の回転ドラム80に対応されることで、印刷版12が回転ドラム80へ搬送されて、位置決めされる。位置決めされた印刷版12は、前端と後端とがそれぞれ前端チャック82と後端チャック90とによって回転ドラム80の周面に固定されると共にスクイズローラ86によって回転ドラム80の周面に密着されつつ、回転ドラム80の周面に巻き付けられる。回転ドラム80の周面に印刷版12が巻き付けられると、回転ドラム80が高速回転された状態で、記録ヘッド92から光ビームが印刷版12へ照射されることで、露光処理が行われる。
露光処理が終了すると、搬送ガイドユニット70が回動されて排版ガイド74が回転ドラム80へ対応されると共に、前端チャック82及び後端チャック90による印刷版12の回転ドラム80周面への固定が解除されつつ、印刷版12が回転ドラム80から排版ガイド74へ排出される。その後、搬送ガイドユニット70が回動されて排版ガイド74から印刷版12が排出されることで、印刷版12が次工程の現像装置へ搬送される。
ところで、枚葉搬送部14では、吸着パッド24に弁部材34が吸着パッド24を開放して設けられており、吸着パッド24から配管40へ所定量以上の空気が吸引される際には、この吸引される空気により弁部材34がコイルスプリング32の付勢力に抗して上方へ移動されることで、弁部材34が吸着パッド24(通気筒28の拡径部位)を自動的に閉鎖する。このため、カセット16内の合紙20及び印刷版12のサイズが小さくて、一部の吸着パッド24が合紙20及び印刷版12を吸着する必要がない際(一部の吸着パッド24が最上層の合紙20に接触しない際)には、この吸着パッド24から配管40へ所定量以上の空気が吸引される。これにより、この吸着パッド24に設けられた弁部材34がこの吸着パッド24を閉鎖して、この吸着パッド24から空気の漏れが発生することが防止される。このため、合紙20及び印刷版12を吸着すべき吸着パッド24(最上層の合紙20に接触する吸着パッド24)が合紙20及び印刷版12を吸着できる。
ここで、コイルスプリング32により弁部材34に付勢力を付与可能とするのみで、上述の如く吸着パッド24から配管40へ吸引される空気によりコイルスプリング32の付勢力に抗して弁部材34が移動されることで弁部材34が吸着パッド24を閉鎖する。このため、弁部材34の開閉機構を極めて簡単な構成にして、枚葉搬送部14を極めて簡単な構成にすることができる。
さらに、吸着パッド24から配管40へ吸引される空気により弁部材34が吸着パッド24を閉鎖するため、合紙20及び印刷版12の性質(材質)とは無関係に弁部材34が閉鎖される。このため、合紙20及び印刷版12の性質に拘らず、合紙20及び印刷版12を吸着すべき吸着パッド24が合紙20及び印刷版12を確実に吸着できる。
また、合紙20及び印刷版12を吸着すべき吸着パッド24に合紙20及び印刷版12が吸着されて合紙20及び印刷版12が搬送される際に、何らかの原因で当該吸着パッド24から合紙20及び印刷版12が外れた場合でも、この吸着パッド24から配管40へ所定量以上の気体が吸引されて、この吸着パッド24に設けられた弁部材34がこの吸着パッド24を即座に閉鎖できる。このため、この吸着パッド24から空気の漏れが発生することを防止して、合紙20及び印刷版12を吸着すべき他の吸着パッド24により合紙20及び印刷版12を吸着することができる。これにより、合紙20及び印刷版12が全ての吸着パッド24から外れて合紙20及び印刷版12を搬送できなくなることを防止できる。
なお、本実施の形態では、弁部材34を吸着パッド24(吸着部材)に設けた構成としたが、弁部材を配管に設けた構成としてもよい。
さらに、本実施の形態では、吸着パッド24が合紙20及び印刷版12を同時に吸着する構成としたが、吸着パッドが合紙及び印刷版の何れか一方を吸着する構成としてもよい構成としてもよい。
10 印刷板自動露光装置
12 印刷版(吸着対象)
20 合紙(吸着対象)
24 吸着パッド(吸着部材)
32 コイルスプリング(弾性部材)
34 弁部材
40 配管
12 印刷版(吸着対象)
20 合紙(吸着対象)
24 吸着パッド(吸着部材)
32 コイルスプリング(弾性部材)
34 弁部材
40 配管
Claims (2)
- 配管に連通され、前記配管へ流体が吸引されることで吸着対象を吸着する吸着部材と、
前記配管及び吸着部材の少なくとも一方を開放して設けられ、前記吸着部材から前記配管へ所定量以上の流体が吸引される際には、前記吸引される流体により前記配管及び吸着部材の少なくとも一方を閉鎖する弁部材と、
を備えた吸着装置。 - 前記弁部材に設けられて前記弁部材に弾性力を付与可能とされ、前記吸着部材から前記配管へ所定量以上の流体が吸引される際には、前記弁部材が前記弾性力に抗して移動されることで前記弁部材が前記配管及び吸着部材の少なくとも一方を閉鎖する弾性部材を備えた、ことを特徴とする請求項1記載の吸着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003379525A JP2005138254A (ja) | 2003-11-10 | 2003-11-10 | 吸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003379525A JP2005138254A (ja) | 2003-11-10 | 2003-11-10 | 吸着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005138254A true JP2005138254A (ja) | 2005-06-02 |
Family
ID=34689562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003379525A Pending JP2005138254A (ja) | 2003-11-10 | 2003-11-10 | 吸着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005138254A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105619431A (zh) * | 2016-03-24 | 2016-06-01 | 桂林航天工业学院 | 一种自动负压吸附式机械手 |
KR101777847B1 (ko) | 2015-12-29 | 2017-09-12 | 원동협 | 진공 흡착 장치 |
CN113213153A (zh) * | 2021-05-06 | 2021-08-06 | 扬州快乐机械有限公司 | 一种吸盘装置与一种人造板生产设备 |
CN117104881A (zh) * | 2023-10-25 | 2023-11-24 | 江苏汉印机电科技股份有限公司 | 一种芯片模组封装喷印用上料机械手 |
-
2003
- 2003-11-10 JP JP2003379525A patent/JP2005138254A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113213153B (zh) * | 2021-05-06 | 2022-12-27 | 扬州快乐机械有限公司 | 一种吸盘装置与一种人造板生产设备 |
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