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JP2005128300A - 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造方法、プリント配線板、ディスプレイ板の製造方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造方法、プリント配線板、ディスプレイ板の製造方法 Download PDF

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JP2005128300A JP2003364572A JP2003364572A JP2005128300A JP 2005128300 A JP2005128300 A JP 2005128300A JP 2003364572 A JP2003364572 A JP 2003364572A JP 2003364572 A JP2003364572 A JP 2003364572A JP 2005128300 A JP2005128300 A JP 2005128300A
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photosensitive resin
meth
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weight
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Yoshiki Ajioka
芳樹 味岡
Katsutoshi Itagaki
勝俊 板垣
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Resonac Corp
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】 追従性及び保存安定性に優れる感光性樹脂組成物、感光性エレメント及びレジストパターンの製造方法、プリント配線板、ディスプレイ板の製造方法を提供する。
【解決手段】 20〜130℃の範囲に融点を有する可塑剤を含有する感光性樹脂組成物。ラミネート温度より低い融点を有する可塑剤を含有する感光性樹脂組成物。感光性樹脂組成物が、(A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤及び前記(D)可塑剤を含有する感光性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造方法、プリント配線板、ディスプレイ板の製造方法に関する。
従来、プリント配線板の製造分野において、エッチング、めっき等に用いられるレジスト材料として、感光性樹脂組成物及びそれに支持体と保護フィルムを用いて得られる感光性エレメントが広く用いられている。プリント配線板は、感光性エレメントを銅基板上にラミネートして、パターン露光した後、未露光部を現像液で除去し、エッチング又はめっき処理を施して、パターンを形成させた後、レジスト材料の硬化部分を基板上から剥離除去する方法によって製造されている。一方、ディスプレイ板はリブ材を塗布した基材に感光性エレメントをラミネートして、パターン露光した後、未露光部を現像液で除去し、サンドブラスト処理を施して、パターンを形成させた後、レジスト材料の硬化部分を基板上から剥離除去する方法によって製造されている。
この未露光部の除去を行う現像液としては、炭酸水素ナトリウム溶液等を使用するアルカリ現像型が主流になっており、現像液は、通常、ある程度、感光性樹脂組成物層を溶解する能力があれば使用可能であり、現像時には現像液中に感光性樹脂組成物が溶解又は分散させられる。
近年、プリント配線板及びディスプレイ板は高歩留まりでの生産の要求が高まっており、基板表面への追従性(ラミネートすべき対象の基材の表面凹凸の傷の中にも感光性樹脂組成物層が十分埋め込まれる性質)に優れる感光性エレメント及び積層方法が研究されている。感光性エレメントとしては特開平8−95241号公報、特開平9−244230号公報、特開2000−10278号公報、特開2000−181061号公報で感光性エレメントの感光性樹脂組成物を柔らかくする方法が試みられていが、バインダーポリマーや光重合性化合物に特定の材料が用いられており、用途によっては求められる特性を十分に引き出せず、汎用性に欠ける。一方、積層法の研究としては特開昭52−154363号公報では樹脂を、特開昭57−21890号公報、特開昭57−21891号公報では水を用い、特開昭51−63702号公報、特開昭53−31670号公報では真空ラミネーターを用いる方法が示されているが、装置が高価であり汎用性に欠ける。
特開平8−95241号公報 特開平9−244230号公報 特開2000−10278号公報 特開2000−181061号公報 特開昭52−154363号公報 特開昭57−21890号公報 特開昭57−21891号公報 特開昭51−63702号公報 特開昭53−31670号公報
本発明は、従来の感光性樹脂組成物の特性を維持したまま、基板表面への追従性に優れ、しかも、保存安定性に優れた感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造方法、プリント配線板、ディスプレイ板の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、20〜130℃の範囲に融点を有する可塑剤を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物に関する。
請求項2に記載の発明は、ラミネート温度より低い融点を有する可塑剤を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物に関する。
請求項3に記載の発明は、感光性樹脂組成物が、(A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤及び(D)可塑剤を含有してなる請求項1または請求項2に記載の感光性樹脂組成物に関する。
請求項4に記載の発明は、請求項3の(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の配合量が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対し、(A)成分が30〜80重量部、(B)成分が20〜60重量部、(C)成分が0.1〜20重量部及び(D)成分が0.1〜40重量部を配合してなる請求項3に記載の感光性樹脂組成物に関する。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の層を支持体上に塗布及び乾燥してなる感光性エレメントに関する。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の層を支持体上に塗布及び乾燥し、さらに支持体と反対側の感光性樹脂組成物の層に接するように保護フィルムを積層してなる感光性エレメントに関する。
請求項7に記載の発明は、請求項5または請求項6に記載の感光性エレメントを、保護フィルムがある場合、それを剥がし、回路形成用基板上又はディスプレイ形成用基板上に感光性樹脂組成物の層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造方法に関する。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のレジストパターンの製造方法により、レジストパターンの形成された回路形成用基板を、エッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造方法に関する。
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載のレジストパターンの製造方法により、レジストパターンの形成されたディスプレイ形成用基板をサンドブラストにより処理する工程を含むディスプレイ板の製造方法に関する。
本発明の感光性樹脂組成物は、20〜130℃の範囲に融点を有する可塑剤を含有することにより、または、ラミネート温度より低い融点を有する可塑剤を含有することにより、感光性樹脂組成物の特性を維持したまま、基板表面への追従性や保存安定性に優れた感光性樹脂組成物となる。この感光性樹脂組成物を用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造方法、プリント配線板、ディスプレイ板の製造方法は、基板表面への追従性や保存安定性に優れ、これを用いることにより、プリント配線板やディスプレイ板を高歩留まりで製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤及び(D)可塑剤を含有することが好ましく、(D)可塑剤は、20〜130℃の範囲に融点を有する必要がある。また、(D)可塑剤は、ラミネート温度より低い融点を有する必要がある。
本発明で用いる(D)可塑剤は、該可塑剤を含有させるか否かで実質的に感光特性(光感度、密着性及び解像度)に変化を与えない物質である。ここで、感度とは、高圧水銀灯ランプを有する露光機(株式会社オーク製)HMW−201Bを用いて、ネガとしてストーファー21段ステップタブレットを試験片の上に置いて露光した際に、ステップ7.0段が、30℃/1重量%炭酸ナトリウム水溶液/60秒間スプレー現像で除去されない露光量(mJ/cm)である。
密着性及び解像度とは、上記感度の露光量で露光した際の値のものであり、密着性評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が10/400〜50/400(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールと解像度評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が10/10〜50/50(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを使用することが便宜上好ましい。そして、実質的に感光特性が変化しないとは、感度の場合は、可塑剤有無での変化量が、±20%であること、密着性の場合は、可塑剤有無での変化量が、±20%であること、解像度の場合は、可塑剤有無での変化量が、±20%であることである。
本発明で用いる可塑剤は、融点が20〜130℃であり、40〜120℃が好ましく、50〜100℃がさらに好ましい。この温度はラミネート時に感光性エレメントにかかる温度と等しいか、または、それ以下であり、ラミネート時に加えられた温度により可塑剤が融解し、凹凸に対する追従性を一段と向上させる。また、上記の範囲であると可塑剤のもつ融点以下の温度で保存安定性に有効であり、感光性エレメントの端部から樹脂が染み出すエッジフュージョンを防止できる。
上記(D)可塑剤として、例えば一般式(II)
Figure 2005128300
(式中、RからRは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す)で表される化合物、これらの化合物のアルキル基に水酸基、エポキシ基、ハロゲン基等が置換した化合物などが挙げられる。
上記一般式(II)中のRからRで示される炭素数1〜3のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。この他に、フタル酸系、リン酸系、脂肪酸系、エポキシ系、パラフィン系、分子量が1000程度のオリゴマーなどが挙げられる。
以下で述べる本発明における(メタ)アクリル酸とはアクリル酸及びそれに対応するメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとはアクリレート及びそれに対応するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基とはアクリロイル基及びそれに対応するメタクリロイル基を意味する。
本発明の感光性樹脂組成物で用いる(A)バインダーポリマーとしては、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。
(A)バインダーポリマーの重合性単量体として、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のα−位若しくは芳香族環において置換されている重合可能なスチレン誘導体、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などが挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、一般式(I)
Figure 2005128300
(式中、Rは、水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数1〜3のアルキル基を示す)で表される化合物、これらの化合物のアルキル基に水酸基、エポキシ基、ハロゲン基等が置換した化合物などが挙げられる。
上記一般式(I)中のRで示される炭素数1〜3のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられる。上記一般式(I)で表される単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸プロピルエステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明における(A)成分であるバインダーポリマーは、アルカリ現像性の見地から、カルボキシル基を含有させることが好ましく、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。また、本発明における(A)成分であるバインダーポリマーは、可とう性の見地からスチレン又はスチレン誘導体を重合性単量体として含有させることが好ましい。
これらのバインダーポリマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。ここで、2種類以上のバインダーポリマーを組み合わせた場合の分散度としては、(A)成分全体(ポリマ混合物)の分散度とする。2種類以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーとしては、例えば、異なる共重合成分からなる2種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以上のバインダーポリマーなどが挙げられる。この場合の分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が1.0〜3.0であることが好ましく、1.5〜2.5であることがより好ましい。分散度が3.0を超えると接着性及び解像度が低下する傾向がある。但し、本発明における重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定し、標準ポリスチレン換算した値を使用したものである。
上記(A)バインダーポリマーの重量平均分子量は、20,000〜300,000であることが好ましく、40,000〜150,000であることがより好ましい。重量平均分子量が、20,000未満では耐現像液性が低下する傾向があり、300,000を超えると現像時間が長くなる傾向がある。
(A)バインダーポリマーとしては、上記の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造した重合体以外に、分散度が1.0〜3.0であると好ましい、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。アルカリ現像性の見地からは、アクリル系樹脂が好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記(A)バインダーポリマーの酸価は、100〜500mgKOH/gであることが好ましく、100〜300mgKOH/gであることがより好ましい。この酸価が100mgKOH/g未満では現像時間が遅くなる傾向があり、500mgKOH/gを超えると光硬化したレジストの耐現像液性が低下する傾向がある。
前記(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物としては、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、グリシジル基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を反応させで得られる化合物、ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー、ノニルフェニルジオキシレン(メタ)アクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、EO変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられるが、分子内に1つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物を併用することが好ましい。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられ、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−500(新中村化学工業株式会社製、製品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−1300(新中村化学工業株式会社製、製品名)として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜14であり、プロピレン基の数が2〜14であるポリエチレンポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
上記グリシジル基含有化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル等が拳げられる。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、EOはエチレンオキサイドを示し、EO変性された化合物はエチレンオキサイド基のブロック構造を有する。また、POはプロピレンオキサイドを示し、PO変性された化合物はプロピレンオキサイド基のブロック構造を有する。EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業株式会社製、製品名UA−11等が挙げられる。また、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業株式会社製、製品名UA−13等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル等が挙げられる。
本発明における(C)成分の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナンタラキノン、2−メチル1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。また、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対称な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。また、密着性及び感度の見地からは、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体がより好ましい。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記(A)バインダーポリマーの配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、30〜80重量部とすることが好ましく、45〜70重量部とすることがより好ましい。この配合量が30重量部未満では光硬化物が脆くなり易く、感光性エレメントとして用いた場合に、塗膜性が劣る傾向があり、80重量部を超えると光感度が不充分となる傾向がある。
前記(B)光重合性化合物の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、20〜60重量部とすることが好ましく、30〜55重量部とすることがより好ましい。この配合量が20重量部未満では光感度が不充分となる傾向があり、60重量部を超えると光硬化物が脆くなる傾向がある。
前記(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.2〜5重量部であることがより好ましい。この配合量が0.1重量部未満では光感度が不充分となる傾向があり、20重量部を超えると露光の際に組成物の表面での吸収が増大して内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
前記(D)可塑剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.1〜40重量部であることが好ましく、0.2〜30重量部であることがより好ましい。この配合量が0.1重量部未満では可塑化効果が不充分となる傾向があり、40重量部を超えると光硬化物が脆くなる傾向がある。
また、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などを(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して各々0.005〜20重量部程度含有することができる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して固形分30〜60重量%程度の溶液として塗布することができる。
この感光性樹脂組成物溶液は、特に制限はないが、金属面、例えば、銅、銅系合金、ニッケル、クロム、鉄、ステンレス等の鉄系合金、好ましくは銅、銅系合金、鉄系合金の表面上に、液状レジストとして塗布して乾燥後、必要に応じて保護フィルムを被覆して用いるか、感光性エレメントの形態で用いられることが好ましい。
また、感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜100μmであることが好ましく、1〜50μmであることがより好ましい。この厚みが1μm未満では工業的に塗工困難な傾向がある。
前記感光性樹脂組成物の層は、波長365nmの紫外線に対する透過率が、5〜75%であることが好ましく、7〜60%であることがより好ましく、10〜40%であることが特に好ましい。この透過率が5%未満では密着性が劣る傾向があり、75%を超えると解像度が劣る傾向がある。上記透過率は、UV分光計により測定することができ、上記UV分光計としては、株式会社日立製作所製228A型Wビーム分光光度計等が挙げられる。
上記感光性樹脂組成物溶液を支持体上に塗布及び乾燥して感光性樹脂組成物の層を支持体上に形成し、必要に応じて保護フィルムを被覆して感光性エレメントとする。
上記感光性エレメントとして使用する場合の支持体は、厚みが5〜25μmであることが好ましく、8〜20μmであることがより好ましく、10〜16μmであることが特に好ましい。この厚みが5μm未満では現像前の支持体はく離の際に破ける傾向があり、25μmを超えると解像度が低下する傾向がある。支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムなどが挙げられる。
前記感光性エレメントとして使用する場合の保護フィルムは、厚みが5〜30μmであることが好ましく、10〜28μmであることがより好ましく、15〜25μmであることが特に好ましい。この厚みが5μm未満ではラミネートの際、保護フィルムが破れる傾向があり、30μmを超えると廉価性に劣る傾向がある。
また、これら支持体及び保護フィルムは、後に感光性樹脂組成物層から除去可能でなくてはならないため、除去が不可能となるような表面処理が施されたものであってはならないが、特に制限はなく必要に応じて処理を行ってもよい。更にこれらの支持体、保護フィルムは必要に応じて帯電防止処理が施されていてもよい。
このようにして得られる支持体と感光性樹脂組成物層との2層からなる感光性エレメント及び支持体と感光性樹脂組成物層と保護フィルムとの3層からなる感光性エレメントは、例えば、そのまま又は感光性樹脂組成物層の他の面に保護フィルムをさらに積層してロール状に巻きとって貯蔵される。
上記感光性エレメントを用いてレジストパターンを製造するに際しては、前記の保護フィルムが存在している場合には、保護フィルムを除去後、感光性樹脂組成物層を加熱しながら回路形成用基板に圧着することにより積層する方法などが挙げられ、密着性及び追従性の見地から減圧下で積層することが好ましい。積層される表面は、通常金属面であるが、特に制限はない。感光性樹脂組成物層の加熱温度は70〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa程度(1〜10kgf/cm程度)とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。感光性樹脂組成物層を70〜130℃に加熱すれば、予め回路形成用基板を予熱処理することは必要ではないが、積層性をさらに向上させるために、回路形成用基板の予熱処理を行うこともできる。
このようにして積層が完了した感光性樹脂組成物層は、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線が画像状に照射される。この際、感光性樹脂組成物層上に存在する重合体フィルムが透明の場合には、そのまま、活性光線を照射してもよく、また、不透明の場合には、当然除去する必要がある。活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射するものが用いられる。また、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いられる。
次いで、露光後、感光性樹脂組成物層上に支持体が存在している場合には、支持体を除去した後、ウエット現像、ドライ現像等で未露光部を除去して現像し、レジストパターンを製造する。ウエット現像の場合は、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の感光性樹脂組成物に対応した現像液を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により現像する。現像液としては、アルカリ性水溶液等の安全かつ安定であり、操作性が良好なものが用いられる。上記アルカリ性水溶液の塩基としては、例えば、リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等の水酸化アルカリ、リチウム、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウムの炭酸塩又は重炭酸塩等の炭酸アルカリ、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピロリン酸塩などが用いられる。また、現像に用いるアルカリ性水溶液としては、0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%水酸化ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%四ホウ酸ナトリウムの希薄溶液等が好ましい。また、現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。上記水系現像液としては、水又はアルカリ水溶液と一種以上の有機溶剤とからなる。ここでアルカリ物質としては、前記物質以外に、例えば、ホウ砂やメタケイ酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、エタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1、3−プロパンジオール、1、3−ジアミノプロパノール−2、モルホリン等が挙げられる。現像液のpHは、レジストの現像が充分にできる範囲でできるだけ小さくすることが好ましく、pH8〜12とすることが好ましく、pH9〜10とすることがより好ましい。上記有機溶剤としては、例えば、3−アセトンアルコール、アセトン、酢酸エチル、炭素数1〜4のアルコキシ基をもつアルコキシエタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。有機溶剤の濃度は、通常、2〜90重量%とすることが好ましく、その温度は、現像性にあわせて調整することができる。また、水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤等を少量混入することもできる。単独で用いる有機溶剤系現像液としては、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの有機溶剤は、引火防止のため、1〜20重量%の範囲で水を添加することが好ましい。また、必要に応じて2種以上の現像方法を併用してもよい。現像の方式には、ディップ方式、バトル方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等があり、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。
現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10mJ/cm程度の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化して用いてもよい。
現像後に行われる金属面のエッチングには塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液を用いることができるが、エッチファクターが良好な点から塩化第二鉄溶液を用いることが望ましい。
本発明の感光性エレメントを用いてプリント配線板を製造する場合、現像されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の表面を、エッチング、めっき等の公知方法で処理する。上記めっき法としては、例えば、硫酸銅めっき、ピロリン酸銅めっき等の銅めっき、ハイスローはんだめっき等のはんだめっき、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)めっき、スルファミン酸ニッケルめっき等のニッケルめっき、ハード金めっき、ソフト金めっき等の金めっきなどがある。次いで、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液ではく離することができる。この強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜10重量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10重量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。はく離方式としては、例えば、浸漬方式、スプレー方式等が挙げられ、浸漬方式及びスプレー方式を単独で使用してもよいし、併用してもよい。また、レジストパターンが形成されたプリント配線板は、多層プリント配線板でもよい。
上記のプリント配線板の製造方法と同様に、ディスプレイ板はリブ材を塗布した基材に感光性エレメントをラミネートして、パターン露光した後、未露光部を現像液で除去し、サンドブラスト処理を施して、パターンを形成させた後、レジスト材料の硬化部分を基板上から剥離除去する方法によって製造される。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1〜4)及び(比較例1〜4)
表2に示す可塑剤を用い、表1に示す材料を配合し、感光性樹脂組成物溶液を得た。次いで、得られた感光性樹脂組成物溶液を、16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名G2−16,帝人株式会社製)上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥した後、ポリエチレン製保護フィルム(商品名:NF−13,タマポリ株式会社製)で保護し感光性樹脂組成物積層体を得た。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は、40μmであった。
Figure 2005128300
(*1):2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、新中村化学工業株式会社製
(*2):γ-クロロ-β-ヒドロキシプロピル-β'-メタクリロイルオキシエチル-o-フタレート、日立化成工業株式会社製
Figure 2005128300
本発明の感光性エレメントについて以下の評価を行った。
(1)追従性
35μm銅箔を積層した銅張積層板にあらかじめ市販の感光性エレメントを用いラミネート、露光、現像、エッチング、はく離を行い幅100μm、深さ5〜20μmの線状の溝を作製した。この溝付基板に上記同様の方法にて感光性エレメントのポリエチレンフィルムをはがしながらラミネートした。この積層体にネガフィルムを使用し、得られるレジスト像(ライン幅/スペース幅=100μm/100μm)が基板の溝に対し垂直なるようにして露光し、次いで現像、エッチング、はく離処理を行った。基板のレジスト像(ライン状)の欠け・断線率が10%となる溝深さを測定し追従性とした。この値が大きいほど、深い溝にも感光層がよく埋め込まれていることになり、追従性が優れる。
(2)保存安定性(エッジフュージョン)
感光性エレメント200mをロール上に巻き、30℃で1ヶ月放置して感光性樹脂組成物のロール端面からの染み出しの有無を観察した。
上記の評価結果をまとめて表3に示した。
Figure 2005128300
実施例1〜4は、可塑剤を配合していない比較例1と同様の光感度、密着性、解像度を示し、表3から明らかなように、実施例1〜4は、追従性が良好であり、保存安定性も良好である。これに対し、可塑剤の添加のない比較例1は、追随性に劣る。また、本発明の可塑剤に相当しない可塑剤として配合した、グリコール類の比較例2、3は、追従性に劣り、ロール端面からの染み出しが見られ保存安定性に劣る。また、p-トルエンスルホン酸アミドを用いた比較例4も比較例2、3と同様に追従性、保存安定性に劣った。



Claims (9)

  1. 20〜130℃の範囲に融点を有する可塑剤を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. ラミネート温度より低い融点を有する可塑剤を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
  3. 感光性樹脂組成物が、(A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤及び(D)可塑剤を含有してなる請求項1または請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 請求項3の(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の配合量が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対し、(A)成分が30〜80重量部、(B)成分が20〜60重量部、(C)成分が0.1〜20重量部及び(D)成分が0.1〜40重量部を配合してなる請求項3に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の層を支持体上に塗布及び乾燥してなる感光性エレメント。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の層を支持体上に塗布及び乾燥し、さらに支持体と反対側の感光性樹脂組成物の層に接するように保護フィルムを積層してなる感光性エレメント。
  7. 請求項5または請求項6に記載の感光性エレメントを、保護フィルムがある場合、それを剥がし、回路形成用基板上又はディスプレイ形成用基板上に感光性樹脂組成物の層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造方法。
  8. 請求項7に記載のレジストパターンの製造方法により、レジストパターンの形成された回路形成用基板を、エッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  9. 請求項7に記載のレジストパターンの製造方法により、レジストパターンの形成されたディスプレイ形成用基板をサンドブラストにより処理する工程を含むディスプレイ板の製造方法。


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