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JP2005114585A - 時間補正機能付制御装置 - Google Patents

時間補正機能付制御装置 Download PDF

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JP2005114585A
JP2005114585A JP2003349949A JP2003349949A JP2005114585A JP 2005114585 A JP2005114585 A JP 2005114585A JP 2003349949 A JP2003349949 A JP 2003349949A JP 2003349949 A JP2003349949 A JP 2003349949A JP 2005114585 A JP2005114585 A JP 2005114585A
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time
control device
correction function
engine
time correction
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Application number
JP2003349949A
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Katsuya Koyama
克也 小山
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】 車両のライフタイムを算出でき、また、自動的に時刻を補正し、常に精度がある絶対時間を認識する手段を提供する。
【解決手段】 バッテリと、バッテリを電源とする基準となる時刻情報を含む標準電波を受信する手段と、時刻を計測する手段と、前記時刻を計測する手段を、前記基準となる時刻情報を含む標準電波を受信する手段からの情報に基づき補正する手段とを有することを特徴とし、電気的に書込み可能な不揮発性メモリと、車両生産時刻を記憶する手段と、現時刻と車両生産時刻との差を算出する手段を有することを特徴とする制御装置により実現される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、時間計測技術を有する制御装置に関するものである。
近年、エンジン電子制御装置に対して、エンジンが停止していた時間を計測する制御要求が生じている。すなわち、イグニッションスイッチがオフしている時間、エンジン電子制御が停止している時間を電子制御装置が計測するような機能を有することが要求されている。
このような要求を満たす従来技術としては、例えば下記特許文献1に開示された技術が知られている。その従来技術においては、イグニッションスイッチのオフ時間を計測するためにコンパレータ、コンデンサ等の専用回路が設定されている。
また、コンデンサの充放電時間及びコンデンサの充放電回数を計測するために、マイクロコンピュータを定時間毎に起動させて、そのマイクロコンピュータがコンデンサの充放電回数をカウントすることにより、時間計測が実現されるようになっている。
特開2002−341067号公報
ところで、上記従来技術にあっては、コンデンサの充放電を利用することから、時間計測精度が悪化してしまうという問題点を有している。また、コンデンサの充放電回数をカウントするため、マイクロコンピュータに起動をかけることから、マイクロコンピュータ動作時は消費電流が増大してしまうという問題点を有している。
その他、上記従来技術にあっては、イグニッションスイッチのオフ時間しか計測する手段を有してないことから、エンジン動作中の時間計測をすることができないという問題点を有している。従って、エンジン補機類等の経年劣化等を予測するための、現在までのライフタイムを算出することが出来ないという問題点を有している。
また、基準となる時刻、すなわち絶対時刻を認識する手段を有してないという問題点や、バッテリが断線した場合のクリアが生じるという問題点や、タイマの時刻を補正する機能を備えてないという問題点を有している。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされるもので、車両のライフタイムを算出でき、また、自動的に時刻を補正し、常に精度がある絶対時刻を認識することが可能な時間補正機能付制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためなされた請求項1記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、バッテリと、該バッテリを電源とする基準となる時刻情報を含む標準電波を受信する手段と、時刻を計測する手段と、該時刻を計測する手段を前記基準となる時刻情報を含む標準電波を受信する手段からの情報に基づき補正する手段と、を有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、標準電波を受信して自動的に時刻の補正がなされる制御装置になる。これにより、常に精度がある絶対時刻の認識が可能になる。
請求項2記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、電気的に書き込み可能な不揮発性メモリと、前記時刻を計測する手段からの時刻情報に基づき車両生産時刻を前記不揮発性メモリに記憶させる手段と、を更に有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、絶対時刻の認識がなされるとともに、車両のライフタイムを算出するために用いることが可能な車両生産時刻が不揮発性メモリに記憶される。車両生産時刻は、例えばバッテリが断線した場合であってもクリアされることはない。
請求項3記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、請求項2に記載の時間補正機能付制御装置において、前記車両生産時刻と現時刻との差を算出する手段を更に有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、車両生産時刻と現時刻との差から車両のライフタイムを算出することが可能になる。
請求項4記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、請求項3に記載の時間補正機能付制御装置において、前記車両生産時刻と前記現時刻との差の情報に基づいてユーザに警報を出力する手段を更に有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、ユーザに例えば定期点検を促すことが可能になる。
請求項5記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、電気的に書き込み可能な不揮発性メモリと、エンジンの回転数を検出する手段と、該エンジンの回転数を検出する手段より算出した累積エンジン回転数を前記不揮発性メモリに記憶させる手段と、を更に有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、絶対時刻の認識がなされるとともに、累積エンジン回転数が不揮発性メモリに記憶される。累積エンジン回転数は、例えばバッテリが断線した場合であってもクリアされることはない。尚、累積エンジン回転数は、エンジン制御へのフィードバックパラメータとして使用することが可能である。
請求項6記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、請求項5に記載の時間補正機能付制御装置において、前記累積エンジン回転数の情報に基づき前記エンジン及び/又は車両の劣化量を推定する手段を更に有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、不揮発性メモリに記憶された累積エンジン回転数の情報に基づいてエンジンの劣化量や車両の劣化量が推定される。
請求項7記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、電気的に書き込み可能な不揮発性メモリと、車両の車速を検出する手段と、該車両の車速を検出する手段より算出した累積車両走行距離を前記不揮発性メモリに記憶させる手段と、を更に有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、絶対時刻の認識がなされるとともに、累積車両走行距離が不揮発性メモリに記憶される。累積車両走行距離は、例えばバッテリが断線した場合であってもクリアされることはない。尚、累積車両走行距離は、エンジン制御へのフィードバックパラメータとして使用することが可能である。
請求項8記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、請求項7に記載の時間補正機能付制御装置において、前記累積車両走行距離の情報に基づき前記エンジン及び/又は前記車両の劣化量を推定する手段を更に有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、不揮発性メモリに記憶された累積車両走行距離の情報に基づいてエンジンの劣化量や車両の劣化量が推定される。
請求項9記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、電気的に書き込み可能な不揮発性メモリと、エンジンの始動を判定しエンジン始動時刻を得る手段と、前記エンジンの停止を判定しエンジン停止時刻を得る手段と、前記エンジン始動時刻及び前記エンジン停止時刻を前記不揮発性メモリに記憶させる手段と、を更に有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、絶対時刻の認識がなされるとともに、車両のライフタイムを算出するために用いることが可能なエンジン始動時刻及びエンジン停止時刻が不揮発性メモリに記憶される。エンジン始動時刻及びエンジン停止時刻は、例えばバッテリが断線した場合であってもクリアされることはない。
請求項10記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、請求項9に記載の時間補正機能付制御装置において、前記エンジン始動時刻及び前記エンジン停止時刻より算出した累積動作時間を前記不揮発性メモリに記憶させる手段と、を更に有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、エンジン始動時刻及びエンジン停止時刻と共に累積動作時間も不揮発性メモリに記憶される。累積動作時間は、例えばバッテリが断線した場合であってもクリアされることはない。尚、累積動作時間は、エンジン制御へのフィードバックパラメータとして使用することが可能である。
請求項11記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、請求項10に記載の時間補正機能付制御装置において、前記累積動作時間の情報に基づき前記エンジン及び/又は車両の劣化量を推定する手段を更に有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、不揮発性メモリに記憶された累積動作時間の情報に基づいてエンジンの劣化量や車両の劣化量が推定される。
請求項12記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、前記バッテリとの接続を検出するとともに前記バッテリとの接続時には前記基準となる時刻情報を含む標準電波を受信する手段、前記時刻を計測する手段、及び前記補正する手段に対してのトリガとして機能するパワーオンリセット手段を更に有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、請求項1の構成のイニシャル及び作動を開始させることが可能になる。
請求項13記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、前記バッテリに接続されるレギュレータと、所定の時刻による起動イベントとして前記レギュレータを起動する手段と、前記所定の時刻の決定をするとともに前記レギュレータの動作を停止する手段と、前記起動イベントであるか否かを判定する手段と、前記起動イベントとして前記レギュレータの起動中に各種センサのセンサ値を読み込んで異常有無及び/又は前記センサ値の変化量を検出する手段と、を更に有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、絶対時刻の認識がなされるとともに、異常有無やセンサ値の変化量の検出がなされる。イグニッションスイッチのオフ期間中において各診断を実行することが可能になる。
請求項14記載の本発明の時間補正機能付制御装置は、請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、前記時刻を計測する手段からの時刻情報を送受する手段と、前記時刻を計測する手段とは別の第二の時刻計測手段と、前記時刻情報を送受する手段からの前記時刻情報に基づき前記第二の時刻計測手段を補正する第二の補正手段と、を更に有することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、請求項1の構成を制御装置本体に対して別体とすることが可能になる。
本発明によれば、車両のライフタイムを算出でき、また、自動的に時刻を補正し、常に精度がある絶対時刻を認識することが可能な時間補正機能付制御装置を提供することができるという効果を奏する。
以下、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の時間補正機能付制御装置の一実施の形態を示す構成図である。
図1において、引用符号1は電源としてのバッテリを示している。そのバッテリ1は、電源線1aを介して制御装置2と接続されている。本発明の時間補正機能付制御装置は、バッテリ1と制御装置2とを備えて構成されている。電源線1aを介して電源供給がなされる制御装置2は、その内部に、レギュレータ(電源回路)3と、パワーオンリセット部4と、タイマモジュール5と、マイクロコンピュータ9と、コントローラ10と、不揮発性メモリ(図中ではROMと記載)11とを備えて構成されている。レギュレータ3、パワーオンリセット部4、および、タイマモジュール5は、バッテリ1から常に電源が供給される状態となっている。
タイマモジュール5は、アンテナ6と受信器7と時計8と補正器12とを備えて構成されている。アンテナ6は、基準となる時刻情報を含む標準電波を受信するために設けられている。また、受信器7は、アンテナ6で受信された上記の受信情報をデコードするために設けられている。時計8は、時刻を計測する機能を有しており、補正器12は、デコードされた上記の受信情報に基づいて時計8を補正する機能を有している。
コントローラ10は、既知構成のマイクロコンピュータ9とタイマモジュール5との間のデータ、および、コントロール信号の送受信が行えるように構成されている。不揮発性メモリ11は、電気的に書換え可能な既知の不揮発性のメモリであって、例えばエンジンを制御するプログラムや各データが格納される領域が設けられている。また、不揮発性メモリ11には、車両生産時刻を記憶する領域、エンジン始動時刻やエンジン停止時刻を記憶する領域、累積エンジン回転数を格納する領域、車両の累積走行距離を格納する領域、累積動作時間を格納する領域等が設けられている。
上記構成において、本発明の時間補正機能付制御装置は、標準電波を受信して自動的に時刻の補正を行えるようになっていることから、常に精度がある絶対時刻を認識することができるという効果を奏する。
次に、図2を参照しながら本発明をエンジン制御に適用した場合の例について説明する。図2は本発明をエンジン制御に適用した場合の一実施の形態を示す構成図である。尚、上述の説明と基本的に同じ構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図2において、引用符号21はイグニッションスイッチ、22は回転センサ、23は車速センサ、24はツールを示している。イグニッションスイッチ21は、ユーザによる電源のオンオフを制御するためのスイッチである。回転センサ22はエンジンの回転数を検出するためのセンサであり、車速センサ23は車両の走行速度を検出するためのセンサである。ツール24は、カーディーラー等に実在するものであって、制御装置2とのデータ通信を行えるように構成されている。
図2における制御装置2の動作を説明する。先ず、車両の生産時の動作について説明する。
車両が生産され、本制御装置2にバッテリ1が接続されると、電源線1aを介して制御装置2には電源が供給される。制御装置2では、パワーオンリセット部4によりバッテリ1の接続が検出されると、そのパワーオンリセット部4がトリガとして機能し、タイマモジュール5はイニシャル、および、動作を開始する。
タイマモジュール5の動作が開始すると、標準電波をアンテナ6で受信し、受信器7では現時刻を認識する。そして、現時刻情報に基づき時計8の時間を補正器12を用いて補正し、制御装置2は自動的に現時刻情報を得ることができる。
また、車両の生産、および、車両の出荷試験が完了すると、以下手順により車両の生産時刻を制御装置2に記憶させる。
まず、制御装置2を起動させるために、イグニッションスイッチ21をONする。イグニッションスイッチ21をONすると、イグニッションスイッチ信号21aがレギュレータ3に入力される。レギュレータ3では、イグニッションスイッチ信号21a=ONを検出すると、レギュレータ3は動作を開始して、マイクロコンピュータ9に電源3aを供給し、マイクロコンピュータ9は動作を開始する。
マイクロコンピュータ9が動作を開始、即ち、制御装置2が動作を開始した後、ツール24を制御装置2に通信線24aを介して接続する。そして、ツール24より、生産時刻を記憶するコマンドを制御装置2に送信すると、マイクロコンピュータ9は、時計8の時刻情報をコントローラ10を介して読込む。更に、その現時刻情報を不揮発性メモリ11に書込む。本作業により制御装置2は、車両の生産時刻を記憶することができる。
次に、ユーザの使用時における動作について説明する。
ユーザがエンジンを始動するために、イグニッションスイッチ21をONさせると、イグニッションスイッチ信号21aにより、レギュレータ3は動作を開始する。レギュレータ3が動作を開始すると、電源線3aに所定電圧が生成されて、マイクロコンピュータ9は動作を開始する。マイクロコンピュータ9が動作を開始すると、マイクロコンピュータ9は、レギュレータ3の動作を保持するために、パワーホールド信号9aを出力する。
次にユーザが例えばエンジンを始動させるために、図示していないスタートスイッチをONさせると、エンジンは回転動作を開始する。そして、エンジンの回転数情報は、回転センサ22で検出しており、回転信号22aにより、マイクロコンピュータ9は、エンジンの回転数を検出する。
エンジンの回転数が所定値以上であることを検出すると、マイクロコンピュータ9はエンジンの始動判定を行う。エンジンの始動判定を行うと、コントローラ10を介して、マイクロコンピュータ9は時計8から現時刻情報を得て、不揮発性メモリ11にエンジン始動時刻を書込む。よって、本処理により、エンジン始動時刻を制御装置2は記憶することができる。
エンジン始動後は、通常走行状態である。マイクロコンピュータ9は、回転センサ22の回転信号22aにより、エンジンの回転数を検出し、また、本情報に基づいてエンジンの累積回転数を記憶する。
また、マイクロコンピュータ9は、車速センサ23からの車速信号23aにより、車両の車速を検出し、また、本情報に基づいて車両の累積車両走行距離を記憶する。
さらに、制御装置2は現時刻と生産時刻との差を算出し、本算出結果により、ユーザに法規点検を促すシグナルを出力する。例えば、車両室内において警告灯を点滅させるような出力をする。
続いて、エンジン停止時の動作について説明する。
ユーザがイグニッションスイッチ21をOFFすると、マイクロコンピュータ9は、イグニッションスイッチ信号21a=OFFを検出する。そして、マイクロコンピュータ9はエンジンを停止する。尚、本状態はエンジンを停止、また車両走行も停止した状態である。
マイクロコンピュータ9は、回転信号22aによりエンジンの回転停止を検出すると、時計8の時刻情報をコントローラ10を介して読込む。そして、エンジンの停止時刻を不揮発性メモリ11に書込み記憶する。また、エンジン始動時に記憶したエンジン始動時刻と、エンジン停止時刻との差を算出し、即ち、エンジンの動作時間を算出する。
そして、エンジンの動作時間を車両生産時からの累積時間として記憶するために、所定領域に記憶しているエンジンの累積動作時間と、今回のエンジン動作時間との和を算出し、不揮発性メモリ11に書込み記憶する。
また、動作中に記憶していたエンジンの累積回転数を、車両生産時からの累積エンジン回転数として記憶するために、所定領域に記憶している累積エンジン回転数と、今回の累積エンジン回転数との和を算出し、不揮発性メモリ11に書込み記憶する。
また、動作中に記憶していた累積車両走行距離を、生産時からの累積車両走行距離として記憶するために、所定領域に記憶している累積車両走行距離と、今回の累積車両走行距離との和を算出し、不揮発性メモリ11に書込み記憶する。
上記不揮発性メモリ11に記憶してあるエンジンの累積動作時間、エンジンの累積回転数、累積車両走行距離は、エンジン、および、車両の劣化を推測するのに有効な情報であり、本情報をエンジン制御へのフィードバックパラメータとして使用する。
イグニッションスイッチ21がOFFし、以上の処理が終了した後、マイクロコンピュータ9は、レギュレータ3を停止するために、パワーホールド信号9aをOFFする。そして、レギュレータ3はこれにより停止し、マイクロコンピュータ9も停止する。制御装置2の消費電流は激減する。
尚、微弱であるが、レギュレータ3の停止時もタイマモジュール5には電源が通電されたままとなっており、時計8の動作は継続している。よって、時計8は常に動作可能であり、また定期的に標準電波により時刻は補正可能である。
本発明は以下のような動作を可能とする。
即ち、イグニッションスイッチ21のOFF期間中にエンジンの各センサ値を読込み、各診断をすることが可能である。上述のパワーホールド信号9aをオフする際に、マイクロコンピュータ9は、レギュレータ3を起動する時刻を、コントローラ10を介してタイマモジュール5にセットしておく。そのようにすると、タイマモジュール5では、マイクロコンピュータ9によりセットされた時刻に、パワー信号9bによってレギュレータ3を起動する。
レギュレータ3の起動により、マイクロコンピュータ9は起動するとともに、パワーホールド信号9aをONする。このとき、マイクロコンピュータ9は、コントローラ10を介してタイマモジュール5にアクセスし、本起動が所定時刻による起動イベントであることを認識する。そして、マイクロコンピュータ9は各種センサ値を読込み、異常有無、および、センサ値の変化量を検出する。
パワー信号9bは所定時間経過後にOFFし、レギュレータ3はパワーホールド信号9a=ONにより動作を継続する。そして、マイクロコンピュータ9は次のタイマ起動所定時刻を時計8にセットすると、パワーホールド信号9aをOFFし、これによりレギュレータ3は停止する。
イグニッションスイッチ21=OFF期間には、上述のような間欠起動が行われる。
本動作により、制御装置2は各センサの値を読込むことができ、例えばエバポリーク量を検出することが可能になる。エンジン動作中にエバポリーク量を検出することは脈動により難しいので、エンジン停止時、且つ、イグニッションスイッチ21の停止期間の安定時に行うことが、リーク量を高精度に検出することができる。
続いてさらに、イグニッションスイッチ21=ON時の動作について説明する。本内容は、基本的に上述と同じである。ここでは不揮発性メモリ11に記憶したエンジンの停止時刻の利用方法について説明する。
イグニッションスイッチ21をONしたとき、レギュレータ3、および、マイクロコンピュータ9が起動するのは上述の通りである。このとき、マイクロコンピュータ9は、エンジン始動時刻の情報を得るために、時計8の情報をコントローラ10を介して読込む。そして、不揮発性メモリ11に記憶してあるエンジン停止時刻とエンジン始動時刻の差を算出し、エンジン停止期間を検出する。
上記エンジン停止期間は、エンジン始動時のパラメータ算出に使用される。例えば、インジェクタからの漏れ燃料をエンジン停止期間で推測し、初回のインジェクタ燃料噴射量を補正する。
ここで、本発明はバッテリ1の断線時にも有効である。通常の制御装置では、バッテリ1が断線されると、時計8の時刻は初期化されてしまう。しかし、本発明の制御装置2では、バッテリ1の接続時に標準電波により自動的に時刻が補正され、時間パラメータが常に使用可能となる。
図3は、マイクロコンピュータ9起動時のマイクロコンピュータ9内の処理を示すフローチャートである。
図3において、ステップ31で、マイクロコンピュータ9が起動する。マイクロコンピュータ9が起動すると、ステップ32では、レギュレータ3を保持するために、パワーホールド信号9a=ONを出力する。ステップ33では、イグニッションスイッチ21のON/OFFを判定し、ONの場合(ステップ33でYes)はステップ34へ、OFFの場合(ステップ33でNo)はステップ39へ遷移する。
ステップ34へ遷移した場合は、イグニッションスイッチ21がONした場合であり、エンジン始動の準備処理へ入る。マイクロコンピュータ9は時計8より現時刻を読込み、また、不揮発性メモリ11に記憶してある前回のエンジン停止時刻を読込む。
上述の2つのパラメータからエンジンの停止期間を算出し、例えば、インジェクタからの漏れ燃料量を算出して、インジェクタの初回燃料噴射量を補正する等、エンジン始動補正量を算出する(ステップ35)。
そして、エンジンを始動し、回転信号22aによりエンジンの始動判定を行う(ステップ36)。
エンジン始動を確認した場合(ステップ36でYes)には、ステップ37へ遷移し、現時刻を時計8から読込み、不揮発性メモリ11へエンジン始動時刻を書き込む。その後、通常制御へ遷移する(ステップ38)。
一方、ステップ33にて、イグニッションスイッチ21がOFF判定をした場合は、時計8によるタイマ起動である。ステップ39では、所定時刻タイマ起動であるか否かを確認するために、マイクロコンピュータ9は、コントローラ10を介してタイマモジュール5にアクセスする。タイマ起動であることを確認した場合(ステップ39でYes)はステップ40へ遷移し、マイクロコンピュータ9は、各種センサ値を読込む。尚、タイマ起動でないことを確認した場合(ステップ39でNo)はステップ43へ遷移する。
そして、各種センサ値に基づき診断処理等を行い(ステップ41)、その後、マイクロコンピュータ9は、次にタイマ起動する時刻をタイマモジュール5にセットする(ステップ42)。そして、ステップ43でレギュレータ3、マイクロコンピュータ9を停止するために、パワーホールド信号9aをOFFし、制御装置2は低消費電流状態となる(ステップ44)。
図4は、通常動作時のマイクロコンピュータ9内の処理を示すフローチャートである。
図4において、ステップ51では、イグニッションスイッチ21のON/OFF判定を行う。ここでOFF判定をした場合(ステップ51でNo)は、ステップ56の終了処理へ遷移する。逆に、ON判定をした場合(ステップ51でYes)は、ステップ52〜55の処理を順にする。
ステップ52では、回転信号22aに基づきエンジンの累積回転数を算出する。ステップ53では、車速信号23aに基づき車両の累積走行距離を算出する。
ステップ54は、ユーザに車検等の法規点検を促すための警報措置である。車両生産時刻から所定時間が経過した場合、例えば、3年が経過した場合は、初回の車検である。よって、ステップ54では、車検切れの車が使用されることを防ぐために、ユーザに警告灯を点滅して、車検受けを促す。
ステップ51で、イグニッションスイッチ21がOFF判定するまでは、上述の処理が繰り返される。
図5は、終了処理時のマイクロコンピュータ9内の処理を示すフローチャートである。
図5において、ステップ61では、マイクロコンピュータ9はエンジンを停止する。そして、ステップ62で、回転信号22aによりエンジンの停止判定、車速信号23aにより車両の停止判定をすると電源の遮断シーケンスを行う。
ステップ63では、エンジン停止時刻を検出するために、マイクロコンピュータ9は、時計8の時刻を読込み、不揮発性メモリ11に記憶してあるエンジン始動時刻との差によりエンジンの動作時間の算出をする。また、エンジン停止時刻を不揮発性メモリ11へ書込む。
ステップ64では、不揮発性メモリ11に記憶してあるエンジンの累積動作時間と今回のエンジン動作時間との和を算出し、不揮発性メモリ11へ算出したエンジン累積動作時間を書込む。
ステップ65では、不揮発性メモリ11に記憶してあるエンジンの累積回転数と今回のエンジン累積回転数との和を算出し、不揮発性メモリ11へ算出したエンジン累積回転数を書込む。
ステップ66では、不揮発性メモリ11に記憶してある車両累積走行距離と今回の走行距離との和を算出し、不揮発性メモリ11へ算出した車両累積走行距離を書込む。
ステップ67では、イグニッションスイッチ21がOFF期間中にタイマ起動するための所定時刻をタイマモジュール5にセットする。
ステップ68では、パワーホールド信号9aをOFFする。これにより、レギュレータ3、および、マイクロコンピュータ9は停止する。
以上、基準となる時刻情報を含む標準電波を受信するアンテナ6、そのアンテナ6の受信情報をデコードする受信器7、時刻を計測する時計8、および、時計8を補正する補正器12からなるタイマモジュール5を制御装置2内に設定したこと前提として説明したが、タイマモジュール5が制御装置2の外部にあった場合も本発明は当然に適用することができるものとする。
図6は、タイマモジュール5が制御装置2とは別の制御装置71に設定された場合の一実施の形態を示す構成図である。
図6において、制御装置2内には、絶対時刻を得るための構成の一つであるアンテナ6、および、受信器7は設定されておらず、時刻を計測する時計8′、および、補正器12′が設定されている。また、制御装置2外部にあるタイマモジュール5からの絶対時刻情報を入手するための情報を含む通信を可能とするために、通信部73が設定されている。通信部73で受信した絶対時刻情報は、補正器12′に送られて時計8′の時刻情報を補正するようになっている。
別の制御装置71内には、上述の通りタイマモジュール5が設けられており、通信部72を介して絶対時刻情報を制御装置2に送信することができるように構成されている。
尚、送信先は制御装置2に限らず、通信線72aに接続される全ての制御装置を対象にしてもよいものとする。即ち、全ての制御装置で絶対時刻情報の受信が可能になることを妨げないものとする。絶対時刻情報を入手するタイマモジュール5は、システムにおいて1つあればよく、その他の制御装置ではタイマモジュール5からの情報を入手して、各制御装置の時刻情報を補正すればよいものとする。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求項の範囲に記載された本発明の主旨を逸脱しない範囲で設計において種種の変更ができるものとする。
例えば、本実施例はエンジン制御に関して記載したが、電気自動車、ハイブリッドカー等の制御装置にも当然に適用ができるものとする。
本発明による時間補正機能付制御装置の一実施の形態を示す構成図である。 本発明をエンジン制御に適用した場合の一実施の形態を示す構成図である。 マイクロコンピュータ起動時のマイクロコンピュータ内の処理を示すフローチャートである。 通常動作時のマイクロコンピュータ内の処理を示すフローチャートである。 終了処理時のマイクロコンピュータ内の処理を示すフローチャートである。 タイマモジュールが制御装置とは別の制御装置に設定された場合の一実施の形態を示す構成図である。
符号の説明
1 バッテリ
2 制御装置
3 レギュレータ
4 パワーオンリセット部
5 タイマモジュール
6 アンテナ
7 受信器
8 時計
9 マイクロコンピュータ
10 コントローラ
11 不揮発性メモリ
12 補正器
21 イグニッションスイッチ
22 回転センサ
23 車速センサ
24 ツール

Claims (14)

  1. バッテリと、
    該バッテリを電源とする基準となる時刻情報を含む標準電波を受信する手段と、
    時刻を計測する手段と、
    該時刻を計測する手段を前記基準となる時刻情報を含む標準電波を受信する手段からの情報に基づき補正する手段と、
    を有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。
  2. 請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、
    電気的に書き込み可能な不揮発性メモリと、
    前記時刻を計測する手段からの時刻情報に基づき車両生産時刻を前記不揮発性メモリに記憶させる手段と、
    を更に有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。
  3. 請求項2に記載の時間補正機能付制御装置において、
    前記車両生産時刻と現時刻との差を算出する手段を更に有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。
  4. 請求項3に記載の時間補正機能付制御装置において、
    前記車両生産時刻と前記現時刻との差の情報に基づいてユーザに警報を出力する手段を更に有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。
  5. 請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、
    電気的に書き込み可能な不揮発性メモリと、
    エンジンの回転数を検出する手段と、
    該エンジンの回転数を検出する手段より算出した累積エンジン回転数を前記不揮発性メモリに記憶させる手段と、
    を更に有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。
  6. 請求項5に記載の時間補正機能付制御装置において、
    前記累積エンジン回転数の情報に基づき前記エンジン及び/又は車両の劣化量を推定する手段を更に有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。
  7. 請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、
    電気的に書き込み可能な不揮発性メモリと、
    車両の車速を検出する手段と、
    該車両の車速を検出する手段より算出した累積車両走行距離を前記不揮発性メモリに記憶させる手段と、
    を更に有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。
  8. 請求項7に記載の時間補正機能付制御装置において、
    前記累積車両走行距離の情報に基づき前記エンジン及び/又は前記車両の劣化量を推定する手段を更に有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。
  9. 請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、
    電気的に書き込み可能な不揮発性メモリと、
    エンジンの始動を判定しエンジン始動時刻を得る手段と、
    前記エンジンの停止を判定しエンジン停止時刻を得る手段と、
    前記エンジン始動時刻及び前記エンジン停止時刻を前記不揮発性メモリに記憶させる手段と、
    を更に有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。
  10. 請求項9に記載の時間補正機能付制御装置において、
    前記エンジン始動時刻及び前記エンジン停止時刻より算出した累積動作時間を前記不揮発性メモリに記憶させる手段と、
    を更に有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。
  11. 請求項10に記載の時間補正機能付制御装置において、
    前記累積動作時間の情報に基づき前記エンジン及び/又は車両の劣化量を推定する手段を更に有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。
  12. 請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、
    前記バッテリとの接続を検出するとともに前記バッテリとの接続時には前記基準となる時刻情報を含む標準電波を受信する手段、前記時刻を計測する手段、及び前記補正する手段に対してのトリガとして機能するパワーオンリセット手段を更に有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。
  13. 請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、
    前記バッテリに接続されるレギュレータと、
    所定の時刻による起動イベントとして前記レギュレータを起動する手段と、
    前記所定の時刻の決定をするとともに前記レギュレータの動作を停止する手段と、
    前記起動イベントであるか否かを判定する手段と、
    前記起動イベントとして前記レギュレータの起動中に各種センサのセンサ値を読み込んで異常有無及び/又は前記センサ値の変化量を検出する手段と、
    を更に有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。
  14. 請求項1に記載の時間補正機能付制御装置において、
    前記時刻を計測する手段からの時刻情報を送受する手段と、
    前記時刻を計測する手段とは別の第二の時刻計測手段と、
    前記時刻情報を送受する手段からの前記時刻情報に基づき前記第二の時刻計測手段を補正する第二の補正手段と、
    を更に有する
    ことを特徴とする時間補正機能付制御装置。

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