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JP2005194928A - 内燃機関のdpfシステム - Google Patents

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JP2005194928A JP2004001330A JP2004001330A JP2005194928A JP 2005194928 A JP2005194928 A JP 2005194928A JP 2004001330 A JP2004001330 A JP 2004001330A JP 2004001330 A JP2004001330 A JP 2004001330A JP 2005194928 A JP2005194928 A JP 2005194928A
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Abstract

【課題】 酸化触媒を利用した連続再生型DPFを備えて、内燃機関の排気ガス中のPMを浄化する排気ガス浄化システムにおいて、触媒担持体の上流側端部におけるPMの付着による目詰まりを防止し、燃費の悪化、エンジンの突然の停止及びエンジンの破損等を防止することができる排気ガス浄化システムを提供する。
【解決手段】 酸化触媒を利用した連続再生型DPF3を備えて、内燃機関の排気ガス中のPMを浄化する排気ガス浄化システム1において、酸化触媒をハニカム構造体30,30Bに担持すると共に、該ハニカム構造体30の上流側端部30u,30Buにおけるセル31a,31bの入口32a,32bの位置を、排気ガスの平均的流入方向Xに関して前後方向に変化させて、該ハニカム構造体30,30Bを形成する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、酸化触媒を利用した連続再生型ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)を備えて、内燃機関の排気ガス中の粒子状物質(PM)を浄化する排気ガス浄化システムに関する。
ディーゼルエンジンから排出される微粒子状物質(PM:パティキュレート・マター:以下PMとする)の排出量は、NOx,COそしてHC等と共に年々規制が強化されてきており、規制の強化に伴いエンジンの改良のみでは、対応できなくなってきている。そこで、エンジンから排出されるPMをディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter :以下DPFとする)と呼ばれるフィルタで捕集して、外部へ排出されるPMの量を低減する技術が開発されている。
直接、このPMを捕集するDPFにはセラミック製のモノリスハニカム型ウオールフロータイプのフィルタや、セラミックや金属を繊維状にした繊維型タイプのフィルタ等があり、これらのDPFを用いた排気ガス浄化システムは、他の排気ガス浄化システムと同様に、エンジンの排気通路の途中に設置され、エンジンで発生する排気ガスを浄化して排出している。
DPFはフィルタがPMを捕集すると捕集量に比例して排圧が上昇するので、捕集されたPMを燃焼させるなどして除去してDPFを再生する必要があり、この再生方法には色々な方法が提案されており、電気ヒーター加熱タイプ、バーナー加熱タイプ、逆洗タイプ等がある。
しかしながら、これらの再生方法をとる場合には、外部からエネルギーの供給を受けてPMの燃焼を行うので、燃費の悪化を招き、また、再生時の制御が難しく、PM捕集、PM燃焼(DPF再生)を交互に行うような二系統のDPFシステムが必要になる等、システムが大きく複雑になるという問題がある。
この問題を解決するために、酸化触媒を利用しPMの酸化温度を下げ、外部からエネルギーを受けることなく、エンジンからの排気熱でPMを酸化してDPFを再生する技術が提案されている。この場合には、DPF再生が基本的には連続的になるため連続再生型DPFシステムと呼ばれているが、これらのシステムは、より簡素化された一系統のDPFシステムとなり、再生制御も簡素化されるという利点がある。
図14に一例として示すNO2 再生型DPFシステム1Xは、NO2 (二酸化窒素)によりPMを酸化し、DPFを再生するシステムであり、通常のウオールフローフィルタ3Abの上流に酸化触媒コンバータ3Aaを配置し、排気ガス中のNO(一酸化窒素)を酸化する。従って、酸化触媒コンバータ3Aa後流の排気ガス中のNOxは殆どがNO2 になる。このNO2 で、下流側のフィルタ3Abに捕集されたPMを酸化してCO2 (二酸化炭素)とし、PMを除去している。このNO2 は、O2 よりエネルギー障壁が小さいため、PM酸化温度(DPF再生温度)を低下させ、外部からエネルギーの供給なしに排気ガス中の熱エネルギーで連続的にPM燃焼が生じる。
なお、図14のEはディーゼルエンジン、2は排気通路、4は燃料ポンプシステム、5は電子制御ボックス、7はバッテリー、8は消音器、9は燃料タンクである。
また、図15に、図14のNO2 再生型DPFシステムの改良システム1Yを示す。この改良システム1Yは、酸化触媒32Aの多孔質触媒コート層31をウオールフローフィルタ3Bの多孔質壁面30に塗布し、NOの酸化とこれにより発生したNO2 によるPMの酸化を、ウオールフローフィルタ3Bの壁表面上で行うように構成し、システムを簡素化している。
このウオールフローフィルタに酸化触媒を担持させるタイプの一つとして、DPFの前端面から後方に向けた所要範囲に、排気ガス中のNOと酸素とを選択的に反応させてNO2 を生成する機能を高めたNO2 生成触媒を担持させ、また、このNO2 生成触媒の担持領域より後方の所要範囲にPMの炭素分とNO2 とを選択的に反応させて炭素分の燃焼を助勢する機能を高めた炭素分酸化触媒を担持させた排気浄化装置も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
そして、図16に、ウオールフローフィルタ3Cの多孔質壁面30に、酸化触媒32Aと酸化物酸化触媒等のPM酸化触媒32Bとの多孔質触媒コート層31を塗布し、フィルタ3Cに蓄積したPMを低温で燃焼し、連続再生するシステム1Zを示す。
そして、これらの触媒付きDPFシステムは、触媒及びNO2 によるPMの酸化反応によって通常のフィルタよりもPM酸化開始排気温度(PM強制燃焼温度)を下げてPMの連続再生を実現するシステムである。
しかしながら、PM酸化開始排気温度を下げても、まだ、350℃程度の排気ガス温度は必要であり、アイドルや低負荷のエンジン運転条件では、排気ガス温度が不足し、PMの酸化及びDPFの再生が生じない。例えば、ヨーロッパの「排ガス規制走行モードECE+EUDC」ではDPFの入口排気ガス温度は最高で350℃程度で、殆どが200℃程度である。
従って、このようなアイドルや低負荷のエンジン運転条件を継続するとPMが蓄積してもPM酸化状態にならないため、排圧が上昇し、燃費の悪化を招き、また、エンジン停止や再始動不能等のトラブルが生じるおそれがある。
そこで、これらの連続再生型DPFシステムでは、エンジン運転条件からフィルタへのPM蓄積量を算出したり、又は、PM蓄積量に対応したフィルタ圧損からPM蓄積量を推定したりして、DPF再生必要条件を設定し、このDPF再生必要条件を満たした時に、蓄積したPMを強制的に燃焼させて除去するDPF再生制御を行っている。
このDPF再生制御は、シリンダ内における燃焼噴射制御で、主噴射の噴射時期を遅角する等してエンジンの運転条件を変更して、排気ガス温度の上昇により酸化触媒の温度を活性化温度(200℃程度)以上に昇温すると。それ共に、主噴射の後にポスト噴射を行って、酸化触媒に燃料を供給して酸化触媒の触媒作用により、この燃料を酸化して発熱させてDPFをPM強制燃焼温度(PM再燃焼温度)以上に上昇させる。このDPFの昇温により、DPFに蓄積されたPMを強制的に燃焼し、DPFを再生している。これにより、アイドルや低負荷のエンジン運転条件が継続した時でも、DPFにPMが異常に蓄積して目詰まりが発生するのを防止している。
しかしながら、遅角したポスト噴射を行って酸化触媒に燃料を供給する場合には、燃焼行程の極後半の後燃え燃焼によってPMの排出量が増加する。この場合のPMには燃料成分が非常に多く含まれており、排気管の内周壁面等に付着し易いという性質を有している。
一方、排気ガスの昇温及びNOの酸化のためにDPFの前段(上流側)に配置される酸化触媒コンバータの前端面においては、酸化触媒を担持するのは非常に困難で、量も非常に少なくなってしまう。また、前端面のため温度も排気ガス温度以上に昇温できない。そのため、酸化触媒コンバータの前端面の部分に燃料で湿ったPMが付着して成長し、酸化触媒コンバータのセルの入口を塞いで目詰まりを発生させてしまうという問題が生じる。この目詰まりによる圧力損失の上昇速度は極端に大きいため、エンジンの停止や破損等の原因となってしまう。
例えば、本発明者らの実験によると、この目詰まりは、DPFの前後の排気圧力の差であるDPF差圧(圧力損失)は、DPF再生のためのPM強制燃焼を開始した場合に一旦は低下するが、途中から急激に上昇し、エンジン停止に至るという現象で現れる。
この問題に関連して、ウオールフローフィルタに貴金属からなる酸化触媒とNOx吸蔵剤を担持させた排ガス浄化フィルタにおいて、排ガスの流入側、即ち、排ガスの入口付近では、表面に担持されるNOx吸蔵剤を減少させることにより、酸化触媒の酸化力を十分に発揮させて、温度が低くなり易い排気ガスの流入側においても、触媒成分が十分な酸化力を発揮することができて、低温浄化性能が向上すると共に、微粒子(PM)の着火性を向上して、流入セルの流入側等が煤により詰まる現象を軽減する排ガス浄化フィルタが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、この排ガス浄化フィルタにおいても、排ガスの流入側において酸化触媒のみが配置されるようになるだけであり、従来技術の酸化触媒のみを担持した酸化触媒コンバータと同程度の目詰まり軽減効果しか期待できない。
特開2002−339728号公報 特開2002−188435号公報
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、酸化触媒を利用した連続再生型ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)を備えて、内燃機関の排気ガス中の粒子状物質(PM)を浄化する排気ガス浄化システムにおいて、酸化触媒を担持する担持体の上流側端部の幾何学的構造を工夫することにより、触媒担持体の上流側端部におけるPMの付着による目詰まりを防止し、排気ガス浄化システムの排圧の極端な上昇を回避して、これらに起因する燃費の悪化、エンジンの突然の停止及びエンジンの破損等を防止することができる排気ガス浄化システムを提供することにある。
以上のような目的を達成するための排気ガス浄化システムは、酸化触媒を利用した連続再生型ディーゼルパティキュレートフィルタを備えて、内燃機関の排気ガス中の粒子状物質を浄化する排気ガス浄化システムにおいて、酸化触媒をハニカム構造体に担持すると共に、該ハニカム構造体の上流側端部におけるセルの入口の位置を、排気ガスの平均的流入方向に関して前後方向に変化させて、該ハニカム構造体を形成して構成する。
この排気ガスの平均的流入方向とは、局部的な排気ガスの流れ方向ではなく、排気ガス全体としての流れの方向を基準にすることを意味する。また、この酸化触媒は、貴金属等の排気ガス昇温用の燃料を酸化する酸化触媒のみならず、PMを直接酸化する酸化物酸化触媒等のPM酸化触媒も含む。
このセルの入口の位置を排気ガスの流入する方向にずらせて配置することにより、上流側に突出した入口を持つ一方のセルの側壁が、後退した入口を持つ他方のセルの入口の上流側に配置されるので、他方のセルの入口部分で、酸化触媒を担持したセル壁面の面積を増加でき、これらの集積として、ハニカム構造体の上流側端部における酸化触媒を担持できる面積を著しく増加することができる。
この構成によれば、ハニカム構造体の上流側端部における酸化触媒を担持した面積が著しく増加するので、排気温度上昇用の燃料を含んだPMを酸化する能力が増加し、この部分に付着したPMを酸化できる。そのため、触媒担持体の上流側端部におけるPMの付着による目詰まりを防止し、排気ガス浄化システムの排圧の極端な上昇を回避して、これらに起因する燃費の悪化、エンジンの突然の停止及びエンジンの破損等を防止することができる
上記の排気ガス浄化システムにおいて、前記ハニカム構造体の上流側端部において、セルの入口を排気ガスの平均的流入方向に対して垂直に形成すると共に、隣接するセルの一方のセルの入口を他方のセルの入口よりも排気ガスの平均的流入方向に関して上流側に配置する。この構成によれば、隣接するセル同士で入口が排気ガスの流入方向に対して凹凸に配置されるので、他方のセルの入口の上流側に、少なくとも一つの隣接する一方のセルの側壁が配置されることになり、他方のセルの入口において酸化触媒が担持された面積が増加する。
また、上記の排気ガス浄化システムで、前記ハニカム構造体の上流側端部において、排気ガスの平均的流入方向に対して垂直な所定の方向に関して、入口を上流側に突出させる一方のセルと入口を下流側に配置する他方のセルとを交互に配置して構成する。
この構成によれば、一方のセルと他方のセルとが略半々となり、更に、一方のセルの入口の位置と他方のセルの入口の位置を、排気ガス流入方向に対してそれぞれ同じ位置に配置すると、ハニカム構造体の上流側端部が準平面的な構造となり、各セルの長さも略同じ長さになる。
そして、更に、上記の排気ガス浄化システムにおいて、前記ハニカム構造体の上流側端部にPMに対する酸化活性の高い酸化触媒を局所的に担持させる。この構成によれば、低温になり易く、PMが付着し易いハニカム構造体の上流側端部における、PMの酸化を強力に促進できる。
本発明の内燃機関のDPFによれば、酸化触媒を利用した連続再生型ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)を備えて、内燃機関の排気ガス中の粒子状物質(PM)を浄化する排気ガス浄化システムにおいて、酸化触媒を担持する担持体の上流側端部の幾何学的構造を工夫することにより、セル入口部分における酸化触媒を担持する面積を増加して、排気温度上昇用の燃料を酸化する能力、NOをNO2 に酸化する能力、及び、PMに対する酸化能力を増加し、触媒担持体の上流側端部におけるPMの付着による目詰まりを防止し、排気ガス浄化システムの排圧の極端な上昇を回避して、これらに起因する燃費の悪化、エンジンの突然の停止及びエンジンの破損等を防止することができる。
以下、本発明に係る実施の形態の排気ガス浄化方法及び排気ガス浄化システムについて説明する。
図1〜図7では、上流側の酸化触媒コンバータ3Aaと下流側の触媒付きフィルタ3Abの組合せで構成される連続再生型DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)3を例にして図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、この排気ガス浄化システム1では、ディーゼルエンジンEの排気マニホールド11に接続する排気通路2に、上流側に酸化触媒コンバータ3Aaを下流側に触媒付きフィルタ3Abを有して構成される連続再生型DPF3が設けられている。
この実施の形態では、酸化触媒コンバータ3Aaは、多数の貫通タイプのセルを持つ多孔質のセラミックのハニカム構造体30を担持体として、この担持体に白金等の貴金属酸化触媒やPM酸化触媒等の酸化触媒を担持させて形成される。この酸化触媒は、DPF再生制御等で排気ガス中に含まれる排気ガス昇温用の燃料を酸化する機能とこの燃料を含んだPMを酸化する機能、及び、NOをNO2 に酸化する機能を持つ。なお、燃料又はPMの一方を酸化できれば、その酸化によって発生する熱により他方も酸化でき、排気ガスも昇温できる。
また、触媒付きフィルタ3Abは、多孔質のセラミックのハニカムのチャンネルの入口と出口を交互に目封じしたモノリスハニカム型ウオールフロータイプのフィルタで形成される。このフィルタの部分に白金や酸化セリウム等の触媒を担持する。この触媒付きフィルタ3Abは、PM捕集機能を有し、排気ガスG中のPM(微粒子状物質)を多孔質のセラミックの壁で捕集(トラップ)する役割を果たす。
そして、触媒付きフィルタ3AbのPMの堆積量を推定するために、連続再生型DPF装置3の前後に接続された導通管に差圧センサ21が設けられる。また、触媒付きフィルタ3Abの再生制御用に、連続再生型DPF装置3の入口近傍に、排気温度センサ22が設けられる。
これらのセンサの出力値は、エンジンEの運転の全般的な制御を行うと共に、触媒付きフィルタ3Abの再生制御も行う制御装置(電子制御ボックス:ECU:エンジンコントロールユニット)5に入力され、この制御装置5から出力される制御信号により、エンジンEの燃料噴射弁15や、吸気通路6に設けられ、吸気マニホールドへの吸気量を調整する吸気弁11等が制御される。
この燃料噴射弁15は燃料ポンプ(図示しない)で昇圧された高圧の燃料を一時的に貯えるコモンレール(図示しない)に接続されており、制御装置5には、エンジンの運転のために、PTOのスイッチのON/OFF,ニュートラルスイッチのON/OFF,車両速度,冷却水温度,エンジン回転数,アクセル開度等の情報も入力される。
そして、図2に示すように、吸入空気Aは、吸気通路6でターボチャージャ17のコンプレッサ17aとインタークーラ12を経由して、吸気弁11で吸気量を調整された後、シリンダ13内の燃焼室14に入る。この燃焼室14には、燃料噴射弁15が設けられている。この燃料噴射弁15から燃料噴射により、燃料と吸入空気Aとが混合し、ピストン18の圧縮により、自然発火して燃焼し、排気ガスGを発生する。この排気ガスGは、排気通路2のターボチャージャ17のタービン17bを経由して、連続再生型DPF3に入り、浄化された排気ガスGcになって、消音器8を経由して大気中に放出される。
そして、本発明においては、図3〜図7に示すように、酸化触媒コンバータ3Aaを構成するハニカム構造体30の上流側端部30uにおいて、セル31の入口32の位置を、排気ガスの平均的流入方向Xに関して前後方向に変化させる。
この構成により、隣接するセル31a,31b同士で入口32a,32bが排気ガスの平均的流入方向Xに対して凹凸に配置されるので、他方のセル31bの入口部分32bの上流側に、少なくとも一つの隣接する一方のセル31aの側壁33aが配置されることになり、他方のセル31bの入口部分32bで、酸化触媒を担持した面積を増加でき、これらの集積として、ハニカム構造体30の上流側端部30uにおける酸化触媒を担持した面積を著しく増加することができる。
そして、図3〜図7の構成では、ハニカム構造体30の上流側端部30uにおいて、セル31a,31bの入口32a,32bを排気ガスの平均的流入方向Xに対して略垂直に形成すると共に、隣接するセルの一方のセル31aの入口32aを他方のセル31bの入口32bよりも排気ガスの平均的流入方向Xに関して上流側に配置する。
図3の構成では、排気ガスGの平均的流入方向Xに対して垂直な所定の方向Wに関して、入口32aを上流側に突出させる一方のセル31aと入口32bを下流側に配置する他方のセル31aとを交互に配置して構成する。この構成によれば、一方のセル31aの数と他方のセル31bの数は略同じとなり、セル全体で略半々となる。
図4の構成は、図3の構成と略同じであるが、所定の方向Wに関して、一方のセル31a1個に対して他方のセル32aを2個にしてこの3個1組を繰り返して構成する。なお、隣接する他方のセル31bの入口32bの位置は排気ガスの平均的流入方向Xに対して同じ位置とする。この構成によれば、一方のセル31aの数は他方のセル31bの略半分となり、上流側に壁面33aを有する他方のセル31bの数を増加できる。
この図3及び図4の構成において、一方のセル31aの入口32aの位置と他方のセル31bの入口32bの位置を排気ガスの平均的流入方向Xに対してそれぞれ同じ位置に配置すると、ハニカム構造体30の上流側端部30uが、準平面的な構造となり、各セル31a.32bの長さも略同じ長さになる。
図5の構成は、排気ガスの平均的流入方向Xに対して垂直な所定の方向Wに関して、この所定の方向Wに連続して隣接する少なくとも3個以上(図5では4個としている)のセル群において、順次、隣接する一方のセル31a,31b,31cの入口32a,32b,32cを他方のセル31b,31c,31dの入口32b,32c,32dよりも上流側に突出させて形成する。この構成によれば、上流側に入口32a,32b,32cを持つ一方のセル31a,31b,31cに隣接する他方のセル31b,31c,31dを著しく増加することができる。
この図5の構成のように、幾つかの隣接するセル群で所定の方向に順次上流側に突出した後、次の幾つかの隣接するセル群で所定の方向に順次下流側に後退し、更に、次の幾つかの隣接するセル群で所定の方向に順次上流側に突出させ、これを繰り返すことにより、ハニカム構造体の上流側端部が幾つかのセル単位で凹凸するように形成すると、セル群の個数により、側壁無しのセルの数の低減効果と、準平面的な構造とのバランスを取ることができる。
なお、上記の所定の方向Wは、ハニカム構造体30に対する一方向のみに限定する必要は無く、例えば、ハニカム構造体30の中心から放射状に延びる方向など、互いに交差する2方向以上とすることもできる。
図6の構成は、隣接するセルの入口をハニカム構造体30の中心から外側に向かって一方向Wに順次上流側に突出させた構成であり、ハニカム構造体30の上流側端部のセルの入口は凸状に配置される。
図7の構成は、逆に、隣接するセルの入口をハニカム構造体30の外側から中心に向かって一方向に順次上流側に突出させた構成であり、ハニカム構造体30の上流側端部のセルの入口は凹状に配置される。
この図5〜図7のような配置にすると、上流側端部が、準平面的な構造にはならず、準曲面的な構造となるが、入口の上流側に隣接するセルの側壁が配置されない一方のセルの数を著しく減少できる。即ち、図6の構成のようにセルの入口を凸状に配置すると前方に側壁無しの一方のセルの数は1個となり、図7の構成のようにセルの入口を凹状に配置すると、前方に側壁無しの一方のセルの数は外周のセルの個数のみとなり、著しく低減する。
そして、この図3〜図7の構成によれば、隣接するセル同士で入口が排気ガスの平均的流入方向Xに対して凹凸に配置されるので、他方のセルの入口部分の上流側に、少なくとも一つの隣接する一方のセルの側壁が配置されることになり、他方のセルの入口部分で、酸化触媒を担持したセル壁面の面積を著しく増大でき、これらの集積として、ハニカム構造体の上流側端部の酸化触媒を担持した面積を著しく増大できる。
なお、これらの図3〜図7のような所望の上流側端部30uの形状を持つハニカム構造体30は、所望の形状に形成した成型用の型を使用してハニカム構造体30を成型することにより製作できる。
そして、更に、上記の排気ガス浄化システム1において、ハニカム構造体30の上流側端部30uにPMに対する酸化活性の高い酸化触媒を局所的に担持させる(ゾーンコートする)。このPM酸化活性の高い酸化触媒としては、Pt/Al2 3 触媒を使用することができる。また、ハニカム構造体30に担持されている酸化触媒とは別の種類の酸化触媒を用いる代りに、ハニカム構造体30に担持されている酸化触媒の密度を高くしても良い。この構成によれば、低温になり易く、PMが付着し易いハニカム構造体の上流側端部におけるPMの酸化を強力に促進できる。
図8〜図13では、本発明の他の実施の形態の排気ガス浄化システム1Bについて図面を参照しながら説明する。
この排気ガス浄化システム1Bは、酸化触媒を触媒付きフィルタ3Bbに担持した連続再生型DPF3Bを備えた連続再生型DPF3Bを有するシステムであり、図1の連続再生型DPF3が酸化触媒を酸化触媒コンバータ3Aaに担持させて、触媒付きフィルタ3Abの上流側に配置するのに対して、PM酸化触媒をPM捕集機能を持つウオールフロータイプの触媒付きフィルタ3Bに担持させる点が異なる。また、上述したハニカム構造体30の上流側端部30uの構成を、この触媒付きフィルタ3Bの上流側端部30Buにおいて採用する点が異なる。その他の構成は同じである。
従って、このウオールフロータイプの触媒付きフィルタ3Bの担持体となるハニカム構造体30Bの上流側端部30Buの構成は、図3〜図7と同様に、図9〜図13のような構成となり同様の効果を奏することができる。なお、図中の34は目封じを示す。
この構成により、目封じ部分の上流側端部における壁面の面積を増加できると共に、PMがこの目封じ端面に付着し難くすることができる。更に、排気ガスGの触媒付きフィルタ3Bへの流入抵抗を減少でき、排気ガス浄化システム1Bにおける圧力低下(圧力損失)を減少できる。
そして、更に、この排気ガス浄化システム1Bにおいても、ハニカム構造体30Bの上流側端部30BuにPMに対する酸化活性の高い酸化触媒を局所的に担持させることにより、低温になり易く、PMが付着し易いハニカム構造体の上流側端部におけるPMの酸化を強力に促進できる。
以上の構成によれば、ハニカム構造体(触媒担持体)30,30Bの上流側端部30u,30Buにおける酸化触媒を担持した面積を著しく増加することができるので、燃料を含んだPMを酸化する能力が増加し、特にDPF再生制御時に、この部分に付着する多量に排気温度上昇用の燃料を含んだPMを酸化できる。
そのため、ハニカム構造体30,30Bの上流側端部30u,30BuにおけるPMの付着による目詰まりを防止でき、このPMによる目詰まりによる、排気ガス浄化システムの排圧の極端な上昇を回避して、燃費の悪化、エンジンの突然の停止及びエンジンの破損等を防止することができる
本発明に係る実施の形態の排気ガス浄化システムのシステム構成図である。 本発明に係る排気ガス浄化システムのエンジン部分の構成を示す図である。 入口を上流側に突出させる一方のセルと入口を下流側に配置する他方のセルとを交互に配置したハニカム構造体を示す図で、(a)は側断面図であり、(b)は側断面図の部分拡大図であり、(c)は部分斜視図である。 入口を上流側に突出させる一方のセル1個に対して入口を下流側に配置する他方のセルを2個にしてこの3個1組を繰り返して構成したハニカム構造体を示す図で、(a)は側断面図であり、(b)は側断面図の部分拡大図であり、(c)は部分斜視図であり、(d)は(c)とは他の構造の部分斜視図である。 所定の方向Wに連続して隣接する少なくとも4個のセル群において、順次、隣接する一方のセルの入口を他方のセルの入口よりも上流側に突出させて構成したハニカム構造体を示す図で、(a)は側断面図であり、(b)は側断面図の部分拡大図であり、(c)は部分斜視図である。 隣接するセルの入口をハニカム構造体の中心から外側に向かって一方向に順次上流側に突出させて構成したハニカム構造体を示す図である。 隣接するセルの入口をハニカム構造体の外側から中心に向かって一方向に順次上流側に突出させて構成したハニカム構造体を示す図である。 本発明に係る他の実施の形態の排気ガス浄化システムのシステム構成図である。 入口を上流側に突出させる一方のセルと入口を下流側に配置する他方のセルとを交互に配置したウオールフロータイプのハニカム構造体を示す図で、(a)は側断面図であり、(b)は側断面図の部分拡大図であり、(c)は部分斜視図である。 入口を上流側に突出させる一方のセル1個に対して入口を下流側に配置する他方のセルを2個にしてこの3個1組を繰り返して構成したウオールフロータイプのハニカム構造体を示す図で、(a)は側断面図であり、(b)は側断面図の部分拡大図であり、(c)は部分斜視図であり、(d)は(c)とは他の構造の部分斜視図である。 所定の方向Wに連続して隣接する少なくとも4個のセル群において、順次、隣接する一方のセルの入口を他方のセルの入口よりも上流側に突出させて構成したウオールフロータイプのハニカム構造体を示す図で、(a)は側断面図であり、(b)は側断面図の部分拡大図であり、(c)は部分斜視図である。 隣接するセルの入口をハニカム構造体の中心から外側に向かって一方向に順次上流側に突出させて構成したウオールフロータイプのハニカム構造体を示す図である。 隣接するセルの入口をハニカム構造体の外側から中心に向かって一方向に順次上流側に突出させて構成したウオールフロータイプのハニカム構造体を示す図である。 従来技術の排気ガス浄化システムの一例を示すシステム構成図である。 従来技術の排気ガス浄化システムの他の一例を示すシステム構成図である。 従来技術の排気ガス浄化システムの他の一例を示すシステム構成図である。
符号の説明
1,1B 排気ガス浄化システム
2 排気通路
3 連続再生型パティキュレートフィルタ
3Aa 酸化触媒
3Ab 触媒付きフィルタ
3B 触媒付きフィルタ
30 ハニカム構造体
30B ウオールフロータイプのハニカム構造体
30u,30Bu 上流側端部
31a 一方のセル(突出)
31b 他方のセル(後退)
32a 一方のセルの入口
32b 他方のセルの入口
33a 一方のセルの壁面(他方のセルの入口の前方部分)
34 目封じ

Claims (4)

  1. 酸化触媒を利用した連続再生型ディーゼルパティキュレートフィルタを備えて、内燃機関の排気ガス中の粒子状物質を浄化する排気ガス浄化システムにおいて、酸化触媒をハニカム構造体に担持すると共に、該ハニカム構造体の上流側端部におけるセルの入口の位置を、排気ガスの平均的流入方向に関して前後方向に変化させて、該ハニカム構造体を形成したことを特徴とする排気ガス浄化システム。
  2. 前記ハニカム構造体の上流側端部において、セルの入口を排気ガスの平均的流入方向に対して垂直に形成すると共に、隣接するセルの一方のセルの入口を他方のセルの入口よりも排気ガスの平均的流入方向に関して上流側に配置することを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄化システム。
  3. 前記ハニカム構造体の上流側端部において、排気ガスの平均的流入方向に対して垂直な所定の方向に関して、入口を上流側に突出させる一方のセルと入口を下流側に配置する他方のセルとを交互に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガス浄化システム。
  4. 前記ハニカム構造体の上流側端部にPMに対する酸化活性の高い酸化触媒を局所的に担持させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の排気ガス浄化システム。
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