JP2005167194A - 半導体素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】半導体素子をGaNまたはAlNの(0001)面より0.05度以上角度の異なる面方位の基板上に堆積する。特にGaNの場合off角度が0.5度以上で発光効率が急激に改善される。またサファイアにくらべ、熱伝導率が5倍程度あるAlN基板に採用により温度特性の向上を図る事ができる。さらに基板と発光層との間に量子井戸構造を設けることで転移が活性層に波及することを防ぎ特性改善を図ることができる。
【選択図】図1
Description
しかしこの方法でも良質な結晶を成長することが難い。このためバッファー層を形成後、開口率の低い窓を開けた選択成長マスクを形成し、この窓を出発点として選択成長マスク上にAlGaN層をラテラルエピタキシする方法も試みられている。この方法だと、ラテラルエピタキシを行った層の一部で転位密度を容易にさげることができるので、その上にレーザの活性層を形成すると、活性層内の転位密度を下げ発光効率を高めることが出来る。しかしこの方法は複雑であり、大面積化は難しい。
また発光効率を上げるためには活性領域中にIn組成の高いGaInNを形成することや量子ドットを形成することが重要との考え方がある。このために活性層を形成する前に、格子定数が大きく異なる層を形成して島状構造を形成しこの凸凹の上に活性層を形成して量子ドットを形成しレーザの特性を上げようという試みがなされている。(特開平10-215029)
また、本発明の半導体素子は、基板がAlNまたはGaNであり、この基板の(h m-h-m n)(|n/h|または|n/m|の一方が3以上または1/3以下、nは0ではない、hとmの一方は0でない、h,m,nは整数)面上に形成にされたことを特徴とするものである。
また、本発明の半導体素子は、六方晶系のSiCにおいて(0001)面からのoff角度が2H-SiCで(h m-h-m n)(|n/h|または|n/m|の一方が3以上または1/3以下、nは0ではない、hとmの一方は0でない、h,m,nは整数)面方位に相当する面方位の基板に形成されたことを特徴とするものである。
また、本発明の半導体素子においては、活性領域あるいは能動領域全体は略同一の平面内に形成されている。ここで略同一面内とは、平面の荒れが、研磨法により形成されたいわゆる傾斜基板の数倍以内で結晶学的特異面から同一方向に傾斜しているあることとする。さらに、基板と基板直上の層がなす界面と、この界面と平行でない界面とのなす平均の角度をq1とするならば、直径数十nm以下のごく小領域での面荒れを除き、面荒れが、 q1に対して数分の一以下である。平均の面方位に対して数十nm以内の凹凸を含むものとする。
光半導体素子の場合にはこの段差は、活性層の厚さに対して半分以下であることが望ましい。電子デバイスにおいては、能動領域(電界効果デバイスにおいてはキャリア走行層、ヘテロバイポーラドランジスターにおいてはベースのコレクターとエミッターとの接合領域)の厚さの数分の一以下であることが望ましい。
活性層あるいは能動領域のヘテロ界面が結晶の特異面から傾斜している場合には、この傾斜に伴い、段差の下限が一原子層あるいはその数倍となることは言うまでもない。結晶の特異面を利用する場合には、段差の下限は特異面に自身の表面の凹凸よりも大きくなる。
本発明の半導体素子は、AlNまたはGaNのようなウルツァイト構造の結晶を用いてGaNまたはAlNの(0001)面より0.05度以上角度の異なる面方位の基板上に形成されていてもよい。この中に2H-SiCを含む。特に基板がAlNまたはGaNであり、(h m-h-m n)(|n/h|または|n/m|の一方が3以上または1/3以下、nは0ではない、hとmの一方は0でない、h,m,nは整数)面基板上に形成されていてもよい。この場合just面だけではなく微傾斜した面でも良い。またAlN或いはGaNの代りに2H-SiCを用いてもよい。六方晶系のSiCにおいて(0001)面からのoff角度が2H-SiCで上記面方位に相当する面方位の基板を用いてもよい。特に(11-2n)でnが4以上の偶数であることが実施形態として望ましい。この場合just面だけではなく(11-2n)から微傾斜した面でももちろん良い。 ZnSe系の結晶の場合にも、活性層のヘテロ界面として(11n)(|n|は3以上)の特異面あるいはその微傾斜面を利用する。
更に基板と光デバイスの発光層、電子デバイスの走行層(以下動作領域と呼ぶ)の格子常数が異なる場合基板の(h m -h-m n)(|n/h|または|n/m|の一方が3以上または1/3以下、nは0でない整数、h,mは整数でありhまたはmの一方は0でない)面を利用しかつ基板と動作領域の間に量子井戸を設ける。
AlN上またはSiCまたはGaN上に設けた厚さ2μm以上のAlN上に、AlNにたいして臨界膜厚以下でGaxInyAl1-x-yN(0≦x<1、0≦y≦1、0≦1-x-y≦1)またはSiCまたはこの組み合わせで電子走行層を設け、ゲートとしてAlpGaqIn1-p-qN(0≦p<1、0≦q≦1、0≦1-p-q≦1)を設けて電界効果デバイスを形成する。
また、本発明ではデバイス領域が同一面内に形成されているので、デバイスのサイズ内で結晶の特製が均一である。このため、光デバイスの発光効率、波長、電子デバイスの動作電圧、増幅率等が素子内で一様であり、高性能な素子を得ることができる。
一般に結晶成長を行っても研磨を行ってもウェハー端数mmは均一にプロセスを行うことは難しい。このため実際のウェハープロセスでは、両端の数mmを除いて、チップが取れる。面積は自乗で効くので、ウェハーの一辺の半分以上がチップの取れない領域となると急激に歩留まりが低下する。このため、ウェハーの最低サイズは1cm程度となる。この時ウェハー全体に数度の傾斜角をつけようとするとウェハーの両端で数百μm程度の段差となる。前項で本発明の実施形態として記載したように数百μm以上のバッファー層を形成した後に研磨を行うと実効的なウェハーサイズで、基板とバッファー層の界面に対して、傾斜面を形成することが出来、更に引き続き活性領域を形成することが出来る。
基板上にあるいは基板上に形成したバッファー層上に動作領域の周囲で被服率を変えて選択成長膜を形成した後に選択成長を行うと、被服率の高い側での厚さが厚くなる。この差を利用して傾斜面を形成することが出来る。マスクに周期構造を導入することでウェハー全体で傾斜面を周期的に形成することが出来る。更にこのまま動作領域を形成すれば、傾斜面上に動作領域が形成でき本発明の半導体素子を実現できる。更に傾斜面形成後に選択成長マスクを除去し、動作領域の層を形成すれば選択成長膜が除かれて成長速度が略均一になっているので均一な厚さむらの少ない動作領域層を実現できより高性能な本発明の半導体素子を実現できる。
本発明の半導体素子は、AlNまたはGaN或いは2H-SiCのようなウルツァイト構造の結晶を用いてGaNまたはAlNまたは2H-SiCの(0001)面より0.5度以上角度の異なる面方位の基板上に形成されていてもよい。GaNの場合、off角度が0.5度以上となると発光効率が急激に改善された。AlNの場合、off角度が0.5度以上でAFMで観察した表面のステップが一方向にそろうようになった。2H-SiCの場合はoff角度が0.5度以上でスッテプの形状が平坦になり、その上にAlGaN系材料を堆積すると其の平坦性が向上でき。またデバイスの動作領域を(h m -h-m n)(|h/n|または|m/n|の一方が3以上または1/3以下、nは0ではない、h,mは整数、h,mの一方は0出ない)の特異面あるいはその微傾斜面基板上に形成すると、方向のそろったステップが多数形成されるので、結晶成長中のステップフローに必要な距離を小さくできかつそのばらつきを小さく出来るのでるので平坦性を向上することができる。特にSiCの結晶を基板に用いた場合には(0001)面から傾ける角度を2HのSiCで考えて上記指数面が出る方向に傾けるとその上に形成されるウルツァイト或いはウルザイト類似の結晶は上記指数面或いは上記指数面に傾いた傾斜面で成長する。特開平9-180998では4H或いは6HのSiCに置いて、SiC基板がC軸からなす角度が0度と53度の間にあるとSiC上に形成するAlGaNとの熱膨張係数の整合により良質な結晶が得られることが述べられているが、他の結晶構造のSiCでも4H或いは6HのウェハーでC軸からのoff角度が53度以上でも本特許条件を満たしている場合には、良質な結晶が得られた。
h,mが1、nが4以上の偶数で(11-2n)のIII族面を用いた場合には、ステップに沿ってp型不純物の取り込みを向上することができる。またV族面の場合にはn型不純物の取り込みを向上することができる。特にIII面上でGaInN系の光デバイスの場合、ステップに沿ってInの組成を高くすることができるので光デバイスの長波長化、高出力化、信頼性の向上を実現することが出来る。またp型不純物の取り込まれが向上できるのでこの点でも光デバイスの長波長化、高出力化、信頼性の向上の上で有利となる。2HのSiCの場合には、Si面でp型不純物及びInの取り込まれが促進された。nが奇数の場合にはV族ステップとIII族ステップが段差を形成しながら交互に現れるので、不純物の取り込まれという点では顕著な特性は現れないが、結晶の特性の再現性向上という面では有利に働く。
更にウルツァイト型の結晶では転移の伝播が容易な方向がC軸方向なので、ヘテロ接合を形成した場合に転移が結晶成長面から垂直ではなくなる。このため、転移が(h m -h-m n)(|n/h|または|n/m|の一方が3以上または1/3以下、nは0ではない、hまたはmの一方は0でない、h、m、nは整数)面内を伝播するようになる。すなわち、サファイア基板上にウルザイトバッファー層を形成し、エッチングあるいは研磨あるいは選択成長によって、GaNバッファー層の表面をサファイア基板表面に対して略平行な(0001)面から傾けた場合、転移がバッファー層の成長面から垂直ではなくなるので、バッファー層の上側のヘテロ接合界面において、転位の方向が変わりやすくなり、転移が(h m -h-m n)(|n/h|または|n/m|の一方が3以上または1/3以下、nは0ではない、hまたはmの一方は0でない、h、m、nは整数)面内を伝播するようになる。このため多数のヘテロ接合の上に活性領域を形成すると転位が成長方向からずれるようになり低転位領域に活性層が形成できデバイスの信頼性を向上することが出来る。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例でサファイア基板上に形成された端面発光型の半導体レーザの活性層に対して光の導波方向に垂直な断面である。図中の101-114はそれぞれ表面が(0001)面であるサファイア基板(101)、GaN低温成長バッファー層(102)、GaN高温成長層(103)、斜め研磨面(104)、GaNバッファー層(105)とAlGaNクラッド層(106)、GaN光ガイド層、Ga1-xInxN/Ga1-yInyNのMQWよりなる発光層、GaN光ガイド層、AlGaN電流ブロック層、GaN光ガイド層よりなる活性層(107)、AlGaNクラッド層(108)、GaNコンタクト層(109)、活性領域を形成するメサ構造(110)、AlGaN埋込み層(111)、n電極用コンタクト面(112)、n電極(113)、p電極(114)である。このレーザは以下のような工程で作成した。まずサファイア基板(101)上にMOCVDによる低温成長でGaNバッファー層(102)を形成した。この時、Gaの原料としてはTMGまたはTEGを用いることが出来た。窒素原料としては、アンモニアを用いた場合には、成長温度は480-550Cの間であればよく、モノメチルヒドラジンまたはジメチルヒドラジン或はこれらのメチル基のついたヒドラジンとアンモニアを用いた場合には350-500Cの間であればよかった。ヒドラジンにメチル基のついた原料を用いて成長温度を下げた場合には、GaN低温成長バッファー層102が稠密で凹凸が小さくなり高温バッファー103層の特性を向上することが出来た。温度を1050Cまで上げてTMGとNH3厚さを用いてGaNバッファー層の(103下)を0.5-2ミクロン成長後、成長速度を上げて約20ミクロン成長後GaNの(1-100)面方向に2度傾けて研磨を行って研磨面104を出した。次にMOCVD法によりn-GaN層105、n-AlGaN層106、を成長した。その上部に GaN光ガイド層、Ga1-xInxN/Ga1-yInyNのMQWよりなる発光層、GaN光ガイド層からなる活性層107を成長した。更にp-AlGaNクラッド層108、p-GaNコンタクト層109を成長した。その後、p-GaN109上にSiO2とレジストを積層し通常のリソグラフィー法により(11-20)方向にストライプ構造のマスクを形成した。この後
このマスクを用いてn-AlGaN層106、 GaN光ガイド層、Ga1-xInxN/Ga1-yInyNのMQWよりなる発光層、GaN光ガイド層からなる活性層107、p-AlGaNクラッド層108、p-GaNコンタクト層109をECRまたはICPエッチングによりメサ構造110にエッチングした。この時活性層107部分でのメサの幅は1.2μmで上下の層よりも若干狭かった。この事は電流狭窄を行う上で重要となる。その後p-AlGaN111でその両側を埋め込んだ。その後p-AlGaN111を幅10-200μm程度残して外側をエッチングしてn-AlGaN層106途中までエッチングをした。ここでn-AlGaN106の表面に選択成長マスクを形成してp-AlGaN111を同程度の幅で選択成長してn-AlGaN106の表面を残してもよい。その後ECRエッチングによりn-AlGaN層106をエッチンしn-GaN105の表面112を出した。この時のエッチングの終点検出はエッチング中にAlの組成が急激に下がることをもって行った。その後n-電極コンタクト面112上にn電極113、メサ構造のトップにp電極114を形成してレーザ構造を作成した。
この時n-AlGaN層106、活性層107、p-AlGaNクラッド層108のなすヘテロ接合界面はサファイア基板(101)とGaN低温成長バッファー層(102)のなす屈折率差の大きいヘテロ接合界面に対して2度の傾きを持っている。またn-AlGaN層106、活性層107、p-AlGaNクラッド層108のなすヘテロ接合界面とサファイア基板(101)とGaN低温成長バッファー層(102)のなす屈折率差の大きいヘテロ接合界面との距離は20μm以上ある。さらに活性層107の幅は約1.2μmと狭い。このため、活性層107からの光がサファイア基板(101)とGaN低温成長バッファー層(102)のなすヘテロ接合界面で反射しても活性層に直接戻ることはなくレーザのモードが影響を受けることはなかった。
また、GaNバッファ層103を成長し研磨面104を形成する際、以下の方法でも行った。原料にCH2Cl2或はGaCl3あるいはGaCl5あるいはHClを加えて、成長速度60μm/hで約300μmのGaN層(103上)を成長した。このあとGaNの(1-100)面方向に3度傾けて、この表面を研磨して研磨面。この時燐酸系エッチャントの中でメカノケミカルなエッチングを行うことで、ダメージの少ない鏡面を得ることが出来た。この場合にはGaN層(103上)を300μm近く研磨できるので3度の傾きを1cmの幅のウェハー全体に形成することが出来た。
(実施例2)
図2は、本発明の第二の実施例でサファイア基板上に形成されたリッジ型の端面発光半導体素子の活性層の光の導派方向に垂直な断面である。図中の201-216はそれぞれ表面が(0001)面であるサファイア基板(201)、GaN低温成長バッファー層(202)、GaN高温成長層(203)、エッチングにより形成した斜面(204)、n-GaNバッファー層(205)とn-AlGaNクラッド層(206)、GaN光ガイド層とGa1-xInxN/Ga1-yInyNのMQW発光層とGaN光ガイド層とAlGaN電流ブロック層とGaN光ガイド層よりなる活性層(207)、p-AlGaNクラッド層(208)、p-GaNコンタクト層(209)、電流狭窄のメサ構造(210)、パッシベーション膜(211)、p電極(212)、n電極(113)、エッチング時に形成されるひさし(214)、エッチング時のひさしを除去したときのエッチング面(215)、素子分離のためのメサ構造(216)である。
図3は図2の実施例の光半導体素子作成工程図であり、以下図3を参照しながら作成方法について説明する。まずサファイア基板(201)上にMOCVDによる低温成長でGaNバッファー層(202)を形成した。次に、温度を1050Cまで上げてTMGとNH3を用いてGaNバッファー層(203)を8μm成長した。次に選択エッチングマスク(301)を幅250μm間隔50μmで形成した(図3a)。次にICPまたはECR法でエネルギーの高い状態で選択エッチングを行いエッチング面(204)とひさし(214)を形成した(図3b)。この時ビームの結晶表面に対する角度は任意の角度を選ぶことが出来るが、この実施例では、(1-100)方向に選択エッチングマスク(301)のストライプをもうけ、この垂直方向からエッチングビームを入射し、基板表面にたいしては、(0001)面から(11-20)面の方向に約19.5度傾けた。この時ビームの入射方向はストライプ方向に傾いていても、ビームのストライプに対して垂直成分がこの条件を満たしていれば、略同様なエッチングが出来、ストライプ方向の成分があるぶんより滑らかなエッチングが出来る。以上のような方法で、選択エッチングマスク(301)のスペース部分に所定(204)の斜面が形成される。斜面の傾きの均一性のためには選択成長マスクのスペース部分の幅は略10ミクロン以上必要である。一方エッチングがサファイア基板に到達すると後の段階での成長が不均一になりがちである。このため、エッチングの深さよりもGaNバッファー層(203)の厚さが厚い方が望ましい。ところで、GaNバッファー層は10μm程度以下(この程度の桁)であることが望ましい。このため、マスクのスペース部分の幅は1mm以下であることが望ましい。ただし最大値に関してはこの制限は緩い。エッチングを行うと選択エッチングマスク(301)の下までエッチングされるが、この幅は傾斜面(204)の幅と略一致する。このため選択エッチングマスク(301)の幅はスペースの幅よりも必ず広くなる。傾斜面(204)形成後、 MOCVD法によりGaNバッファー層(205)とAlGaNクラッド層(206)、GaN光ガイド層とGa1-xInxN/Ga1-yInyNのMQW発光層とGaN光ガイド層とAlGaN電流ブロック層とGaN光ガイド層よりなる活性層(207)、AlGaNクラッド層(208)、GaNコンタクト層(209)を順次形成した(図3c)。 次に傾斜面(204)に形成した結晶欠陥の少ない部分を除き、リソグラフィー法によりAlGaNクラッド層(206)、GaN光ガイド層とGa1-xInxN/Ga1-yInyNのMQW発光層とGaN光ガイド層とAlGaN電流ブロック層とGaN光ガイド層よりなる活性層(207)、AlGaNクラッド層(208)、GaNコンタクト層(209)さらにGaNバッファー層(205)の途中まで除去した。さらに通常のパターニング法によ傾斜面(204)上に傾斜方向と垂直な方向に幅2μmのストライプ構造(210)を残すように、GaNコンタクト層(209)と AlGaNクラッド層(208)の一部分までをエッチングで除去した(図3d)。
本実施例のレーザ場合、(0001)面上に成長した類似の構造のレーザと比べて、光出力が2倍以上あった。これは傾斜面の傾きが(0001)面から略20度であり、概略(114)面と一致しているため、AlGaNクラッド層(208)にMgをドーピングした場合、飽和Mg濃度、飽和キャリア濃度がともにが(001)面上に比べて略40%あがることによる。
本実施例のうち図2b)のように形成したものでは、特に歩留りを上げることが出来た。これは、これは図2a)の場合と比べて凹凸が小さいので205-209の層を成長する際に均一に成長しやすいとともに、エッチングしたときに残ったひさし(214)がプロセス中に折れて残さが出ることが少ないことによる。
(実施例3)
図4は、本発明の第3の実施例でサファイア基板上に形成された埋め込み型の端面発光半導体素子の活性層の光の導派方向に垂直な断面である。図中の401-412はそれぞれ表面が(0001)面であるサファイア基板(401)、GaN低温成長バッファー層と高温バッファー層よりなる第一バッファー層(402)、選択成長により形成されたn-GaN第二バッファー層(403)、n-AlGaNクラッド(404)、GaN光ガイド層とGa1-xInxN/Ga1-yInyNのMQW発光層とGaN光ガイド層とAlGaN電流ブロック層とGaN光ガイド層よりなる活性層(405)、p-AlGaNクラッド層(406)、p-GaNコンタクト層(407)、電流狭窄のメサ構造(408)、AlGaN埋込み層(409)、エッチング面(410)、n電極(411)、p電極(412)である。
図5、6は図4の実施例の光半導体素子作成工程図であり、以下図5,6を参照しながら作成方法について説明する。まずサファイア基板(401)上にMOCVDにより480Cで45nm、1080Cで6μm成長したGaN第一バッファー層(402)を形成した。次に左から10μmのSiO2マスク(501)、30μmのスペース、200μmのマスク(502)、50μmのスペースの計300μmのパターンを繰り返し形成した。この後GaN第二バッファー層(403)、AlGaNクラッド(404)、GaN光ガイド層とGa1-xInxN/Ga1-yInyNのMQW発光層とGaN光ガイド層とAlGaN電流ブロック層とGaN光ガイド層よりなる活性層(405)、AlGaNクラッド層(406)、GaNコンタクト層(407)を選択成長した。ここに図5a)は選択成長の鳥瞰図、図5b)は選択成長マスクパターンの上面図である。次に、SiO2(506)を1.5μm幅でパターニングして、このSiO2(506)をマスクにして電流狭窄のメサ構造(408)を形成した(図6c))。次にメサ構造(408)をAlGaN埋込み層(409)で埋め込んだ(6d)).その後エッチングによりAlGaN埋込み層(409)とGaN第二バッファー層(403)一部分までをエッチングしてGaN第二バッファー層(405)上にn電極(411)を形成した。またSiO2(506)を除去した後にp電極(412)を形成した。
図7に本発明の第4の実施例のSiC基板上に形成された導波方向が基板と傾斜した方向となる光半導体素子を示す。図中の701-713はそれぞれ表面が(0001)面であるp-SiC基板(701)、p-GaNバッファー層(702)、p-GaN層とp-GaAlN層よりなるクラッド層(703)、GaN光ガイド層とAlGaN電流ブロック層とGaN光ガイド層とGa1-xInxN/Ga1-yInyNのMQW発光層とGaN光ガイド層よりなる活性層(704)、活性層(704)の中のGaN光ガイド層に形成された回折格子(705)、n-AlGaNクラッド層(706)、n-GaNコンタクト層(707)、n電極(708)、p電極(709)、共振器の端面(710)および(711)、ARコート膜(712)、HRコート膜(713)である。
図8は図7の実施例の光半導体素子作成工程図であり、以下図8を参照しながら作成方法について説明する。まずSiC基板(701)上にMOCVD法によりGaNバッファー層(702)を形成した。次に図8a)に示すような、空隙の太い部分と狭い部分の繰り返しパターンを持つSiO2選択成長マスク(801)を形成した。ここで、空隙の狭い部分は50μm、太い部分は300μmとし、マスク全体の幅は600μmとした。太い部分と狭い部分の繰り返しピッチは1mmとした。次にGaN層ととGaAlN層よりなるクラッド層(703)、GaN光ガイド層とAlGaN電流ブロック層とGaN光ガイド層とGa1-xInxN/Ga1-yInyNのMQW発光層とGaN光ガイド層よりなる活性層(704)をMOCVDによる選択成で形成し、活性層(704)の中のGaN光ガイド層上に回折格子(705)を形成した。この時のストライプ方向の断面ABを図8b)に示す。マスクの空隙の広い部分では成長速度が遅く狭い部分では速くなった。次にMOCVD法によりAlGaNクラッド層(706)とGaNコンタクト層(707)を成長した(図8C))。其の後幅1μm残してGaNコンタクト層(707)、AlGaNクラッド層(706)、GaN光ガイド層とAlGaN電流ブロック層とGaN光ガイド層とGa1-xInxN/Ga1-yInyNのMQW発光層とGaN光ガイド層よりなる活性層(704)、およびGaN層ととGaAlN層よりなるクラッド層(703)のうちのGaN層の途中までエッチング除去して、メサ構造(802)を形成した。その後、メサの両側を、AlGaN層(803)で埋め込んだ。n電極(708)とp電極(709)を形成した後、エッチングにより平坦部(804)を除去して同時にチップ端面(710)と(711)を形成した。その後ウェハーをバー状にしてSiNでAR膜(712)を形成した。其の後、端面(711)上にSiNのパッシベーション膜をつけた上で酸化ハフニウムとSiO2のHRコート膜(713)を形成した。
本実施例のレーザでは共振器の長手方向に基板(701)とGaN(702)のなす界面と活性層(704)周辺の界面が傾斜しているので基板(701)とGaN(702)のなす界面で反射した光はARコート膜(712)を形成した端面(710)側に集中する。このため、レーザの出力を効率よく取り出すことができた。また本発明のレーザは基板としてpタイプのSiCを用いたので電極抵抗を減らすことができた。またp-AlGaNを活性層形成前に形成できるのでp側を活性層上に形成した場合に比べて、より高濃度にMgを添加しても活性層中への拡散を抑制することができた。またメサ形成の際に結晶軸とメサ方向がほぼ平行なので対象性の良いメサ構造を形成でき、光のリークが少ないのでしきい値を下げることができた。
本実施例では回折格子を作製したが、特に回折格子で決まる共振器の波長を活性層の発光のピーク波長よりも数十meV長波長側に設定すると特にしきい値を下げることができた。これは活性層が結晶の特異面から傾斜しているために活性層内でIn組成の高い部分が規則正しくできており、発光のピークよりも長波長側にキャリアの注入効率の高いエネルギー領域が形成されているためである。
本実施例では回折格子を作製し端面にはAR、HRコートを施したが、端面が共振器の方向と垂直になるように端面をエッチングあるいは研磨すれば、このような端面処理が無くともレーザ発振させることができる。
(実施例5)
図9に本発明の第5の実施例のサファイア基板上に形成された埋め込み型の発光素子を示す。図中901-920はサファイア基板(901)、GaN低温バッファー層(902)、GaN高温バッファー層(903)、GaN第二バッファー層(904)、AlGaNとGaInNよりなるMQWバッファー層(905)、n-GaN第三バッファー層(906)、n-GaInN層(907)、n-GaN層(908)、n-GaAlN中間組成層(909)、n-GaAlNクラッド層(910)、GaN光ガイド層とGaInN/GaInNのMQW発光層とGaInN光ガイド層とGaN光ガイド層とAlGaN光ガイド層よりなる活性層(911)、p-GaNエッチストップ層(912)、p-GaAlNクラッド層(915)、p-AlGaN中間組成層(916)、p-GaNコンタクト層(917)、パッシベーション膜(918)、n電極(919)、p電極(920)、p-AlGaN埋込み層(913)、n-GaAlN埋込み層(914)よりなる。本実施例の発光素子では、サファイア基板(901)上に、厚さ50nmのGaN低温バッファー層(902)、厚さ300μmのGaN高温バッファー層(903)を形成後、GaN高温バッファー層(903)を(1-100)方向に2度傾けて研磨した。その後GaN第二バッファー層(904)、AlGaNとGaInNよりなるMQWバッファー層(905)、GaN第三バッファー層(906)、GaInN層(907)、GaN層(908)、GaAlN中間組成層(909)、GaAlNクラッド層(910)、GaN光ガイド層とGaInN/GaInNのMQW発光層とGaInN光ガイド層とGaN光ガイド層とAlGaN光ガイド層よりなる活性層(911)、GaNエッチストップ層(912)、GaInNダミー層を形成した。この上にSiNの選択成長マスクを幅1.5μmで導波方向が基板と傾斜した方向となるように形成し、GaAlNクラッド層(910)の一部、GaN光ガイド層とGaInN/GaInNのMQW発光層とGaInN光ガイド層とGaN光ガイド層とAlGaN光ガイド層よりなる活性層(911)、GaNエッチストップ層(912)、GaInNダミー層をエッチングしてメサ構造を形成した。この後p-AlGaN埋込み層(913)、n-GaAlN埋込み層(914)を形成した。SiN膜を除去した後燐酸系のエッチャントまたはドライエッチングでGaInNダミー層を除去した。この後、GaAlNクラッド層(915)、AlGaN中間組成層(916)、GaNコンタクト層(917)をMOCVD法で形成した。この後、GaN層(908)の一部、GaAlN中間組成層(909)、GaAlNクラッド層(910)、GaAlNクラッド層(915)、AlGaN中間組成層(916)、GaNコンタクト層(917)をエッチングしてGaN層(908)の表面を出した。この後、、パッシベーション膜(918)を形成するとともに、n電極(919)、p電極(920)を形成した。
本実施例の半導体レーザでは基板を研磨しているので、光の反射を抑制する効果に加えて、ウェハーの傾きが均一であり、活性層内のInの組成、pクラッド層のMg濃度が特に均一にでき、レーザのしきい値を下げることができた。また基板と活性層の間にMQWを設けたので、転移がMQWと平行に走り、MQWの上と下とで転移密度が略2桁違っていた。更に、GaInN層(907)を設けたので、この上部と下部での格子定数差に伴う歪みを吸収し、内部に欠陥を生成することで活性層側に転移が生成するのを防ぐことができた。この効果は(0001)面上でも同じように生じるが、本発明の場合(0001)面から傾いているので、転移がGaInN内で成長せず、活性層側に大きな転移網として伝播することがより少なかった。このため、本実施例の半導体レーザでは、基板側に設けたGaNとは大きく格子定数が異なるAlGaNを埋込み層に用いても基板と埋込み層との間での転位の発生が抑制され、埋め込みレーザ本来の性能が発揮でき、リッジ型のレーザに比べてしきい値を数分の一にすることができた。また本発明では電極抵抗を下げるためにGaNコンタクト層(917)とAlGaNクラッド層(915)の中間にAl組成がその中間であるAlGaN中間組成層(916)を設けた。このヘテロ界面は同時にMgの拡散防止の効果も有する。本発明の場合、Mgのドーピング濃度、p型キャリア濃度を上げやすいが、このため、不純物の拡散が突発的に起こることがある。AlGaN中間組成層(916)を導入することでこの影響を低減でき歩留まりを上げることができた。
図10は本発明の第5の実施例の半導体光素子に関わる概略説明図である。1001-1014は(11-24)面方位のAlN基板(1001)、AlNバッファー層(1002)、GaNバッファー層(1003)、AlGaN/GaN超格子バッファー層(1004)、n-GaNバッファー層(1005)、n-GaInNバッファー層(1006)、n-GaNコンタクト層(1007)、n-AlGaNクラッド層(1008)、GaN/GaInNの量子井戸発光層(1009)、p-AlGaNクラッド層(1010)、p-GaNコンタクト層(1011)、絶縁膜(1012)、p電極(1013)、n電極(1014)である。ここでAlNとGaNとは2%の格子歪みがあるが、超格子バッファー層(1004)を用いることで量子井戸内の転位密度を減らすことができた。また(11-24)面を用いることでpのドーピング効率が(0001)面に対してGaNの場合で40%AlGaNの場合で20%向上することができた。また基板がAlNであるので熱の放散の効果が大きく最高発振温度がサファイア基板の場合の80Cから120cまで上がった。
本実施例ではAlN基板を用いたが、基板としてSiCやGaNを用いてもよいことは言うまでもない。SiCの場合(0001)面から(11-20)方向に略13度傾ければ2-HのSiCで(11-24)方向となるので、その上には(11-24)面のGaNが成長できるようになった。
(実施例7)
図11は本発明の第6の実施例の半導体光素子に関わる概略説明図である。1101はpタイプの6H-SiCの(0001)面から(11-20)方向に約80度傾斜した基板であり、1102-1112はp-GaNバッファー層(1102)、p-AlGaN/GaN超格子バッファー層(1103)、p-GaNバッファー層(1104)、p-GaInNバッファー層(1105)、p-GaNコンタクト層(1106)、p-AlGaNクラッド層(1107)、GaN/GaInNの量子井戸発光層(1108)、n-AlGaNクラッド層(1109)、p-GaNコンタクト層(1110)、絶縁膜(1111)、n電極(1112)、p電極(1113)である。本実施例の場合成長したGaN等は(44-81)面で成長した。(0001)面から(11-20)方向に約80傾斜したSiC基板を用いたので、2HのSiCでいうなら略(44-81)面と一致した面が出ている。SiCとGaNの格子定数差が小さいのでがGaN(1102)が成長する際に基板と類似の面が形成されたからである。基板にSiCを用いたので熱伝導率が高く温度特性が向上できた。特にp型になり易いSiC基板を用いることで電極抵抗を下げるっ事ができた。また基板の面方位が(44-81)であり、(11-24)の場合以上に転移が超格子に沿って方向を変える効率が高かったので活性層中の転位密度を下げることができた。また基板裏面から電極を取れるのでプロセスが容易であった。
本実施例では6-HのSiCを用いたが4-Hや2-H、15R、3C等のSiCを用いてよいことは言うまでもない。本実施例ではSiCを基板に用いたが(44-81)のGaNを基板に用いた場合、発光領域まですべて窒化物で良好な結晶が形成でき、発光効率の高い素子が得られた。またGaNがウルツァイト構造で(44-81)面の結晶に対して縦横ともに完全に結晶格子が基板上にエピタキシーする層と一致するので良質な結晶が成長できることにもよる。また本実施例では(0001)面から約80度傾けたが2-HのSiCに換算しての(h m -h-m n)(|n/h|または|n/m|の一方が3以上または1/3以下、nは0ではない)の指数付けが行われる面方位のSiCあるいは当該指数のGaNを用いればいずれの方向でも本発明を適用することが出来る。本実施例では基板にpタイプのものを用いたが、nタイプのものを用いて上下反対方向に電流を流してもよいことは言うまでもない。
(実施例8)
図12は本発明の第7の実施例の電界効果型トランジスターに関わる概略説明図である。図中1201-1210はそれぞれAlN基板1201、GaN電子走行層1202、幅0.1unのAlNゲート層1203、GaNコンタクト層1204、Siのイオン注入により形成した高濃度のnタイプのソース領域1205、イオン注入により形成した高濃度のnタイプのドレイン領域1206、絶縁膜1207、ソース電極1208、ゲート電極1209、ドレイン電極1210である。本実施例中のGaN電子走行層はAlNと略2%の格子歪みを有する。このためGaNの臨界膜厚は2-3nmであり本実施中でもこれ以下の厚さにしないと急激にリーク電流の増加が認められた。GaNとAlNの場合電子障壁差の最も小さな方向でもGaAsとAlAsの1.5倍程度ある。このため2次元電子ガスの密度は数桁大きくできる。本実施例のGaN電子走行層の厚さは通常のHEMTと比べて1桁程度小さいが、蓄積可能な2次元電子ガス密度が高いのでトータルのシート密度は10e13cm-2以上の高い値が得られた。また、GaN走行層1202の厚さが薄く、AlNの耐圧が高いためにAlNゲート層1203の厚さを数十nmと薄くできたことも有り、大きなゲインを得ることができた。またAlN、GaNの臨界電圧が高いことも有り、ftが50GHzと高速動作が可能であった。サファイア基板上に形成した場合と比べるとAlNの誘電定数が大きいことおよびGaNが臨界膜厚以下と薄いことから電界の広がりが大きくサファイア基板上に同様のディメンジョンで形成した場合と比べて、ゲートドレイン間の電圧を30%以上かけることができた。またAlNの熱伝導率が高いためにサファイア基板を用いた場合と比べるとほぼ同様の構造の電界効果デバイスで動作電力を3倍以上とることができた。ゲート1203の一部分にSiをドーピングすると特に2次元電子ガスの密度を上げることができた。
(実施例9)
図13は本発明の第8の実施例の電界効果型トランジスターに関わる概略説明図である。図中1301-1312は、SiC(0001)面から(11-20)方向に略10度傾いた基板1301、AlGaN/GaNの超格子バッファー1302、AlNバッファー層1303、GaN電子走行層1304、高濃度のn型不純物を添加したGaInNドレインコンタクト層1305、高濃度のn型不純物を添加したGaInNソースコンタクト層1306、AlNゲート層1307、GaInNゲート制御層1308、絶縁膜1309、ドレイン電極1310、ゲート電極1311、ソース電極1312である。本実施例では(1 1 -2 -8)面のGaN、AlN、AlGaNが形成されたので、nタイプの不純物は取り込まれやすかったが、pタイプの不純物は入りにくく特に2次元電子ガスのm移動度を容易に上げることができた。またSiC基板を用いたことで熱伝導度が高く温度上昇が小さかったのでエレメントの高密度架が容易で素子のハイパワー化ができた。またAlNバッファー層1303の厚さを2μm以上にした場合には、ゲートとドレイン間のリーク電流、素子間のクロストークともにALN基板上に形成した場合と大きな差はなかった。本実施例では電子走行層にGaNを用いているがSiCを用いてもよく、この場合AlNとの格子定数差が小さいので電子走行層の厚さを10-15nm程度まで厚くすることができ、またAlNとのヘテロバリアも高くなるので2次元電子ガスの密度で10e14cm-2ときわめて高い値を実現できた。
以上本発明の種々の実施例について説明してきたが、AlN,GaN,SiCの基板に関しては、バルク結晶でも、他の基板の上に堆積した後他の基板を剥離したものでもよい。また、厚さが十分有りその上に形成する素子に対して、バルクの性質を示せば他の基板の上に形成したもので良い。この場合の厚さは、数十μm以上となる。また基板としてはAlxGayIn1-x-yN(0≦x<≦1,0≦y≦1,0≦1-x-y≦1)でもよく、この場合格子定数をAlNとGaNとInNの間の任意の値に設定できるのでデバイスに加わる歪みを低減することができる。また電気的にもコンタクト抵抗を下げる等のデバイス特性の向上を実現できる。
基板のoff方向としては特定の特異面からのoff角度のみならずoffの方向に関して特定の結晶軸に固定されるものではなく、種々の方向また結晶軸からわずかにずれた方向であってもよいことは言うまでもない。
102けGaN低温成長バッファー層、
103けGaN高温成長層、
104:斜め研磨面、
105:GaNバッファー層、
106:AlGaNクラッド層、
107:活性層、
108:AlGaNクラッド層、
109:GaNコンタクト層、
110:活性領域を形成するメサ構造、
111:AlGaN埋込み層、
112:n電極用コンタクト面、
113:n電極、
114:p電極
Claims (7)
- GaNまたはAlNの(0001)面より0.05度以上角度の異なる面方位の基板上に堆積されたことを特徴とする半導体素子。
- 基板がAlNまたはGaNであり、この基板の(h m-h-m n)(|n/h|または|n/m|の一方が3以上または1/3以下、nは0ではない、hとmの一方は0でない、h,m,nは整数)面上に形成にされたことを特徴とする半導体素子。
- h,mが1、nが4以上の偶数で(11-2n)のIII族面を用いたことを特徴とする請求項2に記載の半導体素子。
- 基板と光デバイスの発光層との間に量子井戸構造を有することを特徴とする請求項2に記載の半導体素子。
- 六方晶系のSiCにおいて(0001)面からのoff角度が2H-SiCで(h m-h-m n)(|n/h|または|n/m|の一方が3以上または1/3以下、nは0ではない、hとmの一方は0でない、h,m,nは整数)面方位に相当する面方位の基板に形成されたことを特徴とする半導体素子。
- h,mが1、nが4以上の偶数で(11-2n)のSi面を用いたことを特徴とする請求項5に記載の半導体素子。
- AlN基板またはSiC基板上に形成されたAlNまたはGaN基板上に形成されたAlN上に少なくともAlNに対して臨界膜厚以下の厚さのAlxGayIn1-x-yN(0≦x<1,0≦y≦1,0≦1-x-y≦1)またはSiCよりなる電子走行層とAlzGa1-zN(0<Z≦1)ゲートを有することを特徴とする半導体素子。
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