JP2005150223A - ドライエッチング装置及び半導体装置の製造方法、Siリング - Google Patents
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Abstract
【課題】 処理室内に配されるプラズマ拡張用のリングの部品寿命を倍化させるドライエッチング装置及び半導体装置の製造方法、Siリングを提供する。
【解決手段】 基礎台としてのAlリング15によりカソード電極12の周辺領域15Aが構成されている。この周辺領域15A上にSiリング16が設けられている。Siリング16は、表裏両面が主面として用いられる形状を有している。Siリング16は、好ましくは表裏両面が略対称形状になっている。Siリング16は、エッチング処理によりプラズマ放電時間が累積されると、摩耗劣化してくる。Siリング16はエッチングレートに悪影響の出ないうちに交換しなければならない。メンテナンス、クリーニング時等を含む交換時期には、裏返しにして再び使用する。
【選択図】 図1
【解決手段】 基礎台としてのAlリング15によりカソード電極12の周辺領域15Aが構成されている。この周辺領域15A上にSiリング16が設けられている。Siリング16は、表裏両面が主面として用いられる形状を有している。Siリング16は、好ましくは表裏両面が略対称形状になっている。Siリング16は、エッチング処理によりプラズマ放電時間が累積されると、摩耗劣化してくる。Siリング16はエッチングレートに悪影響の出ないうちに交換しなければならない。メンテナンス、クリーニング時等を含む交換時期には、裏返しにして再び使用する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体ウェハ工程におけるプラズマ処理に係り、特にSiウェハ周囲にプラズマ拡張用のリングを有するドライエッチング装置及び半導体装置の製造方法、Siリングに関する。
ドライエッチング装置は、反応ガスを処理室内に導入してプラズマ化するプラズマエッチングを利用する技術が一般化されている。並行平板型のドライエッチング装置は、処理室内の下部電極に半導体ウェハを固定する。例えば高周波電源に接続された上部電極の微小孔から反応ガスが供給され、上部電極と下部電極間でプラズマを発生させる。これにより、半導体ウェハに所望のエッチング処理を行う。
半導体ウェハの処理表面全体に、より均一に分布するようなプラズマを与えないとエッチングレートに差が生じる。対策として、ウェハ周辺にリング状の部材を配置し、見かけ上ウェハ径を大きくする構成がとられる。いわゆるSiリング(シリコンリング)であり、ウェハ面内におけるプラズマ密度の均一化が図れ、エッチングレートのばらつきを抑える(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−196257号公報(図1)
図4は、従来のエッチング装置における処理室内のSiリング部分を示す拡大断面図である。Siリング41は、下部電極となるカソード電極42の周辺領域上に配備されている。Siリング41は、理想的にはウェハWFの高さが同じでウェハWFの端面に隣接する連続的な上面部を有することが望ましい。しかし、現状ではウェハを載置する際のウェハの位置合わせ余裕を考慮し、ウェハWFの端面からわずかに離間させるため所定の傾斜部41Tを経て最上面領域41Sを有する。プラズマエッチング動作に伴い、Siリング41においてプラズマが集中し、最上面領域41Sが削られ易い。プラズマ放電時間の累積により、最上面領域41Sは破線部43のように摩耗劣化する傾向がある。
Siリング41の摩耗劣化が大きくなると、ウェハWF外周近傍のプラズマの安定性が保てなくなり、ウェハWF外周部のエッチングレートが低下する。このため、ある程度局所が摩耗劣化してきたSiリング41を使用した場合、エッチングの均一性、エッチングレートが規格下限で推移することになる。これにより品質劣化、エッチング不良を招く恐れがある。
処理ウェハの品質劣化を避け、安定した効率の良いプラズマエッチングを実現するためには、Siリング41を早めに交換する必要がある。すなわち、Siリング41の局所的な摩耗、劣化が大きいためにSiリング41のライフタイムは短くならざるを得ない。Siリング41は、形状も特殊で高い精度が要求され、高価なものである。よって、頻繁な交換は半導体装置の製造コスト上昇を招く。
本発明は上記のような事情を考慮してなされたもので、処理室内に配されるプラズマ拡張用のリングの部品寿命を倍化させるドライエッチング装置及び半導体装置の製造方法、Siリングを提供しようとするものである。
本発明に係るドライエッチング装置は、処理室内に半導体ウェハが置かれ、反応ガスのプラズマを前記半導体ウェハ上に生成することにより所望のエッチング処理が施されるドライエッチング装置であって、前記処理室内に設けられ前記半導体ウェハの支持部を伴う第1電極と、前記処理室内に設けられ前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極の周辺領域上に設けられ、主面が前記プラズマを前記半導体ウェハの周囲に拡張させるリングと、を含み、前記リングは、表裏両面が前記主面として用いられる形状を有している。
上記本発明に係るドライエッチング装置によれば、リングは両面の使用が可能である。これにより、長時間使用可能なリングが配備できる。リングの実質的な部品寿命は倍増すると共に、処理室内で略均一なプラズマ環境を維持する。
上記それぞれ本発明に係るドライエッチング装置において、好ましくは次のような特徴を少なくとも一つ有する。
前記リングは、表裏両面共に前記半導体ウェハの周辺近傍下部に延在する内周平坦領域、前記半導体ウェハの周辺を囲む外周平坦領域、及び前記半導体ウェハの端面に隣り合う前記内周平坦領域と前記外周平坦領域の間の傾斜領域を有する。これにより、仮想的に半導体ウェハの面積が増え、ウェハ面内のプラズマ均一性が向上する。
前記リングは、表裏両面が略対称形状になっている。これにより、表裏両面でプラズマ環境が同等であり、エッチング処理される半導体製品の品質が信頼できる。
前記リング下に前記リングが置かれる基礎的なリングを具備している。本発明に係るリングを支持する処理室内の構成部品の一つになる。
前記リングの外側に前記リングの支持部を有する最外周のリングを具備している。本発明に係るリングを支持する処理室内の構成部品の一つになる。
前記リングは、表裏両面共に前記半導体ウェハの周辺近傍下部に延在する内周平坦領域、前記半導体ウェハの周辺を囲む外周平坦領域、及び前記半導体ウェハの端面に隣り合う前記内周平坦領域と前記外周平坦領域の間の傾斜領域を有する。これにより、仮想的に半導体ウェハの面積が増え、ウェハ面内のプラズマ均一性が向上する。
前記リングは、表裏両面が略対称形状になっている。これにより、表裏両面でプラズマ環境が同等であり、エッチング処理される半導体製品の品質が信頼できる。
前記リング下に前記リングが置かれる基礎的なリングを具備している。本発明に係るリングを支持する処理室内の構成部品の一つになる。
前記リングの外側に前記リングの支持部を有する最外周のリングを具備している。本発明に係るリングを支持する処理室内の構成部品の一つになる。
本発明に係る本発明に係るドライエッチング装置は、処理室内に半導体ウェハが置かれ、反応ガスのプラズマを前記半導体ウェハ上に生成することにより所望のエッチング処理が施されるドライエッチング装置であって、前記処理室内に設けられ前記半導体ウェハの支持部を伴う第1電極と、前記処理室内に設けられ前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極の周辺領域上に設けられ、表裏両面が前記半導体ウェハの周辺近傍下部に延在する内周平坦領域、前記半導体ウェハの周辺を囲む外周平坦領域、及び前記半導体ウェハの端面に隣り合う前記内周平坦領域と前記外周平坦領域の間の傾斜領域を有するリングと、を含む。
上記本発明に係るドライエッチング装置によれば、リングは両面において使用し得る必要な形状を有している。よって、表裏両面で使用されることで長時間使用可能なリングが配備できる。リングの実質的な部品寿命は倍増すると共に、処理室内で略均一なプラズマ環境を維持する。
上記それぞれ本発明に係るドライエッチング装置において、好ましくは次のような特徴を少なくとも一つ有する。
前記リング下に前記リングが置かれる基礎的なリングを具備している。本発明に係るリングを支持する、処理室内の構成部品の一つになる。
前記リングの外側に前記リングの支持部を有する最外周のリングを具備している。本発明に係るリングを支持する、処理室内の構成部品の一つになる。
前記リング下に前記リングが置かれる基礎的なリングを具備している。本発明に係るリングを支持する、処理室内の構成部品の一つになる。
前記リングの外側に前記リングの支持部を有する最外周のリングを具備している。本発明に係るリングを支持する、処理室内の構成部品の一つになる。
本発明に係るドライエッチング装置は、処理室内に半導体ウェハが置かれ、反応ガスのプラズマを前記半導体ウェハ上に生成することにより所望のエッチング処理が施されるドライエッチング装置であって、前記処理室内に設けられ前記半導体ウェハの支持部を伴う第1電極と、前記処理室内に設けられ前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極の周辺に設けられる第1リングと、前記第1リング上に設けられ前記プラズマを前記半導体ウェハの周囲に拡張させる表裏両面が主面となり得る第2リングと、前記第1リング及び第2リングの外周を囲み、前記第2リングの支持部を有する第3リングと、を含む。
上記本発明に係るドライエッチング装置によれば、プラズマを半導体ウェハの周囲に拡張させる第2リングは、表裏両面が主面として利用できるように構成されている。第1リングや第3リングそれぞれは第2リングを支持する部品の一つになる。これにより、第2リングの実質的な部品寿命は倍増すると共に、処理室内で略均一なプラズマ環境を維持する。
上記それぞれ本発明に係るドライエッチング装置において、好ましくは次のようないずれかの特徴を有する。
前記第2リングは外周側部に溝を備え、前記第3リングは前記支持部として前記溝に嵌合するスプリングボールを配備している。すなわち第2リングは、少なくとも側部が第3リングのスプリングボールで押し付けられ支持される。
前記第2リングは外周側部の所定箇所に凸部を備え、前記第3リングは前記支持部として前記凸部と嵌合する溝を配備している。すなわち第2リングは、少なくとも凸部で第3リングの溝と嵌め合い支持される。
また、上記いずれかの特徴を有する本発明に係るドライエッチング装置において、前記半導体ウェハはSiウェハであり、前記第2リングは共にSiで構成されている。
前記第2リングは外周側部に溝を備え、前記第3リングは前記支持部として前記溝に嵌合するスプリングボールを配備している。すなわち第2リングは、少なくとも側部が第3リングのスプリングボールで押し付けられ支持される。
前記第2リングは外周側部の所定箇所に凸部を備え、前記第3リングは前記支持部として前記凸部と嵌合する溝を配備している。すなわち第2リングは、少なくとも凸部で第3リングの溝と嵌め合い支持される。
また、上記いずれかの特徴を有する本発明に係るドライエッチング装置において、前記半導体ウェハはSiウェハであり、前記第2リングは共にSiで構成されている。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、プラズマ生成用の上部電極及び下部電極を有するドライエッチング装置の処理室内で前記下部電極の周辺領域に、少なくとも前記プラズマを前記半導体ウェハの周囲に拡張させるリングを配置する工程と、前記リングの最上部領域の高さと略同じレベルの処理面の高さを有するような半導体ウェハを前記下部電極に固定する工程と、前記上部電極側から供給される反応ガスをプラズマ化させて前記半導体ウェハに所望のエッチングを施す工程と、を含み、前記リングを使用の経過に応じて裏返しして用いる。
上記本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、リングの磨耗劣化がプラズマ処理に悪影響を及ぼす前に、リングを裏返して利用すれば、同じリングで再び新品同様からの使用となる。リングの実質的な部品寿命は倍増すると共に、処理室内で略均一なプラズマ環境を維持する。
本発明に係るSiリングは、ドライエッチング装置の処理室内においてシリコン半導体ウェハの置かれる電極周辺に配備するための表裏両面が対称形状のSiリングである。
本発明に係るSiリングは、ドライエッチング装置の処理室内においてシリコン半導体ウェハの置かれる電極周辺にプラズマ拡張用として配備される、表裏両面が内周平坦領域、外周平坦領域、及び前記内周平坦領域と前記外周平坦領域の間の傾斜領域を有する。
上記それぞれ本発明に係るSiリングによれば、表裏両面とも主面として利用できるように構成されている。これにより、リングの実質的な部品寿命は倍増すると共に、処理室内で略均一なプラズマ環境を維持する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るドライエッチング装置の要部を示す構成図であり、平行平板型のRIE(Reactive Ion Etching)装置を示す。
図1において、処理室11は真空排気されるプラズマ室である。処理室11内の下部電極はカソード電極12であり、上部電極はアノード電極13である。処理室11内において、カソード電極12にシリコン半導体ウェハWF(以下、ウェハWF)が載置され、アノード電極13側から供給される反応ガスをプラズマ化してウェハWFに所望のエッチングが施される。アノード電極13は接地されている。カソード電極12は高周波電源14に接続されている。また、カソード電極12は水冷するための冷却水の経路を有する。アノード電極13は、処理室11内に反応ガスをシャワー状に導入するための複数のピンホール13Hを有する。このようなドライエッチング装置の構成は多種多様であり上記構成に限定されない。
図1において、処理室11は真空排気されるプラズマ室である。処理室11内の下部電極はカソード電極12であり、上部電極はアノード電極13である。処理室11内において、カソード電極12にシリコン半導体ウェハWF(以下、ウェハWF)が載置され、アノード電極13側から供給される反応ガスをプラズマ化してウェハWFに所望のエッチングが施される。アノード電極13は接地されている。カソード電極12は高周波電源14に接続されている。また、カソード電極12は水冷するための冷却水の経路を有する。アノード電極13は、処理室11内に反応ガスをシャワー状に導入するための複数のピンホール13Hを有する。このようなドライエッチング装置の構成は多種多様であり上記構成に限定されない。
基礎台としてのAlリング15によりカソード電極12の周辺領域15Aが構成されている。この周辺領域15A上にSiリング16が設けられている。Siリング16は、表裏両面が主面として用いられる形状を有している。周辺領域15AはSiリング16の載置に合った形状を有する。Siリング16は、ウェハWFの周囲にプラズマを拡張させるものである。すなわち、見かけ上ウェハ径を大きくし、ウェハWF面内におけるプラズマ密度の均一化を図り、エッチングレートのばらつき抑制に寄与する。
Siリング16は、好ましくは表裏両面が略対称形状になっている。ここでは、表裏両面共にウェハWFの周辺近傍下部に延在する内周平坦領域161A(161B)、ウェハWFの周辺を囲む外周平坦領域163A(163B)、及びウェハWFの端面に隣り合う内周平坦領域161A(161B)と外周平坦領域163A(163B)の間の傾斜領域162A(162B)を有する。このようなリングの構成は別段限定されることはない。リング両面において主面となり得る必要な形状を有していればよい。また、図示しないが半導体ウェハWFがオリフラ(オリエンテーションフラット)を有する場合は一部がオリフラに沿った形状となる。
上記Siリング16を囲むようにフォーカスリング(例えばAlリング)17が設けられている。フォーカスリング17は、保護リングまたは電界補償リングとも呼ばれ、プラズマの拡散を防止し、周縁部でのエッチングレート低下を抑制する。フォーカスリング17は、Siリング16を側部から支持する構成を有していてもよい。
図1を参照して本発明に係る半導体装置の製造方法を説明する。処理室11内において、カソード電極12の周辺領域15A(Alリング15)に、Siリング16を配設する。次に、処理室11内にエッチング処理されるべきウェハWFを搬入する。ウェハWFは、カソード電極12に位置合わせされ固定される。すなわち、ウェハWFは、Siリング16の内周平坦領域161Aと周辺近傍下部が対向し、外周平坦領域163Aの高さと略同じレベルの処理面の高さを有するようにカソード電極12に載置され、処理室11内は所定の真空度に排気される。次に、アノード電極13側から供給される反応ガスが高周波電源14のオンによりプラズマ化され、半導体ウェハWFに所望のエッチングを施す。
Siリング16は、エッチング処理によりプラズマ放電時間が累積されると、摩耗劣化してくる。Siリング16はエッチングレートに悪影響の出ないうちに交換しなければならない。Siリング16は、両面において使用し得る必要な形状を有している。よって、メンテナンス、クリーニング時等を含む交換時期には、裏返しにして再び使用する。すなわち、Siリング16は、外周平坦領域163B、内周平坦領域161B、その間の傾斜領域162Bを主面として、ウェハWFをエッチング処理する。つまり、Siリング16は、両面とも使用され交換時期がきた場合に実質的な交換となる。
上記実施形態及び方法によれば、プラズマをウェハWFの周囲に拡張させるSiリング16は、表裏両面が主面として利用できるように構成されている。Siリング16の磨耗劣化がプラズマ処理に悪影響を及ぼす前に、Siリング16を裏返して利用すれば、同じSiリング16で再び新品同様からの使用となる。これにより、Siリング16の実質的な部品寿命は倍増すると共に、処理室11内で略均一なプラズマ環境を維持することができる。
図2は、本発明の第2実施形態に係るドライエッチング装置の要部を示す断面図であり、Siリングの固定機構を示している。ドライエッチング装置全体としては、前記第1実施形態と同様の構成が利用されてもよい。基礎台としてのAlリング25によりカソード電極22の周辺領域25Aが構成されている。この周辺領域25A上に表裏両面が使用可能なSiリング26が設けられている。Siリング26は、破線L1に対称形状である。Siリング26は、表裏両面共にウェハWFの周辺近傍下部に延在する内周平坦領域261A(261B)、ウェハWFの周辺を囲む外周平坦領域263A(263B)、及びウェハWFの端面に隣り合う内周平坦領域261A(261B)と外周平坦領域263A(263B)の間の傾斜領域262A(262B)を有する。このようなリングの構成は別段限定されることはない。リング両面において主面となり得る必要な形状を有していればよい。Siリング26を囲むようにフォーカスリング27が設けられている。これらの構成は、前記図1中のAlリング15、カソード電極12、Siリング16、フォーカスリング17に対応する。
図2において、Siリング26は外周側部中央に溝26Gを備え、フォーカスリング27は支持部として溝26Gに嵌合するスプリングボール27SBを配備している。溝26Gは、Siリング26の外周側部中央全域、または要所に設けることが考えられる。あるいは、スプリングボール27SBを受け入れる窪みであってもよい。スプリングボール27SBは、フォーカスリング27の複数の要所(収納孔27H)に設ければよい。
このような構成は、Siリング26の両面利用で表面が摩耗劣化し、Alリング25とのかみ合わせが不安定になる場合を対策したものである。すなわち、複数のスプリングボール27SBの弾性圧力でSiリング26側部を各方面から押圧する。これにより、Siリング26は、両面が利用されても安定した固定を維持する。
図3は、本発明の第3実施形態に係るドライエッチング装置の要部を示す断面図であり、Siリングの固定機構を示している。ドライエッチング装置全体としては、前記第1実施形態と同様の構成が利用されてもよい。基礎台としてのAlリング35によりカソード電極32の周辺領域35Aが構成されている。この周辺領域35A上に表裏両面が使用可能なSiリング36が設けられている。Siリング36は、破線L2に対称形状である。Siリング36は、表裏両面共にウェハWFの周辺近傍下部に延在する内周平坦領域361A(361B)、ウェハWFの周辺を囲む外周平坦領域363A(363B)、及びウェハWFの端面に隣り合う内周平坦領域361A(361B)と外周平坦領域363A(363B)の間の傾斜領域362A(362B)を有する。このようなリングの構成は別段限定されることはない。リング両面において主面となり得る必要な形状を有していればよい。Siリング36を囲むようにフォーカスリング37が設けられている。これらの構成は、前記図1中のAlリング15、カソード電極12、Siリング16、フォーカスリング17に対応する。
図3において、Siリング36は外周側部の所定箇所に凸部36Pを備え、フォーカスリング37は支持部として凸部36Pに嵌合する溝37Gを配備している。凸部36Pは、Siリング36外周で等間隔に数箇所設けることが望ましい。
このような構成は、Siリング36の両面利用で表面が摩耗劣化し、Alリング35とのかみ合わせが不安定になる場合を対策したものである。すなわち、バランスの取れた複数の凸部36PでSiリング36側部の要所を支持する。これにより、Siリング36は、両面が利用されても安定した固定を維持する。
以上説明したように本発明によれば、Siリングは両面において使用し得る必要な形状を有している。よって、表裏両面で使用されることで長時間使用可能なSiリングが配備できる。Siリングの実質的な部品寿命は倍増すると共に、処理室内で略均一なプラズマ環境を維持する。この結果、処理室内に配されるプラズマ拡張用のリングの部品寿命を倍化させるドライエッチング装置及び半導体装置の製造方法、Siリングを提供することができる。
11,…処理室、12,42…カソード電極、13…アノード電極、13H…ピンホール、14…高周波電源、15,25,35,43…Alリング、15A,25A,35A…周辺領域、16,26,36,41…Siリング、161A,161B,261A,261B,361A,361B…内周平坦領域、162A,162B,262A,262B,362A,362B…傾斜領域、163A,163B,263A,263B,363A,363B…外周平坦領域、17,27,37…フォーカスリング、26G,37G…溝、27SB…スプリングボール、36P…凸部、41T…傾斜部、41S…最上面領域、WF…半導体ウェハ。
Claims (13)
- 処理室内に半導体ウェハが置かれ、反応ガスのプラズマを前記半導体ウェハ上に生成することにより所望のエッチング処理が施されるドライエッチング装置であって、
前記処理室内に設けられ前記半導体ウェハの支持部を伴う第1電極と、
前記処理室内に設けられ前記第1電極に対向する第2電極と、
前記第1電極の周辺領域上に設けられ、主面が前記プラズマを前記半導体ウェハの周囲に拡張させるリングと、を含み、
前記リングは、表裏両面が前記主面として用いられる形状を有しているドライエッチング装置。 - 前記リングは、表裏両面共に前記半導体ウェハの周辺近傍下部に延在する内周平坦領域、前記半導体ウェハの周辺を囲む外周平坦領域、及び前記半導体ウェハの端面に隣り合う前記内周平坦領域と前記外周平坦領域の間の傾斜領域を有する請求項1記載のドライエッチング装置。
- 前記リングは、表裏両面が略対称形状になっている請求項1または2記載のドライエッチング装置。
- 処理室内に半導体ウェハが置かれ、反応ガスのプラズマを前記半導体ウェハ上に生成することにより所望のエッチング処理が施されるドライエッチング装置であって、
前記処理室内に設けられ前記半導体ウェハの支持部を伴う第1電極と、
前記処理室内に設けられ前記第1電極に対向する第2電極と、
前記第1電極の周辺領域上に設けられ、表裏両面が前記半導体ウェハの周辺近傍下部に延在する内周平坦領域、前記半導体ウェハの周辺を囲む外周平坦領域、及び前記半導体ウェハの端面に隣り合う前記内周平坦領域と前記外周平坦領域の間の傾斜領域を有するリングと、を含むドライエッチング装置。 - 前記リング下に前記リングが置かれる基礎的なリングを具備している請求項1〜4いずれか一つに記載のドライエッチング装置。
- 前記リングの外側に前記リングの支持部を有する最外周のリングを具備している請求項1〜5いずれか一つに記載のドライエッチング装置。
- 処理室内に半導体ウェハが置かれ、反応ガスのプラズマを前記半導体ウェハ上に生成することにより所望のエッチング処理が施されるドライエッチング装置であって、
前記処理室内に設けられ前記半導体ウェハの支持部を伴う第1電極と、
前記処理室内に設けられ前記第1電極に対向する第2電極と、
前記第1電極の周辺に設けられる第1リングと、
前記第1リング上に設けられ前記プラズマを前記半導体ウェハの周囲に拡張させる表裏両面が主面となり得る第2リングと、
前記第1リング及び第2リングの外周を囲み、前記第2リングの支持部を有する第3リングと、を含むドライエッチング装置。 - 前記第2リングは外周側部に溝を備え、前記第3リングは前記支持部として前記溝に嵌合するスプリングボールを配備している請求項7記載のドライエッチング装置。
- 前記第2リングは外周側部の所定箇所に凸部を備え、前記第3リングは前記支持部として前記凸部と嵌合する溝を配備している請求項7記載のドライエッチング装置。
- 前記半導体ウェハはSiウェハであり、前記第2リングは共にSiで構成されている請求項7〜9いずれか一つに記載のドライエッチング装置。
- プラズマ生成用の上部電極及び下部電極を有するドライエッチング装置の処理室内で前記下部電極の周辺領域に、少なくとも前記プラズマを前記半導体ウェハの周囲に拡張させるリングを配置する工程と、
前記リングの最上部領域の高さと略同じレベルの処理面の高さを有するような半導体ウェハを前記下部電極に固定する工程と、
前記上部電極側から供給される反応ガスをプラズマ化させて前記半導体ウェハに所望のエッチングを施す工程と、を含み、
前記リングを使用の経過に応じて裏返しして用いる半導体装置の製造方法。 - ドライエッチング装置の処理室内においてシリコン半導体ウェハの置かれる電極周辺に配備するための表裏両面が対称形状のSiリング。
- ドライエッチング装置の処理室内においてシリコン半導体ウェハの置かれる電極周辺にプラズマ拡張用として配備される、表裏両面が内周平坦領域、外周平坦領域、及び前記内周平坦領域と前記外周平坦領域の間の傾斜領域を有するSiリング。
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JP2003382511A JP2005150223A (ja) | 2003-11-12 | 2003-11-12 | ドライエッチング装置及び半導体装置の製造方法、Siリング |
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ID=34691563
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009516332A (ja) * | 2005-11-10 | 2009-04-16 | アクセリス テクノロジーズ インコーポレーテッド | 汚染物収集面を備えたイオン注入装置 |
JP2010045200A (ja) * | 2008-08-13 | 2010-02-25 | Tokyo Electron Ltd | フォーカスリング、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 |
JP2012059889A (ja) * | 2010-09-08 | 2012-03-22 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 貼り合わせウェーハの製造方法及びウェーハ載置用サセプタ |
-
2003
- 2003-11-12 JP JP2003382511A patent/JP2005150223A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009516332A (ja) * | 2005-11-10 | 2009-04-16 | アクセリス テクノロジーズ インコーポレーテッド | 汚染物収集面を備えたイオン注入装置 |
JP2010045200A (ja) * | 2008-08-13 | 2010-02-25 | Tokyo Electron Ltd | フォーカスリング、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 |
JP2012059889A (ja) * | 2010-09-08 | 2012-03-22 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 貼り合わせウェーハの製造方法及びウェーハ載置用サセプタ |
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