JP2005149183A - 半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法 - Google Patents
半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法Info
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Abstract
【課題】データメモリのセル故障が生じても装置の停止に至ることなく可能な限りデータの正常な読み出し書き込みの続行を可能とする。
【解決手段】 車両の変速機用電子制御ユニット5内に設けられ間接アドレッシングによりデータの書き込み、読み出しがなされる第2のメモリ5Aの記憶エリアの一部に故障が発生した際に、未使用の記憶領域があるか否かが判定され、未使用の記憶エリア有りと判定されると、間接アドレッシングにおけるポインタによって指示されている当該故障が生じた記憶エリアのアドレスが未使用の記憶エリアのアドレスに書き換えられて、メモリエラーが生じても直ちに部品交換を施すことなく変速機用電子制御ユニット5の正常動作が確保可能となっている。
【選択図】図2
【解決手段】 車両の変速機用電子制御ユニット5内に設けられ間接アドレッシングによりデータの書き込み、読み出しがなされる第2のメモリ5Aの記憶エリアの一部に故障が発生した際に、未使用の記憶領域があるか否かが判定され、未使用の記憶エリア有りと判定されると、間接アドレッシングにおけるポインタによって指示されている当該故障が生じた記憶エリアのアドレスが未使用の記憶エリアのアドレスに書き換えられて、メモリエラーが生じても直ちに部品交換を施すことなく変速機用電子制御ユニット5の正常動作が確保可能となっている。
【選択図】図2
Description
本発明は、任意にデータの読み出し書き込み可能に構成された半導体メモリの故障時におけるフェイルセーフ処理に係り、特に、セル故障に代表されるメモリエラー時における正常動作の確保等を図ったフェイルセーフ処理方法に関する。
従来、半導体メモリにおけるセル故障に対する救済手段としては、例えば、データエリアが最大でnビットの2進数で表される容量を有するメモリにおいて、下位(n/2)ビットのアドレスデータで表される領域を通常時の使用領域とする一方、上位(n/2)ビットのアドレスデータで表される領域部分を予備エリアとし、下位(n/2)ビットのアドレスデータに対するアドレスデコーダと、上位(n/2)ビットのアドレスデータに対するアドレスデコーダを、それぞれ具備するよう予めメモリを構成し、通常の使用領域においてセル故障が生じた際に、予備エリアに切り換えてデータの確実な読み出し書き込みができるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来例は、予めメモリのハードウェア的な構成を上述したようなセル故障に対処可能な構成とするものであり、既存のメモリを用いた装置に適用しようとする場合には、メモリの交換を余儀なくするものであり、メモリ故障の際における安価で簡易なフェイルセーフ処理を提供するものではない。
また、メモリを用いた装置にあっては、装置完成後はその内部の部品交換が容易でないものもあり、上記従来例は、そのような装置におけるメモリの故障発生に対する解決手段を与えるものではない。
また、メモリを用いた装置にあっては、装置完成後はその内部の部品交換が容易でないものもあり、上記従来例は、そのような装置におけるメモリの故障発生に対する解決手段を与えるものではない。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、データメモリのセル故障が生じても即座に装置の動作停止に至ることなく可能な限りデータの正常な読み出し書き込みの続行を確保することができる半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法を提供するものである。
本発明の他の目的は、メモリ交換の困難な装置におけるデータメモリのセル故障が生じても極力交換することなくデータの正常な読み出し書き込みの続行を確保することができる半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、メモリ交換の困難な装置におけるデータメモリのセル故障が生じても極力交換することなくデータの正常な読み出し書き込みの続行を確保することができる半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法を提供することにある。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係る半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法は、
任意にデータの書き込み、読み出しが可能に構成されてなる半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法であって、
前記半導体記憶素子は、間接アドレッシングによりデータの書き込み、読み出しがなされるものであって、当該半導体記憶素子の記憶エリアの一部に故障が発生した際に、未使用の記憶領域があるか否かを判定し、未使用の記憶エリアがあると判定された場合に、前記間接アドレッシングにおけるポインタが指示する前記故障が生じた記憶エリアのアドレスを前記未使用の記憶エリアのアドレスに書き換えるよう構成されてなるものである。
任意にデータの書き込み、読み出しが可能に構成されてなる半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法であって、
前記半導体記憶素子は、間接アドレッシングによりデータの書き込み、読み出しがなされるものであって、当該半導体記憶素子の記憶エリアの一部に故障が発生した際に、未使用の記憶領域があるか否かを判定し、未使用の記憶エリアがあると判定された場合に、前記間接アドレッシングにおけるポインタが指示する前記故障が生じた記憶エリアのアドレスを前記未使用の記憶エリアのアドレスに書き換えるよう構成されてなるものである。
本発明によれば、メモリの未使用エリアを活用できるようにしたので、メモリの一部に故障が生じても、直ちに部品交換を施すことなく、正常な動作の継続を確保することができ、装置の信頼性の向上を図ることができるという効果を奏するものである。
特に、車両装置などにあって内部の電子部品の交換が容易ではない構造を有するユニットにおいては、直ちにユーザを煩わすことなく装置の正常動作を確保することができるという効果を奏するものである。
特に、車両装置などにあって内部の電子部品の交換が容易ではない構造を有するユニットにおいては、直ちにユーザを煩わすことなく装置の正常動作を確保することができるという効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図5を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法が適用される半導体記憶素子としてのRAM(Random Access Memory)が用いられた装置の一例として車両用電子制御装置の構成例について図1を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態における車両用電子制御装置1は、エンジン2の出力側に一体的に設けられた自動変速機3と、エンジン2を電子的に制御するエンジン用電子制御ユニット4と、自動変速機3内に収納されて自動変速機3を電子的に制御する変速機用電子制御ユニット(TCU)5とを主たる構成要素として構成されたものとなっている。
自動変速機3内には、さらに、位置スイッチ6が配設されており、この位置スイッチ6は、変速機の変速位置を選択するセレクトレバー7がいずれのセレクト位置に設定されたかを検出し、その検出結果を示す位置信号S1を変速機用電子制御ユニット5へ出力するものとなっている。
また、エンジン用電子制御ユニット4と変速機用電子制御ユニット5との間は、車内LAN8で接続されており、この車内LAN8を介して相互にデータの授受が行われるように構成されたものとなっている。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法が適用される半導体記憶素子としてのRAM(Random Access Memory)が用いられた装置の一例として車両用電子制御装置の構成例について図1を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態における車両用電子制御装置1は、エンジン2の出力側に一体的に設けられた自動変速機3と、エンジン2を電子的に制御するエンジン用電子制御ユニット4と、自動変速機3内に収納されて自動変速機3を電子的に制御する変速機用電子制御ユニット(TCU)5とを主たる構成要素として構成されたものとなっている。
自動変速機3内には、さらに、位置スイッチ6が配設されており、この位置スイッチ6は、変速機の変速位置を選択するセレクトレバー7がいずれのセレクト位置に設定されたかを検出し、その検出結果を示す位置信号S1を変速機用電子制御ユニット5へ出力するものとなっている。
また、エンジン用電子制御ユニット4と変速機用電子制御ユニット5との間は、車内LAN8で接続されており、この車内LAN8を介して相互にデータの授受が行われるように構成されたものとなっている。
エンジン用電子制御ユニット4は、第1のマイクロコンピュータ(図1においては「CPU1」と表記)4Bと、第1のメモリ(図1においては「MEM1」と表記)4Aと、イモビライザユニット9とを主たる構成要素として構成されたものとなっている。
第1のメモリ4Aには、エンジン用電子制御ユニット4を他のエンジン用電子制御ユニットと区別するため予め一台毎に設定された所定の識別データIDAが格納されている。なお、第1のメモリ4Aは、装置の動作の有無に関わらず識別データIDAを常時、格納、保持する必要があるため、例えば、ROM(Read Only Memory)に代表される不揮発性メモリを用いるのが好適であるが、RAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリであっても、装置の主電源の供給が断たれても、この不揮発性メモリに動作電源を供給する別個の専用の電源(バックアップ電源)が設けられており、実施的に不揮発性メモリと同様な機能を果たすようになっているものであればそのようなメモリであっても良い。
第1のメモリ4Aには、エンジン用電子制御ユニット4を他のエンジン用電子制御ユニットと区別するため予め一台毎に設定された所定の識別データIDAが格納されている。なお、第1のメモリ4Aは、装置の動作の有無に関わらず識別データIDAを常時、格納、保持する必要があるため、例えば、ROM(Read Only Memory)に代表される不揮発性メモリを用いるのが好適であるが、RAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリであっても、装置の主電源の供給が断たれても、この不揮発性メモリに動作電源を供給する別個の専用の電源(バックアップ電源)が設けられており、実施的に不揮発性メモリと同様な機能を果たすようになっているものであればそのようなメモリであっても良い。
一方、変速機用電子制御ユニット5は、第2のマイクロコンピュータ(図1においては「CPU2」と表記)5Bを用いて構成されており、同ユニット5内に設けられた第2のメモリ(図1においては「MEM2」と表記)5Aには、変速機用電子制御ユニット5を他の電子制御ユニットと区別するため予め一台毎に設定された所定の識別データIDBが格納されている。そして、第2のメモリ5A内には、エンジン用電子制御ユニット4によってエンジン2を始動させるために必要なエンジン始動データDESが格納されている。なお、この第2のメモリ5Aも、先の第1のメモリ4Aと同様に、不揮発性メモリが好適であるが、揮発性メモリであってもいわゆるバックアップ電源により実質的に不揮発性メモリと同様な機能を果たすものであれば、揮発性メモリであっても構わない。
また、第2のマイクロコンピュータ5Bには、制御動作中における各種のデータや変数等を読み出し書き込みするためのRAM11が設けられている。
また、第2のマイクロコンピュータ5Bには、制御動作中における各種のデータや変数等を読み出し書き込みするためのRAM11が設けられている。
さらに、この車両用電子制御装置1は、イモビライザ機能を有するものとなっており、そのため、エンジン用電子制御ユニット4にはイモビライザユニット9が設けられており、ユーザがキースイッチ(図1においては「K−SW」と表記)10をオンにした状態で、イモビライザユニット9から所定の暗証番号を入力することにより、エンジン始動のための制御がエンジン用電子制御ユニット4により開始されるようになっている。
しかして、上記構成における車両用電子制御装置1の全体動作について概括的に説明すれば、まず、ユーザによりキースイッチ10がオフからオンへ切り換えられ、イモビライズユニット9から暗証番号が入力されると、入力された暗証番号が第1のメモリ4Aに登録されているデータと一致したものでるあるか否かがエンジン用電子制御ユニット4において判定されることとなる。また、このとき同時に、入力された暗証番号は、変速機用電子制御ユニット5へも車内LAN8を介して送出されて、第2のメモリ5Bに登録されているデータと一致したものであるか否かの判定が行われる。
そして、エンジン用電子制御ユニット4及び変速機用電子制御ユニット5のそれぞれにおいて、暗証番号が登録されたものと一致したものであると判定された場合のみ、すなわち、換言すれば、正規のユーザであると判定された場合にのみ、エンジン始動が開始されることとなる。
そして、エンジン用電子制御ユニット4及び変速機用電子制御ユニット5のそれぞれにおいて、暗証番号が登録されたものと一致したものであると判定された場合のみ、すなわち、換言すれば、正規のユーザであると判定された場合にのみ、エンジン始動が開始されることとなる。
すなわち、変速機用電子制御ユニット5からエンジン用電子制御ユニット4へ対してエンジン始動データDESが車内LAN8を介して送信され、エンジン用電子制御ユニット4においては、そのエンジン始動データDESを基にエンジン2の始動制御が行われ、次いで、走行制御が行われることとなる。
一方、変速機用電子制御ユニット5においては、ユーザによるセレクトレバー7の切替位置の情報が位置スイッチ6を介して入力され、他のデータと共に自動変速機3の制御に供され、変速機用電子制御ユニット5による自動変速機3の制御が行われる。この変速機用電子制御ユニット5による自動変速機3の制御動作中、自動変速機3の動作状態に応じて変化するデータや変数等は、間接アドレッシングによりRAM11に書き込みされ、また、必要に応じて読み出しされるようになっている。
一方、変速機用電子制御ユニット5においては、ユーザによるセレクトレバー7の切替位置の情報が位置スイッチ6を介して入力され、他のデータと共に自動変速機3の制御に供され、変速機用電子制御ユニット5による自動変速機3の制御が行われる。この変速機用電子制御ユニット5による自動変速機3の制御動作中、自動変速機3の動作状態に応じて変化するデータや変数等は、間接アドレッシングによりRAM11に書き込みされ、また、必要に応じて読み出しされるようになっている。
図2には、上述のRAM11にセル故障が発生した場合に、支障なくデータ、変数等の書き込み、読み出しができるようにするために、第2のマイクロコンピュータ5Bにより実行されるエラーフェイルセーフ処理の手順を示すフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその手順について説明する。
先ず、前提として、RAM11へのデータ、変数等の書き込みは、間接アドレッシングにより行われるものとする。したがって、RAM11が正常の状態において、間接アドレッシングの際に必要とされるポインタテーブルは、第2のマイクロコンピュータ5Bの図示されない記憶領域や、または、変速機用電子制御ユニット5内に設けられた図示されない他のメモリを用いて展開されているものとする。また、RAM11には、正常動作の状態において空きエリアが存在するものとする。
先ず、前提として、RAM11へのデータ、変数等の書き込みは、間接アドレッシングにより行われるものとする。したがって、RAM11が正常の状態において、間接アドレッシングの際に必要とされるポインタテーブルは、第2のマイクロコンピュータ5Bの図示されない記憶領域や、または、変速機用電子制御ユニット5内に設けられた図示されない他のメモリを用いて展開されているものとする。また、RAM11には、正常動作の状態において空きエリアが存在するものとする。
かかる前提の下、第2のマイクロコンピュータ5Bにより処理が開始されると、最初に、ポインタテーブルのRAM11へのコピーが行われる(図2のステップS100参照)。すなわち、例えば、第2のマイクロコンピュータ5Bの図示されない領域にポインタテーブルがあると仮定すると、この第2のマイクロコンピュータ5B内のポインタテーブルが、RAM11の予めポインタエリアの複写領域と定めた領域に展開(コピー)されることとなる。ここで、このRAM11へのポインタエリアのコピーについて、図5に示された例を参照しつつ説明することとする。まず、図5に示されたRAM11は、例えば、アドレスが16進法で表されるとして、アドレス”000”からアドレス”Xn1Xn2Xn3”までのエリアが使用されており、かつ、先のRAMエラー(セル故障)は、この領域内の一部に生じているとし、アドレス”Xn1Xn2Xn3”以降は空きがあると仮定したとする。かかる場合においては、例えば、アドレス”Xn1Xn2Xn3”以降からアドレス”XaXbXc”までをテーブルエリアとして確保し、そこにポインタテーブルのコピーを行う(図5参照)。なお、元々ポインタテーブルが不揮発性の記憶素子又は記憶領域にある場合には、このステップS100の処理は不要である。
次いで、公知・周知のバックグランド処理によりRAM11のデータエリアにおいてセル故障が生じているか否か、RAM11の動作確認が行われる(図2のステップS102参照)、エラー(セル故障)が発見されたか否かが判定されることとなる(図2のステップS104参照)。
そして、RAM11内にエラー有りと判定された場合(YESの場合)には、次述するステップS106の処理へ進む一方、RAM11内にエラー無しと判定された場合(NOの場合)には、先のステップS102の処理へ戻りRAM11のエラーチェックが再度行われることとなる。
そして、RAM11内にエラー有りと判定された場合(YESの場合)には、次述するステップS106の処理へ進む一方、RAM11内にエラー無しと判定された場合(NOの場合)には、先のステップS102の処理へ戻りRAM11のエラーチェックが再度行われることとなる。
ステップS106においては、RAM11の記憶容量に余裕があるかの判定が行われ、RAM11に余裕有りと判定された場合(YESの場合)には、ステップS108の処理へ進んで該当するテーブルエリアの内容がRAM11の新たな記憶領域へ再割り付けされることとなる(図2のステップS108参照)。すなわち、前提条件で述べたように、本発明の実施の形態においてRAM11へのデータの書き込み又は読み出しは、間接アドレッシングにより行われるので、外部から書き込み又は読み出しのアクセスが生じた際には、そのアクセスの順序や状態によって定まるポインタテーブルの所定の箇所が参照され、その箇所で指示されている(書き込まれている)データエリアのアドレスに対して書き込みや読み出しが行われる。したがって、このアドレス再割り当てにおいては、セル故障が発見されたデータエリアのアドレスを指示しているポインタにおけるそのアドレスが、空きエリア(記憶領域)の適宜なアドレスに書き換えられることとなる。
例えば、先に図5に一例を示したようにRAM11のアドレス”XaXbXc”以降が正常な空きエリアとして余裕がある場合、アドレス再割り付けの際には、このエリアのアドレスが順次割り付けられるようにすれば良い。
上述のようにしてRAM11内に再割り付けが行われた後は、先のステップS102へ戻り、それ以後の一連の処理が同様に繰り返されることとなる。
一方、先のステップS106において、RAM11の記憶容量に余裕が無い(空きエリアが無い)と判定された場合(NOの場合)には、変速機用電子制御ユニット(TCU)5以外の他の電子ユニット内のRAMの空きエリアへの割り付け処理(詳細は後述)が行われることとなり(図2のステップS200参照)、この処理後は、先のステップS102へ戻り、それ以後の一連の処理が同様に繰り返されることとなる。
上述のようにしてRAM11内に再割り付けが行われた後は、先のステップS102へ戻り、それ以後の一連の処理が同様に繰り返されることとなる。
一方、先のステップS106において、RAM11の記憶容量に余裕が無い(空きエリアが無い)と判定された場合(NOの場合)には、変速機用電子制御ユニット(TCU)5以外の他の電子ユニット内のRAMの空きエリアへの割り付け処理(詳細は後述)が行われることとなり(図2のステップS200参照)、この処理後は、先のステップS102へ戻り、それ以後の一連の処理が同様に繰り返されることとなる。
次に、ステップS200における変速機用電子制御ユニット(TCU)5以外の他の電子ユニット内のRAMの空きエリアへの割り付け処理の具体的な手順について、図3及び図4を参照しつつ説明する。
処理が開始されると、最初に、データ識別番号(DID)の設定が行われる(図3のステップS202参照)。すなわち、変数DIDに、再割り付けにより書き換えられる前のアドレス(エラーが生ずる前にポインタに書き込まれていた本来のアドレス)がデータ識別番号として設定されることとなる。
次いで、ユニット識別番号(UID)の設定が行われる(図3のステップS204参照)。すなわち、変速機用電子制御ユニット(TCU)5以外のRAMを有する他の電子ユニット(例えば、エンジン用電子制御ユニット4や他の図示されない電子ユニット)に対して予め付された識別番号、例えば、「1」から昇順に付された番号が変数UIDへ設定される。例えば、最初に、UID=1と設定されるとする。
そして、この変数UIDに設定された番号に対応する電子ユニットに対して、RAMへの書き込みが可能か否かの問い合わせと、先に設定された変数DIDの内容の送信が行われる(要求送信)こととなる(図3のステップS206参照)。なお、この要求送信を受信した電子ユニットにおける処理については後述する。
処理が開始されると、最初に、データ識別番号(DID)の設定が行われる(図3のステップS202参照)。すなわち、変数DIDに、再割り付けにより書き換えられる前のアドレス(エラーが生ずる前にポインタに書き込まれていた本来のアドレス)がデータ識別番号として設定されることとなる。
次いで、ユニット識別番号(UID)の設定が行われる(図3のステップS204参照)。すなわち、変速機用電子制御ユニット(TCU)5以外のRAMを有する他の電子ユニット(例えば、エンジン用電子制御ユニット4や他の図示されない電子ユニット)に対して予め付された識別番号、例えば、「1」から昇順に付された番号が変数UIDへ設定される。例えば、最初に、UID=1と設定されるとする。
そして、この変数UIDに設定された番号に対応する電子ユニットに対して、RAMへの書き込みが可能か否かの問い合わせと、先に設定された変数DIDの内容の送信が行われる(要求送信)こととなる(図3のステップS206参照)。なお、この要求送信を受信した電子ユニットにおける処理については後述する。
次いで、要求送信を受信した電子ユニットからは、その要求に対する回答送信が行われるので、それに対応して回答の受信が行われることとなる(図3のステップS208参照)。
そして、受信された回答が、当該電子ユニット内のRAMへの書き込みを許容(OK)するものであるか否かが判定され(図3のステップS210参照)、OKの回答であると判定された場合(YESの場合)には、変速機用電子制御ユニット5の第2のマイクロコンピュータ5Bによる一連の処理は終了されることとなる(図3参照)。
一方、先のステップS210において、受信された回答はOKではないと判定された場合(NOの場合)には、この時点における変数UIDの値に1が加算されて新たな変数UIDの値とされる(図3のステップS212参照)。次いで、この新たな変数UIDの値が予め定められた最大値MAXより小さいか否か(UID<MAX)が判定されることとなり(図3のステップS214参照)、UIDがMAXより小さい、すなわち、換言すれば、RAMを有する他の電子ユニットが存在すると判定された場合(YESの場合)には、先のステップS206へ戻り、新たな変数UIDで指定された電子ユニットに対して先に説明した一連の処理が同様に行われることとなる。
そして、受信された回答が、当該電子ユニット内のRAMへの書き込みを許容(OK)するものであるか否かが判定され(図3のステップS210参照)、OKの回答であると判定された場合(YESの場合)には、変速機用電子制御ユニット5の第2のマイクロコンピュータ5Bによる一連の処理は終了されることとなる(図3参照)。
一方、先のステップS210において、受信された回答はOKではないと判定された場合(NOの場合)には、この時点における変数UIDの値に1が加算されて新たな変数UIDの値とされる(図3のステップS212参照)。次いで、この新たな変数UIDの値が予め定められた最大値MAXより小さいか否か(UID<MAX)が判定されることとなり(図3のステップS214参照)、UIDがMAXより小さい、すなわち、換言すれば、RAMを有する他の電子ユニットが存在すると判定された場合(YESの場合)には、先のステップS206へ戻り、新たな変数UIDで指定された電子ユニットに対して先に説明した一連の処理が同様に行われることとなる。
また、ステップS214において、UID<MAXではない、すなわち、UIDがMAXを越えたと判定された場合(NOの場合)には、RAM使用の対象となる他の電子ユニットは存在しないことを意味し、この場合、代替えのRAM記憶領域が確保されないこととなり、変速機用電子制御ユニット5の正常な動作が保証できなくなることから、変速機用電子制御ユニット5のリセット要求が行われて(図3のステップS216参照)、一連の処理が終了されることとなる。なお、変速機用電子制御ユニット5のリセット要求がなされた場合、変速機用電子制御ユニット5は初期動作状態とされるようになっている。
次に、要求送信(図3のステップ206参照)を受けた他の電子ユニットにおける処理手順について、図4を参照しつつ説明する。
まず、変速機用電子制御ユニット5からの要求送信に対する受信処理が行われ(図4のステップS302参照)、次いで、この電子ユニット(例えば、エンジン用電子制御ユニット4等)に設けられたRAM(図示せず)に余裕があるか否か、すなわち、空きエリアがあるか否かのチェックが行われることとなる(図4のステップS304参照)。そして、そのチェックの結果が判定され(図4のステップS306参照)、RAMに余裕ありと判定された場合(YESの場合)には、変速機用電子制御ユニット5へ対して、RAMに余裕有りとする(OK回答)送信が行われ(図4のステップS308参照)、次いで、受信された変数DIDの値、すなわち、エラーが生じているアドレスが、RAMの空きエリアに再割り付けされて(図4のステップS310参照)、一連の処理が終了されることとなる。なお、ここで、アドレスの再割り付けは、先にステップS108で説明したと同様であるので、ここでの詳細な説明は省略することとする。
まず、変速機用電子制御ユニット5からの要求送信に対する受信処理が行われ(図4のステップS302参照)、次いで、この電子ユニット(例えば、エンジン用電子制御ユニット4等)に設けられたRAM(図示せず)に余裕があるか否か、すなわち、空きエリアがあるか否かのチェックが行われることとなる(図4のステップS304参照)。そして、そのチェックの結果が判定され(図4のステップS306参照)、RAMに余裕ありと判定された場合(YESの場合)には、変速機用電子制御ユニット5へ対して、RAMに余裕有りとする(OK回答)送信が行われ(図4のステップS308参照)、次いで、受信された変数DIDの値、すなわち、エラーが生じているアドレスが、RAMの空きエリアに再割り付けされて(図4のステップS310参照)、一連の処理が終了されることとなる。なお、ここで、アドレスの再割り付けは、先にステップS108で説明したと同様であるので、ここでの詳細な説明は省略することとする。
一方、先のステップS306において、RAMに余裕無しと判定された場合(NOの場合)には、RAMに余裕無しとする(NG回答)送信が行われて(図4のステップS312参照)、一連の処理が終了されることとなる。
なお、上述した実施の形態においては、ポインタテーブルを、RAM11に複写するようにしたが、エラーフェイルセーフ処理方法が適用される半導体記憶素子以外のもの、例えば、フラッシュメモリやEEPROM等の他の半導体記憶素子に複写するようにしても良いものである。
なお、上述した実施の形態においては、ポインタテーブルを、RAM11に複写するようにしたが、エラーフェイルセーフ処理方法が適用される半導体記憶素子以外のもの、例えば、フラッシュメモリやEEPROM等の他の半導体記憶素子に複写するようにしても良いものである。
4…エンジン用電子制御ユニット
5…変速機用電子制御ユニット
5B…第2のマイクロコンピュータ
11…RAM
5…変速機用電子制御ユニット
5B…第2のマイクロコンピュータ
11…RAM
Claims (5)
- 任意にデータの書き込み、読み出しが可能に構成されてなる半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法であって、
前記半導体記憶素子は、間接アドレッシングによりデータの書き込み、読み出しがなされるものであって、当該半導体記憶素子の記憶エリアの一部に故障が発生した際に、未使用の記憶領域があるか否かを判定し、未使用の記憶エリアがあると判定された場合に、前記間接アドレッシングにおけるポインタが指示する前記故障が生じた記憶エリアのアドレスを前記未使用の記憶エリアのアドレスに書き換えることを特徴とする半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法。 - 間接アドレッシングに用いられるポインタテーブルが、揮発性メモリに展開されている場合に、当該ポインタテーブルを間接アドレッシングによりデータの書き込み又は読み出しがなされる前記半導体記憶素子の未使用の記憶エリアに複写することを特徴とする請求項1記載の半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法。
- 車両の変速機用電子制御ユニット内に設けられ、間接アドレッシングにより任意にデータの書き込み、読み出しが可能に構成されてなる半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法であって、
前記半導体記憶素子の記憶エリアの一部に故障が発生した際に、未使用の記憶領域があるか否かを判定し、未使用の記憶エリアがあると判定された場合に、前記間接アドレッシングにおけるポインタが指示する前記故障が生じた記憶エリアのアドレスを前記未使用の記憶エリアのアドレスに書き換えることを特徴とする半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法。 - 未使用の記憶エリアが無いと判定された場合に、前記変速機用電子制御ユニット以外の他の電子ユニットに設けられた任意にデータの書き込み、読み出しが可能に構成されてなる半導体記憶素子の未使用の記憶エリアの有無を判定し、未使用の記憶エリア有りと判定された場合に、前記間接アドレッシングにおけるポインタが指示する前記故障が生じた記憶エリアのアドレスを前記他の電子ユニットの半導体素子の未使用の記憶エリアのアドレスに書き換えることを特徴とする請求項3記載の半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法。
- 間接アドレッシングに用いられるポインタテーブルが、揮発性メモリに展開されている場合に、当該ポインタテーブルを未使用の記憶エリア有りと判定された他の電子ユニットの半導体記憶素子の未使用の記憶エリアに複写することを特徴とする請求項4記載の半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法。
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JP2003386434A JP2005149183A (ja) | 2003-11-17 | 2003-11-17 | 半導体記憶素子のエラーフェイルセーフ処理方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017228052A (ja) * | 2016-06-22 | 2017-12-28 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 車載制御装置 |
JP2019028714A (ja) * | 2017-07-31 | 2019-02-21 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 車両用制御装置 |
US10812111B2 (en) | 2018-03-19 | 2020-10-20 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor apparatus |
-
2003
- 2003-11-17 JP JP2003386434A patent/JP2005149183A/ja active Pending
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