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JP2005036795A - 車載エンジン始動制御装置 - Google Patents

車載エンジン始動制御装置 Download PDF

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JP2005036795A JP2004141979A JP2004141979A JP2005036795A JP 2005036795 A JP2005036795 A JP 2005036795A JP 2004141979 A JP2004141979 A JP 2004141979A JP 2004141979 A JP2004141979 A JP 2004141979A JP 2005036795 A JP2005036795 A JP 2005036795A
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Abstract

【課題】エコラン制御の再始動時とイグニッションスイッチによる始動時とで別の電源を使用するシステムにおいて、より確実にエンジンを始動させる。
【解決手段】切替部22は、複数の電池20a,20bとスタータ18との間の回路接続を切り替えることにより、エンジン始動モードに応じてスタータ18の電源として用いる電池20a,20bを切り替える。エコランECU12およびEFI−ECU14は、それぞれ、電池20a,20bの電源供給能力を検出し、使用中の電池20a,20bの電源供給能力が所定レベルより低くなった場合には、電源として使用する電池20a,20bを切り替えるよう、切替部22を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載エンジンスタータの電源の切り替えを行う始動制御装置に関し、特に、エンジン停止後、所定の条件成立によって自動的にエンジンを再始動する、いわゆるエコラン制御されるエンジンに好適な制御装置に関する。
車両に搭載されるエンジンについては、燃費向上やガス排出量の低減を目的として、いわゆるエコラン制御(所定の停止条件の成立によってエンジンを停止させ、その後の所定の始動条件の成立によってエンジンを再始動させる制御)が行われる場合がある。
しかし、かかるエコラン制御を行うと、電動機としてのスタータを駆動する機会が増える分、エコラン制御を行わないものに比べて、電池の電力消費量が増大する。このため、その寿命やパワーを考慮して複数の電池を搭載し、エコランにおける再始動時とイグニッションスイッチの操作による始動時とで電池を使い分けるシステムが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2002−161838号公報
しかしながら、上記従来技術では、エンジンの各始動モード(すなわち、エコラン時の再始動による始動モード、およびイグニッションキースイッチの操作による始動モード)で使用される電池は、予め固定的に設定されていた。このため、ある始動モードでエンジンの始動が開始されたときに、その始動モードについて設定された電池の電力が消耗していたり、電池が故障していたりした場合には、エンジンを始動するのが難しくなるという問題があった。
本発明にかかる車載エンジン始動制御装置は、複数の電池と車載エンジンのスタータとの間の回路接続を切り替えることにより、エンジン始動モードに応じてエンジンスタータの電源として用いる電池を切り替える切替部と、電池の電源供給能力を検出するセンサと、上記センサによって検出された使用中の電池の電源供給能力が所定レベルより低くなった場合に、電源として使用する電池を切り替えるよう上記切替部を制御する切替制御部と、を備える。
また、上記本発明にかかる車載エンジン始動制御装置では、上記切替部は、平常時(すなわち検出された上記第二の電池の電源供給能力が所定レベルより低くないとき)には、イグニッションスイッチの操作による第一のエンジン始動モードでは第一の電池とエンジンスタータとを接続し、かつエンジン停止後の所定の始動条件成立によって再始動する第二のエンジン始動モードでは第二の電池とエンジンスタータとを接続し、上記切替制御部は、検出された上記第二の電池の電源供給能力が所定レベルより低くなったときには、上記第二のエンジン始動モードでは、上記第一の電池とエンジンスタータとを接続するよう切替部を制御するのが好適である。
また、上記本発明にかかる車載エンジン始動制御装置では、上記切替制御部は、検出された上記第一の電池の電源供給能力が所定レベルより低くなったときには、さらに、上記第一のエンジン始動モードでは、上記第二の電池とエンジンスタータとを接続するよう切替部を制御するのが好適である。
また、上記本発明にかかる車載エンジン始動制御装置では、上記切替部は、平常時(すなわち使用中の電池の電源供給能力が所定レベルより低くないとき)には、イグニッションスイッチの操作による第一のエンジン始動モードでは第一の電池とエンジンスタータとを接続し、かつエンジン停止後の所定の始動条件成立によって再始動する第二のエンジン始動モードでは第二の電池とエンジンスタータとを接続するものであり、上記切替制御部として、平常時の上記第一のエンジン始動モードにおいて、検出された上記電池の電源供給能力に応じてエンジンスタータに接続する電池を切り替えるべく上記切替部を制御する第一の切替制御部と、平常時の上記第二のエンジン始動モードにおいて、検出された上記電池の電源供給能力に応じてエンジンスタータに接続する電池を切り替えるべく上記切替部を制御する第二の切替制御部と、を備え、上記第一および第二の切替制御部のうちの一方が、平常時に対応すべきエンジン始動モードで切替部の制御を行わないときには、その切替制御部に替わって他方の切替制御部が上記切替部の制御を行うのが好適である。
さらに、上記本発明にかかる車載エンジン始動制御装置では、エンジンスタータの電源として用いる電池を直列接続に切り替える第二の切替部をさらに備え、前記切替制御部は、前記電池の各々の電源供給能力が所定レベルより低くなった場合に、電源として用いる電池を直列接続に切り替えるよう前記第二の切替部を制御することも好適である。
本発明によれば、それぞれ別の電池をスタータの電源として使用するので、より確実にスタータを始動させることができる。また、電池の寿命をより長くする効果がある。
まず、本発明の第一の実施形態について図面を参照して説明する。まずは、本実施形態にかかるエンジン始動制御装置10の構成について説明する。図1は、エンジン始動制御装置10の要部構成を示す図である。
スタータ18は、第一の電池20aから始動リレー24を経由して入力される始動信号をトリガとして、エンジン16のクランクシャフトを回転させる。EFI−ECU(電子燃料噴射制御用ECU)14は、その回転に合わせて燃料噴射弁や点火プラグ等を制御し、エンジン16を始動させる。始動リレー24は、第一の電池20aからイグニッションスイッチ26を経由したスタータ起動信号、あるいはエコランECU(エコラン制御用ECU)12もしくはEFI−ECU14から出力されるスタータ起動信号によって、ONされる。
スタータ18は、複数(本実施形態では二つ)の電池20a(第一の電池:例えば鉛電池),20b(第二の電池:例えばリチウム電池)のうち少なくともいずれか一つを電源として動作する。複数の電池20a,20bとスタータ18とを接続する回路には、切替部22(例えばリレー)が設けられており、この切替部22によって回路構成が切り替わるようになっている。本実施形態では、切替部22は、二つの電池20a,20bのうちいずれか一方を選択的にスタータ18に接続する。
切替部22の接続状態は、エコランECU12またはEFI−ECU14によって制御される。すなわち、これらエコランECU12およびEFI−ECU14が本発明の切替制御部に相当する。本実施形態の場合、切替部22は、切替制御信号が出力されない状態ではスタータ18と第一の電池20aとを接続するようになっており、エコランECU12およびEFI−ECU14のうちいずれか一方から切替制御信号が出力されると、その信号によりスタータ18と第二の電池20bとを接続するように回路を切り替える。なお、エコランECU12とEFI−ECU14とは、例えば通信ケーブル28を介して情報を授受できるようになっており、いずれか一方が始動制御を実行中である場合には、他方は始動制御を実行しないようにしている。また、エコランECU12は、第二の電池20bの電源供給能力としての出力電圧を、EFI−ECU14は、第一の電池20aの電源供給能力としての出力電圧を、モニタしており、それぞれ電圧センサとしての機能を内蔵している。さらにEFI−ECU14は、スタータ起動信号をモニタしている。
さて、ここで、エコラン制御時の再始動について図面を参照して説明する。図2は、エコランECU12による始動制御のフローチャートである。
本実施形態では、エコランECU12は、エコラン制御における再始動時にのみ始動制御に関与する。すなわち、エコランECU12は、所定のエコラン始動条件(例えばエコラン制御による一時停止後にアクセル踏み込み量が所定値以上となった場合等)が成立したときに(ステップS10)、始動制御を主体的に実行する。この始動制御には、例えば、1)スタータ起動信号の出力(これにより始動リレー24がONとなる)、2)切替制御信号の出力(これによりスタータ18と第二の電池とが接続される)、3)エコランECU12が制御主体であることを示す情報の出力、等が含まれる(ステップS11)。
エコランECU12は、そのスタータ起動信号が出力されたことが確認され(ステップS12)、かつ、エンジン16が始動したことを検出したときには(ステップS13)、この制御を終了する。なお、ステップ13では、例えば、エンジン16が所定時間にわたって所定回転数以上で回転したことにより、エンジン16が始動したと判定する。
またエコランECU12は、スタータ起動信号の出力からエンジン16が始動することなく所定時間が経過した場合において(ステップS14)、スタータ18の電源として第二の電池20bを使用中であり(ステップS15)、かつその第二の電池20bの出力電圧が所定レベル以下となっていた場合には(ステップS16)、切替制御信号の出力を停止する。これにより切替部22は、スタータ18の接続先を、第二の電池20bから第一の電池20aに切り替える(ステップS17)。このような制御により、第二の電池20bの電源供給能力が所定レベル以下となっていた場合(すなわち第二の電池20bがスタータ18に充分な駆動力を与えることができない状態となっていた場合)には、それに替えて第一の電池20aをスタータ18の電源として用いることができ、より確実にエンジン16を始動することができるようになる。
なお、ステップS17で電源を第一の電池20aに切り替えたにもかかわらず、その後所定時間が経過してもエンジン16が始動しなかった場合には、異常が発生したことを示す情報を所定の形式で出力して(切り替え後のステップS15→ステップS18)、エコランECU12による始動制御を終了する。なお、切り替え前のステップS12でスタータ起動信号の出力が確認できなかった場合や、同じく切り替え前のステップS16において第二の電池20bの電圧が所定値以上となっていなかった場合にも、それぞれその旨を示す情報を出力して(ステップS18)、エコランECU12による始動制御を終了する。そして、終了に際し、エコランECU12は、スタータ起動信号および切替制御信号の出力を停止するとともに、始動制御の主体でなくなったことを示す情報を出力する(あるいは始動制御の主体であることを示す情報の出力を停止する)。
次に、EFI−ECU14による始動制御について図3を参照して説明する。図3は、EFI−ECU14による始動制御のフローチャートである。
本実施形態では、EFI−ECU14は、イグニッションスイッチ26による始動時、およびエコラン制御における再始動時の双方について、始動制御に関与することができる。ただし、本実施形態では、エコラン制御の再始動については、エコランECU12が当該制御を正しく実行可能または実行中であるときは、それを優先させる。すなわち、EFI−ECU14は、スタータ起動信号が検出され(ステップS20)、かつエコランECU12が始動制御の主体であることを示す情報を取得したときは(ステップS21)、始動制御を行わない。他方、スタータ起動信号が検出された場合に(ステップS20)、エコランECU12が制御主体となっていない場合(ステップS21)は、EFI−ECU14が主体となって始動制御を行う。この場合は、イグニッションスイッチ26がONされたか、あるいはエコラン制御の再始動においてエコランECU12が正しく動作していないか、のいずれかである。
さらに、その場合、EFI−ECU14は、スタータ起動信号を検知してから所定時間が経過する前に、エンジン16が始動したことを確認したときには(ステップS22)、この制御を終了する。
一方、スタータ起動信号の検出からエンジン16が始動することなく所定時間が経過した場合において(ステップS23)、スタータ18の電源として第一の電池20aを使用中であり(ステップS24)、かつその第一の電池20aの出力電圧が所定レベル以下となっていた場合には(ステップS25)、EFI−ECU14は、切替制御信号の出力を停止する。これにより切替部22は、スタータ18の接続先を第一の電池20aから第二の電池20bに切り替える(ステップS26)。かかる制御により、第一の電池20aの電源供給能力が所定レベル以下となっていた場合(すなわち第一の電池20aがスタータ18に充分な駆動力を与えることができない状態となっていた場合)には、それに替えて第二の電池20bをスタータ18の電源として用い、より確実にエンジン16を始動することができるようになる。なお、本実施形態では、スタータ起動信号の検出後あるいは切替部22の切り替え実行後から所定時間が経過する前においては、所定のタイミングで(例えば所定周期で定期的に)、エコランECU12が始動制御を実行中であるか否かを確認するようにしている(ステップS21)。これにより、エコランECU12およびEFI−ECU14の双方が並行して始動制御を行うのを防止している。
また、第二の電池20bに接続を切り替えたにも拘わらず、その後所定時間が経過してもエンジン16が始動しなかった場合には、その異常が生じたことを示す情報を所定の形式で出力して(切り替え後のステップS24→ステップS27)、EFI−ECU14による始動制御を終了する。なお、切り替え前のステップS25で第一の電池20aの電圧が所定値以上となっていなかった場合にも、その旨を示す情報を出力して(ステップS27)、EFI−ECU14による始動制御を終了する。そして、終了に際し、スタータ起動信号または切替制御信号を出力していた場合には、それを停止する。
なお、EFI−ECU14に、エコラン始動条件の成立を判定してスタータ起動信号を出力する機能を持たせることができる。これについて、図4を参照して説明する。図4は、EFI−ECU14によるスタータ起動信号の出力のフローチャートである。この図4に示すように、エコラン始動条件が成立した場合において(ステップS30)、エコランECU12が始動制御中でなく(ステップS31)、かつスタータ起動信号が検出されていないときには(ステップS32)、EFI−ECU14は、スタータ起動信号を出力する(ステップS33)。スタータ起動信号が出力された後は、図2または図3のフローにしたがって、エコラン制御の再始動制御が実行される。これにより、エコラン始動条件が成立しているにも拘わらず何らかの異常によりエコランECU12がそれを判定できなかった場合等にも、より確実に再始動を行うことができる。なお、上記ステップS31やステップS32は、エコランECU12の制御を優先させるためのものである。
以上説明したように、本実施形態によれば、エコラン制御の再始動時とイグニッションスイッチによる始動時とで、それぞれ別の電池をスタータの電源として使用するので、電池の寿命をより長くする効果がある上、さらに、いずれかの電池の電源供給能力が低下していた場合には、他の電池を使用することができるので、スタータをより確実に始動させることができるという効果がある。また、エコラン制御時において、何らかの異常によりエコランECUによって再始動させることができない場合にも、EFI−ECUから再始動させることができるという効果がある。
次に、本発明の第二の実施形態について図面を参照して説明する。図5は、エンジン始動制御装置40の要部構成を示す図である。本実施形態にかかるエンジン始動制御装置40は、切替制御信号およびスタータ起動信号の出力をEFI−ECU14では行わないようにしたものである。しかし、イグニッションスイッチ26がONされたにも拘わらずエンジン16が始動しない場合や、エコラン始動条件が成立しているにも拘わらず所定時間経過してもエコランECU12が応答しない場合等には、EFI−ECU14が、エコランECU12を制御する信号を通信ケーブル28から伝送し、エコランECU12に切替制御信号およびスタータ起動信号を出力させるようにしてもよい。こうすれば、イグニッションスイッチ26の操作による始動時にも電源を切り替えることができるし、エコランECU12に何らかの異常が生じていた場合にもより確実にエンジンを始動させることができる。なお、エコランECU12の動作自体は上記第一の実施形態にかかるエンジン始動制御装置10と同様であるため(図2)、ここでは省略する。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、二つの電池のうちいずれか一つを選択的に電源として利用する場合について説明したが、これには限定されず、三つ以上の電池を選択的に用いることもできる。また、切替部により、使用する電池の組み合わせを変更したり、複数の電池を直列接続したり、並列接続したりするなど、ケース毎に電池の接続形態を変更するようにしてもよい。
次に、本発明の第三の実施形態について図面を参照して説明する。図6は、エンジン始動制御装置50の要部構成を示す図である。本実施の形態にかかるエンジン始動制御装置50は、第一の電池20aと第二の電池20bとを直列接続できるように切替部52(例えばリレー)が設けられている。この切替部52によって回路構成が切り替わり、二つの電池20a,20bがスタータ18に対して並列又は直列に接続されるように切り替えられる。初期状態において、エコランECU12及びEFI−ECU14から切替部52には直並列切替制御信号が入力されておらず、電池20a,20bはスタータ18に対して並列に接続されている状態にある。
ここで、本実施の形態におけるエコラン制御時の再始動について図面を参照して説明する。図7は、エコランECU12による始動制御のフローチャートである。
ステップS10〜ステップS17までは上記第一の実施の形態と同様に処理することができる。エコランECU12は、スタータ起動信号の出力から所定時間が経過したときにおいてエンジン16が始動していない場合、切替制御信号の出力を停止させて、スタータ18の接続先を第二の電池20bから第一の電池20aに切り替える。
ここで、エンジン16の始動はEFI−ECU14による始動制御に切り替わる。EFI−ECU14は、ステップS17における電池の切り替えから所定時間が経過する前に、エンジン16が始動したことを確認したときには(ステップS40)、この制御を終了する。
一方、スタータ起動信号の検出からエンジン16が始動することなく所定時間が経過した場合において(ステップS41)、スタータ18の電源として第一の電池20aを使用中であり(ステップS42)、かつその第一の電池20aの出力電圧が所定レベル以下となっていた場合には(ステップS43)、EFI−ECU14は直並列切替制御信号ライン54を通じて直並列切替制御信号を切替部52a,52bへ出力し、切替部52a,52bのスイッチを切り替える。これにより、スタータ18に第一の電池20a及び第二の電池20bが直列に接続される(ステップS44)。かかる制御により、第二の電池20b及び第一の電池20aの電源供給能力がエンジン16を始動させる所定レベル以下となっていた場合(すなわち、第二の電池20b及び第一の電池20aがスタータ18に充分な駆動力を与えることができない状態となっていた場合)には、第一の電池20a及び第二の電池20bを直列に接続してスタータ18の電源として用い、より確実にエンジン16を始動することができるようになる。
また、第一の電池20a及び第二の電池20bを直列接続に切り替えたにも拘わらず、その後所定時間が経過してもエンジン16が始動しなかった場合には、その異常が生じたことを示す情報を所定の形式で出力して(切り替え後のステップS45→ステップS46)、始動制御を終了する。そして、終了に際し、スタータ起動信号または切替制御信号を出力していた場合には、それを停止する。
同様に、EFI−ECU14からエンジン16の始動制御を行うこともできる。図8は、EFI−ECU14からのエンジン16の始動制御のフローチャートである。
ステップS20〜ステップS26までは上記第一の実施の形態と同様に処理することができる。EFI−ECU14は、スタータ起動信号を検知すると、エコランECU12との制御が競合していないことを確認し、第一の電池20aを用いてエンジン16の始動を行う。スタータ起動信号の検知から所定時間が経過したときにおいてエンジン16が始動していない場合、切替制御信号の出力を停止させて、スタータ18の接続先を第一の電池20aから第二の電池20bに切り替える。
ここで、エンジン16の始動はエコランECU12による始動制御に切り替わる。エコランECU12は、ステップS26における電池の切り替えから所定時間が経過する前に、エンジン16が始動したことを確認したときには(ステップS50)、この制御を終了する。
一方、スタータ起動信号の検出からエンジン16が始動することなく所定時間が経過した場合において(ステップS51)、スタータ18の電源として第二の電池20bを使用中であり(ステップS52)、かつその第二の電池20bの出力電圧が所定レベル以下となっていた場合には(ステップS53)、エコランECU12は切替部22を再び切り替えると共に、直並列切替制御信号ライン54を通じて直並列切替制御信号を切替部52a,52bへ出力し、切替部52a,52bのスイッチを切り替える。これにより、スタータ18に第一の電池20a及び第二の電池20bが直列に接続される(ステップS54)。かかる制御により、第一の電池20a及び第二の電池20bの電源供給能力がエンジン16を始動させる所定レベル以下となっていた場合(すなわち、第一の電池20a及び第二の電池20bがスタータ18に充分な駆動力を与えることができない状態となっていた場合)には、第一の電池20a及び第二の電池20bを直列に接続してスタータ18の電源として用い、より確実にエンジン16を始動することができるようになる。
また、第一の電池20a及び第二の電池20bを直列接続に切り替えたにも拘わらず、その後所定時間が経過してもエンジン16が始動しなかった場合には、その異常が生じたことを示す情報を所定の形式で出力して(切り替え後のステップS55→ステップS56)、始動制御を終了する。そして、終了に際し、スタータ起動信号または切替制御信号を出力していた場合には、それを停止する。
以上説明したように、本実施形態によれば、エコラン制御の再始動時とイグニッションスイッチによる始動時とで、それぞれ別の電池をスタータの電源として使用した際にエンジンの始動ができなかった場合には、複数の電池を直列に接続して始動を試みることによってスタータをより確実に始動させることができる。すなわち、それぞれの電池の出力が所定電圧値以下となっていた場合にも直列に接続して使用することでスタータに十分な駆動力を与えることが可能となる。
また、第二の実施の形態と同様にエコランECU12のみを用いてスタータ18を始動させることもできる。図9は、第四の実施の形態におけるエンジン始動制御装置60の要部構成を示す図である。図10に、この場合の始動制御のフローチャートを示す。
本実施形態にかかるエンジン始動制御装置60は、スタータ起動信号、切替制御信号及び直並列切替制御信号の出力をEFI−ECU14では行わないようにしたものである。EFI−ECU14は、切替部22,26,52を制御する必要がある場合にはエコランECU12に制御信号を送信することによって、エコランECU12を介して制御を行う。
なお、イグニッションスイッチ26がONされたにも拘わらずエンジン16が始動しない場合や、エコラン始動条件が成立しているにも拘わらず所定時間経過してもエコランECU12が応答しない場合等には、EFI−ECU14が、エコランECU12を制御する信号を通信ケーブル28から伝送し、エコランECU12に切替制御信号およびスタータ起動信号を出力させるようにしてもよい。こうすれば、イグニッションスイッチ26の操作による始動時にも電源を切り替えることができるし、エコランECU12に何らかの異常が生じていた場合にもより確実にエンジンを始動させることができる。なお、図10に示すように、エコランECU12の動作自体は上記第一の実施形態にかかるエンジン始動制御装置10と同様であり、第一の電池20a及び第二の電池20bのいずれを先に使用するかが定められていないだけであるので、ここでは説明を省略する。
本発明の実施形態にかかるエンジン始動制御装置の要部の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態にかかるエンジン始動制御装置のエコランECUによる始動制御のフローチャートである。 本発明の実施形態にかかるエンジン始動制御装置のEFI−ECUによる始動制御のフローチャートである。 本発明の実施形態にかかるエンジン始動制御装置のEFI−ECUによるスタータ起動信号の生成に関するフローチャートである。 本発明の第二の実施形態にかかるエンジン始動制御装置の要部の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第三の実施形態にかかるエンジン始動制御装置の要部の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第三の実施形態にかかるエンジン始動制御装置のエコランECUによる始動制御のフローチャートである。 本発明の第三の実施形態にかかるエンジン始動制御装置のEFI−ECUによる始動制御のフローチャートである。 本発明の第四の実施形態にかかるエンジン始動制御装置の要部の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第四の実施形態にかかるエンジン始動制御装置のエコランECUによる始動制御のフローチャートである。
符号の説明
10,40 エンジン始動制御装置、12 エコランECU、14 EFI−ECU、16 エンジン、18 スタータ、20a,20b 電池、22 切替部、24 始動リレー、26 イグニッションスイッチ、28 通信ケーブル、52 切替部、54 直並列切替制御信号ライン。

Claims (5)

  1. 複数の電池と車載エンジンのスタータとの間の回路接続を切り替えることにより、エンジン始動モードに応じてエンジンスタータの電源として用いる電池を切り替える第一の切替部と、
    電池の電源供給能力を検出するセンサと、
    前記センサによって検出された使用中の電池の電源供給能力が所定レベルより低くなった場合に、電源として使用する電池を切り替えるよう前記第一の切替部を制御する切替制御部と、
    を備える車載エンジン始動制御装置。
  2. 前記切替部は、平常時には、イグニッションスイッチの操作による第一のエンジン始動モードでは第一の電池とエンジンスタータとを接続し、かつエンジン停止後の所定の始動条件成立によって再始動する第二のエンジン始動モードでは第二の電池とエンジンスタータとを接続し、
    前記切替制御部は、検出された前記第二の電池の電源供給能力が所定レベルより低くなったときには、前記第二のエンジン始動モードでは、前記第一の電池とエンジンスタータとを接続するよう前記第一の切替部を制御することを特徴とする請求項1に記載の車載エンジン始動制御装置。
  3. 前記切替制御部は、検出された前記第一の電池の電源供給能力が所定レベルより低くなったときには、さらに、前記第一のエンジン始動モードでは、前記第二の電池とエンジンスタータとを接続するよう前記第一の切替部を制御することを特徴とする請求項2に記載の車載エンジン始動制御装置。
  4. 前記第一の切替部は、平常時には、イグニッションスイッチの操作による第一のエンジン始動モードでは第一の電池とエンジンスタータとを接続し、かつエンジン停止後の所定の始動条件成立によって再始動する第二のエンジン始動モードでは第二の電池とエンジンスタータとを接続するものであり、
    前記切替制御部として、平常時の前記第一のエンジン始動モードにおいて、検出された前記電池の電源供給能力に応じてエンジンスタータに接続する電池を切り替えるべく前記第一の切替部を制御する第一の切替制御部と、平常時の前記第二のエンジン始動モードにおいて、検出された前記電池の電源供給能力に応じてエンジンスタータに接続する電池を切り替えるべく前記第一の切替部を制御する第二の切替制御部と、を備え、
    前記第一および第二の切替制御部のうちの一方が、平常時に対応すべきエンジン始動モードで前記第一の切替部の制御を行わないときには、その切替制御部に替わって他方の切替制御部が前記第一の切替部の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車載エンジン始動制御装置。
  5. エンジンスタータの電源として用いる電池を直列接続に切り替える第二の切替部をさらに備え、
    前記切替制御部は、前記電池の各々の電源供給能力が所定レベルより低くなった場合に、電源として用いる電池を直列接続に切り替えるよう前記第二の切替部を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の車載エンジン始動制御装置。

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