JP2005026252A - セラミック回路基板、放熱モジュール、および半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のセラミック回路基板1は、セラミック基板2と、前記セラミック基板2の少なくとも一方の表面に存在する金属層3とを備えて成り、
前記金属層3を付設したセラミック基板2の破壊靭性値が、金属層3を備える以前のセラミック基板2の破壊靭性値の1.5〜3倍である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミック回路基板、放熱モジュール、および半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、アルミナ焼結体や、チッ化アルミニウム焼結体、チッ化珪素焼結体などのセラミック基板の表面に、導電性を有する回路金属層を形成し、その上に半導体素子を搭載した回路基板が普及している。その中でも、大電力を消費する半導体素子が搭載されている場合には、半導体素子より生じる熱を放出するために、前記回路金属層だけでなく、セラミック基板上に放熱用の金属層、または放熱板を接合した放熱モジュールが普及している。
【0003】
これらセラミック基板、回路金属層、放熱用金属層、および放熱板は、ろう材やはんだ付けを用いて接合されたり、DBC(Direct Bonding Copper)等により接合されたりしている。
【0004】
これら回路基板や放熱モジュールは、シリコンチップ等の半導体素子を搭載する際に、はんだ付け熱処理(約200〜300℃)による熱サイクルや、半導体素子の実稼動時の温度である約200℃から、半導体素子の非稼動時の温度である室温(約25℃)、さらに使用環境下によっては−40℃にまでわたる熱サイクル等が与えられ、使用可能な環境の水準としては、厳しい水準が要求されている。
【0005】
これらの熱サイクルを受けた結果、回路金属層とセラミック基板との界面での接合剥離、およびセラミック基板へのクラックの進展を生じる場合があり、絶縁不良や放熱性低下による半導体素子の破損を引き起こすこととなる。
【0006】
従来の技術において、クラックの進展等に対する対策としては、セラミック基板自体の機械的特性(曲げ強度、破壊靱性値等)が高くなるセラミック材料(例えば、チッ化珪素)を採用すること、回路金属層や放熱板に軟質の金属(例えば、Al、Cu等)を採用すること、または、セラミック基板と熱膨張係数が近い材料を採用して例えば、回路金属層とセラミック基板との間にタングステン板を介在させたり、放熱板にCuMo合金を用いること等が挙げられる。
【0007】
これらの対策により、回路金属層等に生ずる残留応力を低減させて、不具合を生じないようにしているが、これらセラミック基板へのクラック進展による不具合は、いまだに前記した要因により、解消されていない。
【0008】
これら不具合を解決するためのもっと進んだ手段としては、前記した対策より進んで、高強度の接合や、高強度のセラミック基板を用いることが挙げられる。高強度の接合としては、例えば、活性ろう付け接合等が挙げられる。また、高強度のセラミック基板としては、例えば、チッ化珪素焼結体のセラミック基板等が挙げられる。
【0009】
今後の更なる高放熱性および高電流密度を要求される回路基板や放熱モジュールに対応するためには、回路金属層の厚みの増加、セラミック基板の厚みの減少等が要求される。そのため、上記した高強度の接合や、高強度のセラミック基板を用いることは、現在の要求水準に対応するものの、今後の更なる要求水準の向上により、上述した回路金属層と、セラミック基板との接合界面でのクラック等の不具合が生じる可能性がある。
【0010】
例えば、上記したクラック等の不具合に対する対策としては、すでに述べているが、回路金属層と、セラミック基板との間に熱膨張係数が小さいWや、Mo等の金属を介在させる対策等が挙げられる(特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平09−246691号公報(請求項1、[0016])
しかしながら、上記した特許文献1記載の技術では、今後要求される水準には対応できず、耐熱サイクル特性が未だ不十分である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の問題点を解消し、耐熱サイクル特性に優れたセラミック回路基板、放熱モジュール、および半導体装置を提供することをその課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前述の好ましい性質を有するセラミック回路基板等を開発すべく、鋭意検討を重ねた結果、上記したクラック等の不具合において、クラックの進展形態を観察したところ、初期のクラック部が開いている場合が多いことを見出した。
【0014】
すなわち、クラックの発生とその進展は、セラミック基板等にかかる引っ張り応力が主な要因であると考察した。この引っ張り応力発生の理由をさらに考察した場合、引っ張り応力は、接合熱処理による材料間の熱膨張係数の差から生じる残留応力や、冷熱サイクル時の温度差による材料間の熱膨張差から生じるものと思われる。
【0015】
以上の考察により、本発明者らは、回路金属層と、セラミック基板との接合界面、言い換えれば、回路金属層側のセラミック基板に残留応力として圧縮応力を有して、この圧縮応力が前記した引っ張り応力を相殺するようにすれば、上記したクラック等の不具合が発生しなくなることを見出した。
【0016】
これまで、セラミック基板等に存する残留応力は、部品の信頼性に対して、あまり良くない影響を与えるとされてきた。それにもかかわらず、効果を得たのは、上記した引っ張り応力と、圧縮応力との相殺と下記の理由が考えられる。
【0017】
一般的に、セラミック材料の破壊において、圧縮応力に対する破壊強度は、引っ張り応力の10倍あるとされており、圧縮応力の存在は、さほど信頼性に影響しない。これら残留引っ張り応力の値は、例えば、X線回折装置により測定することができ、具体的には、X線の反射してくる角度を用いて計算値として求めることができる。
【0018】
上記した、クラックの不具合低減の効果が得られる値は、残留圧縮応力として50MPa以上、セラミック基板の強度の80%以下と計算した。しかしながら、X線回折装置を用いる手法は、測定する試料形状に制約があること、計算値であること、またはセラミック材料の差による上限値の決定が困難であることから、本発明者は、別途、圧縮応力の指標として、正確な数値が得られる手法を検討した。
【0019】
その検討の結果、これら圧縮残留応力の指標としては、セラミック基板と、このセラミック基板上に接合された金属層とを備えて成るセラミック基板の表面の破壊靱性値・硬度が、圧縮残留応力により、セラミック基板自体の破壊靱性値・硬度が特定の倍率の破壊靱性値・硬度を有する場合に、耐熱サイクル特性が向上する、という知見が得られた。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0020】
上記課題を解決するために、本発明のセラミック回路基板は、セラミック基板と、前記セラミック基板の少なくとも一方の表面に存在する金属層とを備えて成り、前記金属層を付設するセラミック基板表面の破壊靱性値が、金属層を付設する以前のセラミック基板の破壊靱性値の1.5〜3倍であることを特徴とする。
【0021】
本発明のセラミック回路基板では、前記金属層を付設するセラミック基板の該硬度が、金属層を付設する以前のセラミック基板表面の硬度の1.01〜1.04倍であることが好ましい。
【0022】
本発明のセラミック回路基板では、前記金属層は、Ag、Cu、Al、Ni、Mo、およびWから選択される少なくとも1種の金属を含有してなるメタライズ層であることが好ましい。
【0023】
本発明のセラミック回路基板では、前記金属層は、Ag、Cu、Al、およびNiから選択される少なくとも1種の金属を含有して成る金属板であることが好ましい。
【0024】
本発明のセラミック回路基板では、前記セラミック基板は、チッ化珪素、酸化アルミニウム、チッ化アルミニウム、および炭化珪素から選択される少なくとも1種のセラミックを焼結させて成ることが好ましい。
【0025】
本発明のセラミック回路基板では、前記金属層は、前記セラミック基板上に、熱処理により接合されて成ることが好ましい。
【0026】
また、本発明の放熱モジュールは、前記セラミック回路基板と、前記セラミック基板における一方の面側に付設されたヒートシンク材とを備えて成ることを特本発明の放熱モジュールでは、前記ヒートシンク材は、Cuおよび/またはAlを含むことが好ましく、さらに、セラミック材料を含むことがより好ましい。
【0027】
本発明の放熱モジュールでは、前記ヒートシンク材は、前記セラミック回路基板上に、熱処理により接合されて成ることが好ましい。
【0028】
本発明の放熱モジュールでは、前記ヒートシンク材の前記セラミック回路基板とは反対側に、第2のセラミック基板を備えて成ることが好ましい。
【0029】
本発明の放熱モジュールでは、前記第2のセラミック基板の前記ヒートシンク材とは反対側に、第2の金属層を有しても良い。
【0030】
さらに、本発明の半導体装置は、前記セラミック回路基板または前記放熱モジュールと、
前記セラミック回路基板における金属層に、または、放熱モジュールにおける前記セラミック基板の、ヒートシンク材とは反対側の金属層に、接合された半導体素子とを備えて成ることを特徴とする。
【0031】
本発明の半導体装置では、前記半導体素子は、前記金属層上に、熱処理により接合されて成ることが好ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】
[セラミック回路基板] 図1または図2に示されるように、本発明の一例であるセラミック回路基板1は、セラミック基板2と、セラミック基板2の少なくとも一方の表面に接合されるとともに、金属から成る金属層3とを備えて成り、前記金属層3に接合されたセラミック基板2表面の破壊靱性値が、金属層3を接合する以前のセラミック基板が有する破壊靱性値の1.5〜3倍、好ましくは、2〜3倍である。
【0033】
ここで、セラミック回路基板1におけるセラミック基板2表面の破壊靱性値が、金属層3を付設する以前のセラミック基板2自体が有する破壊靱性値の1.5倍未満であると、セラミック基板2上の熱サイクル時の熱応力は、引っ張り応力が支配的となり、クラック等の発生や進展を防止することができない。一方、セラミック回路基板1におけるセラミック基板2表面の破壊靱性値が、金属層3を付設する以前のセラミック基板2自体が有するその破壊靱性値の3倍を超えると、セラミック基板2上の残留応力は、圧縮応力がかかりすぎた状態となり、セラミック基板2自身の疲労特性に影響を与えてしまうため、クラック等の発生や進展を防止することができない。したがって、金属層3を付設したセラミック基板2表面の破壊靱性値が、金属層3を付設する依然のセラミック基板2自体の破壊靱性値の1.5〜3倍であることにより、圧縮応力や引っ張り応力がクラックの発生や進展をさせない範囲となるので、耐熱サイクル特性に優れたセラミック回路基板1とすることができる。
【0034】
また、本発明のセラミック回路基板1では、前記金属層3を付設したセラミック基板2表面の硬度が、金属層3を接合する以前のセラミック基板自体が有する硬度の1.01〜1.04倍であることが好ましい。
【0035】
ここで、セラミック回路基板1におけるセラミック基板2表面の硬度が、金属層3を付設する以前のセラミック基板2自体における硬度の1.01倍未満であると、セラミック基板2に負荷される熱サイクル時の熱応力は、引っ張り応力が支配的となり、クラック等の発生や進展を防止することができない。一方、セラミック回路基板1におけるセラミック基板2表面の硬度が、金属層3を接合する以前のセラミック基板自体における硬度の1.04倍を超えると、セラミック基板2に負荷される残留応力は、圧縮応力がかかり過ぎた状態となり、セラミック自身の疲労特性に影響を与えてしまうため、クラック等の発生や進展を防止することができない。
【0036】
セラミック基板2は、チッ化珪素、酸化アルミニウム、チッ化アルミニウム、および炭化珪素から選択される少なくとも1種のセラミックを焼結させて成ることが好ましい。
【0037】
ここで、焼結の方法としては、雰囲気焼結法、反応焼結法、熱プラズマ焼結法、通電加熱焼結法、多軸通電加熱焼結法、放電プラズマ焼結法、熱間等方加圧式焼結法等が挙げられる。
【0038】
かくして形成されるセラミック基板2の厚みとしては、セラミック回路基板1の用途に依存して決定されるが、通常0.1〜0.7mmであり、特に0.15〜0.4mmであるのが好ましい。
【0039】
一方、金属層3は、Ag、Cu、Al、Ni、Mo、およびWから選択される少なくとも1種の金属によりメタライズ形成されて成るメタライズ層が好ましい。ここで、金属層3を形成するためのメタライズ形成の方法としては、所望の金属をペースト印刷する方法、物理的蒸着法、化学的蒸着法等が挙げられる。
【0040】
物理的蒸着法としては、熱蒸着法(真空蒸着法ともいう)、スパッタリング法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法等が挙げられる。
【0041】
熱蒸着法としては、抵抗加熱法、フラッシュ蒸発法、アーク蒸発法、レーザー加熱法、高周波加熱法、電子ビーム加熱法、分子エピタキシー法等が挙げられる。
【0042】
スパッタリング法としては、2極DCグロー放電法、3極DCグロー放電法、2極RFグロー放電法、イオンビームスパッタ法、マグネトロン法等が挙げられる。
【0043】
一方、化学的蒸着法としては、大気圧CVD(Chemical Vapor Deposition、文中CVDと略)、減圧CVD、光CVD、プラズマCVD等が挙げられる。
【0044】
また、金属層3は、Cu、Al、およびNiから選択される少なくとも1種の金属(以下においてこれらの金属を特定金属と称することがある。)により形成するのが、好ましい。この金属層3は、前記特定金属の一種で形成されていてもよく、前記特定金属から選択される複数種類の金属からなる合金であってもよく、また、前記金属層3が複数層から成り、各層の金属が前記特定金属で形成される形態であっても良い。
【0045】
なお、セラミック基板2の少なくとも一方の表面に接合された金属層3は、図1に示されるように、セラミック基板2の両面に金属層3が接合された場合は、一方の表面に接合された金属層3が、回路金属層3Aとなり、他方の表面に接合された金属層3が、放熱金属層3Bとなる。
【0046】
回路金属層3Aは、電流が導通する回路として機能する。この回路金属層3Aは、例えばセラミック基板2の表面に前記特定金属の薄膜・金属板を形成し、その特定金属の表面にエッチングレジストを形成し、次いで塩化鉄、およびフッ化アンモニウム等による化学エッチングにより回路パターンを現出させて形成することができる。この回路金属層3Aには半導体素子を搭載できる。
【0047】
前記放熱金属層3Bは、熱を外部に効率良く放出することができるようにセラミック基板2の表面に形成されていればよく、このような放熱機能が確保されている限りにおいて回路パターン等が形成されていても、形成されていなくてもよい。また別に、放熱金属層3Bの外縁は、例えばエッチング等によりセラミック基板2の外周より小さくしておくのが好ましい。というのは、接合後そのままの状態において、放熱金属層3Bの外縁がセラミック基板2の外縁と同じであり、またはセラミック基板2の外縁から突出しているとすると、セラミック基板2の外縁部において放熱金属層3Bとセラミック基板2とに接合隙間が生じる可能性が高く、もしもそのような接合間隙が生じているとすればその接合間隙が熱サイクルによる応力集中部となり、その接合間隙から界面剥離が発生する可能性があり、これら接合隙間をエッチングにより除去することが出来るからである。
【0048】
セラミック基板2の片面にのみ金属層3が接合された場合は、この片面にのみ形成された金属層3が、回路金属層3Aとなる。なお、回路金属層3Aは、電力供給用及び/又は信号電送用として機能する必要から、前記特定金属の中から選択される導電性の良好な金属例えばCu、Al等で形成するのが、好ましい。この発明においては、セラミック回路基板における金属層の厚みは、このセラミック回路基板の用途に依存して決定されるが、通常0.15〜0.6mmであるのが、好ましい。
【0049】
また、金属層3は、セラミック基板2上に、熱処理により付設されて成ることが好ましい。
【0050】
ここで、熱処理の方法としては、ろう材を用いて接合する方法、DBC(Direct Bonding Copper)法、およびSQ(Squeeze Casting)法等の鋳造み接合等が挙げられる。
【0051】
ろう材を用いて接合する好適な方法としては、一般的なAgCu共晶組成のろう材、またはCuSn組成のろう材等に、Ti、Zr、V、およびHf等のようなセラミックに対して活性な金属が添加されてなる活性ろう材を用いる方法等が挙げられる。活性ろう材としては、前記の外に、CuTi系ろう材等を挙げることもできる。
【0052】
DBC法とは、例えば、アルミナ(酸化アルミニウム)と、Cuとの接合に関し、ろう材を介さず、直接接合する方法であり、具体的には、アルミナ(酸化アルミニウム)、焼結助剤酸化物、およびCu表面の酸化被膜(CuO)と、Cuとの反応により接合するもので、Cuの融点1080℃直下で生じるCu−O共晶反応(温度、約1066℃)で接合する方法である。
【0053】
SQ法とは、例えば、高圧力をかけた鋳込み法による異種材料の接合方法であり、具体的には、鋳型底面にセラミック等を配置し、鋳型に高圧力で溶解した金属を鋳込むことにより接合を行う方法である。
【0054】
[放熱モジュール]
本発明に係る放熱モジュールは、本発明に係るセラミック回路基板と、前記セラミック基板における一方の面側に付設されたヒートシンク材とを備えて成る。このような放熱モジュールの一例が、図2および図3に示される。いずれの実施形態においても、放熱モジュール4は、セラミック回路基板1と、セラミック回路基板1に結合されたヒートシンク材5とを備えて成る。
【0055】
ヒートシンク材5は、Cuおよび/またはAlを含むことが好ましく、さらに、セラミック材料を含むことがより好ましい。
【0056】
ヒートシンク材5は、Cu単体でもよく、Al単体でもよく、CuおよびAlの合金でもよい。また、Cuの合金としては、CuMo、CuW、CuFe、CuAg、CuZr等が挙げられる。さらに、Alの合金としては、Cu、Si、Mg、Fe、Mn等との合金が挙げられる。そして、ヒートシンク材5は、上記したCuの合金およびAlの合金を含んでいてもよく、これら金属単体や合金の中にセラミック材料を含む金属・セラミック複合体でもよい。
【0057】
ここで、セラミック材料としては、チッ化珪素、酸化アルミニウム、チッ化アルミニウム、および炭化珪素等が挙げられる。前記金属・セラミック複合体の製造方法として例えば、一例として、Al−SiC複合材を例に挙げると、このAl−SiC複合材は、まず、多孔質状(スポンジ状)のSiCプリフォームを予め作製し、微量のSi、Mgを含んだAl溶湯を含浸させることにより作製することができる。
【0058】
ヒートシンク材5の厚みとしては、放熱モジュール4の用途に応じて適宜に決定されるが、通常2〜4mmが好適である。
【0059】
ヒートシンク材5は、セラミック回路基板1上に、熱処理により接合されて成ることが好ましい。
【0060】
ここで、熱処理の方法としては、上記したように、ろう材を用いて接合する方法、DBC法、SQ法等が挙げられる。
【0061】
ここで、放熱モジュール4を各形態に分けて説明する。放熱モジュール4Aは、図2に示されるように、ヒートシンク材5と、ヒートシンク材5の一方の表面上に接合されたセラミック回路基板1と、ヒートシンク材5の他方の表面上に接合された第2のセラミック基板2Bとを備えて成る。セラミック回路基板1は、本発明に係るセラミック回路基板の一例であって、セラミック基板2と、セラミック基板2のヒートシンク材5と反対側の表面に接合された回路金属層3Aとを備えて成る。なお、本発明における上方向は、セラミック基板2から回路金属層3Aに対する方向とし、下方向は上方向と逆方向とした。
【0062】
従来より回路基板とヒートシンク材を一体化した構造(具体的には図2に示される構造における第2のセラミック基板2Bが無い構造)は高放熱性を有し、かつ図1に示される構造のヒートシンク材と回路基板とのはんだ付工程を省略できるなどの利点を有した理想的な構造とされている。しかしながら、セラミック基板を厚さ1mm以下の回路金属と厚さ3mmのヒートシンク材とで挟んで接合した場合、金属部材である回路金属とセラミックの熱膨張係数差からヒートシンク側に大きく反る問題がある。これら問題を解決する方法として、低温での接合や接合後の反り修正が行われるが、このような方法は、信頼性に問題があること、又は工数が増えることなどから有効な方法とはいえない。そこで、図2に示される放熱モジュール4Aのように、第2のセラミック基板2Bを備え付けて対称形に近づけることによりヒートシンク材側への大きな反りを拘束し、これによって高放熱性を有し、且つ一度にモジュール構造を形成することができるといった機能・効果を得ることができ、これによって、将来的な半導体素子の高集積化による高放熱性の要求を満たすことのできるモジュールに使用されることができるようになる。
【0063】
また、放熱モジュール4Bは、図3に示されるように、ヒートシンク材5と、ヒートシンク材5の一方の表面上に接合されたセラミック回路基板1と、ヒートシンク材5の他方の表面上に接合された第2のセラミック基板2Bと、セラミック基板2の他方の表面上に接合されたヒートシンク材5と、ヒートシンク材5の反対側の表面上に接合された第2の金属層3Cとを備えて成る。なお、図2、図3の放熱モジュール4A、4Bの接合、各部材の説明は、上記したとおりである。
【0064】
従来より回路基板とヒートシンク材とを一体化した構造(具体的には図2に示される構造において第2のセラミック基板2Bが無い構造)は高放熱性を有し、かつヒートシンク材と回路基板との半田付工程を省略できるなどの利点を有した理想的な構造とされている。しかしながら、セラミック基板を厚さ1mm以下の回路金属と厚さ3mmのヒートシンク材とで挟んで接合した場合、金属部材である回路金属とセラミック基板との熱膨張係数差からヒートシンク側に大きく反る問題がある。これら問題を解決する方法として、低温での接合や接合後の反り修正が行われるが、このような方法は、信頼性に問題があること、又は工数が増えることなどから、有効な方法とはいえない。そこで、図3に示される放熱モジュール4Bのように、第2のセラミック基板2Bを備え付けて対称形に近づけることによりヒートシンク材側への大きな反りを拘束し、これによって高放熱性を有し、且つ一度にモジュール構造を形成することが出来るといった機能・効果を得ることができ、これによって、将来的な半導体素子の高集積化による高放熱性の要求を満たすことのできるモジュールに使用されることができるようになる。また、この構造において、第2の金属層3Cを備えても不都合は無く、その効果に影響は与えない。
【0065】
前記第2のセラミック基板2Bは、本発明に係るセラミック回路基板におけるセラミック基板と同様の材料で形成することでき、又、その厚みも前記セラミック基板と同様である。
【0066】
前記第2の金属層3Cは、本発明に係るセラミック回路基板における金属層と同様の材料で形成することでき、又、その厚みも前記金属層と同様である。
【0067】
[半導体装置]
本発明に係る半導体装置は、本発明に係る放熱モジュールと、本発明に係るセラミック回路基板における金属層に、または、本発明に係る放熱モジュールにおける前記セラミック基板の、ヒートシンク材とは反対側の金属層に、接合された半導体素子とを備えて成る。
【0068】
図4〜図8には、本発明の実施形態に係る半導体装置6(6A、6B、6C、6D、6E)がそれぞれ示されている。
【0069】
いずれの実施形態においても、半導体装置6は、図4〜図8に示されるように、セラミック回路基板1または放熱モジュール4と、回路金属層3A上に接合された半導体素子7とを備えて成る。
【0070】
半導体素子7は、Si、SiCなどの公知のシリコン系半導体、化合物半導体、又はこれらの組み合わせ等から成る半導体素子を採用できる。半導体素子7としては、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等が挙げられる。
【0071】
また、半導体素子7は、回路金属層3A上に、熱処理により接合されて成ることが好ましい。
【0072】
ここで、熱処理の方法としては、ろう材やはんだ付けを用いて接合する方法、等が挙げられる。
【0073】
なお、半導体装置6は、実際の使用時には、例えば、図4に示されるように、水冷式の水冷ヒートシンク8上にグリス層9を介して、ねじ止め固着される。なお、図4に示される例においては、ヒートシンクとして水冷ヒートシンク8を採用したが、これに限られず、空冷式等の他のヒートシンクを用いてもよい。
【0074】
ここで、半導体装置6を各形態に分けて説明する。半導体装置6Aは、図4に示されるように、放熱モジュール4と、回路金属層3A上に接合された半導体素子7とを備えて成る。ここで、本発明に係る放熱モジュールの一例である放熱モジュール4は、セラミック基板2と、このセラミック基板2の一方の表面に接合された回路金属層3Aと、セラミック基板2の他方の表面に接合された放熱金属層3Bと、この放熱金属層3B側に接合されたヒートシンク材5とを備えて成る。半導体素子7は、はんだ等による接合層10を介して回路金属層3Aと接合されている。ヒートシンク材5は、はんだ等による接合層11を介して放熱金属層3Bと接合されている。この半導体装置6Aは、ヒートシンク材5側の表面と、水冷ヒートシンク8とが、グリス層9を介して固着されている。
【0075】
また、半導体装置6Bは、図5に示されるように、本発明に係る放熱モジュールの一例である放熱モジュール4と、回路金属層3A上に接合された半導体素子7とを備えて成る。ここで、放熱モジュール4は、セラミック基板2と、セラミック基板2の一方の表面に接合された回路金属層3Aと、セラミック基板2の他方の表面に接合されたヒートシンク材5とを備えて成る。半導体素子7は、接合層10を介して回路金属層3Aと接合されている。この半導体装置6Bは、ヒートシンク材5側の表面と、水冷ヒートシンク8とがグリス層9を介して固着されている。
【0076】
さらに、半導体装置6Cは、図6に示されるように、本発明に係る放熱モジュールの一例である放熱モジュール4と、金属層3(回路金属層3A)上に接合された半導体素子7とを備えて成る。ここで、放熱モジュール4は、ヒートシンク材5と、ヒートシンク材5の一方の表面上に接合されたセラミック回路基板1と、ヒートシンク材5の他方の表面上に接合された第2のセラミック基板2Bとを備えて成る。セラミック回路基板1は、セラミック基板2と、セラミック基板2の一方の表面に接合された回路金属層3Aとを備えてなる。セラミック回路基板1は、セラミック基板2の他方の表面にヒートシンク材5が接合されている。この半導体装置6Cは、第2のセラミック基板2B表面と、水冷ヒートシンク8とが、グリス層9を介して固着されている。
【0077】
そして、半導体装置6Dは、図7に示されるように、本発明に係る放熱モジュールの一例である放熱モジュール4と、金属層3(回路金属層3A)上に接合された半導体素子7とを備えて成る。ここで、放熱モジュール4は、ヒートシンク材5と、ヒートシンク材5の一方の表面上に接合されたところの、本発明に係るセラミック回路基板の一例であるセラミック回路基板1と、ヒートシンク材5の他方の表面上に接合された第2のセラミック基板2Bと、この他方の表面上に接合された第2のセラミック基板2のヒートシンク材5と反対側の表面上に接合された第2の金属層3Cとを備えて成る。セラミック回路基板1は、セラミック基板2と、セラミック基板2の一方の表面に接合された回路金属層3Aとを備えてなる。セラミック回路基板1は、セラミック基板2の他方の表面にヒートシンク材5が接合されている。この半導体装置6Dは、第2の金属層3Cと、水冷ヒートシンク8とが、グリス層9を介して固着されている。
【0078】
また、半導体装置6Eは、図8に示されるように、本発明に係るセラミック回路基板の一例であるセラミック回路基板1と、回路金属層3A上に接合された半導体素子7とを備えて成る。ここで、セラミック回路基板1は、セラミック基板2と、このセラミック基板2の一方の表面に接合された回路金属層3Aとを備えて成る。この半導体装置6Eは、セラミック基板2と、水冷ヒートシンク8とがグリス層9を介して固着されている。
【0079】
上述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)セラミック回路基板1におけるセラミック基板2の表面の破壊靱性値が、金属層3を付設する以前のセラミック基板2自体が有する破壊靱性値の1.5〜3倍であることにより、圧縮応力や引っ張り応力がクラックの発生や進展をささせない範囲となるので、耐熱サイクル特性に優れたセラミック回路基板1とすることができる。
(2)金属層3が、Ag、Cu、Al、Ni、Mo、およびWから選択される少なくとも1種によりメタライズ形成されて成る場合には、Ag、Cu、Al、Niは、電気抵抗が低い材料であるから回路における電気的なロスを抑えることができ、Mo、およびWはアルミナとの同時焼成が可能で、また、これら金属種は応力緩衝効果を得ることができるため、金属層3とセラミック基板2との接合に対する信頼性を向上させることができる。
(3)金属層3が、Ag、Cu、Al、およびNiから選択される少なくとも1種により形成されて成る金属板である場合には、Ag、Cu、AlおよびNiは、電気抵抗が低い材料であるので回路における電気的なロスを抑えることができ、また、応力緩衝をするので金属層3とセラミック基板2との接合に対する信頼性を向上させることができる。また、板状にあらかじめ形成されているため、金属層3表面の凹凸が少なく、例えば、半導体素子7を精度よく配置することができる。
(4)セラミック基板2は、チッ化珪素、酸化アルミニウム、チッ化アルミニウム、および炭化珪素から選択される少なくとも1種を焼結させて成り、これらはいずれも強度および絶縁性に優れるので、セラミック回路基板、放熱モジュールおよび半導体装置の全体的な強度および絶縁性が向上する。
(5)金属層3は、セラミック基板2上に、熱処理により接合されて成るので、耐熱サイクル試験を実施している際にも、高熱により接合強度が弱まることがない。したがって、熱処理は、耐熱サイクル特性に対する接合方法として好適である。
(6)ヒートシンク材5は、Cuおよび/またはAlを含む場合には、熱伝導性が良いので、効率良く放熱することができる。
(7)ヒートシンク材5は、さらに、セラミック材料を含む場合には、セラミック回路基板1の熱膨張性等が同様となるので、放熱モジュール4の反りを小さくすることができる。
(8)ヒートシンク材5は、セラミック回路基板1上に、熱処理により接合されて成る。その熱処理時に、ヒートシンク材5とセラミック回路基板1におけるセラミック基板2との界面において反応が生じてヒートシンク材5とセラミック基板2とが化学的な結合を生じさせ、その化学的な結合よりヒートシンク材5とセラミック基板2とが強固に接合される。したがって、例えば半導体素子7の実稼動による発熱状態から実使用環境温度例えば常温のような温度サイクルに対しても、この放熱モジュール4は高い信頼性を有する。
(9)ヒートシンク材5の下方に第2のセラミック基板2Bを備えることにより、セラミック基板2にヒートシンク材5を接合したときの、セラミックと金属との熱膨張係数の違いによる反りを、抑制することができる。したがって、放熱モジュールを水冷ヒートシンク等のヒートシンク材に、空隙を生じさせることなく、密着して設置することができるようになる。その結果、放熱性の良好な放熱モジュールを提供することができる。
(10)第2のセラミック基板2Bの下方に第2の金属層3Cを備えることは、信頼性を保証箇所である接合界面を増やすことになるが、上記効果を同様に得ることが可能である。
(11)半導体素子7は、回路金属層3A上に、熱処理により接合されて成る。このように熱をかけて接合するので、耐熱サイクル試験を実施ときに発生する高熱により、接合強度が弱まることない。したがって、熱処理は、半導体素子の耐熱サイクル特性を低下させることのない接合方法として好適である。
【0080】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれるものである。本発明を実施する際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内で他の構造等としてもよい。
【0081】
【実施例】
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は実施例の内容に限定されるものではない。前記実施形態における図1〜図3のセラミック回路基板1、または放熱モジュール4を以下に示す具体的条件で製造した。
【0082】
使用するセラミック基板2は、実施例および比較例共に、同様である。このセラミック基板2は、ドクターブレード法により成型し、その後に焼結することにより得られた。その寸法は、縦25mm、横60mm、厚み0.1〜0.34mmであった。このセラミック基板2の表面を鏡面研磨し、破壊靱性値および硬度をそれぞれ測定した。セラミック基板2の材質、破壊靱性値および硬度の測定結果を以下の表1に示した。なお、破壊靱性値および硬度の測定は、JIS R1607(ファインセラミックスの破壊靱性値試験方法)に規定された方法により測定した。
【0083】
【表1】
【0084】
[実施例1〜実施例4]
セラミック回路基板1の製造手順を以下に述べる。セラミック基板2の少なくとも一方の表面に金属層3を付設した。金属層3の材質は、銅であった。金属層3は、板状に形成された。金属層3の寸法は、縦25mm、横60mm、厚み0.05〜3.0mmであった。
【0085】
この接合の際には、Cu50Sn系ろう材に、Tiが添加されている活性ろう材を用いた。この接合の際の加熱温度は、800〜1070℃であった。加熱時間は、120分であった。圧力は、1.333×10−2Paであった。
【0086】
セラミック基板2の両面に金属層3が接合された場合は、一方の表面に接合された金属層3が回路金属層3Aであり、他方の表面に接合された金属層3が放熱金属層3Bであった。回路金属層3Aは回路パターンに形成されていた。この回路パターンは、セラミック板2の表面に設けられた金属層の表面に、エッチングレジスト膜を被覆し、塩化鉄、フッ化アンモニウムによる化学エッチングを行うことにより形成した。なお、放熱金属層3Bは、回路パターン等に形成されなかった。一方、セラミック基板2の片面にのみ金属層3が付設された場合は、この片面にのみ形成された金属層3が、回路金属層3Aであり、回路パターンに形成された。
【0087】
なお、実施例1、2におけるセラミック回路基板1は、図1に示す構造を有した。また、実施例3における放熱モジュール4A(4)は、図2に示す構造を有した。さらに、実施例4における放熱モジュール4B(4)は、図3に示す構造を有した。
【0088】
特に重要な点は、実施例1〜実施例4におけるセラミック回路基板1は、セラミック回路基板1の破壊靱性値が、セラミック基板2自体の破壊靱性値の1.5〜3倍であることである。
【0089】
[比較例1〜比較例6]
一方、比較例1〜比較例6におけるセラミック回路基板1は、金属層2を付設したセラミック回路基板1の破壊靱性値が、金属層2を付設する以前のセラミック基板2自体の破壊靱性値の1.5〜3倍の範囲外となるように製造した。
【0090】
なお、比較例1、4におけるセラミック回路基板1は、図1に示される構造を有した。また、比較例2、5における放熱モジュール4A(4)は、図2に示される構造を有した。さらに、比較例3、6における放熱モジュール4B(4)は、図3に示される構造を有した。
【0091】
[評価方法および評価結果]
前述した実施例1〜実施例4および比較例1〜比較例6で得られたセラミック回路基板1、または放熱モジュール4を以下の方法により評価し、その評価結果を各製造条件とともに、表2に示す。なお、この表2中「構造」の1、2、3は、それぞれ図1、2、3の各構造に対応している。また、「 − 」は、該当するものがないことを意味している。
【0092】
[破壊靱性値比]
各実施例および比較例のサンプルの一部を使用し、実体の表面破壊靱性値の測定を行った。破壊靱性値は、JIS R1607(ファインセラミックスの破壊靱性値試験方法)に規定された方法により測定した。かくして得られた表面破壊靱性値と、セラミック基板2自体の破壊靱性値(3.90MPa・m1 / 2)との比により破壊靱性値比を得た。
【0093】
[硬度比]
各実施例および比較例のサンプルの一部を使用し、実態の表面硬度の測定を行った。硬度は、JIS Z2244(ファインセラミックスの硬度試験方法)に規定された方法により測定した。かくして得られた表面硬度と、セラミック基板2自体の硬度(1455Hv)との比により硬度比を得た。
【0094】
[耐熱サイクル試験]
各実施例および比較例のサンプルの一部を使用し、−40℃〜室温〜125℃の耐熱サイクル試験を行った。−40℃から125℃にまで昇温し、次いで125℃から−40℃にまで降温するのを1サイクルとして、この耐熱サイクル試験においt500サイクルごとにサンプルを取り出し、セラミック基板2上に、クラックの伸展による金属層の剥離がないかどうかの表面観察を行い、金属層の剥離がなければ、OKであり、金属層の剥離があればNGとした。
【0095】
【表2】
【0096】
以上の表2によれば、実施例1〜4に係る放熱モジュールは、比較例1〜比較例6に係る放熱モジュールと比較して、耐熱サイクル試験の結果が良好であることがわかった。したがって、セラミック回路基板1におけるセラミック基板2の破壊靱性値が、金属層を付設する以前のセラミック基板2自体の破壊靱性値の1.5〜3倍であれば、耐熱サイクル特性に優れることがわかった。
【0097】
【発明の効果】
本発明は、耐熱サイクル特性に優れたセラミック回路基板、放熱モジュール、および半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るセラミック回路基板の概略的な断面図である。
【図2】図2は、本発明に係る放熱モジュールの概略的な断面図である。
【図3】図3は、本発明に係る第1の変形例の放熱モジュールの概略的な断面図である。
【図4】図4は、本発明に係る半導体装置の概略的な断面図である。
【図5】図5は、本発明に係る第1の変形例の半導体装置の概略的な断面図である。
【図6】図6は、本発明に係る第2の変形例の半導体装置の概略的な断面図である。
【図7】図7は、本発明に係る第3の変形例の半導体装置の概略的な断面図である。
【図8】図8は、本発明に係る第4の変形例の半導体装置の概略的な断面図である。
【符号の説明】
1 セラミック回路基板
2 セラミック基板
2B 第2のセラミック基板
3 金属層
3A 回路金属層
3B 放熱金属層
3C 第2の金属層
4 放熱モジュール
4A 放熱モジュール
4B 放熱モジュール
5 ヒートシンク材
6 半導体装置
6A 半導体装置
6B 半導体装置
6C 半導体装置
6D 半導体装置
6E 半導体装置
7 半導体素子
8 水冷ヒートシンク
9 グリス層
10 接合層
11 接合層
Claims (14)
- セラミック基板と、前記セラミック基板の少なくとも一方の表面に存在する金属層とを備えて成り、
前記金属層を付設したセラミック基板表面の破壊靱性値が、金属層を付設する以前のセラミック基板の破壊靱性値の1.5〜3倍であることを特徴とするセラミック回路基板。 - 前記金属層を付設したセラミック基板表面の該硬度が、金属層を付設する以前のセラミック基板の硬度の1.01〜1.04倍であることを特徴とする前記請求項1記載のセラミック回路基板。
- 前記金属層は、Ag、Cu、Al、Ni、Mo、およびWから選択される少なくとも1種の金属を含有してなるメタライズ層であることを特徴とする前記請求項1または請求項2記載のセラミック回路基板。
- 前記金属層は、Ag、Cu、Al、およびNiから選択される少なくとも1種の金属を含有してなる金属板であることを特徴とする前記請求項1または請求項2記載のセラミック回路基板。
- 前記セラミック基板は、チッ化珪素、酸化アルミニウム、チッ化アルミニウム、および炭化珪素から選択される少なくとも1種のセラミックを焼結させて成ることを特徴とする前記請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のセラミック回路基板。
- 前記金属層は、前記セラミック基板上に、熱処理により接合されて成ることを特徴とする前記請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のセラミック回路基板。
- 前記請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のセラミック回路基板と、前記セラミック回路基板における一方の回路を備える面の反対面側に付設されたヒートシンク材とを備えて成ることを特徴とする放熱モジュール。
- 前記ヒートシンク材は、Cuおよび/またはAlを含むことを特徴とする前記請求項7記載の放熱モジュール。
- 前記ヒートシンク材は、セラミック材料を含むことを特徴とする前記請求項8記載の放熱モジュール。
- 前記ヒートシンク材は、前記セラミック回路基板上に、熱処理により接合されて成ることを特徴とする前記請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の放熱モジュール。
- 前記ヒートシンク材の前記セラミック回路基板とは反対側に、第2のセラミック基板を備えて成ることを特徴とする請求項7〜請求項10のいずれか1項に記載の放熱モジュール。
- 前記第2のセラミック基板の前記ヒートシンク材とは反対側に、第2の金属層を備えて成ることを特徴とする請求項7〜請求項11のいずれか1項に記載の放熱モジュール。
- 前記請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のセラミック回路基板または前記請求項7〜請求項12のいずれか1項に記載の放熱モジュールと、
前記セラミック回路基板における金属層に、または、放熱モジュールにおける前記セラミック基板の、ヒートシンク材とは反対側の金属層に、接合された半導体素子とを備えて成ることを特徴とする半導体装置。 - 前記半導体素子は、前記金属層上に、熱処理により接合されて成ることを特徴とする前記請求項13に記載の半導体装置。
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