JP2005022746A - ラップフィルム収納カートン - Google Patents
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Abstract
【課題】カートン本体内でのフィルム巻き体の後面部側への転がり移動を生じさせ難くし、ラップフィルムの切断部分の巻き戻しを抑えて引き出しが容易に行なえるようにする。
【解決手段】底面部4から後面部5にかけて傾斜面部16が位置し、傾斜面部16のカートン本体2の長手方向に沿った断面形状をフィルム巻き体収納空間10中心側に向けて凸となるように曲成して、傾斜面部16をフィルム巻き体の周面に摺接可能にした。
【選択図】 図3
【解決手段】底面部4から後面部5にかけて傾斜面部16が位置し、傾斜面部16のカートン本体2の長手方向に沿った断面形状をフィルム巻き体収納空間10中心側に向けて凸となるように曲成して、傾斜面部16をフィルム巻き体の周面に摺接可能にした。
【選択図】 図3
Description
本発明はラップフィルムを収納した収納カートンに関するものである。
従来からラップフィルムは食品を直接包み込んだり、食品を盛った皿に被せたりするなどのように簡易保存のための包装目的に一般家庭で広く使用されている。そして、ラップフィルムは巻き芯に巻いたフィルム巻き体の形態とされ、流通や一般家庭での保管が衛生的なものとなるように細長の箱体に収められているのが通常であり、有底にして上面部が開口した横長のカートン本体にフィルム巻き体を収納するとともに、そのカートン本体の後面部に連接されてカートン本体の上面部を開閉可能に覆う蓋体に、カートン本体の前面部に重なる垂れ壁部を連接した形態が一般的である。
また、このラップフィルム収納カートンでは、ラップフィルムを引き出すときにフィルム巻き体がカートン本体内で回転し、前面部の上端を介してフィルム巻き体から引き出したラップフィルムを、閉じた蓋体の垂れ壁部と前面部との間に位置させて挟み込み、その後、カートン本体全体をひねるように回転させるなどすることによって垂れ壁部の下端に亘って設けた切断刃に鋭角に当てて切断しており、他の切断用具を用意することなくラップフィルムを必要長さに簡単に切断できるようにしていた。
このようにラップフィルム収納カートンではラップフィルムの切断が容易に行なえるものとなっているが、切断した後のカートン本体を取り扱う操作でフィルム巻き体が後面部側に転がり移動してフィルム巻き体側のラップフィルムの切断部分がカートン本体内へ巻き戻されることがあり、そうなるとつぎのラップフィルムの引き出しが行い難くなることから、カートン本体の前面部の外表面に、ラップフィルムの切断部分を止め付けることができるようにした工夫が多く提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平06−247442号公報(段落番号0014、図1)
また、このラップフィルム収納カートンでは、ラップフィルムを引き出すときにフィルム巻き体がカートン本体内で回転し、前面部の上端を介してフィルム巻き体から引き出したラップフィルムを、閉じた蓋体の垂れ壁部と前面部との間に位置させて挟み込み、その後、カートン本体全体をひねるように回転させるなどすることによって垂れ壁部の下端に亘って設けた切断刃に鋭角に当てて切断しており、他の切断用具を用意することなくラップフィルムを必要長さに簡単に切断できるようにしていた。
このようにラップフィルム収納カートンではラップフィルムの切断が容易に行なえるものとなっているが、切断した後のカートン本体を取り扱う操作でフィルム巻き体が後面部側に転がり移動してフィルム巻き体側のラップフィルムの切断部分がカートン本体内へ巻き戻されることがあり、そうなるとつぎのラップフィルムの引き出しが行い難くなることから、カートン本体の前面部の外表面に、ラップフィルムの切断部分を止め付けることができるようにした工夫が多く提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述したカートン本体の前面部にフィルム止め付け手段を備えるものでは、フィルム巻き体側の切断部分がこのフィルム止め付け手段にぴったりと貼り付いた状態となってしまい、この部分から切断部分を捲り上げることが容易には行なえなくなってしまう問題がある。
そこで本発明は上記事情に鑑み、カートン本体内でのフィルム巻き体の後面部側への転がり移動を生じさせ難くすることを課題とし、ラップフィルムの切断部分の巻き戻しを抑えて引き出しが容易に行なえるようにすることを目的とする。
そこで本発明は上記事情に鑑み、カートン本体内でのフィルム巻き体の後面部側への転がり移動を生じさせ難くすることを課題とし、ラップフィルムの切断部分の巻き戻しを抑えて引き出しが容易に行なえるようにすることを目的とする。
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、有底にして上面部が開口した横長のカートン本体に、巻き芯にラップフィルムを巻いたフィルム巻き体が収納され、前記カートン本体の後面部に連接されてカートン本体の前記上面部を開閉可能に覆う蓋体に、カートン本体の前面部に重なる垂れ壁部が連接され、フィルム引き出し時にフィルム巻き体が回転して、前面部の上端を介してフィルム巻き体から引き出されたラップフィルムが、上面部を蓋体で閉じたときに蓋体の前記垂れ壁部と前面部との間に位置し、垂れ壁部の下端に亘って設けた切断刃によってラップフィルムを切断可能とするラップフィルムの収納カートンにおいて、底面部から後面部にかけて傾斜面部が位置し、該傾斜面部のカートン本体の長手方向に沿った断面形状をフィルム巻き体収納空間中心側に向けて凸となるように曲成して、傾斜面部がフィルム巻き体の周面に摺接可能に設けられていることを特徴とするラップフィルム収納カートンを提供して、上記課題を解消するものである。
本発明において、上記傾斜面部は、底面部と後面部との間であってカートン本体の側面部側を除いて折り部で囲まれた領域を、フィルム巻き体収納空間側に凸となるように折り起こしてなるものであり、この傾斜面部が前記折り部を介して底面部と後面部とに一体に連続しているものとすることが可能であり、そして、上部垂れ壁部の下端に分離可能に連接され、かつ上記前面部に分離可能に貼り付けられた切断刃保護兼開封片部が、上記前面部の下端高さ位置から下方に突出し、上記傾斜面部の下端と前記切断刃保護兼開封片部の下端とが接地して上記蓋体が略水平となる構成とすることが良好である。
また、本発明において、上記傾斜面部は、カートン本体の長手方向に沿った長尺な起立片を底面部側から折り起こして後面部に支持させてなるものものとすることが可能であり、その起立片は、カートン本体の底面部に貼り付けられた別部材に設けられているものとすることも可能である。
さらに上記底面部に、外方に突出する複数条のリブがカートン長さ方向に亘って設けるようにすることも良好である。
また、本発明において、上記傾斜面部は、カートン本体の長手方向に沿った長尺な起立片を底面部側から折り起こして後面部に支持させてなるものものとすることが可能であり、その起立片は、カートン本体の底面部に貼り付けられた別部材に設けられているものとすることも可能である。
さらに上記底面部に、外方に突出する複数条のリブがカートン長さ方向に亘って設けるようにすることも良好である。
本発明により、フィルム切断などのカートン取り扱いの時点で、フィルム巻き体が前面部側から後面部側に転がり回転しかけたとしても、傾斜面部にフィルム巻き体が早期に当接してその転がり回転を止めるようになり、ラップフィルム引き出し時の回転とは逆の回転を抑えてラップフィルムの巻き戻りを生じさせないようになる。よって、フィルム切断後は切断部分がカートン本体の外方に位置しているため、つぎのラップフィルムの引き出し操作が簡単になる。
そして、傾斜面部を、カートン本体の底面部から後面部にかけての領域をフィルム巻き体収納空間側に凸となるように折り起こしたものとすれば、カートン本体の外方側からはその傾斜縁部が凹部となり、カートンを手持ちするときに鋭角な部分が指に掛からず持ち易い形態となる。また、傾斜面部を別部材の起立片を折り起こしてなるものとすれば、カートン本体の底面部や後面部での膨らみを最小限にすることができて、たわみを目立たせることがない。さらに、底面部に、外方に突出する複数条のリブをカートン長さ方向に亘って設けるようにすれば、ラップフィルム収納カートンを持ったときの手の指先などに前記リブが掛かり、持ち易さをより一層向上させることができるようになるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
そして、傾斜面部を、カートン本体の底面部から後面部にかけての領域をフィルム巻き体収納空間側に凸となるように折り起こしたものとすれば、カートン本体の外方側からはその傾斜縁部が凹部となり、カートンを手持ちするときに鋭角な部分が指に掛からず持ち易い形態となる。また、傾斜面部を別部材の起立片を折り起こしてなるものとすれば、カートン本体の底面部や後面部での膨らみを最小限にすることができて、たわみを目立たせることがない。さらに、底面部に、外方に突出する複数条のリブをカートン長さ方向に亘って設けるようにすれば、ラップフィルム収納カートンを持ったときの手の指先などに前記リブが掛かり、持ち易さをより一層向上させることができるようになるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
つぎに本発明を図1から図14に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図中1はラップフィルム収納カートンで、図1に示すように該ラップフィルム収納カートン1は、フィルム巻き体Aを収納するために横長としたカートン本体2を前面部3と底面部4と後面部5と両端の側面部6とから構成して上面部7を開口したものとし、前記後面部5の上辺に上面部7を開閉可能に覆う蓋体8を連接し、さらにこの蓋体8に垂れ壁部9を連接して蓋体8が上面部7を閉じているときに垂れ壁部9が前記前面部3に重なるようにしている。
また、ラップフィルム収納カートン1では、フィルム引き出し時にカートン本体2のフィルム巻き体収納空間10の内でフィルム巻き体Aが回転して、前面部3の上端を介してフィルム巻き体AからラップフィルムBが引き出され、上面部7を蓋体8で閉じたときには前記垂れ壁部9と前面部3との間にラップフィルムBが位置し、垂れ壁部9を前面部3に重ねた状態のままラップフィルム収納カートン1全体をひねるように回転操作することでこのラップフィルムBを切断することができるようにするために、垂れ壁部9の下端に亘って切断刃11が取り付けられている。
さらにラップフィルム収納カートン1には、蓋体8の端部から降りて上記垂れ壁部9の両側に連続するように位置する横垂れ壁部12があり、上面部7を閉じたときにはこの横垂れ壁部12が側面部6に重なるものである。さらに垂れ壁部9の下端には分離可能にして切断刃保護兼開封片部13が連接されている。切断刃保護兼開封片部13はこのラップフィルム収納カートン1が未使用の時点まで上記前面部3に分離可能に貼り付けられて切断刃11を保護するものであり(図2参照)、この切断刃保護兼開封片部13を取り除くことで蓋体8の開きが可能となり、切断刃11も表出するようになる。
なお、上記側面部6それぞれには折込み14が位置してフィルム巻き体収納空間10側に折り入れられ、フィルム巻き体Aが持ち上がるときに巻き芯Cに折込み14が係止してカートン本体2から飛び出るのを防止するようにしている。また、上記前面部3の上辺にはフィルム巻き体収納空間10側に折り倒された案内片部15が連接されていて、この案内片部15は、フィルム引き出し時に前面部3、底面部4、後面部5、上面部7の順に周面が巡るように回転するフィルム巻き体Aの頂部からラップフィルムBが適正に離れて前面部3の上辺に達するようにするために、下方からラップフィルムBを支持するものである。
図中1はラップフィルム収納カートンで、図1に示すように該ラップフィルム収納カートン1は、フィルム巻き体Aを収納するために横長としたカートン本体2を前面部3と底面部4と後面部5と両端の側面部6とから構成して上面部7を開口したものとし、前記後面部5の上辺に上面部7を開閉可能に覆う蓋体8を連接し、さらにこの蓋体8に垂れ壁部9を連接して蓋体8が上面部7を閉じているときに垂れ壁部9が前記前面部3に重なるようにしている。
また、ラップフィルム収納カートン1では、フィルム引き出し時にカートン本体2のフィルム巻き体収納空間10の内でフィルム巻き体Aが回転して、前面部3の上端を介してフィルム巻き体AからラップフィルムBが引き出され、上面部7を蓋体8で閉じたときには前記垂れ壁部9と前面部3との間にラップフィルムBが位置し、垂れ壁部9を前面部3に重ねた状態のままラップフィルム収納カートン1全体をひねるように回転操作することでこのラップフィルムBを切断することができるようにするために、垂れ壁部9の下端に亘って切断刃11が取り付けられている。
さらにラップフィルム収納カートン1には、蓋体8の端部から降りて上記垂れ壁部9の両側に連続するように位置する横垂れ壁部12があり、上面部7を閉じたときにはこの横垂れ壁部12が側面部6に重なるものである。さらに垂れ壁部9の下端には分離可能にして切断刃保護兼開封片部13が連接されている。切断刃保護兼開封片部13はこのラップフィルム収納カートン1が未使用の時点まで上記前面部3に分離可能に貼り付けられて切断刃11を保護するものであり(図2参照)、この切断刃保護兼開封片部13を取り除くことで蓋体8の開きが可能となり、切断刃11も表出するようになる。
なお、上記側面部6それぞれには折込み14が位置してフィルム巻き体収納空間10側に折り入れられ、フィルム巻き体Aが持ち上がるときに巻き芯Cに折込み14が係止してカートン本体2から飛び出るのを防止するようにしている。また、上記前面部3の上辺にはフィルム巻き体収納空間10側に折り倒された案内片部15が連接されていて、この案内片部15は、フィルム引き出し時に前面部3、底面部4、後面部5、上面部7の順に周面が巡るように回転するフィルム巻き体Aの頂部からラップフィルムBが適正に離れて前面部3の上辺に達するようにするために、下方からラップフィルムBを支持するものである。
このラップフィルム収納カートン1のフィルム巻き体収納空間10は、フィルム巻き体Aの後面部5側への転がり移動を抑えるための傾斜面部16を備えている。前記傾斜面部16は、底面部4から後面部5にかけて位置していて、この傾斜面部16を備えるラップフィルム収納カートン1を展開したブランクの状態が図4に示されている。
ブランクで示すようにラップフィルム収納カートン1では、折り罫17を介して案内片部15と前面部3と底面部4が連接され、底面部4と後面部5とがカートン本体長手方向での両端側で折り罫17を介して連接され、さらに後面部5と蓋体8と垂れ壁部9とが折り罫17を介して連接されている。また、前面部3、底面部4、後面部5のぞれぞれの端部には側面部6を形成するためのフラップが連接され、蓋体8と垂れ壁部9とのそれぞれの端部には横垂れ壁部を形成するためのフラップが連接されている。なお、ブランクの状態では上記切断刃11は図示していない。
そして、上記傾斜面部16は、底面部4と後面部5との間であってカートン本体2の側面部6側の端部を除いて一対の緩やかな弧状の折り罫17で囲まれた領域を、フィルム巻き体収納空間10側に凸となるように折り起こしてなるものであり、この傾斜面部16は前記折り罫17を介して底面部4と後面部5とに一体に連続しているものとなっている。
ブランクで示すようにラップフィルム収納カートン1では、折り罫17を介して案内片部15と前面部3と底面部4が連接され、底面部4と後面部5とがカートン本体長手方向での両端側で折り罫17を介して連接され、さらに後面部5と蓋体8と垂れ壁部9とが折り罫17を介して連接されている。また、前面部3、底面部4、後面部5のぞれぞれの端部には側面部6を形成するためのフラップが連接され、蓋体8と垂れ壁部9とのそれぞれの端部には横垂れ壁部を形成するためのフラップが連接されている。なお、ブランクの状態では上記切断刃11は図示していない。
そして、上記傾斜面部16は、底面部4と後面部5との間であってカートン本体2の側面部6側の端部を除いて一対の緩やかな弧状の折り罫17で囲まれた領域を、フィルム巻き体収納空間10側に凸となるように折り起こしてなるものであり、この傾斜面部16は前記折り罫17を介して底面部4と後面部5とに一体に連続しているものとなっている。
上記傾斜面部16は上述したように、一対の緩やかな弧状の折り罫17で囲まれた領域を折り起こしたものであることにより、カートン本体2の長手方向に沿った断面形状をフィルム巻き体収納空間10の中心側に向けて凸となるように曲成され、傾斜面部16の突出度合いは、ラップフィルムが引き出されていない未使用の時点でその突出端18が、前面部3に接触しているフィルム巻き体Aの周面(即ち、周面に位置するラップフィルム)に当接する状態が良好である(図5)。そして突出端18はカートン本体2の他の面部の内面と同様にフィルム巻き体Aの周面に摺接可能に設けられていて、フィルム巻き体Aが引き出し時に回転してもラップフィルムBに傷を付けないものである。また、緩やかに曲がる面上での一点で接触するため、製造時のフィルム巻き体Aのカートン本体2への充填に際しても傷などが生じることはない。
なお、図5においては、カートン本体2とフィルム巻き体Aとを透視状態で概略的に示している。
なお、図5においては、カートン本体2とフィルム巻き体Aとを透視状態で概略的に示している。
このように傾斜面部16はフィルム巻き体収納空間10に向けて凸となるように曲成されて突出しており、これによってフィルム巻き体Aが前面部3から後面部5側に転がり移動を抑える働きをする。例えば、ラップフィルムBがあまり引き出されていないフィルム巻き体Aに対しては、図6に示すように、前面部3とこの傾斜面部16とに接触した状態で後面部5との間に僅かな隙間があったとした場合でも、ラップフィルムBを切断した後のカートン本体2の傾きによっては、フィルム巻き体Aを後面部5側に転がり移動させようとする力が働くが、接触している傾斜面部16を登る方向の転がり回転となるために移動が止められて、後面部5に接触するまでの転がり移動が生じず、よってラップフィルムBの切断部分を引き込む逆回転が起きないことになり、ラップフィルムBの巻き戻しを防止できる。
なお、ラップフィルム収納カートン1を通常に取り扱う状態では、上述した状態や後述する状態でのフィルム巻き体Aが後面部5側に転がり移動させようとする力は小さく、また、重力方向に対する傾斜面部16の傾斜も大きく伏した状態となるものではない。
さらに、傾斜面部16の内面全体はラップフィルムBに傷を付けない摺接状態が得られる表面構成であり、突出端18が当接した状態でラップフィルムBの引き出しが適正に行なえることから、突出端18が当接している状態でフィルム巻き体Aが逆方向に自転することも許容するものであるが、この逆方向への自転は生じないものである。
なお、ラップフィルム収納カートン1を通常に取り扱う状態では、上述した状態や後述する状態でのフィルム巻き体Aが後面部5側に転がり移動させようとする力は小さく、また、重力方向に対する傾斜面部16の傾斜も大きく伏した状態となるものではない。
さらに、傾斜面部16の内面全体はラップフィルムBに傷を付けない摺接状態が得られる表面構成であり、突出端18が当接した状態でラップフィルムBの引き出しが適正に行なえることから、突出端18が当接している状態でフィルム巻き体Aが逆方向に自転することも許容するものであるが、この逆方向への自転は生じないものである。
フィルム巻き体Aの巻き径が小さくなれば、図7に示すようにそのフィルム巻き体Aが前面部3と底面部4との二面に接触している状態で傾斜面部16から離れる状態となり、後面部5側に向けてフィルム巻き体Aを転がり移動させる力によって転がる場合が生じてくる。しかし、この場合でも転がり移動し始める初期の時点で傾斜面部16に接触することとなり、その転がり移動が止められることになる。よって、この場合でもラップフィルムBの巻き戻りを確実に抑えることができる。
このように上記傾斜面部16がカートン本体2の長手方向に沿った断面形状をフィルム巻き体収納空間10の中心側に向けて凸となるように曲成され、フィルム巻き体Aの周面に摺接可能に設けられているので、フィルム巻き体Aの巻き径が小さくなっても、そのフィルム巻き体Aと傾斜面部16との接触によって後面部5側への転がり移動の移動量を小さくするようになり、ラップフィルムBの巻き戻りを抑えてつぎの引き出し操作が簡単に行なえるようになる。
なお、フィルム巻き体Aの巻き径に対してラップフィルムBの巻き部分はそれ程大きなものではない。そのため、ラップフィルムBの引き出し終了となるまでは、巻き径が小さくなったとしても底面部4上を前面部3側から傾斜面部16に当たるまでの転がり移動量は長くならず、傾斜面部16による上記の働きは十分に発揮される。
このように上記傾斜面部16がカートン本体2の長手方向に沿った断面形状をフィルム巻き体収納空間10の中心側に向けて凸となるように曲成され、フィルム巻き体Aの周面に摺接可能に設けられているので、フィルム巻き体Aの巻き径が小さくなっても、そのフィルム巻き体Aと傾斜面部16との接触によって後面部5側への転がり移動の移動量を小さくするようになり、ラップフィルムBの巻き戻りを抑えてつぎの引き出し操作が簡単に行なえるようになる。
なお、フィルム巻き体Aの巻き径に対してラップフィルムBの巻き部分はそれ程大きなものではない。そのため、ラップフィルムBの引き出し終了となるまでは、巻き径が小さくなったとしても底面部4上を前面部3側から傾斜面部16に当たるまでの転がり移動量は長くならず、傾斜面部16による上記の働きは十分に発揮される。
上記傾斜面部16は底面部4と後面部5の間を折り起こしたものであることから、カートン本体2の外方からみたときには凹部として形成されている。そして、この部分はラップフィルム収納カートン1を大人が親指を垂れ壁部9から蓋体8に渡るように掛けて手で持ったときには指部分がこの凹部に位置するようになり(図8)、よって、カートン本体2の鋭角に角張った部分が指に乗らないようになってラップフィルム収納カートン1を持ち易くし、ラップフィルムBを切断操作するときなどの操作性が頗る向上するようになる。
図9から図12は第二の例示している。この例では上記傾斜面部16の下端中央が平らとなるようにしているもので、底面部4を上にした図9と図10に示すように傾斜面部16と底面部4との間の折り罫17の中央部分を直線としている。傾斜面部16内の折り罫17は、直線部分の折り罫17からの折り起こしを容易にするための補助の折り罫である。
また、この例では底面部4にカートン長さ方向に亘って型押しして外方に突出する複数条のリブ19が設けられており、ラップフィルム収納カートン1を持ったときに指先がこのリブ19に掛かり、持ち易さをより一層向上させている(図10、図11)。
さらに、このラップフィルム収納カートン1では、上記切断刃保護兼開封片部13が、上記前面部3の下端高さ位置から下方に突出していて、傾斜面部16の直線状とした下端と切断刃保護兼開封片部13の下端とが接地することで、蓋体8が略水平となる構成にしている。これによって、図12に示すように未開封状態の複数本のラップフィルム収納カートン1を積み重ねた場合でも重ね状態が安定するようになる。
また、この例では底面部4にカートン長さ方向に亘って型押しして外方に突出する複数条のリブ19が設けられており、ラップフィルム収納カートン1を持ったときに指先がこのリブ19に掛かり、持ち易さをより一層向上させている(図10、図11)。
さらに、このラップフィルム収納カートン1では、上記切断刃保護兼開封片部13が、上記前面部3の下端高さ位置から下方に突出していて、傾斜面部16の直線状とした下端と切断刃保護兼開封片部13の下端とが接地することで、蓋体8が略水平となる構成にしている。これによって、図12に示すように未開封状態の複数本のラップフィルム収納カートン1を積み重ねた場合でも重ね状態が安定するようになる。
上記各実施の例では、傾斜面部16は底面部4と後面部5との間の領域を折り起こすことで形成しているが、カートン本体2を含むブランクとは別部材によって形成するようにしてもよい。図13に示すようにカートン本体2の長手方向に沿った長尺な起立片20を折り罫17を介して備えるスロープパネル21を、起立片20が底面部4から後面部5に重なる位置にした状態で底面部4に重ね、起立片20を除くスロープパネル21を底面部4に貼着する。なお、このようにすれば、ブランクの時点で一枚のスロープパネル21が重ね合された偏平な形態であり、製函前の管理が容易になる。
そして、製函時に底面部4に対して後面部5が折り曲げられるときに上記起立片20が後面部5に押されてスロープパネル21上の折り罫17の位置から折り起こされて(図14)、カートン本体2の長手方向の断面がフィルム巻き体収納空間10側に凸となる断面で曲成された傾斜面部16が得られる。この傾斜面部16は後面部5に支持されており、転がり移動したフィルム巻き体Aが当接しても倒れることはなく、上記実施の例の傾斜面部16と同じ機能を有するものである。
なお、この例では別部材であるスロープパネル21の起立片20を折り起こして傾斜面部16を得るようにしているため、起立片20基端中央が下方に落ち込む度合いが小さく、よって底面部4の膨らみは小さく、さらに起立片20と後面部5とは当接しているだけであるため、この後面部5の外方への膨らみは生じない。図14はカートン本体2とスロープパネル21とフィルム巻き体Aとを透視状態で概略的に示している。
そして、製函時に底面部4に対して後面部5が折り曲げられるときに上記起立片20が後面部5に押されてスロープパネル21上の折り罫17の位置から折り起こされて(図14)、カートン本体2の長手方向の断面がフィルム巻き体収納空間10側に凸となる断面で曲成された傾斜面部16が得られる。この傾斜面部16は後面部5に支持されており、転がり移動したフィルム巻き体Aが当接しても倒れることはなく、上記実施の例の傾斜面部16と同じ機能を有するものである。
なお、この例では別部材であるスロープパネル21の起立片20を折り起こして傾斜面部16を得るようにしているため、起立片20基端中央が下方に落ち込む度合いが小さく、よって底面部4の膨らみは小さく、さらに起立片20と後面部5とは当接しているだけであるため、この後面部5の外方への膨らみは生じない。図14はカートン本体2とスロープパネル21とフィルム巻き体Aとを透視状態で概略的に示している。
1…ラップフィルム収納カートン
2…カートン本体
3…前面部
4…底面部
5…後面部
6…側面部
9…垂れ壁部
10…フィルム巻き体収納空間
11…切断刃
12…横垂れ壁部
16…傾斜面部
17…折り罫
20…起立片
A…フィルム巻き体
B…ラップフィルム
2…カートン本体
3…前面部
4…底面部
5…後面部
6…側面部
9…垂れ壁部
10…フィルム巻き体収納空間
11…切断刃
12…横垂れ壁部
16…傾斜面部
17…折り罫
20…起立片
A…フィルム巻き体
B…ラップフィルム
Claims (6)
- 有底にして上面部が開口した横長のカートン本体に、巻き芯にラップフィルムを巻いたフィルム巻き体が収納され、前記カートン本体の後面部に連接されてカートン本体の前記上面部を開閉可能に覆う蓋体に、カートン本体の前面部に重なる垂れ壁部が連接され、フィルム引き出し時にフィルム巻き体が回転して、前面部の上端を介してフィルム巻き体から引き出されたラップフィルムが、上面部を蓋体で閉じたときに蓋体の前記垂れ壁部と前面部との間に位置し、垂れ壁部の下端に亘って設けた切断刃によってラップフィルムを切断可能とするラップフィルムの収納カートンにおいて、
底面部から後面部にかけて傾斜面部が位置し、該傾斜面部のカートン本体の長手方向に沿った断面形状をフィルム巻き体収納空間中心側に向けて凸となるように曲成して、傾斜面部がフィルム巻き体の周面に摺接可能に設けられていることを特徴とするラップフィルム収納カートン。 - 上記傾斜面部は、底面部と後面部との間であってカートン本体の側面部側を除いて折り部で囲まれた領域を、フィルム巻き体収納空間側に凸となるように折り起こしてなるものであり、この傾斜面部が前記折り部を介して底面部と後面部とに一体に連続している請求項1に記載のラップフィルム収納カートン。
- 上部垂れ壁部の下端に分離可能に連接され、かつ上記前面部に分離可能に貼り付けられた切断刃保護兼開封片部が、上記前面部の下端高さ位置から下方に突出し、上記傾斜面部の下端と前記切断刃保護兼開封片部の下端とが接地して上記蓋体が略水平となる構成とした請求項2に記載のラップフィルム収納カートン。
- 上記傾斜面部は、カートン本体の長手方向に沿った長尺な起立片を底面部側から折り起こして後面部に支持させてなるものである請求項1に記載のラップフィルム収納カートン。
- 上記起立片は、カートン本体の底面部に貼り付けられた別部材に設けられているものである請求項4に記載のラップフィルム収納カートン。
- 上記底面部に、外方に突出する複数条のリブがカートン長さ方向に亘って設けられている請求項1から5の何れか一項に記載のラップフィルム収納カートン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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---|---|---|---|---|
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2003
- 2003-07-03 JP JP2003270813A patent/JP2005022746A/ja not_active Withdrawn
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