JP2005018381A - グリーンシート取扱システム、グリーンシート取扱方法、グリーンシート取扱業務支援装置並びにグリーンシート取扱業務支援プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】グリーンシート市場で取引効率性が向上したグリーンシート取扱システム及び方法を提供する。
【解決手段】グリーンシート有価証券について会員側端末から注文を受け付け、株式売買に関する処理を行うグリーンシート取扱システムであって、センタ側に設けられたサーバ11は、会員側端末20から送付された注文情報が受付され記憶部には、銘柄に関する情報101と、有価証券の値段に関する情報102,103,104と、注文情報108と、約定情報109とが格納され、演算部では、株式の値段に関する情報102,103,104と、注文情報に基づく気配情報とを会員側端末20に提示する処理が行われ、会員側端末20から注文情報が送付されたときに、売り注文情報と買い注文情報の指値を対比させる処理が行われ、この対比の結果、指値が同額の場合に約定を成立させ、異なる場合、後から注文を送付した会員側に対して、先の注文の指値を通知する。
【選択図】図3
【解決手段】グリーンシート有価証券について会員側端末から注文を受け付け、株式売買に関する処理を行うグリーンシート取扱システムであって、センタ側に設けられたサーバ11は、会員側端末20から送付された注文情報が受付され記憶部には、銘柄に関する情報101と、有価証券の値段に関する情報102,103,104と、注文情報108と、約定情報109とが格納され、演算部では、株式の値段に関する情報102,103,104と、注文情報に基づく気配情報とを会員側端末20に提示する処理が行われ、会員側端末20から注文情報が送付されたときに、売り注文情報と買い注文情報の指値を対比させる処理が行われ、この対比の結果、指値が同額の場合に約定を成立させ、異なる場合、後から注文を送付した会員側に対して、先の注文の指値を通知する。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、グリーンシート取扱システム、グリーンシート取扱方法、グリーンシート取扱業務支援装置並びにグリーンシート取扱業務支援プログラムに係り、グリーンシート銘柄に関して、取扱銘柄の管理機能、会員からの注文受付管理機能、約定管理機能を有し、グリーンシート取引の証券市場システムとして機能する、グリーンシート取扱システム、グリーンシート取扱方法、グリーンシート取扱業務支援装置並びにグリーンシート取扱業務支援プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
公開企業が発行する有価証券の売買を行う組織として、日本には、東京証券取引所、大阪証券取引所、名古屋証券取引所、福岡証券取引所、札幌証券取引所の5つの証券取引所と、店頭市場(JASDAQ)がある。
【0003】
また、未公開企業のために日本証券業協会により開設された市場として、グリーンシート市場がある。グリーンシート市場は、未公開企業が発行する有価証券について売買がなされ、未公開企業であっても、投資家から資金調達することを可能にした市場である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来では、グリーンシート市場での取引については、参加証券会社により自主的に市場機能を補うシステムが構築され、運営が行われていた。(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−15878号公報(第3頁−第5頁)
【0006】
上記システムは、未公開有価証券を対象として、企業情報やマーケット情報を公開し、有価証券売買申込みの受付けや証券会社への通知を行うことを可能にしたものである。しかし、上記システムでは、値付けを行う機能や、約定を成立させる機能は有しておらず、約定に関しては証券会社側で電話等により個別に行っており、情報照会,注文,約定,帳票作成,報告までの処理を一括して効率良く行うシステムについては未だ整備されていない。
【0007】
本発明の目的は、グリーンシート市場での取引について、情報照会,注文,約定,帳票作成,報告の一連の処理が行われ、取引効率性が向上されたグリーンシート取扱システム及びグリーンシート取扱方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記グリーンシート取扱システム及びグリーンシート取扱方法を実現するための、グリーンシート取扱業務支援装置並びにグリーンシート取扱業務支援プログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のグリーンシート取扱システムは、グリーンシート有価証券について会員側端末から注文を受け付け、有価証券売買に関する処理を行うグリーンシート取扱システムであって、センタ側に設けられたサーバを備え、該サーバは、送受信部と記憶部と演算部とを少なくとも備え、前記送受信部では、前記会員側端末から送付された注文情報が受付され、前記記憶部には、銘柄に関する情報と、有価証券の値段に関する情報と、前記注文情報と、該注文情報のうち約定が成立した約定情報と、が格納され、前記演算部では、前記有価証券の値段に関する情報と、前記注文情報に基づく気配情報と、を前記会員側端末に提示する処理が行われるとともに、前記会員側端末から注文情報が送付されたときに、売り注文情報と買い注文情報の指値を対比させる処理が行われ、該対比の結果、前記指値が同額の場合に約定を成立させる処理と、前記指値が異なる場合に、後から注文を送付した前記会員側端末に対して、先の注文の指値を通知する処理と、がなされることを特徴とする。
【0009】
前記演算手段は、さらに、取引がなされた銘柄、約定日、受渡日、約定数、約定価格、約定金額、売方会員名、買方会員名、から選択された情報が少なくとも記載された帳票を作成する処理と、該帳票を前記会員側端末または他の端末に送付する処理と、を行う。
【0010】
このように、本発明のグリーンシート取扱システムは、グリーンシート市場での有価証券売買取引について、証券会社や投資家等への情報提供、注文受付、約定処理、帳票作成、報告の一連の処理を行うことができ、一箇所で、グリーンシート取引に関する全ての処理を行うことが可能となる。したがって、取引の効率性が向上し、グリーンシート市場の活性化を図ることが可能となる。
【0011】
また、本発明のグリーンシート取扱システムは、前記記憶部の情報がバックアップされるバックアップサーバを備えており、トラブルが発生したときにも、グリーンシート取扱業務を継続して行い、グリーンシート市場に支障が発生しないように構成されている。さらに、会員側端末のトラブルに備えて、前記会員側端末の代行端末が設けられている。
【0012】
本発明のグリーンシート取扱方法は、送受信部と記憶部と演算部とを少なくとも備えたセンタ側サーバにおいて、前記送受信部を介して接続された会員側端末との間でグリーンシート売買に関する処理を行うグリーンシート取扱方法であって、前記会員側端末に前記記憶部から読み出した有価証券の値段に関する情報または気配情報を送付する工程と、前記会員側端末から注文を受け付ける工程と、前記会員側端末から送付された注文情報の突き合わせを行う工程と、前記注文を受け付けた結果、または前記突き合わせの結果に基づいて帳票を作成する工程と、前記帳票を前記会員側端末または他の端末に送付する工程と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
前記会員から注文を受け付ける工程は、グリーンシート市場に登録された銘柄であるか否かを判定する工程、発行数以内の注文であるか否かを判定する工程、呼値刻みに一致する指値であるか否かを判定する工程、値幅制限内にある指値であるか否かを判定する工程を備え、適正な注文が行われるように構成されている。
【0014】
また、前記会員から送付された注文情報の突き合わせを行う工程は、前記会員側端末から送付された注文情報を前記送受信部で受け付ける工程と、前記会員側端末から送付された売り注文情報と買い注文情報の指値を対比させる工程と、前記対比の結果、前記指値が同額の場合に約定を成立させる工程と、前記指値が異なる場合に、後から注文を送付した前記会員側端末に対して、先の注文の指値を通知する工程とを備えており、約定が自動的に効率良くなされるように構成されている。
【0015】
本発明のグリーンシート取扱業務支援装置は、センタ側に設けられ、前記センタと会員側端末との間において、グリーンシート売買に係る処理を行うグリーンシート取扱業務支援装置であって、前記会員側端末から送付された情報照会要請情報と注文情報が入力される入力部と、前記情報照会要請情報と、注文情報に基づいて演算を行う演算部と、グリーンシートの銘柄情報と、四本値情報と、呼び値情報と、値幅制限情報と、銘柄区分情報と、銘柄取扱会員情報と、前記注文情報と、該注文情報のうち約定が成立した約定情報と、を格納する記憶部と、前記演算部での処理結果を出力する出力部と、を備え、前記演算部は、前記情報照会要請情報に基づいて前記会員端末に有価証券の値段に関する情報または気配情報を送付する処理と、前記注文情報に基づいて売り注文情報と買い注文情報の指値を対比させる処理と、前記対比の結果において前記指値が同額の場合に約定を成立させる処理と、前記対比の結果において前記指値が異なる場合に、後から注文を送付した前記会員側端末に対して、先の注文の指値を通知する処理と、前記注文または約定に関する帳票を作成する処理と、前記帳票を前記会員側端末または他の端末に送付する処理と、を行うことを特徴とする。
【0016】
本発明のグリーンシート取扱業務支援装置は、トラブル発生を想定して、前記記憶部の情報のバックアップを行うバックアップサーバと、前記会員側端末の代行端末と、が接続された構成とされている。
【0017】
本発明のグリーンシート取扱業務支援プログラムは、送受信部と記憶部と演算部とを少なくとも備えたセンタ側サーバにおいて、前記送受信部を介して接続された会員側端末との間でグリーンシート売買に関する処理を行うグリーンシート取扱業務支援プログラムであって、前記演算部は、前記送受信部を介して前記会員側端末から送付されたグリーンシートの注文情報について、銘柄、取引数、呼値刻み、値幅制限、について適正であるか否か判定する処理を行うことを特徴とする。
【0018】
なお、前記注文情報が適正であると判定された場合には、約定を成立させるために、前記注文情報に相対する注文を前記記憶部から検索する処理と、前記注文情報と同じ指値の相対注文があるか否か判定する処理と、前記注文情報と同じ指値の相対注文があった場合に約定させる処理と、前記注文情報と異なる指値の相対注文があった場合に、前記異なる指値を前記会員側端末に通知する処理と、が行われる。
【0019】
また、前記注文情報と異なる指値の相対注文があった場合に、前記異なる指値を前記会員側端末に通知する処理では、前記注文情報が買い注文であり、該買い注文よりも安い売り注文があった場合に、前記異なる指値を通知し、前記注文情報が売り注文であり、該売り注文よりも高い買い注文があった場合に、前記異なる指値を通知するように構成されている。
【0020】
なお、本明細書において有価証券とは、財産的価値を有する私権を表示する証券をいうものであり、株券、債券等の資本証券、投資信託を含むものである。なお、その他、貨幣証券、商品証券を含むものとしても良い。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する処理ステップ、装置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0022】
図1乃至図66は本発明の一実施の形態例を示すものであり、図1乃至図4ははグリーンシート取扱システムの概要を示す説明図、図5はグリーンシート取扱システムのハード構成を示す説明図、図6乃至図19はグリーンシート取扱システムにおける処理の流れを示すフローチャート、図20乃至図42は会員端末に示される表示画面を示す説明図、図43乃至図66はセンタ側サーバで作成される帳票または表示画面を示す説明図である。本例では、有価証券の一例として株式取引に基づいて説明するが、株式に限らず、債券、投信等他の有価証券についても取扱可能であることは勿論である。
【0023】
本例のグリーンシート取扱システムは、グリーンシート銘柄に関する私設取扱システム(PTS;Proprietary Trading System)として機能するものである。
【0024】
図1に示すように、本例のグリーンシート取扱システム10は、グリーンシート取扱システムを提供するセンタに設けられている。グリーンシート取扱システム10は、主な業務処理を行うメインサーバ11と、トラブル時に稼動させるコールドスタンバイサーバ12と、会員側でトラブルが発生した場合に注文受付対応を行う会員代行端末13と、を備えており、これらの装置を使用してグリーンシート取扱業務を行う。
【0025】
グリーンシート取扱システムSは、OBN(Open Business Netwark)やインターネット等のネットワーク40により、投資家や証券会社等の会員端末20、OBN内メールサーバ30に接続されている。各端末間では、例えばADSLを利用してデータ送信が行われる。データ送信は、例えばHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)やSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)等のプロトコルに基づいて行われる。ネットワーク40にはDNSサーバが設けられ、ドメインネームとIPアドレスの対応付けが行われている。
【0026】
なお、インターネットを利用する場合は、ハッカー対策、ウィルス対策より、グリーンシート取扱システム10と外部端末との間に、ファイアーウォールを設けるのが好ましい。また、セキュリティを考慮して、インターネットへの接続はOBN経由とすると好適である。さらに、メールサーバ30において、セキュアメールサービスを利用することにより、メールの秘匿性が確保され好適である。
【0027】
会員端末20には、Webベースのインターフェースにより、グリーンシート取扱システム10よりサービスが提供される。会員端末20には、グリーンシート取扱システム10が提供するホームページの閲覧ができるように、インターネットブラウザが設けられている。
【0028】
図2は、グリーンシート取扱システム10の構成を示す説明図である。グリーンシート取扱システム10は、ネットワークを介してアクセスしてきた会員に対して認証を行い、認証がなされた会員に対して、株式取引機能、注文約定状況照会機能、気配情報照会機能、株価問い合わせ機能、当日約定・気配値データメール送付機能、気配・約定値一覧確認機能、注文/約定受付メール確認機能、会員情報照会機能、の各機能を提供するように構成されている。
【0029】
会員の認証は、会員毎に発行されるユーザID及びパスワードにより行われる。グリーンシート取扱システムでは、会員のユーザID、パスワード、会員名称、会員端末20のIPアドレスが会員マスタ100に格納されて管理されている。
【0030】
そして、会員端末20からのアクセスがあったときに、入力されたユーザID及びパスワードと、端末IPアドレスが、会員マスタ100に格納されているものと合致しているか否かを検証し、合致している場合のみアクセスを許可する。このようにして、会員以外からの不正なアクセスが防止される。
【0031】
認証がなされた会員については、情報照会サービスおよび株式取引サービスが提供される。
情報照会サービスとしては、株価問い合わせ機能、気配情報照会機能、注文約定状況照会機能、当日約定・気配値データメール送付機能、気配・約定値一覧確認機能、会員情報照会機能の提供がなされる。
また、株式取引サービスとしては、株式取引機能、注文/約定受付メール確認機能の提供がなされる。
【0032】
これらのサービスを提供するために、グリーンシート取扱システム10は、銘柄マスタ101、四本値マスタ102、値幅制限マスタ103、呼値マスタ104、銘柄区分マスタ105、銘柄取扱会員マスタ106、先付銘柄マスタ107、注文ファイル108、約定ファイル109、受付番号採番マスタ110、約定番号採番マスタ111、履歴注文ファイル112、履歴約定ファイル113、メールファイル114、問い合わせ情報マスタ115、管理端末マスタ116、カレンダーマスタ117、公休マスタ118、公休隔週マスタ119、実行履歴マスタ120、の各情報及び情報記憶部を備えている。
【0033】
これらの情報は、メンテナンスシステムにより、常に新しいものに更新される。グリーンシート取扱システム10では、上記情報に基づいて、注文及び約定の確認、注文・約定の履歴作成、寄前に約定させる機能、気配値・四本値情報の作成、定期バックアップを実施する(以上、注文・約定システム機能)。また、管理帳票作成を実施する(以上、管理システム機能)。
【0034】
図3は、センタと会員間での注文・約定のデータの流れと、センタ側で行われる処理と、を示す説明図である。会員Aが注文を行うとき、会員Aはグリーンシート取扱システム10へアクセスを行う。会員Aは、センタ側の会員マスタ100に記憶された認証情報によって認証され、グリーンシート取扱システム10へのアクセスが許可される。システムへのアクセスがなされると、会員Aに、情報照会サービスと、株式取引サービスとが提供される。
【0035】
情報照会として、所定の銘柄について株価問い合わせがなされたときは、その日最初に取引された値段(始値)、その日取引された中で最も高い値段(高値)、その日取引された中で最も低い値段(安値)、その日最後に取引された値段(終値)の四本値が提示される。四本値は、図3の表102aに示されるように一覧表示される。各銘柄の四本値は、四本値マスタ102に格納されており、メンテナンスシステムにより毎日更新される。
【0036】
気配情報照会がなされたときは、会員が照会指定した銘柄について、売買単価、売買数量、売買を行った会員名、売買時刻が提示される。銘柄気配情報については、時系列で、売買別に、単価、数量、会員名、時刻が表示される。銘柄気配情報は、図3の表108aのように一覧表示されるか、或いは表108bのように時系列で示される。
【0037】
銘柄気配情報は、会員から入った売買注文に基づいて表示される。図3に示される銘柄17270の例では、銘柄気配情報として、A会員及びC会員から入った売注文と、B会員及びD会員から入った買注文が示されている。なお、会員からの注文情報は、注文ファイル108に格納されている。
【0038】
注文約定状況照会機能を利用することにより、各会員は、自己の取引に関して、注文状況及び約定状況を参照することが可能となる。注文状況は注文ファイル108から読み取られ、約定状況は約定ファイル109から読み取られる。
会員情報照会機能を利用することにより、各会員は、自己の情報について確認を行うことができる。会員情報として、会員マスタ100に格納された情報が提示される。会員は、会員情報を参照することにより、会員コードやIPアドレスを確認したり、変更事項が更新されているか否か等の確認を行う。
【0039】
取引終了後に提供される情報照会サービスとして、当日約定・気配値データメール送付機能、気配・約定値一覧確認機能がある。当日約定・気配値データメール送付機能では、図3に示すように、各会員向けに、約定となった売買に関する情報がメールM3により送付される。
【0040】
気配・約定値一覧確認機能では、グリーンシート取扱システム10が扱った全ての取引に関する情報が提示される。気配・約定値一覧では、図35に示すように、証券コード、銘柄名称、売気配値、売気配株数、買気配値、買気配株数、約定値、当日出来高、直近約定値がそれぞれ示される。
【0041】
会員Aが所定銘柄について売買注文を行うと、グリーンシート取扱システム10では、約定を成立させるために、突き合わせ処理が行われる。突き合わせ処理では、会員Aが売買の希望の値段を示したときに、同じ値段で対応する注文が出されているか否かを照会する処理が行われる。同じ値段で対応する注文がある場合は約定となる。
【0042】
また、会員Aが希望の値段を示したときに、対応する注文のなかに、会員Aが示したよりも有利な条件の注文が存在していた場合は、そのような注文があることを通知する。例えば、会員Aが銘柄Aを100円で買いたいという注文を出したときに、他の会員から90円で売りの注文が出ていた場合は、その旨を通知する。この通知により、会員Aは有利な条件で銘柄Aを買えることを知り、値段を訂正して再度注文する。このように、本例のグリーンシート取扱システム10では、自動的に約定処理がなされる。なお、約定時には、即時に株価(四本値)の更新が行われる。
【0043】
会員からなされた注文については、受付番号が付されて注文ファイル108に格納される。受付番号は、受付番号採番マスタ110の情報を参照して付される。受付がなされると、その旨が受付確認メールM1にて通知される。受付確認メールM1は、データ登録とほぼ同時に送信される。
【0044】
なお、会員からの注文があったときには、銘柄マスタ101、値幅制限マスタ103、呼値マスタ104のそれぞれから、注文銘柄に関する情報が読み込まれる。銘柄マスタ101からは、注文受付された銘柄の基本情報として、銘柄コード、値幅制限の有無、取扱株数単位、発行株数等の情報が読み込まれる。銘柄マスタ101の情報に基づいて、注文された銘柄コードが正確なものであるか否か、発行株数以内の株数が指定されているか否か等がチェックされる。なお、将来的にグリーンシート市場で取扱可能となる銘柄情報については、先付銘柄マスタ107に格納されている。
【0045】
また、値幅制限の有無により、値幅制限が有るものについては、値幅内での注文がなされているか否かがチェックされる。値幅制限とは、株価の急速な変動が起こらないように、1日の呼値が動く範囲(値幅)を一定の範囲に制限することをいうものである。値幅情報については、値幅制限マスタ103から読み込まれる。
【0046】
さらに、取扱株数の情報により、注文時の指値が呼値刻みに一致しているか否かがチェックされる。呼値とは、1株当たりの売り買いの値段のことであり、銘柄によって単位が決められている。各銘柄の呼値については、呼値マスタ104から読み込まれる。
【0047】
また、上記銘柄マスタ101には、銘柄名称、発行区分、会員制限区分の有無、決算期、配当落日、新株落日、名義書換代理人コード、銘柄の有効期間、主取扱会員、更新日等の情報が格納されており、会員やグリーンシート取扱システム10の管理者へ、必要に応じて情報が提示される。
【0048】
約定が成立した売買については、約定番号が付されて、約定ファイル109に格納される。約定番号は、約定番号採番マスタ111の情報を参照して付される。
また、グリーンシート取扱システム10は、注文/約定受付メール確認機能として、約定が成立したことを通知するメールM2を、リアルタイムで会員に送付する。
【0049】
本例のグリーンシート取扱システム10は、約定が成立した取引について、さらに、会員向け、センタ向け、関連機関向けに、帳票作成理と報告処理を行う。このように、本例のグリーンシート取扱システム10では、情報照会,注文,約定,帳票作成,報告の一連の処理が一箇所でなされ、グリーンシートの取引効率性の向上が図られている。
【0050】
会員向けに作成される帳票としては、取引確認書、受渡通知書、気配値一覧表がある。これらの帳票は、メールM3により会員へ送付される。この情報は、例えばCSV形式で配信される。また、関連機関向けに取引状況などが記載された報告書が作成される。関連機関としては例えば日本証券業協会等がある。さらに、センタ向けに、会員別取引明細書、取引元帳、気配値一覧表、その他法定帳票が作成される。また、約定に伴って入出庫処理が必要な場合は、入出庫指示書が作成され、センタに報告される。
【0051】
ここで、本例のグリーンシート取扱システムのハード構成について説明する。グリーンシート取扱システム10は、図5に示すように、メインサーバ11と、コールドスタンバイサーバ12と、会員代行端末13と、から構成されている。各サーバは、CPU、入力部、出力部、記憶部、送受信部を備えて構成されている。CPUは、各サーバをプログラムにしたがって制御するものである。
【0052】
メインサーバ11のCPU11aは、プログラムにしたがって、会員の認証処理、会員への情報照会処理、株式取引処理、帳票作成処理、報告処理等の処理を行う。メインサーバ11の入力部11bには、会員からの注文情報が入力される。出力部11cは、CRTやLCDを含むディスプレイや、紙出力を行うプリンター等からなるものであり、メインサーバ11の保有する情報や、作成された帳票が出力される。
【0053】
記憶部11dには、会員マスタ100、銘柄マスタ101、四本値マスタ102等の各種マスタや、注文ファイル108、約定ファイル109等の各種ファイルが格納されている。また、記憶部11dには、メインサーバ11を作動させるための各種プログラムが格納されている。送受信部11eはネットワーク40に接続され、会員端末20や、関係機関の端末50との間で、データの送受信を行うように構成されている。
【0054】
コールドスタンバイサーバ12は、CPU12a、入力部12b、出力部12c、記憶部12d、送受信部12eを備えている。コールドスタンバイサーバ12の記憶部12dには、メインサーバ11の記憶部11dと同様の情報が格納されている。コールドスタンバイサーバ12の情報は定期的に更新される。コールドスタンバイサーバ12は、メインサーバ11にトラブルが発生したときに、記憶部12dの情報を利用して、メインサーバ11に代わって処理を行う。
【0055】
コールドスタンバイサーバ12では、例えばSQL(Structured Query Language)Server200のスケジュールリング機能が利用され、定期的に(例えば1日に2回)フルバックアップが行われる。そして、自動バックアップの実行が正常であるか異常であるかに係わらず、実行後にシステムの管理者宛に、バックアップを実施した旨が、メールにて自動的に通知されるように構成されている。
【0056】
このように、本例のグリーンシート取扱システム10では、コールドスタンバイサーバ12へのバックアップが確実に行われるので、メインサーバ11にトラブルが発生した際にも、グリーンシートの取扱を支障なく行うことが可能となる。
【0057】
会員代行端末13は、CPU13a、入力部13b、出力部13c、記憶部13d、送受信部13eを備えている。会員代行端末13は、通常時に会員が使用している会員端末20にトラブルが発生したときに、代用されるものである。会員代行端末13の入力部13bからは、会員から発注された注文情報が入力される。
【0058】
会員端末20は、CPU20a、入力部20b、出力部20c、記憶部20d、送受信部20eを備えている。会員端末20としては、例えば、デスクトップパソコン、ノートパソコン、PDA(個人用携帯端末)、携帯電話、或いはネットワーク40に接続可能なゲーム機等が使用される。会員端末20の入力部20bからは、注文情報が入力される。出力部20cは、CRTやLCDを含むディスプレイや、紙出力を行うプリンター等からなるものであり、グリーンシート取扱システム10と情報のやりとりを行うための画面が表示されたり、グリーンシート取扱システム10から取得した情報が出力される。
【0059】
会員が証券会社である場合、記憶部20dには、顧客である投資家から発注された注文情報が格納される。また、記憶部20dには、グリーンシート取扱システム10から取得した情報が格納される。送受信部20eはネットワーク40に接続されており、この送受信部20eを介して、グリーンシート取扱システム10や投資家端末へのアクセスが行われるとともに、グリーンシート取扱システム10から送付されたメールの受信等が行われる。
【0060】
関係機関の端末50は、CPU50a、入力部50b、出力部50c、記憶部50d、送受信部50eを備えている。入力部50bには、グリーンシート取扱システム10から送付された取引報告等の情報が入力される。
【0061】
次に、本例のグリーンシート取扱システムでなされる各処理について、図6乃至図19のフローチャートと、図20乃至図66の表示画面に基づいて説明する。
図6は、会員のログイン認証を行う際の処理を示すものである。
【0062】
会員側端末からグリーンシート取扱システムの提供するホームページへのアクセスがなされると(ステップS1)、図20に示すように、会員側端末に会員コード(会員ID)及びパスワードを入力するための入力画面が提示される(ステップS2)。
【0063】
このとき、会員側端末のIPアドレスに基づいて、会員側端末がシステムに登録された端末であるか否かが判定される(ステップS3)。システムに登録された端末でない場合(ステップS3;No)、利用を許可されていない旨を通知するメッセージが提示され(ステップS4)、処理を終了する。
【0064】
システムに登録された端末であった場合(ステップS3;Yes)、会員側端末から、会員コード及びパスワードの入力がなされるのを待ち、会員コード及びパスワードの入力がなされたことが確認されると(ステップS4)、これら会員コード及びパスワードが予め登録された情報に合致しているか否かが判定される(ステップS5)。会員コード及びパスワードが適正なものであった場合(ステップS5;Yes)、システムへのアクセスが許可される(ステップS6)。会員コード及びパスワードが適正なものでない場合(ステップS5;No)、会員コードまたはパスワードが不正である旨の通知がなされ(ステップS7)、ステップS4及びステップS5の処理を繰り返す。
【0065】
次に、ログイン後の処理について説明する。
会員のログインが許可されると(ステップS11)、メインメニューが提示される(ステップS12)。本例のグリーンシート取扱システムでは、図21に示すように、メインメニューとして、株式取引注文、株式取引訂正、株式取引取消、注文・約定状況照会、気配情報照会、株価問い合わせ、気配・約定値一覧、メール確認、会員情報照会、の各メニューが提示される。
【0066】
会員からいずれかのメニューが選択されたことが確認されると(ステップS13)、各メニューに対応する処理に進む。
処理Aは、メインメニューで、「株式取引注文」が選択されたときに行われる処理である。処理Aの流れについて図8乃至図10に示す。メインメニューで、会員が株式取引注文を選択したことが確認されると(ステップS21)、会員端末20に、図22に示すような株式注文を行うための入力画面が提示される(ステップS22)。そして、入力された情報について確認が行われる。ここでは、入力画面の上から順に入力されたものとして説明する。売りまたは買いの売買区分が入力されたことが確認される(ステップS23)。次いで、銘柄コードが入力されたことが確認される(ステップS24)。そして、入力された銘柄コードに合致するものが、システム側に登録されている銘柄コードの中に存在するか否かが判定される(ステップS25)。
【0067】
銘柄コードが適正なものでなかった場合(ステップS25;No)、入力された銘柄コードが銘柄マスタに存在しない旨の通知がなされ(ステップS26)、ステップS24及びステップS25の処理を繰り返す。銘柄コードが適正であった場合(ステップS25;Yes)、入力された銘柄コードに対応する銘柄情報が銘柄マスタより読み出される(ステップS27)。そして、銘柄情報に基づいて銘柄名称が表示される(ステップS28)。
【0068】
次に、株数が入力されたことが確認される(ステップS29)。そして、入力された株数が発行株数以内であるか否かが判定される(ステップS30)。入力された株数が発行株数以内でない場合(ステップS30;No)、入力された株数が発行株数以内でない旨の通知がなされ(ステップS31)、ステップS29及びステップS30の処理を繰り返す。
【0069】
入力された株数が発行株数以内であった場合(ステップS30;Yes)、次に、指値価格が入力されたことが確認される(ステップS32)。入力された指値価格については、先ず、呼値刻みに一致しているか否かの判定がなされる。指値価格が入力されると、呼値マスタ104から、該当銘柄の呼値情報が読み込まれ、呼値刻みに一致しているか否かの判定がなされる(ステップS33)。入力された指値価格が当該銘柄の呼値刻みに一致していない場合(ステップS33;No)、呼値刻みに一致していない旨の通知がなされ(ステップS34)、ステップS32及びステップS33の処理を繰り返す。
【0070】
呼値刻みに一致しているとの判定がなされた場合(ステップS33;Yes)、指値が値幅制限内にあるか否かが判定される(ステップS35)。ここでは、値幅制限マスタ103から情報が読み出され、指値と対比する処理が行われる。入力された指値価格が当該銘柄の値幅制限の範囲内にない場合(ステップS35;No)、値幅制限内にない旨の通知がなされ(ステップS36)、ステップS35及びステップS36の処理を繰り返す。
【0071】
指値が値幅制限内にあるとの判定がなされた場合(ステップS35;Yes)、次いで、相対取引チェックがなされる。例えば、図23に示すように、買い注文で110,000円の指値価格が入力されたとする。このとき、システム側では、注文ファイル108を読みに行き(ステップS37)、買い注文が入った銘柄について、売り注文が存在しているか否かを判定する(ステップS38)。
【0072】
売り注文が入っていない場合(ステップS38;No)、注文受付がなされ、図24に示す受付確認画面が表示される(ステップS40)。売り注文が入っている場合(ステップS38;Yes)、ステップS32で入力された指値価格と、売り注文の指値価格とを比較する処理がなされ、買い注文の指値価格が、売り注文の指値価格を下回っているか否かが判定される(ステップS39)。買い注文の指値価格が、売り注文の指値価格と同じかまたは下回っている場合(買い注文の指値価格≦売り注文の指値価格の場合)(ステップS39;Yes)、注文が受け付けられる(ステップS40)。
【0073】
一方、買い注文の指値価格が、売り注文の指値価格を上回っている場合、すなわち、買い注文に対して安い売り注文が存在している場合(ステップS39;No)、エラーとなり、価格を調整して再入力する旨が通知される(ステップS41)。例えば、「現在、100,000円の注文が存在します。価格を調整し、再度注文して下さい。」等のメッセージが表示される。このとき、売り注文と同額の指値が入力された場合、約定となる。
【0074】
なお、買い注文したときに、対応する売り注文がなく(ステップS38のNo)、とりあえず受付された注文については、注文ファイル108に格納される。そして、会員から情報照会の要求がなされると、気配情報として提供される。そして、この気配情報に基づいて、同額で売り注文が入った場合には約定となる。このとき、同額の売り注文が複数存在している場合は、注文時刻の早いものが優先され、さらに注文時刻も同一であった場合には、受付番号が早いものが優先される。
【0075】
上記フローチャートでは、買い注文がなされた例に基づいて説明した。なお、売り注文がなされた場合は、売り注文の指値価格よりも高い買い注文が存在している場合にエラーとなり、価格を調整して再入力する旨が通知される。このとき、買い注文と同額の指値が入力された場合、約定となる。
【0076】
そして、売り注文したときに、対応する買い注文がなく、とりあえず受付された注文については、注文ファイル108に格納される。そして、会員から情報照会の要求がなされると、気配情報として提供される。そして、この気配情報に基づいて、同額で買い注文が入った場合には約定となる。
【0077】
本例のグリーンシート取扱システム10では、注文及び約定は当日でクリアされるように構成されている。従って、注文ファイル108に格納されて約定とならなかった注文については、履歴注文ファイル112へ移行される。また、約定ファイル109についても、当日中に履歴約定ファイル113へ移行される。
【0078】
なお、上記フローチャートでは、処理を追って、銘柄マスタ101、値幅制限マスタ103、呼値マスタ104、から情報が読み出されるものとして説明したが、銘柄コードが確認された時点で、その銘柄に関する全ての情報が各マスタから読み込まれる構成としても良い。この場合は、読み込まれた情報をRAM等に一時保存して、このRAMから必要な情報を読み込むようにすると良い。また、入力画面において、社内処理内容の欄には、会員側のシステムと連動するときに必要な情報が入力される。例えば、会員が証券会社である場合、取引に関する支店コード、お客様コード等の情報が入力される。
【0079】
また、上記フローチャートでは、注文時に、銘柄、株数、呼値刻み、値幅制限の各項目についてチェックされるものとしたが、これらのチェック項目に加えて、銘柄の銘柄の有効期間、取扱会員制限についてもチェックする構成としても良い。
【0080】
図11乃至図13は、注文受付及び約定処理について、より具体的な処理手順を示したフローチャートである。図11のS101〜S107は、処理AのS21〜S36に相当する。注文について全ての入力事項が適正であった場合、ステップS108で受付番号が付与される。そして、ステップS109で、会員に送付される受付確認メールM1を作成するための準備が行われる。ステップS112では、実行履歴ファイル120に、注文の履歴が記録される。そして、ステップS113で、注文が受け付けられた時間が、取引時間内であるか否かを判定する。取引時間内の受付ではなかった場合は、図11の下段3番の処理に進み、ステップS134で注文ファイル108への入力がなされ、ステップS137で実行履歴ファイル120への記録がなされる。さらに、ステップS159で会員への受付確認メールM1が送付される。
【0081】
ステップS113で、注文が受け付けられた時間が、取引時間内であると判定された場合は、ステップS116で注文ファイル108から相対注文の検索がなされる。このとき、1件のみ取得とすること、入力された注文の逆の売買区分であること、未約定のものであること、等が条件として検索される。相対注文が存在しなかった場合(ステップS119のYes)、図11の下段3番の処理に進む。
【0082】
相対注文が見つかった場合は、図11の下段2番の処理に進む。ステップS120では、約定株数が決定される。注文された株数よりも残株が少ない場合は、約定成立の株数は残株となる。注文された株数よりも残株が多い場合は、約定成立の株数は注文された株数となる。ステップS121で注文ファイル108への入力がなされるが、このとき、約定日時は「現在」として登録される。さらに、ステップS126またはステップS130で、注文ファイル108の更新が行われる。注文株数のほうが残株より多かった場合は、ステップS126で、約定となっていない株数が記録される。
【0083】
ステップS140では約定データが作成される。さらに、ステップS144で、会員に送付される約定案内メールM2を作成するための準備が行われる。さらに、ステップS147で相対注文のデータが更新される。約定時には、ステップS150で即時に株価(四本値)の更新が行われる。
【0084】
次に、株式取引について訂正を行う処理(処理B)について説明する。
会員がメインメニューの「株式取引訂正」を選択したことが確認されると(ステップS41)、図25に示すように、その会員が現在発注している注文一覧が表示される(ステップS42)。注文一覧では、受付番号、取引区分(売または買)、委託または自己の区分、銘柄名、銘柄コード、株数、指値価格、注文金額、処理状況、注文時間、約定時間、取消時間、相手方、社内処理情報に関する情報が表示される。
【0085】
図25の画面において、訂正ボタンがクリックされたことが確認されると(ステップS43)、図26に示すような株式取引訂正入力画面が表示される(ステップS44)。そして、図26の画面で、銘柄コード、株数、指値価格、委託自己区分、社内処理内容、のそれぞれについて、所定の項目について、訂正情報が入力され、システム側で確認される(ステップS45)。なお、ここでは説明を省略するが、情報が入力されると、注文時のステップS24〜ステップS36と同様に、入力項目に対するチェックが行われる(ステップS46)。訂正入力が適正になされたら(ステップS46;Yes)、図27に示すように株式取引訂正確認画面が表示され(ステップS47)、ここで実行が選択されると、訂正受付完了画面が表示されて処理を終了する。
【0086】
次に、株式取引について取消を行う処理(処理C)について説明する。
会員がメインメニューの「株式取引取消」を選択したことが確認されると(ステップS51)、図28に示すように、その会員が現在発注している注文一覧が表示される(ステップS52)。
【0087】
図28の画面において、取消ボタンがクリックされたことが確認されると(ステップS53)、約定が成立しているか否かが判定される(ステップS54)。システムでは約定ファイル109にアクセスし、約定が成立しているか否かを判定する。約定が成立している場合(ステップS54;Yes)、約定済みの注文は取り消しできない旨の通知がなされ(ステップS55)、処理を終了する。約定が成立していない場合(ステップS54;No)、株式取引取消確認画面が表示され(ステップS56)、ここで実行が選択されると、取消完了画面が表示されて処理を終了する。
【0088】
次に、注文・約定状況照会に関する処理(処理D)について説明する。
会員がメインメニューの「注文・約定状況照会」を選択したことが確認されると(ステップS61)、システム側で、注文ファイルと約定ファイルから情報が読み込まれ(ステップS62)、図29に示すように、注文・約定状況リスト画面が提示される(ステップS63)。次いで、会員側で更新ボタンが押されたか否かが判定される(ステップS64)。更新ボタンが押されていないと判定された場合(ステップS64;No)、照合終了ボタン(図29では、「メニューに戻る」のボタン)が押されたことが確認され(ステップS65)、処理を終了する。
【0089】
ステップS64で更新ボタンが押されていると判定された場合(ステップS64;Yes)、再度、注文ファイルと約定ファイルから情報が読み込まれ(ステップS66)、更新された注文・約定状況リスト画面が提示される(ステップS67)。この更新処理については、会員から要請がある毎に繰り返し行われる。
【0090】
次に、気配情報照会に関する処理(処理E)について説明する。
会員がメインメニューの「気配情報照会」を選択したことが確認されると(ステップS71)、図30に示す画面が提示され(ステップS72)、どの銘柄の気配情報を提示するのかが問い合わせされる。会員側端末で銘柄コードの入力がなされ、それが確認されると(ステップS73)、該当する銘柄について、注文ファイル108から情報が読み込まれる(ステップS74)。そして、気配情報が表示される(ステップS75)。なお、更新要求があった場合は、処理DのステップS64〜ステップS67と同様の処理を行う。
【0091】
図31の(a)〜(d)は、気配情報の表示画面の例を示すものである。気配情報として、銘柄コード、銘柄名、指値価格、注文金額、売買時間が表示される。また、値幅上限、値幅下限、直近約定値がある場合は、その情報も表示される。図31(a)は、注文が一件もない場合の照会画面を示すものであり、図31(b)は、買い注文のみが存在する場合の照会画面を示すものであり、図31(c)は、売り注文のみが存在する場合の照会画面を示すものであり、図31(d)は、買い注文と売り注文の両方が存在する場合の照会画面を示すものである。
【0092】
次に、株価問い合わせに関する処理(処理F)について説明する。
会員がメインメニューの「株価問い合わせ」を選択したことが確認されると(ステップS81)、図32に示す初期画面が提示され(ステップS82)、どの銘柄の株価情報を提示するのかが問い合わせされる。会員側端末で銘柄コードの入力がなされ、それが確認されると(ステップS83)、該当する銘柄について、四本値マスタ102から情報が読み込まれる(ステップS84)。そして、図33に示すように、株価情報が表示される(ステップS85)。株価情報として、銘柄コード、銘柄名、現在値、前日比、当日出来高、始値、高値、安値、前日終値、売買単価、決算日、値幅上限、直近値、値幅下限、取引時刻に関する情報が表示される。なお、更新要求があった場合は、処理DのステップS64〜ステップS67と同様の処理を行う。
【0093】
次に、気配・約定値一覧の提示に関する処理(処理G)について説明する。気配・約定値一覧の提示では、会員が指定した日付の気配・約定値一覧が提示される。
会員がメインメニューの「気配・約定値一覧」を選択したことが確認されると(ステップS91)、図34に示す初期画面が提示され(ステップS92)、いつの情報を提示するのかが問い合わせされる。このとき、カレンダーマスタからカレンダー情報が読み込まれ、日付抽出用カレンダーが提示される。会員側端末では、所定日付がクリックされ、さらにOKボタンが押下される。日付が確認されると(ステップS93)、注文ファイル108及び約定ファイル109から、会員が指定した日付に行われた注文及び約定に関する情報が読み込まれる(ステップS94)。そして、図35に示すように、該当日付の気配・約定値一覧が表示される(ステップS95)。気配・約定値一覧として、日付、証券コード、銘柄名、売気配値、売気配株数、買気配値、買気配株数、約定値、出来高、直近約定値に関する情報が表示される。なお、更新要求があった場合は、処理DのステップS64〜ステップS67と同様の処理を行う。
【0094】
本例のシステムでは、気配値は、以下の原則に基づいて、銘柄毎、日毎に設定・管理されている。問い合わせがなされた時点で、注文が残っていた場合、売気配値は残っていた売り注文の最安値価格となり、買気配値は残っていた買い注文の最高値価格となる。また、注文が残っていないが約定があった場合は、気配値は、最終約定の単価が気配値として採用され、最終約定の相手方注文の区分が売りまたは買い気配として採用される。さらに、注文・約定がなかった場合は、気配値は直近の気配となる。
【0095】
なお、気配・約定値一覧については、会員端末20でCSVファイルに保存することが可能である。CSVファイルに保存する場合は、図36に示す画面において、「ダウンロード」を選択する。システム側では、会員側からのダウンロードの指示を受けて、該当ファイルを送信する。送信されたファイルは、会員端末20で指定された保存場所に格納される。
【0096】
次に、グリーンシート取扱システム10を利用したときに、会員端末20に示される他の画面について説明する。
図37は、グリーンシート取扱システムから、会員に送信されたメールを確認するための画面である。この画面で件名をクリックすると、それぞれのメールの内容が表示される。
【0097】
図38は、新規注文受付確認メールの一例である。図示されているように、新規注文受付確認メールでは、新規注文として受け付けされた株式について、注文日時、受付番号、売買区分、銘柄、執行条件、注文価格、注文株数、注文金額、委託自己区分、社内処理内容が表示される。
【0098】
図39は、訂正注文受付確認メールの一例である。図示されているように、訂正注文受付確認メールでは、訂正前の情報と、訂正後の情報が表示される。訂正前の情報については、注文日時と、訂正がなされた項目のみが表示される。
【0099】
図40は、取消注文受付確認メールの一例である。図示されているように、訂正注文受付確認メールでは、取消された注文について、売買区分や銘柄などの情報が表示される。また、取消日時、注文日時について表示される。
【0100】
図41は、約定案内メールの一例である。約定案内メールでは、約定日時、銘柄、約定価格、約定株数、約定金額、受渡日に関する情報が表示される。さらに、売方と買方それぞれについて、会員名称、注文日時、受付番号、委託自己区分に関する情報が表示される。また、社内処理情報に関する情報も表示される。
【0101】
図42は、会員情報照会画面を示すものである。本例のグリーンシート取扱システムでは、ログインしている会員は、自己の会員情報を閲覧することが可能である。内容の変更がある場合は、センタ側に要請することにより、変更することが可能である。会員情報としては、会員コード、会員名、会員カナ名、会員略称、電話番号、ファックス番号、メールアドレス、IPアドレスに関する情報が表示される。
【0102】
次に、センタ側で表示される画面と、センタ側で出力される帳票について説明する。図43は、現在の注文を表示する画面である。現在の注文情報として、注文日時、受付番号、枝番、売買区分、銘柄コード、銘柄名、注文価格、株数、注文金額、会員コード、会員名称に関する情報が表示される。この画面では、約定一覧を表示することも可能である。また、各注文をクリックすることにより、各注文毎に明細を表示することが可能である。
【0103】
注文に関する明細としては、注文日時、受付番号及び枝番、売買区分、銘柄コード及び名称、執行条件、注文価格、注文株数、注文金額、注文時会員コード及び名称、委託自己区分、約定日時、取消日時、社内処理内容、注文受付端末IPアドレス、情報の更新日に関する情報が表示される。
また、約定に関する明細としては、約定日時、売方注文日時、売方注文受付番号及び枝番、売方会員コード及び名称、買方注文日時、買方注文受付番号及び枝番、買方会員コード及び名称、銘柄コード及び名称、約定価格、約定株数、約定金額、受渡日、五日目受渡区分、約定番号、情報の更新日に関する情報が表示される。五日目受渡区分とは、該当レコードの約定日が、該当レコード銘柄の配当落ち又は権利落ち日だった場合、約定後5日目受渡となるものである。通常は、約定後4日目受渡である。
【0104】
現在の注文・約定については、注文ファイル108、約定ファイル109に基づいて表示される。また、図43の画面で、過去の注文を選択することにより、過去の注文・約定についても一覧表示させることが可能である。過去の注文・約定については、履歴注文ファイル112、履歴約定ファイル113に基づいて表示される。
【0105】
一覧表示では、注文・約定の全て、注文のみ、約定のみ、の種類別に表示することが可能である。また、会員別に表示することも可能である。さらに、期間指定を行うことも可能である。
【0106】
過去の注文・約定が一覧表示されるとき、日付が変わるごとに線が入り、照会し易いようになっている。また、データの並び順は、基本的に注文日時(昇順)で表示されるが、リストヘッダ部分をクリックすることにより、データの並び順を任意に変更することが可能である。
【0107】
本例のグリーンシート取扱システムでは、センタ側で、株式取引を示す帳票として、取引記録明細書、取引報告書、受渡計算書、証券受渡台帳、受渡代金照合表、売却株式引渡票、気配公表銘柄の売買状況報告書、システム運営業務の状況、銘柄マスタ一覧、四本値マスタ一覧、注文ファイル一覧がそれぞれ作成される。各帳票は、規定フォルダを元に、自動で設定・表示される。
【0108】
図44は、取引記録明細書を示すものである。取引記録明細書には、取引が行われた銘柄について、銘柄コード、銘柄名、約定日、受渡日、約定内容、売方証券会社、買方証券会社が表示される。約定内容としては、約定時間、約定株数、約定価格、約定金額が示される。なお、約定通番は、システムが自動で採番した任意の番号である。
【0109】
図45は、取引報告書(買付)を示すものである。取引報告書には、会員毎に、該当日に約定となった取引について、一覧が作成される。取引報告書には、約定となった取引に関して、銘柄コード、銘柄名、相手方の会員コード、株数、約定価格、約定金額、受付番号、取引負担金、約定通番、に関する情報が表示される。
【0110】
図46は、受渡計算書(買付)を示すものである。受渡計算書には、会員毎に、該当日に受渡される取引銘柄について、一覧が作成される。受渡計算書には、受渡される銘柄に関して、銘柄コード、銘柄名、相手方の会員コード、株数、約定価格、受渡金額、約定時間、約定日、約定通番、に関する情報が表示される。
【0111】
図47は、証券受渡台帳(売方用)を示すものである。証券受渡台帳には、どの会員がどれくらいの受渡を行うのかが一覧表示される。証券受渡台帳には、受渡を行う会員のコード、名称、銘柄コード、銘柄名、株数、約定価格、約定通番、相手方の会員コード、に関する情報が表示される。なお、受入済欄、遅延確認、備考、には何も表示されず、後から内容を追記することが可能である。
【0112】
図48は、受渡代金照合表を示すものである。受渡代金照合表には、受渡された金額について、どの会員がどれくらいの受渡を行ったのかが一覧表示される。受渡代金照合表には、受渡を行う会員のコード、名称、支払金額(売却代金)、受入金額(買付代金)、に関する情報が表示される。なお、処理済欄、確認欄、備考、には何も表示されず、後で内容を追記することが可能である。
【0113】
図49乃至図51は、証券受渡票を示すものである。証券受渡票は、有価証券記番号票を兼ねるものである。図49は、渡し方の証券受渡票であり、売却された株券の銘柄、株数、渡し方の会員名、受け方の会員名、受渡通番が記載されている。図50は、受け方の証券受渡票であり、買付された株券の銘柄、株数、渡し方の会員名、受け方の会員名、受渡通番が記載されている。図51は、有価証券記番票であり、グリーンシート取扱システムを提供するセンタ側で使用されるものである。有価証券記番票には、取引された証券の銘柄、取引株数、渡し方の会員名、受け方の会員名、受渡通番が記載されている。
【0114】
図52は、気配公表銘柄の売買状況報告書であり、各会員から、日本証券業協会へ売買状況報告するための報告書である。この報告書では、会員が取引した銘柄について、売り買い別に、銘柄名、約定日、株数、価格、取引の相手方名称、委託自己区分、がそれぞれ記載されている。
【0115】
図53は、グリーンシート取扱システムの運営状況を示す帳票である。この帳票は、私設取引運営を行う者が金融庁に向けて報告を行う際に提出される共通フォームに沿って形成されている。この帳票には、所定基準日における、種類別売買状況と、銘柄別売買状況が記載されている。種類別売買状況では、株券の売買状況、新株予約権付社債券、その他有価証券の取扱件数及び金額について、当月及び累計が表示される。
【0116】
銘柄別売買状況としては、取扱を行った銘柄名、株数、金額について、当月及び累計が表示される。これらの情報は、注文ファイル108、約定ファイル109、履歴注文ファイル112、履歴約定ファイル113の情報に基づいて入力される。さらに、対取引所比として、他の取引所の取扱数との比較値を入力することができるように構成されている。
【0117】
図54は、会員マスタ一覧である。会員マスタ一覧には、システムに登録されている会員情報が一覧表示される。会員情報として、会員コード、パスワード、会員名称、カナ名称、略称、英略称、電話番号、ファックス番号、メールアドレス、端末IPアドレス、最終ログイン日時、銘柄の有効期間、修正などの変更があった場合の情報の更新日が表示される。
【0118】
図55は、銘柄マスタ一覧である。銘柄マスタ一覧には、システムで取り扱っている銘柄情報が一覧表示される。銘柄情報として、銘柄コード、銘柄名称、カナ銘柄名、銘柄略称、銘柄区分コード、銘柄区分、値幅制限の有無、会員制限区分の有無、取扱株数単位、各銘柄の決算期、配当落日、新株落日、名義書換代理人、発行株数、銘柄の有効期間、主取扱会員コード、情報の更新日が表示される。
【0119】
図56は、四本値マスタ一覧である。四本値マスタ一覧には、時価日付、銘柄コード、前日終値、前日比、開始値、開始値に対する値幅金額(下限、上限)、現在値、現在値設定日時、当日出来高、始値、始値時間、高値、高値時間、安値、安値時間、終値、終値時間、調整後終値(1)、配当金額、分割比率、調整後終値(2)、売気配値、売気配値採用日付、売気配株数、買気配値、買気配値採用日付、買気配株数、更新日、が表示される。
【0120】
なお、現在値及び現在値設定日時について、約定が成立している場合には、直近約定値及び直近約定時間が表示される。当日出来高としては、当日の約定合計株数が表示される。調整後終値(1)は、システム上、翌日の開始値のために必ず設定する終値価格である。調整後終値(2)は、配当落ち、権利落ちが発生した場合、設定される価格となる。本例では、調整後終値(1)よりも調整後終値(2)の方が優先して翌日の開始値として採用される。
【0121】
売気配値としては、該当日の約定していない最終売付注文価格が表示される。売気配株数としては、売気配値価格と同一価格注文の合計株数が表示される。買気配値としては、該当実の約定していない最終買付注文価格が表示される。買気配株数としては、買気配値価格と同一価格注文の合計株数が表示される。
【0122】
図57は、注文ファイル一覧である。注文ファイル一覧には、注文日時、受付番号、売買区分、銘柄コード及び名称、注文価格、注文株数、注文会員コード及び名称、委託自己区分、約定日時、取消日時、社内処理内容、注文受付端末のIPアドレス、情報の更新日、が表示される。
【0123】
次に、センタ側で各種情報の照会及びメンテナンスを行う際の表示画面について説明する。図58乃至図60は、会員マスタの照会画面及びメンテナンス画面を示すものである。図58に示す画面で、会員マスタに格納された会員情報が一覧表示される。会員情報として、会員コード、会員名称、会員カナ名称、会員略称、会員英字略称、電話番号、ファクス番号、メールアドレス、IPアドレス、最終ログイン日時、銘柄の有効期間、更新日等の情報が表示される。この一覧表示画面で、「追加」ボタンをクリックすると、図59に示す画面が表示され、新規会員の情報を入力することができる。
【0124】
既に登録されている会員の情報を修正する場合は、図58に示す一覧表示画面で、修正する会員をクリックする。そして、「修正」ボタンをクリックすると、図60に示すように、全ての欄に指定された会員情報が入力されている画面が表示され、この画面から会員情報の修正を行うことができる。なお、「削除」ボタンをクリックすることにより、会員の削除を行うことができるが、本例のシステムでは、過去に注文のあった会員情報は削除できないようにしている。
【0125】
図61及び図62は、銘柄マスタの照会画面及びメンテナンス画面を示すものである。図61に示す画面で、銘柄マスタに格納された銘柄情報が一覧表示される。銘柄情報として、銘柄コード、銘柄名称、銘柄略称、値幅制限の有無、取扱会員指定の有無、決算期、発行株数、更新日に関する情報が表示される。この一覧表示画面で、「追加」ボタンまたは「修正」ボタンをクリックすると、図62に示す画面が表示され、新規銘柄の情報を入力や、入力済み銘柄の修正をすることができる。
【0126】
図62に示す画面において、新規銘柄の入力や、既存銘柄の修正が行われる。銘柄区分については一覧が表示されるので、一覧のなかから、未指定、エマージング銘柄、リージョナル銘柄、フェニックス銘柄のいずれかを選択することができる。また、取扱会員区分がある場合は、会員リストを表示し、リストの中から取扱会員を指定することが可能である。また、名義書換人、取扱会員についても、一覧が表示され、一覧のなかから選択・指定することが可能である。なお、新規追加時には、最初の四本値作成日付と必須設定価格を登録する必要がある。また、図61に示す画面において、「削除」ボタンをクリックすることにより、所定銘柄の削除を行うことができる。
【0127】
図63は、銘柄取扱会員マスタの照会画面を示すものである。先ず、画面左側に会員一覧が表示される。会員一覧では、会員コードと会員名称が表示される。そして、所定の会員をクリックすると、画面右側にその会員が取扱可能な銘柄のリストが表示される。このようにして、会員が取扱可能な銘柄について情報を得ることが可能となる。なお、銘柄取扱会員マスタのメンテナンスは、銘柄マスタにて行う。
【0128】
図64及び図65は、四本値マスタの照会画面及びメンテナンス画面を示すものである。四本値マスタの照会を行うと、図64に示す画面において、時価日付、銘柄コード、前日終値、前日比、開始値、開始値に対する値幅金額(下限、上限)、現在値、現在値設定日時、当日出来高、始値、始値時間、高値、高値時間、安値、安値時間、終値、終値時間、調整後終値(1)、配当金額、分割比率、調整後終値(2)、売気配値、売気配値採用日付、売気配株数、買気配値、買気配値採用日付、買気配株数、更新日、が表示される。なお、図64に示す画面表示では、高値時間までが表示されているが、下方のスクロールバーを移動させることにより、上記した全ての情報を参照することが可能である。
【0129】
一覧表示画面で、「追加」ボタンまたは「修正」ボタンをクリックすると、図65に示す画面が表示され、追加情報の入力や、既存情報の修正を行うことができる。この画面で、「配当落ち/権利落ち計算」ボタンをクリックすると、図65の下段に示す画面が表示され、配当落計算、分割及び増資計算、有償増資計算の計算式が示され、必要な数字を入力すると、各計算が自動で行われるように構成されている。各計算式は次の通りである。
【0130】
配当落計算
権利付基準価格−配当金額=調整後終値(2)
分割及び増資(無償)
新株落が配当落と同時の場合
(権利付基準価格−配当金額)÷(1+新株割当率)=調整後終値(2)
新株落が配当落と異なる場合
権利付基準価格÷(1+新株割当率)=調整後終値(2)
有償増資
(権利付基準価格−配当金額)+(新株払込金額×新株割当率))÷(1+新株割当率)=調整後終値(2)
【0131】
図66は、実行履歴検索リストを示すものである。この画面では、指定された期間に行われた処理が表示される。そして、一覧から所定の処理を選択すると、その内容の詳細を確認することが可能となる。ここでは、実行履歴キー、操作日時、会員コード、会員端末IPアドレス、操作画面、操作内容、操作結果に関する情報が表示される。
【0132】
このように、本例のグリーンシート取扱システム10では、各マスタについて定期的にメンテナンスが行われ、常に最新の情報での取引がなされるように構成されている。なお、上記メンテナンスの他に、確認メールに署名される名称の変更、注文受付時刻の変更、IPアドレス管理、システム停止メッセージ作成、カレンダーマスタ管理、実行履歴照会等を行い、他の情報についてもメンテナンスが行われる。
【0133】
受付時刻の変更では、グリーンシート取扱システムにおける注文開始時間と終了時間の時刻設定を行うことができる。また、昼休み設定をして、昼休みには注文を受け付けないようにしたり、取消のみ受け付けるようにすることも可能である。さらに、センタ側で指定した時間の間は注文を受け付けないようにすることも可能である。
【0134】
本例のグリーンシート取扱システム10では、メンテナンス機能にて設定した端末IPアドレスか、或いは、会員コード(ログインID)に対応した端末IPアドレス、のいずれかからアクセスすることが可能である。メンテナンス機能にて端末IPアドレスを設定する場合は、端末の基本システムにアクセスしてIPアドレスを確認し、このIPアドレスを登録する。
【0135】
なお、何らかの理由で、会員側からのアクセスを制御したい場合には、会員端末20へシステム停止メッセージが提示される。このメッセージが提示されるときには、会員側からログインを含め、システムを使用することができなくなる。このとき、会員端末20に、システムが停止となっている理由等をメッセージとして表示することも可能である。
【0136】
カレンダーマスタについては、休日設定等が変わった場合等において、その都度メンテナンスを行う必要がある。休日設定では、現状の「海の日」のように、N月の第N週のN曜日を休日とする、といった指定が可能である。また、N月N日を休日とする、という指定も可能である。
【0137】
実行履歴照会では、本システムが管理している処理ログを確認することが可能である。用途として、「M月N日の翌日四本値は正常に作成されたか」等の確認を行うことが可能である。このとき、図66に示す実行履歴一覧が使用される。そして、所定の実行履歴を指定後、照会ボタンをクリックすることにより内容の照会を行うことが可能となる。
【0138】
【発明の効果】
以上のように、本発明のグリーンシート取扱システムは、グリーンシート市場での取引について、有価証券の価格や気配情報の提供、有価証券取引、有価証券取引の管理及び関連機関への報告等の一連の処理を行うことができ、グリーンシート市場での取引効率性を向上させることが可能となる。本発明のグリーンシート取扱システムにより、グリーンシート市場での取引が活性化され、これにより未公開企業への資金調達が円滑になり、起業活動の活性化や企業再編に貢献することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグリーンシート取扱システムの概要を示す説明図である。
【図2】本発明のグリーンシート取扱システムの概要を示す説明図である。
【図3】本発明のグリーンシート取扱システムにおける注文・約定のデータの流れを示す説明図である。
【図4】本発明のグリーンシート取扱システムにおける情報の流れを示すブロック図である。
【図5】本発明のグリーンシート取扱システムと、該システムを取り巻く他の端末のハード構成を示す説明図である。
【図6】会員のログイン認証を行う際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】ログイン後の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】株式取引注文に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】株式取引注文に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】株式取引注文に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】注文受付及び約定処理について、より具体的な処理手順を示したフローチャートである。
【図12】注文受付及び約定処理について、より具体的な処理手順を示したフローチャートである。
【図13】注文受付及び約定処理について、より具体的な処理手順を示したフローチャートである。
【図14】株式取引訂正に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】株式取引取消に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】注文・約定状況照会に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】気配情報照会に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】株価問い合わせに係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】気配・約定値一覧の表示に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】会員コード(会員ID)及びパスワードを入力するための入力画面を示す説明図である。
【図21】メインメニューの表示画面を示す説明図である。
【図22】株式注文を行うための入力画面を示す説明図である。
【図23】株式注文画面において、価格を調整して再入力する旨が通知された状態を示す説明図である。
【図24】株式注文における受付確認画面を示す説明図である。
【図25】注文訂正時の注文一覧画面を示す説明図である。
【図26】株式取引訂正入力画面を示す説明図である。
【図27】株式取引訂正確認画面を示す説明図である。
【図28】注文取消時の注文一覧画面を示す説明図である。
【図29】注文・約定状況リスト画面を示す説明図である。
【図30】気配情報照会画面を示す説明図である。
【図31】気配情報の表示画面を示す説明図である。
【図32】株価問い合わせの初期画面を示す説明図である。
【図33】株価情報の表示画面を示す説明図である。
【図34】気配・約定値一覧問い合わせの初期画面を示す説明図である。
【図35】気配・約定値一覧の表示画面を示す説明図である。
【図36】気配・約定値一覧のダウンロード指示画面を示す説明図である。
【図37】会員側での受信メール確認画面を示す説明図である。
【図38】新規注文受付確認メールの一例を示す説明図である。
【図39】訂正注文受付確認メールの一例を示す説明図である。
【図40】取消注文受付確認メールの一例を示す説明図である。
【図41】約定案内メールの一例を示す説明図である。
【図42】会員情報照会画面を示す説明図である。
【図43】現在の注文の表示画面を示す説明図である。
【図44】取引記録明細書を示す説明図である。
【図45】取引報告書を示す説明図である。
【図46】受渡計算書を示す説明図である。
【図47】証券受渡台帳を示す説明図である。
【図48】受渡代金照合表を示す説明図である。
【図49】売却株券引渡票を示す説明図である。
【図50】買付株券引渡票を示す説明図である。
【図51】有価証券記番号票を示す説明図である。
【図52】気配公表銘柄の売買状況報告書を示す説明図である。
【図53】私設取引システム運営業務の状況報告書を示す説明図である。
【図54】会員マスタ一覧を示す説明図である。
【図55】銘柄マスタ一覧を示す説明図である。
【図56】四本値マスタ一覧を示す説明図である。
【図57】注文ファイル一覧を示す説明図である。
【図58】会員マスタの照会画面を示す説明図である。
【図59】会員マスタの情報追加画面を示す説明図である。
【図60】会員マスタの情報訂正画面を示す説明図である。
【図61】銘柄マスタの照会画面を示す説明図である。
【図62】銘柄マスタの情報追加及び訂正画面を示す説明図である。
【図63】銘柄取扱会員マスタの照会画面を示す説明図である。
【図64】四本値マスタの照会画面を示す説明図である。
【図65】四本値マスタの情報追加及び訂正画面を示す説明図である。
【図66】実行履歴検索リストを示す説明図である。
【符号の説明】
10 グリーンシート取扱システム
11 メインサーバ
12 コールドスタンバイサーバ
13 会員代行端末
20 会員端末
30 メールサーバ
40 ネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、グリーンシート取扱システム、グリーンシート取扱方法、グリーンシート取扱業務支援装置並びにグリーンシート取扱業務支援プログラムに係り、グリーンシート銘柄に関して、取扱銘柄の管理機能、会員からの注文受付管理機能、約定管理機能を有し、グリーンシート取引の証券市場システムとして機能する、グリーンシート取扱システム、グリーンシート取扱方法、グリーンシート取扱業務支援装置並びにグリーンシート取扱業務支援プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
公開企業が発行する有価証券の売買を行う組織として、日本には、東京証券取引所、大阪証券取引所、名古屋証券取引所、福岡証券取引所、札幌証券取引所の5つの証券取引所と、店頭市場(JASDAQ)がある。
【0003】
また、未公開企業のために日本証券業協会により開設された市場として、グリーンシート市場がある。グリーンシート市場は、未公開企業が発行する有価証券について売買がなされ、未公開企業であっても、投資家から資金調達することを可能にした市場である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来では、グリーンシート市場での取引については、参加証券会社により自主的に市場機能を補うシステムが構築され、運営が行われていた。(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−15878号公報(第3頁−第5頁)
【0006】
上記システムは、未公開有価証券を対象として、企業情報やマーケット情報を公開し、有価証券売買申込みの受付けや証券会社への通知を行うことを可能にしたものである。しかし、上記システムでは、値付けを行う機能や、約定を成立させる機能は有しておらず、約定に関しては証券会社側で電話等により個別に行っており、情報照会,注文,約定,帳票作成,報告までの処理を一括して効率良く行うシステムについては未だ整備されていない。
【0007】
本発明の目的は、グリーンシート市場での取引について、情報照会,注文,約定,帳票作成,報告の一連の処理が行われ、取引効率性が向上されたグリーンシート取扱システム及びグリーンシート取扱方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記グリーンシート取扱システム及びグリーンシート取扱方法を実現するための、グリーンシート取扱業務支援装置並びにグリーンシート取扱業務支援プログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のグリーンシート取扱システムは、グリーンシート有価証券について会員側端末から注文を受け付け、有価証券売買に関する処理を行うグリーンシート取扱システムであって、センタ側に設けられたサーバを備え、該サーバは、送受信部と記憶部と演算部とを少なくとも備え、前記送受信部では、前記会員側端末から送付された注文情報が受付され、前記記憶部には、銘柄に関する情報と、有価証券の値段に関する情報と、前記注文情報と、該注文情報のうち約定が成立した約定情報と、が格納され、前記演算部では、前記有価証券の値段に関する情報と、前記注文情報に基づく気配情報と、を前記会員側端末に提示する処理が行われるとともに、前記会員側端末から注文情報が送付されたときに、売り注文情報と買い注文情報の指値を対比させる処理が行われ、該対比の結果、前記指値が同額の場合に約定を成立させる処理と、前記指値が異なる場合に、後から注文を送付した前記会員側端末に対して、先の注文の指値を通知する処理と、がなされることを特徴とする。
【0009】
前記演算手段は、さらに、取引がなされた銘柄、約定日、受渡日、約定数、約定価格、約定金額、売方会員名、買方会員名、から選択された情報が少なくとも記載された帳票を作成する処理と、該帳票を前記会員側端末または他の端末に送付する処理と、を行う。
【0010】
このように、本発明のグリーンシート取扱システムは、グリーンシート市場での有価証券売買取引について、証券会社や投資家等への情報提供、注文受付、約定処理、帳票作成、報告の一連の処理を行うことができ、一箇所で、グリーンシート取引に関する全ての処理を行うことが可能となる。したがって、取引の効率性が向上し、グリーンシート市場の活性化を図ることが可能となる。
【0011】
また、本発明のグリーンシート取扱システムは、前記記憶部の情報がバックアップされるバックアップサーバを備えており、トラブルが発生したときにも、グリーンシート取扱業務を継続して行い、グリーンシート市場に支障が発生しないように構成されている。さらに、会員側端末のトラブルに備えて、前記会員側端末の代行端末が設けられている。
【0012】
本発明のグリーンシート取扱方法は、送受信部と記憶部と演算部とを少なくとも備えたセンタ側サーバにおいて、前記送受信部を介して接続された会員側端末との間でグリーンシート売買に関する処理を行うグリーンシート取扱方法であって、前記会員側端末に前記記憶部から読み出した有価証券の値段に関する情報または気配情報を送付する工程と、前記会員側端末から注文を受け付ける工程と、前記会員側端末から送付された注文情報の突き合わせを行う工程と、前記注文を受け付けた結果、または前記突き合わせの結果に基づいて帳票を作成する工程と、前記帳票を前記会員側端末または他の端末に送付する工程と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
前記会員から注文を受け付ける工程は、グリーンシート市場に登録された銘柄であるか否かを判定する工程、発行数以内の注文であるか否かを判定する工程、呼値刻みに一致する指値であるか否かを判定する工程、値幅制限内にある指値であるか否かを判定する工程を備え、適正な注文が行われるように構成されている。
【0014】
また、前記会員から送付された注文情報の突き合わせを行う工程は、前記会員側端末から送付された注文情報を前記送受信部で受け付ける工程と、前記会員側端末から送付された売り注文情報と買い注文情報の指値を対比させる工程と、前記対比の結果、前記指値が同額の場合に約定を成立させる工程と、前記指値が異なる場合に、後から注文を送付した前記会員側端末に対して、先の注文の指値を通知する工程とを備えており、約定が自動的に効率良くなされるように構成されている。
【0015】
本発明のグリーンシート取扱業務支援装置は、センタ側に設けられ、前記センタと会員側端末との間において、グリーンシート売買に係る処理を行うグリーンシート取扱業務支援装置であって、前記会員側端末から送付された情報照会要請情報と注文情報が入力される入力部と、前記情報照会要請情報と、注文情報に基づいて演算を行う演算部と、グリーンシートの銘柄情報と、四本値情報と、呼び値情報と、値幅制限情報と、銘柄区分情報と、銘柄取扱会員情報と、前記注文情報と、該注文情報のうち約定が成立した約定情報と、を格納する記憶部と、前記演算部での処理結果を出力する出力部と、を備え、前記演算部は、前記情報照会要請情報に基づいて前記会員端末に有価証券の値段に関する情報または気配情報を送付する処理と、前記注文情報に基づいて売り注文情報と買い注文情報の指値を対比させる処理と、前記対比の結果において前記指値が同額の場合に約定を成立させる処理と、前記対比の結果において前記指値が異なる場合に、後から注文を送付した前記会員側端末に対して、先の注文の指値を通知する処理と、前記注文または約定に関する帳票を作成する処理と、前記帳票を前記会員側端末または他の端末に送付する処理と、を行うことを特徴とする。
【0016】
本発明のグリーンシート取扱業務支援装置は、トラブル発生を想定して、前記記憶部の情報のバックアップを行うバックアップサーバと、前記会員側端末の代行端末と、が接続された構成とされている。
【0017】
本発明のグリーンシート取扱業務支援プログラムは、送受信部と記憶部と演算部とを少なくとも備えたセンタ側サーバにおいて、前記送受信部を介して接続された会員側端末との間でグリーンシート売買に関する処理を行うグリーンシート取扱業務支援プログラムであって、前記演算部は、前記送受信部を介して前記会員側端末から送付されたグリーンシートの注文情報について、銘柄、取引数、呼値刻み、値幅制限、について適正であるか否か判定する処理を行うことを特徴とする。
【0018】
なお、前記注文情報が適正であると判定された場合には、約定を成立させるために、前記注文情報に相対する注文を前記記憶部から検索する処理と、前記注文情報と同じ指値の相対注文があるか否か判定する処理と、前記注文情報と同じ指値の相対注文があった場合に約定させる処理と、前記注文情報と異なる指値の相対注文があった場合に、前記異なる指値を前記会員側端末に通知する処理と、が行われる。
【0019】
また、前記注文情報と異なる指値の相対注文があった場合に、前記異なる指値を前記会員側端末に通知する処理では、前記注文情報が買い注文であり、該買い注文よりも安い売り注文があった場合に、前記異なる指値を通知し、前記注文情報が売り注文であり、該売り注文よりも高い買い注文があった場合に、前記異なる指値を通知するように構成されている。
【0020】
なお、本明細書において有価証券とは、財産的価値を有する私権を表示する証券をいうものであり、株券、債券等の資本証券、投資信託を含むものである。なお、その他、貨幣証券、商品証券を含むものとしても良い。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する処理ステップ、装置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0022】
図1乃至図66は本発明の一実施の形態例を示すものであり、図1乃至図4ははグリーンシート取扱システムの概要を示す説明図、図5はグリーンシート取扱システムのハード構成を示す説明図、図6乃至図19はグリーンシート取扱システムにおける処理の流れを示すフローチャート、図20乃至図42は会員端末に示される表示画面を示す説明図、図43乃至図66はセンタ側サーバで作成される帳票または表示画面を示す説明図である。本例では、有価証券の一例として株式取引に基づいて説明するが、株式に限らず、債券、投信等他の有価証券についても取扱可能であることは勿論である。
【0023】
本例のグリーンシート取扱システムは、グリーンシート銘柄に関する私設取扱システム(PTS;Proprietary Trading System)として機能するものである。
【0024】
図1に示すように、本例のグリーンシート取扱システム10は、グリーンシート取扱システムを提供するセンタに設けられている。グリーンシート取扱システム10は、主な業務処理を行うメインサーバ11と、トラブル時に稼動させるコールドスタンバイサーバ12と、会員側でトラブルが発生した場合に注文受付対応を行う会員代行端末13と、を備えており、これらの装置を使用してグリーンシート取扱業務を行う。
【0025】
グリーンシート取扱システムSは、OBN(Open Business Netwark)やインターネット等のネットワーク40により、投資家や証券会社等の会員端末20、OBN内メールサーバ30に接続されている。各端末間では、例えばADSLを利用してデータ送信が行われる。データ送信は、例えばHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)やSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)等のプロトコルに基づいて行われる。ネットワーク40にはDNSサーバが設けられ、ドメインネームとIPアドレスの対応付けが行われている。
【0026】
なお、インターネットを利用する場合は、ハッカー対策、ウィルス対策より、グリーンシート取扱システム10と外部端末との間に、ファイアーウォールを設けるのが好ましい。また、セキュリティを考慮して、インターネットへの接続はOBN経由とすると好適である。さらに、メールサーバ30において、セキュアメールサービスを利用することにより、メールの秘匿性が確保され好適である。
【0027】
会員端末20には、Webベースのインターフェースにより、グリーンシート取扱システム10よりサービスが提供される。会員端末20には、グリーンシート取扱システム10が提供するホームページの閲覧ができるように、インターネットブラウザが設けられている。
【0028】
図2は、グリーンシート取扱システム10の構成を示す説明図である。グリーンシート取扱システム10は、ネットワークを介してアクセスしてきた会員に対して認証を行い、認証がなされた会員に対して、株式取引機能、注文約定状況照会機能、気配情報照会機能、株価問い合わせ機能、当日約定・気配値データメール送付機能、気配・約定値一覧確認機能、注文/約定受付メール確認機能、会員情報照会機能、の各機能を提供するように構成されている。
【0029】
会員の認証は、会員毎に発行されるユーザID及びパスワードにより行われる。グリーンシート取扱システムでは、会員のユーザID、パスワード、会員名称、会員端末20のIPアドレスが会員マスタ100に格納されて管理されている。
【0030】
そして、会員端末20からのアクセスがあったときに、入力されたユーザID及びパスワードと、端末IPアドレスが、会員マスタ100に格納されているものと合致しているか否かを検証し、合致している場合のみアクセスを許可する。このようにして、会員以外からの不正なアクセスが防止される。
【0031】
認証がなされた会員については、情報照会サービスおよび株式取引サービスが提供される。
情報照会サービスとしては、株価問い合わせ機能、気配情報照会機能、注文約定状況照会機能、当日約定・気配値データメール送付機能、気配・約定値一覧確認機能、会員情報照会機能の提供がなされる。
また、株式取引サービスとしては、株式取引機能、注文/約定受付メール確認機能の提供がなされる。
【0032】
これらのサービスを提供するために、グリーンシート取扱システム10は、銘柄マスタ101、四本値マスタ102、値幅制限マスタ103、呼値マスタ104、銘柄区分マスタ105、銘柄取扱会員マスタ106、先付銘柄マスタ107、注文ファイル108、約定ファイル109、受付番号採番マスタ110、約定番号採番マスタ111、履歴注文ファイル112、履歴約定ファイル113、メールファイル114、問い合わせ情報マスタ115、管理端末マスタ116、カレンダーマスタ117、公休マスタ118、公休隔週マスタ119、実行履歴マスタ120、の各情報及び情報記憶部を備えている。
【0033】
これらの情報は、メンテナンスシステムにより、常に新しいものに更新される。グリーンシート取扱システム10では、上記情報に基づいて、注文及び約定の確認、注文・約定の履歴作成、寄前に約定させる機能、気配値・四本値情報の作成、定期バックアップを実施する(以上、注文・約定システム機能)。また、管理帳票作成を実施する(以上、管理システム機能)。
【0034】
図3は、センタと会員間での注文・約定のデータの流れと、センタ側で行われる処理と、を示す説明図である。会員Aが注文を行うとき、会員Aはグリーンシート取扱システム10へアクセスを行う。会員Aは、センタ側の会員マスタ100に記憶された認証情報によって認証され、グリーンシート取扱システム10へのアクセスが許可される。システムへのアクセスがなされると、会員Aに、情報照会サービスと、株式取引サービスとが提供される。
【0035】
情報照会として、所定の銘柄について株価問い合わせがなされたときは、その日最初に取引された値段(始値)、その日取引された中で最も高い値段(高値)、その日取引された中で最も低い値段(安値)、その日最後に取引された値段(終値)の四本値が提示される。四本値は、図3の表102aに示されるように一覧表示される。各銘柄の四本値は、四本値マスタ102に格納されており、メンテナンスシステムにより毎日更新される。
【0036】
気配情報照会がなされたときは、会員が照会指定した銘柄について、売買単価、売買数量、売買を行った会員名、売買時刻が提示される。銘柄気配情報については、時系列で、売買別に、単価、数量、会員名、時刻が表示される。銘柄気配情報は、図3の表108aのように一覧表示されるか、或いは表108bのように時系列で示される。
【0037】
銘柄気配情報は、会員から入った売買注文に基づいて表示される。図3に示される銘柄17270の例では、銘柄気配情報として、A会員及びC会員から入った売注文と、B会員及びD会員から入った買注文が示されている。なお、会員からの注文情報は、注文ファイル108に格納されている。
【0038】
注文約定状況照会機能を利用することにより、各会員は、自己の取引に関して、注文状況及び約定状況を参照することが可能となる。注文状況は注文ファイル108から読み取られ、約定状況は約定ファイル109から読み取られる。
会員情報照会機能を利用することにより、各会員は、自己の情報について確認を行うことができる。会員情報として、会員マスタ100に格納された情報が提示される。会員は、会員情報を参照することにより、会員コードやIPアドレスを確認したり、変更事項が更新されているか否か等の確認を行う。
【0039】
取引終了後に提供される情報照会サービスとして、当日約定・気配値データメール送付機能、気配・約定値一覧確認機能がある。当日約定・気配値データメール送付機能では、図3に示すように、各会員向けに、約定となった売買に関する情報がメールM3により送付される。
【0040】
気配・約定値一覧確認機能では、グリーンシート取扱システム10が扱った全ての取引に関する情報が提示される。気配・約定値一覧では、図35に示すように、証券コード、銘柄名称、売気配値、売気配株数、買気配値、買気配株数、約定値、当日出来高、直近約定値がそれぞれ示される。
【0041】
会員Aが所定銘柄について売買注文を行うと、グリーンシート取扱システム10では、約定を成立させるために、突き合わせ処理が行われる。突き合わせ処理では、会員Aが売買の希望の値段を示したときに、同じ値段で対応する注文が出されているか否かを照会する処理が行われる。同じ値段で対応する注文がある場合は約定となる。
【0042】
また、会員Aが希望の値段を示したときに、対応する注文のなかに、会員Aが示したよりも有利な条件の注文が存在していた場合は、そのような注文があることを通知する。例えば、会員Aが銘柄Aを100円で買いたいという注文を出したときに、他の会員から90円で売りの注文が出ていた場合は、その旨を通知する。この通知により、会員Aは有利な条件で銘柄Aを買えることを知り、値段を訂正して再度注文する。このように、本例のグリーンシート取扱システム10では、自動的に約定処理がなされる。なお、約定時には、即時に株価(四本値)の更新が行われる。
【0043】
会員からなされた注文については、受付番号が付されて注文ファイル108に格納される。受付番号は、受付番号採番マスタ110の情報を参照して付される。受付がなされると、その旨が受付確認メールM1にて通知される。受付確認メールM1は、データ登録とほぼ同時に送信される。
【0044】
なお、会員からの注文があったときには、銘柄マスタ101、値幅制限マスタ103、呼値マスタ104のそれぞれから、注文銘柄に関する情報が読み込まれる。銘柄マスタ101からは、注文受付された銘柄の基本情報として、銘柄コード、値幅制限の有無、取扱株数単位、発行株数等の情報が読み込まれる。銘柄マスタ101の情報に基づいて、注文された銘柄コードが正確なものであるか否か、発行株数以内の株数が指定されているか否か等がチェックされる。なお、将来的にグリーンシート市場で取扱可能となる銘柄情報については、先付銘柄マスタ107に格納されている。
【0045】
また、値幅制限の有無により、値幅制限が有るものについては、値幅内での注文がなされているか否かがチェックされる。値幅制限とは、株価の急速な変動が起こらないように、1日の呼値が動く範囲(値幅)を一定の範囲に制限することをいうものである。値幅情報については、値幅制限マスタ103から読み込まれる。
【0046】
さらに、取扱株数の情報により、注文時の指値が呼値刻みに一致しているか否かがチェックされる。呼値とは、1株当たりの売り買いの値段のことであり、銘柄によって単位が決められている。各銘柄の呼値については、呼値マスタ104から読み込まれる。
【0047】
また、上記銘柄マスタ101には、銘柄名称、発行区分、会員制限区分の有無、決算期、配当落日、新株落日、名義書換代理人コード、銘柄の有効期間、主取扱会員、更新日等の情報が格納されており、会員やグリーンシート取扱システム10の管理者へ、必要に応じて情報が提示される。
【0048】
約定が成立した売買については、約定番号が付されて、約定ファイル109に格納される。約定番号は、約定番号採番マスタ111の情報を参照して付される。
また、グリーンシート取扱システム10は、注文/約定受付メール確認機能として、約定が成立したことを通知するメールM2を、リアルタイムで会員に送付する。
【0049】
本例のグリーンシート取扱システム10は、約定が成立した取引について、さらに、会員向け、センタ向け、関連機関向けに、帳票作成理と報告処理を行う。このように、本例のグリーンシート取扱システム10では、情報照会,注文,約定,帳票作成,報告の一連の処理が一箇所でなされ、グリーンシートの取引効率性の向上が図られている。
【0050】
会員向けに作成される帳票としては、取引確認書、受渡通知書、気配値一覧表がある。これらの帳票は、メールM3により会員へ送付される。この情報は、例えばCSV形式で配信される。また、関連機関向けに取引状況などが記載された報告書が作成される。関連機関としては例えば日本証券業協会等がある。さらに、センタ向けに、会員別取引明細書、取引元帳、気配値一覧表、その他法定帳票が作成される。また、約定に伴って入出庫処理が必要な場合は、入出庫指示書が作成され、センタに報告される。
【0051】
ここで、本例のグリーンシート取扱システムのハード構成について説明する。グリーンシート取扱システム10は、図5に示すように、メインサーバ11と、コールドスタンバイサーバ12と、会員代行端末13と、から構成されている。各サーバは、CPU、入力部、出力部、記憶部、送受信部を備えて構成されている。CPUは、各サーバをプログラムにしたがって制御するものである。
【0052】
メインサーバ11のCPU11aは、プログラムにしたがって、会員の認証処理、会員への情報照会処理、株式取引処理、帳票作成処理、報告処理等の処理を行う。メインサーバ11の入力部11bには、会員からの注文情報が入力される。出力部11cは、CRTやLCDを含むディスプレイや、紙出力を行うプリンター等からなるものであり、メインサーバ11の保有する情報や、作成された帳票が出力される。
【0053】
記憶部11dには、会員マスタ100、銘柄マスタ101、四本値マスタ102等の各種マスタや、注文ファイル108、約定ファイル109等の各種ファイルが格納されている。また、記憶部11dには、メインサーバ11を作動させるための各種プログラムが格納されている。送受信部11eはネットワーク40に接続され、会員端末20や、関係機関の端末50との間で、データの送受信を行うように構成されている。
【0054】
コールドスタンバイサーバ12は、CPU12a、入力部12b、出力部12c、記憶部12d、送受信部12eを備えている。コールドスタンバイサーバ12の記憶部12dには、メインサーバ11の記憶部11dと同様の情報が格納されている。コールドスタンバイサーバ12の情報は定期的に更新される。コールドスタンバイサーバ12は、メインサーバ11にトラブルが発生したときに、記憶部12dの情報を利用して、メインサーバ11に代わって処理を行う。
【0055】
コールドスタンバイサーバ12では、例えばSQL(Structured Query Language)Server200のスケジュールリング機能が利用され、定期的に(例えば1日に2回)フルバックアップが行われる。そして、自動バックアップの実行が正常であるか異常であるかに係わらず、実行後にシステムの管理者宛に、バックアップを実施した旨が、メールにて自動的に通知されるように構成されている。
【0056】
このように、本例のグリーンシート取扱システム10では、コールドスタンバイサーバ12へのバックアップが確実に行われるので、メインサーバ11にトラブルが発生した際にも、グリーンシートの取扱を支障なく行うことが可能となる。
【0057】
会員代行端末13は、CPU13a、入力部13b、出力部13c、記憶部13d、送受信部13eを備えている。会員代行端末13は、通常時に会員が使用している会員端末20にトラブルが発生したときに、代用されるものである。会員代行端末13の入力部13bからは、会員から発注された注文情報が入力される。
【0058】
会員端末20は、CPU20a、入力部20b、出力部20c、記憶部20d、送受信部20eを備えている。会員端末20としては、例えば、デスクトップパソコン、ノートパソコン、PDA(個人用携帯端末)、携帯電話、或いはネットワーク40に接続可能なゲーム機等が使用される。会員端末20の入力部20bからは、注文情報が入力される。出力部20cは、CRTやLCDを含むディスプレイや、紙出力を行うプリンター等からなるものであり、グリーンシート取扱システム10と情報のやりとりを行うための画面が表示されたり、グリーンシート取扱システム10から取得した情報が出力される。
【0059】
会員が証券会社である場合、記憶部20dには、顧客である投資家から発注された注文情報が格納される。また、記憶部20dには、グリーンシート取扱システム10から取得した情報が格納される。送受信部20eはネットワーク40に接続されており、この送受信部20eを介して、グリーンシート取扱システム10や投資家端末へのアクセスが行われるとともに、グリーンシート取扱システム10から送付されたメールの受信等が行われる。
【0060】
関係機関の端末50は、CPU50a、入力部50b、出力部50c、記憶部50d、送受信部50eを備えている。入力部50bには、グリーンシート取扱システム10から送付された取引報告等の情報が入力される。
【0061】
次に、本例のグリーンシート取扱システムでなされる各処理について、図6乃至図19のフローチャートと、図20乃至図66の表示画面に基づいて説明する。
図6は、会員のログイン認証を行う際の処理を示すものである。
【0062】
会員側端末からグリーンシート取扱システムの提供するホームページへのアクセスがなされると(ステップS1)、図20に示すように、会員側端末に会員コード(会員ID)及びパスワードを入力するための入力画面が提示される(ステップS2)。
【0063】
このとき、会員側端末のIPアドレスに基づいて、会員側端末がシステムに登録された端末であるか否かが判定される(ステップS3)。システムに登録された端末でない場合(ステップS3;No)、利用を許可されていない旨を通知するメッセージが提示され(ステップS4)、処理を終了する。
【0064】
システムに登録された端末であった場合(ステップS3;Yes)、会員側端末から、会員コード及びパスワードの入力がなされるのを待ち、会員コード及びパスワードの入力がなされたことが確認されると(ステップS4)、これら会員コード及びパスワードが予め登録された情報に合致しているか否かが判定される(ステップS5)。会員コード及びパスワードが適正なものであった場合(ステップS5;Yes)、システムへのアクセスが許可される(ステップS6)。会員コード及びパスワードが適正なものでない場合(ステップS5;No)、会員コードまたはパスワードが不正である旨の通知がなされ(ステップS7)、ステップS4及びステップS5の処理を繰り返す。
【0065】
次に、ログイン後の処理について説明する。
会員のログインが許可されると(ステップS11)、メインメニューが提示される(ステップS12)。本例のグリーンシート取扱システムでは、図21に示すように、メインメニューとして、株式取引注文、株式取引訂正、株式取引取消、注文・約定状況照会、気配情報照会、株価問い合わせ、気配・約定値一覧、メール確認、会員情報照会、の各メニューが提示される。
【0066】
会員からいずれかのメニューが選択されたことが確認されると(ステップS13)、各メニューに対応する処理に進む。
処理Aは、メインメニューで、「株式取引注文」が選択されたときに行われる処理である。処理Aの流れについて図8乃至図10に示す。メインメニューで、会員が株式取引注文を選択したことが確認されると(ステップS21)、会員端末20に、図22に示すような株式注文を行うための入力画面が提示される(ステップS22)。そして、入力された情報について確認が行われる。ここでは、入力画面の上から順に入力されたものとして説明する。売りまたは買いの売買区分が入力されたことが確認される(ステップS23)。次いで、銘柄コードが入力されたことが確認される(ステップS24)。そして、入力された銘柄コードに合致するものが、システム側に登録されている銘柄コードの中に存在するか否かが判定される(ステップS25)。
【0067】
銘柄コードが適正なものでなかった場合(ステップS25;No)、入力された銘柄コードが銘柄マスタに存在しない旨の通知がなされ(ステップS26)、ステップS24及びステップS25の処理を繰り返す。銘柄コードが適正であった場合(ステップS25;Yes)、入力された銘柄コードに対応する銘柄情報が銘柄マスタより読み出される(ステップS27)。そして、銘柄情報に基づいて銘柄名称が表示される(ステップS28)。
【0068】
次に、株数が入力されたことが確認される(ステップS29)。そして、入力された株数が発行株数以内であるか否かが判定される(ステップS30)。入力された株数が発行株数以内でない場合(ステップS30;No)、入力された株数が発行株数以内でない旨の通知がなされ(ステップS31)、ステップS29及びステップS30の処理を繰り返す。
【0069】
入力された株数が発行株数以内であった場合(ステップS30;Yes)、次に、指値価格が入力されたことが確認される(ステップS32)。入力された指値価格については、先ず、呼値刻みに一致しているか否かの判定がなされる。指値価格が入力されると、呼値マスタ104から、該当銘柄の呼値情報が読み込まれ、呼値刻みに一致しているか否かの判定がなされる(ステップS33)。入力された指値価格が当該銘柄の呼値刻みに一致していない場合(ステップS33;No)、呼値刻みに一致していない旨の通知がなされ(ステップS34)、ステップS32及びステップS33の処理を繰り返す。
【0070】
呼値刻みに一致しているとの判定がなされた場合(ステップS33;Yes)、指値が値幅制限内にあるか否かが判定される(ステップS35)。ここでは、値幅制限マスタ103から情報が読み出され、指値と対比する処理が行われる。入力された指値価格が当該銘柄の値幅制限の範囲内にない場合(ステップS35;No)、値幅制限内にない旨の通知がなされ(ステップS36)、ステップS35及びステップS36の処理を繰り返す。
【0071】
指値が値幅制限内にあるとの判定がなされた場合(ステップS35;Yes)、次いで、相対取引チェックがなされる。例えば、図23に示すように、買い注文で110,000円の指値価格が入力されたとする。このとき、システム側では、注文ファイル108を読みに行き(ステップS37)、買い注文が入った銘柄について、売り注文が存在しているか否かを判定する(ステップS38)。
【0072】
売り注文が入っていない場合(ステップS38;No)、注文受付がなされ、図24に示す受付確認画面が表示される(ステップS40)。売り注文が入っている場合(ステップS38;Yes)、ステップS32で入力された指値価格と、売り注文の指値価格とを比較する処理がなされ、買い注文の指値価格が、売り注文の指値価格を下回っているか否かが判定される(ステップS39)。買い注文の指値価格が、売り注文の指値価格と同じかまたは下回っている場合(買い注文の指値価格≦売り注文の指値価格の場合)(ステップS39;Yes)、注文が受け付けられる(ステップS40)。
【0073】
一方、買い注文の指値価格が、売り注文の指値価格を上回っている場合、すなわち、買い注文に対して安い売り注文が存在している場合(ステップS39;No)、エラーとなり、価格を調整して再入力する旨が通知される(ステップS41)。例えば、「現在、100,000円の注文が存在します。価格を調整し、再度注文して下さい。」等のメッセージが表示される。このとき、売り注文と同額の指値が入力された場合、約定となる。
【0074】
なお、買い注文したときに、対応する売り注文がなく(ステップS38のNo)、とりあえず受付された注文については、注文ファイル108に格納される。そして、会員から情報照会の要求がなされると、気配情報として提供される。そして、この気配情報に基づいて、同額で売り注文が入った場合には約定となる。このとき、同額の売り注文が複数存在している場合は、注文時刻の早いものが優先され、さらに注文時刻も同一であった場合には、受付番号が早いものが優先される。
【0075】
上記フローチャートでは、買い注文がなされた例に基づいて説明した。なお、売り注文がなされた場合は、売り注文の指値価格よりも高い買い注文が存在している場合にエラーとなり、価格を調整して再入力する旨が通知される。このとき、買い注文と同額の指値が入力された場合、約定となる。
【0076】
そして、売り注文したときに、対応する買い注文がなく、とりあえず受付された注文については、注文ファイル108に格納される。そして、会員から情報照会の要求がなされると、気配情報として提供される。そして、この気配情報に基づいて、同額で買い注文が入った場合には約定となる。
【0077】
本例のグリーンシート取扱システム10では、注文及び約定は当日でクリアされるように構成されている。従って、注文ファイル108に格納されて約定とならなかった注文については、履歴注文ファイル112へ移行される。また、約定ファイル109についても、当日中に履歴約定ファイル113へ移行される。
【0078】
なお、上記フローチャートでは、処理を追って、銘柄マスタ101、値幅制限マスタ103、呼値マスタ104、から情報が読み出されるものとして説明したが、銘柄コードが確認された時点で、その銘柄に関する全ての情報が各マスタから読み込まれる構成としても良い。この場合は、読み込まれた情報をRAM等に一時保存して、このRAMから必要な情報を読み込むようにすると良い。また、入力画面において、社内処理内容の欄には、会員側のシステムと連動するときに必要な情報が入力される。例えば、会員が証券会社である場合、取引に関する支店コード、お客様コード等の情報が入力される。
【0079】
また、上記フローチャートでは、注文時に、銘柄、株数、呼値刻み、値幅制限の各項目についてチェックされるものとしたが、これらのチェック項目に加えて、銘柄の銘柄の有効期間、取扱会員制限についてもチェックする構成としても良い。
【0080】
図11乃至図13は、注文受付及び約定処理について、より具体的な処理手順を示したフローチャートである。図11のS101〜S107は、処理AのS21〜S36に相当する。注文について全ての入力事項が適正であった場合、ステップS108で受付番号が付与される。そして、ステップS109で、会員に送付される受付確認メールM1を作成するための準備が行われる。ステップS112では、実行履歴ファイル120に、注文の履歴が記録される。そして、ステップS113で、注文が受け付けられた時間が、取引時間内であるか否かを判定する。取引時間内の受付ではなかった場合は、図11の下段3番の処理に進み、ステップS134で注文ファイル108への入力がなされ、ステップS137で実行履歴ファイル120への記録がなされる。さらに、ステップS159で会員への受付確認メールM1が送付される。
【0081】
ステップS113で、注文が受け付けられた時間が、取引時間内であると判定された場合は、ステップS116で注文ファイル108から相対注文の検索がなされる。このとき、1件のみ取得とすること、入力された注文の逆の売買区分であること、未約定のものであること、等が条件として検索される。相対注文が存在しなかった場合(ステップS119のYes)、図11の下段3番の処理に進む。
【0082】
相対注文が見つかった場合は、図11の下段2番の処理に進む。ステップS120では、約定株数が決定される。注文された株数よりも残株が少ない場合は、約定成立の株数は残株となる。注文された株数よりも残株が多い場合は、約定成立の株数は注文された株数となる。ステップS121で注文ファイル108への入力がなされるが、このとき、約定日時は「現在」として登録される。さらに、ステップS126またはステップS130で、注文ファイル108の更新が行われる。注文株数のほうが残株より多かった場合は、ステップS126で、約定となっていない株数が記録される。
【0083】
ステップS140では約定データが作成される。さらに、ステップS144で、会員に送付される約定案内メールM2を作成するための準備が行われる。さらに、ステップS147で相対注文のデータが更新される。約定時には、ステップS150で即時に株価(四本値)の更新が行われる。
【0084】
次に、株式取引について訂正を行う処理(処理B)について説明する。
会員がメインメニューの「株式取引訂正」を選択したことが確認されると(ステップS41)、図25に示すように、その会員が現在発注している注文一覧が表示される(ステップS42)。注文一覧では、受付番号、取引区分(売または買)、委託または自己の区分、銘柄名、銘柄コード、株数、指値価格、注文金額、処理状況、注文時間、約定時間、取消時間、相手方、社内処理情報に関する情報が表示される。
【0085】
図25の画面において、訂正ボタンがクリックされたことが確認されると(ステップS43)、図26に示すような株式取引訂正入力画面が表示される(ステップS44)。そして、図26の画面で、銘柄コード、株数、指値価格、委託自己区分、社内処理内容、のそれぞれについて、所定の項目について、訂正情報が入力され、システム側で確認される(ステップS45)。なお、ここでは説明を省略するが、情報が入力されると、注文時のステップS24〜ステップS36と同様に、入力項目に対するチェックが行われる(ステップS46)。訂正入力が適正になされたら(ステップS46;Yes)、図27に示すように株式取引訂正確認画面が表示され(ステップS47)、ここで実行が選択されると、訂正受付完了画面が表示されて処理を終了する。
【0086】
次に、株式取引について取消を行う処理(処理C)について説明する。
会員がメインメニューの「株式取引取消」を選択したことが確認されると(ステップS51)、図28に示すように、その会員が現在発注している注文一覧が表示される(ステップS52)。
【0087】
図28の画面において、取消ボタンがクリックされたことが確認されると(ステップS53)、約定が成立しているか否かが判定される(ステップS54)。システムでは約定ファイル109にアクセスし、約定が成立しているか否かを判定する。約定が成立している場合(ステップS54;Yes)、約定済みの注文は取り消しできない旨の通知がなされ(ステップS55)、処理を終了する。約定が成立していない場合(ステップS54;No)、株式取引取消確認画面が表示され(ステップS56)、ここで実行が選択されると、取消完了画面が表示されて処理を終了する。
【0088】
次に、注文・約定状況照会に関する処理(処理D)について説明する。
会員がメインメニューの「注文・約定状況照会」を選択したことが確認されると(ステップS61)、システム側で、注文ファイルと約定ファイルから情報が読み込まれ(ステップS62)、図29に示すように、注文・約定状況リスト画面が提示される(ステップS63)。次いで、会員側で更新ボタンが押されたか否かが判定される(ステップS64)。更新ボタンが押されていないと判定された場合(ステップS64;No)、照合終了ボタン(図29では、「メニューに戻る」のボタン)が押されたことが確認され(ステップS65)、処理を終了する。
【0089】
ステップS64で更新ボタンが押されていると判定された場合(ステップS64;Yes)、再度、注文ファイルと約定ファイルから情報が読み込まれ(ステップS66)、更新された注文・約定状況リスト画面が提示される(ステップS67)。この更新処理については、会員から要請がある毎に繰り返し行われる。
【0090】
次に、気配情報照会に関する処理(処理E)について説明する。
会員がメインメニューの「気配情報照会」を選択したことが確認されると(ステップS71)、図30に示す画面が提示され(ステップS72)、どの銘柄の気配情報を提示するのかが問い合わせされる。会員側端末で銘柄コードの入力がなされ、それが確認されると(ステップS73)、該当する銘柄について、注文ファイル108から情報が読み込まれる(ステップS74)。そして、気配情報が表示される(ステップS75)。なお、更新要求があった場合は、処理DのステップS64〜ステップS67と同様の処理を行う。
【0091】
図31の(a)〜(d)は、気配情報の表示画面の例を示すものである。気配情報として、銘柄コード、銘柄名、指値価格、注文金額、売買時間が表示される。また、値幅上限、値幅下限、直近約定値がある場合は、その情報も表示される。図31(a)は、注文が一件もない場合の照会画面を示すものであり、図31(b)は、買い注文のみが存在する場合の照会画面を示すものであり、図31(c)は、売り注文のみが存在する場合の照会画面を示すものであり、図31(d)は、買い注文と売り注文の両方が存在する場合の照会画面を示すものである。
【0092】
次に、株価問い合わせに関する処理(処理F)について説明する。
会員がメインメニューの「株価問い合わせ」を選択したことが確認されると(ステップS81)、図32に示す初期画面が提示され(ステップS82)、どの銘柄の株価情報を提示するのかが問い合わせされる。会員側端末で銘柄コードの入力がなされ、それが確認されると(ステップS83)、該当する銘柄について、四本値マスタ102から情報が読み込まれる(ステップS84)。そして、図33に示すように、株価情報が表示される(ステップS85)。株価情報として、銘柄コード、銘柄名、現在値、前日比、当日出来高、始値、高値、安値、前日終値、売買単価、決算日、値幅上限、直近値、値幅下限、取引時刻に関する情報が表示される。なお、更新要求があった場合は、処理DのステップS64〜ステップS67と同様の処理を行う。
【0093】
次に、気配・約定値一覧の提示に関する処理(処理G)について説明する。気配・約定値一覧の提示では、会員が指定した日付の気配・約定値一覧が提示される。
会員がメインメニューの「気配・約定値一覧」を選択したことが確認されると(ステップS91)、図34に示す初期画面が提示され(ステップS92)、いつの情報を提示するのかが問い合わせされる。このとき、カレンダーマスタからカレンダー情報が読み込まれ、日付抽出用カレンダーが提示される。会員側端末では、所定日付がクリックされ、さらにOKボタンが押下される。日付が確認されると(ステップS93)、注文ファイル108及び約定ファイル109から、会員が指定した日付に行われた注文及び約定に関する情報が読み込まれる(ステップS94)。そして、図35に示すように、該当日付の気配・約定値一覧が表示される(ステップS95)。気配・約定値一覧として、日付、証券コード、銘柄名、売気配値、売気配株数、買気配値、買気配株数、約定値、出来高、直近約定値に関する情報が表示される。なお、更新要求があった場合は、処理DのステップS64〜ステップS67と同様の処理を行う。
【0094】
本例のシステムでは、気配値は、以下の原則に基づいて、銘柄毎、日毎に設定・管理されている。問い合わせがなされた時点で、注文が残っていた場合、売気配値は残っていた売り注文の最安値価格となり、買気配値は残っていた買い注文の最高値価格となる。また、注文が残っていないが約定があった場合は、気配値は、最終約定の単価が気配値として採用され、最終約定の相手方注文の区分が売りまたは買い気配として採用される。さらに、注文・約定がなかった場合は、気配値は直近の気配となる。
【0095】
なお、気配・約定値一覧については、会員端末20でCSVファイルに保存することが可能である。CSVファイルに保存する場合は、図36に示す画面において、「ダウンロード」を選択する。システム側では、会員側からのダウンロードの指示を受けて、該当ファイルを送信する。送信されたファイルは、会員端末20で指定された保存場所に格納される。
【0096】
次に、グリーンシート取扱システム10を利用したときに、会員端末20に示される他の画面について説明する。
図37は、グリーンシート取扱システムから、会員に送信されたメールを確認するための画面である。この画面で件名をクリックすると、それぞれのメールの内容が表示される。
【0097】
図38は、新規注文受付確認メールの一例である。図示されているように、新規注文受付確認メールでは、新規注文として受け付けされた株式について、注文日時、受付番号、売買区分、銘柄、執行条件、注文価格、注文株数、注文金額、委託自己区分、社内処理内容が表示される。
【0098】
図39は、訂正注文受付確認メールの一例である。図示されているように、訂正注文受付確認メールでは、訂正前の情報と、訂正後の情報が表示される。訂正前の情報については、注文日時と、訂正がなされた項目のみが表示される。
【0099】
図40は、取消注文受付確認メールの一例である。図示されているように、訂正注文受付確認メールでは、取消された注文について、売買区分や銘柄などの情報が表示される。また、取消日時、注文日時について表示される。
【0100】
図41は、約定案内メールの一例である。約定案内メールでは、約定日時、銘柄、約定価格、約定株数、約定金額、受渡日に関する情報が表示される。さらに、売方と買方それぞれについて、会員名称、注文日時、受付番号、委託自己区分に関する情報が表示される。また、社内処理情報に関する情報も表示される。
【0101】
図42は、会員情報照会画面を示すものである。本例のグリーンシート取扱システムでは、ログインしている会員は、自己の会員情報を閲覧することが可能である。内容の変更がある場合は、センタ側に要請することにより、変更することが可能である。会員情報としては、会員コード、会員名、会員カナ名、会員略称、電話番号、ファックス番号、メールアドレス、IPアドレスに関する情報が表示される。
【0102】
次に、センタ側で表示される画面と、センタ側で出力される帳票について説明する。図43は、現在の注文を表示する画面である。現在の注文情報として、注文日時、受付番号、枝番、売買区分、銘柄コード、銘柄名、注文価格、株数、注文金額、会員コード、会員名称に関する情報が表示される。この画面では、約定一覧を表示することも可能である。また、各注文をクリックすることにより、各注文毎に明細を表示することが可能である。
【0103】
注文に関する明細としては、注文日時、受付番号及び枝番、売買区分、銘柄コード及び名称、執行条件、注文価格、注文株数、注文金額、注文時会員コード及び名称、委託自己区分、約定日時、取消日時、社内処理内容、注文受付端末IPアドレス、情報の更新日に関する情報が表示される。
また、約定に関する明細としては、約定日時、売方注文日時、売方注文受付番号及び枝番、売方会員コード及び名称、買方注文日時、買方注文受付番号及び枝番、買方会員コード及び名称、銘柄コード及び名称、約定価格、約定株数、約定金額、受渡日、五日目受渡区分、約定番号、情報の更新日に関する情報が表示される。五日目受渡区分とは、該当レコードの約定日が、該当レコード銘柄の配当落ち又は権利落ち日だった場合、約定後5日目受渡となるものである。通常は、約定後4日目受渡である。
【0104】
現在の注文・約定については、注文ファイル108、約定ファイル109に基づいて表示される。また、図43の画面で、過去の注文を選択することにより、過去の注文・約定についても一覧表示させることが可能である。過去の注文・約定については、履歴注文ファイル112、履歴約定ファイル113に基づいて表示される。
【0105】
一覧表示では、注文・約定の全て、注文のみ、約定のみ、の種類別に表示することが可能である。また、会員別に表示することも可能である。さらに、期間指定を行うことも可能である。
【0106】
過去の注文・約定が一覧表示されるとき、日付が変わるごとに線が入り、照会し易いようになっている。また、データの並び順は、基本的に注文日時(昇順)で表示されるが、リストヘッダ部分をクリックすることにより、データの並び順を任意に変更することが可能である。
【0107】
本例のグリーンシート取扱システムでは、センタ側で、株式取引を示す帳票として、取引記録明細書、取引報告書、受渡計算書、証券受渡台帳、受渡代金照合表、売却株式引渡票、気配公表銘柄の売買状況報告書、システム運営業務の状況、銘柄マスタ一覧、四本値マスタ一覧、注文ファイル一覧がそれぞれ作成される。各帳票は、規定フォルダを元に、自動で設定・表示される。
【0108】
図44は、取引記録明細書を示すものである。取引記録明細書には、取引が行われた銘柄について、銘柄コード、銘柄名、約定日、受渡日、約定内容、売方証券会社、買方証券会社が表示される。約定内容としては、約定時間、約定株数、約定価格、約定金額が示される。なお、約定通番は、システムが自動で採番した任意の番号である。
【0109】
図45は、取引報告書(買付)を示すものである。取引報告書には、会員毎に、該当日に約定となった取引について、一覧が作成される。取引報告書には、約定となった取引に関して、銘柄コード、銘柄名、相手方の会員コード、株数、約定価格、約定金額、受付番号、取引負担金、約定通番、に関する情報が表示される。
【0110】
図46は、受渡計算書(買付)を示すものである。受渡計算書には、会員毎に、該当日に受渡される取引銘柄について、一覧が作成される。受渡計算書には、受渡される銘柄に関して、銘柄コード、銘柄名、相手方の会員コード、株数、約定価格、受渡金額、約定時間、約定日、約定通番、に関する情報が表示される。
【0111】
図47は、証券受渡台帳(売方用)を示すものである。証券受渡台帳には、どの会員がどれくらいの受渡を行うのかが一覧表示される。証券受渡台帳には、受渡を行う会員のコード、名称、銘柄コード、銘柄名、株数、約定価格、約定通番、相手方の会員コード、に関する情報が表示される。なお、受入済欄、遅延確認、備考、には何も表示されず、後から内容を追記することが可能である。
【0112】
図48は、受渡代金照合表を示すものである。受渡代金照合表には、受渡された金額について、どの会員がどれくらいの受渡を行ったのかが一覧表示される。受渡代金照合表には、受渡を行う会員のコード、名称、支払金額(売却代金)、受入金額(買付代金)、に関する情報が表示される。なお、処理済欄、確認欄、備考、には何も表示されず、後で内容を追記することが可能である。
【0113】
図49乃至図51は、証券受渡票を示すものである。証券受渡票は、有価証券記番号票を兼ねるものである。図49は、渡し方の証券受渡票であり、売却された株券の銘柄、株数、渡し方の会員名、受け方の会員名、受渡通番が記載されている。図50は、受け方の証券受渡票であり、買付された株券の銘柄、株数、渡し方の会員名、受け方の会員名、受渡通番が記載されている。図51は、有価証券記番票であり、グリーンシート取扱システムを提供するセンタ側で使用されるものである。有価証券記番票には、取引された証券の銘柄、取引株数、渡し方の会員名、受け方の会員名、受渡通番が記載されている。
【0114】
図52は、気配公表銘柄の売買状況報告書であり、各会員から、日本証券業協会へ売買状況報告するための報告書である。この報告書では、会員が取引した銘柄について、売り買い別に、銘柄名、約定日、株数、価格、取引の相手方名称、委託自己区分、がそれぞれ記載されている。
【0115】
図53は、グリーンシート取扱システムの運営状況を示す帳票である。この帳票は、私設取引運営を行う者が金融庁に向けて報告を行う際に提出される共通フォームに沿って形成されている。この帳票には、所定基準日における、種類別売買状況と、銘柄別売買状況が記載されている。種類別売買状況では、株券の売買状況、新株予約権付社債券、その他有価証券の取扱件数及び金額について、当月及び累計が表示される。
【0116】
銘柄別売買状況としては、取扱を行った銘柄名、株数、金額について、当月及び累計が表示される。これらの情報は、注文ファイル108、約定ファイル109、履歴注文ファイル112、履歴約定ファイル113の情報に基づいて入力される。さらに、対取引所比として、他の取引所の取扱数との比較値を入力することができるように構成されている。
【0117】
図54は、会員マスタ一覧である。会員マスタ一覧には、システムに登録されている会員情報が一覧表示される。会員情報として、会員コード、パスワード、会員名称、カナ名称、略称、英略称、電話番号、ファックス番号、メールアドレス、端末IPアドレス、最終ログイン日時、銘柄の有効期間、修正などの変更があった場合の情報の更新日が表示される。
【0118】
図55は、銘柄マスタ一覧である。銘柄マスタ一覧には、システムで取り扱っている銘柄情報が一覧表示される。銘柄情報として、銘柄コード、銘柄名称、カナ銘柄名、銘柄略称、銘柄区分コード、銘柄区分、値幅制限の有無、会員制限区分の有無、取扱株数単位、各銘柄の決算期、配当落日、新株落日、名義書換代理人、発行株数、銘柄の有効期間、主取扱会員コード、情報の更新日が表示される。
【0119】
図56は、四本値マスタ一覧である。四本値マスタ一覧には、時価日付、銘柄コード、前日終値、前日比、開始値、開始値に対する値幅金額(下限、上限)、現在値、現在値設定日時、当日出来高、始値、始値時間、高値、高値時間、安値、安値時間、終値、終値時間、調整後終値(1)、配当金額、分割比率、調整後終値(2)、売気配値、売気配値採用日付、売気配株数、買気配値、買気配値採用日付、買気配株数、更新日、が表示される。
【0120】
なお、現在値及び現在値設定日時について、約定が成立している場合には、直近約定値及び直近約定時間が表示される。当日出来高としては、当日の約定合計株数が表示される。調整後終値(1)は、システム上、翌日の開始値のために必ず設定する終値価格である。調整後終値(2)は、配当落ち、権利落ちが発生した場合、設定される価格となる。本例では、調整後終値(1)よりも調整後終値(2)の方が優先して翌日の開始値として採用される。
【0121】
売気配値としては、該当日の約定していない最終売付注文価格が表示される。売気配株数としては、売気配値価格と同一価格注文の合計株数が表示される。買気配値としては、該当実の約定していない最終買付注文価格が表示される。買気配株数としては、買気配値価格と同一価格注文の合計株数が表示される。
【0122】
図57は、注文ファイル一覧である。注文ファイル一覧には、注文日時、受付番号、売買区分、銘柄コード及び名称、注文価格、注文株数、注文会員コード及び名称、委託自己区分、約定日時、取消日時、社内処理内容、注文受付端末のIPアドレス、情報の更新日、が表示される。
【0123】
次に、センタ側で各種情報の照会及びメンテナンスを行う際の表示画面について説明する。図58乃至図60は、会員マスタの照会画面及びメンテナンス画面を示すものである。図58に示す画面で、会員マスタに格納された会員情報が一覧表示される。会員情報として、会員コード、会員名称、会員カナ名称、会員略称、会員英字略称、電話番号、ファクス番号、メールアドレス、IPアドレス、最終ログイン日時、銘柄の有効期間、更新日等の情報が表示される。この一覧表示画面で、「追加」ボタンをクリックすると、図59に示す画面が表示され、新規会員の情報を入力することができる。
【0124】
既に登録されている会員の情報を修正する場合は、図58に示す一覧表示画面で、修正する会員をクリックする。そして、「修正」ボタンをクリックすると、図60に示すように、全ての欄に指定された会員情報が入力されている画面が表示され、この画面から会員情報の修正を行うことができる。なお、「削除」ボタンをクリックすることにより、会員の削除を行うことができるが、本例のシステムでは、過去に注文のあった会員情報は削除できないようにしている。
【0125】
図61及び図62は、銘柄マスタの照会画面及びメンテナンス画面を示すものである。図61に示す画面で、銘柄マスタに格納された銘柄情報が一覧表示される。銘柄情報として、銘柄コード、銘柄名称、銘柄略称、値幅制限の有無、取扱会員指定の有無、決算期、発行株数、更新日に関する情報が表示される。この一覧表示画面で、「追加」ボタンまたは「修正」ボタンをクリックすると、図62に示す画面が表示され、新規銘柄の情報を入力や、入力済み銘柄の修正をすることができる。
【0126】
図62に示す画面において、新規銘柄の入力や、既存銘柄の修正が行われる。銘柄区分については一覧が表示されるので、一覧のなかから、未指定、エマージング銘柄、リージョナル銘柄、フェニックス銘柄のいずれかを選択することができる。また、取扱会員区分がある場合は、会員リストを表示し、リストの中から取扱会員を指定することが可能である。また、名義書換人、取扱会員についても、一覧が表示され、一覧のなかから選択・指定することが可能である。なお、新規追加時には、最初の四本値作成日付と必須設定価格を登録する必要がある。また、図61に示す画面において、「削除」ボタンをクリックすることにより、所定銘柄の削除を行うことができる。
【0127】
図63は、銘柄取扱会員マスタの照会画面を示すものである。先ず、画面左側に会員一覧が表示される。会員一覧では、会員コードと会員名称が表示される。そして、所定の会員をクリックすると、画面右側にその会員が取扱可能な銘柄のリストが表示される。このようにして、会員が取扱可能な銘柄について情報を得ることが可能となる。なお、銘柄取扱会員マスタのメンテナンスは、銘柄マスタにて行う。
【0128】
図64及び図65は、四本値マスタの照会画面及びメンテナンス画面を示すものである。四本値マスタの照会を行うと、図64に示す画面において、時価日付、銘柄コード、前日終値、前日比、開始値、開始値に対する値幅金額(下限、上限)、現在値、現在値設定日時、当日出来高、始値、始値時間、高値、高値時間、安値、安値時間、終値、終値時間、調整後終値(1)、配当金額、分割比率、調整後終値(2)、売気配値、売気配値採用日付、売気配株数、買気配値、買気配値採用日付、買気配株数、更新日、が表示される。なお、図64に示す画面表示では、高値時間までが表示されているが、下方のスクロールバーを移動させることにより、上記した全ての情報を参照することが可能である。
【0129】
一覧表示画面で、「追加」ボタンまたは「修正」ボタンをクリックすると、図65に示す画面が表示され、追加情報の入力や、既存情報の修正を行うことができる。この画面で、「配当落ち/権利落ち計算」ボタンをクリックすると、図65の下段に示す画面が表示され、配当落計算、分割及び増資計算、有償増資計算の計算式が示され、必要な数字を入力すると、各計算が自動で行われるように構成されている。各計算式は次の通りである。
【0130】
配当落計算
権利付基準価格−配当金額=調整後終値(2)
分割及び増資(無償)
新株落が配当落と同時の場合
(権利付基準価格−配当金額)÷(1+新株割当率)=調整後終値(2)
新株落が配当落と異なる場合
権利付基準価格÷(1+新株割当率)=調整後終値(2)
有償増資
(権利付基準価格−配当金額)+(新株払込金額×新株割当率))÷(1+新株割当率)=調整後終値(2)
【0131】
図66は、実行履歴検索リストを示すものである。この画面では、指定された期間に行われた処理が表示される。そして、一覧から所定の処理を選択すると、その内容の詳細を確認することが可能となる。ここでは、実行履歴キー、操作日時、会員コード、会員端末IPアドレス、操作画面、操作内容、操作結果に関する情報が表示される。
【0132】
このように、本例のグリーンシート取扱システム10では、各マスタについて定期的にメンテナンスが行われ、常に最新の情報での取引がなされるように構成されている。なお、上記メンテナンスの他に、確認メールに署名される名称の変更、注文受付時刻の変更、IPアドレス管理、システム停止メッセージ作成、カレンダーマスタ管理、実行履歴照会等を行い、他の情報についてもメンテナンスが行われる。
【0133】
受付時刻の変更では、グリーンシート取扱システムにおける注文開始時間と終了時間の時刻設定を行うことができる。また、昼休み設定をして、昼休みには注文を受け付けないようにしたり、取消のみ受け付けるようにすることも可能である。さらに、センタ側で指定した時間の間は注文を受け付けないようにすることも可能である。
【0134】
本例のグリーンシート取扱システム10では、メンテナンス機能にて設定した端末IPアドレスか、或いは、会員コード(ログインID)に対応した端末IPアドレス、のいずれかからアクセスすることが可能である。メンテナンス機能にて端末IPアドレスを設定する場合は、端末の基本システムにアクセスしてIPアドレスを確認し、このIPアドレスを登録する。
【0135】
なお、何らかの理由で、会員側からのアクセスを制御したい場合には、会員端末20へシステム停止メッセージが提示される。このメッセージが提示されるときには、会員側からログインを含め、システムを使用することができなくなる。このとき、会員端末20に、システムが停止となっている理由等をメッセージとして表示することも可能である。
【0136】
カレンダーマスタについては、休日設定等が変わった場合等において、その都度メンテナンスを行う必要がある。休日設定では、現状の「海の日」のように、N月の第N週のN曜日を休日とする、といった指定が可能である。また、N月N日を休日とする、という指定も可能である。
【0137】
実行履歴照会では、本システムが管理している処理ログを確認することが可能である。用途として、「M月N日の翌日四本値は正常に作成されたか」等の確認を行うことが可能である。このとき、図66に示す実行履歴一覧が使用される。そして、所定の実行履歴を指定後、照会ボタンをクリックすることにより内容の照会を行うことが可能となる。
【0138】
【発明の効果】
以上のように、本発明のグリーンシート取扱システムは、グリーンシート市場での取引について、有価証券の価格や気配情報の提供、有価証券取引、有価証券取引の管理及び関連機関への報告等の一連の処理を行うことができ、グリーンシート市場での取引効率性を向上させることが可能となる。本発明のグリーンシート取扱システムにより、グリーンシート市場での取引が活性化され、これにより未公開企業への資金調達が円滑になり、起業活動の活性化や企業再編に貢献することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグリーンシート取扱システムの概要を示す説明図である。
【図2】本発明のグリーンシート取扱システムの概要を示す説明図である。
【図3】本発明のグリーンシート取扱システムにおける注文・約定のデータの流れを示す説明図である。
【図4】本発明のグリーンシート取扱システムにおける情報の流れを示すブロック図である。
【図5】本発明のグリーンシート取扱システムと、該システムを取り巻く他の端末のハード構成を示す説明図である。
【図6】会員のログイン認証を行う際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】ログイン後の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】株式取引注文に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】株式取引注文に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】株式取引注文に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】注文受付及び約定処理について、より具体的な処理手順を示したフローチャートである。
【図12】注文受付及び約定処理について、より具体的な処理手順を示したフローチャートである。
【図13】注文受付及び約定処理について、より具体的な処理手順を示したフローチャートである。
【図14】株式取引訂正に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】株式取引取消に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】注文・約定状況照会に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】気配情報照会に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】株価問い合わせに係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】気配・約定値一覧の表示に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】会員コード(会員ID)及びパスワードを入力するための入力画面を示す説明図である。
【図21】メインメニューの表示画面を示す説明図である。
【図22】株式注文を行うための入力画面を示す説明図である。
【図23】株式注文画面において、価格を調整して再入力する旨が通知された状態を示す説明図である。
【図24】株式注文における受付確認画面を示す説明図である。
【図25】注文訂正時の注文一覧画面を示す説明図である。
【図26】株式取引訂正入力画面を示す説明図である。
【図27】株式取引訂正確認画面を示す説明図である。
【図28】注文取消時の注文一覧画面を示す説明図である。
【図29】注文・約定状況リスト画面を示す説明図である。
【図30】気配情報照会画面を示す説明図である。
【図31】気配情報の表示画面を示す説明図である。
【図32】株価問い合わせの初期画面を示す説明図である。
【図33】株価情報の表示画面を示す説明図である。
【図34】気配・約定値一覧問い合わせの初期画面を示す説明図である。
【図35】気配・約定値一覧の表示画面を示す説明図である。
【図36】気配・約定値一覧のダウンロード指示画面を示す説明図である。
【図37】会員側での受信メール確認画面を示す説明図である。
【図38】新規注文受付確認メールの一例を示す説明図である。
【図39】訂正注文受付確認メールの一例を示す説明図である。
【図40】取消注文受付確認メールの一例を示す説明図である。
【図41】約定案内メールの一例を示す説明図である。
【図42】会員情報照会画面を示す説明図である。
【図43】現在の注文の表示画面を示す説明図である。
【図44】取引記録明細書を示す説明図である。
【図45】取引報告書を示す説明図である。
【図46】受渡計算書を示す説明図である。
【図47】証券受渡台帳を示す説明図である。
【図48】受渡代金照合表を示す説明図である。
【図49】売却株券引渡票を示す説明図である。
【図50】買付株券引渡票を示す説明図である。
【図51】有価証券記番号票を示す説明図である。
【図52】気配公表銘柄の売買状況報告書を示す説明図である。
【図53】私設取引システム運営業務の状況報告書を示す説明図である。
【図54】会員マスタ一覧を示す説明図である。
【図55】銘柄マスタ一覧を示す説明図である。
【図56】四本値マスタ一覧を示す説明図である。
【図57】注文ファイル一覧を示す説明図である。
【図58】会員マスタの照会画面を示す説明図である。
【図59】会員マスタの情報追加画面を示す説明図である。
【図60】会員マスタの情報訂正画面を示す説明図である。
【図61】銘柄マスタの照会画面を示す説明図である。
【図62】銘柄マスタの情報追加及び訂正画面を示す説明図である。
【図63】銘柄取扱会員マスタの照会画面を示す説明図である。
【図64】四本値マスタの照会画面を示す説明図である。
【図65】四本値マスタの情報追加及び訂正画面を示す説明図である。
【図66】実行履歴検索リストを示す説明図である。
【符号の説明】
10 グリーンシート取扱システム
11 メインサーバ
12 コールドスタンバイサーバ
13 会員代行端末
20 会員端末
30 メールサーバ
40 ネットワーク
Claims (13)
- グリーンシート有価証券について会員側端末から注文を受け付け、有価証券売買に関する処理を行うグリーンシート取扱システムであって、
センタ側に設けられたサーバを備え、
該サーバは、送受信部と記憶部と演算部とを少なくとも備え、
前記送受信部では、前記会員側端末から送付された注文情報が受付され、
前記記憶部には、銘柄に関する情報と、有価証券の値段に関する情報と、前記注文情報と、該注文情報のうち約定が成立した約定情報と、が格納され、
前記演算部では、前記有価証券の値段に関する情報と、前記注文情報に基づく気配情報と、を前記会員側端末に提示する処理が行われるとともに、
前記会員側端末から注文情報が送付されたときに、売り注文情報と買い注文情報の指値を対比させる処理が行われ、
該対比の結果、前記指値が同額の場合に約定を成立させる処理と、
前記指値が異なる場合に、後から注文を送付した前記会員側端末に対して、先の注文の指値を通知する処理と、がなされることを特徴とするグリーンシート取扱システム。 - 前記記憶部の情報がバックアップされるバックアップサーバを備えたことを特徴とする請求項1記載のグリーンシート取扱システム。
- 前記会員側端末の代行端末を備えたことを特徴とする請求項1記載のグリーンシート取扱システム。
- 前記演算手段は、取引がなされた銘柄、約定日、受渡日、約定数、約定価格、約定金額、売方会員名、買方会員名、から選択された情報が少なくとも記載された帳票を作成する処理と、該帳票を前記会員側端末または他の端末に送付する処理と、を行うことを特徴とする請求項1記載のグリーンシート取扱システム。
- 送受信部と記憶部と演算部とを少なくとも備えたセンタ側サーバにおいて、前記送受信部を介して接続された会員側端末との間でグリーンシート売買に関する処理を行うグリーンシート取扱方法であって、
前記会員側端末に前記記憶部から読み出した有価証券の値段に関する情報または気配情報を送付する工程と、
前記会員側端末から注文を受け付ける工程と、
前記会員側端末から送付された注文情報の突き合わせを行う工程と、
前記注文を受け付けた結果、または前記突き合わせの結果に基づいて帳票を作成する工程と、
前記帳票を前記会員側端末または他の端末に送付する工程と、を備えたことを特徴とするグリーンシート取扱方法。 - 前記会員側端末から注文を受け付ける工程は、グリーンシート市場に登録された銘柄であるか否かを判定する工程、発行数以内の注文であるか否かを判定する工程、呼値刻みに一致する指値であるか否かを判定する工程、値幅制限内にある指値であるか否かを判定する工程、を備えたことを特徴とする請求項5記載のグリーンシート取扱方法。
- 前記会員側端末から送付された注文情報の突き合わせを行う工程では、
前記会員側端末から送付された注文情報を前記送受信部で受け付ける工程と、前記会員側端末から送付された売り注文情報と買い注文情報の指値を対比させる工程と、
前記対比の結果、前記指値が同額の場合に約定を成立させる工程と、
前記指値が異なる場合に、後から注文を送付した前記会員側端末に対して、先の注文の指値を通知する工程と、を備えたことを特徴とする請求項5記載のグリーンシート取扱方法。 - センタ側に設けられ、前記センタと会員側端末との間において、グリーンシート売買に係る処理を行うグリーンシート取扱業務支援装置であって、
前記会員側端末から送付された情報照会要請情報と注文情報が入力される入力部と、
前記情報照会要請情報と、注文情報に基づいて演算を行う演算部と、
グリーンシートの銘柄情報と、四本値情報と、呼び値情報と、値幅制限情報と、銘柄区分情報と、銘柄取扱会員情報と、前記注文情報と、該注文情報のうち約定が成立した約定情報と、を格納する記憶部と、
前記演算部での処理結果を出力する出力部と、を備え、
前記演算部は、前記情報照会要請情報に基づいて前記会員端末に有価証券の値段に関する情報または気配情報を送付する処理と、
前記注文情報に基づいて売り注文情報と買い注文情報の指値を対比させる処理と、
前記対比の結果において前記指値が同額の場合に約定を成立させる処理と、
前記対比の結果において前記指値が異なる場合に、後から注文を送付した前記会員側端末に対して、先の注文の指値を通知する処理と、
前記注文または約定に関する帳票を作成する処理と、
前記帳票を前記会員側端末または他の端末に送付する処理と、
を行うことを特徴とするグリーンシート取扱業務支援装置。 - 前記記憶部の情報のバックアップを行うバックアップサーバが接続されたことを特徴とする請求項8記載のグリーンシート取扱業務支援装置。
- 前記会員側端末の代行端末が接続されたことを特徴とする請求項8記載のグリーンシート取扱システム。
- 送受信部と記憶部と演算部とを少なくとも備えたセンタ側サーバにおいて、前記送受信部を介して接続された会員側端末との間でグリーンシート売買に関する処理を行うグリーンシート取扱業務支援プログラムであって、
前記演算部は、前記送受信部を介して前記会員側端末から送付されたグリーンシートの注文情報について、銘柄、取引数、呼値刻み、値幅制限、について適正であるか否か判定する処理を行うことを特徴とするグリーンシート取扱業務支援プログラム。 - 前記注文情報が適正であると判定された場合に、
前記注文情報に相対する注文を前記記憶部から検索する処理と、
前記注文情報と同じ指値の相対注文があるか否か判定する処理と、
前記注文情報と同じ指値の相対注文があった場合に約定させる処理と、
前記注文情報と異なる指値の相対注文があった場合に、前記異なる指値を前記会員側端末に通知する処理と、を行うことを特徴とする請求項11記載のグリーンシート取扱業務支援プログラム。 - 前記注文情報と異なる指値の相対注文があった場合に、前記異なる指値を前記会員側端末に通知する処理では、
前記注文情報が買い注文であり、該買い注文よりも安い売り注文があった場合に、前記異なる指値を通知し、
前記注文情報が売り注文であり、該売り注文よりも高い買い注文があった場合に、前記異なる指値を通知することを特徴とする請求項12記載のグリーンシート取扱業務支援プログラム。
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JP2003181763A JP2005018381A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | グリーンシート取扱システム、グリーンシート取扱方法、グリーンシート取扱業務支援装置並びにグリーンシート取扱業務支援プログラム |
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