JP2005017926A - 表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明絶縁性基板5上にゲート端子1bを有するゲート配線1を形成する工程と、ゲート配線1の上をゲート絶縁膜6で覆う工程と、ゲート絶縁膜6の上をソース配線用金属膜で覆う工程と、ソース配線用金属膜をエッチングしてソース配線2を形成すると共にゲート端子1bの対応する部分に開口形成用マスク2cを形成する工程と、ソース配線2及び開口形成用マスク2cを覆うように第1層間絶縁膜9を形成する工程と、第1層間絶縁膜9を覆い、且つ、ゲート端子1bの対応する部分に重ならないように第2層間絶縁膜10を形成する工程と、第2層間絶縁膜10をマスクとして第1層間絶縁膜9及びゲート絶縁膜6をエッチングしてゲート端子1bを露出させる開口部を形成する工程と、を備える。
【選択図】図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置の製造方法に関する。特にアクティブマトリクス基板を有する表示装置の製造方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、表示装置として注目されている液晶表示装置は、薄型で低消費電力であるという特徴を生かして、ノートパソコン等のOA機器、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)の携帯情報機器、さらには液晶モニターを備えたカメラ一体型VTR等に広く用いられている。
【0003】
ところで、一般的な液晶表示装置は、複数の画素電極がマトリクス状に配設されたアクティブマトリクス基板と、共通電極が設けられた対向基板と、両基板間に挟持された液晶層とから構成されており、各画素電極に所定の電荷を書き込むことにより、画素電極と共通電極との間の液晶層からなる液晶容量に所定の電圧を印加し、その電圧に応じて液晶層の液晶分子の配向状態が変わることの利用して、画像表示を行うものである。
【0004】
図4は、一般的な液晶表示装置のアクティブマトリクス基板100を示す。
【0005】
このアクティブマトリクス基板100では、透明絶縁性基板5上に複数のゲート配線1と複数のソース配線2とが互いに直交するように配設され、そのゲート配線1とソース配線2との交差部にはTFT20が、各ゲート配線1の間にはゲート線配1と並行に補助容量線3が、それぞれ設けられている。さらに、各TFT20に対応して一対のゲート配線1及びソース配線2で囲われる領域に画素電極11aが設けられている。そして、TFT20のゲート電極1aはゲート配線1に、TFT20のソース電極2aはソース配線2に、TFT20のドレイン電極4はコンタクトホール12を介して画素電極11aにそれぞれ接続されている。また、ゲート配線1の末端にはゲート端子1bが、ソース配線2の末端にはソース端子2bが、補助容量線3の末端には補助容量端子(不図示)がそれぞれ設けられている。
【0006】
このアクティブマトリクス基板100を製造する方法は、特許文献1及び2に開示されており、以下にその製造方法について説明する。
【0007】
図5(a)〜(h)は図4中のA−A’断面(TFT20断面)について、図6(a)〜(h)は図4中のB−B’断面(ゲート端子1b断面)について、それぞれアクティブマトリクス基板100の製造工程のフローを示す。なお、図面番号の次に続く各アルファベットは、製造工程の段階を示し、例えば、製造工程のある段階の基板のA−A’断面が図5(f)の状態であれば、B−B’断面の状態は図6(f)で示される。
【0008】
具体的な製造方法について、図5及び図6に基づいて説明する。
【0009】
まず、ガラス基板等の透明絶縁性基板5上に金属膜を成膜し、その後、フォトリソグラフィ技術(Photo Engraving Process、以下、「PEP技術」と称する)によりパターン形成して、図5(a)に示すようにゲート電極1aを、図6(a)に示すようにゲート端子1b及びゲート配線1を形成する。
【0010】
次いで、ゲート電極1a、ゲート端子1b及びゲート配線1の上にゲート絶縁膜6、真性アモルファスシリコン膜7a及びリンがドープされたn+μc(微結晶)シリコン膜7bを順に成膜する。
【0011】
次いで、PEP技術によりパターン形成して、図5(c)に示すようにゲート電極1a上に真性アモルファスシリコン層7a’及びn+μcシリコン層7b’を形成し、図6(c)に示すようにゲート端子1bの上の半導体膜7にマスク開口部13をパターニングする。
【0012】
次いで、n+μcシリコン層7b’上に金属膜を成膜し、その後、PEP技術によりパターン形成して、図5(d)に示すようにソース電極2a及びドレイン電極4を形成する。
【0013】
次いで、ソース電極2a、ドレイン電極4及びn+μcシリコン層7b’上に、図5(e)に示すように第1層間絶縁膜9及び第2層間絶縁膜10を順に成膜し、その後、PEP技術によりパターン形成して、図6(e)に示すようにゲート端子部1bの端上部の第2層間絶縁膜10を除去する。
【0014】
次いで、第2層間絶縁膜10をマスクとして、エッチングすることにより、図6(f)に示すようにゲート端子1bの上の第1層間絶縁膜9、n+μcシリコン膜7b、真性アモルファスシリコン膜7aの上層部分及びゲート絶縁膜6を除去する。このとき、後述するように、ゲート絶縁膜6上では真性アモルファスシリコン膜7aがマスクとして働き、マスク開口部13には開口部13’が形成され、その開口部13’以外の部分には真性アモルファスシリコン膜の残膜7a’’が残る。
【0015】
次いで、図5(g)及び図6(g)に示すように透明導電膜11を成膜する。
【0016】
次いで、PEP技術によりパターン形成して、図5(h)に示すように画素電極11aを、図6(h)に示すようにゲート端子1b上の開口部13’にゲート端子パッド11bを形成する。
【0017】
以上のようにして、アクティブマトリクス基板100が製造され、図4中のA−A’断面にはTFT20が、図4中のB−B’断面にはその上にゲート端子パッド11bを有するゲート端子1bが形成される。
【0018】
【特許文献1】
特開2001−272698号公報
【特許文献2】
特開2001−174844号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、アクティブマトリクス基板100を備える液晶パネルを駆動させるためのドライバICチップを異方性導電膜(Anisotropic Conductive Film、以下、「ACF」と称する)15によってゲート端子1bに圧着接続する場合、図7(a)に示すように第2層間絶縁膜10の膜厚が1〜3μm程度と厚いため、その第2層間絶縁膜10の厚さが妨げとなりACF15がゲート端子部1bに十分に接しないことがある。そのため、ACF15とゲート端子部1bとが十分に接しないまま圧着接続され、ゲート端子部1bとACF15との間で接続不良が発生する可能性がある。そこで、図7(b)に示すようにゲート端子部1bの周辺の第2層間絶縁膜10をあらかじめ除去する必要がある。なお、ACF15は、プラスチックビーズにNi、Au等をメッキした導電性粒子を、フィルム状のエポキシ樹脂等からなる接着剤に分散したものであり、このフィルム状のACF15を加熱及び加圧することにより、導電性粒子を介して電気的に接続させると共に、接着剤で接続部分を固定するものである。
【0020】
また、このゲート端子部1bにおいて、後工程のエッチング処理によって発生する導電性異物による配線間のリークを防ぐため、ゲート端子部1bのうち第2層間絶縁膜10で覆われていない部分には、保護膜としてゲート絶縁膜6を残す必要があり、このゲート端子部1bの上に設けられている真性アモルファスシリコン膜7aがこのゲート絶縁膜6を残すためのマスクとして働くことになる。
【0021】
この真性アモルファスシリコン膜7aをゲート絶縁膜6のエッチング時のマスクとして働かせるには、真性アモルファスシリコン膜7aのエッチング速度が、ゲート絶縁膜6のエッチング速度より遅くなくてはならない。
【0022】
しかしながら、真性アモルファスシリコン膜7aとゲート絶縁膜6との間に上述のような一定の関係が必要となるので、真性アモルファスシリコン膜7aで形成される真性アモルファスシリコン層7a’、つまり、TFT20の設計において重要なパラメータの1つであるTFT20のチャネル部に制限ができてしまう。このように、アクティブマトリクス基板100を有する表示装置の製造において、ゲート端子部1bの保護を考慮するために、TFT20を任意に設計することができないという問題がある。
【0023】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、任意にTFTを設計することができる表示装置の製造方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示装置の製造方法は、アクティブマトリクス基板を有する表示装置の製造方法であって、絶縁性基板上に端子を有する配線を形成する配線形成工程と、上記配線形成工程で形成された配線を覆うようにゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、上記ゲート絶縁膜形成工程で形成されたゲート絶縁膜を覆うようにソース配線用金属膜を形成するソース配線用金属膜形成工程と、上記ソース配線用金属膜形成工程で形成されたソース配線用金属膜をエッチングすることによりソース配線を形成すると共に上記配線の端子の対応する部分に開口形成用マスクを形成するソース配線形成エッチング工程と、上記ソース配線形成エッチング工程で形成されたソース配線及び開口形成用マスクを覆うように第1層間絶縁膜を形成する第1層間絶縁膜形成工程と、上記第1層間絶縁膜形成工程で形成された第1層間絶縁膜を覆い、且つ、上記配線の端子の対応する部分に重ならないように第2層間絶縁膜を形成する第2層間絶縁膜形成工程と、上記第2層間絶縁膜をマスクとして上記第1層間絶縁膜及びゲート絶縁膜をエッチングするとき、上記開口形成用マスクがエッチング用のマスクとして働き、上記配線の端子を露出させる開口部を形成する開口部形成工程と、を備えたことを特徴とする。
【0025】
上記の製造方法によれば、第2層間絶縁膜をマスクとして上記第1層間絶縁膜及びゲート絶縁膜をエッチングする際に、配線の端子を保護するゲート絶縁膜に開口部を形成するための開口形成用マスクとして、半導体膜ではなくソース配線用金属膜が用いられる。そのため、配線の端子を保護するゲート絶縁膜のことを考慮せずに、TFTのチャネル部を構成する半導体膜を任意に設計することができる。これにより、表示装置のTFTを任意に設計することができる。
【0026】
本発明の表示装置の製造方法は、上記配線が、ゲート配線及び/又は補助容量配線であってもよい。
【0027】
上記の製造方法によれば、ゲート配線及び/又は補助容量配線の末端のゲート端子及び/又は補助容量端子を保護するためのゲート絶縁膜を形成する際の開口形成用マスクとして、半導体膜ではなくソース金属膜が用いられる。これにより、ゲート端子及び/又は補助容量端子を保護するゲート絶縁膜のことを考慮せずに、TFTのチャネル部を構成する半導体膜を任意に設計することができる。
【0028】
本発明の表示装置の製造方法は、ソース配線用金属膜を、上記開口部形成工程でのエッチング速度が上記ゲート絶縁膜より遅い金属膜としてもよい。
【0029】
上記の製造方法によれば、ソース配線用金属膜のエッチング速度が、開口部形成工程でのゲート絶縁膜のエッチング速度より遅いので、ソース配線用金属膜の下層にあるゲート絶縁膜がエッチングされない。これにより、配線の端子の表面がゲート絶縁膜に被覆される。
【0030】
本発明の表示装置の製造方法は、上記ゲート絶縁膜上に、上記開口部を介して上記配線の端子に電気的に接続された端子パッドを形成してもよい。
【0031】
上記の製造方法によれば、ゲート絶縁膜の開口部を介して配線の端子に接続された端子パッドが形成される。これにより、端子パッドを介して配線の端子に表示用信号を入力することができる。
【0032】
本発明の表示装置の製造方法は、上記第2層間絶縁膜形成工程で形成された第2層間絶縁膜を覆うように画素電極用金属膜を形成する画素電極用金属膜形成工程と、上記画素電極用金属膜形成工程で形成された画素電極用金属膜をエッチングすることにより画素電極を形成する画素電極形成エッチング工程と、を備え、上記画素電極形成エッチング工程で、上記画素電極用金属膜により上記端子パッドを形成してもよい。
【0033】
上記の製造方法によれば、画素電極用金属膜によって、画素電極を形成すると共に端子パッドも形成することになるので、工程を増やすことなく、配線の端子上の開口部に端子パッドを形成することができる。
【0034】
本発明の表示装置の製造方法は、上記画素電極形成エッチング工程で、残留した上記開口形成用マスクをエッチングしてもよい。
【0035】
上記の製造方法によれば、画素電極形成エッチング工程で、残留した開口形成用マスクをエッチングすることにより、ソース配線用金属膜からなる導電性の開口形成用マスクが除去され、非導電性のゲート絶縁膜が露出することになる。これにより、導電性異物によるゲート端子間のリークの発生を抑止することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態では、液晶表示装置を例にして、本発明の表示装置を説明する。しかし、本発明の表示装置は、液晶表示装置のみならず種々の表示装置、例えば、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、無機EL表示装置等の各種表示装置に適用することができる。
【0037】
以下に本発明の実施形態に係る液晶表示装置を構成するアクティブマトリクス基板100について、図1を用いて説明を行う。なお、図1は、本発明の液晶表示装置のアクティブマトリクス基板100の平面模式図である。
【0038】
このアクティブマトリクス基板100では、ガラス基板等の透明絶縁性基板5上に、相互に並行に延びるように設けられたゲート配線1と、各ゲート配線1の間には相互に並行に延びるように設けられゲート配線1と同一層に同一材料からなる補助容量配線3と、ゲート配線1及び補助容量配線3を覆うように設けられ窒化シリコン等からなるゲート絶縁膜6と、ゲート絶縁膜6上でゲート配線1に直交する方向に相互に並行に延びるように設けられたソース配線2と、ゲート配線1及びソース配線2の各交差部に設けられたTFT20と、TFT20を覆うように設けられた層間絶縁膜と、層間絶縁膜上で各TFT20に対応して一対のゲート配線1及びソース配線2によって囲われる画素領域に設けられITO(Indium Tin Oxide)膜等の画素電極用金属膜からなる画素電極11aと、が配設している。
【0039】
ゲート配線1は、チタン膜/アルミニウム膜/窒化チタン膜等の積層金属膜で構成され、その末端にはゲート端子1bが設けられている。さらに、ゲート端子1bの上に画素電極用金属膜からなるゲート端子パッド11bが設けられている。なお、ゲート端子1bは、ゲート端子パッド11bが配設している部分を除いて、ゲート絶縁膜6で覆われている。
【0040】
ソース配線2は、モリブデン膜等のソース配線用金属膜で構成され、その末端にはソース端子2bが設けられている。
【0041】
TFT20は、ゲート配線1から側方に突出した突出部からなるゲート電極1aと、その上にゲート絶縁膜6を介して設けられた半導体層7’と、その半導体層7’の上にソース配線2から側方に突出した突出部からなるソース電極2aと、その半導体層7’上でソース電極2aと対峙するように設けられ、画素電極11aとコンタクトホール12を介して接続しているドレイン電極4と、で構成されている。
【0042】
半導体層7’は、真性アモルファスシリコン層7a’とその上に設けられたn+μcシリコン層7b’とで構成されている。
【0043】
層間絶縁膜は、窒化シリコン等からなる第1層間絶縁膜9とアクリル系樹脂等からなる第2層間絶縁膜10とで構成されている。
【0044】
次に、本発明の実施形態に係る液晶表示装置を構成するアクティブマトリクス基板100の製造方法について、図2及び図3を用いて説明する。
【0045】
図2(a)〜(h)は、図1中B−B’断面(ゲート端子1b断面)におけるアクティブマトリクス基板100の製造工程のフローを示す。図3は、図1中のC−C’断面(ゲート端子1b間の断面)の模式図である。なお、本発明の液晶表示装置のアクティブマトリクス基板100において、TFT20の構成及びその製造方法については、従来の技術のものと同様であるため、図5を用いて説明する。図5(a)〜(h)は、図1中のA−A’断面(TFT20断面)におけるアクティブマトリクス基板100の製造工程のフローを示す。また、図2及び図5において図面番号の次に続く各アルファベットは、製造工程の段階を示し、例えば、製造工程のある段階の基板のA−A’断面が図5(f)の状態であれば、B−B’断面の状態は図2(f)で示される。
【0046】
まず、ガラス基板等の透明絶縁性基板5上にスパッタリング法によりチタン膜(厚さ30nm程度)、アルミニウム膜(厚さ100nm程度)及び窒化チタン膜(厚さ50nm程度)を順に成膜し、その後、ドライエッチングによるPEP技術によってパターン形成して、図5(a)に示すようにゲート電極1aを、図2(a)に示すようにゲート端子1b及びゲート配線1を形成する。なお、ドライエッチングのエッチングガスとしては、塩素/アルゴンの混合ガス(混合比率:600sccm/100sccm)を使用する。ここで、sccmは、「standard cc/min」のことであり、大気圧(1.013hPa)で0℃における流量の単位である。
【0047】
次いで、ゲート電極1a、ゲート端子1b及びゲート配線1の上にプラズマCVD法により、図5(b)及び図2(b)に示すように窒化シリコン膜(厚さ400nm程度)からなるゲート絶縁膜6、真性アモルファスシリコン膜7a(厚さ150nm程度)及びリンがドープされたn+μcシリコン膜7b(厚さ40nm程度)を順に成膜する。なお、原料ガスとしては、窒化シリコン膜にはシラン/アンモニア/窒素の混合ガス(混合比率:500sccm/2000sccm/4000sccm)を、真性アモルファスシリコン膜7aにはシラン/水素の混合ガス(混合比率:500sccm/3000sccm)を、n+μcシリコン膜7bには水素化リンが0.5重量パーセント(wt%)含まれるシラン/水素の混合ガス(混合比率:500sccm/3000sccm)を使用する。
【0048】
次いで、ドライエッチングによるPEP技術によってパターン形成して、図5(c)に示すようにゲート電極1a上に真性アモルファスシリコン層7a’及びn+μcシリコン層7b’を形成し、図2(c)に示すようにゲート端子1bの上の半導体膜7を除去する。なお、ドライエッチングのエッチングガスとしては、六フッ化硫黄/塩化水素の混合ガス(混合比率:500sccm/500sccm)を使用する。
【0049】
次いで、n+μcシリコン層7b’上にスパッタリング法によりモリブデン膜からなるソース配線用金属膜(厚さ200nm程度)を成膜し、その後、ウエットエッチングによるPEP技術によってパターン形成して、図5(d)に示すようにソース電極2a及びドレイン電極4を、図2(d)に示すようにマスク開口部を有する開口形成用マスク2cを形成する。なお、ウエットエッチングのエッチング液としては、リン酸/酢酸/硝酸/水の混合液(混合比率:73wt%/5wt%/2wt%/20wt%)を使用する。
【0050】
次いで、ソース電極2a、ドレイン電極4及び開口形成用マスク2c上に、図5(e)に示すようにプラズマCVD法により窒化シリコンからなる第1層間絶縁膜9(厚さ200nm程度)を成膜し、続いて、スピンコート法によりアクリル系樹脂からなる第2層間絶縁膜10(厚さ1〜3μm程度)を塗布する。その後、フォトマスクを介して第2層間絶縁膜10を感光させ、現像することによって、図2(e)に示すようにゲート端子1bの上の第2層間絶縁膜10を除去する。さらにその後、加熱処理を行って第2層間絶縁膜10を硬化させる。
【0051】
次いで、第2層間絶縁膜10及び開口形成用マスク2cをマスクとしてドライエッチングによるPEP技術によって、図2(f)に示すようにゲート端子1bの上の第1層間絶縁膜9及びゲート絶縁膜6を除去して開口部13’を形成する。なお、ドライエッチングは、エッチングガスとして四フッ化炭素/酸素の混合ガス(混合比率:300sccm/150sccm)を用いて、ガス圧が1.33〜7.98Pa程度のRIE(Reactive Ion Etching)方式によって行う。
【0052】
次いで、図5(g)及び図2(g)に示すようにスパッタリング法によりITOからなる画素電極用金属膜(透明導電膜)11(厚さ100nm程度)を成膜する。
【0053】
次いで、ウエットエッチングによるPEP技術によってパターン形成して、図5(h)に示すように画素電極11aを、図2(h)に示すようにゲート端子1b上の開口部13’にゲート端子パッド11bを形成する。なお、ウエットエッチングはエッチング液として塩化第二鉄水溶液を用い、透明導電膜11と同時に開口形成用マスク2cも部分的に除去される。
【0054】
さらに、開口形成用マスク2cを構成するソース金属膜に、第1層間絶縁膜9及びゲート絶縁膜6に対してエッチング速度の遅い材質を選択すれば、ソース配線用金属膜で構成される開口形成用マスク2cがゲート絶縁膜6のマスクとして働き、そのゲート絶縁膜6は除去されない。
【0055】
しかし、開口形成用マスク2cは、ゲート端子パッド11bを介してゲート端子1bと電気的に接続され、図3(a)に示すように隣り合うゲート端子1b(開口形成用マスク2c)間の距離Dが狭いため、導電性のダスト等によりゲート端子1b間でリークが発生する可能性がある。
【0056】
そのため、ソース配線用金属膜の材質は、上述の第1層間絶縁膜9及びゲート絶縁膜6に対してエッチング速度の遅い材質であるのに加えて、透明導電膜11をエッチングするためのエッチング液で除去されるような材質であるのが好ましい。これによれば、透明導電膜11をエッチングする際に、露出している開口形成用マスク2cが除去され、図3(b)に示すようにゲート端子1b(開口形成用マスク2c)間の距離Dが広くなり、導電性のダスト等によりゲート端子1b間でリークが発生する可能性が低くなる。本実施形態では、上述の両者の材質要件を満足するソース配線用金属膜の一例としてモリブデン膜を用いている。
【0057】
以上のようにして、本発明の実施形態に係る液晶表示装置を構成するアクティブマトリクス基板100が製造される。また、製造されたアクティブマトリクス基板100は、対向基板と共に液晶表示素子を構成して液晶表示装置に組み込まれる。
【0058】
以上説明したアクティブマトリクス基板100を有する液晶表示装置の製造方法によれば、第2層間絶縁膜10をマスクとして第1層間絶縁膜9及びゲート絶縁膜6をエッチングする際に、ゲート端子1bを保護するゲート絶縁膜6に開口部を形成するための開口形成用マスクとして、半導体膜7ではなくソース配線用金属膜が用いられるため、ゲート端子1bを保護するゲート絶縁膜6のことを考慮せずに、TFT20のチャネル部を構成する半導体膜7を任意に設計することができる。さらに、ソース配線用金属膜が、画素電極11aを形成する際の透明導電膜11のエッチングにおいて同時にエッチングされるような金属膜であるため、工程を増やさずにゲート端子1b上にそれを保護するゲート絶縁膜6を設けることができる。
【0059】
なお、本実施形態では、ゲート配線1及びゲート端子1bの構成及び製造方法について説明しているが、補助容量配線3及び補助容量端子についても適用できる。さらに、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、他の構成のものであってもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第2層間絶縁膜をマスクとして第1層間絶縁膜及びゲート絶縁膜をエッチングする際に、ゲート端子を保護するゲート絶縁膜に開口部を形成するための開口形成用マスクとして、半導体膜ではなくソース配線用金属膜が用いられるため、ゲート端子を保護するゲート絶縁膜のことを考慮せずに、TFTを任意に設計することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る液晶表示装置のアクティブマトリクス基板100の平面模式図である。
【図2】図1中のB−B’断面におけるアクティブマトリクス基板100の製造工程を示す模式図である。
【図3】図1中のC−C’断面におけるアクティブマトリクス基板100の構造を示す模式図である。
【図4】従来のアクティブマトリクス基板100の平面模式図である。
【図5】図4中のA−A’断面におけるアクティブマトリクス基板100の従来の製造工程を示す模式図である。
【図6】図4中のB−B’断面におけるアクティブマトリクス基板100の従来の製造工程を示す模式図である。
【図7】従来のゲート端子1bにACF30を圧着接続する方法を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 ゲート配線
1a ゲート電極
1b ゲート端子
2 ソース配線
2a ソース電極
2b ソース端子
2c 開口形成用マスク
3 補助容量配線
4 ドレイン電極
5 透明絶縁性基板
6 ゲート絶縁膜
7 半導体膜
7’ 半導体層
7a 真性アモルファスシリコン膜
7a’ 真性アモルファスシリコン層
7a’’ 真性アモルファスシリコン層の残膜
7b n+μcシリコン膜
7b’ n+μcシリコン層
9 第1層間絶縁膜
10 第2層間絶縁膜
10a 第2層間絶縁膜の端
11 画素電極用金属膜(透明導電膜)
11a 画素電極
11b ゲート端子パッド
12 コンタクトホール
13 マスク開口部
13’ 開口部
20 TFT
30 ACF
100 アクティブマトリクス基板
Claims (6)
- アクティブマトリクス基板を有する表示装置の製造方法であって、
絶縁性基板上に端子を有する配線を形成する配線形成工程と、
上記配線形成工程で形成された配線を覆うようにゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、
上記ゲート絶縁膜形成工程で形成されたゲート絶縁膜を覆うようにソース配線用金属膜を形成するソース配線用金属膜形成工程と、
上記ソース配線用金属膜形成工程で形成されたソース配線用金属膜をエッチングすることによりソース配線を形成すると共に上記配線の端子の対応する部分に開口形成用マスクを形成するソース配線形成エッチング工程と、
上記ソース配線形成エッチング工程で形成されたソース配線及び開口形成用マスクを覆うように第1層間絶縁膜を形成する第1層間絶縁膜形成工程と、
上記第1層間絶縁膜形成工程で形成された第1層間絶縁膜を覆い、且つ、上記配線の端子の対応する部分に重ならないように第2層間絶縁膜を形成する第2層間絶縁膜形成工程と、
上記第2層間絶縁膜をマスクとして上記第1層間絶縁膜及びゲート絶縁膜をエッチングするとき、上記開口形成用マスクがエッチング用のマスクとして働き、上記配線の端子を露出させる開口部を形成する開口部形成工程と、
を備えたことを特徴とする表示装置の製造方法。 - 請求項1に記載された表示装置の製造方法において、
上記配線が、ゲート配線及び/又は補助容量配線であることを特徴とする表示装置の製造方法。 - 請求項1に記載された表示装置の製造方法において、
ソース配線用金属膜を、上記開口部形成工程でのエッチング速度が上記ゲート絶縁膜より遅い金属膜とすることを特徴とする表示装置の製造方法。 - 請求項1に記載された表示装置の製造方法において、
上記ゲート絶縁膜上に、上記開口部を介して上記配線の端子に電気的に接続された端子パッドを形成することを特徴とする表示装置の製造方法。 - 請求項4に記載された表示装置の製造方法において、
上記第2層間絶縁膜形成工程で形成された第2層間絶縁膜を覆うように画素電極用金属膜を形成する画素電極用金属膜形成工程と、
上記画素電極用金属膜形成工程で形成された画素電極用金属膜をエッチングすることにより画素電極を形成する画素電極形成エッチング工程と、
を備え、
上記画素電極形成エッチング工程で、上記画素電極用金属膜により上記端子パッドを形成することを特徴とする表示装置の製造方法。 - 請求項5に記載された表示装置の製造方法において、
上記画素電極形成エッチング工程で、残留した上記開口形成用マスクをエッチングすることを特徴とする表示装置の製造方法。
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