JP2005004970A - 複合ケーブルおよびこれを用いた先行配線システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ケーブルの細径・軽量化を図り、かつ将来において新たに光ファイバを布設するにおいても経済的に布設できる拡張性のある複合ケーブルおよびこれを用いた先行配線システムを提供する。
【解決手段】電話用平衡ケーブル13やTV用同軸ケーブル11などを複合した複合ケーブルにおいて、前記複合ケーブル内にチューブ12を予め複合させると共にそのチューブ12内に平衡ケーブル17を挿入させ、光ユニット20に変更する際にチューブ12から平衡ケーブル17を撤去して光ユニット20を挿入するようにしたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】電話用平衡ケーブル13やTV用同軸ケーブル11などを複合した複合ケーブルにおいて、前記複合ケーブル内にチューブ12を予め複合させると共にそのチューブ12内に平衡ケーブル17を挿入させ、光ユニット20に変更する際にチューブ12から平衡ケーブル17を撤去して光ユニット20を挿入するようにしたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複合ケーブルおよびこれを用いた先行配線システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、新築マンションなどでは、図4に示すようなLAN用4対平衡ケーブル41、電話用2対平衡ケーブル42、TV用同軸ケーブル43を集合し、これに介在44を介して押さえ巻き45し、さらにシース46にて一括被覆した複合ケーブル40が使用され始めている。
【0003】
本複合ケーブル40を用いることで、マンション内の各部屋へ配線すべく各種ケーブルを1本にまとめて布設できるため、工事の省略化が可能となる。
【0004】
一方、光ファイバ空気圧送工法の代表例を図5、図6、図7に示す。
【0005】
図5に空気圧送チューブケーブルの代表例として内径6mm/外径8mmの空気圧送用チューブ51を6本集合した6チューブケーブル50を示す。
【0006】
図5において、テンションメンバ52を中心に空気圧送用チューブ51を配置し、その外周に押さえ巻き53してシース54にて被覆したチューブケーブル50を示し、その各チューブ51内に光ユニットなどを空気圧送にて挿通できるようにされる。
【0007】
図6は、チューブ内圧送用光ユニットの代表例として各チューブ51の中に圧送する6心の光ユニット20を示している。
【0008】
この光ユニット20は、例えば6本の光ファイバ素線21と引裂き紐22を集合し、一次被覆23と二次被覆24を施して形成される。
【0009】
図7は、チューブ51内に光ユニット20を空気圧送する装置の概要を示したものである。
【0010】
図7において、光ユニット20は、ボビン31から圧送ヘッド30に順次供給され、圧送ヘッド30にコンプレッサ32からドライヤ33を通して圧縮空気が圧送ヘッド30に供給されて、チューブ51内に光ユニット20が圧送(挿通)されるようになっている。
【0011】
本装置による工法は一般的に光ファイバ空気圧送工法と呼ばれており広く普及している。
【0012】
また、本工法の特徴は、図5で説明したように予めチューブ51を集合したケーブル50を回線が必要になると思われるルートに配線し、後に光回線が必要な時点で、チューブ同士を専用のチューブコネクタを用いてつなぎ、回線ルートをつくり、そのチューブ内に必要な心数の光ユニットを圧送することが可能なことである。チューブケーブル分岐点において光ファイバの接続が不要であり、チューブ内の光ユニットの撤去・再挿入も空気により簡単に可能であることから、施工性・拡張性・経済性等に富んだ工法といえる。また、本工法において、一般的に標準とされているチューブ外径/内径は、約8mm/約6mmであるが、最近では、外径/内径が約6mm/4.5mmのものなども広く使われている。本工法において一般的に標準とされている光ユニットは図6に示す6心光ユニットであるが、この他にも、2心・4心・8心・12心・18心・24心の光ユニットなどがあり、主に幹線用に多心形、支線用に少心形が使用されている。
【0013】
【特許文献1】
特開2000−123648号公報
【特許文献2】
特開平7−35961号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4に示すような複合ケーブル40(LAN用4対平衡ケーブル41、電話用2対平衡ケーブル42,TV用同軸ケーブル43の複合ケーブル40)をマンションなどに布設し運用する場合、例えば、将来、伝送速度の高速化のためLAN用4対平衡ケーブル41を光ファイバに変更する需要が発生することが予想される。この場合、光ファイバを新たに布設しなければいけなくなる。
【0015】
また、これを避けるためには、予め上記複合ケーブル40に光ファイバを複合したケーブルを布設すれば良いが、この場合、ケーブルが太く重くなり施工性・経済性に劣る、そして使用する光ファイバの種類(石英系、プラスチック系やSM形、MM形など)を予め決定する必要がでてくる。
【0016】
さらに、予め上記複合ケーブルとチューブを複合したケーブルを布設し、必要な時に後からチューブ内に光ユニットを挿入する方法も考えられるが、この場合も予め布設するケーブルが太く重くなり施工性・経済性に劣る。
【0017】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、ケーブルの細径・軽量化を図り、かつ将来において新たに光ファイバを布設するにおいても経済的に布設できる拡張性のある複合ケーブルおよびこれを用いた先行配線システムを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、電話用平衡ケーブルやTV用同軸ケーブルなどを複合した複合ケーブルにおいて、前記複合ケーブル内にチューブを予め複合させると共にそのチューブ内に平衡ケーブルを挿入させた複合ケーブルである。
【0019】
請求項2の発明は、上記チューブ、または上記チューブ内の平衡ケーブルのシースに、摩擦係数を低減するための滑材が混入されている請求項1記載の複合ケーブルである。
【0020】
請求項3の発明は、請求項1又は2の複合ケーブルを先行配線した後、チューブ内の平衡ケーブルを撤去し、チューブ内に光ユニットを挿入するようにした先行配線システムである。
【0021】
請求項4の発明は、チューブ内の平衡ケーブルの撤去と光ユニットの挿入は、撤去する平衡ケーブルと挿入する光ユニットを直列に接続し、その平衡ケーブルの先端牽引または空気圧送或いはこれらの併用で行う請求項3記載の先行配線システムである。
【0022】
このように本発明は、電話用2対平衡ケーブルとTV用同軸ケーブルおよびチューブを複合したケーブルを製作し、将来光ファイバに変更の可能性のある4対平衡ケーブルはチューブ内に挿入した。そして、現地にて本複合ケーブルを布設し、その後、現状の平衡ケーブルを光ユニットに変更する必要が生じた時、本ケーブルのチューブ内に挿入されている平衡ケーブルを撤去し、空になったチューブ内に光ユニットを挿入することにより、複合ケーブルの布設後、光ファイバが必要になったときに新たに大掛かりな光ファイバ布設を行う必要がなく簡単に光ユニットに変更することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0024】
図1に示す複合ケーブル10は、JIS C3502に示すTV用同軸ケーブル(S−5C−FB:ケーブル外径約8mm)11の1本と、滑材を混入して成型したポリエチレン製のチューブ(外径約8mm/内径約6mm)12の1本および電話用2対平衡ケーブル13の1本を介在14と共に押さえ巻き15にて丸く仕上る様に集合し、ポリエチレンシース16を施したもので、複合ケーブル10の外径は約19mmである。
【0025】
この複合ケーブル10のチューブ12内には、JIS X5150記載のカテゴリ5のLAN用4対平衡ケーブル17を挿入する。このLAN用4対平衡ケーブル17は、通常その外周にシースが施されており、そのシースを施したケーブル17をそのまま挿入してもよいが、本形態では、シースを施さないで、押さえ巻き18のみ施した、外径約4.5mmのLAN用4対平衡ケーブル17を挿入する例を示している。この場合、LAN4対平衡ケーブル17のシースや押さえ巻き18あるいはチューブ12の材料には滑材が混入されており、この滑材により挿入の際の摩擦係数が低減できるようになっている。
【0026】
実際の納入を模擬し、この複合ケーブル10を100m布設して先行配線システムとした。
【0027】
布設後、各種電気特性などの試験を行ったが、良好であることを確認した。
【0028】
この複合ケーブル10を用いた先行配線システムにおいて、現状のLAN用4対平衡ケーブル17を光ファイバに変更する必要が生じた時、図2に示すように複合ケーブル10のチューブ12内に挿入されているLAN用4対平衡ケーブル17を撤去し、空になったチューブ12内に、図3に示すように光ユニット20を挿入する。
【0029】
チューブ12内からのLAN用4対平衡ケーブル17の撤去は、チューブ12の一端から相対圧力5kgf/cm2 を加え、チューブ12の他端のLAN用4対平衡ケーブル17を引き抜いて撤去する。
【0030】
そして、空になったチューブ12内に図6に示すGI6心光ユニット(外径約2mm)20を光ファイバ空気圧送工法によりチューブ12内に相対圧力5kgf/cm2 を加えて挿入する(図3)。
【0031】
挿入後のGI6心光ユニット20の伝送特性は良好であった。
【0032】
平衡ケーブル17の撤去と光ユニット20の挿入方法としては、複合ケーブル10のチューブ12内に挿入されている平衡ケーブル17とGI6心光ユニット20を直列接続し、チューブ12内に相対圧力5kgf/cm2 を加え、チューブ12内から平衡ケーブル17を撤去すると同時にGI6心光ユニット(外径約2mm)20をチューブ12内に挿入してもよい。
【0033】
挿入後のGI6心光ユニット20の伝送特性は良好であった。
【0034】
さらに、別の撤去・挿入方法として、複合ケーブル10のチューブ12内に挿入されている平衡ケーブル17とGI6心光ユニット19を直列接続し、空気圧送工法を用いずに、平衡ケーブル17の他端を牽引してチューブ12内から平衡ケーブル17を撤去すると同時にGI6心光ユニット(外径約2mm)をチューブ12内に引入れるようにしてもよい。
【0035】
挿入後、GI6心光ユニット20の伝送特性は良好であった。
【0036】
本発明では、上述の実施の形態の他に種々の変形が行える。
【0037】
▲1▼複合するチューブ12は外径約8mm/内径約6mmのポリエチレン製チューブ(滑材入り)を用いたが、チューブ12内の通線線材仕様や距離に応じて、チューブ外径/内径およびチューブ材質、チューブ本数を適宜変更しても良い。
【0038】
▲2▼チューブ12と複合するケーブル10に、同軸ケーブル11、平衡ケーブル17、電源ケーブル(図示せず)などを適宜使用しても良い。また、その本数も適宜増減しても良い。
【0039】
▲3▼チューブ12、同軸ケーブル11、平衡ケーブル17、電源ケーブル(図示せず)などを複合したケーブル上に、シースを一括被覆を施しても施さなくても良い。また、一括シース材はポリエチレンでもポリ塩化ビニルでも良い。
【0040】
▲4▼チューブ12内に予め挿入するケーブルはLAN用4対平衡ケーブル、LAN用4対平衡ユニット以外でも、例えば電話用2対平衡ケーブル、電話用2対平衡ユニットでも良い。
【0041】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、以下に示すごとく優れた効果を発揮するものである。
【0042】
(1)チューブを複合した複合ケーブルを予め布設し、将来、光ファイバが必要になった時、その複合ケーブル内のチューブに挿入された平衡ケーブルを撤去すると共に光ユニットを挿入することで、新たに大掛かりな光ファイバの布設をおこなう必要がなくなった。
【0043】
(2)不要となった平衡ケーブルを収容するチューブ内に光ユニットを挿入するため、複合ケーブルの細径軽量化が図れる。
【0044】
(3)予め光ファイバとの複合ケーブルとする必要がなく、複合ケーブルの細径軽量化が図れる。
【0045】
(4)予め光ファイバとの複合ケーブルとする必要がなく、光ファイバの種類(石英系・プラスチック系やSM形・MM形など)や心数を予め決定する必要がなく、撤去・挿入の時点でこれらを決定すればよい。
【0046】
(5)後から入れる光ユニットは再度撤去・挿入が可能なため、必要な光ファイバ仕様・心数に何度でも変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す複合ケーブルの横断面図である。
【図2】本発明において、複合ケーブルのチューブ内から平衡ケーブルを撤去した状態を示す横断面図である。
【図3】本発明において、複合ケーブルのチューブ内に光ユニットを挿入した状態を示す横断面図である。
【図4】平衡ケーブル、同軸ケーブルを複合した従来の複合ケーブルの一例を示す横断面図である。
【図5】従来の6チューブケーブルの一例を示す横断面図である
【図6】6心光ユニットの一例を示す横断面図である。
【図7】チューブ内に光ユニットを空気圧送する装置の一例を示す概要図である。
【符号の説明】
10 複合ケーブル
11 TV用同軸ケーブル
12 チューブ
13 電話用2対平衡ケーブル
17 LAN用4対平衡ケーブル
20 光ユニット
【発明の属する技術分野】
本発明は、複合ケーブルおよびこれを用いた先行配線システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、新築マンションなどでは、図4に示すようなLAN用4対平衡ケーブル41、電話用2対平衡ケーブル42、TV用同軸ケーブル43を集合し、これに介在44を介して押さえ巻き45し、さらにシース46にて一括被覆した複合ケーブル40が使用され始めている。
【0003】
本複合ケーブル40を用いることで、マンション内の各部屋へ配線すべく各種ケーブルを1本にまとめて布設できるため、工事の省略化が可能となる。
【0004】
一方、光ファイバ空気圧送工法の代表例を図5、図6、図7に示す。
【0005】
図5に空気圧送チューブケーブルの代表例として内径6mm/外径8mmの空気圧送用チューブ51を6本集合した6チューブケーブル50を示す。
【0006】
図5において、テンションメンバ52を中心に空気圧送用チューブ51を配置し、その外周に押さえ巻き53してシース54にて被覆したチューブケーブル50を示し、その各チューブ51内に光ユニットなどを空気圧送にて挿通できるようにされる。
【0007】
図6は、チューブ内圧送用光ユニットの代表例として各チューブ51の中に圧送する6心の光ユニット20を示している。
【0008】
この光ユニット20は、例えば6本の光ファイバ素線21と引裂き紐22を集合し、一次被覆23と二次被覆24を施して形成される。
【0009】
図7は、チューブ51内に光ユニット20を空気圧送する装置の概要を示したものである。
【0010】
図7において、光ユニット20は、ボビン31から圧送ヘッド30に順次供給され、圧送ヘッド30にコンプレッサ32からドライヤ33を通して圧縮空気が圧送ヘッド30に供給されて、チューブ51内に光ユニット20が圧送(挿通)されるようになっている。
【0011】
本装置による工法は一般的に光ファイバ空気圧送工法と呼ばれており広く普及している。
【0012】
また、本工法の特徴は、図5で説明したように予めチューブ51を集合したケーブル50を回線が必要になると思われるルートに配線し、後に光回線が必要な時点で、チューブ同士を専用のチューブコネクタを用いてつなぎ、回線ルートをつくり、そのチューブ内に必要な心数の光ユニットを圧送することが可能なことである。チューブケーブル分岐点において光ファイバの接続が不要であり、チューブ内の光ユニットの撤去・再挿入も空気により簡単に可能であることから、施工性・拡張性・経済性等に富んだ工法といえる。また、本工法において、一般的に標準とされているチューブ外径/内径は、約8mm/約6mmであるが、最近では、外径/内径が約6mm/4.5mmのものなども広く使われている。本工法において一般的に標準とされている光ユニットは図6に示す6心光ユニットであるが、この他にも、2心・4心・8心・12心・18心・24心の光ユニットなどがあり、主に幹線用に多心形、支線用に少心形が使用されている。
【0013】
【特許文献1】
特開2000−123648号公報
【特許文献2】
特開平7−35961号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4に示すような複合ケーブル40(LAN用4対平衡ケーブル41、電話用2対平衡ケーブル42,TV用同軸ケーブル43の複合ケーブル40)をマンションなどに布設し運用する場合、例えば、将来、伝送速度の高速化のためLAN用4対平衡ケーブル41を光ファイバに変更する需要が発生することが予想される。この場合、光ファイバを新たに布設しなければいけなくなる。
【0015】
また、これを避けるためには、予め上記複合ケーブル40に光ファイバを複合したケーブルを布設すれば良いが、この場合、ケーブルが太く重くなり施工性・経済性に劣る、そして使用する光ファイバの種類(石英系、プラスチック系やSM形、MM形など)を予め決定する必要がでてくる。
【0016】
さらに、予め上記複合ケーブルとチューブを複合したケーブルを布設し、必要な時に後からチューブ内に光ユニットを挿入する方法も考えられるが、この場合も予め布設するケーブルが太く重くなり施工性・経済性に劣る。
【0017】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、ケーブルの細径・軽量化を図り、かつ将来において新たに光ファイバを布設するにおいても経済的に布設できる拡張性のある複合ケーブルおよびこれを用いた先行配線システムを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、電話用平衡ケーブルやTV用同軸ケーブルなどを複合した複合ケーブルにおいて、前記複合ケーブル内にチューブを予め複合させると共にそのチューブ内に平衡ケーブルを挿入させた複合ケーブルである。
【0019】
請求項2の発明は、上記チューブ、または上記チューブ内の平衡ケーブルのシースに、摩擦係数を低減するための滑材が混入されている請求項1記載の複合ケーブルである。
【0020】
請求項3の発明は、請求項1又は2の複合ケーブルを先行配線した後、チューブ内の平衡ケーブルを撤去し、チューブ内に光ユニットを挿入するようにした先行配線システムである。
【0021】
請求項4の発明は、チューブ内の平衡ケーブルの撤去と光ユニットの挿入は、撤去する平衡ケーブルと挿入する光ユニットを直列に接続し、その平衡ケーブルの先端牽引または空気圧送或いはこれらの併用で行う請求項3記載の先行配線システムである。
【0022】
このように本発明は、電話用2対平衡ケーブルとTV用同軸ケーブルおよびチューブを複合したケーブルを製作し、将来光ファイバに変更の可能性のある4対平衡ケーブルはチューブ内に挿入した。そして、現地にて本複合ケーブルを布設し、その後、現状の平衡ケーブルを光ユニットに変更する必要が生じた時、本ケーブルのチューブ内に挿入されている平衡ケーブルを撤去し、空になったチューブ内に光ユニットを挿入することにより、複合ケーブルの布設後、光ファイバが必要になったときに新たに大掛かりな光ファイバ布設を行う必要がなく簡単に光ユニットに変更することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0024】
図1に示す複合ケーブル10は、JIS C3502に示すTV用同軸ケーブル(S−5C−FB:ケーブル外径約8mm)11の1本と、滑材を混入して成型したポリエチレン製のチューブ(外径約8mm/内径約6mm)12の1本および電話用2対平衡ケーブル13の1本を介在14と共に押さえ巻き15にて丸く仕上る様に集合し、ポリエチレンシース16を施したもので、複合ケーブル10の外径は約19mmである。
【0025】
この複合ケーブル10のチューブ12内には、JIS X5150記載のカテゴリ5のLAN用4対平衡ケーブル17を挿入する。このLAN用4対平衡ケーブル17は、通常その外周にシースが施されており、そのシースを施したケーブル17をそのまま挿入してもよいが、本形態では、シースを施さないで、押さえ巻き18のみ施した、外径約4.5mmのLAN用4対平衡ケーブル17を挿入する例を示している。この場合、LAN4対平衡ケーブル17のシースや押さえ巻き18あるいはチューブ12の材料には滑材が混入されており、この滑材により挿入の際の摩擦係数が低減できるようになっている。
【0026】
実際の納入を模擬し、この複合ケーブル10を100m布設して先行配線システムとした。
【0027】
布設後、各種電気特性などの試験を行ったが、良好であることを確認した。
【0028】
この複合ケーブル10を用いた先行配線システムにおいて、現状のLAN用4対平衡ケーブル17を光ファイバに変更する必要が生じた時、図2に示すように複合ケーブル10のチューブ12内に挿入されているLAN用4対平衡ケーブル17を撤去し、空になったチューブ12内に、図3に示すように光ユニット20を挿入する。
【0029】
チューブ12内からのLAN用4対平衡ケーブル17の撤去は、チューブ12の一端から相対圧力5kgf/cm2 を加え、チューブ12の他端のLAN用4対平衡ケーブル17を引き抜いて撤去する。
【0030】
そして、空になったチューブ12内に図6に示すGI6心光ユニット(外径約2mm)20を光ファイバ空気圧送工法によりチューブ12内に相対圧力5kgf/cm2 を加えて挿入する(図3)。
【0031】
挿入後のGI6心光ユニット20の伝送特性は良好であった。
【0032】
平衡ケーブル17の撤去と光ユニット20の挿入方法としては、複合ケーブル10のチューブ12内に挿入されている平衡ケーブル17とGI6心光ユニット20を直列接続し、チューブ12内に相対圧力5kgf/cm2 を加え、チューブ12内から平衡ケーブル17を撤去すると同時にGI6心光ユニット(外径約2mm)20をチューブ12内に挿入してもよい。
【0033】
挿入後のGI6心光ユニット20の伝送特性は良好であった。
【0034】
さらに、別の撤去・挿入方法として、複合ケーブル10のチューブ12内に挿入されている平衡ケーブル17とGI6心光ユニット19を直列接続し、空気圧送工法を用いずに、平衡ケーブル17の他端を牽引してチューブ12内から平衡ケーブル17を撤去すると同時にGI6心光ユニット(外径約2mm)をチューブ12内に引入れるようにしてもよい。
【0035】
挿入後、GI6心光ユニット20の伝送特性は良好であった。
【0036】
本発明では、上述の実施の形態の他に種々の変形が行える。
【0037】
▲1▼複合するチューブ12は外径約8mm/内径約6mmのポリエチレン製チューブ(滑材入り)を用いたが、チューブ12内の通線線材仕様や距離に応じて、チューブ外径/内径およびチューブ材質、チューブ本数を適宜変更しても良い。
【0038】
▲2▼チューブ12と複合するケーブル10に、同軸ケーブル11、平衡ケーブル17、電源ケーブル(図示せず)などを適宜使用しても良い。また、その本数も適宜増減しても良い。
【0039】
▲3▼チューブ12、同軸ケーブル11、平衡ケーブル17、電源ケーブル(図示せず)などを複合したケーブル上に、シースを一括被覆を施しても施さなくても良い。また、一括シース材はポリエチレンでもポリ塩化ビニルでも良い。
【0040】
▲4▼チューブ12内に予め挿入するケーブルはLAN用4対平衡ケーブル、LAN用4対平衡ユニット以外でも、例えば電話用2対平衡ケーブル、電話用2対平衡ユニットでも良い。
【0041】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、以下に示すごとく優れた効果を発揮するものである。
【0042】
(1)チューブを複合した複合ケーブルを予め布設し、将来、光ファイバが必要になった時、その複合ケーブル内のチューブに挿入された平衡ケーブルを撤去すると共に光ユニットを挿入することで、新たに大掛かりな光ファイバの布設をおこなう必要がなくなった。
【0043】
(2)不要となった平衡ケーブルを収容するチューブ内に光ユニットを挿入するため、複合ケーブルの細径軽量化が図れる。
【0044】
(3)予め光ファイバとの複合ケーブルとする必要がなく、複合ケーブルの細径軽量化が図れる。
【0045】
(4)予め光ファイバとの複合ケーブルとする必要がなく、光ファイバの種類(石英系・プラスチック系やSM形・MM形など)や心数を予め決定する必要がなく、撤去・挿入の時点でこれらを決定すればよい。
【0046】
(5)後から入れる光ユニットは再度撤去・挿入が可能なため、必要な光ファイバ仕様・心数に何度でも変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す複合ケーブルの横断面図である。
【図2】本発明において、複合ケーブルのチューブ内から平衡ケーブルを撤去した状態を示す横断面図である。
【図3】本発明において、複合ケーブルのチューブ内に光ユニットを挿入した状態を示す横断面図である。
【図4】平衡ケーブル、同軸ケーブルを複合した従来の複合ケーブルの一例を示す横断面図である。
【図5】従来の6チューブケーブルの一例を示す横断面図である
【図6】6心光ユニットの一例を示す横断面図である。
【図7】チューブ内に光ユニットを空気圧送する装置の一例を示す概要図である。
【符号の説明】
10 複合ケーブル
11 TV用同軸ケーブル
12 チューブ
13 電話用2対平衡ケーブル
17 LAN用4対平衡ケーブル
20 光ユニット
Claims (4)
- 電話用平衡ケーブルやTV用同軸ケーブルなどを複合した複合ケーブルにおいて、前記複合ケーブル内にチューブを予め複合させると共にそのチューブ内に平衡ケーブルを挿入させたことを特徴とする複合ケーブル。
- 上記チューブ、または上記チューブ内の平衡ケーブルに、摩擦係数を低減するための滑材が混入されている請求項1記載の複合ケーブル。
- 請求項1又は2の複合ケーブルを先行配線した後、チューブ内の平衡ケーブルを撤去し、チューブ内に光ユニットを挿入することを特徴とする先行配線システム。
- チューブ内の平衡ケーブルの撤去と光ユニットの挿入は、撤去する平衡ケーブルと挿入する光ユニットを直列に接続し、その平衡ケーブルの先端牽引または空気圧送或いはこれらの併用で行うことを特徴とする請求項3記載の先行配線システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003163660A JP2005004970A (ja) | 2003-06-09 | 2003-06-09 | 複合ケーブルおよびこれを用いた先行配線システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003163660A JP2005004970A (ja) | 2003-06-09 | 2003-06-09 | 複合ケーブルおよびこれを用いた先行配線システム |
Publications (1)
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ID=34090713
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003163660A Pending JP2005004970A (ja) | 2003-06-09 | 2003-06-09 | 複合ケーブルおよびこれを用いた先行配線システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005004970A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007005043A (ja) * | 2005-06-21 | 2007-01-11 | Yazaki Corp | ブランチケーブル用押え巻き部材 |
EP2708558A2 (en) | 2008-04-11 | 2014-03-19 | Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha | Antigen-binding molecule capable of binding to two or more antigen molecules repeatedly |
JP2015204155A (ja) * | 2014-04-11 | 2015-11-16 | 古河電気工業株式会社 | ワイヤハーネスおよびその製造方法 |
CN106981335A (zh) * | 2017-04-27 | 2017-07-25 | 江苏通光信息有限公司 | 一种城市管廊用光电综合缆及其制造方法 |
-
2003
- 2003-06-09 JP JP2003163660A patent/JP2005004970A/ja active Pending
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