JP2005099396A - 画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】オゾンの発生を抑制され、キャリア付着の発生がない、細線再現性に優れた高画質トナー画像が得られる画像形成方法を提供する。
【解決手段】表面抵抗が1×1010〜1×1016Ωである電荷注入層を有する静電潜像担持体と、磁性キャリアとトナーを含有する二成分系現像剤を担持する現像剤担持体とを対向させて配設し、現像する画像形成方法において、磁性キャリア粒子の個数平均粒子径が5〜100μmであり比抵抗が25V〜500V印加時に5.0×1013Ωcm以上であり1キロエルステッドにおける磁化の強さが40〜250emu/cm3であり真比重が3.0〜4.9g/cm3であり、磁性キャリア粒子表面の溶出鉄元素濃度に対するFe(II)含有量が0.001〜5.0重量%であり、該現像剤担持体上に形成する現像剤磁気ブラシを該潜像担持体に接触させ、交番電界を印加しつつ現像を行うことを特徴とする画像形成方法。
【選択図】図1
【解決手段】表面抵抗が1×1010〜1×1016Ωである電荷注入層を有する静電潜像担持体と、磁性キャリアとトナーを含有する二成分系現像剤を担持する現像剤担持体とを対向させて配設し、現像する画像形成方法において、磁性キャリア粒子の個数平均粒子径が5〜100μmであり比抵抗が25V〜500V印加時に5.0×1013Ωcm以上であり1キロエルステッドにおける磁化の強さが40〜250emu/cm3であり真比重が3.0〜4.9g/cm3であり、磁性キャリア粒子表面の溶出鉄元素濃度に対するFe(II)含有量が0.001〜5.0重量%であり、該現像剤担持体上に形成する現像剤磁気ブラシを該潜像担持体に接触させ、交番電界を印加しつつ現像を行うことを特徴とする画像形成方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真法、静電記録法等において、潜像担持体に帯電部材を接触させて帯電させる接触帯電装置を有し、現像プロセスに二成分系現像剤を用いる画像形成方法に関する。
電子写真法として米国特許第2,297,691号明細書、特公昭42−23910号公報及び特公昭43−24748号公報等に種々の方法が記載されている。これらの方法は、いずれも光導電層に原稿に応じた光像を照射することにより静電潜像を形成し、次いで該静電潜像上にこれとは反対の極性を有するトナーと呼ばれる着色微粉末を付着させて該静電潜像を現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、熱、圧力あるいは溶剤蒸気等により定着し複写物やプリントアウトを得るものである。
該静電潜像を現像する工程は、帯電させたトナー粒子を静電潜像の静電相互作用を利用して潜像担持体の静電潜像上に画像形成を行うものである。一般にかかる静電潜像をトナーを用いて現像する方法のうち、トナーをキャリアと呼ばれる媒体に分散させた二成分系現像剤が特に高画質を要求されるフルカラー複写機、フルカラープリンターには好適に用いられている。
近年、マルチメディア、コンピュータ画像処理等の発達により、更に高精細なフルカラー画像を出力する手段が要望されている。この目的のため、フルカラーの複写画像やプリントアウト画像をさらに高画質、高精細とし銀塩写真の画像水準にまで高品質化する努力がなされている。こうした要求に応じて、プロセス及び材料の観点から検討が加えられている。
上述した二成分系現像方法も、現像剤磁気ブラシが潜像担持体表面を摺擦しながら現像を行う接触二成分系現像方法と、現像剤磁気ブラシが潜像担持体と接触しない非接触二成分系現像方法に分類される。非接触二成分系現像は潜像担持体にキャリアが付着するいわゆるキャリア付着現象が起こりにくいという長所もあるが、上述したような高精細フルカラー画像を得るためには、優れた細線再現性と十分な画像濃度が得られる接触二成分系現像が好適に用いられる。
また、トナーを静電潜像上に現像するために、現像剤担持体から静電潜像側に現像バイアスを印加するが、上述したような高画質を達成するために、DCバイアスにACバイアスを重畳する方法が好適に用いられている。
また、トナー又はキャリアの粒径を小さくしたり、現像剤磁気ブラシを緻密化することで画質を向上させる方法もある。特開昭59−104663号公報に、飽和磁化の小さな磁性キャリアを使用することで現像剤磁気ブラシを緻密化し、高画質化を達成する方法が記載されている。
しかし、以上に述べたような高画質化を達成するための方法、つまり、接触二成分系AC現像方式を用いるキャリアの小粒径化及びキャリアの低磁気力化はすべて潜像担持体にキャリアが付着してしまう。いわゆるキャリア付着現象を起こしやすくするため、実用化されるには困難があった。
ところで、潜像担持体に静電潜像を形成する前に、潜像担持体表面全体に一様に電荷をのせるいわゆる一次帯電と呼ばれる工程が行われるが、従来、この帯電装置にはコロナ放電を用いる、いわゆるコロナ帯電器が使用されてきた。
しかし、近年これに代わって接触帯電装置が実用化されてきている。これは、低オゾン、低電力、装置の小型化を目的としており、帯電部材として導電ローラや磁気ブラシローラが用いられている。帯電方法としては、接触帯電をスムーズかつ均一に、また環境変動に影響されずに行うため、特開昭63−149669号公報に記されているようにAC成分を重畳した電圧を帯電部材に印加することが望ましい。
このような接触帯電装置においても、その本質的な帯電機構は、帯電部材から潜像担持体への放電現象を用いており、そのためオゾンの発生は避けられず、また、帯電部材に印加する電圧は望まれる潜像担持体表面電位以上の値が少なくとも必要であり、上記のようなAC成分を用いた帯電を行った場合は電界による振動や異音の発生、放電による潜像担持体表面の劣化などの問題があった。
このような問題を解決するため、潜像担持体への電荷の直接注入による帯電が望まれていた。潜像担持体表面に直接電荷を注入するためには、抵抗値の低い帯電部材を用い、長い帯電時間をかけることにより潜像担持体表面に存在する電荷のトラップ準位に帯電電荷を充電する方法がある。しかし、このような帯電方法では帯電部材の比抵抗が1×103Ωcm未満と非常に低いことが前提となり、潜像担持体表面に生じたキズやピンホールに対して大きな電荷リークをおこしてしまうなどの問題があった。また、十分な帯電を行うために必要な時間も、実用的なレベルではなかった。
そこで、特開平6−3921号公報に、潜像担持体表面に電荷注入層を設け、それに対して接触帯電部材で電荷を注入する方法が示されている。これにより以上に述べた接触帯電装置における諸問題は解決することが可能となっている。
以上のような接触帯電装置に用いる帯電部材としては、潜像担持体との接触ニップが大きくとれ、潜像担持体表面に均一に接触できる磁気ブラシローラが特に好適に用いられる。
また、前述したような接触二成分系現像プロセス、AC現像バイアスを高画質化のために用いて、キャリアの比抵抗が十分に高くない場合、キャリア付着やトナーカブリが発生し、これらのトナー、現像磁性キャリアが接触帯電部材に混入することにより、接触帯電能力が不十分になる場合があった。また、近年要求されている、プリンターや複写機の高画質化、超寿命化を考慮する場合、少量のキャリア付着であっても細線の再現性に悪影響を与えたり、現像器中のキャリアの減少、ひいてはトナー帯電性にも悪影響を与えるため、問題はさらに深刻になる。
特開平6−222676号公報に、帯電磁気ブラシの接触帯電プロセスを用いた画像形成装置で、帯電磁気ブラシに用いる磁性粒子より、現像剤に用いる磁性キャリアの抵抗を高くして帯電及び現像の交流電圧電源を共通化する提案がなされているが、とくに接触二成分系の現像プロセスを用いた場合、該明細書に記載されている、フェライト粒子のコート材を変化させて抵抗をコントロールし、帯電磁化ブラシ用の磁性粒子と二成分系現像剤用の磁性キャリアに用いるような場合、フルカラー画像の高画質化を達成することはできなかった。
本発明の目的は、上述の問題点を解消した画像形成方法、とくに二成分系現像剤と接触帯電プロセスを用いた画像形成方法を提供することにある。
本発明の目的は、オゾンの発生を抑制され、キャリア付着の発生がない、細線再現性に優れた高画質トナー画像が得られる画像形成方法を提供することにある。
本発明は、表面抵抗が1×1010〜1×1016Ωである電荷注入層を有する静電潜像担持体と、磁性キャリアとトナーを含有する二成分系現像剤を担持する現像剤担持体とを対向させて配設し、現像する画像形成方法において、
磁性キャリア粒子の個数平均粒子径が5〜100μmであり、
磁性キャリア粒子の比抵抗が25V〜500V印加時に5.0×1013Ωcm以上であり、
磁性キャリア粒子の1キロエルステッドにおける磁化の強さが40〜250emu/cm3であり、
磁性キャリア粒子の真比重が3.0〜4.9g/cm3であり、
磁性キャリア粒子表面の溶出鉄元素濃度に対するFe(II)含有量が0.001〜5.0重量%であり、
該現像剤担持体上に形成する現像剤磁気ブラシを該潜像担持体に接触させ、交番電界を印加しつつ現像を行うことを特徴とする画像形成方法に関する。
磁性キャリア粒子の個数平均粒子径が5〜100μmであり、
磁性キャリア粒子の比抵抗が25V〜500V印加時に5.0×1013Ωcm以上であり、
磁性キャリア粒子の1キロエルステッドにおける磁化の強さが40〜250emu/cm3であり、
磁性キャリア粒子の真比重が3.0〜4.9g/cm3であり、
磁性キャリア粒子表面の溶出鉄元素濃度に対するFe(II)含有量が0.001〜5.0重量%であり、
該現像剤担持体上に形成する現像剤磁気ブラシを該潜像担持体に接触させ、交番電界を印加しつつ現像を行うことを特徴とする画像形成方法に関する。
本発明における現像方式には、現像剤として二成分系現像剤を用い、現像剤磁気ブラシが潜像担持体に接触して摺擦しつつ交番電界をかけながら現像を行う、いわゆる接触二成分系AC現像が最適である。これは、前述したように、細線再現性に優れた高画質トナー画像を得るためである。
また、該潜像担持体の表面抵抗が1×1010〜1×1016Ωである電荷注入層が存在し、これに接触帯電する部材で一次帯電を行うことで、オゾンの発生を抑制することができる。特に、磁性粒子を用いた帯電ブラシを使用することで、より、均一な帯電が可能となる。
さらに、二成分系現像剤を構成する磁性キャリアは比抵抗が、25V〜500V印加時に5.0×1013以上であるような高抵抗の磁性キャリアを用いることでトナーカブリとキャリア付着を著しく少なくすることができ、細線再現性の良好な、高画質画像が得られる。
本発明によれば、電荷注入層を有する静電潜像担持体を用いた画像形成方法において、表面に高抵抗層をもち、比較的低磁気力の現像磁性キャリアを用いて接触二成分系AC現像を行うことで、細線再現性に優れ、トナーカブリやキャリア付着のない高画質化を達成することができる。
本発明者らが詳細な検討を行ったところ、本発明における潜像担持体の電荷注入層の表面抵抗は、1×1010〜1×1016Ωであることが必要であり、より好ましくは1×1012〜1×1015Ωの範囲にあることが好ましいことがわかった。
電荷注入層の表面抵抗が1×1010Ω未満である場合、接触帯電部材から注入される電荷が電荷注入層の表面で保持されずに、反転現像系の電子写真プロセスでは結果として画像流れと呼ばれる現象を引き起こすことがあった。これはとくに高湿下で多く見られた。電荷注入層の表面の抵抗が1×1016Ωを超える場合は、電荷が十分に注入されず、潜像担持体の帯電不良領域に不必要にトナーが乗ってしまういわゆる帯電ポジゴーストが発生することがある。
また、以上のように潜像担持体の電荷注入層の表面抵抗が1×1010Ω〜1×1016Ωの範囲にあっても、注入帯電部材の比抵抗が適当な範囲になければ、適正に帯電は行われない。これは注入帯電部材の構成によって調整される必要があるが、例えば磁性粒子で構成される帯電ブラシローラを用いる場合、1×105〜1×108Ωcmの比抵抗の磁性体で構成された帯電ブラシローラが良好な帯電性を示す。
帯電磁気ブラシローラを構成する磁性体は、、例えば鉄、コバルト、ニッケルなど磁性金属や、その化合物を用いることができる。これらを適切なコート樹脂でコートするか、あるいは酸化処理、還元処理などを行って、上記の比抵抗に調整する必要がある。例えば、水素還元処理したZn−Cuフェライト、酸化処理したマグネタイトなどを用いることができる。また、磁性金属酸化物と導電性微粒子とをバインダー樹脂中に分散させたバインダー型の磁性粒子、あるいは該バインダー型磁性粒子を適切なコート樹脂でコートしたものを用いることができる。
潜像担持体の電荷注入層としては、絶縁性でかつ透光性のバインダー樹脂中に導電性の微粒子を分散したものが好ましく用いられる。この電荷注入層を、電圧を印加された帯電磁気ブラシが接触することで、あたかも潜像担持体の導電基体に対して導電粒子が無数の独立したフロート電極のように存在し、これらのフロート電極が形成するコンデンサーに充電を行うような作用を期待することができる。従って、接触帯電部材に印加した電圧と潜像担持体表面電位は等しい値に収束し、印加する電圧も最小限のもので良いという効果も認められた。
前述したように、高画質化を達成するために接触二成分系現像プロセス、AC現像バイアスを用いたとき、以上のように電荷注入層の表面抵抗が1×1010Ω〜1×1016Ωの範囲にある潜像担持体を用いるとき、十分に抵抗の高くない磁性キャリアを用いた場合、キャリア付着やトナーカブリが発生することが見受けられた。
この現象は電荷注入層の表面の比抵抗が低くなるにつれて現れやすくなり、また、現像剤の磁性キャリアの比抵抗が低くなると顕著に現れることがわかった。
つまり、比抵抗が比較的低い電荷注入層を有する潜像担持体と、比抵抗の低い現像磁性キャリアを合わせて使用する場合、潜像担持体上の潜像の電位が、接触して摺擦する現像磁性キャリア粒子を介してリークしてその電位を現像バイアス電位に近づくように変化させてしまい、その結果、カブリ取り電位が低くなり、トナーカブリを発生する。
従って、この現象を防ぐためには高抵抗な現像磁性キャリアを用いることが効果的である。具体的には、本発明のような潜像担持体の電荷注入層の表面抵抗が1×1010Ω〜1×1016Ωの範囲にある場合、プロセススピードや二成分系現像剤と潜像担持体の接触面積、潜像担持体の径などの条件にもよるが、現像磁性キャリアの比抵抗が25V〜500V印加時に5.0×1013Ωcm以上であることにより、トナーカブリを防止することができることが見いだされた。
本発明の磁性キャリア又はコア粒子の比抵抗測定は、図1に示す測定装置を用いて行う。セルEに、キャリア又はコア粒子を充填し、該充填キャリア又はコア粒子に接するように電極11及び12を配し、該電極間に電圧を印加し、そのとき流れる電流を測定することにより比抵抗を求める方法を用いる。本発明における比抵抗の測定条件は、充填キャリア又はコア粒子と電極との接触面積S=約2.3cm2、厚みd=約2mm、上部電極12の荷重180gとした。
本発明のキャリアの形態として、樹脂に磁性を示すMO・Fe2O3又はMFe2O4の一般式で表されるマグネタイト、フェライト等の金属酸化物を分散してキャリアコアとして用いることが挙げられる。ここで、Mは2価あるいは1価の金属イオンMn、Fe、Ni、Co、Cu、Mg、Zn、Cd、Li等が相当し、Mは単独あるいは複数の金属として用いることができる。この場合、1種類の金属酸化物を樹脂に分散して用いることもできるが、特に好ましくは少なくとも2種以上の金属酸化物を混合した状態で用いることができる。
この場合、上記の磁性金属酸化物の他に、Mg、Al、Si、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Cd、Sn、Ba、Pb等の金属を単独あるいは複数用いた非磁性の金属酸化物及び上記磁性を示す金属酸化物を使用できる。例えば非磁性の金属酸化物としてAl2O3、SiO2、CaO、TiO2、V2O5、CrO2、MnO2、Fe2O3、CoO、NiO、CuO、ZnO、SrO、Y2O3、ZrO2系等を使用することができる。
なお、その場合には、比重や形状が類似している粒子を用いるのがバインダーとの密着性、キャリア強度を高めるためにより好ましい。例えば、マグネタイトとヘマタイト、マグネタイトとSiO2、マグネタイトとAl2O3、マグネタイトとTiO2、マグネタイトとCa−Mn系フェライト、マグネタイトとCa−Mg系フェライト等を好ましく用いることができる。中でも、マグネタイトとヘマタイトの組み合わせが価格面、キャリア強度の面から好ましく用いることができる。
上記の金属酸化物を樹脂に分散してコアとする場合、磁性を示す金属酸化物の個数平均粒径はキャリア粒径によっても変わるが、0.02〜2μmまでのものが好ましく用いることができる。また、2種以上の金属酸化物を分散させて用いる場合、磁性を示す金属酸化物の個数平均粒径は0.02〜2μmまでのものが用いることができ、他方の非磁性金属酸化物の個数平均粒径は0.05〜5μmのものが使用できる。この場合、磁性粒子(粒径ra)に対して他方の非磁性金属酸化物(粒径rb)の粒径比rb/raは1倍を超えることが好ましく、1倍を超え5倍以下であることがより好ましい。1.0倍以下であると比抵抗の低い磁性金属酸化物粒子が表面に出やすくなり、キャリアコアの抵抗を十分に上げることができず、本発明のキャリア付着を防止する効果が得られにくくなる。また、5.0倍を超えると樹脂中への金属酸化物粒子の取り込みが上手くいかなくなる場合もあり、キャリアの強度が低下し、キャリア破壊を引き起こしやすくなる。
また、樹脂に分散して用いる金属酸化物の比抵抗は、磁性粒子が1×103Ωcm以上の範囲のものを使用でき、特に、2種以上の金属酸化物を混合して用いる場合には、磁性を示す粒子が1×103Ωcm以上の範囲のものであり、他方の非磁性金属酸化物粒子は磁性粒子よりも高い比抵抗を有するものを用いることが必要である。好ましくは本発明に用いる他方の非磁性金属酸化物の比抵抗は、1×108Ωcm以上のものが好ましく用いられる。磁性粒子の比抵抗が1×103Ωcm未満であると、分散する金属酸化物の含有量を減量しても所望のキャリア比抵抗が得られない。また、2種以上の金属酸化物を分散する場合には粒径の大きな非磁性金属酸化物の比抵抗が1×108Ωcm未満であると、キャリアコアの比抵抗を十分に高めることができず、本発明の効果が得られにくくなる。
本発明の金属酸化物分散樹脂コアの金属酸化物の総含有量は、50重量%〜99重量%である。金属酸化物の量が50重量%未満であると、帯電性が不安定になり、特に低温低湿環境下においてキャリアが帯電し、その残留電荷が残存しやすくなるために微粉トナーや外添剤等がキャリア表面に付着しやすくなる。また、99重量%を超えるとキャリア強度が低下して、耐久によるキャリアの割れなどの問題を生じやすくなる。
また、本発明で使用する金属酸化物分散樹脂コアに含有される金属酸化物は、親油化処理されていることが好ましい。親油化処理された金属酸化物はバインダー樹脂中に分散させコア粒子を形成する場合、均一でかつ高感度でバインダー樹脂中に取り込まれることが可能となる。特に、重合法でコア粒子を形成する場合は球形で表面が平滑な粒子を得るために、また、粒度分布をシャープにするために重要である。
親油化処理はシラン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤などのカップリング剤で金属酸化物を処理するか、界面活性剤を含む水性溶媒中に金属酸化物を分散させることにより表面を親油化する等の方法がある。
ここでいうシラン系カップリング剤としては、疎水性基、アミノ基あるいはエポキシ基を有するものを用いることができる。疎水性基をもつシラン系カップリング剤として例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ)シラン等を挙げることができる。アミノ基をもつシラン系カップリング剤としては、γ−アミノプロピルエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。エポキシ基をもつシラン系カップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシラン等が挙げられる。
チタネート系カップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート等を挙げることができる。
界面活性剤としては、市販の界面活性剤をそのまま使用することができる。
本発明の金属酸化物分散コアに用いられるバインダー樹脂としては、ビニル系モノマーを重合して得られる全ての樹脂が挙げられる。ここで言うビニル系モノマーとしては例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン等のスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン及び不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンなどの不飽和ジオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類;メタクリル酸及びメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸及びアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類;マレン酸、マレイン酸ハーフエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体;アクロレイン類などが挙げられ、これらの中から1種又は2種以上使用して重合させたものが用いられる。
また、ビニル系モノマーから重合して得られる樹脂以外にポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂などの非ビニル縮合系樹脂あるいはこれらと前記ビニル系樹脂との混合物を用いることができる。
本発明の金属酸化物分散コアを製造する方法としては、ビニル系、非ビニル系の熱可塑性樹脂、金属酸化物、その他硬化剤等の添加剤を混合機により十分に混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等の混練機を用いて溶融、混練して、これを冷却後、粉砕分級を行ってキャリアコアを得ることができる。この際、得られた金属酸化物含有樹脂粒子を熱あるいは機械的に球形化してコアとして用いることが好ましい。
より好ましくは本発明の金属酸化物分散コアを製造する方法としては、直接モノマーと金属酸化物を混合、重合してキャリアコアを得る方法がある。このとき、重合に用いられるモノマーとしては、前述したビニル系モノマーの他にエポキシ樹脂の出発原料となるビスフェノール類とエピクロルヒドリン、フェノール樹脂のフェノール類とアルデヒド類、尿素樹脂の尿素とアルデヒド類、メラミンとアルデヒド類等が用いられる。例えば、硬化系フェノール樹脂を用いたキャリアコアの製造方法としては、水性媒体中でフェノール類とアルデヒド類を塩基性触媒の存在下で前述した金属酸化物、好ましくは親油化処理した金属酸化物を入れ、重合しコアを得る。このようなキャリアコアの製造方法では、さらに水性媒体中でフェノール類とアルデヒド類を塩基性触媒の存在下で得られたキャリアコアを入れ、さらにフェノール系樹脂を表面にコートさせることで、キャリアコアの比抵抗をさらに向上させることができる。また、この際、前述した金属酸化物粒子をコートさせる樹脂に含有させることで、キャリアコアの表面をさらに頑強にすることができる。
特に好ましく本発明のキャリアコアを製造する方法としては、キャリアコアの強度をアップさせるためにバインダーを架橋させて用いるのが好ましい。例えば、溶融混練時に架橋成分を添加し混練時に架橋させる。あるいは直接重合時に硬化型樹脂を選択し直接重合させてコアを得る、あるいは架橋成分を入れたモノマーを使用する等の方法が挙げることができる。
本発明のごとき高抵抗の磁性キャリアは、上述したような方法で得られるキャリアコアに、樹脂と比較的高抵抗な金属酸化物粒子で構成される表面層を形成することにより効率的に得ることができる。この場合、表面層を構成する金属酸化物は、価格、また取り扱いやすさの面からヘマタイト粒子が好適に用いられる。表面層を構成する樹脂は、前述した磁性キャリアのバインダー樹脂に用いることができる樹脂をそのまま使用することができ、好ましい形態としてコアとの密着性の観点から、コアを形成するバインダー樹脂と同じ樹脂を使用することができる。
例えば、前述した硬化系フェノール樹脂を用いたキャリアコアの製造方法において、重合の終わった、あるいは終了前の状態で、系に再びフェノール類とアルデヒド類、ヘマタイト粒子を加えて重合を再開し、表面層を形成したり、重合後、洗浄、乾燥したキャリアコアを再びフェノール類、アルデヒド類、ヘマタイト粒子、塩基性触媒とともに水系媒体中で重合処理を行うことで表面層を形成することができる。
十分な高抵抗化を行うためには、後述する測定方法において、磁性キャリア粒子表面の溶出鉄元素濃度に対するFe(II)含有量が0.001〜5.0重量%であることが必要である。これは実質的にキャリア粒子表面近傍の磁性金属酸化物の含有量を表しており、低いほど磁性キャリア粒子の高抵抗化がなされているということができる。Fe(II)含有量が5.0重量%以上では、表面の高抵抗化が十分に達成できない。
本発明に用いるキャリアは、本発明に使用するトナーの帯電量に合わせて適当なコート樹脂をコートすることが必要である。本発明で使用されるコート材のコート量は、0.1重量%〜10重量%の範囲であり、さらには0.3重量%〜5重量%の範囲であることが最も好適である。
コート量が0.1重量%未満ではキャリアコア材を十分にコートすることが困難となり、とくに耐久後にトナーに対して十分な帯電付与制御ができない。また、10重量%を超えると、樹脂コート量が多すぎるため比抵抗は所望の範囲とすることができるが流動性が低下したり、多数枚の複写による耐久画像特性が劣化する等の点で好ましくはない。
本発明に使用できるコート樹脂としては、絶縁性樹脂を好適に使用することができる。ここで、使用される絶縁性樹脂としては熱可塑性の樹脂であっても熱硬化性樹脂であっても使用でき、具体的には例えば熱可塑性の樹脂としてはポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−アクリル酸共重合体等のアクリル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフロロカーボン樹脂、溶剤可溶性パーフロロカーボン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、石油樹脂、セルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体、ノボラック樹脂、低分子量ポリエチレン、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアクリレートといった芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂を挙げることができる。
またかかる硬化性樹脂としては、具体的には例えば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、具体的には例えば無水マレイン酸−テレフタル酸−多価アルコールの重縮合によって得られる不飽和ポリエステル、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素−メラミン樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−グアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、グリプタール樹脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリウレタン樹脂等を挙げることができる。上述した樹脂は、単独でも使用できるがそれぞれを混合して使用してもよい。また、熱可塑性樹脂に硬化剤などを混合し硬化させて使用することもできる。
本発明のコートキャリアを好ましく製造する方法としては、キャリアコア材を浮遊流動させながら樹脂溶液をスプレーしコア材表面にコート膜を形成させる方法、及びスプレードライ法が挙げられる。上記コート方法は特に上述したような比較的低抵抗のキャリアコアに、コート樹脂をほぼ完全に被覆することが必要な場合や、熱可塑性樹脂を用いた金属酸化物分散樹脂コアにコートする場合に好適である。
またその他のコート方法として、剪断応力を加えながら溶媒を徐々に揮発させるといった他のコート方法によっても本発明の樹脂コートキャリアを製造することができる。かかる方法としては具体的にはコート樹脂のガラス転移点以上で溶媒揮発後に固着したキャリアを解砕する方法、及び、剪断応力を加えつつ被膜を硬化、解砕する方法によっても製造することができる。
本発明の現像磁性キャリアの粒径は、個数平均粒径で5〜100μmであることが好適である。個数平均粒径が5μm未満では、特に本発明の画像形成方法のような、接触二成分系現像プロセス、AC現像バイアスを用いる現像方式の場合、いかに上記のごとき実質的に高抵抗の現像磁性キャリアであってもキャリア付着を免れ得ない場合があった。また、個数平均粒径が100μmを超えると、本発明の目的である細線再現性に優れた高画質トナー画像が得られない場合がある。
本発明の二成分系現像剤に用いられるトナーは、重量平均粒径が1〜10μmの範囲であることが好適である。10μmを超えるトナー粒径では、潜像を現像する粒子1個が大きくなるために、本発明の目的である高精細なトナー像が得にくくなる。
潜像担持体の帯電部材としては、ファーブラシ、磁気ブラシ、樹脂ローラーなどがあるが、より均一な帯電と高耐久性を達成するために磁気ブラシを用いるのが好ましい。
潜像担持体の帯電部材に、磁性粒子で構成された磁気ブラシを用いる場合、前述したように該磁性粒子の比抵抗は1×105〜1×108Ωcmであることが必要であるが、これは本発明の現像磁性キャリアの比抵抗に比較してかなり低抵抗であり、該磁性粒子の磁場1キロエルステッドにおける磁化の強さが十分高くない場合、以上のような原理で該磁性粒子がキャリア付着してしまう。このため、帯電磁気ブラシに用いる磁性粒子は少なくとも現像磁性キャリアより高い必要があり、1キロエルステッドにおける磁化の強さが200emu/cm3以上であることが好ましい。
本発明の現像磁性キャリアの粒径は、個数平均粒径で5〜100μmであることが好適である。個数平均粒径が5μm未満では、特に本発明の画像形成方法のような、接触二成分系現像プロセス、AC現像バイアスを用いる現像方式の場合、いかに上記のごとき実質的に高抵抗の現像磁性キャリアであってもキャリア付着を免れ得ない場合があった。また、個数平均粒径が100μmを超えると、本発明の目的である細線再現性に優れた高画質トナー画像が得られない場合がある。
本発明で使用したキャリア粒径の測定方法を記載する。本発明のキャリアの粒径は、走査電子顕微鏡(100〜5000倍)によりランダムに粒径0.1μm以上のキャリア粒子を300個以上抽出し、ニレコ社(株)製の画像処理解析装置Luzex3により水平方向フェレ径をもってキャリア粒径として測定し、個数平均粒径を算出するものとする。
本発明の現像磁性キャリアの磁化の強さは、磁性キャリアの磁場1キロエルステッドにおける磁化の強さ(σ1000)が40〜250emu/cm3の範囲にあることが好適である。磁化の強さ(σ1000)が40emu/cm3未満であるときは、磁性キャリア粒子が現像剤担持体に十分に保持されなくなり、キャリア付着をする場合があった。磁化の強さ(σ1000)が250emu/cm3を超えるときは、現像剤磁気ブラシの密度が粗くなり、ドット再現性が悪くなるとともに、キャリア間の磁気的シェアが大きくなってしまい、耐久後のキャリア及びトナーの劣化が起こり、画像に悪影響があらわれることがある。
本発明で使用するキャリアの磁気特性は、理研電子(株)社製の振動磁場型磁気特性自動記録装置BHV−30を用いて測定する。キャリア粉体の磁気特性値は1キロエルステッドの外部磁場を作り、そのときの磁化の強さを求める。キャリアは円筒状のプラスチック容器に十分密になるようにパッキングした状態に作製する。この状態で磁化モーメントを測定し、試料を入れたときの実際の重量を測定して、磁化の強さ(emu/g)を求める。次いで、キャリア粒子の真比重を乾式自動密度計アキュピック1330(島津製作所(株)社製)により求め、磁化の強さ(emu/g)に真比重を掛けることで本発明の単位体積あたりの磁化の強さ(emu/cm3)を求める。
本発明のような、比較的低磁気力の現像磁性キャリアを用いる場合、現像剤担持体の回転と潜像担持体の回転が互いにカウンター方向である現像方式を好ましく用いることができる。この方式では、現像剤担持体の回転と潜像担持体の回転が互いに順方向である現像方式に比較して、同じプロセススピードでは、潜像担持体の一部分に対して接する現像剤磁気ブラシの量、すなわちトナーの絶対量が増えるため、高画像濃度でドット抜けのない高品位画像が期待できる。
磁気力の高い現像磁性キャリアでは、現像剤担持体の回転と潜像担持体の回転が互いにカウンター方向である現像方式を用いて、本発明のごとき接触二成分系AC現像剤を行う場合、現像剤担持体の回転と潜像担持体の回転が互いに順方向である現像方式に比較して、剛直な現像剤磁気ブラシにより画像にスジ目があらわれるいわゆるスキャベンジングが起こりやすくなる。これは、現像剤磁気ブラシが潜像及び潜像に乗ったトナーに、より衝撃力が強く接するためである。しかし、本発明のような比較的低磁気力の現像磁性キャリアの場合は、現像剤磁気ブラシが比較的ソフトに潜像担持体及びトナー画像に接するため、スキャベンジングが起こりにくい。
本発明の画像形成方法における接触二成分系AC現像方式で、現像剤磁気ブラシに印加する交番電界は500Hz〜5000Hzであることが好適である。印加する交番電界が500Hz未満である場合、いかに本発明のごとき実質的に高抵抗の現像磁性キャリアであっても、現像磁性キャリアを通じて電荷が潜像担持体に注入されてしまい、キャリア付着してしまう場合があった。また、印加する交番電界が5000Hzを超える場合、電界に対してトナーが追随できず画質低下を招きやすい。
印加する交番電界としては、従来の正弦波、三角波あるいは矩形波を用いることができるが、波形を適切に制御した交番電界を用いることもできる。例えば、潜像担持体から現像剤担持体にトナーを向かわせる第1電圧と現像剤担持体から潜像担持体にトナーを向かわせる第2電圧と、該第1電圧と第2電圧の間の第3電圧で波形のパターンを形成させるような交番電界を用いることができるが、このような場合も、その波形の繰り返しパターン1周期に対して周波数が本発明における交番電界の周波数の範囲、すなわち500Hz〜5000Hzであることが好適である。
以下に本発明で使用したトナーの摩擦帯電量の測定方法を記載する。現像剤担持体上からサンプリングした二成分系現像剤を底部に635メッシュの導電性スクリーンを装着した金属製の容器にいれ、吸引機で吸引し、吸引前後の重量差と容器に接続されたコンデンサーに蓄積された電位から摩擦帯電量を求める。この際、吸引圧を250mmHgとする。この方法によって、摩擦帯電量を下記式を用いて算出する。
Q(μC/g)=(C×V)×(W1−W2)-1
(式中、W1は吸引前の重量であり、W2は吸引後の重量であり、Cはコンデンサーの容量、Vはコンデンサーに蓄積された電位である。)
なお、本発明で用いた静電潜像担持体の表面抵抗の測定方法について述べる。
(式中、W1は吸引前の重量であり、W2は吸引後の重量であり、Cはコンデンサーの容量、Vはコンデンサーに蓄積された電位である。)
なお、本発明で用いた静電潜像担持体の表面抵抗の測定方法について述べる。
潜像担持体表面に、有効電極長さ2cmで、電極間距離120μmのくし型電極を金蒸着し、抵抗測定装置(ヒューレットパッカード社製 4140BpAMATER)にて100Vの電圧を印加させて測定する。
以下に本発明を実施例をもって具体的に説明するが、本発明は実施例によって制限されるものではない。本発明に使用したキャリアの諸物性を表1に、また、画像出し試験の結果を表2に示す。
(トナーの製造)
[トナー1]
イオン交換水710重量部に、0.1M−Na3PO4水溶液500重量部を投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、9000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液75重量部を徐々に添加し、Ca3(PO4)2を含む水系媒体を得た。
[トナー1]
イオン交換水710重量部に、0.1M−Na3PO4水溶液500重量部を投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、9000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液75重量部を徐々に添加し、Ca3(PO4)2を含む水系媒体を得た。
一方、
スチレン 180重量部
n−ブチルアクリレート 35重量部
C.I.ピグメントブルー15:3 15重量部
サリチル酸金属化合物 15重量部
飽和ポリエステル 10重量部
(酸価14、ピーク分子量;8000)
エステルワックス(融点70℃) 50重量部
上記材料を混合して60℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、9000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10重量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
スチレン 180重量部
n−ブチルアクリレート 35重量部
C.I.ピグメントブルー15:3 15重量部
サリチル酸金属化合物 15重量部
飽和ポリエステル 10重量部
(酸価14、ピーク分子量;8000)
エステルワックス(融点70℃) 50重量部
上記材料を混合して60℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、9000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10重量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
前記した水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃、N2雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて8000rpmで10分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、80℃に昇温し、10時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で残存モノマーを留去し、冷却後、塩酸を加えリン酸カルシウムを溶解させた後、ろ過、水洗、乾燥をして、シアン着色懸濁粒子を得た。
その後、多段割分級機により分級を行った。得られた着色粒子100重量部に対して、一次粒子径が0.05μmである疎水性シリカを1.0重量部外添し、トナーを得た。
得られたトナー1の重量平均粒子径は6.2μmであった。
[トナー2]
スチレン 170重量部
n−ブチルアクリレート 28重量部
ベンゾイルパーオキサイド 2.8重量部
ジビニルベンゼン 0.4重量部
四つ口フラスコに、窒素置換した水360重量部とポリビニルアルコールの0.2重量%水溶液40重量部を投入したのちに、上記処方を加え、撹拌し懸濁液とした。この後、フラスコ内を窒素で置換した後に、80℃に昇温し同温度に10時間保持し重合反応を行った。
スチレン 170重量部
n−ブチルアクリレート 28重量部
ベンゾイルパーオキサイド 2.8重量部
ジビニルベンゼン 0.4重量部
四つ口フラスコに、窒素置換した水360重量部とポリビニルアルコールの0.2重量%水溶液40重量部を投入したのちに、上記処方を加え、撹拌し懸濁液とした。この後、フラスコ内を窒素で置換した後に、80℃に昇温し同温度に10時間保持し重合反応を行った。
該重合体を水洗した後に、温度を65℃に保ちつつ減圧環境にて乾燥し樹脂を得た。該樹脂を176重量部、着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:3を14重量部、荷電制御剤としてアセチルアセトン金属化合物5重量部、低分子量ポリプロピレン6重量部を固定槽式乾式混合機により混合し、ベント口を吸引ポンプに接続し吸引しつつ、二軸押し出し機にて溶融混練を行った。
この溶融混練物を、ハンマーミルにて粗砕し1mmメッシュパスのトナー組成物の粗砕物をえた。さらに、この粗砕物を機械式粉砕機により、体積平均径20〜30μmまで粉砕を行った後に、旋回流中の粒子間衝突を利用したジェットミルにて粉砕を行った後、熱機械的衝撃力によって粒子の表面処理を行い、多段割分級機により分級をして、シアン着色粒子を得た。
この着色粒子100重量部に対して、一次粒子径が0.05μmである疎水性シリカを1.0重量部外添し、混合し粉砕トナー2を得た。
トナー2の重量平均粒子径は8.0μmであった。
(キャリアの製造)
[キャリア1]
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.5重量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシシラン)を加え、容器内で100℃以上で高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
[キャリア1]
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.5重量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシシラン)を加え、容器内で100℃以上で高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
フェノール 9重量部
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 60重量部
親油化処理したヘマタイト 40重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状の金属酸化物分散フェノール樹脂粒子を得た。
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 60重量部
親油化処理したヘマタイト 40重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状の金属酸化物分散フェノール樹脂粒子を得た。
得られた金属酸化物分散フェノール樹脂粒子100重量部と、フェノール0.3重量部、ホルムアルデヒド溶液0.2重量部、親油化処理したヘマタイト3重量部と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状のキャリアコア粒子を得た。
更に、上記で得られたキャリアコア粒子の表面に、以下の方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコートした。キャリアコア粒子表面のコート樹脂量が1.0重量%になるように、トルエンを溶媒として10重量%のキャリアコート溶液を作製した。このコート溶液を剪断応力を連続して加えながら溶媒を揮発させて、キャリアコア表面へのコートを行った。このコート磁性キャリア粒子を200℃で1時間熱処理し、解砕した後、200メッシュの篩で分級してキャリア1を得た。
[キャリア2]
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.5重量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシシラン)を加え、容器内で100℃以上で、高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.5重量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシシラン)を加え、容器内で100℃以上で、高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
フェノール 9重量部
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 80重量部
親油化処理したヘマタイト 20重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状の金属酸化物分散フェノール樹脂粒子を得た。
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 80重量部
親油化処理したヘマタイト 20重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状の金属酸化物分散フェノール樹脂粒子を得た。
得られた金属酸化物分散フェノール樹脂粒子100重量部と、フェノール0.4重量部、ホルムアルデヒド溶液0.25重量部、親油化処理したヘマタイト4重量部と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗し、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状のキャリアコア粒子を得た。
更に、上記で得られたキャリアコア粒子の表面に、以下の方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコートした。キャリアコア粒子表面のコート樹脂量が1.0重量%になるように、トルエンを溶媒として10重量%のキャリアコート溶液を作製した。このコート溶液を剪断応力を連続して加えながら溶媒を揮発させて、キャリアコア表面へのコートを行った。このコート磁性キャリア粒子を200℃で1時間熱処理し、解砕した後、200メッシュの篩で分級してキャリア2を得た。
[キャリア3]
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.5重量%のチタネート系カップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネート)を加え、容器内で100℃以上で高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.5重量%のチタネート系カップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネート)を加え、容器内で100℃以上で高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
フェノール 9重量部
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 60重量部
親油化処理したヘマタイト 40重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状の金属酸化物分散フェノール樹脂粒子を得た。
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 60重量部
親油化処理したヘマタイト 40重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状の金属酸化物分散フェノール樹脂粒子を得た。
得られた金属酸化物分散フェノール樹脂粒子100重量部と、フェノール0.25重量部、ホルムアルデヒド溶液0.15重量部、親油化処理したヘマタイト2.5重量部と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状のキャリアコア粒子を得た。
更に、上記で得られたキャリアコア粒子の表面に、以下の方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコートした。キャリアコア粒子表面のコート樹脂量が1.0重量%になるように、トルエンを溶媒として10重量%のキャリアコート溶液を作製した。このコート溶液を剪断応力を連続して加えながら溶媒を揮発させて、キャリアコア表面へのコートを行った。このコート磁性キャリア粒子を200℃で1時間熱処理し、解砕した後、200メッシュの篩で分級してキャリア3を得た。
[キャリア4]
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.5重量%のチタネート系カップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネート)を加え、容器内で100℃以上で高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.5重量%のチタネート系カップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネート)を加え、容器内で100℃以上で高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
フェノール 9重量部
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 60重量部
親油化処理したヘマタイト 40重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状の金属酸化物分散フェノール樹脂粒子を得た。
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 60重量部
親油化処理したヘマタイト 40重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状の金属酸化物分散フェノール樹脂粒子を得た。
得られた金属酸化物分散フェノール樹脂粒子100重量部と、フェノール0.2重量部、ホルムアルデヒド溶液0.12重量部、親油化処理したヘマタイト2重量部と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状のキャリアコア粒子を得た。
更に、上記で得られたキャリアコア粒子の表面に、以下の方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコートした。キャリアコア粒子表面のコート樹脂量が1.0重量%になるように、トルエンを溶媒として10重量%のキャリアコート溶液を作製した。このコート溶液を剪断応力を連続して加えながら溶媒を揮発させて、キャリアコア表面へのコートを行った。このコート磁性キャリア粒子を200℃で1時間熱処理し、解砕した後、200メッシュの篩で分級してキャリア4を得た。
[キャリア5]
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.2重量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシシラン)を加え、容器内で100℃以上で、高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.2重量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシシラン)を加え、容器内で100℃以上で、高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
フェノール 9重量部
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 40重量部
親油化処理したヘマタイト 60重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状の金属酸化物分散フェノール樹脂粒子を得た。
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 40重量部
親油化処理したヘマタイト 60重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状の金属酸化物分散フェノール樹脂粒子を得た。
得られた金属酸化物分散フェノール樹脂粒子100重量部と、フェノール0.3重量部、ホルムアルデヒド溶液0.2重量部、親油化処理したヘマタイト3重量部と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状のキャリアコア粒子を得た。
更に、上記で得られたキャリアコア粒子の表面に、以下の方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコートした。キャリアコア粒子表面のコート樹脂量が1.0重量%になるように、トルエンを溶媒として10重量%のキャリアコート溶液を作製した。このコート溶液を剪断応力を連続して加えながら溶媒を揮発させて、キャリアコア表面へのコートを行った。このコート磁性キャリア粒子を200℃で1時間熱処理し、解砕した後、200メッシュの篩で分級してキャリア5を得た。
[キャリア6]
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.5重量%のチタネート系カップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネート)を加え、容器内で100℃以上で高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.5重量%のチタネート系カップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネート)を加え、容器内で100℃以上で高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
フェノール 9重量部
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 80重量部
親油化処理したヘマタイト 20重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状のキャリアコアを得た。
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 80重量部
親油化処理したヘマタイト 20重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状のキャリアコアを得た。
更に、上記で得られたキャリアコア粒子の表面に、以下の方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコートした。キャリアコア粒子表面のコート樹脂量が1.0重量%になるように、トルエンを溶媒として10重量%のキャリアコート溶液を作製した。このコート溶液を剪断応力を連続して加えながら溶媒を揮発させて、キャリアコア表面へのコートを行った。このコート磁性キャリア粒子を200℃で1時間熱処理し、解砕した後、200メッシュの篩で分級してキャリア6を得た。
[キャリア7]
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.25μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.5重量%のチタネート系カップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネート)を加え、容器内で100℃以上で高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
個数平均粒径0.24μmのマグネタイト粉と個数平均粒径0.25μmのヘマタイト粉に対し、それぞれ1.5重量%のチタネート系カップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネート)を加え、容器内で100℃以上で高速混合撹拌して金属酸化物微粒子の親油化処理を行った。
フェノール 9重量部
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 80重量部
親油化処理したヘマタイト 20重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状のキャリアコアを得た。
ホルムアルデヒド溶液 6重量部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
親油化処理したマグネタイト 80重量部
親油化処理したヘマタイト 20重量部
上記材料と、28%アンモニア水、水をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し沈殿物を水洗し風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で50〜60℃で乾燥して、球状のキャリアコアを得た。
更に、上記で得られたキャリアコア粒子の表面に、以下の方法で熱硬化性のシリコーン樹脂をコートした。キャリアコア粒子表面のコート樹脂量が1.0重量%になるように、トルエンを溶媒として10重量%のキャリアコート溶液を作製した。このコート溶液を剪断応力を連続して加えながら溶媒を揮発させて、キャリアコア表面へのコートを行った。このコート磁性キャリア粒子を200℃で1時間熱処理し、解砕した後、200メッシュの篩で分級してキャリア7を得た。
(実施例1)
トナー1とキャリア1をトナー濃度8重量%となるように混合し、二成分系現像剤を得た。
トナー1とキャリア1をトナー濃度8重量%となるように混合し、二成分系現像剤を得た。
この現像剤を図1に示す画像形成装置に用いて画像出しを行った。
現像剤担持体(現像スリーブ)21と現像剤規制部材(磁性ブレード)との距離Aを600μm、現像スリーブ1と静電潜像担持体(感光ドラム)22との距離Bを400μmとした。このときの現像ニップCは7mmであった。
また、現像スリーブ21と感光ドラム22との周速比は2.2:1で進行方向が図1に示す通りお互いにカウンター方向であり、現像スリーブ1の現像極S1の磁場が1キロエルステッド、さらに現像条件は、交番電界は図3に示したような波形をもつ1800Vで周波数3000Hzのものを用い、現像バイアスは−300Vとなるように設定した。帯電部材23として、磁気ブラシで構成される接触帯電部材を用い、400dpiのライン潜像を用い、プロセススピードは170mm/sec.、トナー現像コントラスト電位400V、カブリ取り電位を150Vとした。
なお、感光ドラムとしてはアルミニウム製のφ160のドラム上に以下の機能層を5層もったOPC感光体を用いた。
アルミ基層側から順に第1層は下引き層、第2層は正電荷注入防止層、第3層は電荷発生層、第4層は電荷輸送層であり、第5層が電荷注入層である。この電荷注入層は光硬化性のアクリル樹脂にSnO2超微粒子、さらに接触帯電部材と感光体との接触時間を増加させて、均一な帯電を行うために4フッ化エチレン樹脂粒子を分散したものである。具体的には、アンチモンをドーピングし、低抵抗化した粒径約0.03μmのSnO2粒子を樹脂に対して70重量%、さらに粒径0.25μmの4フッ化エチレン樹脂粒子を20重量%、分散剤を1.2重量%分散したものである。この感光ドラムの表面抵抗は1×1012Ωであった。
上記の現像条件で画像出しを行った。この結果、細線再現性に非常に優れ、ベタ画像の濃度が高い優れた画像が得られた。さらに、感光ドラム上のキャリア付着は全くなく、キャリア付着による画像部、非画像部の画像の乱れやトナーカブリは認められなかった。
(実施例2)
トナー1とキャリア2を用いて、実施例1と全く同様にして二成分現像剤を調製し、画像出し試験を行った。
トナー1とキャリア2を用いて、実施例1と全く同様にして二成分現像剤を調製し、画像出し試験を行った。
その結果、実施例1と同様に良好な結果が得られた。
(実施例3)
トナー1とキャリア3を用いて、実施例1と全く同様にして二成分現像剤を調製し、画像出し試験を行った。
トナー1とキャリア3を用いて、実施例1と全く同様にして二成分現像剤を調製し、画像出し試験を行った。
その結果、細線再現性において若干実施例1に劣ったものの、実用上全く問題はない良好な画像が得られた。
(実施例4)
トナー1とキャリア4を用いて、実施例1と全く同様にして二成分現像剤を調製し、画像出し試験を行った。
トナー1とキャリア4を用いて、実施例1と全く同様にして二成分現像剤を調製し、画像出し試験を行った。
その結果、感光ドラム上のキャリア付着が若干見られ、細線再現性がやや劣ったものの、実用上問題のない画像が得られた。
(実施例5)
トナー2とキャリア5を用いて、トナー濃度5.5%となるように二成分現像剤を調製し、画像出し試験を行った。
トナー2とキャリア5を用いて、トナー濃度5.5%となるように二成分現像剤を調製し、画像出し試験を行った。
その結果、感光ドラム上のキャリア付着が若干見られ、細線再現性がやや劣ったものの、実用上問題のない画像が得られた。
(比較例1)
トナー1とキャリア6を用いて、実施例1と全く同様にして二成分現像剤を調製し、画像出し試験を行った。
トナー1とキャリア6を用いて、実施例1と全く同様にして二成分現像剤を調製し、画像出し試験を行った。
その結果、感光ドラム上のキャリア付着がやや多く見られ、紙上白地部にもキャリア付着による汚れが見られた。また、トナーカブリも見受けられた。細線再現性がやや劣る結果となった。
(比較例2)
トナー1とキャリア7を用いて、実施例1と全く同様にして二成分現像剤を調製し、画像出し試験を行った。
トナー1とキャリア7を用いて、実施例1と全く同様にして二成分現像剤を調製し、画像出し試験を行った。
その結果、初期より感光ドラム上のキャリア付着が多く見られ、紙上白地部にもキャリア付着による汚れが見られた。細線再現性も劣る結果となった。また、トナーカブリによる汚れも発生した。
11 下部電極
12 上部電極
13 絶縁物
14 電流計
15 電圧計
16 定電圧装置
17 サンプル
18 ガイドリング
d 試料厚み
E 抵抗測定セル
21 現像スリーブ(現像剤担持体)
22 感光ドラム(潜像担持体)
23 接触帯電部材
24 転写ドラム
25 露光手段
26 クリーナー
27 転写材
12 上部電極
13 絶縁物
14 電流計
15 電圧計
16 定電圧装置
17 サンプル
18 ガイドリング
d 試料厚み
E 抵抗測定セル
21 現像スリーブ(現像剤担持体)
22 感光ドラム(潜像担持体)
23 接触帯電部材
24 転写ドラム
25 露光手段
26 クリーナー
27 転写材
Claims (7)
- 表面抵抗が1×1010〜1×1016Ωである電荷注入層を有する静電潜像担持体と、磁性キャリアとトナーを含有する二成分系現像剤を担持する現像剤担持体とを対向させて配設し、現像する画像形成方法において、
磁性キャリア粒子の個数平均粒子径が5〜100μmであり、
磁性キャリア粒子の比抵抗が25V〜500V印加時に5.0×1013Ωcm以上であり、
磁性キャリア粒子の1キロエルステッドにおける磁化の強さが40〜250emu/cm3であり、
磁性キャリア粒子の真比重が3.0〜4.9g/cm3であり、
磁性キャリア粒子表面の溶出鉄元素濃度に対するFe(II)含有量が0.001〜5.0重量%であり、
該現像剤担持体上に形成する現像剤磁気ブラシを該潜像担持体に接触させ、交番電界を印加しつつ現像を行うことを特徴とする画像形成方法。 - 磁性キャリア粒子がバインダー樹脂、表面を親油化処理した磁性金属酸化物及びヘマタイト粒子を有し、かつ、該キャリア粒子中の該金属酸化物総量が50〜99重量%であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 磁性キャリア粒子を構成するバインダーが硬化型フェノール樹脂であり、磁性金属酸化物がマグネタイトであり、該磁性キャリアの形状係数SF−1が100〜130であることを特徴とする請求項1乃至2に記載の画像形成方法。
- 磁性キャリア粒子が、表面近傍にヘマタイトを含有し、磁性キャリア粒子表面の溶出鉄元素濃度に対するFe(II)含有量が0.001〜5.0重量%であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の画像形成方法。
- 磁性キャリア粒子を構成する磁性金属酸化物粒子の個数平均粒径raとヘマタイト粒子の個数平均粒径rbとの比rb/raが1.0を超えることを特徴とする請求項1乃至4に記載の画像形成方法。
- 磁性キャリアの表面が、シリコーン系樹脂によってコートされていることを特徴とする請求項1乃至5に記載の画像形成方法。
- 現像剤担持体の回転の進行方向と潜像担持体の回転の進行方向が、対向部において互いにカウンター方向であることを特徴とする請求項1乃至6に記載の画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003332678A JP2005099396A (ja) | 2003-09-25 | 2003-09-25 | 画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003332678A JP2005099396A (ja) | 2003-09-25 | 2003-09-25 | 画像形成方法 |
Publications (1)
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JP2005099396A true JP2005099396A (ja) | 2005-04-14 |
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ID=34460905
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JP2003332678A Withdrawn JP2005099396A (ja) | 2003-09-25 | 2003-09-25 | 画像形成方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007163728A (ja) * | 2005-12-13 | 2007-06-28 | Canon Inc | 磁性キャリア、二成分系現像剤、補給用現像剤及び現像方法 |
JP2012013929A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体およびその製造方法 |
-
2003
- 2003-09-25 JP JP2003332678A patent/JP2005099396A/ja not_active Withdrawn
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