JP2005093149A - ロック機構付きコネクタ - Google Patents

Abstract

【課題】 ワイヤハーネスに使用した際、束ねたハーネスの電線がロックアームに絡んだり、引っ掛かるのを防止でき、しかも相手側コネクタとの嵌合接続に支障を来すことがないロック機構付きコネクタを提供する。
【解決手段】 嵌合接続する雌・雄コネクタ１、２からなり、一方のハウジング４に係止部２５が設けられ、他方のハウジング３に係止部２５に係合する係止爪１３を有するロックアーム７が、弾性変形可能なヒンジ部９を介して屈曲可能に設けられているロック機構付きコネクタにおいて、ロックアーム７の自由端側の可動部分１０と他方のハウジング３との間に切断可能な連結片１１が設けられ、雌・雄コネクタ１、２の嵌合接続時におけるロックアーム７の屈曲動作によって、連結片１１が切断するように構成されている。
【選択図】 図７

Description

本発明は、ワイヤハーネスに使用されるロック機構付きコネクタに関するものである。

嵌合接続する雄・雌コネクタからなり、一方のハウジングに係止部が設けられ、他方のハウジングに前記係止部に係合する係止爪を有するロックアームが、弾性変形可能なヒンジ部を介して屈曲可能に設けられているロック機構付きコネクタを用いてワイヤハーネスを組み立てる際、組み立てたハーネスは複数束ねて管理、搬送供給される。その際、束ねられたハーネスの電線がコネクタのロックアームとハウジングとの隙間に入り込んで絡まり、あるいは引っ掛かって、前記ロックアームを変形させる等の不都合が生じるという問題があった。

本発明は、上記従来の問題点を解決したもので、ワイヤハーネスに使用した際、束ねたハーネスの電線がロックアームに絡んだり、引っ掛かるのを防止でき、しかも相手側コネクタとの嵌合接続に支障を来すことがないロック機構付きコネクタを提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明は、嵌合接続する雌・雄コネクタからなり、一方のハウジングに係止部が設けられ、他方のハウジングに前記係止部に係合する係止爪を有するロックアームが、弾性変形可能なヒンジ部を介して屈曲可能に設けられているロック機構付きコネクタにおいて、前記ロックアームの自由端側の可動部分と前記他方のハウジングとの間に切断可能な連結片が設けられ、前記雌・雄コネクタの嵌合接続時における前記ロックアームの屈曲動作によって、前記連結片が切断するように構成されていることを特徴とする。

本発明のコネクタの具体的な構成は、前記ロックアームが一対からなり、各ロックアームは、先端部が前記他方のハウジングの前端部に設けた前記ヒンジ部に外側方へ屈曲可能に連設されると共に、中間部が外側後方へ斜めに延び、自由端側の後端部と前記他方のハウジングとの間に切断可能な前記連結片が設けられ、さらに前記後端部に掴みが形成されており、前記雌・雄コネクタの嵌合接続時に、前記両ロックアームの前記後端部が互いに接近する屈曲動作によって、前記連結片が切断するように構成されている。

上記構成において前記ヒンジ部は、前記他方のハウジングの後端部上面に突出成形され、前端近傍まで延びる支持アームの前端部両側に設けられる。

前記連結片の好適な実施の形態としては、四角錐等の角錐形状に形成され、その基端部が前記ロックアームに一体的に連設され、尖端部が前記他のハウジングに一体的に連設されると共に、容易に切断可能に構成されている。

前記連結片の別の実施例の形態として、前記連結片が平面視Ｖ字状の細長い帯状片に形成され、その一端が前記各ロックアームの後端部内側面に連設されると共に、他端が前記支持アームの後端部側面に連設されていて、前記雌・雄コネクタの嵌合接続時に、前記両ロックアームの後端部が互いに接近する屈曲動作によって、前記連結片のＶ字状折曲部が切断するように構成させることも可能である。

以上説明したように、本発明によれば、ロックアームの自由端側の可動部分とハウジングとの間に切断可能な連結片を設けたから、前記ロックアームを備えたコネクタをワイヤハーネスに使用し、組み立てられたハーネスを束ねた際、ハーネスの電線がロックアームとハウジングとの隙間に入り込んで絡まり、あるいは引っ掛かって、ロックアームを変形させる等の不都合を確実に防止できる。しかも、相手側コネクタとの嵌合接続時における前記ロックアームの屈曲動作によって、前記連結片が切断するので、嵌合接続作業には何ら支障を来すおそれがない。

以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。

図１は、本発明に係るロック機構付きコネクタの好適な実施形態を示しており、該コネクタは、嵌合接続する雌コネクタ１と雄コネクタ２とからなり、雌コネクタ１はワイヤハーネスとして使用され、雄コネクタ２はプリント配線板３０上に表面実装されるピンヘッダとされている。雌コネクタ１のハウジング３と、雄コネクタ２のハウジング４はいずれもナイロン樹脂等の絶縁性樹脂材料で成形されている。

雌コネクタ１のハウジング３は、図１と図２〜図４に示すように、電線１５端部に圧着接続したソケットコンタクト（雌コンタクト）１６を個別的に離隔して収容する複数の受容部５が前後方向に貫通状態に設けられていて、図１に示すように、受容部５の後端開口から電線１５端部に圧着接続したソケットコンタクト１６を嵌挿し、ソケットコンタクト１６のランス１７を受容部５の内壁に突設した係止肩部６に係止保持させることによりワイヤハーネスとした雌コネクタ１が構成される。

ハウジング３の上面側には一対のロックアーム７，７が設けられている。両ロックアーム７，７は、ハウジング３の後端部上面の中央部位に突出成形され、ハウジング３の前後近傍まで延びる支持アーム８の前端部両側に一体成形した弾性変形可能なヒンジ部９，９に屈曲可能に連設されている。各ロックアーム７は、先端部がヒンジ部９に外側方へ屈曲可能に連設されると共に、中間部が外側後方へ斜めに延びて外拡がりになっており、自由端側の後端部１０とハウジング３の上面との間に切断可能な連結片１１が設けられている。後端部１０の外側面には横方向へ突出する摘み１２が形成されている。また、各ロックアーム７の中間部の外側面に横方向へ突出する係止爪１３が突設されている。該係止爪１３は、後述する雄コネクタ２のハウジング４に設けた係止突部２５に係合される。連結片１１は、図３及び図４に示されているように、短い四角錐形状を有し、基端部がロックアーム７の後端部１０の下面に一体的に連結され、尖端部１１ａがハウジング３の上面に一体的に連結されると共に、容易に切断可能となっている。

一方、雄コネクタ２のハウジング４は、図１と図５及び図６に示すように、前面が開口した嵌合空所部２０を有する扁平な箱形に形成され、後側壁２１を貫通して配設された複数のピンコンタクト２２が嵌合空所部２０に突出すると共に、各ピンコンタクト２２のリード部２３をプリント配線板３０にはんだ付け３１して表面実装されるピンヘッダーとして雄コネクタ２が構成されている。また、ハウジング４の前端部上面の両端には雌コネクタ１のロックアーム７，７に設けた係止爪１３，１３が係合する係止突部２５，２５がハウジング４と一体に突出成形されている。

上記構成において、雌コネクタ１と雄コネクタ２は、ハウジング３の前半部分をハウジング４の嵌合空所部２０に挿入して嵌合し、ソケットコンタクト１６とピンコンタクト２２を嵌合させて電気的に接続されるが、ハウジング３がハウジング４の嵌合空所部２０に挿入されると同時に、両ロックアーム７，７が両係止突部２５，２５間に進入し、ハウジング３がさらに挿入されると、両ロックアーム７，７の係止爪１３，１３が両係止突部２５，２５に当接し、図７に示すように、両ロックアーム７，７をヒンジ部９，９を支点に内側へ屈曲させる。この両ロックアーム７，７の屈曲動作に伴って、両連結片１１，１１が尖端部１１ａ，１１ａで切断される。この切断に要する力は僅かであり、両ロックアーム７，７の内側への屈曲動作だけで容易に切断され、雌コネクタ１と雄コネクタ２との嵌合接続作業にほとんど影響を及ぼすことはない。

ハウジング３がさらに挿入前進して、雌コネクタ１と雄コネクタ２の嵌合接続が完了すると、図９及び図１０に示すように、両係止突部２５，２５の間を通過した両ロックアーム７，７がヒンジ部９，９の弾性復元力によって外方へ拡がり、両係止爪１３，１３が両係合突部２５，２５に係合して、ハウジング３とハウジング４がロックされる。

図１１及び図１２は、本発明の別の実施形態を示しており、連結片４１が平面視Ｖ字状の細長い帯状片によって形成されており、該連結片４１の一端４２はロックアーム７の後端部内側面に連設されていると共に、他端４３は支持アーム８の後端部側面に連設されている。そして、Ｖ字状の折曲部４４が切断可能になっている。

而して、図１２に示すように、雌コネクタ１と雄コネクタ２の嵌合接続時に、ハウジング３がハウジング４の嵌合空所部２０に挿入され、両ロックアーム７，７が両係止爪２５，２５の間に進入して通過する途中において、両ロックアーム７，７がヒンジ部９，９を支点に内側に屈曲する屈曲動作に伴って連結片４１の屈曲部４４が切断される。

本発明に係る雌コネクタと雄コネクタの嵌合接続前の使用状態を示す一部縦断側面図である。 同上雌コネクタのハウジングの平面図である。 同上雌コネクタのハウジングの背面面である。 同上雌コネクタのハウジングの側面図である。 同上雄コネクタの平面図である。 同上雄コネクタの側面図である。 同上雌コネクタと雄コネクタの嵌合接続途中の状態を示す平面図である。 図７の側面図である。 同上雌コネクタと雄コネクタの嵌合接続完了の状態を示す平面図である。 図９の側面図である。 本発明の別の実施形態を示す雌コネクタのハウジングの平面図である。 同上雌コネクタと雄コネクタの嵌合接続途中の状態を示す平面図である。

符号の説明

１ 雌コネクタ
２ 雄コネクタ
３ 雌コネクタのハウジング
４ 雄コネクタのハウジング
５ 受容部
７ ロックアーム
８ 支持アーム
９ ヒンジ部
１０ ロックアーム７の後端部
１１ 連結片
１２ 摘み
１３ 係止爪
１５ 電線
１６ ソケットコンタクト
２０ 嵌合空所部
２２ ピンコンタクト
２５ 係止突部
３０ プリント配線板
４１ 連結片
４４ 折曲部

Claims (6)

1. 嵌合接続する雌・雄コネクタからなり、一方のハウジングに係止部が設けられ、他方のハウジングに前記係止部に係合する係止爪を有するロックアームが、弾性変形可能なヒンジ部を介して屈曲可能に設けられているロック機構付きコネクタにおいて、
   前記ロックアームの自由端側の可動部分と前記他方のハウジングとの間に切断可能な連結片が設けられ、前記雌・雄コネクタの嵌合接続時における前記ロックアームの屈曲動作によって、前記連結片が切断するように構成されていることを特徴とするロック機構付コネクタ。
2. 前記ロックアームが一対からなり、各ロックアームは、先端部が前記他方のハウジングの前端部に設けた前記ヒンジ部に外側方へ屈曲可能に連設されると共に、中間部が外側後方へ斜めに延び、自由端側の後端部と前記他方のハウジングとの間に切断可能な前記連結片が設けられ、さらに前記後端部に掴みが形成されており、
   前記雌・雄コネクタの嵌合接続時に、前記両ロックアームの前記後端部が互いに接近する屈曲動作によって、前記連結片が切断するように構成されている請求項１記載のロック機構付きコネクタ。
3. 前記他方のハウジングの後端部上面に突出成形され、前端近傍まで延びる支持アームの前端部両側に前記ヒンジ部が設けられていることを特徴とする請求項２記載のロック機構付コネクタ。
4. 前記連結片が角錐形状に形成され、その基端部が前記ロックアームに一対に一体的に連設され、尖端部が前記他のハウジングに一体的に連設されると共に、容易に切断可能に構成されていることを特徴としている請求項１，２又は３記載のロック機構付コネクタ。
5. 前記連結片が平面視Ｖ字状の細長い帯状片に形成され、その一端が前記各ロックアームの後端部内側面に連設されると共に、他端が前記支持アームの後端部側面に連設されていて、
   前記雌・雄コネクタの嵌合接続時に、前記両ロックアームの後端部が互いに接近する屈曲動作によって、前記連結片のＶ字状折曲部が切断するように構成されていることを特徴とする請求項１，２又は３記載のロック機構付コネクタ。
6. 前記他方のハウジングが、電線端部に圧着接続したコンタクトを個別的に離隔して収容する複数の受容部を有している請求項１ないし５記載のロック機構付コネクタ。

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