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JP2005088666A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置 Download PDF

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JP2005088666A
JP2005088666A JP2003322521A JP2003322521A JP2005088666A JP 2005088666 A JP2005088666 A JP 2005088666A JP 2003322521 A JP2003322521 A JP 2003322521A JP 2003322521 A JP2003322521 A JP 2003322521A JP 2005088666 A JP2005088666 A JP 2005088666A
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JP2003322521A
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Akihiro Nishiyama
明宏 西山
Yoshinobu Hiyamizu
由信 冷水
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Koyo Seiko Co Ltd
Favess Co Ltd
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Favess Co Ltd
Toyoda Koki KK
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Abstract

【課題】電動パワーステアリング装置において、最大舵角近傍位置における操舵フィーリングの劣化を抑えつつ端当て時の衝撃を確実に緩和する。
【解決手段】モータに流すべき電流の目標値を設定する目標電流設定部12は、操舵トルク検出値Tと車速検出値Vに基づき基本アシスト電流値Iaを決定し、基本アシスト電流値IaにアシストゲインGaを乗じることにより電流目標値Itを算出する。アシストゲインGaは、電流低減ゲインGRiと車速ゲインGRvに基づきGa=1−GRv×GRiにより算出され、電流低減ゲインGRiは電流低減ゲイン演算部127により次のように設定される。すなわち、最大舵角近傍に設定される低減開始舵角を操舵角度|θ|が超えると、最大舵角に近づく方向への操舵トルクの検出値Tと操舵角速度ωとの積が積算され、電流低減ゲインGRiは、その積算値SUMが大きくなるにしたがって大きくなるように設定される。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動モータによって車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置に関し、更に詳しくは、操舵角度が最大舵角に達したときに生じる衝撃すなわち操舵操作における端当て時の衝撃を緩和するための技術に関する。
従来から、運転者がハンドル(ステアリングホイール)に加える操舵トルクに応じて電動モータを駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置が用いられている。
一般にステアリング装置では、ハンドルを中立位置から左または右のいずれかの操舵方向に操作を続けると、ハンドルの操作量がその最大値に相当する最大舵角に達し、機構上、その最大舵角以上にはハンドルを操作できないようになっている(以下、このように最大舵角に達して操作が強制的に停止させられるまでハンドルを操作することを「端当て」と呼ぶ)。そして、ハンドルが素早く操作される場合すなわち操舵速度が大きい場合には、この端当ての際に生じる衝撃が大きなものとなり、その結果、ステアリング機構の耐久性が低下したり、端当て時に音が発生したり、操舵操作において運転者が不快感を覚えたりすることがある。
これに対し、このような端当て時の衝撃を緩和するように構成された電動パワーステアリング装置が従来より提案されている。例えば特公平6−4417号公報(特許文献1)には、ステアリング系の操舵トルクに対応して補助トルクを発生する電動機を有する電動式パワーステアリング装置において、前記ステアリング系の操舵角が最大操舵角より所定値手前になったことを判定する操舵角判定手段と、操舵角が最大舵角よりも所定値手前になったときに前記電動機へ供給する電力を減少させて前記補助トルクを減少させる補正手段とを備えたことを特徴とする電動式パワーステアリング装置が開示されている。また、端当て時の衝撃緩和のための操舵補助力の低減(電動モータの駆動力の減衰)を操舵速度を考慮して行うように構成された電動パワーステアリング装置も提案されている(例えば特許文献2および3)。
しかし、端当て時の衝撃の程度は最大舵角の近傍位置における操舵状態に依存し、操舵速度を考慮しただけでは、必ずしも端当て時の衝撃を確実に緩和することができず、また、不必要に操舵補助力が低減されて操舵フィーリングが劣化することもある。
特公平6−4417号公報 特開2001−30933号公報 特開2001−253356号公報
そこで本発明の目的は、操舵操作における端当て時の衝撃を確実に緩和できる電動パワーステアリング装置を提供することである。また、本発明の他の目的は、端当て時の衝撃を確実に緩和しつつ最大舵角の近傍位置における操舵フィーリングの劣化を抑えた電動パワーステアリング装置を提供することである。
第1の発明は、車両操舵のための操作手段による操作に応じて電動モータを駆動することにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
前記操作手段によって前記ステアリング機構に与えられる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
前記操作手段による操作の量を示す操舵角度を検出する操舵角度検出手段と、
前記操作手段による操作の速度を示す操舵速度を検出する操舵速度検出手段と、
前記操作手段による操作の最大量を示す最大舵角の近傍に設定される所定舵角を前記操舵角度が超えているときに、前記操舵トルクおよび前記操舵速度に基づき前記操舵補助力を低減する操舵補助力低減手段とを備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記操舵補助力低減手段は、
前記操舵角度が前記所定舵角を超えているときに前記操舵トルクと前記操舵速度との積を積算し、当該積の積算値を出力する積算値演算手段と、
前記積算値に応じて前記電動モータに流すべき電流を低減する電流低減手段とを含むことを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、
前記積算値演算手段は、前記操舵速度が所定値以下であるときに前記積の積算を停止することを特徴とする。
第4の発明は、第1から第3の発明のいずれかにおいて、
前記車両の走行速度である車速を検出する車速検出手段を更に備え、
前記操舵補助力低減手段は、前記操舵補助力の低減量を前記車速に応じて修正する修正手段を含むことを特徴とする。
上記第1の発明によれば、最大舵角の近傍に設定される所定舵角を操舵角度が超えているときに操舵トルクおよび操舵速度に基づき操舵補助力が低減されるので、最大舵角近傍の位置において、最大舵角位置に向かう方向に強い操舵トルクが与えられるほど、また、最大舵角位置に向かう方向に速い操舵速度で操作されるほど、操舵補助力を大きく低減することができる。これにより、操舵操作における端当て時の衝撃を確実に緩和することができ、端当てによる音の発生を抑えることができる。
上記第2の発明によれば、操舵角度が所定舵角を超えているときに操舵トルクと操舵速度との積の積算値に応じてモータ電流が低減されるので、操舵トルクや操舵速度の検出値にバラツキやノイズが含まれていても、そのようなバラツキやノイズによるモータ電流の低減量への影響が抑制される。これにより、端当て時の衝撃緩和のための操舵補助力の低減動作が安定化する。
上記第3の発明によれば、操舵速度が所定値以下であるときには操舵トルクと操舵速度との積の積算が停止されるので、操作手段が所定舵角位置を超えて最大舵角位置に向かう方向に操作されている状態においても、操舵速度が遅い場合にはモータ電流の低減量は増大しない。これにより、不必要な操舵補助力の低減を回避し、最大舵角の近傍位置における操舵フィーリングの劣化を抑えることができる。
上記第4の発明によれば、端当て時の衝撃緩和のための操舵補助力の低減量が車速に応じて修正されるので、車両操舵に必要な操舵力が小さい車速域では、操舵補助力の低減量を大きくすることで、走行時においても端当て時の衝撃を十分に緩和することが可能となる。また、車両操舵に必要な操舵力が比較的大きい中高速の車速域では、操舵補助力の低減量を小さくすることで、危険回避等のために操作手段を最大舵角位置まで素早く操作することが可能となる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<1.全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を、それに関連する車両構成と共に示す概略図である。この電動パワーステアリング装置は、操舵のための操作手段としてのハンドル(ステアリングホイール)100に一端が固着されるステアリングシャフト102と、そのステアリングシャフト102の他端に連結されたラックピニオン機構104と、ハンドル100の操舵角を検出する舵角センサ2と、ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサ3と、ハンドル操作(操舵操作)における運転者の負荷を軽減するための操舵補助力を発生させる電動モータ6と、その操舵補助力をステアリングシャフト102に伝達する減速ギヤ7と、車載バッテリ8からイグニションスイッチ9を介して電源の供給を受け、舵角センサ2や、トルクセンサ3、車速センサ4からのセンサ信号に基づきモータ6の駆動を制御する電子制御ユニット(ECU)5とを備えている。
このような電動パワーステアリング装置を搭載した車両において運転者がハンドル100を操作すると、その操作による操舵トルクがトルクセンサ3によって検出されると共に舵角が舵角センサ2によって検出され、検出された操舵トルクおよび舵角と車速センサ4によって検出された車速とに基づいてECU5によりモータ6が駆動される。これによりモータ6は操舵補助力を発生し、この操舵補助力が減速ギヤ7を介してステアリングシャフト102に加えられることにより、操舵操作における運転者の負荷が軽減される。すなわち、ハンドル操作によって加えられる操舵トルクとモータ6の発生する操舵補助力によるトルクとの和が、出力トルクとして、ステアリングシャフト102を介してラックピニオン機構104に与えられる。これによりピニオン軸が回転すると、その回転がラックピニオン機構104によってラック軸の往復運動に変換される。ラック軸の両端はタイロッドおよびナックルアームから成る連結部材106を介して車輪108に連結されており、ラック軸の往復運動に応じて車輪108の向きが変わる。
<2.制御装置の構成>
図2は、上記電動パワーステアリング装置における制御装置であるECU5の機能的構成を示すブロック図である。このECU5は、モータ制御部として機能するマイクロコンピュータ(以下「マイコン」と略記する)10と、そのマイコン10から出力される指令値Dに応じたデューティ比のパルス幅変調信号(PWM信号)を生成するPWM信号生成回路18と、そのPWM信号のデューティ比に応じた電圧をモータ6に印加するモータ駆動回路20と、モータ6に流れる電流を検出する電流検出器19とから構成される。
マイコン10は、その内部のメモリに格納された所定のプログラムを実行することにより、目標電流設定部12と減算器14とフィードバック制御演算部(以下「FB制御演算部」と略記する)16とからなるモータ制御部として機能する。このモータ制御部において、目標電流設定部12は、トルクセンサ3から出力される操舵トルクの検出値(以下「操舵トルク検出値」という)T、舵角センサ2から出力される舵角の検出値(以下「舵角検出値」という)θ、および車速センサ4から出力される車速の検出値(以下「車速検出値」という)Vに基づき、モータ6に流すべき電流の目標値Itを決定する。減算器14は、この電流目標値Itと電流検出器19から出力されるモータ電流の検出値Isとの偏差It−Isを算出する。FB制御演算部16は、この偏差It−Isに基づく比例積分制御演算によって、PWM信号生成回路18に与えるべきフィードバック制御のための上記指令値Dを生成する。
PWM信号生成回路18は、この指令値Dに応じたデューティ比のパルス信号、すなわち指令値Dに応じてパルス幅の変化するPWM信号を生成する。モータ駆動回路20は、このPWM信号のパルス幅(デューティ比)に応じた電圧をモータ6に印加する。モータ6は、その電圧印加によって流れる電流に応じた大きさおよび方向のトルクを発生する。
<3.目標電流設定部の構成>
図3は、本実施形態における目標電流設定部12の構成を示すブロック図である。この目標電流設定部12は、マイコン10が上記所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現され、基本アシスト電流演算部121と、車速ゲイン演算部123と、微分器124と、積算値演算部125と、電流低減ゲイン演算部127と、乗算器122,128と、減算器129とを備えている。そして、基本アシスト電流演算部121には操舵トルク検出値Tおよび車速検出値Vが入力され、車速ゲイン演算部123には車速検出値Vが入力され、微分器124には操舵角度を示す舵角検出値θが入力され、積算値演算部125には、微分器124から出力される操舵角速度ωと共に操舵トルク検出値Tおよび舵角検出値θが入力される。
このような目標電流設定部12において、基本アシスト電流演算部121は、操舵トルク検出値Tおよび車速検出値Vに基づき、上記電流目標値Itを決定するための基礎となるべき基本アシスト電流値Iaを生成する。具体的には、適切な操舵補助力を発生させるためにモータ6に供給すべきアシスト電流の値と操舵トルクの値との関係を車速に応じて示すマップ(「アシストマップ」と呼ばれる)が基本アシスト電流演算部121内に予め保持されており、基本アシスト電流演算部121は、このアシストマップを参照して、上記操舵トルク検出値Tおよび車速検出値Vに対応するアシスト電流の値を求め、これを基本アシスト電流値Iaとして出力する。なお、このアシストマップは、車速が小さいほど、また操舵トルクが大きいほど基本アシスト電流値Iaを大きくするように設定されている。これにより、ハンドル100が重いときほど操舵補助力が大きくなり、操舵操作が容易になる。
微分器124は、舵角検出値θを示すセンサ信号を時間微分することにより操舵速度を示す操舵角速度ωを算出する。そして積算値演算部125は、ハンドル操作における端当て時の衝撃を緩和すべく操舵補助力を低減するための指標として、この操舵角速度ωと操舵トルク検出値Tと舵角検出値θとに基づき所定の積算値SUMを算出する。すなわち積算値演算部125は、最大舵角近傍に設定された所定の舵角値である低減開始舵角θ1を舵角検出値θが超えているときに操舵角速度ωと操舵トルク検出値Tとの積T×ωを積算し、その積T×ωの積算値SUMを出力する。図4は、この積算値演算部125をソフトウェア的に実現するためにマイコン10が実行する積算値演算処理の手順を示すフローチャートである。マイコン10が所定時間毎にこの積算値演算処理のルーチンを繰り返し実行することによって上記積算値SUMの算出および更新が順次行われ、これにより積算値演算部125が実現される。この積算値演算処理においてマイコン10は以下のように動作する。
まず、操舵角速度ω、操舵トルク検出値Tおよび舵角検出値θを順に取得し(ステップS11〜S13)、次に、舵角検出値の絶対値|θ|(以下、この絶対値|θ|を単に「操舵角度」という)が低減開始舵角θ1以下であるか否かを判定する(ステップS14)。この低減開始舵角θ1は、ハンドル操作における端当て時の衝撃を緩和すべく最大舵角近傍に設定される正の舵角値であって、ハンドル100が中立位置から最大舵角位置に向かって操作されているときに操舵補助力低減のための処理が開始される舵角である。最大舵角を630度とした場合、低減開始舵角θ1は例えば580度に設定される。
ステップS14での判定の結果、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1以下である場合には、上記積算値SUMを“0”に初期化して、当該積算値演算処理のルーチンを終了する。一方、ステップS14での判定の結果、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えている場合には、操舵角速度ωが所定の正値ω1よりも大きくかつ操舵トルク検出値Tが“0”以上であるか否か、および、操舵角速度ωが所定値の負値−ω1よりも小さくかつ操舵トルク検出値Tが“0”よりも小さいか否かを判定する(ステップS18)。ここで、所定値ω1(>0)は、ハンドル100が比較的遅い速度で操作されている場合には操舵補助力を低減する必要がないことを考慮して設定された値であり、例えば50[deg/sec]に設定される。
ステップS18での判定の結果、操舵角速度ωが所定の正値ω1よりも大きくかつ操舵トルク検出値Tが“0”以上(非負値)であるか、または、操舵角速度ωが所定値の負値−ω1よりも小さくかつ操舵トルク検出値Tが“0”よりも小さい(負値である)場合(“Yes”と判定された場合)には、操舵角速度ωと操舵トルク検出値Tとの積T×ωを積算すべく、現時点の積算値SUMに積T×ωを加算した値を新たな積算値SUMとすることで、積算値SUMを更新する(ステップS20)。したがって、最大舵角位置に向かう方向に操舵トルクが加えられ当該方向にハンドル100が回転している状態において操舵角速度の絶対値|ω|(以下、この絶対値を単に「操舵速度」という)が所定値ω1よりも大きい場合に、積T×ωが算出され積算値SUMが更新される(この場合、T×ω≧0)。このようにして積算値SUMが更新された後は、当該積算値演算処理のルーチンを終了する。
一方、ステップS18で“No”と判定された場合、積算値SUMを更新することなく、当該積算値演算処理のルーチンを終了する。したがって、操舵速度|ω|が所定値ω1以下の場合や、最大舵角位置に向かう方向に操舵トルクが加えられていない場合には、積T×ωの積算が停止されることになる。
積算値演算部125は上記のような積算値演算処理が実行される毎に積算値SUMを出力し、この積算値SUMは、図3に示すように電流低減ゲイン演算部127に入力される。
電流低減ゲイン演算部127は、ハンドル操作における端当て時の衝撃を緩和すべく電流目標値Itを低減するための電流低減手段であって、上記積算値SUMに基づき後述の電流低減ゲインマップを参照することにより電流低減ゲインGRiを決定する(0≦GRi≦1)。
一方、車速ゲイン演算部123は、乗算器128と共に操舵補助力の低減量を車速に応じて修正するための修正手段を構成する。すなわち車速ゲイン演算部123は、車速に応じて上記電流低減ゲインGRiを修正するための係数として、上記車速検出値Vに基づき後述の車速ゲインマップを参照することにより車速ゲインGRvを求める(0≦GRv≦1)。乗算器128は、この車速ゲインGRvを上記電流低減ゲインGRiに乗算し、その乗算結果であるGRi×GRvを修正電流低減ゲインとして出力する。減算器129は、この修正電流低減ゲインGRi×GRvを“1”から減算し、その減算結果である1−GRi×GRvをアシストゲインGaとして出力する。
このようにして得られたアシストゲインGaは乗算器122に入力され、この乗算器122は、そのアシストゲインGaを基本アシスト電流値Iaに乗算する。この乗算結果であるGa×Iaは、上記の電流目標値Itとして目標電流設定部12から出力され、既述のように、この電流目標値Itの電流がモータ6に流れるようにフィードバック制御が行われる。
上記のように構成された目標電流設定部12において、電流低減ゲイン演算部127は、積算値演算部125、車速ゲイン演算部123、乗算器128および減算器129と共に、ハンドル100の端当て時の衝撃を緩和するための操舵補助力低減手段を構成する。なお、微分器124は、舵角センサ2と共に操舵速度検出手段を構成する。以下、上記操舵補助力低減手段の動作について説明する。
<4.操舵補助力低減のための動作>
既述のように積算値演算部125は、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えている状態において、操舵速度|ω|(操舵角速度の絶対値)が所定値ω1よりも大きい場合に操舵トルク検出値Tと操舵角速度ωとの積T×ωを積算し(図4のステップS20)、その積算値SUMを出力する。ただし、最大舵角位置に向かう方向に操舵トルクが加えられていない場合には、当該積算は行われない(ステップS18でNo)。
電流低減ゲイン演算部127は、積算値SUMと電流低減ゲインGRiとの関係を示すマップとして図5に示すような電流低減ゲインマップを保持しており、この電流低減ゲインマップを参照することにより、積算値演算部125から出力される積算値SUMに対応する電流低減ゲインGRiを算出する。この電流低減ゲインマップは、図5に示すものに限定されないが、基本的に、積算値SUMが大きくなるにしたがって操舵補助力の低減量を増大させるべく電流低減ゲインGRiが大きくなるように設定されている。
車速ゲイン演算部123は、車速と車速ゲインGRvとの関係を示すマップとして図6に示すような車速ゲインマップを保持しており、この車速ゲインマップを参照することにより、車速検出値Vに対応する車速ゲインGRvを算出する。この車速ゲインマップは、車両操舵に必要とされる操舵力と車速との関係に対応して設定されたものであって、必要な操舵力が小さくなる車速の範囲(10〜20[km/h]の範囲)では、操舵補助力の低減量が大きくなるように車速ゲインGRvが大きく設定され、中高速の速度域では、操舵補助力の低減が抑制されるように車速ゲインGRvが小さく設定されている。
図3に示したように、アシストゲインGaは、上記の電流低減ゲインGRiおよび車速ゲインGRvに基づき
Ga=1−GRv×GRi
により与えられ、このGaを基本アシスト電流値Iaに乗算することにより電流目標値Itが算出される。したがって、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えて積T×ωの積算値SUMが増大すると、それに応じて電流低減ゲインGRiが増大し、アシストゲインGaが減少するので、電流目標値Itが減少し、それに応じて操舵補助力が低減する。ただし、上式のように電流低減ゲインGRiに車速ゲインGRvが乗算されるので、操舵補助力の低減量は、車速が10〜20[km/h]の範囲のときには増大し、中高速域のときには抑制される。
<5.効果>
上記実施形態によれば、ハンドル100が中立位置から最大舵角位置に向かって操作され操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えると、最大舵角位置に向かう方向に操舵トルクが加えられていて操舵速度|ω|が所定値ω1よりも大きい場合に、操舵トルク検出値Tと操舵角速度ωとの積T×ωが算出され、その積T×ωにより積算値SUMが更新される(図4のステップS18、S20参照)。そして、この積算値SUMに応じて電流低減ゲインGRiが決定され、積算値SUMが大きくなるにしたがって電流低減ゲインGRiが大きくなる(図5参照)。図3に示したように、モータ6に流すべき電流の目標値Itは、基本アシスト電流値IaとアシストゲインGaとの乗算値Ga×Iaであり、アシストゲインGaは1−GRv×GRiである。したがって、積T×ωの積算値SUMが大きくなるほど電流目標値Itの基本アシスト電流値Iaに対する低減量が大きくなる。すなわち、最大舵角近傍の位置(|θ|>θ1となる位置)でハンドル100が操作され、最大舵角位置に向かって強い操舵トルクが与えられるほど、また、最大舵角位置に向かう方向に速い操舵速度で操作されるほど、電流目標値Itが速やかに減少し、操舵補助力が大きく低減されることになる。これにより、ハンドル操作における端当て時の衝撃を確実に緩和することができ、端当てによる音の発生を抑えることができる。
一方、最大舵角位置の方向にハンドル100が操作されている場合であっても、操舵速度が遅い場合(|ω|≦ω1の場合)には、積T×ωの積算は行われないので(図4のステップS18参照)、操舵補助力の不必要な低減が回避される。したがって、最大舵角位置の近傍においてハンドル100が操作されている場合であっても、ハンドル操作の速度が遅いときには操舵補助力の低減量は増大しないので、端当て時の衝撃の緩和のために操舵補助力を低減しつつ、操舵フィーリングの劣化を抑えることができる。
また、電流低減ゲインGRiは積算値SUMに応じて決定されるので、操舵補助力の低減は、操舵トルク検出値Tや操舵角速度ωにバラツキがあったり、それらの値に多少のノイズが含まれていたりしても、そのようなバラツキやノイズによる電流低減ゲインGRiへの影響が抑制される。したがって、上記実施形態によれば、端当て時の衝撃緩和のための操舵補助力の低減動作が安定化する。
以上のように上記実施形態によれば、最大舵角近傍における操舵フィーリングの劣化を抑えつつ、端当て時の衝撃を確実に緩和することができ、しかも、そのための操舵補助力の低減動作が安定化する。
さらに、上記実施形態によれば、電流低減ゲインGRiは、図6に示す車速ゲインGRvが乗算されることにより修正され、アシストゲインGaは、Ga=1−GRv×GRiにより算出される。これにより、車両操舵に必要な操舵力が小さい車速域(10〜20km/h)では、アシストゲインGa(操舵補助力)が十分に小さくなるので、走行時においても端当て時の衝撃を十分に緩和することができる。一方、車両操舵に必要な操舵力が比較的大きい中高速の車速域では、アシストゲインGaの低減の度合い(操舵補助力の低減量)が小さくなるので、危険回避等のためにハンドル100を最大舵角まで素早く操作することが可能となる。
<6.変形例>
<6.1 第1の変形例>
上記実施形態では、ハンドル操作における端当て時の衝撃を緩和すべく、上記積算値SUMに応じて電流低減ゲインGRiを決定することにより操舵補助力(電流目標値It)が低減されるが、これに代えて、モータ6に流れる電流(または流すべき電流)の上限値を上記積算値SUMに応じて低減することにより操舵補助力を低減するようにしてもよい。以下、このような電動パワーステアリング装置を上記実施形態の第1の変形例として説明する。なお以下では、本変形例に係る電動パワーステアリング装置のうち上記実施形態と同様の部分については同一の参照符号を付して詳しい説明を省略する。
本変形例に係る電動パワーステアリング装置の全体構成および制御装置(ECU)5の基本構成は上記実施形態と同様であって、それぞれ図1および図2に示す通りである。本変形例におけるECU5内の目標電流設定部も、マイコン10が所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現されるが、その構成は、上記実施形態における目標電流設定部12(図3参照)と相違する。すなわち図7に示すように、本変形例における目標電流設定部13は、基本アシスト電流演算部121と、車速修正量演算部133と、微分器124と、積算値演算部125と、電流上限値演算部137と、上限値修正部138と、電流制限器139とを備えている。そして、基本アシスト電流演算部121には操舵トルク検出値Tおよび車速検出値Vが入力され、車速修正量演算部133には車速検出値Vが入力され、微分器124には操舵角度を示す舵角検出値θが入力され、積算値演算部125には、微分器124から出力される操舵角速度ωと共に操舵トルク検出値Tおよび舵角検出値θが入力される。また、舵角検出値θは上限値修正部138にも入力される。
このような目標電流設定部13において、基本アシスト電流演算部121は、上記実施形態と同様、上記操舵トルク検出値Tおよび車速検出値Vに基づき、電流目標値Itを決定するための基礎となるべき基本アシスト電流値Iaを生成する。また、微分器124も、上記実施形態と同様、舵角検出値θを示すセンサ信号を時間微分することにより操舵速度を示す操舵角速度ωを算出する。そして、積算値演算部125も、ハンドル操作における端当て時の衝撃を緩和すべく操舵補助力を低減するための指標として、操舵角速度ωと操舵トルク検出値Tと舵角検出値θとに基づき所定の積算値SUMを算出する。この積算値SUMの算出手順も上記実施形態における算出手順と同様であって、積算値演算部125は、図4に示す積算値演算処理がマイコン10によって実行される毎に積算値SUMを出力し、この積算値SUMは電流上限値演算部137に入力される。
電流上限値演算部137は、ハンドル操作における端当て時の衝撃を緩和すべく電流目標値Itを低減するための電流低減手段であって、上記積算値SUMに基づき図8に示す電流上限値マップを参照することにより電流上限値Imax1を求める。なお、この電流上限値マップにおいてImax0は、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1よりも小さく操舵補助力が低減されない状態におけるモータ電流の上限値を示している。
一方、車速修正量演算部133は、車速に応じて上記電流上限値Imax1を修正するための電流修正量として、車速検出値Vに基づき図9に示す車速修正量マップを参照することにより車速修正量ΔIvを求める。上限値修正部138は、舵角検出値θに応じて上記電流上限値Imax1を車速修正量ΔIvだけ修正することにより制限器用電流上限値Imax2を求める。すなわち、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えている場合には、上記電流上限値Imax1から車速修正量ΔIvを減算し、その減算結果であるImax1−ΔIvを制限器用電流上限値Imax2として出力する。ただし、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1以下である場合には、上記電流上限値Imax1をそのまま制限器用電流上限値Imax2として出力する。
電流制限器139は、上記制限器用電流上限値Imax2に基づき基本アシスト電流値Iaに制限を加えた電流値を、電流目標値Itとして出力する。すなわち、基本アシスト電流値Iaが制限器用電流上限値Imax2を超えている場合には、その上限値Imax2を電流目標値Itとして出力し、基本アシスト電流値Iaが制限器用電流上限値Imax2以下である場合には、基本アシスト電流値Iaを電流目標値Itとして出力する。この電流目標値Itは目標電流設定部13から出力され、既述のように、この電流目標値Itの電流がモータ6に流れるようにフィードバック制御が行われる。
上記のように構成された本変形例によれば、ハンドル100が中立位置から最大舵角位置に向かって操作され操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えると、最大舵角位置に向かう方向に操舵トルクが加えられていて操舵速度|ω|が所定値ω1よりも大きい場合に、操舵トルク検出値Tと操舵角速度ωとの積T×ωが算出されて積算値SUMが更新される(図4のステップS18、S20参照)。そして、この積算値SUMに応じて電流上限値Imax1が決定され、積算値SUMが大きくなるにしたがって電流上限値Imax1が小さくなる(図8参照)。これにより、積T×ωの積算値SUMが大きくなるほど電流目標値Itの基本アシスト電流値Iaに対する低減量が大きくなる。また、上記の電流上限値Imax1は、図9に示す車速修正量マップに基づき修正される。したがって、本変形例においても上記実施形態と同様の効果が得られる。
<6.2 第2の変形例>
上記実施形態では、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えていても、最大舵角位置に向かう方向に操舵トルクが加えられていない場合には、積T×ωの積算が行われないが(図4のステップS18参照)、これに代えて、そのような場合に積算値SUMを“0”に初期化するようにしてもよい。以下、このような電動パワーステアリング装置を上記実施形態の第2の変形例として説明する。なお以下では、本変形例に係る電動パワーステアリング装置のうち上記実施形態と同様の部分については同一の参照符号を付して詳しい説明を省略する。
本変形例に係る電動パワーステアリング装置の全体構成、制御装置(ECU)5の構成、および目標電流設定部12の構成は、基本的に上記実施形態と同様であって、それぞれ図1、図2および図3に示す通りである。本変形例におけるECU5内の目標電流設定部12も、マイコン10が所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現されるが、目標電流設定部12内の積算値演算部125を実現するためにマイコン10によって実行される積算値演算処理が上記実施形態と相違する。図10は、本変形例における積算値演算処理の手順の一例を示すフローチャートである。この積算値演算処理のうち図4に示した上記実施形態における積算値演算処理と同一の部分には同一のステップ番号または記号(変数名)を付して説明を省略する。図10に示すように本変形例における積算値演算処理では、マイコン10は下記のように動作する。
ステップS14での判定の結果、操舵角度|θ|が低減開始舵角θ1を超えている場合には、操舵速度|ω|が所定値ω1(例えば50[deg/sec])よりも大きいか否かを判定する(ステップS30)。その結果、操舵速度|ω|が所定値ω1よりも大きい場合には、操舵角速度ωと操舵トルク検出値Tとの積T×ωを積算すべく、現時点の積算値SUMに積T×ωを加算した値を新たな積算値SUMとすることで、積算値SUMを更新し(ステップS32)、その後、ステップS34へ進む。一方、操舵速度|ω|が所定値ω1以下である場合には、積算値SUMを更新することなくステップS34へ進む。その後、操舵トルク検出値T、操舵角速度ω、および予め設定された正値ω2に基づく条件判定を行い、その判定の結果、T>0かつω<−ω2である場合(ステップS34で“Yes”の場合)、および、T<0かつω>ω2である場合(ステップS36で“Yes”の場合)には、上記積算値SUMを“0”に初期化して、当該積算値演算処理のルーチンを終了する。したがって、最大舵角位置に向かう方向に操舵トルクが加えられていない(中立位置に向かう方向にハンドル100が操作されようとしている)場合には、積算値SUMが“0”となって操舵補助力の低減が停止される。一方、上記判定の結果、T>0かつω<−ω2ではなく、かつ、T<0かつω>ω2でもない場合(ステップS34とS36のいずれにおいても“No”と判定された場合)には、上記積算値SUMを“0”に初期化することなく、当該積算値演算処理のルーチンを終了する。
上記のような積算値演算処理により積算値演算部125が実現される本変形例によっても、積算値SUMに応じて電流低減ゲインGRiが決定されることで上記実施形態と同様の効果が得られる。これに加えて本変形例によれば、ハンドル100が最大舵角位置に向かう方向に回転している状態において最大舵角近傍の位置から中立位置に向かう方向に操舵トルクが加えられる場合には、積算値SUMが“0”に初期化されて操舵補助力の低減が中止されるので(ステップS34,S36,S16)、最大舵角近傍の位置における操舵の操作性が向上する。
<6.3 その他の変形例>
上記の実施形態および変形例では、操舵トルク検出値T等のバラツキやノイズの電流低減ゲインGRiへの影響を抑えるために積T×ωが積算され、その積算値SUMに応じて電流低減ゲインGRiまたは電流上限値Imax1が決定される。しかし、そのようなバラツキやノイズの影響が小さい場合や許容できる場合等には、積T×ω自体に応じて、または、操舵トルク検出値Tおよび操舵角速度に基づく他の所定値に応じて、電流低減ゲインGRiまたは電流上限値Imax1を決定するようにしてもよい。
また、上記の実施形態および変形例では、積算値SUMの算出に必要な舵角(舵角検出値θ)および操舵速度(操舵角速度ω)を舵角センサ2からのセンサ信号に基づいて求めているが、他の方法により舵角および/または操舵速度を求めてもよい。例えば、駆動源としてブラシレスモータが使用されている場合には、当該モータの回転位置を検出するレゾルバ等の位置センサからのセンサ信号に基づき操舵速度等を求めてもよい。
本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成をそれに関連する車両構成と共に示す概略図である。 上記実施形態に係る電動パワーステアリング装置における制御装置であるECUの機能的構成を示すブロック図である。 上記実施形態における目標電流設定部の構成を示すブロック図である。 上記実施形態における積算値演算部を実現するためにマイコンによって実行される処理手順を示すフローチャートである。 上記実施形態における電流低減ゲインマップ(電流低減ゲインと積算値との関係)を示す特性図である。 上記実施形態における車速ゲインマップ(車速ゲインと車速との関係)を示す特性図である。 上記実施形態の第1の変形例における目標電流設定部の構成を示すブロック図である。 第1の変形例における電流上限値マップ(電流上限値と積算値との関係)を示す特性図である。 第1の変形例における車速修正量マップ(車速修正量と車速との関係)を示す特性図である。 上記実施形態の第2の変形例における積算値演算部を実現するためにマイコンによって実行される処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
2 …舵角センサ(操舵角度検出手段)
3 …トルクセンサ(操舵トルク検出手段)
4 …車速センサ(車速検出手段)
5 …電子制御ユニット(ECU)
6 …モータ
10 …マイクロコンピュータ(モータ制御部)
12、13…目標電流設定部
14 …減算器
16 …フィードバック制御演算部(FB制御演算部)
18 …PWM信号生成回路
19 …電流検出器
20 …モータ駆動回路
121 …基本アシスト電流演算部
122,128…乗算器
123 …車速ゲイン演算部
124 …微分器
125 …積算値演算部
127 …電流低減ゲイン演算部(電流低減手段)
129 …減算器
133 …車速修正量演算部
137 …電流上限値演算部(電流低減手段)
138 …上限値修正部
139 …電流制限器
It …電流目標値
Is …電流検出値
Ia …基本アシスト電流値
Imax1 …電流上限値
Imax2 …制限器用電流上限値
ΔIv …車速修正量
GRi …電流低減ゲイン
GRv …車速ゲイン
Ga …アシストゲイン
T …操舵トルク検出値
V …車速検出値
θ …舵角検出値
θ1 …低減開始舵角
ω …操舵角速度
SUM …積算値

Claims (4)

  1. 車両操舵のための操作手段による操作に応じて電動モータを駆動することにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
    前記操作手段によって前記ステアリング機構に与えられる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    前記操作手段による操作の量を示す操舵角度を検出する操舵角度検出手段と、
    前記操作手段による操作の速度を示す操舵速度を検出する操舵速度検出手段と、
    前記操作手段による操作の最大量を示す最大舵角の近傍に設定される所定舵角を前記操舵角度が超えているときに、前記操舵トルクおよび前記操舵速度に基づき前記操舵補助力を低減する操舵補助力低減手段と
    を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記操舵補助力低減手段は、
    前記操舵角度が前記所定舵角を超えているときに前記操舵トルクと前記操舵速度との積を積算し、当該積の積算値を出力する積算値演算手段と、
    前記積算値に応じて前記電動モータに流すべき電流を低減する電流低減手段と
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記積算値演算手段は、前記操舵速度が所定値以下であるときに前記積の積算を停止することを特徴とする、請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記車両の走行速度である車速を検出する車速検出手段を更に備え、
    前記操舵補助力低減手段は、前記操舵補助力の低減量を前記車速に応じて修正する修正手段を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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