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JP2005074878A - 画像記録装置 - Google Patents

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JP2005074878A JP2003309893A JP2003309893A JP2005074878A JP 2005074878 A JP2005074878 A JP 2005074878A JP 2003309893 A JP2003309893 A JP 2003309893A JP 2003309893 A JP2003309893 A JP 2003309893A JP 2005074878 A JP2005074878 A JP 2005074878A
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Tsutomu Yoneyama
努 米山
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Konica Minolta Medical and Graphic Inc
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties
    • B41J2/2114Ejecting specialized liquids, e.g. transparent or processing liquids

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Abstract

【課題】ラミネート加工等を用いることなく記録媒体上のインク量の不均一を解消し、光沢感の均一な高精細な画像記録を行うことのできる画像記録装置を提供する。
【解決手段】光を照射することによって硬化する光硬化型の複数色のカラーインクを記録媒体P上に吐出するカラー用記録ヘッド4,4…と、光硬化型インクに光を照射する光照射装置6とを備え、記録媒体Pを一定方向に搬送しながら画像記録を行う画像記録装置1において、光硬化型の透明インクを吐出する透明インク用記録ヘッド14を設け、カラー用記録ヘッド4,4…から吐出されるカラーインクの液滴量を判断し、このカラーインクの液滴量に応じて透明インク用記録ヘッド14から吐出される透明インクの液滴量を制御する制御部10を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像記録装置に係り、特に、インクジェット方式によって画像記録を行う画像記録装置に関するものである。
一般に、少量多品種の需要に対して臨機応変に対応できる画像記録装置として、従来よりインクジェット方式の画像記録装置が知られている。インクジェット方式の画像記録装置は、記録ヘッドの記録媒体に対向する面に設けられたノズルからインクを吐出して記録媒体上に着弾、定着させることにより記録媒体に画像を記録するものであり、従来のグラビア印刷方式やフレキソ印刷方式による画像記録手段と異なって製版工程を必要としないため少量の需要にも簡易かつ迅速に対応することができるという特徴を有している。また、騒音が少なく多色のインクを用いることによってカラーでの画像記録も容易に行うことができるという長所がある。
さらに近時は、様々な記録媒体に対応可能な画像記録装置として、光硬化型インクを用いたインクジェット画像記録装置が知られている。これは、紫外線等の光に対して所定の感度を有する光開始剤が含有された光硬化型インクを用い、記録媒体上に着弾したインクに光を照射することで、インクを硬化させ記録媒体上に定着させるものである。このような光硬化型インクを用いたインクジェット方式の画像記録装置は、インク着弾後、光を照射することによりインクが瞬時に硬化するため、記録媒体へのインクの浸透や滲みが少なく、普通紙はもとより、受像層を持たずインク吸収性の全くないプラスチックや金属等の記録媒体に対しても画像記録を行うことが可能である。
しかし、一般に、受像層をもつ記録媒体を用いて画像記録を行う場合にはインクの大部分が記録媒体に吸収されるのに対して、光硬化型インクを用いて受像層を持たない記録媒体を用いて画像記録を行う場合には、インクは光が照射されると同時に硬化定着し記録媒体に吸収されないため、記録媒体表面に残留して、インク着弾部分が隆起した状態でインクが硬化する。
このような隆起は着弾したインク量が多い場合は、硬化前に隣接ドットとの滲みにより記録媒体表面に平滑性のある硬化膜を形成して光沢感が出る。一方、インク量が少ない場合は、記録媒体表面に凹凸のある硬化膜を形成して光沢感が出ない。そして、このようなインク量による光沢感の差異は特に顔料を多く含むインクを用いた場合に顕著に表れることとなる。
このように記録媒体表面、すなわち画像内に平滑性に差がある硬化膜が存在する場合、目視にて光沢感のばらつきとして認識され、画像全体としての画質が低下して、高精細な画像記録を行うことができないという問題がある。
この点、記録媒体の表面に生じる光沢感のばらつきを解消する技術としては、画像記録後にラミネート加工を施す技術が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特公平2−14912号公報 特開平9−70960号公報
しかしながら、前述したように、光硬化型のインクを用いインクジェット方式によって画像記録を行う画像記録装置の利点は多種多様な記録媒体に対して画像記録が可能である点にある。この点、画像記録後にラミネート加工を施すとすると、記録媒体として記録面に熱可塑性樹脂等の層を有するもの等特定の記録媒体を用いる必要があり、多種多様な記録媒体に対して画像記録ができるというインクジェット方式の画像記録装置の利点が損なわれることになるという問題がある。
また、画像記録後にラミネート加工を施すためには画像記録装置に別途ラミネート加工を施すための機構を設ける必要があり、装置が複雑化、大型化するとともに、装置コストの上昇を招くことにもなる。さらに、画像記録後にラミネート加工を施す場合には記録媒体の全面にラミネート加工を施すこととなるが、前述したように、光硬化型のインクを用いて画像記録を行った場合には、インクの着弾した部分ではインクが隆起して光沢感が出ることからラミネート加工を施す必要がない。したがって、全面にラミネート加工を施すと、本来ラミネート加工を行う必要のない部分にもラミネート加工のための材料を用いなければならないこととなり、材料の無駄を生じ、その分コストが上昇するという問題もある。
そこで、本発明は以上のような課題を解決すべくなされたものであり、ラミネート加工を行うことなく、光沢感が均一で高精細な画像記録を行うことのできる画像記録装置を提供することを目的とするものである。
このような問題を解決するため、請求項1に記載されている発明は、光を照射することによって硬化する光硬化型の複数色のカラーインクを記録媒体上に吐出するカラー用記録ヘッドと、光硬化型インクに光を照射する光照射装置とを備え、前記記録媒体を一定方向に搬送しながら画像記録を行う画像記録装置において、
光硬化型の透明インクを吐出する透明インク用記録ヘッドを設け、前記カラー用記録ヘッドから吐出されるカラーインクの液滴量を判断し、このカラーインクの液滴量に応じて前記透明インク用記録ヘッドから吐出される透明インクの液滴量を制御する制御部を設けたことを特徴としている。
このような構成を有する請求項1に記載の発明は、制御部がカラー用記録ヘッドから吐出されるカラーインクの液滴量を判断し、これに応じて透明インク用記録ヘッドから透明インクを吐出させて、記録媒体上のインク量を均一化させるようになっている。
請求項2に記載されている発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御部は、画像データの1画素ごとに前記カラー用記録ヘッドから吐出されるカラーインクの液滴量を判断することを特徴としている。
このような構成を有する請求項2に記載の発明は、画像データの1画素ごとにカラーインクの液滴量が制御部によって判断され、これによって透明インク用記録ヘッドから吐出される透明インクの液滴量が制御されるようになっている。
請求項3に記載されている発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記制御部は、前記カラー用記録ヘッドから吐出されるカラーインクの液滴量と、前記カラー用記録ヘッドから吐出される各インクの濃度とに応じて前記透明インク用記録ヘッドから吐出させる透明インクの液滴量を制御することを特徴としている。
このような構成を有する請求項3に記載の発明は、前記カラー用記録ヘッドから吐出されるカラーインクの液滴量と、前記カラー用記録ヘッドから吐出される各インクの濃度とに応じて制御部が透明インク用記録ヘッドから吐出される透明インクの液滴量を制御し、画像の光沢感の均一化が図られるようになっている。
請求項4に記載されている発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、前記制御部は、前記記録媒体の種類に応じて前記透明インク用記録ヘッドから吐出させる透明インクの液滴量を制御することを特徴としている。
このような構成を有する請求項4に記載の発明は、制御部は画像記録に使用される記録媒体のインク吸収性等に応じて透明インク用記録ヘッドから吐出させる透明インクの液滴量を制御するようになっている。
請求項5に記載されている発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、前記制御部は、前記透明インク用記録ヘッドから吐出させる透明インクの1滴あたりの液滴量が前記カラー用記録ヘッドから吐出させるカラーインクの1滴あたりの液滴量よりも多くなるように制御することを特徴としている。
このような構成を有する請求項5に記載の発明は、透明インク用記録ヘッドから吐出される透明インクの液滴数がカラーインク用記録ヘッドから吐出されるカラーインクの液滴数よりも少なくても、カラー用記録ヘッドから吐出されるインクの液滴量と同等の量の透明インクを透明インク用記録ヘッドから吐出させることができるようになっている。
請求項6に記載されている発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明において、前記インクは、紫外線を照射することにより硬化する紫外線硬化型インクであることを特徴としている。
このような構成を有する請求項6に記載の発明は、紫外線を照射することによって硬化するインクを用いて画像記録を行う場合にも記録媒体上のインク量を均一化させることができるようになっている。
請求項1に記載された発明によれば、制御部がカラー用記録ヘッドから吐出されるカラーインクの液滴量を判断し、これに応じて透明インク用記録ヘッドから透明インクを吐出させるので、記録媒体上のインク量を均一化させることができ、記録媒体の表面に凹凸が生じることを防ぐことができる。このため、ラミネート加工等の特別な後処理を施すことなく光沢感の均一な高精細な画像を記録することができるという効果を奏する。
請求項2に記載された発明によれば、記録媒体に着弾するカラーインクの液滴量が1画素ごとに判断されるので、精緻な制御が可能となり、適切な量の透明インクを吐出させることができる。これにより、光沢感の均一な高精細な画像を記録することができるという効果を奏する。
請求項3に記載された発明によれば、カラーインクの液滴量のみならず、カラーイン
クの濃度に応じて透明インク用記録ヘッドから吐出させる透明インクの液滴量を制御するので、より精緻な制御が可能となる。すなわち、一般に、同等の液滴量でも濃度の高いインクは、低いインクよりも光沢感が増すという特性がある。例えば、マゼンタインクよりも淡いマゼンタインクの方が、光沢感が抑えられる。このため、淡いマゼンタインクを使用している画素は、通常のマゼンタインクを使用している画素よりも透明インクの液滴量を少なくすることが適している。そこで、カラーインクのインク量とインク濃度とに応じて透明インクの液滴量を制御することにより、光沢感にばらつきのない高精細な画像を記録することが可能になるという効果を奏する。
請求項4に記載された発明によれば、記録媒体の種類によって透明インクの吐出量を調整するので、種々の記録媒体に対応することができ、常に光沢感の均一な高精彩な画像を記録することができるという効果を奏する。
すなわち、インク吐出後に即時に光硬化させる場合においても多少のタイミングの遅れは生じ得るため、記録媒体によってはインクの吸収スピードが速く、光を照射した時点ですでにインクのほとんどが記録媒体に吸収されインク硬化後の隆起が小さいものもある。この場合は、画像内の光沢感の差は小さくなるため、透明インクの吐出量も少なくする必要がある。また、記録媒体自体の光沢感の差のよっても画像形成後の光沢感の差は変動する。すなわち、記録媒体自体の光沢感が強い場合には、多量のインク吐出後の光沢感の上昇は差として認識されにくいため、この場合には、透明インクの吐出量を少なくすることが望ましい。このように、記録媒体の種類によって光沢感の差異の現われが異なることから、記録媒体の種類によって透明インクの吐出量を調整することにより光沢感の均一な画像を記録することができるという効果を奏する。
請求項5に記載された発明によれば、透明インク用記録ヘッドから吐出される透明インクの液滴数がカラー用記録ヘッドから吐出されるカラーインクの液滴数よりも少ない場合でも1滴あたりのインク量を調整することにより透明インクの液滴量とカラーインクの液滴量とをほぼ同量とすることができる。これにより、記録媒体上のインク量の均一化を図るができ、光沢感の均一な画像記録を行うことができるという効果を奏する。
請求項6に記載された発明によれば、紫外線を照射することによって硬化する特性を有するインクを使用するため、記録媒体の種類に関わらず簡易に高品質の印刷を行うことができる。また、紫外線硬化型のインクを用いて画像記録を行う場合には、記録媒体に着弾したインクが紫外線の照射によって硬化し隆起するが、請求項5に記載された発明によれば、このような場合にも記録媒体上のインク量の均一化を図ることによって記録媒体表面の光沢感が均一化され高精細な画像を記録することができるという効果を奏する。
以下、添付図面を参照しつつ本発明に係る画像記録装置1の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施の形態において、画像記録装置1は、シリアルプリント方式の画像記録装置1であり、この画像記録装置1には、平板状に形成され記録媒体Pを非記録面から支持するプラテン8が設けられている。
また、画像記録装置1は、例えば、図示しない搬送ローラを備えており、記録媒体P搬送機構13(図2参照)によって搬送ローラを回転駆動させることにより記録媒体Pが図1に示す矢印X方向(以下、「主走査方向X」という。)に直交する記録媒体Pの搬送方向に搬送されるようになっている。
また、プラテン8の上方には、棒状のキャリッジレール3が搬送方向に直交する主走査方向Xに延在して配置されている。このキャリッジレール3には、キャリッジ2がキャリッジレール3に沿って往復動自在に支持されており、このキャリッジ2は、キャリッジ駆動機構12(図2参照)によって主走査方向Xに沿って往復駆動されるようになっている。
キャリッジ2には、本実施形態における画像記録装置1で使用される各色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)。)に対応した4つのカラー用記録ヘッド4,4…が一群として搭載されている。なお、画像記録装置1で使用されるインクの色はこれに限定されず、例えば、ライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)、ライトシアン(LC)等の色を使用することもできる。この場合には、各色に対応したカラー用記録ヘッドがキャリッジ2に搭載される。各カラー用記録ヘッド4,4…の記録媒体Pに対向する面には、インクを吐出する複数のノズル5,5…がカラー用記録ヘッド4,4…の長手方向に沿って形成されている。ノズル5,5…は、一走査につき複数のインク滴を吐出させることができるようになっており、これによって画素ごとの階調を表現することができるようになっている。
また、キャリッジ2には、透明なインク(透明インク(T))を吐出させる透明インク用記録ヘッド14が、外側一端に位置するカラー用記録ヘッド4に隣接して搭載されている。透明インク用記録ヘッド14の記録媒体Pに対向する面には、インクを吐出する複数のノズル15,15…が透明インク用記録ヘッド14の長手方向に沿って形成されている。
また、キャリッジ2には、紫外線照射装置6,6が、キャリッジ2の一端側壁と透明インク用記録ヘッド14との間、及び、キャリッジ2の他端側壁とカラー用記録ヘッド4との間にそれぞれ配設されている。紫外線照射装置6,6は、記録媒体Pの上に吐出され着弾したインクを硬化定着させる光として紫外線を照射する紫外線光源7,7を有しており、この紫外線光源7,7としては、例えば高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、熱陰極管、冷陰極管、LED等を適用することが可能である。
本実施形態に用いられるインクは、光としての紫外線が照射されることにより硬化する性質を具備する光硬化型インクであり、主成分として、少なくとも重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)と、光開始剤と、色材とを含むものである。上記光硬化型インクは、重合性化合物としてラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるが、この両系のインクが本実施形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能である。また、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施形態に用いられるインクとして適用してもよい。しかしながら、酸素による重合反応の阻害作用が少ない又は無いカチオン重合系インクの方が機能性、汎用性に優れるため、特に、カチオン重合系インクを用いることが好ましい。カチオン重合系インクは、少なくともオキセタン化合物,エポキシ化合物,ビニルエーテル化合物等のカチオン重合性化合物と、光カチオン開始剤と、色材とを含む混合物である。
また、記録媒体Pとしては、普通紙、再生紙、光沢紙等の各種紙、各種布地、各種不織布、樹脂、金属、ガラス等の種々の材質からなる記録媒体Pが適用可能である。また、記録媒体Pの形態としては、ロール状、カットシート状、板状等の各種形態が適用可能である。
次に、図2を参照しつつ、本実施形態における画像記録装置1の制御構成について説明する。
画像記録装置1は、使用者が記録媒体Pの種類や画像記録条件等を入力する入力部9を有しており、入力部9から入力された情報は、制御部10に送られるようになっている。入力部9は、例えばキーボードや操作パネルであり、画像記録に使用される記録媒体Pの種類や各種の記録モード等を選択できるようになっている。
制御部10は、キャリッジ駆動機構12を制御してキャリッジ2を主走査方向Xに往復移動させるとともに、キャリッジ2の動作に合わせて記録媒体Pを搬送方向に搬送させるように、記録媒体P搬送機構13の動作を制御するようになっている。
また、制御部10は、入力部9から入力された画像データに基づきカラー用記録ヘッド4,4…及び透明インク用記録ヘッド14を動作させて、それぞれのインクを吐出させ、所定の画像を形成させるようになっている。
制御部10には、画像記録前に入力部9等から画像のデータが画素単位で送られるようになっており、制御部10は、この画像のデータから記録を行う画像の濃淡を判断するようになっている。ここで、画像の濃淡とは、例えば、1画素ごとに吐出されるインクの液滴量であり、複数のカラー用記録ヘッド4,4…からカラーインクが吐出される部分はインクが重なり合って濃色となり、カラーインクが少量しか吐出されない部分は淡色となる。濃色の部分についてはインクが隆起することによって光沢感が得られるのに対して、淡色の部分においては十分な光沢感を得ることができない。
また、インクの濃度によっても画像の光沢感に差異を生じる。すなわち、一般に、同等の液滴量でも濃度の高いインクは、低いインクよりも光沢感が増すという特性がある。例えば、マゼンタインクよりも淡いマゼンタインクの方が、光沢感が抑えられる。その場合、淡いマゼンタインクを使用している画素は、通常のマゼンタインクを使用している画素より透明インクの液滴量を少なくすることが適している。
そこで、制御部10は、画像の濃淡を判断することによりカラー用記録ヘッド4,4…の各ノズル5,5…から1画素につき何滴のインクを吐出させるか、その液滴量を調整するとともに、カラーインクの液滴量とカラーインクの濃度とに応じて透明インク用記録ヘッド14の各ノズル15,15…から吐出させるインクの液滴量を調整するようになっている。
また、制御部10には、記憶部11が設けられており、記憶部11には、1画素について吐出されるカラーインクの液滴量に対応して透明インクの液滴量を制御する制御プログラムが格納されている。制御部10は、入力部9等から画像データが画素単位で送られてくると、記憶部11から必要な制御プログラムを読み出して透明インク用記録ヘッド14から吐出させるインクの量を判断し、適量のインクを吐出させるように透明インク用記録ヘッド14を制御するようになっている。
例えば、図3に示すように、4色のインク(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)。)に対応したカラー用記録ヘッド4,4…からそれぞれ1画素につきカラーインクを2滴ずつ吐出させることができるようにカラー用記録ヘッド4,4…の制御が行われている場合に、1画素内に6滴から8滴のカラーインクが吐出される場合には透明インクは吐出させず(ケース1)、1画素内に3滴から5滴のカラーインクが吐出される場合には透明インクを1滴吐出させ(ケース2)、1画素内に吐出されるカラーインクが0滴から2滴の場合には透明インクを2滴吐出させるようになっている(ケース3)。なお、記録媒体Pの表面のインク量を均一化させるためには、透明インクの液滴量は、カラーインクの液滴量とほぼ同量であることが必要であるため、図3の場合のように、カラー用記録ヘッド4,4…から吐出される1画素あたりのインクの最大液滴数が8滴である場合には、透明インク用記録ヘッド14から吐出させるインクの最大液滴数も8滴であることが望ましい。しかし、透明インクとカラーインクのインク量は、必ずしも分解能的に同一である必要はなく、例えば、透明インク1滴あたりの液滴量をカラーインク1滴あたりの液滴量よりも多くすることによって透明インクとカラーインクのインク量がほぼ同量になるようにしてもよい。すなわち、透明インクを吐出させる透明インク用記録ヘッド14から吐出されるインクの1滴がカラー用記録ヘッド4,4…から吐出されるインクの2滴分の液滴量であれば、透明インク用記録ヘッド14から吐出させるインクの最大液滴数はカラー用記録ヘッド4,4…から吐出されるインクの最大液滴数の半分の液滴数以上であればよい。
また、記憶部11には、記録媒体Pの種類ごとに透明インクの液滴量を制御する制御プログラムが用意されている。例えば、記録媒体Pがフイルム素材等のインク吸収性のない材質のものである場合には、記録媒体P上に吐出されたカラーインクの液滴量の多少によって記録媒体Pの表面の光沢感に差異が顕著となることから、カラーインクの液滴量の少ない箇所にカラーインクの液滴量とほぼ同量の透明インクを吐出させる必要がある。これに対して、普通紙等のインクを吸収する材質のものである場合には、記録媒体P上に吐出されたカラーインクの液滴量の多少による記録媒体Pの表面の光沢感には差異が目立ちにくいため記録媒体P上に吐出させるべき透明インクの量はフィルム素材に対して画像記録する場合と比較して少なくするようになっている。
さらに、制御部10は、紫外線光源7,7から紫外線を照射させるように紫外線照射装置6,6を制御するようになっている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
入力部9から画像記録を開始する信号、記録媒体Pの種類及び画像記録条件等が入力されると、制御部10は、カラー用記録ヘッド4,4…、透明インク用記録ヘッド14、及び紫外線照射装置6,6に信号を送り、画像記録動作の準備が開始される。同時に制御部10は、入力部9等から送られた画像データから画像の1画素ごとに吐出されるカラーインクの液滴量やインク濃度等の画像の濃淡を判断する。そして、制御部は、画像データから判断された画像の濃淡、及び、画像記録において選択された記録媒体Pの種類に応じた透明インクの吐出量についての制御プログラムを記憶部11から読み出す。
制御部10は、記録媒体P搬送機構13を制御して、順次所定量の記録媒体Pを搬送方向に搬送しながら、制御プログラムに基づいてカラー用記録ヘッド4,4…及び透明インク用記録ヘッド14を動作させ、所定のカラー用記録ヘッド4,4…及び透明インク用記録ヘッド14のノズル5,5,15,15…からインクを記録媒体Pの上に吐出させる。
そして、記録媒体Pの上に着弾したインクに対して紫外線光源7,7から紫外線が照射されることによりインクが硬化定着して記録媒体Pに画像が記録される。
なお、本実施形態においては、透明インク用記録ヘッド14を一群に設けられたカラー用記録ヘッド4,4…の一方の側面に隣接して一つ設けるものとしたが、透明インク用記録ヘッド14の数はこれに限定されず、例えば、カラー用記録ヘッド4,4…の両側にそれぞれ設けてもよい。
また、本実施形態においては、1画素につき複数滴のインクによって階調を表現するためにノズルの駆動数を早めることにより1走査につき複数滴のインクを吐出させるものとしたが、例えば、1走査目で1滴吐出させ2走査目で再度同一箇所にもう1滴吐出させることによって1画素につき複数滴のインクを吐出させるものとしてもよい。また、記録ヘッドにノズルを2列備えることにより1画素について複数滴のインク吐出を可能としてもよい。また、インクを1画素につき複数滴吐出させることによって階調を得るものとしたが、1画素につき1滴のインクを吐出させるように記録ヘッドの制御を行ってもよい。
また、本実施形態では、紫外線を照射することにより硬化するインクを用いたが、使用するインクは必ずしもこれには限定されず、紫外線以外の光の照射により硬化するものであってもよい。ここでいう「光」とは、広義の光であって、紫外線、電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波を含むものである。すなわち、インクには、紫外線以外の光で重合して硬化する重合性化合物と紫外線以外の光で重合性化合物同士の重合反応を開始させる光開始剤とを含むものが適用されてもよい。紫外線以外の光で硬化する光硬化型のインクを用いる場合は、紫外線光源7,7に代えて、その光を照射する光源を適用する。
また、本実施形態において画像記録装置1は、キャリッジ2に搭載されたカラー用記録ヘッド4,4…及び透明インク用記録ヘッド14を主走査方向に往復移動させるとともに、記録媒体Pを搬送方向Xに搬送させながら、カラー用記録ヘッド4,4…及び透明インク用記録ヘッド14からインクを吐出させて、画像を形成するシリアルヘッド方式の画像記録装置1としたが、プリンタ本体に固定されたカラー用記録ヘッド及び透明インク用記録ヘッドからインクを吐出させるとともに、記録媒体Pを搬送させて、画像を形成するラインヘッド方式の画像記録装置としてもよい。
本実施形態によれば、画像データから読み取った1画素ごとの画像の濃淡差に応じて、カラーインクの液滴量の多少を判断し、カラーインクの液滴量が少ない部分には透明インクを吐出させて画像全体のインク量の均一化を図るので、画像記録後にラミネート加工等を施さなくても表面に凹凸のない光沢感ある画像記録を行うことができる。
本発明に係る画像記録装置の一実施形態の要部を模式的に示す正面図である。 本発明に係る画像記録装置の一実施形態の制御構成の概略を示した要部ブロック図である。 本発明に係る画像記録装置の一実施形態におけるカラー用記録ヘッドのインク吐出と透明インク用記録ヘッドのインク吐出の関係を説明する図である。
符号の説明
1 画像記録装置
4 カラー用記録ヘッド
10 制御部
11 記憶部
14 透明用記録ヘッド

Claims (6)

  1. 光を照射することによって硬化する光硬化型の複数色のカラーインクを記録媒体上に吐出するカラー用記録ヘッドと、光硬化型インクに光を照射する光照射装置とを備え、前記記録媒体を一定方向に搬送しながら画像記録を行う画像記録装置において、
    光硬化型の透明インクを吐出する透明インク用記録ヘッドを設け、前記カラー用記録ヘッドから吐出されるカラーインクの液滴量を判断し、このカラーインクの液滴量に応じて前記透明インク用記録ヘッドから吐出される透明インクの液滴量を制御する制御部を設けたことを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記制御部は、画像データの1画素ごとに前記カラー用記録ヘッドから吐出されるカラーインクの液滴量を判断することを特徴とする画像記録装置。
  3. 前記制御部は、前記カラー用記録ヘッドから吐出されるカラーインクの液滴量と、前記カラー用記録ヘッドから吐出される各インクの濃度とに応じて前記透明インク用記録ヘッドから吐出させる透明インクの液滴量を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  4. 前記制御部は、前記記録媒体の種類に応じて前記透明インク用記録ヘッドから吐出させる透明インクの液滴量を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像記録装置。
  5. 前記制御部は、前記透明インク用記録ヘッドから吐出させる透明インクの1滴あたりの液滴量が前記カラー用記録ヘッドから吐出させるカラーインクの1滴あたりの液滴量よりも多くなるように制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像記録装置。
  6. 前記インクは、紫外線を照射することにより硬化する紫外線硬化型インクであることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像記録装置。
JP2003309893A 2003-09-02 2003-09-02 画像記録装置 Pending JP2005074878A (ja)

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