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JP2004505755A5 - - Google Patents

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JP2004505755A5
JP2004505755A5 JP2002517216A JP2002517216A JP2004505755A5 JP 2004505755 A5 JP2004505755 A5 JP 2004505755A5 JP 2002517216 A JP2002517216 A JP 2002517216A JP 2002517216 A JP2002517216 A JP 2002517216A JP 2004505755 A5 JP2004505755 A5 JP 2004505755A5
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【書類名】明細書
【発明の名称】固形物自動排出管状ボウル型遠心分離機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給液体を受け取る回転可能な分離機ボウル
前記分離機ボウルを選択的に回転させ、前記ボウルへ向かう液体供給路を与える
軸心棒、及び
前記軸心棒周辺に位置し、前記分離機ボウルの内面から固形物を除去する複数の掻き取り器刃を備え、前記液体供給路を前記分離機ボウルの前記内面まで延ばす掻き取り器組立体から構成される供給液体分離用遠心分離機。
【請求項2】
前記軸心棒を噛合わせたりあるいは噛合わせを外したりするクラッチ機構、
多様な方向及び多様な速度で前記分離機ボウルを選択的に回転させるボウル駆動機構、及び
前記分離機ボウル内部で軸に沿った方式で前記掻き取り器組立体を上下させる掻き取り器用作動器をさらに備えることを特徴とする請求項1項記載の遠心分離機。
【請求項3】
前記分離機ボウルの回転を止める電動ブレーキをさらに備えることを特徴とする請求項2項記載の遠心分離機。
【請求項4】
前記掻き取り器組立体に3個の掻き取り器刃が備えられていることを特徴とする請求項1項記載の遠心分離機。
【請求項5】
前記分離機ボウルが管状のボウルであることを特徴とする請求項1項記載の遠心分離機。
【請求項6】
前記管状ボウルの直径と長さの比が少なくとも5/1になるようにその直径がその長さよりも小さく構成されていることを特徴とする請求項5項記載の遠心分離機。
【請求項7】
前記複数の掻き取り器刃の各々の削り落し面が前記分離機ボウルの長さより小さく構成されていることを特徴とする請求項1項記載の遠心分離機。
【請求項8】
前記複数の掻き取り器刃の各々には第一及び第二開口部が設けられ、第一開口部の各々が前記分離機ボウルの内面に隣接する複数の掻き取り器刃の各々の末端に設けられ、前記第二開口部の各々が前記分離機ボウルの前記内面近くに供給液体用出口を与える前記掻き取り器刃の各々の中間部分に設けられていることを特徴とする請求項1項記載の遠心分離機。
【請求項9】
残液容器が排出口の真下へ直接配置されている場合に前記分離機ボウルから流れ出た供給液体が回収されるように、前記分離機ボウル排出口の真下あるいは該は排出口から離して可動に配置された残液容器をさらに備えることを特徴とする請求項1項記載の遠心分離機。
【請求項10】
前記排出口の真下に配置された固形物受け容器をさらに備え、前記残液容器を前記排出口と前記固形物受け容器との中間に前記排出口から離れるように配置して、固形物が前記固形物受け容器によって受け取られるようにしたことを特徴とする請求項9項記載の遠心分離機。
【請求項11】
供給液体を前記分離機ボウルの頂部から前記液体供給路へと向ける液体供給路へ繋がった液体供給パイプをさらに備えることを特徴とする請求項1項記載の遠心分離機。
【請求項12】
(a)分離機ボウル、及び前記分離機ボウルの内面までほぼ延びている複数の掻き取り器刃を備える掻き取り器組立体軸心棒の周りに高速分離速度で回転させる工程、
(b)供給液体が前記分離機ボウルの内面に近接する分離機ボウルへ入るように、前記軸心棒及び前記掻き取り器組立体の内部にある液体供給路を通して供給液体を通過させる工程、
(c)前記掻き取り器組立体と前記軸心棒を噛合わせてそれらの回転を止める工程、
(d)前記分離速度よりも低速の削り落とし速度で前記分離機ボウルを回転させる工程、及び
(e)前記分離機ボウル内部で前記掻き取り器組立体及び前記軸心棒を引き上げた後下げて前記分離機ボウルの内面に沿って蓄積された固形物を複数の掻き取り器刃を用いて削り落とす工程から構成される遠心分離機中における供給液体分離方法。
【請求項13】
前記分離機ボウルを削り落とし速度で回転させながら前記掻き取り器組立体を軸に沿って上下させることにより、前記掻き取り器刃が前記分離機ボウルの内面全体を削るように構成されていることを特徴とする請求項12項記載の方法。
【請求項14】
前記通過工程には前記複数の掻き取り器刃の各上にある第一及び第二開口部を通して前記分離機ボウル中へ供給液体を導く工程がさらに含まれ、前記第一開口部の各々が前記分離機ボウル内面に隣接する前記掻き取り器刃の各々の末端に配置され、前記第二開口部の各々が前記掻き取り器刃の各々の中間部分に配置されていることを特徴とする請求項12項記載の方法。
【請求項15】
(a)(i)掻き取り器組立体を噛合わせる掻き取り器のクラッチを外す工程、
(ii)高速分離速度で前記分離機ボウル、前記掻き取り器組立体及び前記を一緒に回転させる工程、及び
(iii)前記内にある供給路及び掻き取り器組立体を通して液体を注入し前記分離機の内面に近接する前記掻き取り器組立体上に配置された出口へと出す工程を含んだ、で支持された掻き取り器組立体を通して液体を回転可能な分離機ボウルへと供給する工程、
(b)(i)前記分離機ボウル中の排出口の真下へ残液容器を定置して前記分離機ボウルから排出される液体を受け取る工程、
(ii)前記液体の注入を止める工程、及び
(iii)前記分離機ボウル及び前記掻き取り器組立体の回転を制動する工程を含む前記分離機ボウルから液体を排出する工程、及び
(c)(i)前記残液容器を移動させて前記排出ポートから離すことにより固形物受け容器が前記排出口から削り落とされた固形物を受け取れるように該容器を配置する工程、
(ii)前記及び前記掻き取り器組立体が静止状態を維持できるように前記掻き取り器のクラッチを噛合わせる工程、
(iii)前記分離速度よりもかなり遅い削り落とし速度で前記分離機ボウルをゆっくりと回転させる工程、
(iv)前記及び前記掻き取り器組立体を引き上げる工程、及び
(v)前記及び前記掻き取り器組立体を下げる工程を含む前記分離機ボウルの内面上へ蓄積した固形物を固形物受け容器中へ削り落とす工程から構成される遠心分離機の操作方法。
【請求項16】
前記注入工程において前記掻き取り器組立体の複数の掻き取り器刃の各々にある第一及び第二開口部から液体が注入によって出され、前記第一開口部は前記分離機ボウルの内面に隣接する各掻き取り器刃の末端にあり、前記第二開口部は前記各掻き取り器刃の中間部分にあることを特徴とする請求項15項記載の方法。
【請求項17】
前記分離機ボウル中に蓄積された固形物を乾燥させる削り落とし工程前に前記分離速度で前記分離機ボウルを回転させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項15項記載の方法。
【請求項18】
前記供給工程において、液体が液体供給源から供給パイプを通して前記分離機ボウルの頂部へ供給されることを特徴とする請求項15項記載の方法。
【請求項19】
ほぼ円形の垂直に突き出た突起をもつハブ、
前記ハブ中にあって前記軸心棒を受け取る軸心棒接合部分、及び
前記ハブの前記ほぼ円形の垂直に突き出た突起の周辺上の点から接線に沿って延びる複数の掻き取り器刃から構成される、内部に中空の軸心棒を配置した遠心分離機用の掻き取り器組立体
【請求項20】
液体を前記複数の掻き取り器刃へ向けて供給させる複数の供給路をさらに含み、前記供給路は前記軸心棒接合部分から前記ハブを介して前記複数の掻き取り器刃のそれぞれへと延びていることを特徴とする請求項19項記載の掻き取り器組立体
【請求項21】
前記複数の掻き取り器刃の各々が、前記ハブの前記ほぼ円形の垂直に突き出た突起の周辺上の点から垂直に延びる各連結部材によって前記ハブへ取り付けられていることを特徴とする請求項20項記載の掻き取り器組立体
【請求項22】
前記複数の掻き取り器刃の各々には第一及び第二開口部が設けられ、前記第一開口部の各々が前記ハブに対向する前記複数の掻き取り器刃の各々の末端に設けられ、前記第二開口部の各々が前記複数の掻き取り器刃の各々の末端と前記ハブの前記ほぼ円形の垂直に突き出た突起の周辺上の点との間に配置されていることを特徴とする請求項21項記載の掻き取り器組立体
【請求項23】
前記複数の掻き取り器刃が前記ハブの前記ほぼ円形の垂直に突き出た突起の周辺上の等しく間隔を開けた部位にある3個の掻き取り器刃から成ることを特徴とする請求項19項記載の掻き取り器組立体
【請求項24】
供給液体を受け取る回転可能な分離機ボウル
前記分離機ボウルを選択的に回転させる軸心棒
前記分離機ボウルの真下に位置して前記分離機ボウルの底部から前記分離機ボウル中へ液体供給路を与える液体供給円すい体、及び
前記軸心棒の周りの前記分離機ボウル内部に位置し、前記分離機ボウルの内面から固形物を除去する複数の掻き取り器刃を備える掻き取り器組立体、から構成される供給液体分離用遠心分離機。
【請求項25】
前記軸心棒を噛合わせあるいはその噛合わせを外すクラッチ機構、
多様な方向へ及び多様な速度で前記分離機ボウルを選択的に回転させるボウル駆動機構、及び
前記分離機ボウル内部で軸に沿った方式で前記掻き取り器組立体を上下させる掻き取り器用作動器をさらに備えることを特徴とする請求項24項記載の遠心分離機。
【請求項26】
前記液体供給円すい体を前記分離機ボウルと機械的に繋がった上部の連結位置まで引き上げ、前記分離機ボウル供給液体供給し、及び前記液体供給円すい体を下げて前記分離機ボウルから離し前記分離機ボウルから供給液体を排出させる液体供給円すい体の位置決め機構をさらに備えることを特徴とする請求項24項記載の遠心分離機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
関連出願とのクロスリファレンス
本出願は、35U.S.C.§119(e)の規定に従い2000年8月4日付け出願の米国仮特許出願番号60/223,409、及び2001年6月29日付け出願の米国実用新案出願番号09/896,551に基づく優先権を主張するものである。
合衆国後援研究開発に関する記述
該当しない。
発明の背景
本発明は遠心分離機に関し、より詳細には分離された分離液から固形物を自動排出する遠心分離機に関する。
【0002】
異成分から成る混合物を「それら混合物の比重成分」ごとに分離する多数の形式による遠心力利用分離機が知られている。供給物質あるいは供給液体とも称される異成分混合物は分離機の回転ボウル中へ注入される。前記ボウルは高速で回転し混合物中の粒子を分離液から分離する。その結果、濃縮された固形物がボウル表面へぴったりと押し付けられ、前記固形物ケークから内側向きに放射状に分離液が形成される。
【0003】
前記ボウルは2,000gの重力を発生するに十分な速度で回転するので固形物は分離液から分離される。前記供給液体は、供給孔を通して、そこで供給液体が回転ボウルの角速度まで瞬時に加速される回転ボウルへと導かれるまでは比較的緩慢な速度で移動する。しかしながら、供給液体をこのような高速でボウルへと導けば、分離前に供給液体の固形成分の相当量をしばしば破壊するせん断力が発生してしまう。
【0004】
前記固形物はボウルの壁に沿って蓄積する一方、分離液は排出される。必要量の固形物が蓄積されたことが一旦確認されれば分離機は排出モードへと設定される。かかる排出モードの設定時に、回転ボウルの長手方向に延びる掻き取り器刃が分離機壁に向かう削り落とし位置に設置され、前記ボウルが低速の削り落とし速度で回転される。その後固形物はボウルの側面から削り落とされ固形物回収取出口へと向かって落とされる。しかしながら、かかる削り落とし方式では湿ったあるいは例えばピーナッツバターの粘稠度のような粘性固形物を効率的に除去することはできない。このような場合、粘性固形物は分離機壁や掻き取り器刃上に固着して残るか、あるいは分離機壁から落ちて前記回収取出口まで達する前に再び掻き取り器刃へ付着してしまう。その結果、固形物の回収率が低減し残存した固形物によって分離機が汚れて支障をきたすこととなる。
【0005】
発明の要約
本発明は、固形物を自動的に排出し固形物回収量を最大化しかつ最小限のユーザーの介在で分離した固形物を乾燥できる遠心分離機を提供するものである。この遠心分離機によれば分離工程を完全な密閉状態にできるので、「同一場所での純化」(C.I.P.)及び「同一場所での殺菌」(S.I.P.)操作が可能となる。従って、本発明の遠心分離機はバイオテクノロジー、医薬、化学、食品及び飲料分野及び対象物の産業処理における液体/固体分離及び液体/液体分離を広範囲にわたって可能とするものである。
【0006】
前記遠心分離機には中空の軸心棒によって支持された回転可能な分離機ボウルが備えられている。前記軸心棒はさらに掻き取り器と前記分離機ボウル内を軸上に移動する掻き取り器組立体を支持しかつそれらの位置を定めている。前記掻き取り器組立体には分離機ボウルのほぼ内面へ延びる表面積の小さい複数の掻き取り器刃が備えられている。供給液体は、供給液体が前記分離機ボウルのほぼ内面にある掻き取り器刃の末端直前へ出るように前記軸心棒を介して前記掻き取り器組立体へと通ずる液体供給路によって前記分離機ボウルへと供給される。これにより、前記供給液体が分離機ボウルの角速度によって瞬時に過加速されることを防止している。その結果、供給液体は大きく減じられたせん断力を受けることになるので、供給液体が損傷を受ける可能性は従来技術に比べて減じられる。
【0007】
前記分離機ボウルは直径が比較的小さく長さの長い管状のボウルであることが好ましい。かかる管状の分離機ボウルを用いることによって遠心分離機の高速操作を行って分離機ボウルの内面において30,000g程度の分離力を発生させることができる。これにより、供給液体を分離機ボウル内において低圧力レベルで安全かつ効果的に分離することが可能となる。
【0008】
高速操作の結果、遠心分離機は残液からより効率的に固形物を分離できるため、蓄積した固形物の乾燥特性も向上する。例え掻き取り器刃の表面積が比較的小さくとも、分離機ボウル壁からの固形物の削り落としはより簡単かつ効率的に行うことが可能である。蓄積された固形物のすべてを削り落として排出するために、掻き取り器組立体は、分離機ボウルをゆっくり回転させながらゆっくりと持ち上げられ、次いで下げられる。乾燥された蓄積固形物と削り落とし面積の小さい掻き取り器刃を組み合わせることにより、排出固形物量は大幅に増加する。従って、本発明に係る遠心分離機は無菌的に操作でき、よってC.I.P.あるいはS.I.P.操作が可能とされるものである。
【0009】
発明の詳細な説明
本発明の一実施態様に係る遠心分離機100を図1に示す。本遠心分離機100には円筒状の分離機ボウル110、好ましくは従来型の直径Dが比較的小さく長さLが長く、L/D比がほぼ5/1であるような管状ボウルが備えられている。例えば、500mmまでのボウル直径と100リットル/分までの流量をもつ分離機ボウルを用いることにより、分離機ボウル110の内面において十分な回転速度を起こして20,000g〜30,000gの分離力を発生させることができる。管状型ボウルは類似プール面積及び重力に関してコスト面と性能面で「バスケット」型遠心機ボウル等の他の既知の円筒状ボウルに比べて有利である。例えば、管状ボウルの半径はずっと小さいので周辺速度が小さくなり風損、摩擦、熱発生が少ない。さらに、管状ボウルは長さが長いため軸に沿った液体波が減衰されるのでより優れた液体安定性を与える。
【0010】
前記掻き取り器組立体120は分離機ボウル内部で中空の掻き取り器軸心棒130と連結して作動する。前記掻き取り器軸心棒130は分離機ボウル110から供給パイプ140へと延びている。掻き取り器軸シール132は、前記軸心棒が分離機ボウル110から延びている部位に定置され、液体及び固形物が分離機ボウル110から漏出するのを防止している。供給液体を分離機ボウル110中へ注入できるようにするため、供給パイプ140と掻き取り器軸心棒130が回転式ユニオン142によって連結されている。
【0011】
前記掻き取り器軸心棒130の主ベアリング集合体134には駆動ベルト152によって変速駆動モーター150が連結されている。前記駆動モーター150は掻き取り器軸クラッチ136と連結して制御可能に作動して供給液体を分離させる分離機ボウル110を所望の速度で回転させる。さらに掻き取り器作動用ピストン126は掻き取り器軸心棒130と連結して掻き取り器軸クラッチ136とともに作動して分離機ボウル110内部の掻き取り器組立体を上下させる。排出モードにおいては、掻き取り器軸クラッチ136は噛合って掻き取り器軸心棒130を静止状態に支持し、掻き取り器刃が接触を保って分離機ボウル110の壁から固形物を削り落とすように低速の削り落とし速度で分離機ボウル110をゆっくりと回転させる。他の作動モードにおいては、掻き取り器組立体120が分離機ボウル110と同速度かつ同方向へ回転するように(つまり掻き取り器組立体120は分離機ボウル110に対しては静止状態となるように)、掻き取り器軸クラッチ136の噛み合わせが外される。
【0012】
図2に上記掻き取り器組立体120についてのより詳細な図を示す。図2には前記掻き取り器組立体120へ取り付けられた3つの軸に沿った掻き取り器刃が示されている。前記掻き取り器組立体120には、安定かつ高速回転を維持しつつ削られることが求められる分離機ボウル110の表面積に対応して多様な数の掻き取り器刃を備えて設計してもよい。
【0013】
前記掻き取り器組立体120には、供給液体が分離機ボウル110表面において排出されるように、掻き取り器軸心棒130から掻き取り器組立体120を介して掻き取り器刃122上の第一及び第二外側供給孔126及び128へ供給液体を導く液体供給路124が設けられている。前記掻き取り器組立体120の回転によって生ずるコリオリ力によって前記供給液体は分離機ボウル110表面にある第一外側供給孔126へ向かって加速される。もし前記供給液体が固形物の蓄積あるいは他の原因によって前記第一外側供給孔126に存在できない場合は、該供給液体は分離機ボウル110表面に向かうかなりの加速を伴って第二外側供給孔128に存在してもよい。前記供給液体掻き取り器組立体120から分離機ボウル110表面に向けて噴出させることによって、該供給液体はよりゆっくりと加速され、前記分離機ボウルが回転している角速度によって瞬時に加速されることから防止される。これにより、前記供給液体が受けるせん断力が大幅に減少するので供給液体が損傷を受ける可能性が少なくなる。
【0014】
図2に示した実施態様においては、供給路の形成時に掻き取り器組立体120表面上に形成された穿孔がほぼ充満されていることに注目すべきである。他の構成方法においてはこれら表面へ穿孔を開けたり穿孔を満たしたりする必要はない。
【0015】
供給液体供給モードについて図3を参照しながら前記遠心分離機100の操作に従って説明する。供給モードにおいては、供給液体供給パイプ140を通して導かれる。掻き取り器軸心棒130が開放されて分離機ボウル110とともに回転するように掻き取り器軸クラッチ136の噛み合いが外される。供給液体供給パイプ140から掻き取り器軸シール132を介して掻き取り器軸心棒130へと矢印で示した方向へ流れる。供給液体は前記掻き取り器組立体120の供給路124を通って継続して流れ、分離機ボウル110の外面から該分離機ボウル中へ入る。遠心力によって前記供給液体は分離機ボウル110のプール面まで上方へと流れる。溢れた供給液体は分離機ボウル110の頂部で堰182を越えて分離液として外に出て、次いで分離液受け容器180中へと流れ込む。供給液体が分離機ボウル110を通って流れるにつれて、該供給液体に対して働く強い遠心力によって固形物粒子が運ばれ清浄化される。前記固形物は分離機ボウル110内壁上へ定着され、遠心力によって圧縮された固形物として回収される。
【0016】
前記掻き取り器軸クラッチ136が噛合っていないために、分離機ボウル110及び掻き取り器組立体120は、例えば矢印で示した時計回り方向のように、高速で同方向へ一緒に回転する。従って、掻き取り器軸心棒130中を通る液体フィードは前記供給路124を通って掻き取り器組立体120の角速度まで徐々に加速される。前記分離機ボウル110が回転するにつれて固形物184が分離機ボウル110の表面に沿って集まり、回転している液体プール(液溜まり)186が固形物184の内側を形成する。
【0017】
次に、通常分離液の濁度から分離機ボウル110が固形物で十分に満たされていることが確認されたら前記遠心分離機100を図4に示すようにボウル排出モードに設定して配置する。供給液体を閉じると、ボウル駆動機構は分離機ボウルを電動で完全に停止するまで制動する。分離機ボウル110中に残った液体は残液カップ160中へ排出される一方、固形物は分離機ボウル110表面上に残留する。前記残液カップ160には、残液カップ160の底部に位置して残液を供給液体貯蔵部(図示なし)へ運び戻す残液排出口162へと残液を導く成形底面が設けられていることが好ましい。前記ボウル排出モードにはさらに高速で分離機ボウル110を一時的に回転させて蓄積された固形物から液体をさらに排出させる工程が含まれていてもよい。この任意的回転工程の実施後、固形物は乾燥状態となり後続の削り落とし工程の効率が高められる。
【0018】
分離機ボウル110から残液が完全に排出された時、遠心分離機100は図5に示す削り落としモードへと移行する。前記残液カップ160は、固形物排出ポート170が前記分離機ボウル110の真下に位置して残液と混合しなくとも落下した固形物を回収できるように分離機ボウル110底部から回転しながら離れる。
【0019】
掻き取り器軸心棒130を掻き取り器軸クラッチ136と噛合せて該掻き取り器軸心棒130が回転しないようにする。分離機ボウル110は供給モードと反対方向(図5の矢印で示した時計逆回り方向)にゆっくりと回転する。次いで、掻き取り器用作動器126が掻き取り器軸心棒130を引き上げ、掻き取り器組立体120を矢印で示した分離機ボウル110頂部方向へと引き上げる。固形物ケークを、削られた固形物が排出口170から受け容器(図示なし)まで自由に落下するように、分離機ボウルの壁からその中心方向へと削り落とす。前掻き取り器組立体120が分離機ボウル110の頂部付近の逆戻り点へ達した後、掻き取り器軸心棒130及び掻き取り器組立体120が分離機ボウル100底面へ向かって下降するように、掻き取り器用作動器126は方向を反転する。この削り落とし処理は分離機ボウル110の底面付近の停止点へ達するまで継続される。分離機ボウル110からの固形物の削り落しはいずれの方向(時計回り及び逆時計回り方向)へも行うことができる。
【0020】
本発明の他の実施態様として、別態様の液体供給路を備える遠心分離機200を図6A及び6Bに示す。分離機ボウル110底部に位置する液体供給円すい体200を用いて液を分離機ボウル110中へ送る。前記液体供給円すい体200を該液体供給円すい体200上のプラスチック製ピン240と分離機ボウル110上の金属製翼202によって回転させる。かかる分離機ボウル110を用いて液体供給円すい体200を回転させる方法により、分離機ボウル100へ緩やかな振動を与えることができ、該分離機ボウル110は液体で満たされつつその回転中心を維持し液体供給円すい体200による制約を受けることはない。液体供給円すい体200が上部の連結位置にあるとき、供給液体供給口230を通して供給モードにある分離機ボウル110へと注入される。ベアリング、軸シール及び作動器ピストンを備える位置決め機構220を用いて液体供給円すい体200を図6Aに示した供給モードと図6Bに示した液体排出モード間を上下させる。前記排出モードにおいて、液体供給円すい体200を前記位置決め機構220によって下げることにより残液を分離機ボウル110から残液ポート240を通して流し落とすことができる。次に、液体供給円すい体200を分離機ボウル110の真下から旋回させることによって削り落とされた固形物を固形物排出ポート170中へ落ちるように構成することができる。
【0021】
図1−5あるいは図6A及び6Bに示した液体供給装置は、液体供給路中へ適当な液体洗浄剤を導入して行う遠心機及び付属部品のクリーニング目的にも利用することができる。
【0022】
好ましい実施態様においては、分離、排出及び削り落としのすべての操作は、密閉環境中で行われるので種々の圧力及び温度条件下で実施することが可能である。従って汚染も最小限に抑えることが可能である。
【0023】
充填、排出及び削り落とし操作の自動化を目的として適当な人間及び/またはコンピュータ・インターフェースを伴った多様な制御機構を装備することも好ましいことである。種々の作動器を装備することにより、手動操作を行う別態様とすることも可能である。
【0024】
当業者にとって本明細書において開示された発明概念から逸脱することなく上記技術の他の変形や変更を行い得ることは明らかである。従って、本発明範囲は添付の特許請求の範囲に記載の範囲及び趣旨からのみ限定され判断されなければならない。
【図面の簡単な説明】
本発明は図面とともに以下に記載した詳細な説明を参照することによってより完全に理解されるものである。
【図1】本発明の一実施態様に係る遠心分離機を説明する図である。
【図2】本発明の一実施態様に係る掻き取り器組立体の透視図である。
【図3】本発明の一実施態様に係る供給モード設定にある遠心分離機の操作を説明する図である。
【図4】本発明の一実施態様に係る排出モード設定にある遠心分離機の操作を説明する図である。
【図5】本発明の一実施態様に係る掻き取りモード設定にある遠心分離機の操作を説明する図である。
【図6A及び6B】本発明の他の実施態様に係る液体供給円すい体を用いた遠心分離機を説明する図である。
JP2002517216A 2000-08-04 2001-08-01 遠心分離機 Expired - Fee Related JP4941919B2 (ja)

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