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JP2004320848A - 回転電機の巻線の製造方法 - Google Patents

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JP2004320848A JP2003108533A JP2003108533A JP2004320848A JP 2004320848 A JP2004320848 A JP 2004320848A JP 2003108533 A JP2003108533 A JP 2003108533A JP 2003108533 A JP2003108533 A JP 2003108533A JP 2004320848 A JP2004320848 A JP 2004320848A
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Abstract

【課題】電気導体の接合不良の発生を防止することができる回転電機の巻線の製造方法を提供すること。
【解決手段】固定子鉄心の各スロットに複数本のセグメント33を径方向に重なるように挿入する挿入工程と、固定子鉄心端面から突出するセグメント33の端部を隣接する端部同士が互いに反対向きに傾斜するように折り曲げる折り曲げ工程と、折り曲げられた隣接するセグメント33の端部同士を接合する接合工程とを備える。折り曲げ工程は、固定子鉄心の周方向に対して傾斜した当接面420、422と、セグメント33の端部の内径側側面と外径側側面のそれぞれの径方向の移動を拘束する側壁部424、426とを有する回転治具240等を用いて行われる。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車やトラックに搭載される車両用交流発電機等の回転電機の巻線を製造する回転電機の巻線の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、安全制御機器等の電気負荷の増加に伴って、車両用交流発電機にはますます発電能力の向上が求められている。このような発電能力向上の要請に応えるものとして、U字状の電気導体を規則的に並べて固定子のスロット内の電気導体を高占積率化することにより高出力化を図る回転電機の巻線製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この巻線製造方法では、直角形状のグリップ用スロットを有するスリーブ(回転治具)を同心状に重ねて配置し、矩形断面のU字状電気導体の端部を周方向に傾斜させている。これにより、固定子鉄心の各スロットに径方向に沿って重ねて配置された各電気導体の端部を同時に傾斜させることができ、その後隣接する一対の端部同士が接合されて固定子巻線が形成される。なお、他の形状を有する回転治具を用いて上述した固定子巻線を製造する他の方法も従来から知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、この特許文献2の方法ではコイルエンドの端部の接合部が軸方向に延びるものを折り曲げることはできるが、傾斜したコイルエンドをその先端で接合することができない。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−10585号公報(第3−5頁、図1−8)
【特許文献2】
特許第3196738号公報(第4−7頁、図1−8)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した特許文献1に開示された回転電機の巻線の製造方法では、U字状の電気導体の先端の角部を直角形状の凹部を有するグリップ用スロットの端面に押圧した状態でスリーブを回転させることにより周方向に捻っているが、直角形状のグリップ用スロットに対して、電気導体の端部は、周方向の両端の角部で接触しているに過ぎない。したがって、スリーブを回転させたときに電気導体の端部を周方向に傾斜させることはできるが、この端部を拘束して径方向側面を捻る力は弱くなる。したがって、本来捻り後においても端部の径方向側面部、すなわち隣接する電気導体との接合面は、周方向に延びるのが端部断面の所望の方向なのであるが、捻り変形のスプリングバックで電気導体の端部の径方向側面の向きは、端部を傾斜させるにしたがってスリーブの接線方向からずれてくる。接合対象である隣接する各電気導体の端部は、互いに周方向に沿って反対向きに傾斜しているため、接合される各径方向側面の向きは互いに平行にならず、接合不良が発生するおそれがあるという問題があった。
【0005】
また、同心状に配置された各スリーブに形成されたグリップ用スロットは、周方向に沿って直角形状を有しており、電気導体の端部を径方向に拘束していないため、スリーブを回転させて電気導体の端部を傾斜させると、この端部はスリーブの回転軌跡の接線方向に移動しようとするため、周方向の移動と同時に径方向に端部が移動する。このため、電気導体の端部の外径側が、この電気導体よりも外径側に配置された電気導体の端部を傾斜させるために回転している別のスリーブのグリップ用スロットの角部と干渉し、電気導体の表面に傷がついて接合不良が発生するおそれがあるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、電気導体の接合不良の発生を防止することができる回転電機の巻線の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の回転電機の巻線の製造方法は、固定子鉄心に形成された複数のスロットのそれぞれに、矩形断面形状を有する複数本の電気導体を径方向に重なるように挿入する挿入工程と、スロットに挿入された電気導体の端部を、隣接する他の電気導体が互いに反対向きに傾斜するように折り曲げる折り曲げ工程と、折り曲げ工程によって折り曲げられた隣接する電気導体の端部同士を接合する接合工程とを有しており、折り曲げ工程は、固定子鉄心の周方向に対して傾斜した当接面と、電気導体の端部の内径側側面と外径側側面のそれぞれの径方向の移動を拘束する拘束面とを有する電気導体保持部を備える回転治具を用い、当接面を電気導体の周方向端部に押圧させた状態で行われる。電気導体を折り曲げる際に、電気導体の内径側側面および外径側側面のそれぞれを電気導体保持部の拘束面で拘束することができるため、折り曲げ時に電気導体の端部を十分に捻ることができ、接合対象の端部同士を平行にすることが可能になる。このため、その後の接合工程での接合不良の発生を低減することができる。また、折り曲げ工程において電気導体の端部が径方向に移動することを防止することができるため、隣接する回転治具に電気導体の端部が当たって電気導体の表面に傷がつくことを回避することができ、接合不良の発生をさらに低減することが可能になる。
【0008】
また、上述した当接面は、外周に向かうにつれて、回転治具の回転方向に張り出す方向に傾斜していることが望ましい。これにより、電気導体の端部を捻った際のスプリングバックを考慮してその捻り量を設定することが可能になるため、接合対象となる電気導体の端部同士を確実に平行にすることが可能になり、接合不良の発生をさらに低減することができる。なお、この捻り量とは、電気導体の端部をその断面が自転するように回転させた量を表す。
【0009】
また、上述した電気導体保持部は、周方向に並ぶ複数の電気導体の端部のそれぞれに対する当接面によって波状に形成されていることが望ましい。これにより、電気導体の先端を捻る作用を波状当接面により行うことができる。また、電気導体保持部に収容する際に、傾斜した各当接面が電気導体の端部のガイドの役目をなすため、回転治具の電気導体保持部に各電気導体を収容する作業が容易となる。さらに、電気導体がその当接面で曲げ作用力を受けて相互に回転し、最終加工端では波状面の一辺と電気導体端面とを当接させることもできる。
【0010】
また、上述した回転治具は、当接面が形成された第1の治具と、拘束面が形成された第2の治具とを組み合わせることにより構成されることが望ましい。これにより、各治具の形状を単純化することが可能になり、治具形状の簡略化によるコストダウンおよび長寿命化を図ることができる。
【0011】
また、上述した電気導体の先端の周方向両端部には、少なくとも一方に当接面の傾斜に沿った面取りがなされていることが望ましい。これにより、電気導体の先端を電気導体保持部に収容する際に、傾斜した各面取りが電気導体の端部のガイドの役目をなすため、回転治具の電気導体保持部に各電気導体を収容する作業が容易となる。
【0012】
また、上述した拘束面は、当接面に近づくにつれて周方向から傾斜を増すように傾斜して形成されいることが望ましい。これにより、電気導体の端部を捻る前に行われる電気導体端部の位置決めが容易になる。
また、本発明の回転電機の巻線の製造方法は、固定子鉄心に形成された複数のスロットのそれぞれに、矩形断面形状を有する複数本の電気導体を径方向に重なるように挿入する挿入工程と、スロットに挿入された電気導体の端部を、隣接する他の電気導体が互いに反対向きに傾斜するように折り曲げる折り曲げ工程と、折り曲げ工程によって折り曲げられた隣接する電気導体の端部同士を接合する接合工程とを有しており、折り曲げ工程は、固定子鉄心の周方向に対して傾斜した当接面を有する電気導体保持部を備える回転治具を用い、当接面を電気導体の端部の周方向の両端部に押圧した状態で回転させることにより行われ、接合工程よりも前に、接合工程において互いに接合される電気導体の接合面が平行になるように、少なくとも電気導体の端部を補正する端部補正工程を備えている。このように径方向の拘束面を有しない回転治具を用いた場合には、電気導体の端部を捻ろうとする力は小さくなり、折り曲げ工程においてはほとんど捻られることなく電気導体の折り曲げのみが行われることになるが、接合工程よりも前のタイミングであらかじめ電気導体の端部の接合面の向きを補正する工程を追加することにより、接合工程直前において接合対象の電気導体の端部同士をほぼ平行に配置することが可能になり、接合不良の発生を防止することができる。
【0013】
また、上述した端部補正工程は、接合対象となる電気導体の少なくとも一方の端部の径方向側面を切削する切削工程を有することが望ましい。切削工程を追加することにより、確実に電気導体の端部の接合面の角度を変えることができる。
また、上述した端部補正工程は、接合対象となる電気導体の少なくとも一方の端部を捻る端部捻り工程であることが望ましい。端部捻り工程を追加することにより、容易に電気導体の端部の接合面の角度を変えることができる。
【0014】
また、上述した端部補正工程は、挿入工程以前に行われることが望ましい。挿入工程の前に電気導体の端部を補正する作業は、作業スペースの制約等もあまりないため、比較的簡単に行うことができる。
また、上述した端部補正工程は、挿入工程と折り曲げ工程の間で行われることが望ましい。挿入工程と折り曲げ工程の間の電気導体の端部を補正する作業は、固定子鉄心の端面と垂直な向きに平行に突出した電気導体に対して行われるため、治具を挿入する方向が各電気導体について同じになり、作業内容を簡略化することができる。
【0015】
また、上述した端部補正工程は、折り曲げ工程と接合工程の間で行われることが望ましい。折り曲げ工程と接合工程の間に電気導体の端部を補正する作業を行うことにより、接合直前において確実に電気導体の端部の向きを調整することが可能になる。
【0016】
また、上述した電気導体保持部は、周方向に並ぶ複数の電気導体の端部のそれぞれに対する当接面によって波状に形成されていることが望ましい。これにより、電気導体の先端を電気導体保持部に収容する際に、傾斜した各当接面が電気導体の端部のガイドの役目をなすため、回転治具の電気導体保持部に各電気導体を収容する作業が容易となる。
【0017】
また、上述した電気導体の先端の周方向両端部には、少なくとも一方に当接面の傾斜に沿った面取りがなされていることが望ましい。これにより、当接面に対する電気導体の端部の当接状態を安定させることができる。また、面取りが行われた平面全体を各当接面に当接させることができるため、折り曲げ工程において電気導体の端部を回転治具の回転方向に折り曲げると同時に、その端部を捻ることが可能になり、端部補正工程による補正量を低減することが可能になる。
【0018】
また、本発明の回転電機の固定子は、複数のスロットを有する環状の固定子鉄心と、複数のスロットのそれぞれの開口面から突出する矩形断面形状を有する径方向に並んだ複数の電気導体とを有し、電気導体の矩形断面形状は、周方向に沿う辺とそれに対して直角方向の辺とで形成され、径方向に隣接する複数の電気導体は、互いに周方向反対向きに傾斜して延在するように曲げられ、その端部において互いに径方向に対向する面同士が接合されてコイルエンドをなしており、電気導体の矩形断面形状の周方向に沿う辺は、開口面から端部側に向かうにつれて、固定子鉄心の内径方向に位置するように傾斜している。これにより、電気導体の端部では、折り曲げ工程でのスプリングバックでより周方向に沿う形状に戻った姿勢で、径方向に隣接する電気導体の対向する面と接合されることになるため、この接合面にかかる余分な応力を低減することが可能な回転電機の固定子を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した一実施形態の回転電機の巻線の製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は第1の実施形態の車両用交流発電機の全体構成を示す断面図である。図1に示すように、本実施形態の車両用交流発電機1は、固定子2、回転子3、ハウジング4、整流器5等を含んで構成されている。
【0020】
回転子3は、界磁として作用し、シャフト6と一体になって回転しており、ランデル型ポールコア7、界磁コイル8、スリップリング9、10、送風装置としての斜流ファン11および遠心ファン12を備えている。シャフト6は、プーリ20に連結されており、車両に搭載された走行用のエンジン(図示せず)により回転駆動される。
【0021】
ランデル型ポールコア7は、一組のポールコアを組合わせて構成されている。このランデル型ポールコア7は、シャフト6に組付られたボス部71と、ボス部71の両端より径方向に延びるディスク部72と、12個の爪状磁極部73により構成されている。
【0022】
プーリ側の斜流ファン11は、ポールコア7の端面に溶接などによって固着されたベース板111に対して鋭角の傾斜を持つブレードと直角のブレードとを有し、回転子3と一体になって回転する。反プーリ側の遠心ファン12は、ポールコア7の端面に溶接などによって固着されたベース板121に対して直角のブレードのみを有する。
【0023】
ハウジング4は、フロントハウジング4aとリアハウジング4bからなっており、その軸方向端面には吸入孔41が、外周両肩部には、固定子2の第1コイルエンド群31aと第2コイルエンド群31bのそれぞれの径方向外側に対応して冷却風の排出孔42が設けられている。
【0024】
整流器5は、固定子2から出力される交流電圧を直流に変換する整流作用を行っており、車両用交流発電機1の反プーリ側の端部に設けられている。
次に、固定子2の詳細について説明する。図2は、固定子2の部分的な断面図である。図3は、固定子鉄心32に装着されるセグメント33の模式的形状を示す斜視図である。図4は、固定子鉄心32の周方向に沿った部分的な断面図である。
【0025】
固定子2は、電機子として作用し、固定子鉄心32と、固定子鉄心32に形成された複数のスロット35内に配置された複数の電気導体としてのセグメント33によって構成された固定子巻線31と、固定子鉄心32と固定子巻線31との間を電気絶縁するインシュレータ34とを備えている。
【0026】
図2に示すように、固定子鉄心32には、多相の固定子巻線31を構成する電気導体を収容できるように、内径側に開口を有する複数のスロット35が形成されている。本実施形態では、回転子3の磁極数に対応して、三相の固定子巻線31を収容するために、36個のスロット35が、等間隔に配置されている。
【0027】
固定子鉄心32のスロット35に装備された固定子巻線31は、1本1本の電気導体として把握することができ、複数のスロット35のそれぞれの中には、偶数本(本実施形態では4本)の電気導体が収容されている。また、一のスロット35内の4本の電気導体は、固定子鉄心32の径方向に関して内側から内端層、内中層、外中層、外端層の順で一列に配列されている。これらの電気導体には、絶縁被膜37として、ポリアミドイミド等の被膜材が塗布されている。
【0028】
これら電気導体が所定のパターンで接続されることにより、固定子巻線31が形成される。なお、本実施形態では、スロット35内の電気導体は、第1コイルエンド群31a側においては、連続線を配置することにより一端が接続され、また、第2コイルエンド群31b側においては、他端を接合することにより接続される。
【0029】
各スロット35内の1本の電気導体は、所定の磁極ピッチ離れた他のスロット35内の1本の他の電気導体と対をなしている。特に、コイルエンド部における複数の電気導体間の隙間を確保し、整列して配置するために、一のスロット35内の所定の層の電気導体は、所定の磁極ピッチ離れた他のスロット35内の他の層の電気導体と対をなしている。
【0030】
例えば、一のスロット内の内端層の電気導体331aは、固定子鉄心32の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット内の外端層の電気導体331bと対をなしている。同様に、一のスロット内の内中層の電気導体332aは固定子鉄心32の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット内の外中層の電気導体332bと対をなしている。そして、これらの対をなす電気導体は、固定子鉄心32の軸方向の一方の端部において連続線を用いることにより、ターン部331c、332cを経由することで接続される。したがって、固定子鉄心32の一方の端部においては、外中層の電気導体と内中層の電気導体とを接続する連続線を、外端層の電気導体と内端層の電気導体とを接続する連続線が囲むこととなる。このように、固定子鉄心32の一方の端部においては、対をなす電気導体の接続部が、同じスロット内に収容された他の対をなす電気導体の接続部により囲まれる。外中層の電気導体と内中層の電気導体との接続により中層コイルエンドが形成され、外端層の電気導体と内端層の電気導体との接続により端層コイルエンドが形成される。
【0031】
一方、一のスロット35内の内中層の電気導体332aは、固定子鉄心32の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット35内の内端層の電気導体331a’とも対をなしている。同様に、一のスロット35内の外端層の電気導体331b’は、固定子鉄心32の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット35内の外中層の電気導体332bと対をなしている。そして、これらの電気導体は固定子鉄心32の軸方向の他方の端部において接合により接続される。
【0032】
したがって、固定子鉄心32の他方の端部においては、外端層の電気導体と外中層の電気導体とを接続する接合部と、内端層の電気導体と内中層の電気導体とを接続する接合部とが、径方向に並んでいる。外端層の電気導体と外中層の電気導体との接続、および内端層の電気導体と内中層の電気導体との接続により隣接層コイルエンドが形成される。
【0033】
さらに、複数の電気導体は、ほぼ矩形断面(平角断面)をもった一定の太さの電気導体を所定形状に成形したU字状のセグメントにより提供される。図3に示すように、内端層の電気導体と外端層の電気導体とが、一連の電気導体をほぼU字状に成形してなる大セグメント331により提供される。また、内中層の電気導体と外中層の電気導体とが一連の電気導体をほぼU字状に成形してなる小セグメント332により提供される。
【0034】
大セグメント331と小セグメント332とは基本セグメント33を形成する。そして、基本セグメント33を規則的にスロット35に配置して、固定子鉄心32の周りを2周するコイルが形成される。しかし、固定子巻線の引出線を構成するセグメントおよび1周めと2周めとを接続するターン部は基本セグメント33とは形状の異なる異形セグメントで構成される。本実施形態の場合、異形セグメントの本数は3本となる。1周めと2周めとの接続は、端層と中層の接続となるが、この接続により異形コイルエンドが形成される。
【0035】
固定子巻線31の製造工程を以下に説明する。
(挿入工程)基本セグメント33は、U字状の小セグメント332のターン部332cをU字状の大セグメント331のターン部331cが囲むように揃えられ、固定子鉄心32の軸方向側面の一方側から挿入される。その際、大セグメント331の一方の電気導体331aは固定子鉄心32の一のスロット35の内端層に、小セグメント332の一方の電気導体332aは一のスロット35の内中層に、そして、大セグメント331の他方の電気導体331bは固定子鉄心32の一のスロット35から時計回り方向に1磁極ピッチ離れた他のスロット35の外端層に、小セグメント332の他方の電気導体332bも他のスロット35の外中層に挿入される。
【0036】
その結果、図2に示すように一のスロット35には内端層側から、上述した電気導体331a、332a、332b’、331b’が一列に配置される。ここで、電気導体332b’、331b’は、1磁極ピッチずれた他のスロット35内の電気導体と対をなしている大小のセグメントの直線部をなす電気導体である。
【0037】
(折り曲げ工程)挿入後、第2コイルエンド群31bにおいて、端層側に位置している電気導体331a、331bは、大セグメント331が開く方向に接合部331d、331eが半磁極ピッチ分捻られて折り曲げられる。そして、中層に位置している電気導体332a、332bは、小セグメント332が閉じる方向に接合部332d、332eが半磁極ピッチ分捻られて折り曲げられる。その結果、第2コイルエンド群31bにおいては、径方向に隣接する電気導体は周方向の逆向きに傾斜する。以上の動作が、全てのスロット35のセグメント33について行われる。
【0038】
(接合工程)そして、第2コイルエンド群31bにおいて、外端層の接合部331e’ と外中層の接合部332e、並びに内中層の接合部332dと内端層の接合部331d’ とが、溶接、超音波溶着、アーク溶接、ろう付け等の手段によって電気的導通を得るように接合され、図4に示すようなコイルエンド部(第2コイルエンド群31b)を有する固定子巻線31が得られる。
【0039】
次に、上述した折り曲げ工程の詳細について説明する。
図5は、折り曲げ工程においてセグメント33の端部側を捻る捻り装置の断面図である。図5に示す本実施形態の捻り装置200は、ワーク受け202、クランパ204、ワーク押さえ206、捻り整形部210、昇降用シャフト212、回転駆動機構220、222、224、226、昇降駆動機構228、コントローラ230を備えている。
【0040】
ワーク受け202は、固定子鉄心32の外周部を受けて固定する。クランパ204は、固定子鉄心32の径方向の動きを規制して固定子鉄心32を保持する。ワーク押さえ206は、固定子鉄心32の浮き上がりを防止する。
捻り整形部210は、固定子鉄心32の一方の端面から突き出たセグメント33を捻るためのものである。昇降用シャフト212は、捻り整形部210を軸方向に駆動する。回転駆動機構220、222、224、226は、捻り整形部210を周方向に回転駆動する。昇降駆動機構228は、昇降用シャフト212を軸方向に移動する。コントローラ230は、回転駆動機構220、222、224、226および昇降駆動機構228の動作を制御する。
【0041】
図6は、捻り整形部210の平面図であり、固定子鉄心32が配置された側から見た図が示されている。捻り整形部210は、4つの円筒状の回転治具240、242、244、246を有しており、これらが同心状に配置されている。各回転治具240、242、244、246は、回転駆動機構220、222、224、226によって周方向に独立に回転可能となっている。また、4つの回転治具240、242、244、246は、昇降駆動機構228によって昇降用シャフト212を昇降することにより、周方向への回転と同時に昇降可能になっている。
【0042】
図7は、回転治具240の周方向に沿った部分的な拡大断面図である。また、図8は図7のVIII−VIII断面図である。図9は、回転治具240の一部を拡大した部分的な平面図である。なお、その他の回転治具242、244、246も基本的に同じ形状を有しており、代表して回転治具240を用いて詳細な形状を説明する。
【0043】
図7に示すように、回転治具240は、周方向に沿って谷部400と山部410とが交互に配置され、これらの間に回転治具240の回転軸方向に対して傾斜し、また、固定子鉄心32の周方向に対して傾斜した方向に延びた当接面420、422が配置された周方向断面形状を有している。谷部400および山部410のそれぞれは、回転治具240の径方向に沿った線上に形成されている。また、谷部400を挟んで周方向に隣接する当接面420、422は、谷部400において直角に交わっている。谷部400と山部410とが周方向に交互に配置されるため、これらの間に配置された当接面420、422も交互に波状に配置されている。谷部400の数は、固定子鉄心32のスロット35の数に一致しており、挿入工程において各スロット35に挿入されたセグメント33の端部の周方向の両端部33a、33bが、折り曲げ工程においてこれらの当接面420、422に押圧されるようになっている。
【0044】
また、図8に示すように、回転治具240は、径方向両端に側壁部424、426を有している。回転治具240の内周側に形成された一方の側壁部424は、谷部400および山部410が配置される側の面が拘束面424aとなっており、折り曲げ工程においてセグメント33を捻った際に、セグメント33の端部の内径側側面を拘束する。また、回転治具240の外周側に形成された他方の側壁部426は、谷部400および山部410が配置される側の面が拘束面426aとなっており、折り曲げ工程においてセグメント33を捻った際に、セグメント33の端部の外径側側面を拘束する。
【0045】
図9に示すように、上述した2つの当接面420、422および2つの拘束面424a、426aによって電気導体保持部430が形成され、1本のセグメント33の端部が折り曲げ工程において保持される。
次に、捻り装置200の動作について説明する。スロット35内にセグメント33が挿入された固定子鉄心32は、ワーク受け202にセットされる。そして、固定子鉄心32の外周部がクランパ204によって固定される。その後、ワーク押さえ206で固定子鉄心32の上部および大セグメント331のターン部331cを押さえることにより、固定子鉄心32およびセグメント33の上下方向の動きを規制する。
【0046】
次に、昇降用シャフト212によって捻り整形部210が上昇し、各回転治具240、242、244、246に形成された電気導体保持部430にセグメント33の端部が挿入される。図10は、各電気導体保持部430にセグメント33の端部が挿入された状態を示す部分的な周方向断面図である。
【0047】
次に、捻り整形部210は、回転駆動機構220〜226と昇降駆動機構228とによって、回転と同時に昇降される。なお、捻り整形部210の昇降は、回転治具240〜246の全てが同時に行われる。また、捻り整形部210の回転については、図6に示す回転治具240、244が時計回り方向に同じ角度だけ回転し、回転治具242、246が反時計回り方向に同じ角度だけ回転する。図11は、回転治具240を回転させた状態を示す部分的な周方向断面図である。
【0048】
その後、捻り整形部210が昇降駆動機構228によって昇降用シャフト212とともに降下し、ワーク受け202とクランパ204による拘束が解除されて、接合工程前の固定子2が取り出される。
このように、セグメント33を折り曲げる際に、セグメント33の内径側側面および外径側側面のそれぞれを電気導体保持部430の壁面部424、426の各拘束面424a、426aで拘束することができるため、折り曲げ時にセグメント33の端部を十分に捻ることができ、接合対象の端部同士を平行にすることが可能になる。このため、その後の接合工程での接合不良の発生を低減することができる。また、折り曲げ工程においてセグメント33の端部が径方向に移動することを防止することができるため、隣接する回転治具242等にセグメント33の端部が当たってセグメント33の表面に傷がつくことを回避することができ、接合不良の発生をさらに低減することが可能になる。
【0049】
また、電気導体保持部430は、周方向に対して傾斜した方向に延びる当接面420、422が周方向に並ぶことによって波状に形成されており、セグメント33の先端を捻る作用を当接面420、422により行うことができる。また、セグメント33の先端を電気導体保持部430に収容する際に、傾斜した各当接面420、422がセグメント33の端部のガイドの役目をなすため、回転治具240等の電気導体保持部430に各セグメント33を収容する作業が容易となる。さらに、セグメント33が当接面420、422で曲げ作用力を受けて相互に回転し、最終加工端では各当接面420、422の一辺とセグメント33の端面とを当接させることもできる。
【0050】
ところで、上述したように、本実施形態では、折り曲げ工程においてセグメント33の端部を回転させることにより、固定子鉄心32のスロット35から突出するセグメント33を折り曲げると同時に、接合対象のセグメント33の端部同士の接合面の角度が一致するようにこの端部を捻ることが可能になるが、回転治具240等による押圧状態を解除すると、この端部の捻り角は、スプリングバックによって多少戻ってしまう場合がある。したがって、スプリングバック量を考慮して、あらかじめ回転治具240等の電気導体保持部430を径方向に対して傾斜させておくことが望ましい。
【0051】
図12は、セグメント33の端部のスプリングバックの説明図である。例えば、図12(A)に示すようにセグメント33を時計回り方向に折り曲げるとともにその端部を時計回り方向に捻ることにより、点線aで示すようにセグメント33の矩形断面の対向する一組の辺が固定子鉄心32の周方向に沿うようになることが期待されるが、実際にはセグメント33の端部の捻りに対するスプリングバックが発生するため、実線bで示すようにセグメント33の端部の捻りが反時計回り方向に戻ってしまう。
【0052】
したがって、このスプリングバックによる戻り量を考慮して、図12(B)の実線cに示すように折り曲げる前のセグメント33の端部を予めこの戻り量分だけ時計回り方向に捻っておく。その後、このセグメント33を時計回り方向に折り曲げるとともにその端部を時計回り方向に捻ることにより、点線dで示すようにセグメント33の端部が固定子鉄心32の周方向よりも時計回り方向に過度に捻られた状態になるが、実際にはこの状態においてスプリングバックが発生するため、実線eで示すようにセグメント33の矩形断面の向きが固定子鉄心32の周方向に沿った向きになる。
【0053】
また、セグメント33を反時計回り方向に折り曲げる場合も同様であり、図12(C)の実線fに示すように予めセグメント33の端部を反時計回り方向に捻っておくことにより、折り曲げ後のセグメント33の端部は、点線gに示すように反時計回り方向に過度に捻られた後、実線hに示すようにスプリングバックが発生し、最終的にセグメント33の矩形断面の向きが固定子鉄心32の周方向に沿った向きになる。
【0054】
図13は、電気導体保持部に傾斜を持たせた回転治具の変形例を示す図である。図13に示す回転治具240Aは、周方向に沿って谷部400Aと山部410Aとが交互に配置され、これらの間に当接面420A、422Aが配置される点は図9等に示した回転治具240と同じであるが、当接面420A、422Aが外周に向かうにつれて回転治具240Aの回転方向(図13には矢印で示された時計回り方向)に張り出す方向に傾斜している点が異なっている。これにより、セグメント33の端部をこれらの当接面420A、422Aに当接させたときに、この端部が外周に向かうにつれて回転治具240Aの回転方向に捻られる。なお、側壁部424A、426Aの各拘束面424b、426bもこのようにして捻られるセグメント33の端部の傾斜に合わせて、周方向の接線方向に対して所定の角度をなすように設定されている。但し、セグメント33の端部が捻られるのは当接面420A、422Aに押圧されたときであり、端部が電気導体保持部430Aに挿入された位置では捻られていないため、側壁部424A、426Aの各拘束面424b、426bは、当接面420A、422Aに近づくにつれて次第に周方向の接線方向からずれて傾斜するように、次第に間口を狭めつつ傾斜を増すように設定されている。
【0055】
これにより、セグメント33の端部を捻った際のスプリングバックを考慮してその捻り量を設定することが可能になるため、接合対象となるセグメント33の端部同士を確実に平行にすることが可能になり、接合不良の発生をさらに低減することができる。
【0056】
このような製造方法で製造される固定子2では、セグメント33の矩形断面形状の周方向に沿う辺は、固定子鉄心32に形成されたスロット35の開口面(軸方向の開口面)からセグメント33の端部側に向かうにつれて、固定子鉄心32の内径方向に位置するように傾斜している。セグメント33の端部では、折り曲げ加工の端部捻り工程での捻りに対するスプリングバックでより周方向に沿う形状に戻った姿勢で、径方向に隣接するセグメント33の対向する面と接合されることになる。このため、この接合面にかかる余分な応力を低減できる固定子2を得ることができる。
【0057】
図14は、セグメント33の端部の当接状態を安定させた変形例を示す図である。図14に示すように、セグメント33の端部の周方向両端部において、当接面420、422の傾斜方向に合わせた面取りを行うことにより、セグメント33の先端を電気導体保持部430に収容する際に、傾斜した各面取りセグメント33の端部のガイドの役目をなすため、回転治具240等の電気導体保持部430に各セグメント33を収容する作業が容易となる。
【0058】
また、上述した実施形態では、セグメント33の周方向に沿った両端部は、面取りがなされていない直角形状を有しているが、このような形状ではセグメント33の製造方法によってはバリ等が付きやすく、当接面420、422に当接する際にその当接状態が不安定になる場合があるが、これを解消することができる。
【0059】
また、上述した実施形態では、側壁部424、426が一体化された回転治具240を用いる場合を説明したが、回転治具の製造の容易化を図るために、これらの側壁部を別部品とすることが望ましい。
図15は、回転治具の変形例を示す図である。図15に示すように、回転治具240Bは、当接面が当接された波状治具(第1の治具)241と、この波状治具241の径方向両側に配置される側壁部(第2の治具)243、245を有しており、これら2種類の治具を組み合わせることで、図8に断面形状を示した回転治具240と同等の構造を実現している。
【0060】
〔第2の実施形態〕
上述した第1の実施形態では、回転治具240の径方向両端に側壁部424、426を設けることによりセグメント33の端部を径方向に保持し、これにより、回転治具240を回転させたときにセグメント33の折り曲げと同時に端部の捻りを行っているが、セグメント33の端部に捻りを加える端部補正工程(端部捻り工程)を別工程として追加することにより、回転治具240の側壁部424、426を省略するようにしてもよい。
【0061】
図16は、端部補正工程を追加した巻線の製造工程を示す流れ図である。図16に示すように、第1の実施形態で詳細を説明した挿入工程、折り曲げ工程、接合工程がこの順番で実施される。また、本実施形態では、接合工程よりも前工程に端部補正工程が追加されている。なお、図16では、挿入工程の前に端部補正工程1が、折り曲げ工程の前に端部補正工程2が、接合工程の前に端部補正工程3がそれぞれ追加されているが、これらの各端部補正工程は選択的に一つを実施すればよい。
【0062】
図17は、挿入工程の前後に行われる端部補正工程の内容を示す図である。図17に示すように、本実施形態で用いられる回転治具240C(他の回転治具242B等についても同様)は、谷部400と山部410とが交互に、かつ、これらの間に周方向に傾斜した接合面420、422が交互に配置されている。この回転治具240Cは、図8に断面形状を示した回転治具240に対して、径方向両端に設けられた側壁部424、426を省略した点が異なっている。
【0063】
挿入工程の前に行われる端部補正工程1では、外端層の電気導体に着目すると、セグメント33を固定子鉄心32の各スロット35に挿入する前に、セグメント33の端部(図3に示す大セグメント331の一方の接合部331eに対応する部分)をこの端部の先端から見て時計回り方向に捻っている。なお、この捻り作業は、セグメント33をU字状に整形する直線形状のときに行う場合やU字状に整形された後に行う場合が考えられる。また、捻り装置を用いて捻り作業を自動化する場合の他に、各セグメント33の端部を作業者が手作業で捻るようにしてもよい。
【0064】
また、セグメント33の端部を捻る方向は、図17に示すように、端部の周方向に沿った端面の向きが、後の折り曲げ工程においてこの端部に対応する回転治具240Cの外周に向かうにつれてこの回転治具240Cの回転方向に傾斜するような向きに設定されている。すなわち、図17の上側のセグメント33では、スロット35の開口面から所定位置での矩形断面は、周方向に対し時計回りに自転した位置に、要するに端部側方向に向かうにつれて固定子鉄心32の内径方向に位置するように捻られている。言い換えれば、固定子鉄心32のスロット35の開口面側に向かうにつれて固定子鉄心32の外径方向に位置するように捻られている。
【0065】
なお、挿入工程の前にセグメント33の端部を捻る作業は、作業スペースの制約等もあまりないため、比較的簡単に行うことができる。
挿入工程と折り曲げ工程の間に行われる端部補正工程2では、外端層の電気導体に着目すると、固定子鉄心32の各スロット35にセグメント33が挿入された後に、セグメント33の端部をこの端部の先端から見て時計回り方向に捻っている。なお、この捻り作業は、図10に示したようにセグメント33の一部が固定子鉄心32の端面から突出した状態で行われるが、専用の治具を用いて自動化する場合の他、作業者が手作業で行うようにしてもよい。なお、挿入工程と折り曲げ工程の間にセグメント33の端部を捻る作業は、固定子鉄心32の端面と垂直な向きに平行に突出したセグメント33に対して行われるため、治具を挿入する方向が各セグメント33について同じになり、作業内容を簡略化することができる。
【0066】
また、折り曲げ工程と接合工程の間に行われる端部補正工程3では、外端層の電気導体に着目すると、固定子鉄心32の各スロット35にセグメント33が挿入され周方向に折り曲げられた後に、セグメント33の端部をこの端部の先端から見て時計回り方向に捻っている。なお、この捻り作業は、図11に示したようにセグメント33の一部が固定子鉄心32の端面から傾斜するように突出した状態で行われるが、専用の治具を用いて自動化する場合の他、作業者が手作業で行うようにしてもよい。なお、折り曲げ工程と接合工程の間にセグメント33の端部を補正する作業を行うことにより、接合直前において確実にセグメント33の端部の向きを調整することが可能になる。
【0067】
このように、側壁部を有しない回転治具240C等を用いた場合には、セグメント33の端部を捻ろうとする力は小さくなり、接合工程直前において接合対象のセグメント33の端部同士をほぼ平行に配置することができないが、接合工程よりも前のタイミングであらかじめセグメント33の端部を捻っておくことにより、接合工程直前において接合対象のセグメント33の端部同士をほぼ平行に配置することが可能になり、接合不良の発生を防止することができる。
【0068】
なお、上述した第2の実施形態の説明では、セグメント33の端部を捻ることにより接合対象の端部同士の接合面が平行になるようにしたが、接合面となるセグメント33の端部の径方向側面を切削する切削工程によって端部補正工程を構成するようにしてもよい。
【0069】
図18は、切削工程による端部補正工程によってセグメント33の端部を補正する内容を示す図である。回転治具240Cに対応する外端層の電気導体に着目すると、セグメント33の端部の内径側側面は、回転治具240Cの回転方向上流側に行くにしたがって切削量が増すように切削される。一方、この外端層の電気導体と接合される外中層の電気導体に着目すると、セグメント33の端部の内径側側面は、回転治具242Bの回転方向上流側に行くにしたがって切削量が増すように切削される。このようにして端部の補正が行われた後の側面(接合面)の角度は、端部捻り工程による端部補正工程によって捻られた後のセグメント33の端部の側面(接合面)の角度に一致する。なお、このような端部補正工程は、図16に示した端部補正工程1、2、3のいずれのタイミングで行ってもよい。
【0070】
このように、側壁部を有しない回転治具240C等を用いた場合には、セグメント33の端部を捻ろうとする力は小さくなり、折り曲げ工程においてはほとんど捻られることなくセグメント33の折り曲げのみが行われることになるが、接合工程よりも前のタイミングであらかじめセグメント33の端部の側面を切削しておくことにより、接合工程直前において接合対象のセグメント33の端部同士の接合面をほぼ平行に配置することが可能になり、接合不良の発生を防止することができる。
【0071】
この方法によれば、スプリングバック、セグメント33自体の捻り矯正不十分な場合にも、隣接接合対象のセグメント33との干渉を防ぎ、互いに密接した接合を行うことができる。
また、上述した第2の実施形態で用いられるセグメント33の端部の周方向の両端部に対して、図14に示したような面取りを行うようにしてもよい。これにより、回転治具240Cの各当接面に対してセグメント33の端部を当接する際に安定した当接状態を確保することができる。また、面取りが行われた平面全体を各当接面に当接させることができるため、折り曲げ工程においてセグメント33を回転治具240C等の回転方向に折り曲げると同時に、その端部を捻ることが可能になり、端部補正工程による補正量を低減することが可能になる。
【0072】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した各実施形態では、回転治具240等に設けられた各当接面420、422は、平面形状であって谷部400において互いに直交するようにしたが、それぞれの面は必ずしも平面である必要はなく、曲面あるいは一部をくぼませた盗み形状としてもよい。
【0073】
図19および図20は、一方の当接面を一部をくぼませた曲面の盗み形状とした回転治具の変形例を示す図である。このような接合面を有する回転治具を用いることによっても、セグメント33の先端の周方向両端を押圧して拘束しながら、セグメント33を回転治具の回転方向に折り曲げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の車両用交流発電機の全体構成を示す断面図である。
【図2】固定子の部分的な断面図である。
【図3】固定子鉄心に装着されるセグメントの模式的形状を示す斜視図である。
【図4】固定子鉄心の周方向に沿った部分的な断面図である。
【図5】折り曲げ工程においてセグメントの端部側を捻る捻り装置の断面図である。
【図6】捻り整形部の平面図である。
【図7】回転治具の周方向に沿った部分的な拡大断面図である。
【図8】図7のVIII−VIII断面図である。
【図9】回転治具の一部を拡大した部分的な平面図である。
【図10】各電気導体保持部にセグメントの端部が挿入された状態を示す部分的な周方向断面図である。
【図11】回転治具を回転させた状態を示す部分的な周方向断面図である。
【図12】セグメント33の端部のスプリングバックの説明図である。
【図13】電気導体保持部に傾斜を持たせた回転治具の変形例を示す図である。
【図14】セグメントの端部の当接状態を安定させた変形例を示す図である。
【図15】回転治具の変形例を示す図である。
【図16】端部補正工程を追加した巻線の製造工程を示す流れ図である。
【図17】挿入工程の前後に行われる端部補正工程の内容を示す図である。
【図18】切削工程による端部補正工程によってセグメントの端部を補正する内容を示す図である。
【図19】一方の当接面を、一部をくぼませた曲面の盗み形状とした回転治具の変形例を示す図である。
【図20】一方の当接面を、一部をくぼませた曲面の盗み形状とした回転治具の変形例を示す図である。
【符号の説明】
2 固定子
31 固定子巻線
32 固定子鉄心
33 セグメント
34 インシュレータ
35 スロット
200 捻り装置
202 ワーク受け
204 クランパ
206 ワーク押さえ
210 捻り整形部
212 昇降用シャフト
240、242、244、246 回転治具
400 谷部
410 山部
420、422 当接面
424、426 側壁部
424a、426a 拘束面
430 電気導体保持部

Claims (17)

  1. 固定子鉄心に形成された複数のスロットのそれぞれに、矩形断面形状を有する複数本の電気導体を径方向に重なるように挿入する挿入工程と、
    前記スロットに挿入された前記電気導体の端部を、隣接する他の前記電気導体が互いに反対向きに傾斜するように折り曲げる折り曲げ工程と、
    前記折り曲げ工程によって折り曲げられた隣接する前記電気導体の端部同士を接合する接合工程と、
    を有する回転電機の巻線の製造方法において、
    前記折り曲げ工程は、前記固定子鉄心の周方向に対して傾斜した方向に延びる当接面と、前記電気導体の端部の内径側側面と外径側側面のそれぞれの径方向の移動を拘束する拘束面とを有する電気導体保持部を備える回転治具を用い、前記当接面を前記電気導体の周方向端部に押圧させた状態で行われることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記当接面は、外周に向かうにつれて、前記回転治具の回転方向に張り出す方向に傾斜していることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記電気導体保持部は、周方向に並ぶ複数の前記電気導体の端部のそれぞれに対する前記当接面によって波状に形成されていることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記回転治具は、前記当接面が形成された第1の治具と、前記拘束面が形成された第2の治具とを組み合わせることにより構成されることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記電気導体の先端の周方向両端部には、少なくとも一方に前記当接面の傾斜に沿った面取りがなされていることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    前記拘束面は、前記当接面に近づくにつれて周方向から傾斜を増すように傾斜して形成されることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  7. 固定子鉄心に形成された複数のスロットのそれぞれに、矩形断面形状を有する複数本の電気導体を径方向に重なるように挿入する挿入工程と、
    前記スロットに挿入された前記電気導体の端部を、隣接する他の前記電気導体が互いに反対向きに傾斜するように折り曲げる折り曲げ工程と、
    前記折り曲げ工程によって折り曲げられた隣接する前記電気導体の端部同士を接合する接合工程と、
    を有する回転電機の巻線の製造方法において、
    前記折り曲げ工程は、前記固定子鉄心の周方向に対して傾斜した当接面を有する電気導体保持部を備える回転治具を用い、前記当接面を前記電気導体の端部の周方向の両端部に押圧した状態で回転させることにより行われ、
    前記接合工程よりも前に、前記接合工程において互いに接合される前記電気導体の接合面が平行になるように、少なくとも前記電気導体の端部を補正する端部補正工程を備えることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  8. 請求項7において、
    前記端部補正工程は、接合対象となる前記電気導体の少なくとも一方の端部の径方向側面を切削する切削工程を有することを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  9. 請求項7において、
    前記端部補正工程は、接合対象となる前記電気導体の少なくとも一方の端部を捻る端部捻り工程であることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  10. 固定子鉄心に形成された複数のスロットのそれぞれに、矩形断面形状を有する複数本の電気導体を径方向に重なるように挿入する挿入工程と、
    前記スロットに挿入された前記電気導体の端部を、隣接する他の前記電気導体が互いに反対向きに傾斜するように折り曲げる折り曲げ工程と、
    前記折り曲げ工程によって折り曲げられた隣接する前記電気導体の端部同士を接合する接合工程と、
    を有する回転電機の巻線の製造方法において、
    前記接合工程よりも前に、前記接合工程において互いに接合される前記電気導体の接合面が平行になるように、接合対象となる前記電気導体の少なくとも一方の端部の径方向側面を切削する端部補正工程を備えることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  11. 固定子鉄心に形成された複数のスロットのそれぞれに、矩形断面形状を有する複数本の電気導体を径方向に重なるように挿入する挿入工程と、
    前記スロットに挿入された前記電気導体の端部を、隣接する他の前記電気導体が互いに反対向きに傾斜するように折り曲げる折り曲げ工程と、
    前記折り曲げ工程によって折り曲げられた隣接する前記電気導体の端部同士を接合する接合工程と、
    を有する回転電機の巻線の製造方法において、
    前記接合工程よりも前に、前記接合工程において互いに接合される前記電気導体の接合面が平行になるように、接合対象となる前記電気導体の少なくとも一方の端部を捻る端部補正工程を備えることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  12. 請求項7〜11のいずれかにおいて、
    前記端部補正工程は、前記挿入工程以前に行われることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  13. 請求項7〜11のいずれかにおいて、
    前記端部補正工程は、前記挿入工程と前記折り曲げ工程の間で行われることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  14. 請求項7〜11のいずれかにおいて、
    前記端部補正工程は、前記折り曲げ工程と前記接合工程の間で行われることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  15. 請求項7〜9のいずれかにおいて、
    前記電気導体保持部は、周方向に並ぶ複数の前記電気導体の端部のそれぞれに対する前記当接面によって波状に形成されていることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  16. 請求項7〜9のいずれかにおいて、
    前記電気導体の先端の周方向両端部には、少なくとも一方に前記当接面の傾斜に沿った面取りがなされていることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  17. 複数のスロットを有する環状の固定子鉄心と、
    前記複数のスロットのそれぞれの開口面から突出する矩形断面形状を有する径方向に並んだ複数の電気導体とを有し、
    前記電気導体の矩形断面形状は、周方向に沿う辺とそれに対して直角方向の辺とで形成され、
    径方向に隣接する前記複数の電気導体は、互いに周方向反対向きに傾斜して延在するように曲げられ、その端部において互いに径方向に対向する面同士が接合されてコイルエンドをなす回転電機の固定子において、
    前記電気導体の矩形断面形状の周方向に沿う辺は、前記開口面から端部側に向かうにつれて、前記固定子鉄心の内径方向に位置するように傾斜していることを特徴とする回転電機の固定子。
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