JP2004319592A - Semiconductor device and its manufacturing method - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、ゲート電極とソース及びドレイン領域表面近傍に金属シリサイド膜が形成される半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の微細化に伴って、ドレイン拡散領域まわりの空乏層のチャネル方向への広がりによって生じる、いわゆる短チャネル効果により、トランジスタのオフ時のリーク電流が増加するという問題が生じている。この短チャネル効果を抑制するために、従来よりゲートとソース及びドレイン領域(以下、ソース/ドレイン領域と記す。)との間に不純物濃度の低いオフセットゲート層を形成し不純物濃度に勾配を設けるLDD(Lightly Doped Drain)構造が広く用いられている。また、更なる半導体装置の微細化に対応するために、ソース及びドレイン領域を基板表面近傍に浅く形成する構造もあり、この構造では、不純物拡散層のシート抵抗が増加することから不純物拡散層の一部にシリコンと金属との化合物である金属シリサイド膜を形成して寄生抵抗の低減を図っている。
【0003】
ここで、ゲート電極及びソース/ドレイン領域表面近傍に金属シリサイド膜を有する一般的なMOSトランジスタの製造方法について、図13及び図14を参照して説明する。まず、図13(a)に示すように、半導体基板1上にLOCOS法やトレンチ法等を用いて素子分離絶縁膜2を形成する。次に、素子分離絶縁膜2で区画された各々の領域にP型不純物、N型不純物を注入してPウェル領域3a及びNウェル領域3bを形成する。そして、熱酸化法等によりシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜8を形成した後、減圧CVD法等を用いてポリシリコンを堆積し、公知のフォトリソグラフィ技術及びドライエッチング技術を用いてゲート電極9を形成する。
【0004】
次に、図13(b)に示すように、ゲート電極9をマスクとしてイオン注入法により、N−MOS領域に低濃度の燐(P)又は砒素(As)等のN型不純物を、P−MOS領域に低濃度の硼素(B)又はBF2等のP型不純物を注入し、LDD領域7を形成する。次に、図13(c)に示すように、減圧CVD法等により基板全面にシリコン酸化膜を堆積し、異方性ドライエッチングによりシリコン酸化膜をエッチバックして、ゲート電極9の側壁にサイドウォール10を形成する。そして、図14(a)に示すように、ゲート電極9及びサイドウォール10をマスクとして、N−MOS領域に高濃度のP又はAs等のN型不純物を、P−MOS領域に高濃度のB又はBF2等のP型不純物を注入し、注入した不純物の活性化熱処理を行ってソース/ドレイン領域4を形成する。
【0005】
次に、図14(b)に示すように、基板全面にTi、Co等の金属膜14を堆積し、熱処理によってゲート電極9及びソース/ドレイン領域4表面近傍のシリコンと金属膜14とを反応させて金属シリサイド膜15を形成する。次に、図14(c)に示すように、ウェットエッチングにより未反応の金属膜14を除去し、その後、シリコン酸化膜などの絶縁膜を堆積し、ゲート電極9及びソース/ドレイン領域4上にコンタクトを形成し、所定の配線を形成して半導体装置が完成する。
【0006】
上記構造の半導体装置では、金属シリサイド膜15の状態により半導体装置の特性が変動するため、低抵抗かつ均質な金属シリサイド膜15を均一な膜厚で形成することが求められており、どのような種類の金属を用い、どのような条件で金属シリサイド膜15を形成するかが重要である。例えば、金属膜14としてTiを用いた場合、シリサイド反応を起こす温度が高いという問題があり、近年では低温で金属シリサイド膜15を形成することができるNiが注目されている。
【0007】
しかしながら、Niを用いる場合、Niシリサイド膜と基板との界面に凹凸が生じやすいという問題ある。そこで、特開平7−38104号公報では、金属膜と酸素が反応して凹凸状の絶縁膜を形成してしまうという課題に対して、Ni、CoあるいはPtのうちの少なくとも1つの金属からなる第1の膜を形成する工程と、第1の金属膜上に金属化合物からなる第2の膜を堆積する工程と、シリコン基板をアニールして第1の金属とシリコンとを反応させてゲート電極上及びソース/ドレインとなる拡散層上に金属シリサイドを形成する工程と、未反応の第1の膜と該第1の膜上の第2の膜とを除去する工程とを有する半導体装置の製造方法を開示している。
【0008】
上記公報に記載されているように、拡散層上にNiシリサイド膜を形成する際、Niと酸素からなる絶縁膜が形成され、Niシリサイド膜が凹凸形状となり、拡散層上の抵抗を上昇させるばかりでなく、Niシリサイド膜の一部が拡散層を突き抜けるため接合リークももたらすという問題があるが、上述した方法では、Ni上に金属化合物からなる第2の膜が形成されているため、シリサイド反応のためのアニールの際に、Niと酸素の反応が抑制され、凹凸状の絶縁膜が形成されるという問題を回避することができるとしている。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−38104号公報(第4−5頁、第1図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、金属膜としてNiを用いる場合の問題はNiと酸素との反応の問題だけではなく、Niシリサイド膜自体の構造の問題もある。すなわち、Niシリサイド膜は単一構造の膜ではなく、Ni2Si、NiSi、NiSi2の3種類の構造が存在し、これらが温度上昇に伴ってNi→Ni2Si→NiSi→NiSi2へと相転移を起こすことが知られている。上記構造の内、NiSi(以下、Niモノシリサイドと呼ぶ。)は低抵抗かつ平坦な膜であるが、NiSi2(以下、Niダイシリサイドと呼ぶ。)はNiモノシリサイドに比べて比抵抗が大きく、形状も凹凸が大きい膜である。また、NiSi→NiSi2の転移の間には、相転移は起きないがNiSiが凝集する過程が存在し、この凝集によっても凹凸が生じることが知られている。
【0011】
従って、Niシリサイド膜を形成する場合には、均質なNiモノシリサイドが均一な膜厚で形成されるように反応を制御しなければならないが、相転移が起こる臨界温度は下地の状態(例えば、不純物量や不純物種、結晶状態等)によっても変化する。そのため、不純物量や不純物種が異なるP−MOSトランジスタ及びN−MOSトランジスタの双方に、低抵抗で凹凸の小さいNiモノシリサイドを形成することは困難である。
【0012】
例えば、Asが注入されたN−MOSトランジスタを基準としてシリサイド反応を制御すると、P−MOSトランジスタではシリサイド反応が促進され、図14(c)の左側に示すようにNiダイシリサイドが深く形成されてしまい、その結果、P−MOSトランジスタの寄生抵抗が増加し、トランジスタのオン電流が低下してしまう。また、Niダイシリサイドは凹凸が大きい膜であるために、場合によってはソース/ドレイン領域4のSiが部分的に浸食され、接合リークの増加を招いてしまうという問題が生じる。
【0013】
また、ゲート電極上においてもNiシリサイド膜の構造や膜厚が不均一になると抵抗にもばらつきが生じ、更に異常成長すると、Niシリサイド膜がゲート絶縁膜に達してNiが拡散し、ゲート絶縁膜が劣化してしまう。また、この異常成長がソース/ドレイン領域4の端部(例えば、ソース/ドレイン領域4とサイドウォール10との境界部分)で生じると、拡散層が後退してしまい、トランジスタ特性が変動する。このような問題はゲート電極の幅が狭い微細な半導体装置において顕著に現れる。
【0014】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、ゲート電極及びソース/ドレイン領域の表面近傍に金属シリサイド膜が形成される構造の半導体装置において、寄生抵抗の増加によるオン電流の低下や、金属シリサイド膜の凹凸に起因する接合リークの増加、金属シリサイド膜の異常成長によるトランジスタ特性の変動等を抑制することができる半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0015】
【問題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の半導体装置は、ゲート電極に対して自己整合的に形成された第1の不純物拡散領域と、前記ゲート電極及び該ゲート電極の側壁に設けたサイドウォール絶縁膜に対して自己整合的に形成された第2の不純物拡散領域と、前記ゲート電極及び前記第2の不純物拡散領域の表面近傍に形成された金属シリサイド膜とを少なくとも備える半導体装置において、前記金属シリサイド膜が形成される領域に、Geが注入されていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の半導体装置は、ゲート電極に対して自己整合的に形成された第1の不純物拡散領域と、前記ゲート電極及び該ゲート電極の側壁に設けたサイドウォール絶縁膜に対して自己整合的に形成された第2の不純物拡散領域と、前記ゲート電極及び前記第2の不純物拡散領域の表面近傍に形成された金属シリサイド膜とを少なくとも備えるP−MOSトランジスタ及びN−MOSトランジスタを含む半導体装置において、前記N−MOSトランジスタの前記第2の不純物拡散領域は、As又はAsを含むN型不純物を注入して形成され、前記P−MOSトランジスタの前記金属シリサイド膜が形成される領域に、Geが注入されていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の半導体装置は、ゲート電極に対して自己整合的に形成された第1の不純物拡散領域と、前記ゲート電極及び該ゲート電極の側壁に設けたサイドウォール絶縁膜に対して自己整合的に形成された第2の不純物拡散領域と、前記ゲート電極及び前記第2の不純物拡散領域の表面近傍に形成された金属シリサイド膜とを少なくとも備えるP−MOSトランジスタ及びN−MOSトランジスタを含む半導体装置において、前記N−MOSトランジスタの第2の不純物拡散領域は、P又はPを含むN型不純物を注入して形成され、前記P−MOSトランジスタ及び前記N−MOSトランジスタの前記金属シリサイド膜が形成される領域に、Geが注入されていることを特徴とする。
【0018】
本発明においては、前記Geが、前記金属シリサイド膜より深い位置まで注入されている構成とすることができ、前記Geは、注入エネルギーが略5KeV、注入ドーズ量が略1E15乃至3E15cm−2の条件で注入されることが好ましい。
【0019】
また、本発明においては、前記金属シリサイド膜は、Ni又はPtを用いて形成したモノシリサイド膜であることが好ましい。
【0020】
また、本発明の製造方法は、ゲート電極をマスクとして第1の不純物拡散領域を形成する工程と、前記ゲート電極及び該ゲート電極の側壁に設けたサイドウォール絶縁膜をマスクとして第2の不純物拡散領域を形成する工程と、前記ゲート電極及び前記第2の不純物拡散領域にGeを注入する工程と、前記ゲート電極及び前記第2の不純物拡散領域の表面近傍に金属シリサイド膜を形成する工程とを少なくとも備えるものである。
【0021】
また、本発明の製造方法は、P−MOSトランジスタとN−MOSトランジスタとを含む半導体装置の製造方法であって、ゲート電極をマスクとして、前記N−MOSトランジスタ形成領域にN型不純物を注入し、前記P−MOSトランジスタ形成領域にP型不純物を注入して第1の不純物拡散領域を形成する工程と、前記ゲート電極及び該ゲート電極の側壁に設けたサイドウォール絶縁膜をマスクとして、前記N−MOSトランジスタ形成領域にAs又はAsを含むN型不純物を注入し、前記P−MOSトランジスタ形成領域にP型不純物を注入して第2の不純物拡散領域を形成する工程と、前記P−MOSトランジスタ形成領域の前記ゲート電極及び前記第2の不純物拡散領域に、Geを注入する工程と、前記P−MOSトランジスタ形成領域及び前記N−MOSトランジスタ形成領域の前記ゲート電極及び前記第2の不純物拡散領域の表面近傍に、金属シリサイド膜を形成する工程とを少なくとも有するものである。
【0022】
また、本発明の製造方法は、P−MOSトランジスタとN−MOSトランジスタとを含む半導体装置の製造方法であって、ゲート電極をマスクとして、前記N−MOSトランジスタ形成領域にN型不純物を注入し、前記P−MOSトランジスタ形成領域にP型不純物を注入して第1の不純物拡散領域を形成する工程と、前記ゲート電極及び該ゲート電極の側壁に設けたサイドウォール絶縁膜をマスクとして、前記N−MOSトランジスタ形成領域にP又はPを含むN型不純物を注入し、前記P−MOSトランジスタ形成領域にP型不純物を注入して第2の不純物拡散領域を形成する工程と、前記P−MOSトランジスタ形成領域及び前記N−MOSトランジスタ形成領域の前記ゲート電極及び前記第2の不純物拡散領域に、Geを注入する工程と、前記P−MOSトランジスタ形成領域及び前記N−MOSトランジスタ形成領域の前記ゲート電極及び前記第2の不純物拡散領域の表面近傍に、金属シリサイド膜を形成する工程とを少なくとも有するものである。
【0023】
このように、本発明は、B又はBF2等のP型不純物の注入によりP−MOSトランジスタにソース及びドレイン領域を形成した後、金属シリサイド膜(例えば、Niシリサイド膜)が形成される領域に所定の注入条件でGeを注入することにより、Niシリサイドの相転移や凝集を抑制して、膜質及び膜厚均一性に優れたNiモノシリサイド膜を形成することができ、これにより、寄生抵抗を低減してオン電流を増加させることができると共に、Niシリサイド膜の接合界面の平坦性を高めて、接合リークを抑制することができる。
【0024】
また、P−MOSトランジスタにGeを注入することにより、P−MOSトランジスタと、Asが注入されたN−MOSトランジスタのシリサイド反応を同等に制御することができ、これにより、P−MOSトランジスタとN−MOSトランジスタが混在する半導体装置の特性の均一性を向上させることができる。
【0025】
更に、Geによるシリサイド反応の抑制効果により、ゲート電極やソース/ドレイン領域端部のNiシリサイド膜の異常成長を抑制することができ、これにより、ゲート抵抗の均一性を高め、ゲート絶縁膜の劣化や拡散層の後退を抑制することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
従来技術で説明したように、拡散層のシート抵抗を低減するためにシリサイド膜が形成されるが、シリサイド化の金属としてNiを使用した場合、Niダイシリサイドが形成されると寄生抵抗が増加してトランジスタのオン電流が低下したり、Niダイシリサイドの凹凸によりNiシリサイド膜が拡散層を突き抜けて接合リークが増加するという問題が生じる。
【0027】
そこで、Niモノシリサイドが形成されるようにシリサイド反応を制御する必要があるが、この相転移や凝集は温度のみならず、不純物量や不純物種、結晶状態、半導体装置の構造に起因する応力によって変化する。例えば、N−MOSトランジスタとP−MOSトランジスタとでは、ソース/ドレイン領域に注入される不純物量や不純物種が異なり、その結果、N−MOSトランジスタとP−MOSトランジスタとではシリサイド反応に差が生じる。具体的には、N−MOSトランジスタでは不純物として注入されるAsにより相転移が抑制されるのに対してP−MOSトランジスタでは相転移が抑制されないため、P−MOSトランジスタにNiダイシリサイドが形成されてしまう。
【0028】
また、近年の微細な半導体装置では、様々な構造体の熱膨張率の違いにより局所的に大きな応力が加わりやすく、特に細く形成されたゲート電極に応力が集中し、この応力によりシリサイド反応が促進されることが分かっている。そのため、ゲート電極のNiシリサイド膜の膜厚が不均一となり、ゲート抵抗にばらつきが生じたり、Niシリサイド膜が異常成長した場合にはゲート絶縁膜に達してNiが拡散し、ゲート絶縁膜が劣化してしまう。また、Niシリサイド膜の異常成長がソース/ドレイン領域とサイドウォールの境界部分で生じると拡散層が後退してしまい、これらによってトランジスタ特性のばらつきが増加するという問題が生じる。
【0029】
このような問題は、Niシリサイドの相転移が起こりやすく、シリサイド反応が制御しにくいことに起因しており、他の工程に影響を与えることなくシリサイド反応を抑制する方法が望まれている。そこで、本発明では、シリサイドを形成する領域にシリサイド反応を抑制する元素を注入してダイシリサイド化や凝集を抑制することにより上記問題を解決している。具体的には、反応抑制元素としてGeを用い、N−MOSトランジスタにAsが注入された場合にはP−MOSトランジスタにGeを注入して両トランジスタのシリサイド反応が同等となるように制御し、また、N−MOSトランジスタにPが注入された場合にはN−MOSトランジスタ及びP−MOSトランジスタの双方にGeを注入してシリサイド反応を抑制することにより、均一なNiモノシリサイドが形成されるようにしている。
【0030】
このGeの反応抑制メカニズムについては必ずしも明確ではないが、Niモノシリサイドに比べてNiダイシリサイドにおけるNiとSiの結合力は弱く、NiはGeと結合した方がより安定になるためと考えられる。なお、不純物としてGeは公知であるが、Geを注入した場合Geの反応抑制効果により深い位置に他の不純物を注入することができず、深いソース/ドレイン領域を形成する半導体装置には適していない。しかしながら、本発明ではソース/ドレイン領域に不純物を注入した後に、所定の注入条件でGeを注入するという方法を用いることにより、ソース/ドレイン領域形成のための不純物注入に影響を与えることなく、シリサイド反応を抑制することを可能としている。
【0031】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0032】
[実施例1]
まず、本発明の第1の実施例に係る半導体装置及びその製造方法について、図1乃至図9を参照して説明する。図1は、第1の実施例に係る半導体装置の構造を示す断面図であり、図2乃至図5は、その製造方法を示す工程断面図である。また、図6乃至図9は、本実施例の半導体装置の製造方法におけるGeの注入条件を決定するための実験結果を示す図である。
【0033】
まず、本実施例の半導体装置の構造について、図1を参照して説明する。本実施例の半導体装置は、素子分離絶縁膜2によって分離されたN−MOSトランジスタとP−MOSトランジスタとを含み、N−MOS領域には、ゲート電極9をマスクとしてN型不純物を注入して形成したLDD領域7と、ゲート電極9及びサイドウォール10をマスクとしてAs又はAs+P等の少なくともAsを含むN型不純物を注入して形成したソース/ドレイン領域4とを備え、P−MOS領域には、ゲート電極9をマスクとしてP型不純物を注入して形成したLDD領域7と、ゲート電極9及びサイドウォール10をマスクとしてP型不純物を注入して形成したソース/ドレイン領域4と、ゲート電極9及びソース/ドレイン領域4に後述する所定の注入条件でGeを注入して形成したGe注入領域6とを備え、N−MOS領域及びP−MOS領域の双方のゲート電極9上及びソース/ドレイン領域4上には、均一な膜厚で形成されたモノシリサイド構造のNiシリサイド膜5が形成されている。
【0034】
なお、Ge注入領域6は、Niシリサイド膜形成領域の一部に形成されていればダイシリサイド化や凝集反応を抑制することは可能であるが、より確実にシリサイド反応を制御するためには、図1拡大図のハッチング部に示すように、Niシリサイド膜形成領域を覆うように形成されていることが好ましい。また、図1では拡散層をLDD領域7とソース/ドレイン領域4とで構成しているが、ソース/ドレイン領域4の内側に位置し、ソース/ドレイン領域4よりも浅い接合を持つエクステンション拡散層や、エクステンション拡散層の下側に位置するポケット拡散層等を備える構成としてもよい。
【0035】
上記構造の半導体装置の製造方法について、図2乃至図5の工程断面図を参照して説明する。なお、MOSトランジスタとしては、ゲート絶縁膜を薄く形成した駆動電圧の低いトランジスタや、低消費電力を達成するためにトランジスタのオフ電流を抑制したトランジスタ、ゲート絶縁膜が厚い高耐圧のI/O用トランジスタ等の各種性能のトランジスタがあるが、ここではこれらを区別することなくP−MOSトランジスタとN−MOSトランジスタの2種類を形成する場合について説明する。
【0036】
まず、図2(a)に示すように、P型シリコン基板等の半導体基板1にSTI(Shallow Trench Isolation)によりフィールド領域を形成するための素子分離絶縁膜2を形成し、続いて熱酸化法を用いて基板全面に犠牲層(図示せず)を形成する。次に、図2(b)に示すように、P−MOS領域とN−MOS領域とを交互にレジストパターンで覆い、B、BF2等のP型不純物又はP、As等のN型不純物を注入し、Pウェル領域3a及びNウェル領域3bを形成した後、不純物の拡散・活性化のためのアニールを行う。
【0037】
次に、犠牲層をウェットエッチングで除去した後、図2(c)に示すように、CVD法等を用いてシリコン酸化膜を形成し、プラズマ窒化、アニール、注入等によりシリコン酸化膜中に窒素を導入し、所望の厚さのゲート絶縁膜8を形成する。このゲート絶縁膜8の厚さはトランジスタの種類に応じて適宜調整することができる。
【0038】
次に、図3(a)に示すように、ゲート電極となる多結晶シリコン、非晶質シリコン等を堆積又は成長した後、公知のリソグラフィ技術を用いてレジストパターン(図示せず)を形成し、公知のドライエッチング技術を用いて上記シリコン材料及びゲート絶縁膜8をエッチングしてゲート電極9を形成する。なお、多結晶シリコン、非晶質シリコン等を堆積又は成長した後、P−MOS領域にP型不純物を注入する等、ゲート電極9中にイオン注入を行ってもよい。
【0039】
次に、図3(b)に示すように、P−MOS領域上にレジストパターン11aを形成し、N−MOS領域のゲート電極9をマスクとしてAs又はAs+P等のN型不純物を注入した後、レジストパターン11aを除去し、窒素雰囲気又は窒素+酸素雰囲気中で800〜1000℃、0〜10秒程度のアニールを行い、N−MOS領域の不純物を活性化し、N−MOS領域にLDD領域7を形成する。なお、LDD領域7に代えて又はLDD領域7に加えて、ポケット拡散層やエクステンション拡散層を形成してもよい。また、アニール時間を0秒からとしているのは、通常、アニール時間は目標到達温度に達してからの保持時間を示すが、目標到達温度に達したら直ちに降温する方法(このようなアニールをスパイクアニールと呼ぶ。)が用いられる場合があるからである。
【0040】
次に、図3(c)に示すように、N−MOS領域上にレジストパターン11bを形成し、P−MOS領域のゲート電極9をマスクとしてB、BF2等のP型不純物を注入してLDD領域7を形成する。ここでも、N−MOS領域と同様にLDD領域7に加えて又はLDD領域7に代えて、ポケット拡散層入やエクステンション拡散層を形成してもよい。また、P−MOSトランジスタの信頼性改善のためにフッ素注入を行ってもよい。
【0041】
次に、図3(d)に示すように、半導体基板1全面にシリコン酸化膜・窒化膜等を堆積した後、エッチバックすることによりゲート電極9の側面にサイドウォール10を形成する。ここまでの工程は一般的なMOSトランジスタの製造方法と同様であり、P−MOS領域及びN−MOS領域におけるウェル領域やLDD領域の形成順序、N型不純物及びP型不純物の注入条件、各構成材料の種類、製造方法等は適宜変更することができる。
【0042】
次に、図4(a)に示すように、P−MOS領域上にレジストパターン11cを形成し、N−MOS領域のゲート電極9及びサイドウォール10をマスクとしてAs、As+P等のN型不純物を注入し、N−MOS領域に高濃度にN型不純物が注入されたソース/ドレイン領域4を形成する。
【0043】
次に、レジストパターン11cを除去した後、図4(b)に示すように、N−MOS領域上にレジストパターン11dを形成し、P−MOS領域のゲート電極9及びサイドウォール10をマスクとしてB又はBF2を注入し、P−MOS領域に高濃度にP型不純物が注入されたソース/ドレイン領域4を形成する。
【0044】
ここで、従来の半導体装置の製造方法では不純物を活性化させるためアニールを行うが、本実施例では、上記イオン注入に引き続き、図4(c)に示すように、P−MOS領域のゲート電極9及びサイドウォール10をマスクとして、イオン注入法を用いてGeを注入し、ゲート電極9及びソース/ドレイン領域4にGe注入領域(図示せず)を形成する。このGeの注入は、ゲート電極9及びソース/ドレイン領域4の表面近傍に形成するNiシリサイド膜5よりも深く注入されることが好ましく、注入エネルギー5〜10KeV程度、注入ドーズ量1E15〜3E15cm−2程度の条件で行う。
【0045】
なお、B又はBF2の注入を行った後にGeの注入を行うのは、Geを注入すると、その後の不純物注入の際にチャネリングが抑制されて深い位置に不純物を注入することができなくなるからであり、ソース/ドレイン領域4では接合リークを抑制するためにできるだけなだらかな濃度プロファイルを形成することが好ましいが、Geの注入を先に行うと、浅くて急峻な濃度プロファイルが形成されてしまうからである。
【0046】
次に、図5(a)に示すように、N−MOS領域及びP−MOS領域の不純物を活性化させるために、窒素雰囲気又は窒素+酸素雰囲気中で、800〜1100℃、0(スパイクアニール)〜10秒程度のアニールを行った後、図5(b)に示すように、スパッタ法を用いて基板全面にNi12を10nm程度の膜厚で形成し、その上に、CVD法等を用いて、TiN13を10nm程度の膜厚で形成する。Ni12の膜厚はNiシリサイド膜の膜厚を考慮して調整することができ、Niに代えて同様の相転移を示すPtを用いることもできる。また、TiN13は、Niのシリサイド化に際してNiと酸素との反応を抑制するために形成されるものであり、TiNに代えてTi等を形成してもよい。
【0047】
次に、窒素又はアルゴン雰囲気中で300〜600℃、1〜120秒程度のアニールを行い、ゲート電極9及びソース/ドレイン領域4のシリコンとNi12とを反応させて、N−MOS領域及びP−MOS領域に同時にモノシリサイド構造のNiシリサイド膜5を形成する。
【0048】
その際、Geの注入を行わない従来の半導体装置の製造方法では、As又はAs+Pが注入されたN−MOS領域と、B又はBF2が注入されたP−MOS領域とでは、Niシリサイドの相転移や凝集反応の速度が異なり、N−MOS領域はAsによって反応が抑制される。従って、N−MOS領域で所定の膜厚のNiモノシリサイドを形成しようとすると、P−MOS領域では反応が進んでNiダイシリサイドが形成されてしまい、寄生抵抗が増加してトランジスタのオン電流が低下したり、Niダイシリサイドの凹凸により接合リークが生じるという問題があった。
【0049】
これに対して、本実施例では、P−MOS領域のソース/ドレイン領域4に所定の濃度のGeが注入されており、このGeによるシリサイド反応の抑制効果と、Asによるシリサイド反応の抑制効果とが同程度となるため、双方の領域で同等のNiモノシリサイドを形成することができ、上記問題を抑制することができ、また、P−MOSトランジスタとN−MOSトランジスタの特性のばらつきを抑制することができる。
【0050】
また、近年の微細化された半導体装置では、細いゲート電極9には他の構造体からの応力が加わり、その結果、シリサイド反応が促進されてNiシリサイド膜5が深い位置まで形成され、ゲート抵抗にばらつきが発生するという問題や、更にNiシリサイド膜5が異常成長してゲート絶縁膜8に達してNiが拡散することによりゲート絶縁膜8が劣化してしまうという問題が生じる。また、異常成長がソース/ドレイン領域4のサイドウォール10側端部で生じると、ソース/ドレイン領域4が後退してしまい、その結果トランジスタ特性が変動するという問題も生じる。
【0051】
これに対して、本実施例では、P−MOS領域のゲート電極9上にも所定の濃度のGeが注入されており、Geによってダイシリサイド化や凝集反応が抑制されるために、ゲート抵抗のばらつきやゲート絶縁膜8の劣化、ソース/ドレイン領域4の後退によるトランジスタ特性の変動も抑制することができる。
【0052】
その後、図5(c)に示すように、ドライエッチングによってTiN13を除去した後、図5(d)に示すように、ウェットエッチングにより未反応のNi12を除去し、ゲート電極9及びソース/ドレイン領域4の上層に図示しないコンタクトプラグを形成し、上層の配線と接続して本実施例の半導体装置の一部が形成される。
【0053】
なお、上記フローではN−MOS領域にAs、As+P等を注入した後、P−MOS領域にB又はBF2とGeとを注入したが、P−MOS領域のB又はBF2の注入とGeの注入とがこの順番であれば、N−MOS領域の不純物注入とP−MOS領域の不純物注入の順番は逆であってもよい。
【0054】
次に、本発明の特徴であるGe注入の条件について検討する。前述したように、Geの注入はP−MOS領域のゲート電極9とソース/ドレイン領域4表面近傍のNiシリサイド膜5が形成される領域の一部に(好ましくは該領域を覆うように)形成され、また、N−MOSトランジスタに注入されるAsによる反応抑制効果と同等となるような条件で注入する必要がある。そこで、Ge注入における注入ドーズ量をパラメータとして、ゲート抵抗とソース/ドレイン領域4の後退量とを測定し、その結果をふまえて注入ドーズ量を決定した。以下、その実験の内容及び結果について説明する。
【0055】
まず、Geの注入エネルギーを5KeVに固定し、注入ドーズ量を0〜5E15cm−2の範囲で変化させた場合のゲート抵抗を測定し、Geの注入無しのサンプルと3E15−2の条件で注入したサンプルについてはNiシリサイド膜5の膜厚をSEM写真で確認した。その結果を図6及び図7に示す。
【0056】
図6(a)及びその拡大図である図6(b)から分かるように、Ge注入を行わなかったサンプルやGeの注入ドーズ量が5E14cm−2と少ないサンプルでは、ゲート抵抗のばらつきが大きく、部分的にシート抵抗値が低下しているトランジスタが存在することが分かる。これに対して、Geの注入ドーズ量が1E15〜3E15cm−2のサンプルでは、いずれもシート抵抗値のばらつきは小さく、Ge注入によってシリサイド反応が制御されていることが分かる。一方、Geの注入ドーズ量が5E15cm−2のサンプルでは、Geによりシリサイド反応が過度に抑制されてNiシリサイド膜5が十分に形成されず、シート抵抗値が著しく増加していることがわかる。
【0057】
上記シート抵抗値の低下とNiシリサイド膜5の膜厚との関係を確認するために、Geを注入しないサンプルとGeの注入ドーズ量を3E15cm−2に設定したサンプルのゲート電極9部分の断面を電子顕微鏡で観察した。Ge注入を行わないサンプルでは、Niシリサイド膜5の膜厚がトランジスタ毎で大きく異なり、図7上図に示すように、Niシリサイド膜5aがゲート電極9の下部まで異常成長しているトランジスタが存在するのに対して、Geを3E15cm−2の条件で注入したサンプルでは、図7下図に示すように、Niシリサイド膜5の膜厚は20〜25nm程度でほぼ一定であり、本発明のGe注入によりNiシリサイド膜5の異常成長が抑制されることを確認した。
【0058】
次に、600℃の熱処理を追加した場合の、各々のGe注入ドーズ量におけるソース/ドレイン領域4のサイドウォール10側端部の後退量を測定した。また、ソース/ドレイン領域4が後退した状態をSEMで確認した。その結果を図8及び図9に示す。図8は、拡散層後退量のGe注入ドーズ量依存性を示す図であり、横軸はGeの注入ドーズ量、縦軸は各注入ドーズ量における代表的な3つのサンプルの左右、計6箇所の後退量の平均値を示している。
【0059】
図8から分かるように、Ge注入を行わなかったサンプルでは、図9に示す拡散層の後退量が約40nmと大きいのに対し、Geの注入ドーズ量が増加するに従って、ソース/ドレイン領域4端部でのシリサイド反応が抑制され、その結果、後退量が徐々に小さくなっていることがわかる。この拡散層の後退に関しては少ないほど好ましいため、Geの注入ドーズ量としては多いほどよいと言える。
【0060】
以上の実験結果から、Geの注入ドーズ量としては、1E15〜3E15cm−2程度が好ましい範囲である。なお、注入エネルギーを5〜10KeV、注入ドーズ量を1E15〜3E15cm−2とした場合、注入領域の表面近傍におけるGeの存在比率は、0.1〜5%程度となることを確認している。
【0061】
このように、P−MOS領域のゲート電極9及びソース/ドレイン領域4に、B又はBF2を注入した後に、注入エネルギーが5〜10KeV程度、注入ドーズ量が略1E15〜3E15cm−2程度の条件でGe注入を行うことにより、Niシリサイド膜5を形成する領域に0.1〜5%程度の存在比率でGeを導入することができ、Geの反応抑制効果により、P−MOS領域とN−MOS領域の双方のNiシリサイド反応をほぼ同等に制御することができ、その結果、双方のトランジスタにNiモノシリサイドを均一な膜厚で形成することができる。これにより、寄生容量の増加によるオン電流の低下やNiダイシリサイドの凹凸に起因する接合リークを抑制することができ、また、ゲート電極9やソース/ドレイン領域4端部のNiシリサイド膜5の異常成長が防止されるため、ゲート抵抗のばらつきやゲート絶縁膜8の劣化、拡散層の後退量を抑制することができ、トランジスタ特性のばらつき低減を図ることができる。
【0062】
[実施例2]
次に、本発明の第2の実施例に係る半導体装置及びその製造方法について、図10乃至図12を参照して説明する。図10乃至図12は、第2の実施例に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0063】
前記した第1の実施例では、N−MOS領域のソース/ドレイン領域にAs又はAs+Pを注入し、N−MOS領域ではAsによってダイシリサイド化や凝集反応を抑制する構造としたが、N型不純物としてはAsよりもPの方が活性化率が高いためPを使用した方がオン電流を大きくすることができるが、一方、Pは拡散しやすいために短チャネル効果が抑制できないという欠点がある。このような特徴から、実際の半導体装置では、半導体装置の構造や要求される性能に応じてN型不純物として何を使用するかが決定されるため、場合によってはN−MOS領域のAs注入量が少なくなり、ダイシリサイド化や凝集反応を十分に抑制できない場合がある。そこで、本実施例では、N−MOS領域にもGeを注入してシリサイド反応を抑制することを特徴としている。
【0064】
上記半導体装置の製造方法について、図10乃至図12の工程断面図を参照して説明する。まず、第1の実施例と同様に、半導体基板1に素子分離絶縁膜2を形成し、P−MOS領域とN−MOS領域とを交互にレジストパターンで覆い、B、BF2等のP型不純物又はP、As等のN型不純物を注入し、Pウェル領域3a及びNウェル領域3bを形成し、不純物の拡散・活性化のためのアニールを行う。次に、所望の厚さのゲート絶縁膜8を形成した後、ゲート電極となる多結晶シリコン、非晶質シリコン等を堆積又は成長、エッチングしてゲート電極9を形成する(図10(a)参照)。
【0065】
次に、図10(b)に示すように、P−MOS領域上にレジストパターン11aを形成し、N−MOS領域のゲート電極9をマスクとしてP又はPを含むN型不純物を注入した後、窒素雰囲気又は窒素+酸素雰囲気中で800〜1000℃、0〜10秒程度のアニールを行い、N−MOS領域の不純物を活性化し、N−MOS領域にLDD領域7を形成する。ここで、第1の実施例では、N型不純物としてAsを含む構成としたが、本実施例ではN−MOS領域にもGeが注入されるため、Asを含まなくてもよい。
【0066】
次に、図10(c)に示すように、N−MOS領域上にレジストパターン11bを形成し、P−MOS領域のゲート電極9をマスクとしてB、BF2等のP型不純物を注入してLDD領域7を形成する。そして、半導体基板1全面にシリコン酸化膜・窒化膜等を堆積した後、エッチバックすることによりゲート電極9の側面にサイドウォール10を形成する(図11(a)参照)。
【0067】
次に、図11(b)に示すように、P−MOS領域上にレジストパターン11cを形成し、N−MOS領域のゲート電極9及びサイドウォール10をマスクとしてP又はPを含むN型不純物を注入し、N−MOS領域に高濃度にN型不純物が注入されたソース/ドレイン領域4を形成する。ここでも、第1の実施例ではN型不純物としてAsを含む構成としたが、本実施例ではN−MOS領域にもGeが注入されるため、Asを含まなくてもよい。
【0068】
次に、図11(c)に示すように、N−MOS領域上にレジストパターン11dを形成し、P−MOS領域のゲート電極9及びサイドウォール10をマスクとしてB又はBF2を注入し、P−MOS領域に高濃度にP型不純物が注入されたソース/ドレイン領域4を形成する。
【0069】
次に、第1の実施例では、レジストパターン11dをそのまま残してGeの注入を行ったが、本実施例ではP−MOS領域とN−MOS領域とに同時にGeを注入するため、図12(a)に示すように、レジストパターン11dを除去した後、イオン注入法を用いて基板全面にGeを注入し、ゲート電極9及びソース/ドレイン領域4にGe注入領域(図示せず)を形成する。このGeの注入も、Geの表面濃度が0.1〜5%程度となるように、注入エネルギー5〜10KeV程度、注入ドーズ量1E15〜3E15cm−2程度の条件で行う。なお、N−MOS領域のAsの量に応じて、N−MOS領域とP−MOS領域とでGeの注入量を変えることもできる。その場合は、例えば、図11(c)でB又はBF2の注入を行った後、レジストパターン11dを残してP−MOS領域のみGeを注入し、その後、レジストパターン11dを除去し、基板全面にGeを注入すればよい。
【0070】
次に、N−MOS領域及びP−MOS領域の不純物を活性化させるために、窒素雰囲気又は窒素+酸素雰囲気中で、800〜1100℃、0(スパイクアニール)〜10秒程度のアニールを行った後、図12(b)に示すように、スパッタ法を用いて基板全面にNi12を10nm程度の膜厚で形成し、その上に、CVD法等を用いて、TiN13を10nm程度の膜厚で形成する。そして、窒素又はアルゴン雰囲気中で300〜600℃、1〜120秒程度のアニールを行い、ゲート電極9及びソース/ドレイン領域4のシリコンとNi12とを反応させて、N−MOS領域及びP−MOS領域に同時にモノシリサイド構造のNiシリサイド膜5を形成する。
【0071】
その後、図12(c)に示すように、ドライエッチングによってTiN13を除去した後、ウェットエッチングにより未反応のNi12を除去し、ゲート電極9及びソース/ドレイン領域4の上層に図示しないコンタクトプラグを形成し、上層の配線と接続して本実施例の半導体装置の一部が形成される。
【0072】
このように、N−MOS領域にAsが注入されない、又は注入ドーズ量が少ない場合には、P−MOS及びN−MOS領域にソース/ドレイン領域4を形成した後、基板全面にGeを注入することにより、P−MOS領域及びN−MOS領域の双方に同等な膜厚のNiモノシリサイドを形成することができ、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0073】
なお、上記各実施例では、N−MOSトランジスタとP−MOSトランジスタの双方を含む半導体装置の製造方法について記載したが、第1の実施例ではP−MOSトランジスタのみ、第2の実施例ではN−MOSトランジスタのみに対して本発明の製造方法を適用することもできる。また、上記実施例では、N−MOS領域のLDD領域7とソース/ドレイン領域4に同じN型不純物を注入しているが、LDD領域7には直接、Niシリサイド膜5は形成されないため、第1の実施例ではAsを含まない構造としてもよく、第2の実施例ではAsを含む構成としてもよい。更に、上記各実施例では、シリサイド化する金属としてNiを用いた例について記載したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、シリサイド化する金属としてPtを用いても同様の効果が得られることを確認している。また、シリサイド反応を抑制する不純物としてはGeに限られず、ダイシリサイド化や凝集反応を抑制することができる他の不純物を用いることもできる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、ゲート電極とソース/ドレイン領域表面近傍にNiシリサイド膜を有する構造において、寄生抵抗の増加によるオン電流の低下や、シリサイド膜の凹凸に起因する接合リークの増加を抑制することができ、また、Niシリサイドの異常成長によるゲート抵抗のばらつきやゲート絶縁膜の劣化、ソース/ドレイン領域の後退を抑制することができ、トランジスタ特性の均一性を向上させることができる。
【0075】
その理由は、P−MOSトランジスタのゲート電極及びソース/ドレイン領域、又はN型不純物としてAsを含まない、又はAsの注入ドーズ量が少ないN−MOSトランジスタのゲート電極及びソース/ドレイン領域に、所定の注入条件でGeをイオン注入することにより、ダイシリサイド化や凝集反応を確実に抑制することができ、その結果、N−MOS及びP−MOSトランジスタの双方に均一な膜厚のNiモノシリサイドを形成することができるからである。また、微細構造の半導体装置における応力が集中する部分のシリサイド反応も抑制することができるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る半導体装置の構造を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図6】本発明のGe注入によるゲート抵抗の注入ドーズ量依存性を示す図である。
【図7】Ge注入によるシリサイド膜厚の違いを説明するためのSEM写真である。
【図8】本発明のGe注入による拡散層の後退量の注入ドーズ量依存性を示す図である。
【図9】Ge注入による拡散層の後退量を説明するためのSEM写真である。
【図10】本発明の第2の実施例に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図11】本発明の第2の実施例に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図12】本発明の第2の実施例に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図13】従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図14】従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
2 素子分離絶縁膜
3a pウェル領域
3b nウェル領域
4 ソース/ドレイン領域
5 Niシリサイド膜
5a 異常成長したNiシリサイド膜
6 Ge注入領域
7 LDD領域
8 ゲート絶縁膜
9 ゲート電極
10 サイドウォール
11a〜11d レジストパターン
12 Ni
13 TiN
14 金属膜
15 金属シリサイド膜
15a 厚い金属シリサイド膜
15b 薄い金属シリサイド膜[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a semiconductor device and a method of manufacturing the same, and more particularly, to a semiconductor device in which a metal silicide film is formed near the surface of a gate electrode and source and drain regions and a method of manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
With the miniaturization of semiconductor devices, a problem arises in that the so-called short channel effect caused by the spread of a depletion layer in the channel direction around the drain diffusion region increases the leakage current when the transistor is off. In order to suppress this short channel effect, an offset gate layer having a low impurity concentration is conventionally formed between a gate and a source / drain region (hereinafter, referred to as a source / drain region) to provide a gradient in the impurity concentration. (Lightly Doped Drain) structure is widely used. In order to cope with further miniaturization of semiconductor devices, there is also a structure in which source and drain regions are formed shallow near the substrate surface. In this structure, since the sheet resistance of the impurity diffusion layer increases, A metal silicide film, which is a compound of silicon and a metal, is partially formed to reduce parasitic resistance.
[0003]
Here, a method of manufacturing a general MOS transistor having a metal silicide film near the surface of the gate electrode and the source / drain regions will be described with reference to FIGS. First, as shown in FIG. 13A, an element
[0004]
Next, as shown in FIG. 13B, a low concentration N-type impurity such as phosphorus (P) or arsenic (As) is implanted into the N-MOS region by ion implantation using the gate electrode 9 as a mask. Low concentration boron (B) or BF in the MOS region 2 The
[0005]
Next, as shown in FIG. 14B, a
[0006]
In the semiconductor device having the above structure, the characteristics of the semiconductor device fluctuate depending on the state of the
[0007]
However, when Ni is used, there is a problem that unevenness is likely to occur at the interface between the Ni silicide film and the substrate. Therefore, Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-38104 discloses a method for forming a concave-convex insulating film by reacting a metal film with oxygen to form an insulating film having at least one of Ni, Co and Pt. A step of forming a first film, a step of depositing a second film made of a metal compound on the first metal film, and a step of annealing a silicon substrate to cause a reaction between the first metal and silicon to form a film on the gate electrode. Forming a metal silicide on a diffusion layer serving as a source and a drain, and removing an unreacted first film and a second film on the first film. Is disclosed.
[0008]
As described in the above publication, when forming a Ni silicide film on a diffusion layer, an insulating film made of Ni and oxygen is formed, the Ni silicide film becomes uneven, and the resistance on the diffusion layer only increases. However, there is a problem that a part of the Ni silicide film penetrates through the diffusion layer, thereby causing a junction leak. However, in the above-described method, since the second film made of the metal compound is formed on Ni, the silicide reaction occurs. It is stated that the reaction between Ni and oxygen is suppressed during the annealing for the above, and the problem that an uneven insulating film is formed can be avoided.
[0009]
[Patent Document 1]
JP-A-7-38104 (page 4-5, FIG. 1)
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, the problem when Ni is used as the metal film is not only the problem of the reaction between Ni and oxygen but also the problem of the structure of the Ni silicide film itself. That is, the Ni silicide film is not a film having a single structure, 2 Si, NiSi, NiSi 2 There are three types of structures, which are Ni → Ni with increasing temperature. 2 Si → NiSi → NiSi 2 It is known that a phase transition occurs. Among the above structures, NiSi (hereinafter referred to as Ni monosilicide) is a low-resistance and flat film. 2 (Hereinafter, referred to as Ni disilicide) is a film having a higher specific resistance and a larger irregularity than Ni monosilicide. Also, NiSi → NiSi 2 It is known that phase transition does not occur during the transition of NiSi, but there is a process in which NiSi aggregates, and this aggregation also causes unevenness.
[0011]
Therefore, when forming a Ni silicide film, the reaction must be controlled so that a uniform Ni monosilicide is formed with a uniform film thickness, but the critical temperature at which phase transition occurs depends on the state of the base (for example, (The amount of impurities, impurity species, crystal state, etc.). Therefore, it is difficult to form low-resistance, small-uniform Ni monosilicide for both the P-MOS transistor and the N-MOS transistor having different impurity amounts and impurity types.
[0012]
For example, if the silicide reaction is controlled on the basis of the N-MOS transistor into which As is implanted, the silicide reaction is promoted in the P-MOS transistor, and the Ni disilicide is formed deep as shown on the left side of FIG. As a result, the parasitic resistance of the P-MOS transistor increases, and the on-current of the transistor decreases. In addition, since Ni disilicide is a film having large irregularities, Si in the source /
[0013]
In addition, if the structure and thickness of the Ni silicide film become non-uniform on the gate electrode, the resistance also varies. If the Ni silicide film further grows abnormally, the Ni silicide film reaches the gate insulating film and Ni is diffused. Deteriorates. If the abnormal growth occurs at the end of the source / drain region 4 (for example, at the boundary between the source /
[0014]
The present invention has been made in view of the above problems, and a main object of the present invention is to increase parasitic resistance in a semiconductor device having a structure in which a metal silicide film is formed near the surfaces of a gate electrode and source / drain regions. To provide a semiconductor device and a method for manufacturing the same, which can suppress a decrease in on-current due to the above, increase in junction leak due to unevenness of the metal silicide film, fluctuation in transistor characteristics due to abnormal growth of the metal silicide film, and the like. .
[0015]
[Means to solve the problem]
In order to achieve the above object, a semiconductor device according to the present invention includes a first impurity diffusion region formed in a self-aligned manner with respect to a gate electrode, a sidewall insulating film provided on the gate electrode and a side wall of the gate electrode. A semiconductor device comprising at least a second impurity diffusion region formed in a self-aligned manner with respect to the gate electrode and a metal silicide film formed near the surface of the gate electrode and the second impurity diffusion region. Ge is implanted in a region where the film is formed.
[0016]
Further, the semiconductor device of the present invention is characterized in that the first impurity diffusion region formed in a self-aligned manner with respect to the gate electrode is self-aligned with the gate electrode and a sidewall insulating film provided on a side wall of the gate electrode. A semiconductor including a P-MOS transistor and an N-MOS transistor including at least a second impurity diffusion region formed in a static manner, and a metal silicide film formed near the surface of the gate electrode and the second impurity diffusion region. In the device, the second impurity diffusion region of the N-MOS transistor is formed by implanting an N-type impurity containing As or As, and in a region where the metal silicide film of the P-MOS transistor is formed, Ge is implanted.
[0017]
Further, the semiconductor device of the present invention is characterized in that the first impurity diffusion region formed in a self-aligned manner with respect to the gate electrode is self-aligned with the gate electrode and a sidewall insulating film provided on a side wall of the gate electrode. A semiconductor including a P-MOS transistor and an N-MOS transistor including at least a second impurity diffusion region formed in a static manner, and a metal silicide film formed near the surface of the gate electrode and the second impurity diffusion region. In the device, the second impurity diffusion region of the N-MOS transistor is formed by implanting P-type or N-type impurities including P, and the metal silicide films of the P-MOS transistor and the N-MOS transistor are formed. Ge is implanted in a region to be formed.
[0018]
In the present invention, the Ge may be implanted to a position deeper than the metal silicide film, and the Ge has an implantation energy of about 5 KeV and an implantation dose of about 1E15 to 3E15 cm. -2 It is preferable to perform the injection under the following conditions.
[0019]
In the present invention, it is preferable that the metal silicide film is a monosilicide film formed using Ni or Pt.
[0020]
Further, in the manufacturing method of the present invention, a step of forming a first impurity diffusion region using a gate electrode as a mask, and a step of forming a second impurity diffusion region using the gate electrode and a sidewall insulating film provided on a side wall of the gate electrode as a mask Forming a region, implanting Ge into the gate electrode and the second impurity diffusion region, and forming a metal silicide film near the surface of the gate electrode and the second impurity diffusion region. At least it has.
[0021]
The manufacturing method according to the present invention is a method for manufacturing a semiconductor device including a P-MOS transistor and an N-MOS transistor, wherein an N-type impurity is implanted into the N-MOS transistor formation region using a gate electrode as a mask. Forming a first impurity diffusion region by injecting a P-type impurity into the P-MOS transistor formation region; and forming the first impurity diffusion region by using the gate electrode and a sidewall insulating film provided on sidewalls of the gate electrode as a mask. Implanting As or an N-type impurity containing As into a MOS transistor formation region and implanting a P-type impurity into the P-MOS transistor formation region to form a second impurity diffusion region; Implanting Ge into the gate electrode and the second impurity diffusion region in the formation region; In the vicinity of the surface region and the gate electrode and the second impurity diffusion region of the N-MOS transistor forming region, and has at least a step of forming a metal silicide film.
[0022]
The manufacturing method according to the present invention is a method for manufacturing a semiconductor device including a P-MOS transistor and an N-MOS transistor, wherein an N-type impurity is implanted into the N-MOS transistor formation region using a gate electrode as a mask. Forming a first impurity diffusion region by injecting a P-type impurity into the P-MOS transistor formation region; and forming the first impurity diffusion region by using the gate electrode and a sidewall insulating film provided on sidewalls of the gate electrode as a mask. Implanting an N-type impurity containing P or P into a MOS transistor formation region and implanting a P-type impurity into the P-MOS transistor formation region to form a second impurity diffusion region; Injecting Ge into the gate electrode and the second impurity diffusion region of the formation region and the N-MOS transistor formation region When, in the vicinity of the surface of the P-MOS transistor forming region and the gate electrode and the second impurity diffusion region of the N-MOS transistor forming region, and has at least a step of forming a metal silicide film.
[0023]
As described above, the present invention relates to B or BF 2 After the source and drain regions are formed in the P-MOS transistor by implanting P-type impurities such as Ge, a Ge is implanted into a region where a metal silicide film (for example, a Ni silicide film) is formed under predetermined implantation conditions. By suppressing the phase transition and aggregation of Ni silicide, it is possible to form a Ni monosilicide film having excellent film quality and film thickness uniformity, thereby reducing parasitic resistance and increasing on-current. In addition, the flatness of the junction interface of the Ni silicide film can be improved, and the junction leakage can be suppressed.
[0024]
Further, by injecting Ge into the P-MOS transistor, the silicide reaction between the P-MOS transistor and the N-MOS transistor into which As has been implanted can be controlled equally. -Uniformity of characteristics of a semiconductor device in which MOS transistors are mixed can be improved.
[0025]
Further, due to the effect of suppressing the silicide reaction by Ge, abnormal growth of the Ni silicide film at the end of the gate electrode or the source / drain region can be suppressed, thereby increasing the uniformity of the gate resistance and deteriorating the gate insulating film. And the retreat of the diffusion layer can be suppressed.
[0026]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
As described in the related art, a silicide film is formed to reduce the sheet resistance of the diffusion layer. However, when Ni is used as a metal for silicidation, the parasitic resistance increases when Ni disilicide is formed. As a result, there arises a problem that the on-state current of the transistor is reduced, and that the Ni silicide film penetrates the diffusion layer due to the unevenness of the Ni disilicide, thereby increasing the junction leakage.
[0027]
Therefore, it is necessary to control the silicide reaction so that Ni monosilicide is formed. This phase transition and aggregation are caused not only by the temperature but also by the amount of impurities, the kind of impurities, the crystal state, and the stress caused by the structure of the semiconductor device. Change. For example, the amount and type of impurities implanted in the source / drain regions differ between an N-MOS transistor and a P-MOS transistor. As a result, a difference occurs in the silicide reaction between the N-MOS transistor and the P-MOS transistor. . Specifically, in an N-MOS transistor, the phase transition is suppressed by As implanted as an impurity, whereas in a P-MOS transistor, the phase transition is not suppressed. Therefore, Ni disilicide is formed in the P-MOS transistor. Would.
[0028]
In recent fine semiconductor devices, a large stress is easily applied locally due to the difference in the coefficient of thermal expansion of various structures, and stress concentrates particularly on a thinly formed gate electrode, and this stress promotes a silicide reaction. I know it will be done. Therefore, the thickness of the Ni silicide film of the gate electrode becomes non-uniform, and the gate resistance varies. If the Ni silicide film grows abnormally, the Ni reaches the gate insulating film and Ni diffuses, thereby deteriorating the gate insulating film. Resulting in. Further, if the abnormal growth of the Ni silicide film occurs at the boundary between the source / drain region and the sidewall, the diffusion layer recedes, which causes a problem that the variation in transistor characteristics increases.
[0029]
Such a problem is caused by the fact that the phase transition of Ni silicide easily occurs and the silicide reaction is difficult to control, and a method of suppressing the silicide reaction without affecting other processes is desired. In view of the above, the present invention solves the above-mentioned problem by injecting an element for suppressing a silicide reaction into a region where a silicide is to be formed, thereby suppressing disilicidation and aggregation. Specifically, Ge is used as a reaction-suppressing element, and when As is implanted into an N-MOS transistor, Ge is implanted into a P-MOS transistor so that the silicide reaction of both transistors is controlled to be equal. Further, when P is implanted into the N-MOS transistor, Ge is implanted into both the N-MOS transistor and the P-MOS transistor to suppress the silicide reaction, so that uniform Ni monosilicide is formed. I have to.
[0030]
Although the mechanism for suppressing the reaction of Ge is not necessarily clear, it is considered that the bonding force between Ni and Si in Ni disilicide is weaker than that in Ni monosilicide, and Ni is more stable when bonded to Ge. Although Ge is known as an impurity, when Ge is implanted, another impurity cannot be implanted at a deep position due to the effect of suppressing the reaction of Ge, which is suitable for a semiconductor device in which deep source / drain regions are formed. Absent. However, in the present invention, by using a method of implanting Ge under predetermined implantation conditions after implanting impurities into the source / drain regions, silicide is not affected without affecting impurity implantation for forming the source / drain regions. It is possible to suppress the reaction.
[0031]
【Example】
In order to describe the above-described embodiment of the present invention in more detail, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0032]
[Example 1]
First, a semiconductor device and a method of manufacturing the same according to a first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is a cross-sectional view showing the structure of the semiconductor device according to the first embodiment, and FIGS. 2 to 5 are cross-sectional views showing the steps of a method for manufacturing the semiconductor device. 6 to 9 are diagrams showing experimental results for determining Ge implantation conditions in the method of manufacturing a semiconductor device according to the present embodiment.
[0033]
First, the structure of the semiconductor device of the present embodiment will be described with reference to FIG. The semiconductor device of the present embodiment includes an N-MOS transistor and a P-MOS transistor separated by an element
[0034]
If the Ge implantation region 6 is formed in a part of the Ni silicide film formation region, it is possible to suppress the disilicidation or the aggregation reaction. However, in order to more reliably control the silicide reaction, As shown by the hatched portion in the enlarged view of FIG. 1, it is preferable to form the Ni silicide film formation region so as to cover it. In FIG. 1, the diffusion layer is composed of the
[0035]
A method for manufacturing the semiconductor device having the above structure will be described with reference to the process sectional views of FIGS. As a MOS transistor, a transistor with a low driving voltage in which a gate insulating film is formed thinly, a transistor in which the off-state current of the transistor is suppressed in order to achieve low power consumption, and a gate insulating film for a high withstand voltage I / O are used. Although there are transistors of various performances such as transistors, a case where two types of P-MOS transistors and N-MOS transistors are formed without distinguishing between them will be described.
[0036]
First, as shown in FIG. 2A, an element
[0037]
Next, after the sacrificial layer is removed by wet etching, as shown in FIG. 2C, a silicon oxide film is formed using a CVD method or the like, and nitrogen is added to the silicon oxide film by plasma nitridation, annealing, implantation, or the like. To form a gate insulating film 8 having a desired thickness. The thickness of the gate insulating film 8 can be appropriately adjusted according to the type of the transistor.
[0038]
Next, as shown in FIG. 3A, after depositing or growing polycrystalline silicon, amorphous silicon, or the like serving as a gate electrode, a resist pattern (not shown) is formed using a known lithography technique. The gate electrode 9 is formed by etching the silicon material and the gate insulating film 8 using a known dry etching technique. After depositing or growing polycrystalline silicon, amorphous silicon, or the like, ions may be implanted into the gate electrode 9 by implanting a P-type impurity into the P-MOS region.
[0039]
Next, as shown in FIG. 3B, a resist pattern 11a is formed on the P-MOS region, and an N-type impurity such as As or As + P is implanted using the gate electrode 9 in the N-MOS region as a mask. The resist pattern 11a is removed, and annealing is performed at 800 to 1000 ° C. for about 0 to 10 seconds in a nitrogen atmosphere or a nitrogen + oxygen atmosphere to activate impurities in the N-MOS region and to form the
[0040]
Next, as shown in FIG. 3C, a resist pattern 11b is formed on the N-MOS region, and B and BF are formed using the gate electrode 9 in the P-MOS region as a mask. 2 The
[0041]
Next, as shown in FIG. 3D, a silicon oxide film / nitride film or the like is deposited on the entire surface of the
[0042]
Next, as shown in FIG. 4A, a resist pattern 11c is formed on the P-MOS region, and N-type impurities such as As and As + P are removed using the gate electrode 9 and the
[0043]
Next, after removing the resist pattern 11c, as shown in FIG. 4B, a resist pattern 11d is formed on the N-MOS region, and the gate electrode 9 and the
[0044]
Here, in the conventional method of manufacturing a semiconductor device, annealing is performed to activate impurities. In this embodiment, however, following the above-described ion implantation, as shown in FIG. Ge is implanted by ion implantation using the mask 9 and the
[0045]
In addition, B or BF 2 The reason why the Ge implantation is performed after the implantation of Ge is that when Ge is implanted, channeling is suppressed at the time of subsequent impurity implantation, so that impurities cannot be implanted deeply. In No. 4, it is preferable to form a concentration profile as gentle as possible in order to suppress the junction leak. However, if Ge is implanted first, a shallow and steep concentration profile is formed.
[0046]
Next, as shown in FIG. 5A, in order to activate the impurities in the N-MOS region and the P-MOS region, in a nitrogen atmosphere or a nitrogen + oxygen atmosphere, at 800 to 1100 ° C., 0 (spike annealing). 5) After annealing for about 10 seconds, as shown in FIG. 5B, Ni12 is formed to a thickness of about 10 nm on the entire surface of the substrate by using a sputtering method, and then a CVD method or the like is formed thereon. Then, TiN 13 is formed to a thickness of about 10 nm. The thickness of Ni12 can be adjusted in consideration of the thickness of the Ni silicide film, and Pt exhibiting the same phase transition can be used instead of Ni. Further, TiN 13 is formed to suppress the reaction between Ni and oxygen during the silicidation of Ni, and Ti or the like may be formed instead of TiN.
[0047]
Next, annealing is performed in a nitrogen or argon atmosphere at 300 to 600 ° C. for about 1 to 120 seconds to cause the silicon of the gate electrode 9 and the source /
[0048]
At this time, in the conventional method of manufacturing a semiconductor device in which Ge is not implanted, the N-MOS region into which As or As + P is implanted, and the B or BF 2 Is different from the P-MOS region into which Ni is implanted, the speed of the phase transition and the aggregation reaction of Ni silicide is different, and the reaction of the N-MOS region is suppressed by As. Therefore, if an attempt is made to form Ni monosilicide having a predetermined thickness in the N-MOS region, the reaction proceeds in the P-MOS region to form Ni disilicide, thereby increasing the parasitic resistance and increasing the ON current of the transistor. There has been a problem that the junction leakage may occur due to the decrease or unevenness of the Ni disilicide.
[0049]
On the other hand, in this embodiment, Ge of a predetermined concentration is implanted into the source /
[0050]
Further, in recent miniaturized semiconductor devices, a stress from another structure is applied to the thin gate electrode 9, and as a result, a silicide reaction is promoted and the Ni silicide film 5 is formed to a deep position. And the problem that the Ni silicide film 5 abnormally grows, reaches the gate insulating film 8 and diffuses Ni, thereby deteriorating the gate insulating film 8. Further, if abnormal growth occurs at the end of the source /
[0051]
On the other hand, in this embodiment, Ge of a predetermined concentration is also implanted on the gate electrode 9 in the P-MOS region, and the disilicidation or agglutination reaction is suppressed by Ge. Variations in transistor characteristics due to variations, deterioration of the gate insulating film 8, and receding of the source /
[0052]
Thereafter, as shown in FIG. 5C, after removing TiN13 by dry etching, as shown in FIG. 5D, unreacted Ni12 is removed by wet etching, and the gate electrode 9 and the source / drain regions are removed. A contact plug (not shown) is formed in the
[0053]
In the above flow, As or As + P is injected into the N-MOS region, and then B or BF is injected into the P-MOS region. 2 And Ge were implanted, but B or BF in the P-MOS region 2 If the implantation of Ge and the implantation of Ge are in this order, the order of the impurity implantation in the N-MOS region and the impurity implantation in the P-MOS region may be reversed.
[0054]
Next, conditions for Ge implantation, which is a feature of the present invention, will be discussed. As described above, Ge is implanted in a part (preferably so as to cover the part) of the region where the Ni silicide film 5 is formed near the surface of the gate electrode 9 and the source /
[0055]
First, the implantation energy of Ge is fixed at 5 KeV, and the implantation dose is 0 to 5E15 cm. -2 The gate resistance was measured when it was changed in the range of, and the sample without Ge injection and 3E15 -2 The thickness of the Ni silicide film 5 was confirmed by an SEM photograph for the sample injected under the conditions described above. The results are shown in FIGS.
[0056]
As can be seen from FIG. 6A and FIG. 6B which is an enlarged view of FIG. 6A, the sample without Ge implantation or the implantation dose of Ge is 5E14 cm. -2 It can be seen that in the samples with a small number of samples, there is a large variation in the gate resistance, and there is a transistor in which the sheet resistance is partially reduced. On the other hand, the implantation dose of Ge is 1E15 to 3E15 cm. -2 In each of the samples, the variation in the sheet resistance value is small, and it can be seen that the silicide reaction is controlled by Ge implantation. On the other hand, the implantation dose of Ge is 5E15 cm. -2 It can be seen from the sample No. that the silicide reaction was excessively suppressed by Ge, the Ni silicide film 5 was not sufficiently formed, and the sheet resistance value was significantly increased.
[0057]
In order to confirm the relationship between the decrease in the sheet resistance value and the film thickness of the Ni silicide film 5, the sample without Ge implantation and the implantation dose of Ge were set to 3E15 cm. -2 The cross section of the portion of the gate electrode 9 of the sample set as above was observed with an electron microscope. In the sample in which Ge implantation is not performed, the thickness of the Ni silicide film 5 differs greatly from transistor to transistor, and as shown in the upper part of FIG. In contrast to
[0058]
Next, when the heat treatment at 600 ° C. was added, the receding amount of the end of the source /
[0059]
As can be seen from FIG. 8, in the sample in which Ge implantation was not performed, the retreat amount of the diffusion layer shown in FIG. 9 was as large as about 40 nm, but as the Ge implantation dose increased, the end of the source /
[0060]
From the above experimental results, the implantation dose of Ge is 1E15 to 3E15 cm. -2 The degree is a preferred range. The implantation energy is 5 to 10 KeV and the implantation dose is 1E15 to 3E15 cm. -2 It has been confirmed that, in the case of, the abundance ratio of Ge near the surface of the implantation region is about 0.1 to 5%.
[0061]
Thus, B or BF is applied to the gate electrode 9 and the source /
[0062]
[Example 2]
Next, a semiconductor device and a method of manufacturing the same according to a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 10 to 12 are process cross-sectional views illustrating a method for manufacturing a semiconductor device according to the second embodiment.
[0063]
In the first embodiment, As or As + P is implanted into the source / drain regions of the N-MOS region, and dissilicidation or agglutination is suppressed by As in the N-MOS region. As the activation rate of P is higher than that of As, the use of P can increase the on-state current, but the disadvantage is that P is easily diffused and the short channel effect cannot be suppressed. . Because of these characteristics, in an actual semiconductor device, what is used as an N-type impurity is determined depending on the structure of the semiconductor device and required performance. In some cases, and disilicidation or agglutination cannot be sufficiently suppressed. Thus, the present embodiment is characterized in that Ge is implanted into the N-MOS region to suppress the silicide reaction.
[0064]
The method for manufacturing the semiconductor device will be described with reference to the process sectional views of FIGS. First, similarly to the first embodiment, an element
[0065]
Next, as shown in FIG. 10B, a resist pattern 11a is formed on the P-MOS region, and P or N-type impurities containing P are implanted using the gate electrode 9 in the N-MOS region as a mask. Annealing is performed in a nitrogen atmosphere or a nitrogen + oxygen atmosphere at 800 to 1000 ° C. for about 0 to 10 seconds to activate the impurities in the N-MOS region and form the
[0066]
Next, as shown in FIG. 10C, a resist pattern 11b is formed on the N-MOS region, and B and BF are formed using the gate electrode 9 in the P-MOS region as a mask. 2 The
[0067]
Next, as shown in FIG. 11B, a resist pattern 11c is formed on the P-MOS region, and an N-type impurity containing P or P is doped using the gate electrode 9 and the
[0068]
Next, as shown in FIG. 11C, a resist pattern 11d is formed on the N-MOS region, and B or BF is formed using the gate electrode 9 and the
[0069]
Next, in the first embodiment, Ge is implanted while leaving the resist pattern 11d as it is. However, in this embodiment, Ge is implanted into the P-MOS region and the N-MOS region at the same time. As shown in a), after removing the resist pattern 11d, Ge is implanted into the entire surface of the substrate by using an ion implantation method to form a Ge implanted region (not shown) in the gate electrode 9 and the source /
[0070]
Next, in order to activate impurities in the N-MOS region and the P-MOS region, annealing is performed at 800 to 1100 ° C. and 0 (spike annealing) for about 10 seconds in a nitrogen atmosphere or a nitrogen + oxygen atmosphere. Thereafter, as shown in FIG. 12 (b), Ni12 is formed to a thickness of about 10 nm on the entire surface of the substrate by sputtering, and TiN13 is deposited to a thickness of about 10 nm by CVD or the like. Form. Then, annealing is performed at 300 to 600 ° C. for about 1 to 120 seconds in a nitrogen or argon atmosphere to cause the silicon of the gate electrode 9 and the source /
[0071]
Thereafter, as shown in FIG. 12C, after removing TiN 13 by dry etching,
[0072]
As described above, when As is not implanted into the N-MOS region or when the implantation dose is small, Ge is implanted into the entire surface of the substrate after forming the source /
[0073]
In each of the above embodiments, a method of manufacturing a semiconductor device including both an N-MOS transistor and a P-MOS transistor has been described. However, only the P-MOS transistor is used in the first embodiment, and the N-MOS transistor is used in the second embodiment. -The manufacturing method of the present invention can be applied only to MOS transistors. In the above embodiment, the same N-type impurity is implanted into the
[0074]
【The invention's effect】
As described above, in a structure having a Ni silicide film near the surface of a gate electrode and source / drain regions, it is possible to suppress a decrease in on-current due to an increase in parasitic resistance and an increase in junction leak due to unevenness of the silicide film. In addition, variations in gate resistance due to abnormal growth of Ni silicide, deterioration of the gate insulating film, and recession of the source / drain regions can be suppressed, and the uniformity of transistor characteristics can be improved.
[0075]
The reason is that the gate electrode and the source / drain region of the P-MOS transistor or the gate electrode and the source / drain region of the N-MOS transistor which does not contain As as an N-type impurity or have a small As implantation dose are added to the gate electrode and the source / drain region. By ion implantation of Ge under the implantation conditions described above, the disilicidation and the aggregation reaction can be reliably suppressed. As a result, Ni monosilicide having a uniform film thickness can be formed in both the N-MOS and P-MOS transistors. This is because it can be formed. Further, silicide reaction in a portion where stress is concentrated in a semiconductor device having a fine structure can be suppressed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view schematically showing a structure of a semiconductor device according to a first example of the present invention.
FIG. 2 is a process sectional view illustrating the method for manufacturing the semiconductor device according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a process sectional view illustrating the method for manufacturing the semiconductor device according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a process sectional view illustrating the method for manufacturing the semiconductor device according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a process sectional view illustrating the method for manufacturing the semiconductor device according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a graph showing the dependency of the gate resistance on the implantation dose due to Ge implantation according to the present invention.
FIG. 7 is an SEM photograph for explaining a difference in silicide film thickness due to Ge implantation.
FIG. 8 is a graph showing the dependence of the amount of retreat of a diffusion layer by Ge implantation of the present invention on the implantation dose.
FIG. 9 is an SEM photograph for explaining a retreat amount of a diffusion layer due to Ge implantation.
FIG. 10 is a process sectional view illustrating the method for manufacturing the semiconductor device according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a process sectional view illustrating the method for manufacturing the semiconductor device according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a process sectional view illustrating the method for manufacturing the semiconductor device according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 13 is a process sectional view illustrating a method for manufacturing a conventional semiconductor device.
FIG. 14 is a process sectional view illustrating a conventional method for manufacturing a semiconductor device.
[Explanation of symbols]
1 semiconductor substrate
2 Element isolation insulating film
3a p-well region
3b n-well region
4 Source / drain regions
5 Ni silicide film
5a Ni silicide film grown abnormally
6 Ge implantation region
7 LDD area
8 Gate insulating film
9 Gate electrode
10 Sidewall
11a-11d resist pattern
12 Ni
13 TiN
14 Metal film
15 Metal silicide film
15a Thick metal silicide film
15b Thin metal silicide film
Claims (12)
前記金属シリサイド膜が形成される領域に、Geが注入されていることを特徴とする半導体装置。A first impurity diffusion region formed in a self-aligned manner with respect to a gate electrode; and a second impurity formed in a self-aligned manner with respect to the gate electrode and a sidewall insulating film provided on a side wall of the gate electrode. A semiconductor device including at least a diffusion region and a metal silicide film formed near a surface of the gate electrode and the second impurity diffusion region;
Ge is implanted in a region where the metal silicide film is formed.
前記N−MOSトランジスタの前記第2の不純物拡散領域は、As又はAsを含むN型不純物を注入して形成され、
前記P−MOSトランジスタの前記金属シリサイド膜が形成される領域に、Geが注入されていることを特徴とする半導体装置。A first impurity diffusion region formed in a self-aligned manner with respect to a gate electrode; and a second impurity formed in a self-aligned manner with respect to the gate electrode and a sidewall insulating film provided on a side wall of the gate electrode. A semiconductor device including a P-MOS transistor and an N-MOS transistor including at least a diffusion region and a metal silicide film formed near a surface of the gate electrode and the second impurity diffusion region,
The second impurity diffusion region of the N-MOS transistor is formed by implanting As or an N-type impurity including As,
Ge is implanted in a region of the P-MOS transistor where the metal silicide film is formed.
前記N−MOSトランジスタの第2の不純物拡散領域は、P又はPを含むN型不純物を注入して形成され、
前記P−MOSトランジスタ及び前記N−MOSトランジスタの前記金属シリサイド膜が形成される領域に、Geが注入されていることを特徴とする半導体装置。A first impurity diffusion region formed in a self-aligned manner with respect to a gate electrode; and a second impurity formed in a self-aligned manner with respect to the gate electrode and a sidewall insulating film provided on a side wall of the gate electrode. A semiconductor device including a P-MOS transistor and an N-MOS transistor including at least a diffusion region and a metal silicide film formed near a surface of the gate electrode and the second impurity diffusion region,
A second impurity diffusion region of the N-MOS transistor is formed by implanting P or an N-type impurity including P;
Ge is implanted in regions where the metal silicide films of the P-MOS transistor and the N-MOS transistor are formed.
ゲート電極をマスクとして、前記N−MOSトランジスタ形成領域にN型不純物を注入し、前記P−MOSトランジスタ形成領域にP型不純物を注入して第1の不純物拡散領域を形成する工程と、
前記ゲート電極及び該ゲート電極の側壁に設けたサイドウォール絶縁膜をマスクとして、前記N−MOSトランジスタ形成領域にAs又はAsを含むN型不純物を注入し、前記P−MOSトランジスタ形成領域にP型不純物を注入して第2の不純物拡散領域を形成する工程と、
前記P−MOSトランジスタ形成領域の前記ゲート電極及び前記第2の不純物拡散領域に、Geを注入する工程と、
前記P−MOSトランジスタ形成領域及び前記N−MOSトランジスタ形成領域の前記ゲート電極及び前記第2の不純物拡散領域の表面近傍に、金属シリサイド膜を形成する工程とを少なくとも有することを特徴とする半導体装置の製造方法。A method for manufacturing a semiconductor device including a P-MOS transistor and an N-MOS transistor,
Using the gate electrode as a mask, implanting an N-type impurity into the N-MOS transistor formation region and implanting a P-type impurity into the P-MOS transistor formation region to form a first impurity diffusion region;
Using the gate electrode and a sidewall insulating film provided on the side wall of the gate electrode as a mask, As or an N-type impurity containing As is implanted into the N-MOS transistor formation region, and a P-type impurity is implanted into the P-MOS transistor formation region. Implanting an impurity to form a second impurity diffusion region;
Implanting Ge into the gate electrode and the second impurity diffusion region of the P-MOS transistor formation region;
Forming a metal silicide film near the surface of the gate electrode and the second impurity diffusion region in the P-MOS transistor formation region and the N-MOS transistor formation region. Manufacturing method.
ゲート電極をマスクとして、前記N−MOSトランジスタ形成領域にN型不純物を注入し、前記P−MOSトランジスタ形成領域にP型不純物を注入して第1の不純物拡散領域を形成する工程と、
前記ゲート電極及び該ゲート電極の側壁に設けたサイドウォール絶縁膜をマスクとして、前記N−MOSトランジスタ形成領域にP又はPを含むN型不純物を注入し、前記P−MOSトランジスタ形成領域にP型不純物を注入して第2の不純物拡散領域を形成する工程と、
前記P−MOSトランジスタ形成領域及び前記N−MOSトランジスタ形成領域の前記ゲート電極及び前記第2の不純物拡散領域に、Geを注入する工程と、
前記P−MOSトランジスタ形成領域及び前記N−MOSトランジスタ形成領域の前記ゲート電極及び前記第2の不純物拡散領域の表面近傍に、金属シリサイド膜を形成する工程とを少なくとも有することを特徴とする半導体装置の製造方法。A method for manufacturing a semiconductor device including a P-MOS transistor and an N-MOS transistor,
Using the gate electrode as a mask, implanting an N-type impurity into the N-MOS transistor formation region and implanting a P-type impurity into the P-MOS transistor formation region to form a first impurity diffusion region;
Using the gate electrode and a sidewall insulating film provided on a side wall of the gate electrode as a mask, an N-type impurity containing P or P is implanted into the N-MOS transistor formation region, and a P-type impurity is implanted into the P-MOS transistor formation region. Implanting an impurity to form a second impurity diffusion region;
Implanting Ge into the gate electrode and the second impurity diffusion region of the P-MOS transistor formation region and the N-MOS transistor formation region;
Forming a metal silicide film near the surface of the gate electrode and the second impurity diffusion region in the P-MOS transistor formation region and the N-MOS transistor formation region. Manufacturing method.
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