JP2004309684A - 結像光学系及びそれを用いた撮像装置 - Google Patents
結像光学系及びそれを用いた撮像装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004309684A JP2004309684A JP2003101276A JP2003101276A JP2004309684A JP 2004309684 A JP2004309684 A JP 2004309684A JP 2003101276 A JP2003101276 A JP 2003101276A JP 2003101276 A JP2003101276 A JP 2003101276A JP 2004309684 A JP2004309684 A JP 2004309684A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lens group
- optical system
- imaging optical
- lens
- focal length
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B13/00—Optical objectives specially designed for the purposes specified below
- G02B13/001—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
- G02B13/0015—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras characterised by the lens design
- G02B13/002—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras characterised by the lens design having at least one aspherical surface
- G02B13/0045—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras characterised by the lens design having at least one aspherical surface having five or more lenses
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B13/00—Optical objectives specially designed for the purposes specified below
- G02B13/001—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
- G02B13/0055—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras employing a special optical element
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B13/00—Optical objectives specially designed for the purposes specified below
- G02B13/001—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
- G02B13/0055—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras employing a special optical element
- G02B13/006—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras employing a special optical element at least one element being a compound optical element, e.g. cemented elements
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B13/00—Optical objectives specially designed for the purposes specified below
- G02B13/001—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
- G02B13/0055—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras employing a special optical element
- G02B13/0065—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras employing a special optical element having a beam-folding prism or mirror
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B13/00—Optical objectives specially designed for the purposes specified below
- G02B13/001—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
- G02B13/009—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras having zoom function
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B26/00—Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
- G02B26/08—Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
- G02B26/0816—Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements
- G02B26/0825—Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements the reflecting element being a flexible sheet or membrane, e.g. for varying the focus
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B7/00—Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
- G02B7/02—Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
- G02B7/04—Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
- G02B7/08—Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification adapted to co-operate with a remote control mechanism
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Lenses (AREA)
- Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)
- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
- Lens Barrels (AREA)
Abstract
【解決手段】結像光学系を、最も物体側に配置されたレンズ群G1と、レンズ群G1と前記像の間に配置されたレンズ群を少なくとも1つ備え、レンズ群のうち少なくとも一つを光軸方向に移動させた構成にする。そして、レンズ群G1を物体側から順に少なくとも一つの負の屈折力を持つレンズと、形状可変ミラーと、少なくとも一つの正の屈折力を持つレンズとで構成し、形状可変ミラーの変形によってフォーカシングを行う。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、結像光学系及びこの結像光学系を備えた電子撮像装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】
撮像装置において、被写体の物体距離に応じてフォーカシングする場合、従来の結像光学系では、少なくとも一つ以上のレンズを光軸方向に移動させる必要があった。その場合、レンズの移動は、ステッピングモーター等によって行なっていた。
また、レンズを移動させる代わりに、光学特性可変ミラーを用いる構成があった。(例えば、特許文献1参照。)
また、光学系の小型化のために、光学素子を偏心して配置させたり、光を折り曲げたりする構成があった。(例えば、特許文献2、3参照。)
【0003】
【特許文献1】
特開2002−287033号公報
【特許文献2】
特開2000−298237号公報
【特許文献2】
特開2003−043354号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、モーターによるレンズの移動は、消費電力が大きい、動作音がうるさい、時間がかかるため応答速度が遅い、等の問題があった。さらに、レンズの移動のために、カム等を設ける必要がある。ところが、カム等を設けると、機械的構造が複雑になる、装置が大型化するという問題が生じる。
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、フォーカシングにおいて、消費電力が非常に小さく、動作音が静かで、応答時間が短い結像光学系、あるいは撮像装置を提供することを目的とする。
また、機械的構造が簡単でコストダウンに寄与し、小型の結像光学系、あるいは撮像装置を提供することを目的とする。
また、偏心誤差に対する性能劣化を抑えながらも高い変倍比を有し、結像性能の良い結像光学系、あるいは撮像装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の結像光学系は、物体の像を形成する結像光学系であって、最も物体側に配置されたレンズ群G1と、該レンズ群G1と前記像の間に配置されたレンズ群を少なくとも1つ備え、前記レンズ群のうち少なくとも一つが光軸方向に移動し、前記レンズ群G1は、物体側から順に少なくとも一つの負の屈折力を持つレンズと、形状可変ミラーと、少なくとも一つの正の屈折力を持つレンズとを有し、前記形状可変ミラーの変形によってフォーカシングを行うことを特徴とする。
また、結像光学系を構成する少なくとも1つの光学面が軸上主光線に対して略垂直方向にシフト偏心しており、以下の条件を満足することを特徴とする。
|δ/fw| < 1.0
ここで、δは前記光学面のシフト偏心量、fwは広角端における前記結像光学系の焦点距離である。
また、結像光学系を構成する少なくとも1つの光学面が軸上主光線に対して略垂直方向の軸を中心としてティルト偏心しており、以下の条件を満足することを特徴とする。
|ε| < 5.0(deg)
ここで、ε(deg)は前記光学面のティルト偏心量である。
また、本発明の別の結像光学系は、物体側から順に、負の屈折力を持つレンズ群G1と、正の屈折力を持つレンズ群G2と、負の屈折力を持つレンズ群G3と、正の屈折力を持つレンズ群G4と、レンズ群G5を備え、前記レンズ群G2と前記レンズ群G4が光軸方向に独立に移動し、以下の条件のいずれか一方を満足することを特徴とする。
0.1 < fG2/fw
0.1 < fG4/fw
ここで、fG2は前記レンズ群G2の焦点距離、fG4は前記レンズ群G4の焦点距離、fwは広角端における前記結像光学系の焦点距離である。
また、本発明の更に別の結像光学系は、変倍時に光軸方向に移動するレンズ群を一つ以上有する結像光学系であって、前記レンズ群は、相対的に偏心している少なくとも2つレンズを、該レンズ群中に有していることを特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、上記の結像光学系と、撮像素子を備えたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の結像光学系及びこの結像光学系を用いた撮像装置について説明する。本発明の結像光学系は、最も物体側にレンズ群G1を有し、レンズ群G1と像面の間にレンズ群が配置されている。そして、このレンズ群のうち少なくとも一つのレンズ群が、光軸方向に独立に移動することで変倍を行う。また、レンズ群G1は、物体側から順に少なくとも一つの負の屈折力を持つレンズと、形状可変ミラーと、少なくとも一つの正の屈折力を持つレンズとを有する。
【0008】
この結像光学系では、形状可変ミラーの変形でフォーカシングを行う。そこで、形状可変ミラーの物体側に負レンズを配置している。また、このレンズには、通常の負先行型の撮像光学系に比べて、強い負のパワーを与えている。この負レンズに強い負のパワーを与えると、形状可変ミラーよりも像側にある光学系は、像を形成するために強い正のパワーを持つことになる。その結果、形状可変ミラーよりも像側にある光学系の結像倍率を高くすることができる。仮に、形状可変ミラー以降の光学系の倍率が低いと、フォーカシングに必要な形状可変ミラーの変形量が大きくなる。その結果、収差の発生量が大きくなる。しかしながら、上記のような構成であれば、フォーカシングに必要な形状可変ミラーの変形量を小さくすることができる。
【0009】
ただし、上記負レンズのパワーが強くなると、レンズ群G1のパワーが強くなる。その結果、偏心誤差に対する性能が劣化する恐れがある。そこで、形状可変ミラーの像側に正レンズを配置することで、負レンズのパワーを強くしつつ、レンズ群G1全体のパワーの適正化を図っている。このように、形状可変ミラーを挟んで負レンズと正レンズを少なくとも1つ配置することで、レンズ群G1の偏心誤差に対する性能劣化を小さくしている。
【0010】
また、結像光学系において、形状可変ミラーの物体側と像側に隣接して配置されたレンズ群を備え、下記条件のいずれか一方を満足するのが好ましい。
0.1 < d1/fw < 10.0 … (1−1)
0.1 < d2/fw < 10.0 … (1−2)
ここで、d1は物体側に隣接配置されたレンズ群と形状可変ミラーのとの間隔、d2は像側に隣接配置されたレンズ群と形状可変ミラーのとの間隔、fwは広角端における結像光学系の焦点距離である。
なお、焦点距離は、形状可変ミラーが平面状態における焦点距離として定義する。これは、以下の説明においても同様である。また、上記間隔は、形状可変ミラーに最も近いレンズ面から形状可変ミラーまでの距離である。
【0011】
条件式(1−1)または(1−2)の上限を上回ると、結像光学系のサイズが大きくなってしまう。また、形状可変ミラーの反射面の面積が大きくなるため、面形状の制御や形状可変ミラー自体の製作が困難になる。
一方、条件式(1−1)または(1−2)の下限を下回ると、形状可変ミラーとその前後のレンズ群との間隔が小さくなり過ぎる。そのため、それぞれのレンズ群の配置が困難になる。
なお、レンズ群の具体的な構成には、1つのレンズによる構成、複数のレンズによる構成の両方を含む。
【0012】
また、結像光学系において 以下の条件を満足することが好ましい。
0.2 < |fG1/fw| … (3−1)
ここで、fG1はレンズ群G1の焦点距離、fwは広角端における結像光学系の焦点距離である。
【0013】
条件式(3−1)を満足することで、レンズ群G1のパワーを適正な範囲に抑えることができる。その結果、レンズ群G1に偏心誤差が存在しても、性能劣化を抑えることができる。
【0014】
なお、(3−1)の条件に代えて、以下の条件を満足するのが更に好ましい。
0.5 < |fG1/fw| … (3−2)
この条件を満たせば、レンズ群G1の偏心誤差に対する感度がさらに低くなる。また、(3−1)、(3−2)において、上限は50未満であることが望ましい。
【0015】
また、結像光学系は、移動する少なくとも1つのレンズ群が、以下の条件を満足するのが好ましい。
0.1 < |fGm/fw| … (4−1)
ここでfGmは移動するレンズ群の焦点距離、fwは広角端における結像光学系の焦点距離である。
【0016】
条件式(4−1)を満たすことで、変倍時に移動するレンズ群のパワーを適正な範囲に抑えることができる。その結果、レンズ群G1に偏心誤差が存在しても、性能劣化を抑えることができる。
【0017】
なお、(4−1)の条件に代えて、以下の条件を満足するのが更に好ましい。
0.25 < |fGm/fw| … (4−2)
この条件を満たせば、偏心誤差に対する感度がさらに低くなる。また、(4−1)、(4−2)において、上限は100未満であることが望ましい。
【0018】
また、結像光学系は、レンズ群G1は形状可変ミラーよりも像側にレンズ群G1pを有し、以下の条件を満足することが好ましい。
0.1 < |fG1p/fw| … (5−1)
fG1pはレンズ群G1pの焦点距離、fwは広角端における結像光学系の焦点距離である。
【0019】
条件式(5−1)を満たすことで、結像光学系のいずれかのレンズ(光学素子)に偏心誤差が存在する場合でも、光学性能の劣化を抑えることができる。
【0020】
なお、(5−1)の条件に代えて、以下の条件を満足するのが更に好ましい。
0.2 < |fG1p/fw| … (5−2)
この条件を満たせば、偏心誤差に対する性能劣化をさらに小さくすることができる。また、(5−1)、(5−2)において、上限は200未満であることが望ましい。
【0021】
また、結像光学系は、形状可変ミラー所定の範囲内で形状を変化させることができ、この所定の範囲内の一状態で以下の条件のいずれか一方を満足することが好ましい。
|C4×fw| < 0.2 … (6−1)
|C6×fw| < 0.2 … (6−2)
ここで、C4は形状可変ミラーの反射面の形状をXとYの多項式で表したときのX2の項における係数、C6はこの多項式のY2の項における係数、fwは広角端における結像光学系の焦点距離である。
【0022】
条件式(6−1)または(6−2)を満たすことで、形状可変ミラーの焦点距離の変動を適正な範囲に抑えることができる。その結果、形状可変ミラーで発生する収差量を低くすることができる。
【0023】
なお、(6−3)、(6−4)の条件に代えて、以下の条件を満足するのが更に好ましい。
|C4×fw| < 0.05 … (6−3)
|C6×fw| < 0.05 … (6−4)
上記条件のいずれか一方を満たせば、形状可変ミラーで発生する収差量をさらに低減できる。また、(6−1)、(6−2)、(6−3)、(6−4)において、下限は0よりも大きいことが望ましい。
【0024】
また、結像光学系において、前記形状可変ミラーは、以下の条件を満足するように配置されていることが好ましい。
35° < θ < 105° … (7−1)
ここで、θは前記形状可変ミラーへ入射する軸上主光線の入射角と、前記形状可変ミラーから出射する軸上主光線の出射角の和である。
【0025】
なお、軸上主光線とは、物体中心を出て絞り中心を通り、像中心に到達する光線のことを指す。これは、以下の説明についても同じである。
また、入射角とは、形状可変ミラーの面の法線と、形状可変ミラーに入射する軸上主光線とがなす角度である。また、射出角とは、形状可変ミラーの面の法線と、形状可変ミラーから射出する軸上主光線とがなす角度である。また、ここでの形状可変ミラーの面とは、形状可変ミラーの面が平面の場合である。
なお、θは、形状可変ミラーによる軸上主光線の折り曲げ角ということもできる。
【0026】
条件式(7−1)の上限を上回ると、形状可変ミラーに入射する軸上主光線が斜入射になりすぎる。そのため、形状可変ミラーで発生する収差が増大する。さらに、形状可変ミラーの長手方向のサイズが大きくなるため、低コスト化が困難になる。
一方、条件式(7−1)の下限を下回ると、形状可変ミラーのサイズは小さくなる。ただし、形状可変ミラーの前後の光学素子が機械的に干渉するため、それぞれの配置が難しくなる。
【0027】
なお、(7−1)の条件に代えて、以下の条件を満足するのが更に好ましい。
75° < θ < 105° … (7−2)
【0028】
また、結像光学系は、この結像光学系を構成する少なくとも1つの光学面が軸上主光線に対して略垂直方向にシフト偏心しており、以下の条件を満足することが好ましい。
|δ/fw| < 1.0 … (8−1)
ここで、δは光学面のシフト偏心量、fwは広角端における結像光学系の焦点距離である。
【0029】
結像光学系は、光学面あるいはレンズで構成されている。そこで、少なくとも1つの光学面あるいはレンズを、軸上主光線に対してほぼ垂直方向にシフトさせることで、形状可変ミラーで発生する収差をキャンセルすることができる。
さらに条件式(8−1)を満たすことで、光学面あるいはレンズのシフト量を適正な範囲に抑えつつ、形状可変ミラーで発生する収差をキャンセルすることができる。また、(8−1)において、下限は0よりも大きいことが望ましい。
【0030】
また、結像光学系において、この結像光学系を構成する少なくとも1つの光学面が軸上主光線に対して略垂直方向の軸を中心としてティルト偏心しており、以下の条件を満足することが好ましい。
|ε| < 5.0(deg) … (9−1)
ここで、ε(deg)は前記光学面のティルト偏心量である。
【0031】
上述のように、結像光学系は、光学面あるいはレンズで構成されている。そこで、光学面あるいはレンズを、軸上主光線に対してほぼ垂直方向の軸を中心としてティルトさせることで、形状可変ミラーで発生する収差をキャンセルできる。
さらに条件式(9−1)を満たすことで、レンズまたは撮像面のティルト量を適正な範囲に抑えつつ、形状可変ミラーで発生する収差をキャンセルすることができる。
【0032】
なお、(9−1)の条件に代えて、以下の条件を満足するのが更に好ましい。|ε| < 2.0 … (9−2)
また、(9−1)、(9−2)において、下限は0よりも大きいことが望ましい。
【0033】
また、結像光学系において、レンズ群G1は負の屈折力を有し、レンズ群G1と像の間に配置されたレンズ群として、正の屈折力を持つレンズ群G2と、負の屈折力を持つレンズ群G3と、正の屈折力を持つレンズ群G4と、レンズ群G5を備え、光軸方向に移動するレンズ群は、レンズ群G2とレンズ群G4であり、レンズ群G2とレンズ群G4は、それぞれ独立に移動することが好ましい。
【0034】
また、結像光学系において、光軸方向に移動するレンズ群は、相対的に偏心している少なくとも2つのレンズを、レンズ群中に有していることが好ましい
【0035】
レンズを偏心させて配置することで、形状可変ミラーで発生する収差を適正な範囲に抑えることができる。特に、結像光学系が変倍光学系である場合、広角端から望遠端までの全ての状態で、形状可変ミラーで発生する収差を適正な範囲に抑えることができる。なお、この場合の偏心はシフトである。
【0036】
また、結像光学系は絞りを備え、この絞りが変倍時に移動しないことが好ましい。絞りは、シャッターの近くに配置されることが多い。よって、上記のようにすると、変倍時に絞りが移動しないため、シャッターも変倍時に固定できる。その結果、機械的な構造を簡略化できるメリットがある。
【0037】
また、結像光学系において、以下の条件を満足することが好ましい。
|fG3/fw| < 15.0 … (10−1)
ここで、fG3はレンズ群G3の焦点距離、fwは広角端における結像光学系の焦点距離である。
【0038】
条件式(10−1)を満足することで、結像光学系のペッツバール和を小さくすることができる。その結果、像面湾曲を適正な範囲に抑えることができる。
【0039】
なお、(10−1)の条件に代えて、以下の条件を満足するのが更に好ましい。
|fG3/fw| < 10.0 … (10−2)
この条件を満足すれば、像面湾曲をさらに小さくできる。
【0040】
また、本発明の別の結像光学系は、物体側から順に、負の屈折力を持つレンズ群G1と、正の屈折力を持つレンズ群G2と、負の屈折力を持つレンズ群G3と、正の屈折力を持つレンズ群G4と、レンズ群G5を備えている。そして、レンズ群G2と前記レンズ群G4が光軸方向に独立に移動する。そして更に、以下の条件のいずれか一方を満足する。
0.1 < fG2/fw … (11−1)
0.1 < fG4/fw … (11−2)
ここで、fG2はレンズ群G2の焦点距離、fG4はレンズ群G4の焦点距離、fwは広角端における結像光学系の焦点距離である。
【0041】
条件式(11−1)または(11−2)を満たすことで、変倍時に移動するレンズ群のパワーを適正な範囲に抑えることができる。その結果、レンズ群G1に偏心誤差が存在しても、性能劣化を抑えることができる。
【0042】
なお、(11−1)、(11−2)の条件に代えて、以下の条件を満足するのが更に好ましい。
0.25 < fG2/fw … (11−3)
0.25 < fG4/fw … (11−4)
この条件のいずれか一方を満たせば、偏心誤差に対する感度がさらに低くなる。また、(11−1)、(11−2)、(11−3)、(11−4)において、上限は100未満であることが望ましい。
【0043】
また、結像光学系において、レンズ群G1が少なくとも一つの反射光学素子を有することが好ましい。
レンズ群G1が反射光学素子を有することで、結像光学系の光路を折り曲げることができる。そして、その折り曲げ位置が物体側にあるため、結像光学系を薄型にすることが可能となる。
【0044】
また、結像光学系において、反射光学素子の物体側と像側に、隣接して配置されたレンズ群を備えるのが好ましい。そして更に、下記条件のいずれか一方を満足することが好ましい。
0.1 < D1/fw < 10.0 … (12−1)
0.1 < D2/fw < 10.0 … (12−2)
ここで、D1は物体側に隣接配置されたレンズ群と反射光学素子のとの間隔、D2は像側に隣接配置されたレンズ群と反射光学素子のとの間隔、fwは広角端における結像光学系の焦点距離である。
【0045】
条件式(12−1)または(12−2)の上限を上回ると、結像光学系のコンパクト化が困難になる。また、条件式(12−1)または(12−2)の下限を下回ると、反射光学素子とその前後のレンズとの間隔が小さくなる。その結果、反射光学素子とレンズが機械的に干渉するため、それぞれの光学素子の配置が困難になる。
【0046】
また、レンズ群G5を備える結像光学系において、以下の条件を満足するのが好ましい。
0.2 < |fG5/fw| … (13−1)
ここで、fG5はレンズ群G5の焦点距離、fwは広角端における結像光学系の焦点距離である。
【0047】
条件式(13−1)を満たすことで、レンズ群G1に偏心誤差が存在しても性能劣化を抑えることができる。また、(13−1)において、上限は20未満であることが望ましい。
【0048】
以上は述べた説明では、結像光学系として、物体の像を記録媒体(撮像素子やフィルム)上に像を形成する光学系を想定している。ただし、このような光学系に限定されるものではない。例えば、物体面と像面を入れ替えることで、プロジェクター等の投影光学系としても使用することができる。
【0049】
また、形状可変ミラー自体は、反射面の変形による焦点距離の変化が小さい。そのため、形状可変ミラーを通常の反射光学素子で置き換えても、上述の議論は適用できる。
【0050】
なお、本発明で使用する自由曲面とは以下の式(a)で定義されるものである。この定義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
ここで、(a)式の第1項は球面項、第2項は自由曲面項である。
【0051】
また、球面項中、
c:頂点の曲率
k:コーニック定数(円錐定数)
r=√(X2 +Y2 )
N:2以上の自然数
である。
【0052】
また、自由曲面項は、
ただし、Cj (jは2以上の整数)は係数である。
【0053】
上記自由曲面は、一般的には、X−Z面、Y−Z面共に対称面を持つことはない。ただし、Xの奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。また、Yの奇数次項を全て0にすることによって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。
【0054】
また、上記の回転非対称な曲面形状の面である自由曲面の他の定義式として、Zernike多項式により定義できる。この面の形状は以下の式(b)により定義する。その定義式(b)のZ軸がZernike多項式の軸となる。回転非対称面の定義は、X−Y面に対するZの高さの極座標で定義され、RはX−Y面内のZ軸からの距離、AはZ軸回りの方位角で、Z軸から測った回転角で表せられる。
【0055】
ただし、Dm (mは2以上の整数)は係数である。なお、X軸方向に対称な光学系として設計するには、D4 ,D5 ,D6 ,D10,D11,D12,D13,D14,D20,D21,D22…を利用する。
【0056】
上記定義式は、回転非対称な曲面の例示のために示したものであり、他のいかなる定義式に対しても同じ効果が得られることは言うまでもない。数学的に同値ならば他の定義で曲面形状を表してもよい。
本発明においては、(a)式におけるXの奇数次の項を全て0とすることで、y−z面と平行な対称面を持つ自由曲面としている。
【0057】
なお、非球面形状は、光軸方向をZ、光軸に直行する方向をYにとり、円錐係数をk、非球面係数をa、b、c、dとしたとき、次式(c)で表される。
Z=(Y2/r)/[1+{1−(1+k)・(Y/r)2}1/2]+ay4+by6+cy8+dy10 …(c)
【0058】
なお、上記数値データに関する説明は、本発明の各実施例の数値データに共通である。以下、本発明である結像光学系の実施例について説明する。
【0059】
実施例1の結像光学系の断面図を図1に示す。また、実施例1の物点距離無限遠における横収差図を、図2乃至図4に示す。図2は広角端の横収差図、図3は標準状態の横収差図。図4は望遠端の横収差図である。
なお、収差図において、実線は波長656.27nm、点線は波長587.56nm、一点鎖線は波長546.07nm、破線は波長486.13nm、二点鎖線は波長435.83nmである。
【0060】
実施例1の結像光学系は、物体側から順に配置された、第1レンズ群G1〜第5レンズ群G5で構成されている。
第1レンズ群G1は負の屈折力を有し、両凹レンズ、形状可変ミラー及び物体側に凸の正メニスカスレンズで構成されている。第2レンズ群G2は正の屈折力を有し、負正の接合レンズで構成されている。この接合レンズは、物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸レンズから構成されている。第3レンズ群G3は負の屈折力を有し、負正の接合レンズで構成されている。この接合レンズは、両凹レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズから構成されている。第4レンズ群G4は正の屈折力を有し、両凸レンズと、正負の接合レンズで構成ている。この接合レンズは、両凸レンズと両凹レンズから構成されている。第5レンズ群G5は正の屈折力を有し、両凸レンズで構成されている。
【0061】
非球面(ASP)は、第1レンズ群G1の両凹レンズの像側面、第2レンズ群G2の接合レンズの像側面、第4レンズ群の凸単レンズの両面に設けられている。自由曲面(FFS)は、形状可変ミラーのミラー面である。
【0062】
第1レンズ群G1は、両凹レンズがY軸(+)方向にシフトしており、更にティルトが加わっている。また、正メニスカスレンズがY軸(−)方向にシフトしている。
また、第2レンズ群G2は、接合レンズ全体がY軸(+)方向にシフトしている。
また、第3レンズ群G3は、接合レンズ全体がY軸(−)方向にシフトしている。
また、第4レンズ群G4は、両凸レンズが接合レンズ全体がY軸(+)方向にシフトしている。一方、接合レンズがY軸(−)方向にシフトしている。
また、第5レンズ群G5は、両凸レンズがY軸(−)方向にシフトしている。
また、像面に配置された撮像素子は、ティルトが加わっている。
【0063】
第2レンズ群G2と第4レンズ群G4は、それぞれ光軸方向に独立に移動する。これにより、結像光学系の変倍を行うことができる。なお、実施例1では、変倍比は3である。
また、形状可変ミラーでフォーカシングを行う。これにこより、鏡枠構造が簡単になり、小型化、低コスト化を実現することができる。さらに、フォーカシング時のモーターの駆動音がなくなるメリットがある。
【0064】
実施例2の結像光学系の断面図を図5に示す。また、実施例1の物点距離無限遠における横収差図を、図6乃至図8に示す。図6は広角端の横収差図、図7は標準状態の横収差図。図8は望遠端の横収差図である。
【0065】
実施例2は、形状可変ミラーを含まない共軸系の結像光学系の実施例である。
実施例2の結像光学系は、物体側から順に配置された、第1レンズ群G1〜第5レンズ群G5で構成されている。
第1レンズ群G1は負の屈折力を有し、両凹レンズ及び正レンズで構成されている。第2レンズ群G2は正の屈折力を有し、負正の接合レンズで構成されている。この接合レンズは、物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸レンズから構成されている。第3レンズ群G3は負の屈折力を有し、負正の接合レンズで構成されている。この接合レンズは、両凹レンズと物体側に凸の正メニスカスレンズから構成されている。第4レンズ群G4は正の屈折力を有し、両凸レンズと、正負の接合レンズで構成ている。この接合レンズは、両凸レンズと両凹レンズから構成されている。第5レンズ群G5は正の屈折力を有し、両凸レンズで構成されている。
【0066】
非球面(ASP)は、第1レンズ群G1の両凹レンズの像側面、第2レンズ群G2の接合レンズの像側面、第4レンズ群の凸単レンズの両面に設けられている。
【0067】
第2レンズ群G2と第4レンズ群G4は、それぞれ光軸方向に独立に移動する。これにより、結像光学系の変倍を行うことができる。なお、実施例2では、変倍比は3である。
【0068】
変倍時に絞りが固定なので、シャッターも変倍時に固定できる。そのため、鏡枠構造が簡単になり低コスト化を実現できる。
【0069】
以下の実施例の中で、“S”は絞り、“ASP”は非球面、“FFS”は自由曲面、“DM”は形状可変ミラーを表す。データに記載されていない非球面、自由曲面等に関する項は0である。また、E−06あるいはeは、10−06のことである。
また、“WE”、“ST”、“TE”はそれぞれ広角端、標準状態、望遠端の状態を表す。可変の間隔Di(i=1、2、3)は、順に広角端、標準状態、望遠端での値を表す。屈折率、アッベ数はともにd線(波長587.56nm)に対するものを表記してある。長さの単位はmm、角度の単位はdegである。また、各実施例ともに最像面側に2枚の平行平板を挿入している。これらは撮像素子のカバーガラス、IRカットフィルタ、ローパスフィルタを想定したものである。
【0070】
また、実施例では、物体面における座標系のZ軸を、物体中心を通り、物体面に垂直な直線で定義する。このZ軸と直交する方向をY軸とし、このY軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をX軸とする。また、光線が反射面で反射された後の光学系の座標系は、反射前の座標系をX軸中心に180°回転させたものとして定義する。これによって、常に光学系のZ軸正方向に沿って光線が進行することになる。
【0071】
また、光軸は物体面中心と絞り中心、あるいは物体面中心と射出瞳を通る光線の通り道で定義する。従って、光軸は、一般的には形状可変ミラーの変形と共に変化することになるが、その変化はわずかである場合が多い。よって、以下の実施例では、Z軸と光軸が略一致することになる。
【0072】
偏心面は、座標系の原点から、面の面頂位置のシフト(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX、Y、Z)と、面の中心軸(自由曲面については、前記(a)式のZ軸)のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とするティルト(それぞれα、β、γ(deg))で与えられる。偏心を行うときの座標系の原点は、偏心を行う面をk面としたとき、k−1面の面頂位置からZ軸方向に面間隔の分だけ移動した点とする。
偏心の順序は、Xシフト、Yシフト、Zシフト、αティルト、βティルト、γティルトの順である。なお、その場合αとβの正は、X軸、Y軸それぞれをマイナス側から見たときの反時計回り方向を、γの正はZ軸をマイナス方向から見たときの時計回り方向で定義する。
【0073】
なお、偏心にはディセンタアンドリターン(以下DAR)とディセンタオンリー(以下DEO)の2種類がある。DARによる偏心では、k面が偏心していたとき、k+1面以降の座標系は偏心前のk面の座標系と一致する。k+1面の面頂位置は、偏心前のk面の面頂位置からZ軸方向に面間隔の分だけ移動した点として定義する。一方、DEOでは、k面が偏心していたとき、k+1面以降の座標系は偏心後のk面の座標系と一致する。k+1面の面頂位置は、偏心後のk面の面頂位置からZ軸方向に面間隔の分だけ移動した点として定義する。
【0074】
また、反射面の座標系のZ軸正方向は、表面から裏面側に向かう方向になる。従って、反射面がXY多項式で表される自由曲面形状に変形している場合、パワー成分であるC4、C6が正のとき、凸面ミラーになる。つまり、負のパワーを持つミラーになる。逆に、パワー成分であるC4、C6が負のとき、凹面ミラーになる。つまり、正のパワーを持つミラーになる。
【0075】
形状可変ミラーは、コントラスト方式のオートフォーカスを行う。そのために、遠点合焦時よりも弱いパワーの状態、及び近点合焦時よりも強いパワーの状態を取れるように設計されている。
なお、遠点合焦時よりも弱いパワーの形状に変形した状態を遠点余裕、近点合焦時よりも強いパワーの形状に変形状態を近点余裕と定義している。つまり、形状可変ミラーは遠点余裕、遠点、近点、近点余裕の4状態が存在する。そして、それぞれの状態において、変倍の広角端、標準状態、望遠端の3状態が存在する。よって、合計で12種類の変形状態が存在する。
【0076】
なお、形状可変ミラーは、実際の製作時の製造誤差による像面のZ方向のずれ、及び温度変化による像面のZ方向のずれを考慮して設計されている。よって、フォーカスするために変形する範囲に加えて、その変形範囲の前後に変形量の余裕を持たせた設計になっている。
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
【表4】
【0092】
【表5】
【0093】
本発明による結像光学系は、フィルムカメラ、デジタルカメラ、ビデオカメラ、テレビカメラ、携帯端末(PDA)用のカメラ、携帯電話用のカメラ、車載カメラ、監視カメラ、ロボットの眼、電子内視鏡等に適用可能である。
【0094】
以下、本発明に適用可能な光学特性可変光学素子としての光学特性可変形状鏡、光学特性可変焦点レンズの構成例について説明する。
【0095】
(可変形状鏡の例1)
図9は本発明の光学装置として使用されるデジタルカメラのケプラー式ファインダーの概略構成図、すなわち、観察光学系に可変形状鏡を適用した場合の概略構成図として示す。この可変形状鏡の構成は、もちろん、銀塩フィルムカメラの観察光学系にも使うことができる。まず、光学特性可変形状鏡409について説明する。
【0096】
光学特性可変形状鏡409は、電極409kと変形可能な基板409jと、この基板409jの上にアルミニウムがコーティングされて反射面として機能する薄膜(反射面)409aとからなる3層構成の変形層の周辺部が、支持台423の上に固定されており、また電極409kに対して間隔を設けた複数の電極409bが前記支持台423の下側に固定されてなる光学特性可変形状鏡(以下、単に可変形状鏡と言う。)であり、411aは各電極409bにそれぞれ接続された複数の可変抵抗器、412は可変抵抗器411bと電源スイッチ413を介して電極409kと電極409b間に接続された電源、414は複数の可変抵抗器411aの抵抗値を制御するための演算装置、415,416及び417はそれぞれ演算装置414に接続された温度センサー、湿度センサー及び距離センサーで、これらは図示のように配設されて1つの光学装置を構成している。
【0097】
なお、対物レンズ902、接眼レンズ901、及び、プリズム404、二等辺直角プリズム405、ミラー406及び可変形状鏡409の各面は、平面でなくてもよく、球面、回転対称非球面の他、光軸に対して偏心した球面、平面、回転対称非球面、あるいは、対称面を有する非球面、対称面を1つだけ有する非球面、対称面のない非球面、自由曲面、微分不可能な点又は線を有する面等、いかなる形状をしていてもよく、さらに、反射面でも屈折面でも光に何らかの影響を与え得る面ならばよい。以下、これらの面を総称して拡張曲面という。なお、偏心(decentration)とはdisplacement(shift)とtiltの一方、あるいは両方を意味する。
【0098】
また、薄膜409aは、例えば、P.Rai−choudhury 編、Handbook of Michrolithography, Michromachining and Michrofabrication, Volume 2:Michromachining and Michrofabrication,P495,Fig.8.58, SPIE PRESS刊やOptics Communication, 140 巻(1997年)P187〜190 に記載されているメンブレインミラーのように、複数の電極409bと電極409kとの間に電圧が印加されると、静電気力により薄膜409aが変形してその面形状が変化するようになっており、これにより、観察者の視度に合わせたピント調整ができるだけでなく、さらに、レンズ901,902及び/又はプリズム404、二等辺直角プリズム405、ミラー406の温度や湿度変化による変形や屈折率の変化、あるいは、レンズ枠の伸縮や変形及び光学素子、枠等の部品の組立誤差による結像性能の低下が抑制され、常に適正にピント調整並びにピント調整で生じた収差の補正が行われ得る。
なお、電極409bの形は、例えば図11、図12に示すように、同じ分割または矩形分割にして薄膜409aの変形のさせ方に応じて選べばよい。
【0099】
前記形状可変鏡409を用いた場合、物体からの光は、対物レンズ902及びプリズム404の各入射面と射出面で屈折され、可変形状鏡409で反射され、プリズム404を透過して、二等辺直角プリズム405でさらに反射され(図9中、光路中の+印は、紙面の裏側へ向かって光線が進むことを示している。)、ミラー406で反射され、接眼レンズ901を介して眼に入射するようになっている。このように、レンズ901,902、プリズム404,405、及び、可変形状鏡409によって、光学装置の観察光学系を構成し、これらの各光学素子の面形状と肉厚を最適化することにより、物体面の収差を最小にすることができるようになっている。
【0100】
すなわち、反射面として機能する薄膜409aの形状は、結像性能が最適になるように演算装置414からの信号により各可変抵抗器411aの抵抗値を変化させることにより制御される。すなわち、演算装置414へ、温度センサー415、湿度センサー416及び距離サンサー417から周囲温度及び湿度並びに物体までの距離に応じた大きさの信号が入力され、演算装置414は、これらの入力信号に基づき周囲の温度及び湿度条件と物体までの距離による結像性能の低下を補償すべく、薄膜409aの形状が決定されるような電圧を電極409bに印加するように、可変抵抗器411aの抵抗値を決定するための信号を出力する。このように、薄膜409aは電極409bに印加される電圧すなわち静電気力で変形させられるため、その形状は状況により非球面を含む様々な形状をとる。なお、距離センサー417はなくてもよく、その場合、固体撮像素子408からの像の信号の高周波成分が略最大になるように、デジタルカメラの撮像光学系としての撮像レンズ403を動かし、その位置から逆に物体距離を算出し、可変形状鏡を変形させて観察者の眼にピントが合うようにすればよい。
【0101】
また、変形可能な基板409jをポリイミド等の合成樹脂で製作すれば、低電圧でも大きな変形が可能であるので好都合である。なお、プリズム404と可変形状鏡409を一体的に形成してユニット化することができる。
また、図示を省略したが、可変形状鏡409の基板上に固体撮像素子408をリソグラフィープロセスにより一体的に形成してもよい。
【0102】
また、レンズ901,902、プリズム404,405、ミラー406は、プラスチックモールド等で形成することにより任意の所望形状の曲面を用意に形成することができ、製作も簡単である。なお、上記の説明では、レンズ901,902がプリズム404から離れて形成されているが、レンズ901,902を設けることなく収差を除去することができるようにプリズム404,405、ミラー406、可変形状鏡409を設計すれば、プリズム404,405、可変形状鏡409は1つの光学ブロックとなり、組立が容易となる。また、レンズ901,902、プリズム404,405、ミラー406の一部あるいは全部をガラスで作製してもよく、このように構成すれば、さらに精度の良い観察光学系が得られる。可変形状鏡の反射面の形状は自由曲面にするように制御するのが良い。なぜなら、収差補正が容易にでき、有利だからである。
【0103】
なお、図9の例では、演算装置414、温度センサー415、湿度センサー416、距離センサー417を設け、温湿度変化、物体距離の変化等も可変形状鏡409で補償するようにしたが、そうではなくてもよい。つまり、演算装置414、温度センサー415、湿度センサー416、距離センサー417を省き、観察者の視度変化のみを可変形状鏡409で補正するようにしてもよい。
【0104】
(可変形状鏡の例2)
図10は可変形状鏡409の他の例を示す概略構成図である。
本例の可変形状鏡は、薄膜409aと、複数の電極409bとの間に圧電素子409cが介装されていて、これらが支持台423上に設けられている。そして、圧電素子409cに加わる電圧を各電極409b毎に変えることにより、圧電素子409cに部分的に異なる伸縮を生じさせて、薄膜409aの形状を変えることができるようになっている。電極409bの形は、図11に示すように、同心分割であってもよいし、図12に示すように、矩形分割であってもよく、その他、適宜の形のものを選択することができる。
【0105】
図10中、424は演算装置414に接続された振れ(ブレ)センサーであって、例えば撮影時においてデジタルカメラの振れを検知し、振れによる像の乱れを補償するように薄膜(反射面)409aを変形させるべく、演算装置414及び可変抵抗器411を介して電極409bに印加される電圧を変化させる。このとき、温度センサー415、湿度センサー416及び距離センサー417からの信号も同時に考慮され、ピント合わせ、温度と湿度の補償等が行われる。この場合、薄膜409aには圧電素子409cの変形に伴う応力が加わるので、薄膜409aの厚さはある程度厚めに作られて相応の強度を持たせるようにするのがよい。なお、圧電素子409cは、用いる材料によっては、後述するように、409c−1、409c−2のような2層の構造にしてもよい。
【0106】
(可変形状鏡の例3)
図13は可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
本例の可変形状鏡は、薄膜409aと複数の電極409bの間に介置される圧電素子が逆方向の圧電特性を持つ材料で作られた2枚の圧電素子409c及び409c’ で構成されている点で、図10に示された可変形状鏡とは異なる。すなわち、圧電素子409cと409c’ が強誘電性結晶で作られているとすれば、結晶軸の向きが互いに逆になるように配置される。この場合、圧電素子409cと409c’ は電圧が印加されると逆方向に伸縮するので、薄膜(反射面)409aを変形させる力が図10に示した例の場合よりも強くなり、結果的にミラー表面の形を大きく変えることができるという利点がある。図13で示した他の符号は図2と同じである。
【0107】
圧電素子409c,409c’ に用いる材料としては、例えばチタン酸バリウム、ロッシエル塩、水晶、電気石、リン酸二水素カリウム(KDP)、リン酸二水素アンモニウム(ADP)、ニオブ酸リチウム等の圧電物質、同物質の多結晶体、同物質の結晶、PbZrO3 とPbTiO3 の固溶体の圧電セラミックス、二フッ化ポリビニール(PVDF)等の有機圧電物質、上記以外の強誘電体等があり、特に有機圧電物質はヤング率が小さく、低電圧でも大きな変形が可能であるので、好ましい。なお、これらの圧電素子を利用する場合、厚さを不均一にすれば、上記各例において薄膜409aの形状を適切に変形させることも可能である。
【0108】
また、圧電素子409c,409c’ の材料としては、ポリウレタン、シリコンゴム、アクリルエラストマー、PZT、PLZT、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の高分子圧電体、シアン化ビニリデン共重合体、ビニリデンフルオライドとトリフルオロエチレンの共重合体等が用いられる。
圧電性を有する有機材料や、圧電性を有する合成樹脂、圧電性を有するエラストマー等を用いると可変形状鏡面の大きな変形が実現できてよい。
なお、図10、図14の圧電素子409cに電歪材料、例えば、アクリルエラストマー、シリコンゴム等を用いる場合には、圧電素子409cの層を基板409c−1と電歪材料409c−2を貼り合わせた2層の構造にしてもよい。
【0109】
(可変形状鏡の例4)
図14は可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
本例の可変形状鏡は、圧電素子409cが薄膜409aと複数の電極409dとにより挟持され、これらが支持台423上に設けられている。そして、薄膜409aと電極409d間の圧電素子409cには、演算装置414により制御される駆動回路425aを介して電圧が印加されるようになっている。さらにこれとは別に、支持台423の内部底面上に設けられた複数の電極409bにも演算装置414により制御される駆動回路425bを介して電圧が印加されるように構成されている。したがって、薄膜409aは、薄膜409aと電極409dとの間に印加される電圧と電極409bに印加される電圧による静電気力とにより二重に変形され得、上記実施例に示した何れのものよりもより多くの変形パターンが可能であり、かつ、応答性も速いという利点がある。図14で示した他の符号は図10と同じである。
【0110】
そして、薄膜409a、電極409d間の電圧の符号を変えれば、可変形状鏡の薄膜409aを凸面にも凹面にも変形させることができる。その場合、大きな変形を圧電効果で行い、微細な形状変化を静電気力で行ってもよい。また、凸面の変形には圧電効果を主に用い、凹面の変形には静電気力を主に用いてもよい。なお、電極409dは1つの電極で構成されてもよく、または電極409bのように複数の電極から構成されてもよい。この複数の電極から構成された電極409dの様子を図14に示した。なお、説明では、圧電効果と電歪効果、電歪をすべてまとめて圧電効果と述べている。従って、電歪材料も圧電材料に含むものとする。
【0111】
(可変形状鏡の例5)
図15は可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
本例の可変形状鏡は、電磁気力を利用して反射面の形状を変化させ得るようにしたもので、支持台423の内部底面上には永久磁石426が固定されており、頂面上には窒化シリコン又はポリイミド等からなる基板409eの周縁部が載置されて固定されており、基板409eの表面にはアルミニウム等の金属コートで作られた薄膜409aが付設されていて、可変形状鏡409を構成している。基板409eの下面には複数のコイル427が固定して取り付けられており、これらのコイル427はそれぞれ駆動回路428を介して演算装置414に接続されている。図15で示した他の符号は図2と同じである。したがって、各センサー415,416,417,424からの信号によって演算装置414において求められる光学系の変化に対応した演算装置414からの出力信号により、各駆動回路428から各コイル427にそれぞれ適当な電流が供給されると、永久磁石426との間に働く電磁気力で各コイル427は反発又は吸着され、基板409e及び薄膜409aを変形させる。
【0112】
この場合、各コイル427はそれぞれ異なる量の電流を流すようにすることもできる。また、コイル427は1個でもよい。永久磁石426を基板409eの下面に取り付け、コイル427を支持台423の内部底面側に設けるようにしてもよい。また、コイル427はリソグラフィー等の手法で薄膜コイルとして作るとよく、さらに、コイル427には強磁性体よりなる鉄心を入れるようにしてもよい。
【0113】
薄膜コイルの場合、薄膜コイル427の巻密度を、図16に示すように、基板409eの下面の場所によって変化させたコイル428’とすることにより、基板409e及び薄膜409aに所望の変形を与えるようにすることもできる。また、コイル427は1個でもよいし、また、これらのコイル427には強磁性体よりなる鉄心を挿入してもよい。
【0114】
(可変形状鏡の例6)
図17は可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。図17で示した他の符号は図2と同じである。
本例の可変形状鏡では、基板409eは鉄等の強磁性体で作られており、反射膜としての薄膜409aはアルミニウム等からなっている。そして、基板409eの周縁部は、支持台423の頂面部に載置されて固定されている。コイル27は支持台423の内部底面側に固定されている。この場合、薄膜コイルを基板409eの下面に設けなくてもすむから、構造が簡単で、製造コストを低減することができる。また、電源スイッチ413を切換え兼電源開閉用スイッチに置換すれば、コイル427に流れる電流の方向を変えることができ、基板409e及び薄膜409aの形状を自由に変えることができる。
【0115】
図18は薄膜409aおよび基板09eに対して配置するコイル427の配置例を示し、図19はコイル427の他の配置例を示しているが、これらの配置は、図15に示した例にも適用することができる。なお、図20は、コイル427の配置を図19に示したように放射状にした場合に適する永久磁石426の配置を示している。すなわち、図20に示すように、棒形状の永久磁石426を放射状に配置すれば、図15に示した例に比べて、微妙な変形を基板409e及び薄膜409aに与えることができる。また、このように電磁気力を用いて基板409e及び薄膜409aを変形させる場合(図15及び図17の例)は、静電気力を用いた場合よりも低電圧で駆動できるという利点がある。
【0116】
以上いくつかの可変形状鏡の例を述べたが、薄膜で形成されるミラーの形状を変形させるのに、図14の例に示すように、2種類以上の力を用いてもよい。つまり静電気力、電磁力、圧電効果、磁歪、流体の圧力、電場、磁場、温度変化、電磁波等のうちから2つ以上を同時に用いて可変形状鏡を変形させてもよい。つまり2つ以上の異なる駆動方法を用いて光学特性可変光学素子を作れば、大きな変形と微細な変形とを同時に実現でき、精度の良い鏡面が実現できる。
【0117】
(可変形状鏡の例7)
図21は光学装置の撮像光学系に可変形状鏡409を用いた構成、例えば携帯電話のデジタルカメラ、カプセル内視鏡、電子内視鏡、パソコン用デジタルカメラ、PDA用デジタルカメラ等に用いられる撮像光学系に可変形状鏡を用いた場合の概略構成図である。
【0118】
本例の撮像光学系は、可変形状鏡409と、レンズ902と、固体撮像素子408と、制御系103とで一つの撮像ユニット104、すなわち、1つの光学装置を構成している。本例の撮像ユニット104では、レンズ902を通った物体からの光は可変形状鏡409の薄膜(反射面)409aで反射される際に集光され、固体撮像素子408の上に結像する構成となっている。可変形状鏡409は、光学特性可変光学素子の一種であり、可変焦点ミラーとも呼ばれている。
【0119】
本例によれば、物体距離が変わっても可変形状鏡409の反射面409aを変形させることでピント合わせをすることができ、レンズ902をモータ等で駆動する必要がなく、小型化、軽量化、低消費電力化の点で優れている。また、撮像ユニット104は本発明の撮像光学系としてすべての実施例で用いることができる。また、可変形状鏡409を複数用いることでズームの撮像光学系、変倍の撮像光学系、等の各光学系を作ることができる。
【0120】
なお、図21では、制御系103にコイルを用いたトランスの昇圧回路を含む制御系の構成例を示している。特に積層型圧電トランスを用いると、小型化できてよい。昇圧回路は本発明のすべての電気を用いる可変形状鏡、可変焦点レンズに用いることができるが、特に静電気力、圧電効果を用いる場合の可変形状鏡、可変焦点レンズに有用である。
【0121】
(可変形状鏡の例8)
図22は可変形状鏡のさらに他の例に係る概略構成図である。この図22は、マイクロポンプ180で管路161a内の流体161を出し入れし、支持台189aの上面に張って設けて反射膜189の表面であるミラー面を変形させる可変形状鏡188の構成となっている。本例によれば、ミラー面を大きく変形させることが可能になるというメリットがある。なお、支持台189aとマイクロポンプ180を接続する管路の間には、前記支持台189aの内部に流体161を所定量供給することができるように、液溜168が設けられている。
【0122】
マイクロポンプ180は、例えば、マイクロマシンの技術で作られた小型のポンプで、電力で動くように構成されている。
マイクロマシンの技術で作られたポンプの例としては、熱変形を利用したもの、圧電材料を用いたもの、静電気力を用いたものなどがある。
【0123】
図23は前記マイクロポンプ180の概略構成図である。マイクロポンプ180では、液体161を出し入れする振動板181は静電気力、圧電効果等の電気力により振動する。図23では静電気力により振動する例を示しており、図23中、182,183は電極である。また、点線は変形した時の振動板181を示している。振動板181の振動に伴い、2つの弁184,185の先端部184a、185aが開閉し、流体161を右から左へ送るようになっている。
【0124】
図22で示した可変形状鏡188では、反射膜189が流体161の量に応じて凹凸に変形することで、反射膜189の表面は可変形状鏡として機能する。可変形状鏡188は流体161で駆動されている。流体としては、シリコンオイル、空気、水、ゼリー、等の有機物、無機物を用いることができる。
なお、静電気力、圧電効果を用いた可変形状鏡、可変焦点レンズなどにおいては、駆動用に高電圧が必要になる場合がある。その場合には、例えば図21に示すように、昇圧用のトランス、あるいは圧電トランス等を用いて制御系を構成するとよい。
【0125】
また、反射用の薄膜409aおよび反射膜189は、支持台423または支持台189aに固定した部分を、変形しない部分として設けておくと、可変形状鏡の形状を干渉計等で測定する場合に、基準面として使うことができ便利である。
【0126】
(可変焦点レンズの例)
図24は光学系に、可変焦点レンズを可変焦点ミラーとして用いる例を示すものである。この可変焦点ミラー565は、第1,第2の面566a,566bを有する第1の透明基板566と、第3,第4の面567a,567bを有する第2の透明基板567とを有する。第1の透明基板566は、平板状またはレンズ状に形成して、内面(第2の面)566bに透明電極513aを設け、第2の透明基板567は、内面(第3の面)567aを凹面状に形成して、該凹面上に反射膜568を施し、さらにこの反射膜568上に透明電極513bを設ける。透明電極513a,513b間には、高分子分散液晶層514を設け、これら透明電極513a,513bをスイッチ515および可変抵抗器519を経て交流電源516に接続して、高分子分散液晶層514に交流電圧を印加するようにする。なお、図24では、液晶分子の図示を省略してある。
【0127】
かかる構成によれば、透明基板566側から入射する光線は、反射膜(反射面)568により高分子分散液晶層514を折り返す光路となるので、高分子分散液晶層514の作用を2回もたせることができると共に、高分子分散液晶層514への印加電圧を変えることにより、反射光の焦点位置を変えることができる。この場合、可変焦点ミラー565に入射した光線は、高分子分散液晶層514を2回透過するので、高分子分散液晶層514の厚さの2倍をtとすれば、上記の各式を同様に用いることができる。なお、透明基板566または567の内面を、図21に示したように回折格子状にして、高分子分散液晶層514の厚さを薄くすることもできる。このようにすれば、散乱光をより少なくできる利点がある。
【0128】
なお、以上の説明では、液晶の劣化を防止するため、電源として交流電源516を用いて、液晶層に交流電圧を印加するようにしたが、直流電源を用いて液晶層に直流電圧を印加するようにすることもできる。また、液晶分子の方向を変える方法としては、電圧を変化させること以外に、液晶層にかける電場の周波数、液晶層にかける磁場の強さ・周波数、あるいは液晶層の温度等を変化させることによってもよい。なお、図34のような形状の変化しない可変焦点ミラーも、形状可変鏡の中に含めるものとする。
【0129】
図24で述べたような、高分子分散液晶層を形成する媒質の屈折率が変化することで、光学素子の焦点距離等が変化するタイプの光学素子のメリットは、形状が変化しないため機械設計が容易である、機械的構造が簡単になる、等である。(可変形状鏡の例9)
図25は可変形状鏡のさらに他の例を示す概略構成図である。本例では、デジタルカメラに用いられるものとして説明する。なお、図25中、411は可変抵抗器、414は演算装置、415は温度センサー、416は湿度センサー、417は距離センサー、424は振れセンサーである。
【0130】
本例の可変形状鏡45は、アクリルエラストマー等の有機材料からなる電歪材料453と間を隔てて複数に分割した分割電極409bを設け、電歪材料453の上に順に電極452、変形可能な基板451を設け、さらにその上に入射光を反射するアルミニウム等の金属からなる反射膜450を設けて構成されている。従って、可変形状鏡45の変形層は4層構成となっている。
このように構成すると、分割電極409bを電歪材料453と一体化した場合に比べて、反射膜(反射面)450の面形状が滑らかになり、光学的に収差を発生させにくくなるというメリットがある。
なお、変形可能な基板451と電極452の配置は逆でも良い。
【0131】
また、図25中、449は光学系の変倍、あるいはズームを行う釦であり、可変形状鏡45は、釦449を使用者が押すことで反射膜450の形を変形させて、変倍あるいは、ズームをすることができるように演算装置414を介して制御されている。
なお、アクリルエラストマー等の有機材料からなる電歪材料のかわりに既に述べたチタン酸バリウム等の圧電材料を用いてもよい。
【0132】
なお、上記で説明した各可変形状鏡に共通して言えることであるが、反射面の変形する部分を反射面に垂直な方向から見た時の形は、軸上光線の入射面の方向に長い形状、例えば楕円、卵形、多角形、等にするのが良い。なぜなら、可変形状鏡は、光線が斜入射した状態で用いる場合が多い。このとき発生する収差を抑えるためには、反射面の形状は回転楕円面、回転放物面、回転双曲面に近い形が良い。その形に可変形状鏡の反射面を変形させるためには、反射面の変形する部分を反射面に垂直な方向から見た時に、軸上光線の入射面の方向に長い形状にしておくのが良いからである。
【0133】
最後に、本発明で用いる用語の定義を述べておく。
光学装置とは、光学系あるいは光学素子を含む装置のことである。光学装置単体で機能しなくてもよい。つまり、装置の一部でもよい。光学装置には、撮像装置、観察装置、表示装置、照明装置、信号処理装置等が含まれる。
撮像装置の例としては、フィルムカメラ、デジタルカメラ、ロボットの眼、レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ、テレビカメラ、動画記録装置、電子動画記録装置、カムコーダ、VTRカメラ、電子内視鏡等がある。デジカメ、カード型デジカメ、テレビカメラ、VTRカメラ、動画記録カメラなどはいずれも電子撮像装置の一例である。
観察装置の例としては、顕微鏡、望遠鏡、眼鏡、双眼鏡、ルーペ、ファイバースコープ、ファインダー、ビューファインダー等がある。
表示装置の例としては、液晶ディスプレイ、ビューファインダー、ゲームマシン(ソニー社製プレイステーション)、ビデオプロジェクター、液晶プロジェクター、頭部装着型画像表示装置(head mounted display:HMD)、PDA(携帯情報端末)、携帯電話等がある。
照明装置の例としては、カメラのストロボ、自動車のヘッドライト、内視鏡光源、顕微鏡光源等がある。
信号処理装置の例としては、携帯電話、パソコン、ゲームマシン、光ディスクの読取・書込装置、光計算機の演算装置等がある。
【0134】
なお、本発明の光学系は小型軽量なので、電子撮像装置、信号処理装置、特に、デジタルカメラ、携帯電話の撮像系に用いると効果がある。
撮像素子は、例えばCCD、撮像管、固体撮像素子、写真フィルム等を指す。また、平行平面板はプリズムの1つに含まれるものとする。観察者の変化には、視度の変化を含むものとする。被写体の変化には、被写体となる物体距離の変化、物体の移動、物体の動き、振動、物体のぶれ等を含むものとする。
【0135】
拡張曲面の定義は以下の通りである。
球面、平面、回転対称非球面のほか、光軸に対して偏心した球面、平面、回転対称非球面、あるいは対称面を有する非球面、対称面を1つだけ有する非球面、対称面のない非球面、自由曲面、微分不可能な点や線を有する面等、いかなる形をしていても良い。反射面でも、屈折面でも、光になんらかの影響を与えうる面ならば良い。本発明では、これらを総称して拡張曲面と呼ぶことにする。
【0136】
光学特性可変光学素子とは、可変焦点レンズ、可変形状鏡、面形状の変わる偏光プリズム、頂角可変プリズム、光偏向作用の変わる可変回折光学素子、つまり可変HOE,可変DOE等を含む。可変焦点レンズには、焦点距離が変化せず、収差量が変化するような可変レンズも含むものとする。可変形状鏡についても同様である。要するに、光学素子で、光の反射、屈折、回折等の光偏向作用が変化しうるものを光学特性可変光学素子と呼ぶ。
【0137】
情報発信装置とは、携帯電話、固定式の電話、ゲームマシン、テレビ、ラジカセ、ステレオ等のリモコンや、パソコン、パソコンのキーボード、マウス、タッチパネル等の何らかの情報を入力し、送信することができる装置を指す。撮像装置のついたテレビモニター、パソコンのモニター、ディスプレイも含むものとする。情報発信装置は、信号処理装置の中に含まれる。
【0138】
以上のような本発明によるズーム光学系は、フィルムカメラ、デジタルカメラ、テレビカメラ、携帯端末用のカメラ、監視カメラ、ロボットの眼、電子内視鏡等に適用可能である。
また、上述のズーム光学系では、レンズ群中に反射面を有する構成のズーム光学系について説明したが、反射面を有しない構成のズーム光学系についても可変形状面を備えた光学素子、例えば、可変焦点レンズ等を用いて構成すれば、小型化、低コスト化、省電力化、作動音の静音化等の効果を達成することが可能である。更に、可変形状面を有しない可変焦点ミラーを前記実施例に用いても良い。
【0139】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の結像光学系によれば、レンズの可動群が少なく、小型で、消費電力が少なく、動作音が静かな光学系及びそれを用いた光学装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例1の光学系のY−Z断面図である。偏心の方向を望遠端の光路図において矢印で示してある。
【図2】本発明における実施例1の物点距離無限遠時、広角端における横収差を表す図である。
【図3】本発明における実施例1の物点距離無限遠時、標準状態における横収差を表す図である。
【図4】本発明における実施例1の物点距離無限遠時、望遠端における横収差を表す図である。
【図5】本発明における実施例2の光学系のY−Z断面図である。
【図6】本発明における実施例2の物点距離無限遠時、広角端における横収差を表す図である。
【図7】本発明における実施例2の物点距離無限遠時、標準状態における横収差を表す図である。
【図8】本発明における実施例2の物点距離無限遠時、望遠端における横収差を表す図である。
【図9】結像光学系に可変形状鏡を適用した場合の概略構成図である。
【図10】可変形状鏡409の他の例を示す概略構成図である。
【図11】図10の例の可変形状鏡に用いる電極の一形態を示す説明図である。
【図12】図10の例の可変形状鏡に用いる電極の他の形態を示す説明図である。
【図13】可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
【図14】可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
【図15】可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
【図16】図15の例における薄膜コイル427の巻密度の状態を示す説明図である。
【図17】可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
【図18】図17の例におけるコイル427の一配置例を示す説明図である。
【図19】図17の例におけるコイル427の他の配置例を示す説明図である。
【図20】図15に示した例において、コイル427の配置を図19に示したようにした場合に適する永久磁石426の配置を示す説明図である。
【図21】本発明のさらに他の光学装置に適用可能な可変形状鏡409を用いた撮像光学系、例えば携帯電話のデジタルカメラ、カプセル内視鏡、電子内視鏡、パソコン用デジタルカメラ、PDA用デジタルカメラ等に用いられる撮像光学系の概略構成図である。
【図22】可変形状鏡のさらに他の例に係る、マイクロポンプ180で流体161を出し入れし、レンズ面を変形させる可変形状鏡188の概略構成図である。
【図23】可変形状鏡に適用可能なマイクロポンプの一例を示す概略構成図である。
【図24】可変焦点レンズとしての可変焦点ミラーの一例の構成を示す図である。
【図25】可変形状鏡のさらに他の例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
45 可変ミラー
103 制御系
104 撮像ユニット
161 流体
161a 管路
168 制御装置(液溜)
180 マイクロポンプ
181 振動板
182,183 電極
184,185 弁
184a,185a 弁の先端部
188 可変ミラー
189 膜
189a 支持台
403 撮像光学系
404 プリズム
405 二等辺三角プリズム
406 ミラー
408 撮像素子
409 可変ミラー
409a 薄膜
409b,409d,409k 電極
409c,409c’ 圧電素子
409c−1,409e,409j 基板
409c−2 電歪材料
411 駆動回路
411a,411b 可変抵抗器
412 電源
413 電源スイッチ
414 演算回路(演算装置)
415 温度センサー
416 湿度センサー
417 距離センサー
423 支持台
424 振れセンサー
425a,425b,428 駆動回路
426 永久磁石
427,428’ コイル
449 釦
450 反射膜
451 変形可能な基板
452 電極
453 電歪材料
513a,513b 透明電極
514 高分子分散液晶層
515 スイッチ
516 交流電源
518 高分子セル
519 可変抵抗器
565 可変焦点ミラー
566a 第1の面
566b 第2の面
567a 第3の面
567b 第4の面
568 反射膜
901 接眼レンズ
902 対物レンズ
Claims (25)
- 物体の像を形成する結像光学系であって、
最も物体側に配置されたレンズ群G1と、該レンズ群G1と前記像の間に配置されたレンズ群を少なくとも1つ備え、
前記レンズ群のうち少なくとも一つが光軸方向に移動し、
前記レンズ群G1は、物体側から順に少なくとも一つの負の屈折力を持つレンズと、形状可変ミラーと、少なくとも一つの正の屈折力を持つレンズとを有し、
前記形状可変ミラーの変形によってフォーカシングを行うことを特徴とする結像光学系。 - 前記形状可変ミラーの物体側と像側に隣接して配置されたレンズ群を備え、下記条件のいずれか一方を満足することを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
0.1 < d1/fw < 10.0
0.1 < d2/fw < 10.0
ここで、d1は前記物体側に隣接配置されたレンズ群と前記形状可変ミラーのとの間隔、d2は前記像側に隣接配置されたレンズ群と前記形状可変ミラーのとの間隔、fwは広角端における前記結像光学系の焦点距離である。 - 以下の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
0.2 < |fG1/fw|
ここで、fG1は前記レンズ群G1の焦点距離、fwは広角端における前記結像光学系の焦点距離である。 - 前記移動する少なくとも1つのレンズ群が、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
0.1 < |fGm/fw|
ここでfGmは前記移動するレンズ群の焦点距離、fwは広角端における前記結像光学系の焦点距離である。 - 前記レンズ群G1は前記形状可変ミラーよりも像側にレンズ群G1pを有し、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
0.1 < |fG1p/fw|
fG1pは前記レンズ群G1pの焦点距離、fwは広角端における前記結像光学系の焦点距離である。 - 前記形状可変ミラー所定の範囲内で形状を変化させることができ、該所定の範囲内の一状態で以下の条件のいずれか一方を満足することを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
|C4×fw| < 0.2
|C6×fw| < 0.2
ここで、C4は前記形状可変ミラーの反射面の形状をXとYの多項式で表したときのX2の項における係数、C6は前記多項式のY2の項における係数、fwは広角端における前記結像光学系の焦点距離である。 - 前記形状可変ミラーは、以下の条件を満足するように配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の結像光学系。
35° < θ < 105°
ここで、θは前記形状可変ミラーへ入射する軸上主光線の入射角と、前記形状可変ミラーから出射する軸上主光線の出射角の和である。 - 結像光学系を構成する少なくとも1つの光学面が軸上主光線に対して略垂直方向にシフト偏心しており、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
|δ/fw| < 1.0
ここで、δは前記光学面のシフト偏心量、fwは広角端における前記結像光学系の焦点距離である。 - 結像光学系を構成する少なくとも1つの光学面が軸上主光線に対して略垂直方向の軸を中心としてティルト偏心しており、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
|ε| < 5.0(deg)
ここで、ε(deg)は前記光学面のティルト偏心量である。 - 前記レンズ群G1は負の屈折力を有し、
前記レンズ群G1と前記像の間に配置されたレンズ群として、正の屈折力を持つレンズ群G2と、負の屈折力を持つレンズ群G3と、正の屈折力を持つレンズ群G4と、レンズ群G5を備え、
前記光軸方向に移動するレンズ群は、前記レンズ群G2と前記レンズ群G4であり、
前記レンズ群G2と前記レンズ群G4は、それぞれ独立に移動することを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。 - 前記光軸方向に移動するレンズ群は、相対的に偏心している少なくとも2つのレンズを、該レンズ群中に有していることを特徴とする請求項1または10に記載の結像光学系。
- 前記結像光学系は絞りを備え、該絞りが変倍時に移動しないことを特徴とする請求項1または10に記載の結像光学系。
- 以下の条件を満足することを特徴とする請求項1または請求項10に記載の結像光学系。
|fG3/fw| < 15.0
ここで、fG3は前記レンズ群G3の焦点距離、fwは広角端における前記結像光学系の焦点距離である。 - 前記レンズ群G1は負の屈折力を有することを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
- 前記形状可変ミラーの代わりに可変ミラーを有していることを特徴とする、請求項1に記載の結像光学系。
- 物体側から順に、負の屈折力を持つレンズ群G1と、正の屈折力を持つレンズ群G2と、負の屈折力を持つレンズ群G3と、正の屈折力を持つレンズ群G4と、レンズ群G5を備え、
前記レンズ群G2と前記レンズ群G4が光軸方向に独立に移動し、
以下の条件のいずれか一方を満足することを特徴とする結像光学系。
0.1 < fG2/fw
0.1 < fG4/fw
ここで、fG2は前記レンズ群G2の焦点距離、fG4は前記レンズ群G4の焦点距離、fwは広角端における前記結像光学系の焦点距離である。 - 前記レンズ群G1は、少なくとも一つの反射光学素子を有することを特徴とする請求項16に記載の結像光学系。
- 前記反射光学素子の物体側と像側に隣接して配置されたレンズ群を備え、下記条件のいずれか一方を満足することを特徴とする。請求項16に記載の結像光学系。
0.1 < D1/fw < 10.0
0.1 < D2/fw < 10.0
ここで、D1は前記物体側に隣接配置されたレンズ群と前記反射光学素子のとの間隔、D2は前記像側に隣接配置されたレンズ群と前記反射光学素子のとの間隔、fwは広角端における前記結像光学系の焦点距離である。 - 以下の条件を満足することを特徴とする請求項10または請求項14に記載の結像光学系。
0.2 < |fG5/fw|
ここで、fG5は前記レンズ群G5の焦点距離、fwは広角端における前記結像光学系の焦点距離である。 - 変倍時に光軸方向に移動するレンズ群を一つ以上有する結像光学系であって、前記レンズ群は、相対的に偏心している少なくとも2つレンズを、該レンズ群中に有していることを特徴とする結像光学系。
- 少なくとも一つの光学特性可変素子を有することを特徴とする請求項20に記載の結像光学系。
- 前記光学特性可変素子が可変ミラーであることを特徴とする請求項21に記載の結像光学系。
- 前記可変ミラーが形状可変ミラーであることを特徴とする請求項22に記載の結像光学系。
- 請求項1〜請求項24に記載の結像光学系と、撮像素子を備えたことを特徴とする撮像装置。
- 前記撮像素子が軸上主光線に対して略垂直方向の軸を中心としてティルト偏心しており、以下の条件を満足することを特徴とする請求項24に記載の撮像装置。
|ε’| < 5.0(deg)
ここで、ε’(deg)は前記撮像素子のティルト偏心量である。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003101276A JP2004309684A (ja) | 2003-04-04 | 2003-04-04 | 結像光学系及びそれを用いた撮像装置 |
US10/813,636 US7009782B2 (en) | 2003-04-04 | 2004-03-31 | Imaging optical system and imaging apparatus using the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003101276A JP2004309684A (ja) | 2003-04-04 | 2003-04-04 | 結像光学系及びそれを用いた撮像装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004309684A true JP2004309684A (ja) | 2004-11-04 |
JP2004309684A5 JP2004309684A5 (ja) | 2006-06-15 |
Family
ID=33447034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003101276A Pending JP2004309684A (ja) | 2003-04-04 | 2003-04-04 | 結像光学系及びそれを用いた撮像装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7009782B2 (ja) |
JP (1) | JP2004309684A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005086209A1 (ja) * | 2004-03-09 | 2005-09-15 | Nikon Corporation | 光学素子、投影光学系及び露光装置 |
JP2005338344A (ja) * | 2004-05-26 | 2005-12-08 | Konica Minolta Photo Imaging Inc | 撮像レンズ装置 |
JP2007279077A (ja) * | 2006-04-03 | 2007-10-25 | Konica Minolta Opto Inc | 変倍光学系および撮像装置 |
JP2011069956A (ja) * | 2009-09-25 | 2011-04-07 | Casio Computer Co Ltd | ズームレンズ及びそれを用いた投射型表示装置 |
JP2012108278A (ja) * | 2010-11-17 | 2012-06-07 | Olympus Imaging Corp | 光路折り曲げ部材を有するズームレンズ及びそれを備える撮像装置 |
KR101416279B1 (ko) | 2012-02-02 | 2014-07-09 | 파워옵틱스 주식회사 | 소형 줌렌즈 |
US8810917B2 (en) | 2010-11-17 | 2014-08-19 | Olympus Imaging Corp. | Zoom lens having optical path bending member and image pickup apparatus equipped with same |
KR101433587B1 (ko) | 2013-12-24 | 2014-08-26 | 파워옵틱스 주식회사 | 소형 줌렌즈 |
CN113970841A (zh) * | 2020-07-24 | 2022-01-25 | 亚洲光学股份有限公司 | 成像镜头、影像捕获设备及其变焦控制方法 |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005110186A2 (en) * | 2004-05-14 | 2005-11-24 | G.I. View Ltd. | Omnidirectional and forward-looking imaging device |
US7379247B2 (en) | 2005-05-23 | 2008-05-27 | Olympus Imaging Corp. | Image pickup apparatus |
DE102005034442A1 (de) * | 2005-07-22 | 2007-02-22 | Carl Zeiss Microimaging Gmbh | Mikroskopobjektivsystem |
DE102005034441A1 (de) * | 2005-07-22 | 2007-02-22 | Carl Zeiss Microimaging Gmbh | Mikroskopobjektiv |
TWI287686B (en) * | 2005-12-30 | 2007-10-01 | Ind Tech Res Inst | Light-beam generator and projecting system having the same |
JP5267149B2 (ja) * | 2009-01-19 | 2013-08-21 | ソニー株式会社 | 表示制御装置、表示制御方法及びプログラム |
US8587660B2 (en) * | 2010-07-30 | 2013-11-19 | General Electric Company | Image recording assemblies and coupling mechanisms for stator vane inspection |
US8749892B2 (en) | 2011-06-17 | 2014-06-10 | DigitalOptics Corporation Europe Limited | Auto-focus actuator for field curvature correction of zoom lenses |
WO2013101049A1 (en) * | 2011-12-29 | 2013-07-04 | Intel Corporation | Systems, methods, and apparatus for enhancing a camera field of view in a vehicle |
CN106019534B (zh) * | 2016-06-27 | 2018-06-22 | 湖北久之洋红外系统股份有限公司 | 一种1.3~5um宽波段红外成像镜头 |
US10365473B1 (en) | 2018-04-06 | 2019-07-30 | King Fahd University Of Petroleum And Minerals | Electro-magnetic actuation rotational adaptive mirror |
CN111090159B (zh) * | 2018-10-24 | 2021-10-29 | 宁波舜宇光电信息有限公司 | 光学镜头、摄像模组及其组装方法以及相应的终端设备 |
US11122243B2 (en) | 2018-11-19 | 2021-09-14 | Flightsafety International Inc. | Method and apparatus for remapping pixel locations |
CA3120646A1 (en) * | 2018-11-20 | 2020-05-28 | FlightSafety International | Rear projection simulator with freeform fold mirror |
TWI819774B (zh) * | 2022-09-05 | 2023-10-21 | 揚明光學股份有限公司 | 車用投影鏡頭 |
Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62262013A (ja) * | 1986-05-08 | 1987-11-14 | Olympus Optical Co Ltd | ズ−ムレンズ |
JPH04264412A (ja) * | 1991-02-19 | 1992-09-21 | Canon Inc | ズームレンズ |
JPH09203861A (ja) * | 1996-01-25 | 1997-08-05 | Canon Inc | ズームレンズ |
JPH1048521A (ja) * | 1996-08-08 | 1998-02-20 | Konica Corp | ズームレンズ |
JPH10197797A (ja) * | 1997-01-06 | 1998-07-31 | Olympus Optical Co Ltd | 結像光学系 |
JPH11202204A (ja) * | 1998-01-20 | 1999-07-30 | Minolta Co Ltd | ズームレンズ系とその組立方法 |
JP2000292698A (ja) * | 1999-04-02 | 2000-10-20 | Canon Inc | ズームレンズ |
JP2001337275A (ja) * | 2000-05-24 | 2001-12-07 | Canon Inc | ズームレンズ及びそれを用いた投影装置 |
JP2002277736A (ja) * | 2001-03-21 | 2002-09-25 | Olympus Optical Co Ltd | 撮像装置 |
JP2003029150A (ja) * | 2001-07-13 | 2003-01-29 | Olympus Optical Co Ltd | 光学特性可変光学素子を含む光学系及び光学装置 |
JP2003043354A (ja) * | 2001-05-14 | 2003-02-13 | Olympus Optical Co Ltd | 電子撮像装置 |
JP2003098435A (ja) * | 2001-09-21 | 2003-04-03 | Olympus Optical Co Ltd | ズーム光学系 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6464363B1 (en) * | 1999-03-17 | 2002-10-15 | Olympus Optical Co., Ltd. | Variable mirror, optical apparatus and decentered optical system which include variable mirror, variable-optical characteristic optical element or combination thereof |
US6618209B2 (en) * | 2000-08-08 | 2003-09-09 | Olympus Optical Co., Ltd. | Optical apparatus |
US7436599B2 (en) * | 2001-05-14 | 2008-10-14 | Olympus Corporation | Electronic image pickup system |
-
2003
- 2003-04-04 JP JP2003101276A patent/JP2004309684A/ja active Pending
-
2004
- 2004-03-31 US US10/813,636 patent/US7009782B2/en not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62262013A (ja) * | 1986-05-08 | 1987-11-14 | Olympus Optical Co Ltd | ズ−ムレンズ |
JPH04264412A (ja) * | 1991-02-19 | 1992-09-21 | Canon Inc | ズームレンズ |
JPH09203861A (ja) * | 1996-01-25 | 1997-08-05 | Canon Inc | ズームレンズ |
JPH1048521A (ja) * | 1996-08-08 | 1998-02-20 | Konica Corp | ズームレンズ |
JPH10197797A (ja) * | 1997-01-06 | 1998-07-31 | Olympus Optical Co Ltd | 結像光学系 |
JPH11202204A (ja) * | 1998-01-20 | 1999-07-30 | Minolta Co Ltd | ズームレンズ系とその組立方法 |
JP2000292698A (ja) * | 1999-04-02 | 2000-10-20 | Canon Inc | ズームレンズ |
JP2001337275A (ja) * | 2000-05-24 | 2001-12-07 | Canon Inc | ズームレンズ及びそれを用いた投影装置 |
JP2002277736A (ja) * | 2001-03-21 | 2002-09-25 | Olympus Optical Co Ltd | 撮像装置 |
JP2003043354A (ja) * | 2001-05-14 | 2003-02-13 | Olympus Optical Co Ltd | 電子撮像装置 |
JP2003029150A (ja) * | 2001-07-13 | 2003-01-29 | Olympus Optical Co Ltd | 光学特性可変光学素子を含む光学系及び光学装置 |
JP2003098435A (ja) * | 2001-09-21 | 2003-04-03 | Olympus Optical Co Ltd | ズーム光学系 |
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2005086209A1 (ja) * | 2004-03-09 | 2008-01-24 | 株式会社ニコン | 光学素子、投影光学系及び露光装置 |
WO2005086209A1 (ja) * | 2004-03-09 | 2005-09-15 | Nikon Corporation | 光学素子、投影光学系及び露光装置 |
JP4577307B2 (ja) * | 2004-03-09 | 2010-11-10 | 株式会社ニコン | 光学素子、投影光学系及び露光装置 |
JP4670261B2 (ja) * | 2004-05-26 | 2011-04-13 | コニカミノルタオプト株式会社 | 撮像レンズ装置 |
JP2005338344A (ja) * | 2004-05-26 | 2005-12-08 | Konica Minolta Photo Imaging Inc | 撮像レンズ装置 |
JP2007279077A (ja) * | 2006-04-03 | 2007-10-25 | Konica Minolta Opto Inc | 変倍光学系および撮像装置 |
JP2011069956A (ja) * | 2009-09-25 | 2011-04-07 | Casio Computer Co Ltd | ズームレンズ及びそれを用いた投射型表示装置 |
JP2012108278A (ja) * | 2010-11-17 | 2012-06-07 | Olympus Imaging Corp | 光路折り曲げ部材を有するズームレンズ及びそれを備える撮像装置 |
US8810917B2 (en) | 2010-11-17 | 2014-08-19 | Olympus Imaging Corp. | Zoom lens having optical path bending member and image pickup apparatus equipped with same |
US9213171B2 (en) | 2010-11-17 | 2015-12-15 | Olympus Corporation | Zoom lens having optical path bending member and image pickup apparatus equipped with same |
KR101416279B1 (ko) | 2012-02-02 | 2014-07-09 | 파워옵틱스 주식회사 | 소형 줌렌즈 |
KR101433587B1 (ko) | 2013-12-24 | 2014-08-26 | 파워옵틱스 주식회사 | 소형 줌렌즈 |
CN113970841A (zh) * | 2020-07-24 | 2022-01-25 | 亚洲光学股份有限公司 | 成像镜头、影像捕获设备及其变焦控制方法 |
CN113970841B (zh) * | 2020-07-24 | 2024-02-06 | 亚洲光学股份有限公司 | 成像镜头、影像捕获设备及其变焦控制方法 |
US12055698B2 (en) | 2020-07-24 | 2024-08-06 | Sintai Optical (Shenzhen) Co., Ltd. | Lens assembly |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US7009782B2 (en) | 2006-03-07 |
US20040240078A1 (en) | 2004-12-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4311905B2 (ja) | 光学系 | |
US7269344B2 (en) | Optical apparatus | |
JP2004309684A (ja) | 結像光学系及びそれを用いた撮像装置 | |
US6961187B2 (en) | Imaging device | |
US7031071B2 (en) | Optical device | |
US7209295B2 (en) | Optical system, and optical apparatus | |
US6859332B2 (en) | Zoom optical system and imaging apparatus using the same | |
US6801370B2 (en) | Imaging optical system | |
JP4685907B2 (ja) | 撮像装置 | |
US6924944B2 (en) | Optical system, and optical apparatus | |
US6906867B2 (en) | Zoom optical system and imaging apparatus using the same | |
JP2002228903A (ja) | 光学ユニット | |
US7131740B2 (en) | Optical system and optical apparatus provided with the same | |
US6927920B2 (en) | Zoom optical system and imaging apparatus using the same | |
JP2004198636A (ja) | 光学系及びそれを用いた光学装置 | |
JP2007108791A (ja) | 光学装置 | |
JP2002303783A (ja) | 撮像装置の焦点調節ユニット | |
JP4307783B2 (ja) | レンズ鏡胴 | |
JP2005266128A (ja) | 光学系及びそれを備えた光学装置 | |
JP2004109694A (ja) | 光学特性可変素子を備えた変倍光学系 | |
JP2004102219A (ja) | 光学系及びそれを用いた光学装置 | |
JP2006053275A (ja) | 光学系 | |
JP2006053274A (ja) | 光学系及びそれを備えた光学装置 | |
JP2003233006A (ja) | ズーム光学系及びそれを用いた撮像装置 | |
JP2007121944A (ja) | 撮像光学系および観察光学系 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060324 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060324 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090601 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090609 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090805 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100105 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100506 |