JP2004305404A - 洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】排水ホース途中に設けたリント捕獲箱のフィルタの早期目詰まりを防ぐとともに、リント捕獲箱の掃除も容易に行なうことができるようにする。
【解決手段】水槽から排水した洗濯液を流す排水ホースの機外ホース部途中にリント捕獲箱6を設け、該リント捕獲箱6内には中央に切欠き部42aを形成した2枚のフィルタ42の切欠き部42aを互いに嵌合させX字状に構成して成るリントフィルタ43を装着する。前記フィルタ42は、切欠き部42aを境にして目の粗い捕獲部42bと目の細かい捕獲部42cにより構成されている。
【選択図】 図3
【解決手段】水槽から排水した洗濯液を流す排水ホースの機外ホース部途中にリント捕獲箱6を設け、該リント捕獲箱6内には中央に切欠き部42aを形成した2枚のフィルタ42の切欠き部42aを互いに嵌合させX字状に構成して成るリントフィルタ43を装着する。前記フィルタ42は、切欠き部42aを境にして目の粗い捕獲部42bと目の細かい捕獲部42cにより構成されている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リント捕獲手段を備えた洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、洗濯、すすぎ、脱水、及び乾燥運転時に発生するリントを効果的に捕獲する手段を洗濯機外箱内に設けることが困難である場合に、外箱外に導出された排水ホース途中にリント捕獲箱を設ける手段が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
例えば、上記特許文献1に記載のものでは、図6に示すようにリント捕獲箱は、箱体101の内部中央に側面102,103に対して平行に、リントフィルタ104が取り付けられ、また箱体101の図示左右の側面102,103のそれぞれに入水口105及び出水口106を備えている。この箱体101の内壁面には、リントフィルタ104を固定するための溝107が突設してあり、この上面開口を塞ぐ蓋体108は外周にパッキン109が設けてある。使用に際しては、ドラム式洗濯乾燥機の水槽内底部と連結した排水ホースを入水口105に取り付け、リント捕獲箱の他方の出水口106に取り付けた機外排水ホースを所定の排水部所へ接続する。そして、箱体101は洗濯乾燥機側面下方に設けた穴部に、側面110に設けた係合片111を引掛けて、懸吊していた。
【0004】
上記構成のリント捕獲箱によれば、洗濯乾燥機の水槽から排水されたリント等を含んだ洗濯液は排水ホースを介して入水口105から箱体101に流入する。
洗濯液に含まれたリント等は、リントフィルタ104によって捕獲され、リント等の除去された洗濯液が出水口106から機外排水ホースを介して排水されるため、排水部所にリント等が詰まるのを未然に防ぐことができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−159790号公報 (第5頁、図6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のリント捕獲箱は、洗濯機本体の近傍に設置して使用するものであり、設置するためのスペースが限られた場合が多く、そのため箱体101及び内装するリントフィルタ104自体を大きくすることは困難であった。とりわけ洗濯乾燥機では、乾燥時に被洗濯物同士またはドラムと被洗濯物との摩擦によって、被洗濯物からたくさんのリントが発生するため、排水時にリントの塊が多く生成される。従って、リントフィルタ104の通水可能な有効断面積が小さくなると、必然的に早期に目詰まり状態となるため、頻繁に掃除をする必要性が生じていた。しかも、リント捕獲性能を向上させるには、リントフィルタ104の目を細かくするのが好ましく、そのため一層目詰まりしやすい傾向にあった。
【0007】
また、洗濯液が排水される経路に設置されているため、長年使用することによって、リント捕獲箱を構成する箱体101やリントフィルタ104に付着した汚れ等や、汚れ等が原因となって発生したカビが、該リントフィルタ104等を掃除する使用者に不快感を与えていた。特に、箱体101の内側には、リントフィルタ104を固定するための溝107があるため、この溝107の部分にカビが発生し、使用者によるリント捕獲箱の掃除を一層行ない難いものとしていた。
さらに、使用者がリントフィルタ104の目詰まり状態を把握するには、その都度蓋体108を開かなくてはならず、使用者がリントフィルタ104を掃除すべき時期を見逃す虞があった。
【0008】
また、リント捕獲箱は箱体101の側面に設けた係合片111を、図示しない洗濯機外箱側面下方に形成した穴部に引掛けて懸吊していたため、洗濯機運転時の振動によって、リント捕獲箱側面が外箱と衝突し、騒音を発するなどの憂いを有していた。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、リントを効率的に捕獲しつつ、フィルタの目詰まりを起こりにくくし、さらにはリントフィルタの掃除を容易に行なうことができるリント捕獲箱を備えた洗濯機を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の洗濯機は、外箱内に収められた水槽と、前記水槽内に回転可能に設けた回転槽とを備え、この回転槽内にて洗濯運転を行なうものにおいて、一端が前記水槽の内底部に連通して設けられ他端が前記外箱より機外に導出された排水ホースと、この排水ホースの他端に通水可能に設けられ、蓋体を有する容器状のリント捕獲箱とを具備し、前記リント捕獲箱には、該捕獲箱内の両対角線上にリントフィルタを着脱可能に配設したことを特徴とする(請求項1の発明)。
【0010】
斯かる構成によれば、リント捕獲箱の流水方向の断面積が小さくてもフィルタの有効面積を広くすることができ、さらに、排水した洗濯液を2枚のフィルタを通過させるため、より多くの異物やリント等を捕獲するとともに、フィルタの目詰まりを起こりにくくすることができる。また、リント捕獲箱の四隅を利用してフィルタを固定するため、リント捕獲箱の内側にフィルタを固定するための溝やリブを設ける必要がなく、リント捕獲箱内側に凹凸がないため、フィルタを取り外した状態にて掃除を容易に行なうことができる。
【0011】
また、請求項1記載のものにおいて、リントフィルタは、中央に切欠き部を設けた2枚のフィルタから構成され、該切欠き部を互いに嵌合させることにより前記リント捕獲箱内に装着することを特徴とする(請求項2の発明)。
斯かる構成によれば、2枚の平板状のフィルタを組み合わせてX字状にリントフィルタを構成するため、簡易な構成にて分解も容易であり、リントや汚れ等が付着しやすいフィルタを容易に掃除することができる。
【0012】
さらに、請求項2記載のものにおいて、フィルタは、切欠き部を境界として入水口側の目を粗く、出水口側の目を細かくしたことを特徴とする(請求項3の発明)。
斯かる構成によれば、入水口側の目の粗い部分によって大きな異物やリント等を捕獲し、出水口側の目の細かい部分で、細かい異物やリント等を捕獲するため、異物やリント等による目詰まりを起こりにくくすることができる。
【0013】
また、請求項1記載のものにおいて、リントフィルタは、抗菌剤を配合した材料にて構成したことを特徴とする(請求項4の発明)。
斯かる構成によれば、長時間汚れている排水に晒されていても、カビの繁殖を抑えることができるため、使用者がリントフィルタを掃除する際の不快感を和げることができる。
【0014】
さらに、請求項1記載のものにおいて、リント捕獲箱は、抗菌剤を配合した材料にて構成したことを特徴とする(請求項5の発明)。
斯かる構成によれば、長期間の使用及び長時間汚れている排水に晒されていても、カビの繁殖を抑えることができるため、外観を良好に保ち得るとともに、使用者がリント捕獲箱を掃除する際の不快感を和げることができる。
【0015】
また、請求項1記載のものにおいて、蓋体は、リントフィルタを透視可能な透明部を有することを特徴とする(請求項6の発明)。
斯かる構成によれば、リント捕獲箱内部のフィルタの様子、特にフィルタの詰まり具合等を蓋体の開閉を行なわずに外部から目視にて容易に確認できるため、フィルタの目詰まりを未然に防ぎ、万一目詰まりが起こってしまった場合にも早期に気付き掃除することができる。
【0016】
さらに、請求項1記載のものにおいて、リント捕獲箱は、底部に錘を備えたことを特徴とする(請求項7の発明)。
斯かる構成によれば、リント捕獲箱の重心が下方に位置するため、安定して設置することができ、排水ホースのねじれ状態からの復元力による影響や脱水運転時等の洗濯機本体の揺れによる影響を受けても倒れにくい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例につき、図1乃至図5を参照して説明する。まず、図1はドラム式洗濯乾燥機の要部を破断して示す側面図で、概略説明すると外郭を形成する外箱1の前面部の上部には、各種の運転条件を設定操作するためのスイッチを有する操作パネル2および挿脱可能な洗剤投入ケース3を並設している。
そして、前面部の略中央部には後述する洗濯物を出し入れする開口部1aを開閉する扉4が、図示しないヒンジ部により回動可能に設けられ、且つ中央部は透視窓部4aを形成している。一方、外箱1外の下部側方には、所定の排水部所44まで延びた排水ホース5が導出され、その途中に詳細は後述するがリント捕獲箱6が連結されている。また、外箱1底面部の隅部には4個の支持脚7が設けられている。
【0018】
前記した扉4を有する外箱1の前面部は、図1に示すように、やゝ上向きの傾斜面状をなしていて、その略中央部に洗濯物出し入れ用の開口部1aが形成されている。また、前記した操作パネル2の内方には、洗濯および乾燥運転の全般を制御する制御装置8が設けられている。
【0019】
しかして、外箱1の内部には、前面に開口部9aを有する横型円筒状の水槽9が配設され、複数のサスペンション10を介して弾性支持されている。この水槽9は、やゝ前上がりの傾斜状態に支持されるとともに、前記開口部9aと外箱1の開口部1aとの間にはベロー11が設けられ水密に連結されている。一方、水槽9の底部には下方に膨出した凹陥部12が形成され、その内部に洗濯水を加温するシーズヒータからなる温水用ヒータ13が配設されている。そして、この凹陥部12の最低部位には排水口14が設けられ、これに連接して排水弁15が設けられており、該排水弁15は凹陥部12の外底面に取り付けられたギヤドモータ16により開閉動作が制御される。この排水弁15の出口側には蛇腹状の屈曲自在な排水ホース5が接続され、その先端部は機外にまで導出されている。
【0020】
このような、水槽9の内部には、やはり円筒状のドラム17が横軸型で回転可能に軸支され配設されている。このドラム17の前面部には、大きな開口部17aが形成され、周側壁たる胴部および後面部には通水兼通風用の多数の孔部17bを有するとともに、胴部内方には洗濯物撹拌用の複数のバッフル17c(1個のみ図示)を均等に突設している。そして、このドラム17は、その後面部中央において、前記水槽9に軸支されている。
【0021】
具体的には、水槽9の後面部中央には、例えばアウターロータ形のブラシレス直流モータからなる駆動モータ19を装着している。しかして、前記ドラム17の後面部は、回転軸18に直結されて軸支され、駆動モータ19により回転駆動される構成にある。
【0022】
そして、上記構成の水槽9の前面部から後面部の外周にかけて取り巻くようにして、ドラム17内に熱風を循環供給する循環送風路20を形成している。この循環送風路20は、水槽9の後面部に連通して配設された除湿器21、この下流側に設けられ送風作用をなすファン22aおよびモータ22b等からなる送風機22と、空気を加熱する熱風用ヒータ23とを順に備えてダクト24にて連結された構成にあって、生成された熱風の吐出側である先端は水槽9およびドラム17の各開口部9a,17aを通して連通開口している。
【0023】
尚、前記除湿器21の概略構成につき述べると、これは前記駆動モータ19を回避した位置にあって全体に中空状で、下端部が水槽9内と連通しており、その水槽9を通してドラム17内の空気を取り込み、該空気が下端部から上方へと移動する間に、図示しない注水手段により上部から水を注ぎ入れることによって、その空気中から水分を冷却し凝縮させて除湿するものである。
【0024】
従って、斯かる構成からなる循環送風路20によれば、乾燥運転時において送風機22による送風作用を受けて、湿気を帯びたドラム17内の空気は、水槽9を通して除湿器21内に吸入され、ここで除湿され空気は熱風用ヒータ23に送られて加熱され熱風化されて、ダクト24の先端開口部からドラム17内に吐出供給される。そして、乾燥に寄与した熱風は湿気を帯びた空気となって、上記除湿器21に吸入され除湿され、再び熱風化されてドラム17内に至る循環を繰り返し行なうようにしている。
【0025】
しかして、前記したように凹陥部12下方には排水弁15を介して接続され先端部が機外まで導出された排水ホース5が設けられているが、その機外部分に設けられたリント捕獲箱6とともに以下詳細に説明する。まず、排水ホース5の具体構成につき述べると、本実施例では図1に示すように外箱1内に配管された内部ホース部25と、外箱1より機外に導出された機外ホース部26とから構成されている。そのうち、内部ホース部25は、基端部が前記排水弁15に接続され、他端が管状のホース継ぎ手27に接続されている。このホース継ぎ手27は、外箱1の下部を貫通した状態で該外箱1の外壁を挟持するように図示しない管状体と環状のナット部材にて締付け固定されてなる構成にある。そして、このホース継ぎ手27の機外に突出した部位にやはり蛇腹状の機外ホース部26の基端部が接続され、その先端側の自由端部を所定の排水部所44に指向させている。
【0026】
次いで、この機外ホース部26に設けられたリント捕獲箱6の具体的構成については、図2乃至図5を参照して説明する。まず、図2は機外ホース部26が導出された外箱1の要部の側面図で、リント捕獲手段として機能するリント捕獲箱6は、機外ホース部26の中間に配設されており、従って機外ホース部26は外箱1から導出された基端部側の第1のホース部26aと、リント捕獲箱6から導出された下流側である自由端側の第2のホース部26bとに分離された形態にある。
【0027】
しかるに、本実施例ではリント捕獲箱6は、外箱1の機外側方に設置され、その入水口28に第1のホース部26aが接続され、反対側の出水口29に第2のホース部26bが夫々接続されている。そして、斯かるリント捕獲箱6は、例えば専用の皿状の台30上に載置することでリント捕獲箱6から第2のホース部26bを介して洗濯液を排水部所44へスムーズに排水するための高さを確保している。
【0028】
しかして、上記リント捕獲箱6は、特に図3の拡大斜視図に示すように、上部を開口する直方体容器状をなし、チアゾリン等の抗菌剤を配合した合成樹脂製の箱体31と、その上部開口を開閉可能に設けられた透明な樹脂製で浅い容器状の蓋体32とを具備して成り、この蓋体32は一端をヒンジ部33を介して回動可能に軸支されている。また、箱体31のヒンジ部33と反対の出水口29側の側壁には、特には図4に示すように蓋体32との間で係脱する止め具34が設けられ、該止め具34は閉じた状態の蓋体32の端部を引掛けて回動不能に保持することで、該蓋体32を閉じた状態に維持できるようにしている。
【0029】
しかるに、上記図4は、図3のA−A線に沿って切断し矢視方向から見た断面図で、該図面に明示するように箱体31の開口周縁には、外方に突設された鍔部35を有し、この上面凹部にはパッキン36が埋設されていて、一方これに対向する前記蓋体32の周縁部にはリブ37が突設されていて、蓋体32を閉じたときこれらリブ37がパッキン36を弾力的に圧接し、水漏れのない水密状態を得るとともに、この状態は上記止め具34により確実に維持される。尚、箱体31底部にはリント捕獲箱6の安定化を図るための錘38が取り付けられており、その取着手段としては錘38中央に2つ形成されているネジ穴39と該ネジ穴39に対応して箱体31底部に2つ形成されたボス40にネジ41により固定する手法を用いている。
【0030】
そして、このようなリント捕獲箱6の内部には、中央に切欠き部42aを形成した2つの共通のフィルタ42を組み合わせて成るリントフィルタ43が、図3に示すように着脱可能に配設されている。図5は、そのうち1つのフィルタ42を示す拡大正面図であるが、この図に示すようにフィルタ42は、箱体31と同様に抗菌剤を配合した合成樹脂製から成り、外形が中央の切欠き部42aを有する四角板状をなし、例えば中央の切欠き部42aを境界として一辺約10mmの粗い目の捕獲部42bと一辺約5mmの細かい目の捕獲部42cとを具備する構成となっている。これら2つのフィルタ42それぞれの切欠き部42aを対向状態で互いに嵌合させることにより、ほぼ中央部で交差したX字状のリントフィルタ43が構成される。このX字状のリントフィルタ43は、その外端部を箱体31の四隅に沿うようにして上方から収納され、そして、このリントフィルタ43の上端部とは隙間を有して蓋体32が閉じられる。具体的には、各フィルタ42は、どちらも粗い目の捕獲部42bを入水口28側にして装着されるが、箱体32底部までフィルタ42が挿入された状態では、2枚のフィルタ42の四方の外端部が箱体31内壁の四隅部に弾性的に圧接し、洗濯水が入った状態でもリントフィルタ43がその浮力によって浮き上がらないように保持されている。
【0031】
次に、上記構成のドラム式洗濯乾燥機の作用を述べる。まず、扉4を開け、洗濯物を出し入れする前面部の各開口部1a,9a,17aからドラム17内に、図示しない洗濯物を入れる。また、洗剤投入ケース3内には必要量の洗剤を入れて、これをセットする。そして、扉4を閉じ、操作パネル2の必要なスイッチを操作して運転条件等を設定し運転スタートさせると、制御装置8に予め記憶されたプログラムに基づき運転が開始され、洗濯運転および乾燥運転が順次行なわれる。
【0032】
そこで、洗濯運転が開始されると、水槽9内には図示しない給水手段を介して所定量の水が洗濯水として供給されるとともに、洗剤投入ケース3内の洗剤が投入され、続いてドラム17が駆動モータ19により低速回転されることによって、洗濯物の洗い行程が実行される。即ち、洗濯物はドラム17内の下部にて洗濯水に浸されバッフル17cにて回転方向に持ち上げられた後、下方に落下する動作を繰り返し行なうことで、洗濯物の洗い動作が行われる。この洗い行程では、使用者の選択によって水中にある温水用ヒータ13が発熱して、洗濯水を加熱して温水化し、洗浄効果の向上を図れるようになっている。
【0033】
そして所定時間後、駆動モータ19は停止されるとともにギヤドモータ16が通電駆動されて排水弁15が開放動作する。これによって、水槽9内の汚れた洗濯水は凹陥部12の排水口14から排水弁15および排水ホース5を通じて機外の所定の排水部所44に排出される。しかるに、この排水に際し排水ホース5にはリント捕獲箱6を備えているので、上記洗い行程にて生じた糸屑等のリントは排水中から捕獲され、そのまま排水部所44に排出されることはない。
【0034】
ここで、本実施例におけるリント捕獲箱6の作用について、以下詳細に述べる。即ち、本実施例では排水ホース5のうちの外箱1から機外に導出された機外ホース部26に連通して、容器状のリント捕獲箱6を配設しており、このリント捕獲箱6内には特に図3にて開示したように、X字状に2枚のフィルタ42を組み合わせて成るリントフィルタ43が装着されている。従って、排水ホース5を構成する機外ホース26内を洗濯水とともに流下してきたリントは、箱体31中を入水口28から出水口29方向に流れる排水中から、大きなリントや髪の毛等の大きな異物は目の粗い捕獲部42bによって捕獲され、この捕獲部42bを通過したリント等の残りの大半は目の細かい捕獲部42cによって絡まるようにして捕獲され、それぞれの捕獲部42b,42cに順次蓄積される。また、前述のように捕獲部42cの目は適度な大きさに設定されており、この目の細かい捕獲部42cを通過する程度の微小なリントは洗濯液とともに排水され、フィルタ42がすぐに目詰まりしないようにしている。
【0035】
しかるに、斯かるリント捕獲箱6内のリントの捕獲蓄積状態は、蓋体32が透明な樹脂でできているため、蓋体32を開かなくとも外部から内部を目視にて容易に確認できる。また、一方で蓋体32の止め具34を外すことにより該蓋体32はヒンジ部33を介して回動開放することができるため、直接目視による内部点検が容易にできる。この場合、リント捕獲箱状態は箱体31内に若干の残水があっても、蓋体32の開閉に関係なく外部に漏れたりすることなく点検できる。
【0036】
しかして、点検の結果、リントフィルタ43からリントを除去する場合には、該リントフィルタ43を持ち上げスライドさせて箱体31上方に抜き出し、絡んだリントを容易に除去でき、そして再度装着すれば良い。また、切欠き部42aの嵌合部にリントが挟まったときには、2枚のフィルタ42の嵌合を外し、分解することによってリント等を容易に除去できる。
【0037】
尚、上記排水時において、図4に示すように入水口28の位置は、入水口28の下端が出水口29上端よりも高くなるように配設されているため、排水時に洗濯液が逆流を起こすようなことはない。一方、出水口29下端は箱体31底面よりも上方にあるため、排水終了後も常に箱体31底部には水が張られた状態に保たれる。従って、捕獲され捕獲部42b,42cに堆積したリントが乾燥しにくいため、リントが捕獲部42b,42cに強固に張り付かず、除去し易い。
【0038】
また、例えばリントフィルタ43が目詰まり状態の如く多量のリントが蓄積された状態とか、この下流域において排水通路の一部が何らかの要因で妨げられて円滑な排水動作が行なわれなかった場合には、リント捕獲箱6内の水位が一時的に増大するが、リントフィルタ43の上端は、蓋体32はもとより箱体31の上端よりも若干低くなっているため(図4参照)、リントフィルタ43を越えてその隙間を介して排水が流れるので、リント捕獲機能はほとんど失われていても該リント捕獲箱6から外部に漏水することはない。さらには、万が一その箱体31の開口縁を越えた場合にも、蓋体32のリブ37が箱体31開口縁のパッキン36に水密に圧着しているので、該リント捕獲箱6から外部に漏水し床面を水で汚すおそれもない。
【0039】
そして、上記排水動作が終了すると、水槽9内に新たな水が所定量供給されるとともに、ドラム17が再び駆動モータ19により低速回転されて、上記洗い動作と実質的に同じとするすすぎ行程が行われる。但し、このすすぎ時には、温水用ヒータ13は通電されず発熱動作しない。その後、水槽9内からの上記同様の排水動作が実行されるとともに、ドラム17が駆動モータ19により高速回転されることによって、洗濯物の脱水行程が実施される。従って、斯かる排水および脱水行程における排水中に前段のすすぎ等で発生したリントが混入していれば、上記した如くリント捕獲箱6内にて該リントは効果的に捕獲される。
【0040】
この脱水行程が終了することで、一連の洗濯運転が終了し、使用者が選択すれば、続いて乾燥運転が開始される。この乾燥運転では、ドラム17が駆動モータ19により低速回転され、また送風機22の駆動に伴いダクト24(循環送風路20)内を流れる空気は、併せて通電発熱する熱風用ヒータ23により熱風化され、ドラム17内に供給される。一方、ドラム17内の水分を多く含んだ空気(乾燥寄与後の熱風も含む)は、孔部17bを経て水槽9の後部から除湿器21内に取り込まれた後、該空気に対し上部から図示しない注水手段を介して水が注がれることにより、水分は冷却凝縮されて滴下或は流下し、除湿され乾いた空気が熱風用ヒータ23に送られ効率良く再度熱風化されて、ドラム17内に戻る循環が繰り返し行なわれる。
【0041】
この結果、洗濯物はドラム17内にてバッフル17cに持ち上げられては落下する撹拌作用を受けつつ、循環送風路20を介して常に新たに生成された熱風が吹き当てられて、徐々に乾燥される。そして、この乾燥時に洗濯物から蒸発した水分は、上記したように除湿器21にて凝縮されて流下し、下部において水槽9内を経由して、前記排水弁15および排水ホース5を通じて機外の排水部所44に排出される。しかるに、このような乾燥運転時においてもリントがドラム17内を浮遊するのが確認できる。これは乾燥運転により新たに発生したものも含むが、本来的には洗濯運転(洗いおよびすすぎ)時に生じたリントが湿潤状態にあるため洗濯物に付着していたものが、乾燥されるにつれて該洗濯物から遊離することにより目立って発生する場合が多い。従って、このような乾燥時に生じたリントは、一部は除湿器21の注水手段の水とともに排出され、残りは次回に行なう洗濯運転の排水時に洗濯水とともに水槽9及びドラム17から排出され、いずれにしても前記したリント捕獲箱6内に捕獲され、以ってドラム17内から除去される。
【0042】
このように、上記実施例によれば、リントフィルタ43をリント捕獲箱6内四隅の対角線上に配設したので、リント捕獲箱6の流水方向の断面積が小さくてもリントフィルタ43の通水可能な有効面積を広くすることができ、さらに、排水した洗濯液をフィルタ42の捕獲部42b及び捕獲部42cを通過させるため、より多くの異物やリント等を捕獲するとともに、捕獲部42b,42cの目詰まりを起こりにくくできるため、長期間使用可能とするのに有効である。また、リント捕獲箱6の内壁の四隅を利用してリントフィルタ43を固定するため、リント捕獲箱6の内側にリントフィルタ43を固定するための溝やリブを設ける必要がなく、従ってリント捕獲箱6内側に凹凸がないため、リントフィルタ43を取り外した状態にて容易に掃除を行なうことができ、清潔に維持できる。
【0043】
また、2枚の平板状のフィルタ42を組み合わせてX字状のリントフィルタ43を形成しているため、其々のフィルタ42に分解することによりリントや汚れ等が付着しやすい捕獲部42b,42cを容易に掃除することができる。しかも、入水口28側の目の粗い捕獲部42bによって大きな異物やリント等を捕獲し、出水口29側の目の細かい捕獲部42cで細かい異物やリント等を捕獲するため、異物やリント等による目詰まりを起こりにくくすることができる。
【0044】
さらに、箱体31やフィルタ42は抗菌性を有しているため、長時間汚れている排水に晒されていても、カビの繁殖を抑えることができ、使用者がフィルタ42を掃除する際の不快感も和げることができる。
【0045】
また、本実施例では錘38を設けているのでリント捕獲箱6の重心が底部に位置し、安定して設置することができて、倒れにくくなり、加えて一部残水する構成なので安定設置に有利であり、以って排水ホース5のねじれによる影響や脱水運転時等の洗濯機外箱1の揺れによる影響を受けても倒れにくい。従って、リント捕獲箱6は台30上に載置するだけで安定設置できる。
【0046】
一方、リント捕獲箱6内の様子、特にリントフィルタ43の目詰まり具合等を蓋体32の開閉を行なわずに外部から目視にて容易に確認できるため、捕獲部42b,42cの異常な目詰まりを未然に防ぎ、万一目詰まりが起こってしまった場合にも早期に気付き対処することができる。
【0047】
尚、本発明は上記実施例に限らず、例えばドラム式洗濯乾燥機以外の洗濯機にも通用できることはもとより、リント捕獲箱6を従来例に記したように外箱1の側面に係合保持することも何ら支障なくできるし、また専用の台30は必要に応じて用いればよいものであるが、これの代わりに洗濯パン等の縁上にリント捕獲箱6を載置するようにしてもよい。また、フィルタ42の形状は捕獲部の目の面積さえ同程度であればどんな形状でもよいし、その材質はステンレス等の金属を用いてもよい。さらに、箱体31及びフィルタ42に配合する抗菌剤の種類は、少なくともカビ等の菌類の繁殖を抑えることができれば有効であり、そのほか蓋体32はその一部分を透明にして外観を保ちつつリントの捕獲蓄積状態を確認するようにしてもよいなど、実施に際して本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、リント捕獲箱の流水方向の断面積が小さくてもフィルタの面積を広く確保でき、また、排水した洗濯液を2枚のフィルタを通過させるため、より多くの異物やリント等を捕獲できるとともに、フィルタの目詰まりを起こりにくくし、十分な排水性能を確保することができるという著効を奏する洗濯機を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すドラム式洗濯乾燥機の要部を破断して示す側面図
【図2】機外要部の側面図
【図3】蓋体を開放した状態のリント捕獲箱の拡大斜視図
【図4】図3のA−A線に沿って切断して示す断面図
【図5】フィルタの拡大正面図
【図6】従来例を示す図3相当図
【符号の説明】
5 排水ホース
6 リント捕獲箱
9 水槽
25 内部ホース部
26 機外ホース部
26a 第1のホース部
26b 第2のホース部
28 入水口
29 出水口
31 箱体
32 蓋体
36 パッキン
37 リブ
38 錘
39 ネジ穴
40 ボス
41 ネジ
42 フィルタ
42a 切欠き部
42b,42c 捕獲部
43 リントフィルタ
44 排水部所
【発明の属する技術分野】
本発明は、リント捕獲手段を備えた洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、洗濯、すすぎ、脱水、及び乾燥運転時に発生するリントを効果的に捕獲する手段を洗濯機外箱内に設けることが困難である場合に、外箱外に導出された排水ホース途中にリント捕獲箱を設ける手段が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
例えば、上記特許文献1に記載のものでは、図6に示すようにリント捕獲箱は、箱体101の内部中央に側面102,103に対して平行に、リントフィルタ104が取り付けられ、また箱体101の図示左右の側面102,103のそれぞれに入水口105及び出水口106を備えている。この箱体101の内壁面には、リントフィルタ104を固定するための溝107が突設してあり、この上面開口を塞ぐ蓋体108は外周にパッキン109が設けてある。使用に際しては、ドラム式洗濯乾燥機の水槽内底部と連結した排水ホースを入水口105に取り付け、リント捕獲箱の他方の出水口106に取り付けた機外排水ホースを所定の排水部所へ接続する。そして、箱体101は洗濯乾燥機側面下方に設けた穴部に、側面110に設けた係合片111を引掛けて、懸吊していた。
【0004】
上記構成のリント捕獲箱によれば、洗濯乾燥機の水槽から排水されたリント等を含んだ洗濯液は排水ホースを介して入水口105から箱体101に流入する。
洗濯液に含まれたリント等は、リントフィルタ104によって捕獲され、リント等の除去された洗濯液が出水口106から機外排水ホースを介して排水されるため、排水部所にリント等が詰まるのを未然に防ぐことができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−159790号公報 (第5頁、図6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のリント捕獲箱は、洗濯機本体の近傍に設置して使用するものであり、設置するためのスペースが限られた場合が多く、そのため箱体101及び内装するリントフィルタ104自体を大きくすることは困難であった。とりわけ洗濯乾燥機では、乾燥時に被洗濯物同士またはドラムと被洗濯物との摩擦によって、被洗濯物からたくさんのリントが発生するため、排水時にリントの塊が多く生成される。従って、リントフィルタ104の通水可能な有効断面積が小さくなると、必然的に早期に目詰まり状態となるため、頻繁に掃除をする必要性が生じていた。しかも、リント捕獲性能を向上させるには、リントフィルタ104の目を細かくするのが好ましく、そのため一層目詰まりしやすい傾向にあった。
【0007】
また、洗濯液が排水される経路に設置されているため、長年使用することによって、リント捕獲箱を構成する箱体101やリントフィルタ104に付着した汚れ等や、汚れ等が原因となって発生したカビが、該リントフィルタ104等を掃除する使用者に不快感を与えていた。特に、箱体101の内側には、リントフィルタ104を固定するための溝107があるため、この溝107の部分にカビが発生し、使用者によるリント捕獲箱の掃除を一層行ない難いものとしていた。
さらに、使用者がリントフィルタ104の目詰まり状態を把握するには、その都度蓋体108を開かなくてはならず、使用者がリントフィルタ104を掃除すべき時期を見逃す虞があった。
【0008】
また、リント捕獲箱は箱体101の側面に設けた係合片111を、図示しない洗濯機外箱側面下方に形成した穴部に引掛けて懸吊していたため、洗濯機運転時の振動によって、リント捕獲箱側面が外箱と衝突し、騒音を発するなどの憂いを有していた。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、リントを効率的に捕獲しつつ、フィルタの目詰まりを起こりにくくし、さらにはリントフィルタの掃除を容易に行なうことができるリント捕獲箱を備えた洗濯機を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の洗濯機は、外箱内に収められた水槽と、前記水槽内に回転可能に設けた回転槽とを備え、この回転槽内にて洗濯運転を行なうものにおいて、一端が前記水槽の内底部に連通して設けられ他端が前記外箱より機外に導出された排水ホースと、この排水ホースの他端に通水可能に設けられ、蓋体を有する容器状のリント捕獲箱とを具備し、前記リント捕獲箱には、該捕獲箱内の両対角線上にリントフィルタを着脱可能に配設したことを特徴とする(請求項1の発明)。
【0010】
斯かる構成によれば、リント捕獲箱の流水方向の断面積が小さくてもフィルタの有効面積を広くすることができ、さらに、排水した洗濯液を2枚のフィルタを通過させるため、より多くの異物やリント等を捕獲するとともに、フィルタの目詰まりを起こりにくくすることができる。また、リント捕獲箱の四隅を利用してフィルタを固定するため、リント捕獲箱の内側にフィルタを固定するための溝やリブを設ける必要がなく、リント捕獲箱内側に凹凸がないため、フィルタを取り外した状態にて掃除を容易に行なうことができる。
【0011】
また、請求項1記載のものにおいて、リントフィルタは、中央に切欠き部を設けた2枚のフィルタから構成され、該切欠き部を互いに嵌合させることにより前記リント捕獲箱内に装着することを特徴とする(請求項2の発明)。
斯かる構成によれば、2枚の平板状のフィルタを組み合わせてX字状にリントフィルタを構成するため、簡易な構成にて分解も容易であり、リントや汚れ等が付着しやすいフィルタを容易に掃除することができる。
【0012】
さらに、請求項2記載のものにおいて、フィルタは、切欠き部を境界として入水口側の目を粗く、出水口側の目を細かくしたことを特徴とする(請求項3の発明)。
斯かる構成によれば、入水口側の目の粗い部分によって大きな異物やリント等を捕獲し、出水口側の目の細かい部分で、細かい異物やリント等を捕獲するため、異物やリント等による目詰まりを起こりにくくすることができる。
【0013】
また、請求項1記載のものにおいて、リントフィルタは、抗菌剤を配合した材料にて構成したことを特徴とする(請求項4の発明)。
斯かる構成によれば、長時間汚れている排水に晒されていても、カビの繁殖を抑えることができるため、使用者がリントフィルタを掃除する際の不快感を和げることができる。
【0014】
さらに、請求項1記載のものにおいて、リント捕獲箱は、抗菌剤を配合した材料にて構成したことを特徴とする(請求項5の発明)。
斯かる構成によれば、長期間の使用及び長時間汚れている排水に晒されていても、カビの繁殖を抑えることができるため、外観を良好に保ち得るとともに、使用者がリント捕獲箱を掃除する際の不快感を和げることができる。
【0015】
また、請求項1記載のものにおいて、蓋体は、リントフィルタを透視可能な透明部を有することを特徴とする(請求項6の発明)。
斯かる構成によれば、リント捕獲箱内部のフィルタの様子、特にフィルタの詰まり具合等を蓋体の開閉を行なわずに外部から目視にて容易に確認できるため、フィルタの目詰まりを未然に防ぎ、万一目詰まりが起こってしまった場合にも早期に気付き掃除することができる。
【0016】
さらに、請求項1記載のものにおいて、リント捕獲箱は、底部に錘を備えたことを特徴とする(請求項7の発明)。
斯かる構成によれば、リント捕獲箱の重心が下方に位置するため、安定して設置することができ、排水ホースのねじれ状態からの復元力による影響や脱水運転時等の洗濯機本体の揺れによる影響を受けても倒れにくい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例につき、図1乃至図5を参照して説明する。まず、図1はドラム式洗濯乾燥機の要部を破断して示す側面図で、概略説明すると外郭を形成する外箱1の前面部の上部には、各種の運転条件を設定操作するためのスイッチを有する操作パネル2および挿脱可能な洗剤投入ケース3を並設している。
そして、前面部の略中央部には後述する洗濯物を出し入れする開口部1aを開閉する扉4が、図示しないヒンジ部により回動可能に設けられ、且つ中央部は透視窓部4aを形成している。一方、外箱1外の下部側方には、所定の排水部所44まで延びた排水ホース5が導出され、その途中に詳細は後述するがリント捕獲箱6が連結されている。また、外箱1底面部の隅部には4個の支持脚7が設けられている。
【0018】
前記した扉4を有する外箱1の前面部は、図1に示すように、やゝ上向きの傾斜面状をなしていて、その略中央部に洗濯物出し入れ用の開口部1aが形成されている。また、前記した操作パネル2の内方には、洗濯および乾燥運転の全般を制御する制御装置8が設けられている。
【0019】
しかして、外箱1の内部には、前面に開口部9aを有する横型円筒状の水槽9が配設され、複数のサスペンション10を介して弾性支持されている。この水槽9は、やゝ前上がりの傾斜状態に支持されるとともに、前記開口部9aと外箱1の開口部1aとの間にはベロー11が設けられ水密に連結されている。一方、水槽9の底部には下方に膨出した凹陥部12が形成され、その内部に洗濯水を加温するシーズヒータからなる温水用ヒータ13が配設されている。そして、この凹陥部12の最低部位には排水口14が設けられ、これに連接して排水弁15が設けられており、該排水弁15は凹陥部12の外底面に取り付けられたギヤドモータ16により開閉動作が制御される。この排水弁15の出口側には蛇腹状の屈曲自在な排水ホース5が接続され、その先端部は機外にまで導出されている。
【0020】
このような、水槽9の内部には、やはり円筒状のドラム17が横軸型で回転可能に軸支され配設されている。このドラム17の前面部には、大きな開口部17aが形成され、周側壁たる胴部および後面部には通水兼通風用の多数の孔部17bを有するとともに、胴部内方には洗濯物撹拌用の複数のバッフル17c(1個のみ図示)を均等に突設している。そして、このドラム17は、その後面部中央において、前記水槽9に軸支されている。
【0021】
具体的には、水槽9の後面部中央には、例えばアウターロータ形のブラシレス直流モータからなる駆動モータ19を装着している。しかして、前記ドラム17の後面部は、回転軸18に直結されて軸支され、駆動モータ19により回転駆動される構成にある。
【0022】
そして、上記構成の水槽9の前面部から後面部の外周にかけて取り巻くようにして、ドラム17内に熱風を循環供給する循環送風路20を形成している。この循環送風路20は、水槽9の後面部に連通して配設された除湿器21、この下流側に設けられ送風作用をなすファン22aおよびモータ22b等からなる送風機22と、空気を加熱する熱風用ヒータ23とを順に備えてダクト24にて連結された構成にあって、生成された熱風の吐出側である先端は水槽9およびドラム17の各開口部9a,17aを通して連通開口している。
【0023】
尚、前記除湿器21の概略構成につき述べると、これは前記駆動モータ19を回避した位置にあって全体に中空状で、下端部が水槽9内と連通しており、その水槽9を通してドラム17内の空気を取り込み、該空気が下端部から上方へと移動する間に、図示しない注水手段により上部から水を注ぎ入れることによって、その空気中から水分を冷却し凝縮させて除湿するものである。
【0024】
従って、斯かる構成からなる循環送風路20によれば、乾燥運転時において送風機22による送風作用を受けて、湿気を帯びたドラム17内の空気は、水槽9を通して除湿器21内に吸入され、ここで除湿され空気は熱風用ヒータ23に送られて加熱され熱風化されて、ダクト24の先端開口部からドラム17内に吐出供給される。そして、乾燥に寄与した熱風は湿気を帯びた空気となって、上記除湿器21に吸入され除湿され、再び熱風化されてドラム17内に至る循環を繰り返し行なうようにしている。
【0025】
しかして、前記したように凹陥部12下方には排水弁15を介して接続され先端部が機外まで導出された排水ホース5が設けられているが、その機外部分に設けられたリント捕獲箱6とともに以下詳細に説明する。まず、排水ホース5の具体構成につき述べると、本実施例では図1に示すように外箱1内に配管された内部ホース部25と、外箱1より機外に導出された機外ホース部26とから構成されている。そのうち、内部ホース部25は、基端部が前記排水弁15に接続され、他端が管状のホース継ぎ手27に接続されている。このホース継ぎ手27は、外箱1の下部を貫通した状態で該外箱1の外壁を挟持するように図示しない管状体と環状のナット部材にて締付け固定されてなる構成にある。そして、このホース継ぎ手27の機外に突出した部位にやはり蛇腹状の機外ホース部26の基端部が接続され、その先端側の自由端部を所定の排水部所44に指向させている。
【0026】
次いで、この機外ホース部26に設けられたリント捕獲箱6の具体的構成については、図2乃至図5を参照して説明する。まず、図2は機外ホース部26が導出された外箱1の要部の側面図で、リント捕獲手段として機能するリント捕獲箱6は、機外ホース部26の中間に配設されており、従って機外ホース部26は外箱1から導出された基端部側の第1のホース部26aと、リント捕獲箱6から導出された下流側である自由端側の第2のホース部26bとに分離された形態にある。
【0027】
しかるに、本実施例ではリント捕獲箱6は、外箱1の機外側方に設置され、その入水口28に第1のホース部26aが接続され、反対側の出水口29に第2のホース部26bが夫々接続されている。そして、斯かるリント捕獲箱6は、例えば専用の皿状の台30上に載置することでリント捕獲箱6から第2のホース部26bを介して洗濯液を排水部所44へスムーズに排水するための高さを確保している。
【0028】
しかして、上記リント捕獲箱6は、特に図3の拡大斜視図に示すように、上部を開口する直方体容器状をなし、チアゾリン等の抗菌剤を配合した合成樹脂製の箱体31と、その上部開口を開閉可能に設けられた透明な樹脂製で浅い容器状の蓋体32とを具備して成り、この蓋体32は一端をヒンジ部33を介して回動可能に軸支されている。また、箱体31のヒンジ部33と反対の出水口29側の側壁には、特には図4に示すように蓋体32との間で係脱する止め具34が設けられ、該止め具34は閉じた状態の蓋体32の端部を引掛けて回動不能に保持することで、該蓋体32を閉じた状態に維持できるようにしている。
【0029】
しかるに、上記図4は、図3のA−A線に沿って切断し矢視方向から見た断面図で、該図面に明示するように箱体31の開口周縁には、外方に突設された鍔部35を有し、この上面凹部にはパッキン36が埋設されていて、一方これに対向する前記蓋体32の周縁部にはリブ37が突設されていて、蓋体32を閉じたときこれらリブ37がパッキン36を弾力的に圧接し、水漏れのない水密状態を得るとともに、この状態は上記止め具34により確実に維持される。尚、箱体31底部にはリント捕獲箱6の安定化を図るための錘38が取り付けられており、その取着手段としては錘38中央に2つ形成されているネジ穴39と該ネジ穴39に対応して箱体31底部に2つ形成されたボス40にネジ41により固定する手法を用いている。
【0030】
そして、このようなリント捕獲箱6の内部には、中央に切欠き部42aを形成した2つの共通のフィルタ42を組み合わせて成るリントフィルタ43が、図3に示すように着脱可能に配設されている。図5は、そのうち1つのフィルタ42を示す拡大正面図であるが、この図に示すようにフィルタ42は、箱体31と同様に抗菌剤を配合した合成樹脂製から成り、外形が中央の切欠き部42aを有する四角板状をなし、例えば中央の切欠き部42aを境界として一辺約10mmの粗い目の捕獲部42bと一辺約5mmの細かい目の捕獲部42cとを具備する構成となっている。これら2つのフィルタ42それぞれの切欠き部42aを対向状態で互いに嵌合させることにより、ほぼ中央部で交差したX字状のリントフィルタ43が構成される。このX字状のリントフィルタ43は、その外端部を箱体31の四隅に沿うようにして上方から収納され、そして、このリントフィルタ43の上端部とは隙間を有して蓋体32が閉じられる。具体的には、各フィルタ42は、どちらも粗い目の捕獲部42bを入水口28側にして装着されるが、箱体32底部までフィルタ42が挿入された状態では、2枚のフィルタ42の四方の外端部が箱体31内壁の四隅部に弾性的に圧接し、洗濯水が入った状態でもリントフィルタ43がその浮力によって浮き上がらないように保持されている。
【0031】
次に、上記構成のドラム式洗濯乾燥機の作用を述べる。まず、扉4を開け、洗濯物を出し入れする前面部の各開口部1a,9a,17aからドラム17内に、図示しない洗濯物を入れる。また、洗剤投入ケース3内には必要量の洗剤を入れて、これをセットする。そして、扉4を閉じ、操作パネル2の必要なスイッチを操作して運転条件等を設定し運転スタートさせると、制御装置8に予め記憶されたプログラムに基づき運転が開始され、洗濯運転および乾燥運転が順次行なわれる。
【0032】
そこで、洗濯運転が開始されると、水槽9内には図示しない給水手段を介して所定量の水が洗濯水として供給されるとともに、洗剤投入ケース3内の洗剤が投入され、続いてドラム17が駆動モータ19により低速回転されることによって、洗濯物の洗い行程が実行される。即ち、洗濯物はドラム17内の下部にて洗濯水に浸されバッフル17cにて回転方向に持ち上げられた後、下方に落下する動作を繰り返し行なうことで、洗濯物の洗い動作が行われる。この洗い行程では、使用者の選択によって水中にある温水用ヒータ13が発熱して、洗濯水を加熱して温水化し、洗浄効果の向上を図れるようになっている。
【0033】
そして所定時間後、駆動モータ19は停止されるとともにギヤドモータ16が通電駆動されて排水弁15が開放動作する。これによって、水槽9内の汚れた洗濯水は凹陥部12の排水口14から排水弁15および排水ホース5を通じて機外の所定の排水部所44に排出される。しかるに、この排水に際し排水ホース5にはリント捕獲箱6を備えているので、上記洗い行程にて生じた糸屑等のリントは排水中から捕獲され、そのまま排水部所44に排出されることはない。
【0034】
ここで、本実施例におけるリント捕獲箱6の作用について、以下詳細に述べる。即ち、本実施例では排水ホース5のうちの外箱1から機外に導出された機外ホース部26に連通して、容器状のリント捕獲箱6を配設しており、このリント捕獲箱6内には特に図3にて開示したように、X字状に2枚のフィルタ42を組み合わせて成るリントフィルタ43が装着されている。従って、排水ホース5を構成する機外ホース26内を洗濯水とともに流下してきたリントは、箱体31中を入水口28から出水口29方向に流れる排水中から、大きなリントや髪の毛等の大きな異物は目の粗い捕獲部42bによって捕獲され、この捕獲部42bを通過したリント等の残りの大半は目の細かい捕獲部42cによって絡まるようにして捕獲され、それぞれの捕獲部42b,42cに順次蓄積される。また、前述のように捕獲部42cの目は適度な大きさに設定されており、この目の細かい捕獲部42cを通過する程度の微小なリントは洗濯液とともに排水され、フィルタ42がすぐに目詰まりしないようにしている。
【0035】
しかるに、斯かるリント捕獲箱6内のリントの捕獲蓄積状態は、蓋体32が透明な樹脂でできているため、蓋体32を開かなくとも外部から内部を目視にて容易に確認できる。また、一方で蓋体32の止め具34を外すことにより該蓋体32はヒンジ部33を介して回動開放することができるため、直接目視による内部点検が容易にできる。この場合、リント捕獲箱状態は箱体31内に若干の残水があっても、蓋体32の開閉に関係なく外部に漏れたりすることなく点検できる。
【0036】
しかして、点検の結果、リントフィルタ43からリントを除去する場合には、該リントフィルタ43を持ち上げスライドさせて箱体31上方に抜き出し、絡んだリントを容易に除去でき、そして再度装着すれば良い。また、切欠き部42aの嵌合部にリントが挟まったときには、2枚のフィルタ42の嵌合を外し、分解することによってリント等を容易に除去できる。
【0037】
尚、上記排水時において、図4に示すように入水口28の位置は、入水口28の下端が出水口29上端よりも高くなるように配設されているため、排水時に洗濯液が逆流を起こすようなことはない。一方、出水口29下端は箱体31底面よりも上方にあるため、排水終了後も常に箱体31底部には水が張られた状態に保たれる。従って、捕獲され捕獲部42b,42cに堆積したリントが乾燥しにくいため、リントが捕獲部42b,42cに強固に張り付かず、除去し易い。
【0038】
また、例えばリントフィルタ43が目詰まり状態の如く多量のリントが蓄積された状態とか、この下流域において排水通路の一部が何らかの要因で妨げられて円滑な排水動作が行なわれなかった場合には、リント捕獲箱6内の水位が一時的に増大するが、リントフィルタ43の上端は、蓋体32はもとより箱体31の上端よりも若干低くなっているため(図4参照)、リントフィルタ43を越えてその隙間を介して排水が流れるので、リント捕獲機能はほとんど失われていても該リント捕獲箱6から外部に漏水することはない。さらには、万が一その箱体31の開口縁を越えた場合にも、蓋体32のリブ37が箱体31開口縁のパッキン36に水密に圧着しているので、該リント捕獲箱6から外部に漏水し床面を水で汚すおそれもない。
【0039】
そして、上記排水動作が終了すると、水槽9内に新たな水が所定量供給されるとともに、ドラム17が再び駆動モータ19により低速回転されて、上記洗い動作と実質的に同じとするすすぎ行程が行われる。但し、このすすぎ時には、温水用ヒータ13は通電されず発熱動作しない。その後、水槽9内からの上記同様の排水動作が実行されるとともに、ドラム17が駆動モータ19により高速回転されることによって、洗濯物の脱水行程が実施される。従って、斯かる排水および脱水行程における排水中に前段のすすぎ等で発生したリントが混入していれば、上記した如くリント捕獲箱6内にて該リントは効果的に捕獲される。
【0040】
この脱水行程が終了することで、一連の洗濯運転が終了し、使用者が選択すれば、続いて乾燥運転が開始される。この乾燥運転では、ドラム17が駆動モータ19により低速回転され、また送風機22の駆動に伴いダクト24(循環送風路20)内を流れる空気は、併せて通電発熱する熱風用ヒータ23により熱風化され、ドラム17内に供給される。一方、ドラム17内の水分を多く含んだ空気(乾燥寄与後の熱風も含む)は、孔部17bを経て水槽9の後部から除湿器21内に取り込まれた後、該空気に対し上部から図示しない注水手段を介して水が注がれることにより、水分は冷却凝縮されて滴下或は流下し、除湿され乾いた空気が熱風用ヒータ23に送られ効率良く再度熱風化されて、ドラム17内に戻る循環が繰り返し行なわれる。
【0041】
この結果、洗濯物はドラム17内にてバッフル17cに持ち上げられては落下する撹拌作用を受けつつ、循環送風路20を介して常に新たに生成された熱風が吹き当てられて、徐々に乾燥される。そして、この乾燥時に洗濯物から蒸発した水分は、上記したように除湿器21にて凝縮されて流下し、下部において水槽9内を経由して、前記排水弁15および排水ホース5を通じて機外の排水部所44に排出される。しかるに、このような乾燥運転時においてもリントがドラム17内を浮遊するのが確認できる。これは乾燥運転により新たに発生したものも含むが、本来的には洗濯運転(洗いおよびすすぎ)時に生じたリントが湿潤状態にあるため洗濯物に付着していたものが、乾燥されるにつれて該洗濯物から遊離することにより目立って発生する場合が多い。従って、このような乾燥時に生じたリントは、一部は除湿器21の注水手段の水とともに排出され、残りは次回に行なう洗濯運転の排水時に洗濯水とともに水槽9及びドラム17から排出され、いずれにしても前記したリント捕獲箱6内に捕獲され、以ってドラム17内から除去される。
【0042】
このように、上記実施例によれば、リントフィルタ43をリント捕獲箱6内四隅の対角線上に配設したので、リント捕獲箱6の流水方向の断面積が小さくてもリントフィルタ43の通水可能な有効面積を広くすることができ、さらに、排水した洗濯液をフィルタ42の捕獲部42b及び捕獲部42cを通過させるため、より多くの異物やリント等を捕獲するとともに、捕獲部42b,42cの目詰まりを起こりにくくできるため、長期間使用可能とするのに有効である。また、リント捕獲箱6の内壁の四隅を利用してリントフィルタ43を固定するため、リント捕獲箱6の内側にリントフィルタ43を固定するための溝やリブを設ける必要がなく、従ってリント捕獲箱6内側に凹凸がないため、リントフィルタ43を取り外した状態にて容易に掃除を行なうことができ、清潔に維持できる。
【0043】
また、2枚の平板状のフィルタ42を組み合わせてX字状のリントフィルタ43を形成しているため、其々のフィルタ42に分解することによりリントや汚れ等が付着しやすい捕獲部42b,42cを容易に掃除することができる。しかも、入水口28側の目の粗い捕獲部42bによって大きな異物やリント等を捕獲し、出水口29側の目の細かい捕獲部42cで細かい異物やリント等を捕獲するため、異物やリント等による目詰まりを起こりにくくすることができる。
【0044】
さらに、箱体31やフィルタ42は抗菌性を有しているため、長時間汚れている排水に晒されていても、カビの繁殖を抑えることができ、使用者がフィルタ42を掃除する際の不快感も和げることができる。
【0045】
また、本実施例では錘38を設けているのでリント捕獲箱6の重心が底部に位置し、安定して設置することができて、倒れにくくなり、加えて一部残水する構成なので安定設置に有利であり、以って排水ホース5のねじれによる影響や脱水運転時等の洗濯機外箱1の揺れによる影響を受けても倒れにくい。従って、リント捕獲箱6は台30上に載置するだけで安定設置できる。
【0046】
一方、リント捕獲箱6内の様子、特にリントフィルタ43の目詰まり具合等を蓋体32の開閉を行なわずに外部から目視にて容易に確認できるため、捕獲部42b,42cの異常な目詰まりを未然に防ぎ、万一目詰まりが起こってしまった場合にも早期に気付き対処することができる。
【0047】
尚、本発明は上記実施例に限らず、例えばドラム式洗濯乾燥機以外の洗濯機にも通用できることはもとより、リント捕獲箱6を従来例に記したように外箱1の側面に係合保持することも何ら支障なくできるし、また専用の台30は必要に応じて用いればよいものであるが、これの代わりに洗濯パン等の縁上にリント捕獲箱6を載置するようにしてもよい。また、フィルタ42の形状は捕獲部の目の面積さえ同程度であればどんな形状でもよいし、その材質はステンレス等の金属を用いてもよい。さらに、箱体31及びフィルタ42に配合する抗菌剤の種類は、少なくともカビ等の菌類の繁殖を抑えることができれば有効であり、そのほか蓋体32はその一部分を透明にして外観を保ちつつリントの捕獲蓄積状態を確認するようにしてもよいなど、実施に際して本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、リント捕獲箱の流水方向の断面積が小さくてもフィルタの面積を広く確保でき、また、排水した洗濯液を2枚のフィルタを通過させるため、より多くの異物やリント等を捕獲できるとともに、フィルタの目詰まりを起こりにくくし、十分な排水性能を確保することができるという著効を奏する洗濯機を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すドラム式洗濯乾燥機の要部を破断して示す側面図
【図2】機外要部の側面図
【図3】蓋体を開放した状態のリント捕獲箱の拡大斜視図
【図4】図3のA−A線に沿って切断して示す断面図
【図5】フィルタの拡大正面図
【図6】従来例を示す図3相当図
【符号の説明】
5 排水ホース
6 リント捕獲箱
9 水槽
25 内部ホース部
26 機外ホース部
26a 第1のホース部
26b 第2のホース部
28 入水口
29 出水口
31 箱体
32 蓋体
36 パッキン
37 リブ
38 錘
39 ネジ穴
40 ボス
41 ネジ
42 フィルタ
42a 切欠き部
42b,42c 捕獲部
43 リントフィルタ
44 排水部所
Claims (7)
- 外箱内に収められた水槽と、前記水槽内に回転可能に設けた回転槽とを備え、この回転槽内にて洗濯運転を行なうものにおいて、
一端が前記水槽の内底部に連通して設けられ他端が前記外箱より機外に導出された排水ホースと、この排水ホースの他端に通水可能に設けられ、蓋体を有する容器状のリント捕獲箱とを具備し、
前記リント捕獲箱には、該捕獲箱内の両対角線上にリントフィルタを着脱可能に配設したことを特徴とする洗濯機。 - リントフィルタは、中央に切欠き部を設けた2枚のフィルタから構成され、該切欠き部を互いに嵌合させることにより前記リント捕獲箱内に装着することを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
- フィルタは、切欠き部を境界として入水口側の目を粗く、出水口側の目を細かくしたことを特徴とする請求項2記載の洗濯機。
- リントフィルタは、抗菌剤を配合した材料にて構成したことを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
- リント捕獲箱は、抗菌剤を配合した材料にて構成したことを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
- 蓋体は、リントフィルタを透視可能な透明部を有することを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
- リント捕獲箱は、底部に錘を備えたことを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
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- 2003-04-07 JP JP2003102442A patent/JP2004305404A/ja active Pending
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