JP2004362804A - 面照明装置と液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光源1は、少なくとも一つの半導体発光素子が発する点状の光からなり、導光板2は、透明な薄板からなり、該光源1が添設された光入射端面21から入射した光を面状に拡大して光出射表面22から出射し、近接する被照明物4を照明するものであり、該導光板2は、内部に、光反射斜面3が突出して散在しているように構成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置などの表示装置を照明する面照明装置に係わり、特に光源からの光を効率よく面状に拡大する導光板の構成と、該面照明装置によって照明される液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
平面状のディスプレイ装置は、平滑な平面の対向する一対の基板上にいろいろな表示機能が集積されている。その表示機能によって液晶表示装置(LCD)やプラズマ表示装置(PDP)、エレクトロルミネッセンス表示装置(EL)などがよく知られており、それぞれの用途に応じて実用されている。
【0003】
ところが、液晶表示装置だけは自ら発光しない受動型のディスプレイ装置であるために、表示に際しては液晶表示パネルに何らかの照明が必要となる。その照明の仕方によって液晶表示パネルの構成が異なり、液晶表示装置は二つに大別される。
つまり、反射型の液晶表示装置の場合には、少なくとも照明の光源となる外光が入出射する透明な一方の基板を透過して液晶層を通過し、他方の基板に設けられた反射膜で反射して再び液晶層を通過して戻る。その間に、液晶層を往復した光は液晶層によって変調され形成された表示を視認できる。
【0004】
この反射型の液晶表示装置は、照明を外部の自然光のみに頼る場合には明所では使えるが暗所では使えない。そこで、最近では、面照明装置を用いて液晶表示画像を視認するために液晶表示パネルの前面(フロント)側から照明し、暗所でも視認できるように工夫され、フロントライト式の照明と呼ばれる。
一方、透過型の液晶表示装置は、小画面の携帯電話や大画面のパソコン、液晶TVなどに多用されており、照明にはバックライト式と呼ばれる面照明装置が用いられる。バックライト式の照明は、面照明装置を液晶表示パネルの背面(バック)側に配置した構成になっており、液晶表示パネルの背面から液晶層を介して表面に透過する光によって形成される表示を視認する。
【0005】
ただし、携帯電話などの用途では、液晶表示パネルの前面から照明される外光によっても視認でき、バックライトの面照明装置の電池を長持ちさせることが行われている。つまり、液晶表示パネルの前面からの外光によれば反射型の液晶表示装置として表示画像が視認でき、バックライト式の面照明装置の照明光によれば透過型の液晶表示装置としても視認できる。そこで、半透過型の液晶表示装置と呼ばれている。
【0006】
図6は面照明装置の光源装置の一例の概念図である。面照明装置10としては、例えば、液晶表示パネルに対する照明の仕方がバックライト式かフロントライト式かによって面照明光を出射する導光板の構成に異なる部分もあるが、光源装置としては共用できる。
光源装置8では、光源1に、例えば、発光ダイオードなどの半導体発光素子が用いられている。光源1から出た光は一般に放射状に拡がるビーム光なので、例えば、透明なアクリル系の樹脂からなるライトガイトパイプ81を介しライトガイトプリズムアレイ82によって順次反射させ、線状に拡大してから導光板2の光入射端面21に入射するようになっている。
【0007】
導光板2は、例えば、透明なアクリル系の樹脂からなる。ライトガイトパイプ81に対面した導光板2の内部には、ライトガイトパイプ81から線状に拡大して導光された矢印線で示す光が、導光板2の幅一杯に広がって導光する。そして、例えば、導光板2の一方の光反射背面23に並設された反射プリズムアレイ231の斜面で散々に反射して面状に拡大され、照明光7となって、例えば、図示してない液晶表示パネルなどの被照明物の照明光7として適用される。
【0008】
このような構成からなる光源装置8を装備した面照明装置10は、厚さ:Dを高々1.5mm程度に構成できる。従って、ライトガイトパイプ81を用いた光源装置8と導光板2とによって構成された面照明装置10は、例えば、液晶表示パネルの照明に用いれば、液晶表示装置6の全体の厚さを非常に薄くすることができる大きな利点を持っている(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
ところが、光源装置8にライトガイトパイプ81を用いる面照明装置10は、光源1がライトガイトパイプ81の端面に付設されるため、導光板2の幅方向から片側だけでも、長さ:L分だけ突出したものとなる。そのため、面照明装置10の薄型の特長は活かせても、小型の特長が十分に活かせず、幅広の構成になってしまう不具合がある。
【0010】
さらに、ライトガイトパイプ81の端面に付設する光源1は、ライトガイトパイプ81の両端面にしか付設できない。そのため、面照明装置としてさらに高輝度の照明光7を実現しようとしても光源1を、例えば、ライトガイトパイプ81の両端に2個ずつとか、容易に光源1を増やすことが難しい不具合があった。
そこで、光源1にライトガイトパイプ81を用いず、例えば、複数の半導体発光素子などのチップ状の光源1を導光板2の光入射端面21に配置し、光源1から発したビーム状の光を直接導光板2の中に導光する構成が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−208530号公報(従来の技術、図1)
【0012】
【特許文献2】
実開平5−8541号公報(請求項1)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図7は半導体発光素子直付け導光板の模式図である。図7において、導光板2の光入射端面21に直付けした発光ダイオードなどの光源1から発した光は、ビーム状に発散する点状の光源である。そのため、導光板2の中に入射すると放射状に拡がってしまい、明部11と暗部12とがはっきり偏在してしまう。
【0014】
図8は半導体発光素子直付け導光板の照明光の一分布例である。図8において、導光板2のプリズムアレイ231で反射して出射した照明光7を格子状に9箇所で光量を輝度(cd/cm2 )として測定してみる。縦軸は、光源1に最近部で輝度が最大の部位を100%として、他の部位を百分比で示したものである。横軸は、導光板2の9箇所の部位である。
【0015】
その結果、光源1から最遠の部位では照明光7の光量はほゞ均一になるが、大幅に減光してしまう。つまり、図7に示したように、導光板2に入射した光源1の光が明部11と暗部12とに偏在し、そのまま照明光7の分布として現れてしまう。その結果、導光板2の全面から均一な照明光7を得ることができない重大な不具合が生じる。
【0016】
そこで本発明は、導光板の中に反射面積の異なる光反射斜面を散在させることによって、光源の発光に指向性をもった半導体発光素子を導光板に直付けしても均一な面照明光が得られる面照明装置と、本発明になる面照明装置によって照明される液晶表示パネルによって構成される液晶表示装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上で述べた課題は、本発明の第1の発明については、請求項1において、光源と、導光板とを有し、該光源は、少なくとも一つの半導体発光素子が発する点状の光からなり、該導光板は、透明な薄板からなり、該光源が添設された光入射端面から入射した光を面状に拡大して光出射表面から出射し、近接する被照明物を照明するものであり、該導光板は、内部に、光反射斜面が突出して散在しているように構成された面照明装置によって解決される。
【0018】
つまり、光源には点状の光を発する半導体発光素子を光源として、導光板の光入射端面に添設するようにしている。そして、光は放射状に指向性を持って導光板の中に直接入射するようにしている。導光板の内部には光反射斜面が突出し、散在するようにしている。
その結果、導光板に入射した光は、導光板の内部に突出した光反射斜面によって反射して光出射表面から出射するようにしている。しかも、光反射斜面が散在しているので、反射を繰返して導光板の内部全体としては均されて、光出射表面から均一な照明光として取り出すことができる。
【0019】
次いで、本発明の第2の発明については、請求項2において、該光反射斜面は、該光入射端面に対面しており、該光出射表面に対向する光反射背面に凹状に穿かれたものであるように構成された請求項1記載の面照明装置によって解決される。
つまり、導光板は、中空ではなく、透明なプラスチックスなどの板の中を光が透過していく。従って、気体(大気)→固体(反射面)の境界面での反射ではなく、固体→気体の境界面での反射にしなければならない。
【0020】
そこで、導光板の中に光反射斜面を設けるには、導光板の外から見れば導光板を凹状に穿ち、導光板の中から見れば光反射裏面から光反射斜面があたかも突出しているようにしている。
光源から光入射端面を介して導光板に入射した光は、導光板の中を伝搬しながら散在している光反射斜面で順次反射し、光出射表面から照明光として導光板から出射していく。
【0021】
次いで、本発明の第3の発明については、請求項3において、該光反射斜面は、該光入射端面から遠ざかるに連れて反射面積が大きくなるように構成された請求項1記載の面照明装置によって解決される。
つまり、光源から導光板の光入射端面に入射した光は、光入射端面から遠ざかるに連れて放射状に拡がり、光量、すなわち、輝度(cd/cm2 )が少なくとも距離の2乗に反比例して減光していく。そこで、光反射斜面の反射面積を、導光板の光入射端面から遠ざかるに連れて大きくなるようにしている。
【0022】
その結果、光源から導光板の中に入射し、光入射端面からの距離が大きくなると放射状に拡大していくために単位面積当たりの光量が減少していく光をより大きな反射面積で捉え、光出射表面から出射する照明光の光量むらを抑えることができる。
次いで、本発明の第4の発明については、請求項4において、光拡散板を有し、該光拡散板は、該光出射表面の上に設けられており、拡散層が該光反射斜面の直上に局在しているように構成された請求項1記載の面照明装置によって解決される。
【0023】
つまり、導光板の内部に設ける光反射斜面は、導光板の大きさにもよるがmm単位の細かいピッチで格子状に散在するようにしている。しかし、光反射斜面で強く反射した光によって格子状に生じる光量のむらを減ずるために、光出射表面の上に光拡散板を設けるようにしている。
この光拡散板は、拡散層が光反射斜面の位置に対応する導光板の光出射表面の直上の部位のみに局在するようにし、他の部位は素透しで光が透過するようにしている。
【0024】
こうすることによって、光拡散板の拡散層で導光板の表面全体を覆うと光量の減光が大きくなるのを防ぎながら、光出射表面から出射した照明光をより均一にするようにすることができる。
次いで、本発明の第5の発明については、請求項5において、光反射斜面は、反射面積が該光反射斜面から入射する光量に反比例しているように構成された請求項1記載の面照明装置によって解決される。
【0025】
つまり、光源から導光板の光入射端面に入射した光は、光入射端面から遠ざかるに連れて放射状に拡がり、光量、すなわち、輝度(cd/cm2 )が少なくとも距離の2乗に反比例して減光していく。
しかし、光源を複数設けた場合には、隣接する光源からの光が相加されるために、導光板の光入射端面からの距離だけでは、光量の減じ方は決まらない。そこで、光反射斜面を設ける位置における光量に反比例する関係で光反射斜面の反射面積を決めていけばより好ましい。
【0026】
こうして、光源から導光板の中に入射し、光入射端面からの距離が大きくなると単位面積当たりで減少していく光量に対応して光反射斜面の反射面積の大きさを決めれば、光出射表面から出射する照明光の光量むらを抑えるより一層均一な照明光を得ることができる。
次いで、本発明の第6の発明については、請求項6において、光反射斜面は、角錐の少なくとも一側壁面、または角錐を斜めに切り方形に囲まれた少なくとも一切断平面であるように構成し、本発明の第7の発明については、請求項7において、光反射斜面は、円錐を斜めに切り、楕円形または放物線に囲まれた少なくとも一切断平面であるように構成し、本発明の第8の発明については、請求項8において、光反射斜面は、円柱を斜めに切り、方形に囲まれた少なくとも一切断平面であるように構成された請求項1記載の面照明装置によって、それぞれ解決される。
【0027】
光反射斜面は、導光板の光反射背面に凹状に穿かれた構成になっている。つまり、導光板を成形する金型の方には、突起状に突出した駒で光反射斜面を形成するようになっている。従って、光反射斜面は、錐体や柱体などのいろいろな立体によって構成することができる。光源の種類や個数、光反射斜面の数や配置位置など、および光反射斜面の立体の形状や金型としての作り易さ、などの諸条件によって、どのような光反射斜面にするかを選択することができる。
【0028】
最後に、本発明の第9の発明については、請求項9において、液晶表示パネルが、請求項1記載の面照明装置の光出射表面に近設して背面側から照明されるように構成された液晶表示装置によって解決される。
つまり、本発明になる面照明装置は、被照明物の被照明面積全体を照明する面照明ができる。従って、特に透過型の液晶表示パネルの背面側に面照明装置の光出射表面を対面して近設するようにしている。
【0029】
その結果、液晶表示パネルの薄型の特徴を活かしながらバックライト式の照明ができるので、非常に薄くて非常に軽い、例えば、携帯電話やPDAなど向けの表示装置を実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第一の発明を模式的に示す一部切欠き斜視図、図2は本発明のいろいろな光反射斜面の例の斜視図、図3は本発明の他の実施例の要部を示す斜視図、図4は本発明の効果を例示する図、図5は本発明の第二の発明を示す模式図である。
【0031】
図中、1は光源、2は導光板、21は光入射端面、22は光出射表面、23は光反射背面、3は光反射斜面、31は反射面、4は被照明物、5は光拡散板、51は拡散層、6は液晶表示装置、61は液晶表示パネル、7は照明光、10は面照明装置である。
〔実施例1〕(請求項1、2、6、7、8)
図1において、本発明になる面照明装置10は、光源1と導光板2とから構成されている。光源1は、例えば、チップ状の発光ダイオードなどの半導体発光素子で、発光源は点状に近くて放射状に発光するものである。こゝでは、3個の光源1が導光板2の光入射端面21に密接した構成にしている。
【0032】
導光板2は、実用的には樹脂モールドによって成形するために、成形性に富んだ透明なプラスチックス、例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、より好ましくはノルボルネン系樹脂などを用いる。
導光板2は、一方の面が光出射表面22、他方の面が光反射背面23になっており、光出射表面22から面状に拡大して面全体から出射した光が照明光7として被照明物4を照明するようになっている。
【0033】
他方の面の光反射背面23には、複数の光反射斜面3を散在するように設けている。この光反射斜面3は、光源1から発して導光板2の中に入射した光を反射して光出射表面22の方向に向かわせるもので、それぞれの光反射斜面3が光源1と対面した向きになっている。導光板2の中に設ける光反射斜面3は、導光板2の中から見れば反射斜面が固体(樹脂)/気体(大気)の界面で反射するように突出した構成になっている。一方、導光板2の外側、つまり光反射背面23の側から見ると凹状に穿った構成になっている。
【0034】
このような光反射斜面3は、導光板2を樹脂成形する際に金型の斜面を形成する駒が光反射斜面3の形状に突出した構成にすることによって形成できる。成形した後にそれぞれの光反射斜面3の形状の駒が導光板2から抜けるように抜きテーパが付けてあれば容易に構成することができる。
図2は本発明のいろいろな光反射斜面の例の斜視図である。樹脂成形する際の金型の駒の製造の容易さや反射斜面の光の反射効率などを加味していろいろな形状が適用できる(請求項6、7、8)。
【0035】
いろいろな光反射斜面3のそれぞれは、導光板の光反射背面から内部に凹状に穿ったもので、斜線を付した面が反射面31である。反射面は固体(透明なプラスチックスなど)/気体(大気)の境界面からなり、図示し難いが、それぞれの立体の外部が固体で内部が空間になっている。破線は光路を示し、反射斜面で反射した光は、照明光7として図示してない光出射表面から出射する。
【0036】
図2(A)の光反射斜面3は、3角錐の一斜面を反射斜面31としたもの、図2(B)の光反射斜面3は、4角錐の一斜面を反射斜面31としたものである。これら角錐形の光反射斜面3は、成形に際して型が抜き易い点で優れている。図2(C)の光反射斜面3は、角柱の一面を斜めに切断して反射斜面31としたものである。導光板の光反射背面における占有面積が同じで、角錐よりも大きな反射斜面31の反射面積を持った光反射斜面3を構成することができる。
【0037】
図2(D)の光反射斜面3は、円錐の側壁面を削って二面を反射斜面31としたものである。中央の稜線を光の入射方向にすれば反射斜面31が二面となり反射面積を大きくのに有利である。図2(E)の光反射斜面3は、円柱を斜めに切断して反射斜面31としたものである。導光板の光反射背面における占有面積がさいさくて大きな反射斜面31の反射面積を得ることができる。図(F)の光反射斜面3は、円柱の頂部を半球状にしたものである。入射した光は四方八方に散乱する効果があるが、円柱部分がレンズ効果があり、透過した光が損失とならないようにする工夫が必要となる。
〔実施例2〕(請求項3、5)
図1において、光源1から発して光入射端面21から導光板2に入射した光は散在している光反射斜面3の反射斜面31で反射するが、光源1から遠ざかるに連れて、すなわち、導光板2の光入射端面21から遠ざかるに連れて反射斜面31の反射面積が大きくなるようにする。
【0038】
光反射斜面3が散在していると定義しているが、光反射斜面3が4角錐(図1では3角錐で示す)の一つの側壁面で、格子状に並んでいる場合を例とし、導光板2の光入射端面21から見た列方向の順番をn行(n=1、2、3、・・・)とする。
n行目(=n列目)の4角錐の頂点の位置の距離:Lnは、
Ln=0.3×(n−1)+0.15mm とする。
【0039】
n行目の光反射斜面3の高さに相当する4角錐の深さ:Dnは、
Dn=0.03×(n−1)1.5 +30μm とする。
つまり、4角錐からなる光反射斜面3の位置は、4角錐の頂点がn行もn列もともに0.3mmピッチの格子状になるように配列する。また、光反射斜面3の反射面積は、光源1からの距離が同じ行ごとに遠ざかるに連れて、1.5のべき乗で深くなる。つまり、光反射斜面3としては4角錐が高くなり、反射面積が大きくなるようにする。
【0040】
光反射斜面3の位置が導光板2の光入射端面21から遠ざかるにつれて、反射斜面31の反射面積を大きくする度合いは、光源1が発して導光板2の中に入射した破線で示す光の光量が次第に減光していく程度に反比例する関係にある。しかし、複数の光源1を用いた場合には、他の光源1から発する光や隣接する反射斜面31からの反射光が相加されて影響されることも考慮する必要がある。
【0041】
こうして、光反射斜面3の反射面積を光源1から遠ざかるに従って順次大きくしていく。その結果、光源1から発した光が導光板2の中を放射状に拡がり、そのために、導光板2の中に入射し、光源1から遠ざかるに従って単位面積当たりで小さくなっていく光量を補い、光源1から発する放射状の光を効率よく反射できるようになる。
〔実施例3〕(請求項4)
図3において、光反射斜面3は、例えば、1mm以下の細かいピッチで格子状に配列しており、反射したあとの光量むらを少なくするためには、配列ピッチはより細かい方が望ましく、従って、反射斜面31の形状も小さい構成となる。
【0042】
ところが、光反射斜面3の配置によっては、光源1から発した破線で示した光は、反射斜面31の位置が光量が大きいために点状に輝いて、いわゆる、輝点となって現れる。そのため、照明光7の光量むらとなること間々起こる。この輝点は、照明光7の均一性を損なう不具合となるが、光拡散板5によって照明光7の光量のむらを減ずることができる。
【0043】
光拡散板5は、導光板2の光出射表面22の上に設けた構成になっており、導光板2の光出射表面22の表面に近設しても貼着させてもよい。この光拡散板5は、光反射斜面3に起因する輝点を拡散するもので、光出射表面22の全面から出射する輝点以外の照明光7の光量を損失しないように、導光板2の光反射斜面3に対応する位置の直上のみに拡散層51を局在させた構成になっている。
【0044】
図3(A)は拡散層51が方形の場合であり、図3(B)は拡散層51が円形の場合である。光反射斜面3の反射斜面31の形状、あるいは光出射表面22から出射した照明光7の中に現れる輝点の形状に応じて、拡散層51の形状を任意に選択することができる。
この拡散層51は、光拡散板5の透明なプラスチックスの薄板やフィルムなどの基材の要拡散部位のみを粗面などの光拡散処理したものである。化学的あるいは物理的(機械的)に表面を粗して光を散乱させる方法や、基材の中に微粉末を混在させて光を散乱させる方法などを用いることができる。
【0045】
こうして、光拡散板5を用いれば、光反射斜面3で反射して点状に輝く輝点を拡散させることによって、導光板2から出射する照明光7の光量を損なわずに均一な照明光7を得ることができる。
図4には光源を導光板に直付けした面照明装置の本発明の効果を例示したものである。面照明装置10の構成は、導光板2の光入射端面21に3個の光源1を直付けしたものである。従って、導光板2の中に入射した光は、図7に示したように放射状に拡散するため極端に明部と暗部のむらが現れる。
【0046】
横軸は導光板2の光出射表面22の上の測定点を示したもので、格子状に9箇所の位置を示している。縦軸は、横軸の9箇所のそれぞれの測定点から出射する照明光7の光量を輝度計によって測定したもので、輝度(cd/cm2 )として測定した最高輝度を100として百分比で示したものである。白○と破線とで示した曲線は図8で示したものであり、従来から用いられているプリズムアレイを設けた導光板に半導体発光素子などの光源を直付けした場合の出射光量で、参考値として図4に重ねたものである。
【0047】
図1で示した光反射斜面3を散在させた導光板2によれば、黒○と実線とで示した曲線から分かるとおり、導光板2の3箇所の光入射端面21から放射状に入射した光は、導光板2の中に散在する光反射斜面3によって次々と反射し、照明光7として均される。
〔実施例4〕(請求項9)
図5において、本発明になる面照明装置10を構成する導光板2の光出射表面22に透過型または半透過型の液晶表示パネル3の背面側を対面するように配設し、バックライト式に照明する液晶表示装置6を構成した。
【0048】
図5(A)は導光板2の光出射表面22に液晶表示パネル61の背面側を直に近設して構成した液晶表示装置6である。光源1にチップ状の半導体発光素子を用い、導光板2の光入射端面21に直付けした構成になっている。
光源1から導光板2に入射した光は、導光板2の光反射背面23の側に穿設された光反射斜面3によって反射し、光出射表面22から照明光7として出射し、液晶表示パネル61を背面から照明する。
【0049】
液晶表示パネル61にも、パネルの中を透過する光が液晶によって散乱される機能を持っている。従って、照明光7の中の光反射斜面3の位置に輝点が顕著に現れずに、非常に明るく照明される液晶表示装置6が実現できた。
図5(B)は導光板2の光出射表面22に光拡散板5を配設し、その上に液晶表示パネル61の背面側を近設して構成した液晶表示装置6である。光源1にチップ状の半導体発光素子を用い、導光板2の光入射端面21に直付けした構成になっている。
【0050】
この光拡散板5は、導光板2に穿設された光反射斜面3の直上に拡散層51を設けた構成になっている。このような構成にすれば、光反射斜面3の形状や光源1の数などに起因して光反射斜面3の位置に輝点が現れる場合には、その輝点が拡散層51によって均され、明るく照明される液晶表示装置6が実現できた。
こゝで例示した、光源からの距離:Lnや頂点の高さ:Dnなどの数値は、光反射斜面に4角錐の側壁面を用いた場合であるが、光反射斜面を他の形状にすれば種々の変形が可能である。すなわち、光反射斜面の形状に依存して、光反射斜面の配列ピッチとか反射斜面の角度とか反射斜面の面積の漸増度合いなどに種々の変形が可能である。
【0051】
また、導光板に直付けする光源の個数や、光反射斜面の配列ピッチとも関連する光反射斜面の個数や必ずしも格子状に限定されない並べ方など、何れも一義的に決まるものではなく種々の変形が可能である。
【0052】
【発明の効果】
本発明になる面照明装置によれば、導光板に半導体発光素子のチップなどを直付けさせても、光源から放射状に発する光のむらを抑え、しかも、光源の個数も任意に選択できる。その結果、導光板から被照明物に対して必要に応じた光量を均一な照明光として得ることができる。
【0053】
従って、本発明は、今後ますます多機能、多様化し、しかも、軽薄短小が望まれる表示装置の分野に対して、寄与するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の発明を模式的に示す一部切欠き斜視図である。
【図2】本発明のいろいろな光反射斜面の例の斜視図である。
【図3】本発明の他の実施例の要部を示す斜視図である。
【図4】本発明の効果を例示する図である。
【図5】本発明の第二の発明を示す模式図である。
【図6】面照明装置の光源装置の一例の概念図である。
【図7】半導体発光素子直付け導光板の模式図である。
【図8】半導体発光素子直付け導光板の照明光の一分布例である。
【符号の説明】
1 光源
2 導光板
21 光入射端面 22 光出射表面 23は光反射背面
3 光反射斜面
4 被照明物
5 光拡散板 51 拡散層
6 液晶表示装置 61 液晶表示パネル
7 照明光
10 面照明装置
Claims (9)
- 光源と、導光板とを有し、
該光源は、少なくとも一つの半導体発光素子が発する点状の光からなり、
該導光板は、透明な薄板からなり、該光源が添設された光入射端面から入射した光を面状に拡大して光出射表面から出射し、近接する被照明物を照明するものであり、
該導光板は、内部に、光反射斜面が突出して散在している
ことを特徴とする面照明装置。 - 該光反射斜面は、該光入射端面に対面しており、該光出射表面に対向する光反射背面に凹状に穿かれたものである
ことを特徴とする請求項1記載の面照明装置。 - 該光反射斜面は、該光入射端面から遠ざかるに連れて反射面積が大きくなる
ことを特徴とする請求項1記載の面照明装置。 - 光拡散板を有し、
該光拡散板は、該光出射表面の上に設けられており、拡散層が該光反射斜面のそれぞれの直上に局在している
ことを特徴とする請求項1記載の面照明装置。 - 該光反射斜面は、反射面積が該光反射斜面から入射する光量に反比例している
ことを特徴とする請求項1記載の面照明装置。 - 該光反射斜面は、角錐の少なくとも一側壁面、または角錐を斜めに切り方形に囲まれた少なくとも一切断平面である
ことを特徴とする請求項1記載の面照明装置。 - 該光反射斜面は、円錐を斜めに切り、楕円形または放物線に囲まれた少なくとも一切断平面である
ことを特徴とする請求項1記載の面照明装置。 - 該光反射斜面は、円柱を斜めに切り、方形に囲まれた少なくとも一切断平面である
ことを特徴とする請求項1記載の面照明装置。 - 液晶表示パネルが、請求項1記載の面照明装置の光出射表面に近設して背面側から照明される
ことを特徴とする液晶表示装置。
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