JP2004350244A - 原稿読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】読取位置の汚れを確実に除去することのできる原稿読取装置を提供する。
【解決手段】読取位置3に汚れが付着していることを検知すると、コピー濃度表示(図4(A)参照)を汚れ位置表示(図4(B)参照)に切り替える。汚れ位置表示画面において、主走査方向のどの辺りに汚れがあるかを、バー18の桝目とその下の△印19によって表示する。
【効果】主走査方向において汚れがある位置を詳しく把握することができるので、その汚れを確実に除去することができる。
【選択図】 図4
【解決手段】読取位置3に汚れが付着していることを検知すると、コピー濃度表示(図4(A)参照)を汚れ位置表示(図4(B)参照)に切り替える。汚れ位置表示画面において、主走査方向のどの辺りに汚れがあるかを、バー18の桝目とその下の△印19によって表示する。
【効果】主走査方向において汚れがある位置を詳しく把握することができるので、その汚れを確実に除去することができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタル複写機などの画像形成装置に適用され、原稿の画像を読み取るための原稿読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機などの画像形成装置の中には、原稿トレイにセットされた原稿を1枚ずつ移動させながら、読取位置でその画像を読み取らせることができる、いわゆるシートスルー方式の原稿読取装置を備えたものがある。
シートスルー方式の原稿読取装置では、読取位置に汚れが生じてある(たとえば、読取位置に埃や紙粉が付着)と、読み取った画像にたとえば黒筋が生じる。このため、読取位置が汚れているか否か検出し、読み取った画像に黒筋を発生させないようにしなければならない。そこで、特許文献1には、白色基準板に汚れがあるときは、その旨を報知する原稿読取装置が示されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、特許文献2記載の発明では、読取位置に汚れがあるか否かを検知し、汚れを検知した場合、読取位置を所定の距離だけ変更させる原稿読取装置が提案されている(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−252362号公報
【特許文献2】
特開2002−250977号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の原稿読取装置のように、白色基準板の汚れを報知するものでは、読取位置の汚れを検知したり、その汚れを報知することはでず、画像に黒筋が生じるのを防ぐことができない。
また、特許文献2に記載の装置では、読取位置を所定の距離だけ変更したとき、変更後の読取位置にも汚れがある場合、画像に黒筋が生じることを防止できない。
【0006】
さらに、先行技術では、読み取った画像に黒筋が含まれていることに基づいて、読取位置に付着している汚れを除去ようとしても、その汚れが読取位置のどこにあるのかわからず、除去できないこともある。特に、読取位置に付着したのりやインクなどは見えにくいことが多い。
この発明は、かかる背景のもとになされたものであり、読取位置の汚れの影響を受けずに画像を読み取ることのできる原稿読取装置の提供を目的とする。
【0007】
また、この発明の他の目的は、読取位置の汚れを確実に除去することのできる原稿読取装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、主走査方向へ延びる読取位置と、前記読取位置の主走査方向に対して直交方向に原稿が通過するように、原稿を移動させる原稿送り手段と、前記読取位置を通過する原稿を、主走査方向にラインデータとして読取り、通過する原稿の先端から後端までの内容を複数のラインデータとして出力する原稿読取手段と、前記原稿読取手段から出力される複数のラインデータに基づいて、前記読取位置に汚れがあることを検知したときに、汚れ検知信号を出力する汚れ検知手段と、前記汚れ検知信号に応答して、前記原稿読取手段を、前記読取位置に対して主走査方向と直交方向に所定ライン分変位させる変位手段と、を有する原稿読取装置であって、前記変位手段は、前記原稿読取手段を変位させた後に、前記汚れ検知手段から汚れ検知信号が出力されるときには、前記原稿読取手段を再変位させ、汚れ検知信号が出力されなくなるまで所定回数内の再変位を行うことを特徴とする原稿読取装置である。
【0009】
この発明によると、原稿読取手段が一度変位された後であっても、汚れ検知信号が出力されなくなるまで原稿読取手段を所定回数内で再変位させることができる。これによって、原稿読取手段は読取位置に付着している汚れの影響を受けない位置に移動して画像を読み取ることができるので、画像に黒筋などが含まれることを防止することができる。
請求項2記載の発明は、前記変位手段により前記原稿読取手段を所定回数変位させたが、前記汚れ検知手段から汚れ検知信号が出力されるときには、読取位置が汚れている旨の報知をする汚れ報知手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載の原稿読取装置である。
【0010】
この発明によると、原稿読取手段を所定回数変位させたにもかかわらず、汚れ検知信号が出力されている場合、読取位置が汚れている旨を報知することができる。この報知によって、読取位置の汚れを除去することができる。
請求項3記載の発明は、前記汚れ報知手段は、前記読取位置における汚れの位置が主走査方向にどの辺りであるかを表示する表示手段を有することを特徴とする請求項2記載の原稿読取装置である。
【0011】
この発明によると、読取位置における汚れの位置が主走査方向にどの辺りであるかを表示することができる。これによって、読取位置の汚れを適切、かつ効率的に除去することができる。
請求項4記載の発明は、主走査方向へ延びる読取位置と、前記読取位置の主走査方向に対して直交方向に原稿が通過するように、原稿を移動させる原稿送り手段と、前記読取位置を通過する原稿を、主走査方向にラインデータとして読取り、通過する原稿の先端から後端までの内容を複数のラインデータとして出力する原稿読取手段と、前記原稿読取手段から出力される複数のラインデータに基づいて、前記読取位置に汚れがあることを検知したときに、汚れ検知信号を出力する汚れ検知手段と、前記汚れ検知信号に基づいて、前記読取位置における汚れの位置が主走査方向にどの辺りであるかを表示する表示手段と、を有することを特徴とする原稿読取装置である。
【0012】
この発明によると、読取位置に汚れがあることを検知すると、その汚れの位置が主走査方向にどの辺りであるかを表示することができる。これによって、読取位置にある汚れを適切、かつ効率的に除去することができる。
請求項5記載の発明は、原稿の読取濃度を表示するためのバー表示を備え、前記表示手段は、前記バー表示を用いて前記主走査方向における汚れの位置を表示することを特徴とする、請求項3または4記載の原稿読取装置である。
【0013】
この発明によれば、原稿の読取濃度を表示するためのバー表示を用いて、主走査方向における汚れがある位置を表示することができる。これによって、汚れがある位置を詳しく把握することができるとともに、読取位置にある汚れを確実に除去することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。図1は、この発明の一実施形態に係る原稿読取装置の構成を示す図である。この原稿読取装置1は、例えばデジタル複写機に適用されたものである。
原稿読取装置1は、コンタクトガラス2の上面に形成された読取位置3と、読取位置3上を原稿を移動させるための送り装置(原稿送りローラ)4と、読取位置3を照らすための光学系5とを備えている。
【0015】
読取位置3は、紙面に垂直方向(主走査方向)に延びる長手形状である。読取位置3の上方には、一定の隙間をあけて原稿押さえ6が設けられている。原稿送りローラ4により、原稿は、1枚ずつ、矢印A1で示すように、読取位置3の上を、原稿押さえ6により押さえられた状態で移動される。
原稿押さえ6の底面(コンタクトガラス2と対向する面)は、白色基準面7とされている。白色基準面7も、紙面に垂直方向に主走査方向に延びている。
【0016】
光学系5には、読取位置3を照らすためのランプ8と、読取位置3で反射される光を誘導するための反射鏡9、10、11と、誘導される光を集束させるためのレンズ12とが含まれている。光学系5は、後述するように、光学系移動機構17によって図において左右方向に変位可能である。
原稿読取装置1には、さらに、光学系5のレンズ12で集束される光を検知するCCDラインセンサ13と、当該ラインセンサ13のアナログ出力をデジタル信号に変換するA/D変換器14と、A/D変換器14から与えられる信号に基づいて後述する制御動作を行うための制御部(汚れ判定部)15とが備えられている。さらに、制御部15の出力を表示するための表示器16と、制御部15の制御信号により、光学系5を移動させるための光学系移動機構17とが備えられている。
【0017】
図2は、CCDラインセンサ13で読み取られる1ラインデータの内容を説明するための図である。CCDラインセンサ13は、読取位置3で反射される光を主走査方向に検出して1ラインデータとして出力し、この1ラインデータを時系列的に順次出力していく。このため、読取位置3を原稿が移動されると、原稿画像は、主走査方向の1ラインデータが、主走査方向と直交方向(副走査方向)に多数ライン配列されたデータとして出力される。
【0018】
図2では、読取位置3に原稿がない状態のCCDラインセンサ13の出力が例示されている。すなわち、白色基準面7が読み取られたデータが示されている。このうち、図2(A)は、読取位置3に汚れがない清浄な状態を示し、図2(B)は、読取位置3または白色基準面7に汚れ(たとえば、塵や埃など)が存在する場合を示している。図2(B)に示すように、汚れが存在すると、1ラインデータは、その汚れが存在する位置において、高濃度の信号を有している。
【0019】
図3は、図1に示す原稿読取装置1の制御動作を示すフローチャートである。この制御動作は、制御部15において行われる。
図3を参照して制御動作を説明する。原稿が図外のセット位置にセットされた時、または原稿の読み取りが終了した時に(ステップS1)、基準面7が読み取られ(ステップS2)、そのラインデータが、予め記憶されている読取位置3に汚れがない状態の基準ラインデータと比較される。具体的には、予め記憶されている基準ラインデータは、たとえば図2(A)に示すようなものであり、この基準ラインデータの濃度と、読み取られたラインデータの濃度とが比較されて(ステップS3)、濃度差が大きい画素が有るか否かが判断される(ステップS4)。
【0020】
いま、比較されているラインデータが、図2(A)と(B)とであるとすれば、濃度差の大きい画素が存在するから、その画素に対応する読取位置3または白色基準面7に汚れが存在していることになる。したがって、これらのラインデータを比較することによって、読取位置3または白色基準面7に汚れが存在しているか否かを判断できる。さらに、読取位置3または白色基準面7における汚れの存在する位置を特定することもできる。
【0021】
また、原稿がセットされた時および原稿の読み取りが終了した時に汚れがあるか否かを判断しているので、たとえば、原稿がセットされた時に汚れがあると判断した場合、そのセットされた原稿を読み取ると、読み取った画像に黒筋等が生じると判定することができる。一方、原稿の読み取りが終了した時に汚れがあると判断した場合、その原稿が読取位置3を移動した際に、読取位置3または白色基準板7に汚れが付着したと判定することができ、次の原稿を読み取ると、読み取った画像に黒筋等が生じることがわかる。
【0022】
そこで、濃度差が大きい画素が無いと判断された場合は(ステップS4でNo)、原稿が搬送されて読み取りが行われ、読み取られた画像のコピー動作が行われる(ステップS5)。
一方、濃度差が大きい画素が有ると判断された場合は(ステップS4でYes)、光学系移動機構17によって光学系2が所定距離変位されて(ステップS6)、光学系2の変位が所定回N(たとえばN=5)未満であるか否かが判別される(ステップS7)。
【0023】
濃度差が大きい画素が有るときは、読取位置3または白色基準板7に汚れが存在しているので、光学系2を所定距離だけ変位させることにより、その汚れを避けた位置で原稿の読み取りを行うことができる。そこで、光学系2が変位された後に再び、白色基準面7が読み取られ(ステップS2)、読み取られたラインデータが基準ラインデータと比較され(ステップS3)、濃度差が大きい画素の有無が判別される(ステップS4)。そして、濃度差の大きな画素がなければ(ステップS4でNo)、変位後の位置(新たな読取位置)で原稿の画像を読み取り、コピー動作を行う。
【0024】
しかし、光学系2をN回(たとえば5回)変位させても、濃度差の大きな画素があるときには(ステップS7でYes)、読取位置に汚れがあるとして、清掃を促すメッセージと汚れ位置が表示器16に表示される(ステップS8)。
このように、光学系2がN回変位されても、濃度差が大きい画素が有る場合、読取位置3または白色基準板7に大きな汚れが存在しており、汚れのない位置で、原稿の読み取りを行うことはできない。したがって、読取位置3に存在する汚れを除去する必要があるので、清掃を促すメッセージおよび汚れ位置が表示器16に表示される。
【0025】
なお、光学系がN回移動された時に清掃を促すメッセージと汚れ位置が表示器16に表示されるとしたが、濃度差が大きい画素が有ると判断されると、ステップS6およびS7をスキップして、清掃を促すメッセージと汚れ位置が表示されるような構成であってもよい。
また、清掃を促すメッセージと汚れ位置が表示器16に表示される構成に代えて、たとえば、「コンタクトガラスを清掃して下さい。」というメッセージが音声によって報知されて、汚れ位置が表示器16に表示されるような構成であってもよい。
【0026】
図4は、表示器16に表示される汚れ位置の表示例を示す図である。
この実施形態において、画像読取装置1が適用されたデジタル複写機には、図4(A)に示すようなコピー濃度表示部が設けられている。図4(A)における横方向にのびるバー18は、コピー濃度を5段階で示しており、バー18の下の△印19が現在のコピー濃度を指している。
この実施形態では、汚れが存在していることが検知されると、コピー濃度表示が汚れ位置の表示に切り替えられる。すなわち、汚れ位置表示がされる。図4(B)において、バー18は、読取位置の前方側、右側がその後方側を示しており、主走査のどの辺りに汚れがあるかが、バー18の桝目とその下の△印19とによって示される。この表示によって、読取位置3における汚れの存在する位置を把握した後に、その汚れの除去作業を行えるので、汚れの除去作業が行いやすいだけでなく、その汚れを確実に除去することができる。
【0027】
なお、読取位置3を清掃しても、また濃度差があるときには、そは白色基準面7の汚れが原因であるから、使用者としては、上記汚れ位置表示により、読取位置3および白色基準面7の双方をきれいにすればよい。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
この発明の一実施形態にかかる原稿読取装置をデジタル複写機に適用した構成について説明したが、この発明は、デジタル複写機に限らず、ファクシミリなどの他の画像形成装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る原稿読取装置の構成を示す図である。
【図2】CCDラインセンサで読み取られる1ラインデータの内容を説明するための図である。
【図3】図1に示す原稿読取装置の制御動作を示すフローチャートである。
【図4】表示器に表示される汚れ位置の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 原稿読取装置
3 読取位置
4 送り装置
5 光学系
13 CCDラインセンサ
15 制御部
16 表示器
17 光学系駆動機構
18 バー
19 △印
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタル複写機などの画像形成装置に適用され、原稿の画像を読み取るための原稿読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機などの画像形成装置の中には、原稿トレイにセットされた原稿を1枚ずつ移動させながら、読取位置でその画像を読み取らせることができる、いわゆるシートスルー方式の原稿読取装置を備えたものがある。
シートスルー方式の原稿読取装置では、読取位置に汚れが生じてある(たとえば、読取位置に埃や紙粉が付着)と、読み取った画像にたとえば黒筋が生じる。このため、読取位置が汚れているか否か検出し、読み取った画像に黒筋を発生させないようにしなければならない。そこで、特許文献1には、白色基準板に汚れがあるときは、その旨を報知する原稿読取装置が示されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、特許文献2記載の発明では、読取位置に汚れがあるか否かを検知し、汚れを検知した場合、読取位置を所定の距離だけ変更させる原稿読取装置が提案されている(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−252362号公報
【特許文献2】
特開2002−250977号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の原稿読取装置のように、白色基準板の汚れを報知するものでは、読取位置の汚れを検知したり、その汚れを報知することはでず、画像に黒筋が生じるのを防ぐことができない。
また、特許文献2に記載の装置では、読取位置を所定の距離だけ変更したとき、変更後の読取位置にも汚れがある場合、画像に黒筋が生じることを防止できない。
【0006】
さらに、先行技術では、読み取った画像に黒筋が含まれていることに基づいて、読取位置に付着している汚れを除去ようとしても、その汚れが読取位置のどこにあるのかわからず、除去できないこともある。特に、読取位置に付着したのりやインクなどは見えにくいことが多い。
この発明は、かかる背景のもとになされたものであり、読取位置の汚れの影響を受けずに画像を読み取ることのできる原稿読取装置の提供を目的とする。
【0007】
また、この発明の他の目的は、読取位置の汚れを確実に除去することのできる原稿読取装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、主走査方向へ延びる読取位置と、前記読取位置の主走査方向に対して直交方向に原稿が通過するように、原稿を移動させる原稿送り手段と、前記読取位置を通過する原稿を、主走査方向にラインデータとして読取り、通過する原稿の先端から後端までの内容を複数のラインデータとして出力する原稿読取手段と、前記原稿読取手段から出力される複数のラインデータに基づいて、前記読取位置に汚れがあることを検知したときに、汚れ検知信号を出力する汚れ検知手段と、前記汚れ検知信号に応答して、前記原稿読取手段を、前記読取位置に対して主走査方向と直交方向に所定ライン分変位させる変位手段と、を有する原稿読取装置であって、前記変位手段は、前記原稿読取手段を変位させた後に、前記汚れ検知手段から汚れ検知信号が出力されるときには、前記原稿読取手段を再変位させ、汚れ検知信号が出力されなくなるまで所定回数内の再変位を行うことを特徴とする原稿読取装置である。
【0009】
この発明によると、原稿読取手段が一度変位された後であっても、汚れ検知信号が出力されなくなるまで原稿読取手段を所定回数内で再変位させることができる。これによって、原稿読取手段は読取位置に付着している汚れの影響を受けない位置に移動して画像を読み取ることができるので、画像に黒筋などが含まれることを防止することができる。
請求項2記載の発明は、前記変位手段により前記原稿読取手段を所定回数変位させたが、前記汚れ検知手段から汚れ検知信号が出力されるときには、読取位置が汚れている旨の報知をする汚れ報知手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載の原稿読取装置である。
【0010】
この発明によると、原稿読取手段を所定回数変位させたにもかかわらず、汚れ検知信号が出力されている場合、読取位置が汚れている旨を報知することができる。この報知によって、読取位置の汚れを除去することができる。
請求項3記載の発明は、前記汚れ報知手段は、前記読取位置における汚れの位置が主走査方向にどの辺りであるかを表示する表示手段を有することを特徴とする請求項2記載の原稿読取装置である。
【0011】
この発明によると、読取位置における汚れの位置が主走査方向にどの辺りであるかを表示することができる。これによって、読取位置の汚れを適切、かつ効率的に除去することができる。
請求項4記載の発明は、主走査方向へ延びる読取位置と、前記読取位置の主走査方向に対して直交方向に原稿が通過するように、原稿を移動させる原稿送り手段と、前記読取位置を通過する原稿を、主走査方向にラインデータとして読取り、通過する原稿の先端から後端までの内容を複数のラインデータとして出力する原稿読取手段と、前記原稿読取手段から出力される複数のラインデータに基づいて、前記読取位置に汚れがあることを検知したときに、汚れ検知信号を出力する汚れ検知手段と、前記汚れ検知信号に基づいて、前記読取位置における汚れの位置が主走査方向にどの辺りであるかを表示する表示手段と、を有することを特徴とする原稿読取装置である。
【0012】
この発明によると、読取位置に汚れがあることを検知すると、その汚れの位置が主走査方向にどの辺りであるかを表示することができる。これによって、読取位置にある汚れを適切、かつ効率的に除去することができる。
請求項5記載の発明は、原稿の読取濃度を表示するためのバー表示を備え、前記表示手段は、前記バー表示を用いて前記主走査方向における汚れの位置を表示することを特徴とする、請求項3または4記載の原稿読取装置である。
【0013】
この発明によれば、原稿の読取濃度を表示するためのバー表示を用いて、主走査方向における汚れがある位置を表示することができる。これによって、汚れがある位置を詳しく把握することができるとともに、読取位置にある汚れを確実に除去することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。図1は、この発明の一実施形態に係る原稿読取装置の構成を示す図である。この原稿読取装置1は、例えばデジタル複写機に適用されたものである。
原稿読取装置1は、コンタクトガラス2の上面に形成された読取位置3と、読取位置3上を原稿を移動させるための送り装置(原稿送りローラ)4と、読取位置3を照らすための光学系5とを備えている。
【0015】
読取位置3は、紙面に垂直方向(主走査方向)に延びる長手形状である。読取位置3の上方には、一定の隙間をあけて原稿押さえ6が設けられている。原稿送りローラ4により、原稿は、1枚ずつ、矢印A1で示すように、読取位置3の上を、原稿押さえ6により押さえられた状態で移動される。
原稿押さえ6の底面(コンタクトガラス2と対向する面)は、白色基準面7とされている。白色基準面7も、紙面に垂直方向に主走査方向に延びている。
【0016】
光学系5には、読取位置3を照らすためのランプ8と、読取位置3で反射される光を誘導するための反射鏡9、10、11と、誘導される光を集束させるためのレンズ12とが含まれている。光学系5は、後述するように、光学系移動機構17によって図において左右方向に変位可能である。
原稿読取装置1には、さらに、光学系5のレンズ12で集束される光を検知するCCDラインセンサ13と、当該ラインセンサ13のアナログ出力をデジタル信号に変換するA/D変換器14と、A/D変換器14から与えられる信号に基づいて後述する制御動作を行うための制御部(汚れ判定部)15とが備えられている。さらに、制御部15の出力を表示するための表示器16と、制御部15の制御信号により、光学系5を移動させるための光学系移動機構17とが備えられている。
【0017】
図2は、CCDラインセンサ13で読み取られる1ラインデータの内容を説明するための図である。CCDラインセンサ13は、読取位置3で反射される光を主走査方向に検出して1ラインデータとして出力し、この1ラインデータを時系列的に順次出力していく。このため、読取位置3を原稿が移動されると、原稿画像は、主走査方向の1ラインデータが、主走査方向と直交方向(副走査方向)に多数ライン配列されたデータとして出力される。
【0018】
図2では、読取位置3に原稿がない状態のCCDラインセンサ13の出力が例示されている。すなわち、白色基準面7が読み取られたデータが示されている。このうち、図2(A)は、読取位置3に汚れがない清浄な状態を示し、図2(B)は、読取位置3または白色基準面7に汚れ(たとえば、塵や埃など)が存在する場合を示している。図2(B)に示すように、汚れが存在すると、1ラインデータは、その汚れが存在する位置において、高濃度の信号を有している。
【0019】
図3は、図1に示す原稿読取装置1の制御動作を示すフローチャートである。この制御動作は、制御部15において行われる。
図3を参照して制御動作を説明する。原稿が図外のセット位置にセットされた時、または原稿の読み取りが終了した時に(ステップS1)、基準面7が読み取られ(ステップS2)、そのラインデータが、予め記憶されている読取位置3に汚れがない状態の基準ラインデータと比較される。具体的には、予め記憶されている基準ラインデータは、たとえば図2(A)に示すようなものであり、この基準ラインデータの濃度と、読み取られたラインデータの濃度とが比較されて(ステップS3)、濃度差が大きい画素が有るか否かが判断される(ステップS4)。
【0020】
いま、比較されているラインデータが、図2(A)と(B)とであるとすれば、濃度差の大きい画素が存在するから、その画素に対応する読取位置3または白色基準面7に汚れが存在していることになる。したがって、これらのラインデータを比較することによって、読取位置3または白色基準面7に汚れが存在しているか否かを判断できる。さらに、読取位置3または白色基準面7における汚れの存在する位置を特定することもできる。
【0021】
また、原稿がセットされた時および原稿の読み取りが終了した時に汚れがあるか否かを判断しているので、たとえば、原稿がセットされた時に汚れがあると判断した場合、そのセットされた原稿を読み取ると、読み取った画像に黒筋等が生じると判定することができる。一方、原稿の読み取りが終了した時に汚れがあると判断した場合、その原稿が読取位置3を移動した際に、読取位置3または白色基準板7に汚れが付着したと判定することができ、次の原稿を読み取ると、読み取った画像に黒筋等が生じることがわかる。
【0022】
そこで、濃度差が大きい画素が無いと判断された場合は(ステップS4でNo)、原稿が搬送されて読み取りが行われ、読み取られた画像のコピー動作が行われる(ステップS5)。
一方、濃度差が大きい画素が有ると判断された場合は(ステップS4でYes)、光学系移動機構17によって光学系2が所定距離変位されて(ステップS6)、光学系2の変位が所定回N(たとえばN=5)未満であるか否かが判別される(ステップS7)。
【0023】
濃度差が大きい画素が有るときは、読取位置3または白色基準板7に汚れが存在しているので、光学系2を所定距離だけ変位させることにより、その汚れを避けた位置で原稿の読み取りを行うことができる。そこで、光学系2が変位された後に再び、白色基準面7が読み取られ(ステップS2)、読み取られたラインデータが基準ラインデータと比較され(ステップS3)、濃度差が大きい画素の有無が判別される(ステップS4)。そして、濃度差の大きな画素がなければ(ステップS4でNo)、変位後の位置(新たな読取位置)で原稿の画像を読み取り、コピー動作を行う。
【0024】
しかし、光学系2をN回(たとえば5回)変位させても、濃度差の大きな画素があるときには(ステップS7でYes)、読取位置に汚れがあるとして、清掃を促すメッセージと汚れ位置が表示器16に表示される(ステップS8)。
このように、光学系2がN回変位されても、濃度差が大きい画素が有る場合、読取位置3または白色基準板7に大きな汚れが存在しており、汚れのない位置で、原稿の読み取りを行うことはできない。したがって、読取位置3に存在する汚れを除去する必要があるので、清掃を促すメッセージおよび汚れ位置が表示器16に表示される。
【0025】
なお、光学系がN回移動された時に清掃を促すメッセージと汚れ位置が表示器16に表示されるとしたが、濃度差が大きい画素が有ると判断されると、ステップS6およびS7をスキップして、清掃を促すメッセージと汚れ位置が表示されるような構成であってもよい。
また、清掃を促すメッセージと汚れ位置が表示器16に表示される構成に代えて、たとえば、「コンタクトガラスを清掃して下さい。」というメッセージが音声によって報知されて、汚れ位置が表示器16に表示されるような構成であってもよい。
【0026】
図4は、表示器16に表示される汚れ位置の表示例を示す図である。
この実施形態において、画像読取装置1が適用されたデジタル複写機には、図4(A)に示すようなコピー濃度表示部が設けられている。図4(A)における横方向にのびるバー18は、コピー濃度を5段階で示しており、バー18の下の△印19が現在のコピー濃度を指している。
この実施形態では、汚れが存在していることが検知されると、コピー濃度表示が汚れ位置の表示に切り替えられる。すなわち、汚れ位置表示がされる。図4(B)において、バー18は、読取位置の前方側、右側がその後方側を示しており、主走査のどの辺りに汚れがあるかが、バー18の桝目とその下の△印19とによって示される。この表示によって、読取位置3における汚れの存在する位置を把握した後に、その汚れの除去作業を行えるので、汚れの除去作業が行いやすいだけでなく、その汚れを確実に除去することができる。
【0027】
なお、読取位置3を清掃しても、また濃度差があるときには、そは白色基準面7の汚れが原因であるから、使用者としては、上記汚れ位置表示により、読取位置3および白色基準面7の双方をきれいにすればよい。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
この発明の一実施形態にかかる原稿読取装置をデジタル複写機に適用した構成について説明したが、この発明は、デジタル複写機に限らず、ファクシミリなどの他の画像形成装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る原稿読取装置の構成を示す図である。
【図2】CCDラインセンサで読み取られる1ラインデータの内容を説明するための図である。
【図3】図1に示す原稿読取装置の制御動作を示すフローチャートである。
【図4】表示器に表示される汚れ位置の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 原稿読取装置
3 読取位置
4 送り装置
5 光学系
13 CCDラインセンサ
15 制御部
16 表示器
17 光学系駆動機構
18 バー
19 △印
Claims (5)
- 主走査方向へ延びる読取位置と、
前記読取位置の主走査方向に対して直交方向に原稿が通過するように、原稿を移動させる原稿送り手段と、
前記読取位置を通過する原稿を、主走査方向にラインデータとして読取り、通過する原稿の先端から後端までの内容を複数のラインデータとして出力する原稿読取手段と、
前記原稿読取手段から出力される複数のラインデータに基づいて、前記読取位置に汚れがあることを検知したときに、汚れ検知信号を出力する汚れ検知手段と、
前記汚れ検知信号に応答して、前記原稿読取手段を、前記読取位置に対して主走査方向と直交方向に所定ライン分変位させる変位手段と、を有する原稿読取装置であって、
前記変位手段は、前記原稿読取手段を変位させた後に、前記汚れ検知手段から汚れ検知信号が出力されるときには、前記原稿読取手段を再変位させ、汚れ検知信号が出力されなくなるまで所定回数内の再変位を行うことを特徴とする原稿読取装置。 - 前記変位手段により前記原稿読取手段を所定回数変位させたが、前記汚れ検知手段から汚れ検知信号が出力されるときには、読取位置が汚れている旨の報知をする汚れ報知手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載の原稿読取装置。
- 前記汚れ報知手段は、前記読取位置における汚れの位置が主走査方向にどの辺りであるかを表示する表示手段を有することを特徴とする請求項2記載の原稿読取装置。
- 主走査方向へ延びる読取位置と、
前記読取位置の主走査方向に対して直交方向に原稿が通過するように、原稿を移動させる原稿送り手段と、
前記読取位置を通過する原稿を、主走査方向にラインデータとして読取り、通過する原稿の先端から後端までの内容を複数のラインデータとして出力する原稿読取手段と、
前記原稿読取手段から出力される複数のラインデータに基づいて、前記読取位置に汚れがあることを検知したときに、汚れ検知信号を出力する汚れ検知手段と、
前記汚れ検知信号に基づいて、前記読取位置における汚れの位置が主走査方向にどの辺りであるかを表示する表示手段と、を有することを特徴とする原稿読取装置。 - 原稿の読取濃度を表示するためのバー表示を備え、
前記表示手段は、前記バー表示を用いて前記主走査方向における汚れの位置を表示することを特徴とする、請求項3または4記載の原稿読取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003148151A JP2004350244A (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | 原稿読取装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003148151A JP2004350244A (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | 原稿読取装置 |
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JP (1) | JP2004350244A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012249268A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-13 | Kyocera Document Solutions Inc | 画像形成装置 |
-
2003
- 2003-05-26 JP JP2003148151A patent/JP2004350244A/ja active Pending
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